1 00:02:49,619 --> 00:02:52,239 (信女)天導衆。 2 00:02:52,239 --> 00:02:56,042 かわいい人形のピンチに 重い腰をあげたってわけ。 3 00:02:56,042 --> 00:03:01,214 (定定)クククッ… 残念であったな 一橋の犬よ。 4 00:03:01,214 --> 00:03:06,102 言ったであろう。 私を裁くことは誰にもできない。 5 00:03:06,102 --> 00:03:09,573 裁かれるのは キサマらなのだと。 6 00:03:09,573 --> 00:03:15,245 定定公 ずいぶん痛いしっぺ返しを 受けたようだな。 7 00:03:15,245 --> 00:03:17,197 あえてわけは聞くまい。 8 00:03:17,197 --> 00:03:19,216 理由の如何にかかわらず 9 00:03:19,216 --> 00:03:23,753 天下の政道たる殿中で これ以上騒ぎを起こすは 10 00:03:23,753 --> 00:03:26,406 双方本意ではないはず。 11 00:03:26,406 --> 00:03:32,596 そなたらにも言い分はあろうが この争い いったん我らに預けよ。 12 00:03:32,596 --> 00:03:35,582 定定公の身柄は 一時我らが預かろう。 13 00:03:35,582 --> 00:03:37,584 その処遇は十分な詮議のうえ 14 00:03:37,584 --> 00:03:41,871 慎重に 取り計らうべきではないか? 15 00:03:41,871 --> 00:03:44,224 政道を正すためとはいえ 16 00:03:44,224 --> 00:03:47,093 これだけの騒ぎを起こした そなたらの処遇もな。 17 00:03:47,093 --> 00:03:49,696 (茂茂)その必要はござらん。 18 00:03:49,696 --> 00:03:53,917 わざわざご足労いただいたところ 申し訳ないが 19 00:03:53,917 --> 00:03:57,037 これは我々の国で起きた問題。 20 00:03:57,037 --> 00:04:00,457 我々で処するが筋というもの。 21 00:04:00,457 --> 00:04:04,060 し… 茂茂! これはこれは将軍殿。 22 00:04:04,060 --> 00:04:06,246 ご無事で何より。 23 00:04:06,246 --> 00:04:08,381 しかし よろしいのか? 24 00:04:08,381 --> 00:04:11,534 これは貴殿を思っての 提案なのだが。 25 00:04:11,534 --> 00:04:14,087 伯父上に 一切の汚れ仕事を任せてきた 26 00:04:14,087 --> 00:04:17,924 心優しき貴殿が 主君に剣を向けたとはいえ 27 00:04:17,924 --> 00:04:21,044 愛する家臣を処断できると? 28 00:04:21,044 --> 00:04:24,564 その者らは 主君に剣を向けてなどいない。 29 00:04:24,564 --> 00:04:30,036 たとえ 国賊と蔑まれようと 国中を敵に回そうと 30 00:04:30,036 --> 00:04:34,140 彼らが守り通そうとしたものを 私は知っている。 31 00:04:34,140 --> 00:04:38,695 彼らを縛るは 為政者が作り上げた 都合のいい法ではない。 32 00:04:38,695 --> 00:04:43,366 彼らが仕えるは 将軍という空虚な器ではない。 33 00:04:43,366 --> 00:04:45,585 己が信念という法 34 00:04:45,585 --> 00:04:50,073 己が魂という主君がため 彼らは戦ったのです。 35 00:04:50,073 --> 00:04:52,575 いくら汚名を着せられようとも 36 00:04:52,575 --> 00:04:55,895 その心は 何者にも汚せるものではない。 37 00:04:55,895 --> 00:05:00,695 私が それを罪と定め 彼らを裁くとあらば…。 38 00:05:08,742 --> 00:05:11,661 (茂茂)暗愚な私に 剣を向けた我が軍は 39 00:05:11,661 --> 00:05:14,381 すべて罪人にござる。 40 00:05:14,381 --> 00:05:16,549 これを すべて裁いていては 41 00:05:16,549 --> 00:05:19,402 この国は 滅ぶことになりましょう。 42 00:05:19,402 --> 00:05:22,756 茂茂 キサマ! 43 00:05:22,756 --> 00:05:25,241 彼らに一切の罪はござらぬ。 44 00:05:25,241 --> 00:05:27,243 すべての咎は 45 00:05:27,243 --> 00:05:30,563 彼らの主君たりえなかった 将軍家にあり。 46 00:05:30,563 --> 00:05:33,550 伯父上 あなたを止められなかった 私も 47 00:05:33,550 --> 00:05:36,350 責を負う覚悟はできております。 48 00:05:39,456 --> 00:05:42,256 ともに地獄へ参りましょう。 49 00:05:44,227 --> 00:05:48,748 まさか キサマ 将軍を辞する気か。 50 00:05:48,748 --> 00:05:51,217 お引き取りを。 51 00:05:51,217 --> 00:05:55,817 (茂茂)ここは侍の国にござる。 52 00:06:02,579 --> 00:06:07,701 (根津)此度の働き まことに 見事であったな 佐々木殿。 53 00:06:07,701 --> 00:06:10,403 負傷したにもかかわらず 任務をまっとうされた 54 00:06:10,403 --> 00:06:15,058 貴殿の忠誠心には 喜喜様も感嘆されていたぞ。 55 00:06:15,058 --> 00:06:17,744 (根津)我ら 一橋派による 新政権樹立後の 56 00:06:17,744 --> 00:06:20,597 地位は堅かろう ヒヒヒヒ。 57 00:06:20,597 --> 00:06:22,649 (根津)最大の政敵 定定は 58 00:06:22,649 --> 00:06:26,419 すべての罪を白日の下にさらされ 投獄。 59 00:06:26,419 --> 00:06:30,557 何より驚くべきは あの茂茂が 将軍職を捨て 60 00:06:30,557 --> 00:06:32,876 ヤツを道連れにしたこと。 61 00:06:32,876 --> 00:06:37,731 おかげで 我々は労せず 喜喜様を 将軍に押し上げることができる。 62 00:06:37,731 --> 00:06:40,366 チューッハハハハ! 63 00:06:40,366 --> 00:06:43,570 (佐々木)根津殿… ここは 官営の医療機関。 64 00:06:43,570 --> 00:06:46,039 どこで 誰が 何を聞いているか…。 65 00:06:46,039 --> 00:06:49,526 なに… 時流は すでに一橋一色。 66 00:06:49,526 --> 00:06:52,262 我々に逆らえる者など もう いない。 67 00:06:52,262 --> 00:06:55,381 (土方)いえ いえ… 壁に耳あり 障子に目あり。 68 00:06:55,381 --> 00:06:59,569 (土方)肩に…。 (近藤)フェアリーというでしょ? 69 00:06:59,569 --> 00:07:01,554 ギャーッ! 悪魔だ!! 70 00:07:01,554 --> 00:07:04,958 私は これで! お大事に!! 71 00:07:04,958 --> 00:07:08,561 まさか あなたたちが 見舞いに来てくれるなんて。 72 00:07:08,561 --> 00:07:10,597 本当に あなたたちは 73 00:07:10,597 --> 00:07:14,234 見かけによらず フェアリーのような心の方たちだ。 74 00:07:14,234 --> 00:07:17,554 なに… 未来の警察庁長官殿だ。 75 00:07:17,554 --> 00:07:20,554 今から ゴマすっとくに 越したことはねえだろ。 76 00:07:22,575 --> 00:07:24,878 葬式くらい 参列すらぁ。 77 00:07:24,878 --> 00:07:31,084 フン… 今さら 利用されたことに 気づいて 私を斬りにきたとでも? 78 00:07:31,084 --> 00:07:35,071 (近藤)悪政を正せるのであれば 喜んで 利用もされるさ。 79 00:07:35,071 --> 00:07:37,557 だが 俺たち 家臣を護るため 80 00:07:37,557 --> 00:07:41,594 その咎を 一身に背負われた殿を 利用したとあらば 81 00:07:41,594 --> 00:07:43,613 黙っているわけには いかん。 82 00:07:43,613 --> 00:07:47,200 殿のため? 悪政を正す? 83 00:07:47,200 --> 00:07:50,253 あなたたちは 本当に そんなもののため 84 00:07:50,253 --> 00:07:52,288 剣を取ったのでしょうか? 85 00:07:52,288 --> 00:07:57,210 私が一橋派のため 殿の失脚まで 狙っていたと考えているなら 86 00:07:57,210 --> 00:07:59,195 それは誤解です。 87 00:07:59,195 --> 00:08:02,248 いくら エリートでも 予想できませんよ。 88 00:08:02,248 --> 00:08:05,235 一介の浪人のために 一国の主が 89 00:08:05,235 --> 00:08:08,738 地位を捨てるまで 心動かされるとは…。 90 00:08:08,738 --> 00:08:13,309 一本の腐れ縁のために バラバラの山猿が剣を取ろうとは…。 91 00:08:13,309 --> 00:08:18,248 つくづく 不可解な男だ 坂田銀時。 92 00:08:18,248 --> 00:08:23,586 飽き性のあの子が この一件 異常な固執を見せたのも 93 00:08:23,586 --> 00:08:27,223 あの男の 悪い影響でなければいいのですが。 94 00:08:27,223 --> 00:08:31,244 ねぇ? 信女さん。 95 00:08:31,244 --> 00:08:35,915 残念ながら 私は 将軍の首を差し替えたところで 96 00:08:35,915 --> 00:08:40,553 世が変わるなどという甘い考えは 持ち合わせていませんよ。 97 00:08:40,553 --> 00:08:46,242 異国に頼るではない 異国と 渡り合える強国をつくりあげる…。 98 00:08:46,242 --> 00:08:50,547 一橋の若君は そんな大志を 抱いておられるようですが 99 00:08:50,547 --> 00:08:54,534 私は そんな矮小な法螺に つきあうつもりはない。 100 00:08:54,534 --> 00:08:59,239 私が つきあったのは もっと バカげた大法螺です。 101 00:08:59,239 --> 00:09:03,710 心配せずとも そろそろ 天導衆が動くでしょう。 102 00:09:03,710 --> 00:09:05,745 こんなところにいるより 103 00:09:05,745 --> 00:09:09,616 定定公の見張りでも していたほうがいいですよ。 104 00:09:09,616 --> 00:09:15,616 部下から報告がありましてね カラスの死骸が消えました。 105 00:09:17,590 --> 00:09:20,610 定定め 下手を打ったな。 106 00:09:20,610 --> 00:09:23,046 己の地位に執着するあまり→ 107 00:09:23,046 --> 00:09:26,933 足もとが崩れゆく音にも 気づかなんだか。 108 00:09:26,933 --> 00:09:29,719 ヤツの復権は もはや望めまい。 109 00:09:29,719 --> 00:09:34,240 もとより 一橋の若造に遅れをとる愚物に→ 110 00:09:34,240 --> 00:09:36,893 執政者としての価値はない。 111 00:09:36,893 --> 00:09:41,281 使えぬ傀儡は 早々に斬り捨てるべきだったのだ。 112 00:09:41,281 --> 00:09:43,766 (朧)傀儡としての 価値はなくとも→ 113 00:09:43,766 --> 00:09:47,766 あれには まだ 餌としての価値があります。 114 00:09:50,239 --> 00:09:54,077 帰ったか 天が遣い 八咫烏よ。 115 00:09:54,077 --> 00:09:56,079 (朧)致命を避けるため→ 116 00:09:56,079 --> 00:09:59,499 歪めた経絡の回復に 手間取りまして。 117 00:09:59,499 --> 00:10:02,068 ぬしに それほどの深手を負わせるとは→ 118 00:10:02,068 --> 00:10:04,070 いったい何者であるか。 119 00:10:04,070 --> 00:10:07,740 (朧)餌にかかった鬼にございます。 120 00:10:07,740 --> 00:10:09,726 ほう 鬼と…。 121 00:10:09,726 --> 00:10:13,579 定定は 攘夷戦争暗部の象徴。 122 00:10:13,579 --> 00:10:17,050 あれにしか釣れぬ獲物も あるということです。 123 00:10:17,050 --> 00:10:20,853 憂うべきは 一橋派の存在にあらず。 124 00:10:20,853 --> 00:10:25,775 あれもまた 定定などと同じく ただの傀儡にすぎません。 125 00:10:25,775 --> 00:10:31,748 これを擁し中央に近づく存在 それこそが真なる敵。 126 00:10:31,748 --> 00:10:38,538 その鬼をあぶりだすため まだ あの人形が必要であると。 127 00:10:38,538 --> 00:10:43,092 ずいぶんと遅かったではないか。 128 00:10:43,092 --> 00:10:45,211 待ちわびたぞ。 129 00:10:45,211 --> 00:10:49,916 天導衆め… ついに 私を見限ったと思うたぞ。 130 00:10:49,916 --> 00:10:53,903 さぁ 早く ここを開けろ。 外へ連れ出せ。 131 00:10:53,903 --> 00:10:59,542 茂茂 残念だったな! お前に 私を裁くことはできぬ! 132 00:10:59,542 --> 00:11:01,611 誰にも! 天にも!! 133 00:11:01,611 --> 00:11:04,911 私を裁くことなど できはしな…。 134 00:11:08,217 --> 00:11:11,220 あれ…。 135 00:11:11,220 --> 00:11:13,206 そのとおりだ。 136 00:11:13,206 --> 00:11:16,626 たとえ 将軍だろうと 天であろうと 137 00:11:16,626 --> 00:11:21,126 誰にも お前は裁かせねえ。 お前を裁くのは…。 138 00:11:23,700 --> 00:11:25,752 (高杉)この俺だ。 139 00:11:25,752 --> 00:11:27,720 キ… キサマは…。 140 00:11:27,720 --> 00:11:29,906 思い出す必要はねえよ。 141 00:11:29,906 --> 00:11:35,211 いずれ 天導衆… ふざけたカラスども… いや 142 00:11:35,211 --> 00:11:40,683 世界の首 ひっさげて そっちへ行くからよ。 143 00:11:40,683 --> 00:11:44,283 先生に… よろしくな。 144 00:11:55,581 --> 00:12:00,887 (朧)そう… 真なる敵は その鬼ども…。 145 00:12:00,887 --> 00:12:04,240 松陽の弟子たちだ。 146 00:12:04,240 --> 00:12:09,245 (信女)ひと足 遅かったわね 朧。 147 00:12:09,245 --> 00:12:17,587 どうやら 本気のようだな。 骸… いや 今は 今井信女といったか。 148 00:12:17,587 --> 00:12:23,559 かつては天に仕え 幼くして 奈落三羽に数えられたお前が 149 00:12:23,559 --> 00:12:28,631 よりにもよって あの男… 松陽の弟子と手を組み 150 00:12:28,631 --> 00:12:31,234 天に刃を向けるか。 151 00:12:31,234 --> 00:12:35,772 異三郎は あの男の 大法螺につきあうと言った。 152 00:12:35,772 --> 00:12:38,574 なら 私もつきあうだけ。 153 00:12:38,574 --> 00:12:45,565 そうか… ならば 次会うときは どちらかの羽が散ることになろう。 154 00:12:45,565 --> 00:12:49,102 待て。 155 00:12:49,102 --> 00:12:53,539 似ていたか? あの2人は 松陽に。 156 00:12:53,539 --> 00:12:55,591 似てない。 157 00:12:55,591 --> 00:12:59,996 一人は 松陽が残したものを 護ろうとしていた。 158 00:12:59,996 --> 00:13:04,567 一人は 松陽の残したものを 壊そうとしていた。 159 00:13:04,567 --> 00:13:08,688 でも 同じだった。 160 00:13:08,688 --> 00:13:13,688 2人とも… 悲しい目をしてた。 161 00:14:26,532 --> 00:14:29,919 (沖田)これも 因果応報ってやつですかね。 162 00:14:29,919 --> 00:14:32,588 暗殺で すべてを築いた男が 163 00:14:32,588 --> 00:14:35,241 暗殺で終わりを迎えるなんざ。 164 00:14:35,241 --> 00:14:37,610 まぁ あの大騒ぎのあとに 165 00:14:37,610 --> 00:14:40,546 さすがに コイツが世間に バレるのは まずいってんで 166 00:14:40,546 --> 00:14:44,250 公には 病死ってことに なるらしいでさぁ。 167 00:14:44,250 --> 00:14:46,886 (沖田)納得いかねえのも わかりますが 168 00:14:46,886 --> 00:14:49,572 上からのお達しなんでね。 169 00:14:49,572 --> 00:14:52,225 (銀時)下手人は? さて…。 170 00:14:52,225 --> 00:14:54,243 捜すつもりが あんだか ねえんだか 171 00:14:54,243 --> 00:14:56,245 さっぱり進展せずですよ。 172 00:14:56,245 --> 00:14:59,248 (月詠)天導衆に 口封じに 始末されたのでは? 173 00:14:59,248 --> 00:15:04,437 (沖田)あんだけの人員 動かして 定定を奪還しようとした連中が? 174 00:15:04,437 --> 00:15:07,590 おそらく 天導衆は あの期に及んでも 175 00:15:07,590 --> 00:15:11,260 定定を取り戻す機会を 狙っていたはず。 176 00:15:11,260 --> 00:15:13,879 暗殺は それを見越してのもの。 177 00:15:13,879 --> 00:15:15,865 いや…。 178 00:15:15,865 --> 00:15:19,902 一橋から天導衆への 宣戦布告じゃねえでしょうか。 179 00:15:19,902 --> 00:15:24,373 その証拠に 天子から ある勅命が下りましてね。 180 00:15:24,373 --> 00:15:27,243 (新八)えっ!? 将軍様の辞意が取り消された? 181 00:15:27,243 --> 00:15:29,228 (そよ姫)ええ。 182 00:15:29,228 --> 00:15:32,248 引き続き執政をとり 伯父上亡きあとの幕府を 183 00:15:32,248 --> 00:15:35,901 支えるのが将軍の役目である とのお達しがあって。 184 00:15:35,901 --> 00:15:37,903 ああ よかったじゃないですか! 185 00:15:37,903 --> 00:15:42,575 (神楽)私たちのせいで 将ちゃん 辞めちゃうかと思って心配したアル。 186 00:15:42,575 --> 00:15:46,062 な〜んて バカどもは 喜んでるでしょうが 187 00:15:46,062 --> 00:15:50,249 勅命の裏で 天導衆が 動いていたことは明白。 188 00:15:50,249 --> 00:15:52,234 つまり…。 189 00:15:52,234 --> 00:15:55,538 天導衆は 一橋を敵と見据えた ということでさぁ。 190 00:15:55,538 --> 00:16:00,576 茂茂様は 暫定政権として つなぎとめられたにすぎねぇ。 191 00:16:00,576 --> 00:16:04,213 その一橋派とやら 政権を奪取するために 192 00:16:04,213 --> 00:16:07,199 天導衆と やりあうつもりなのか? 193 00:16:07,199 --> 00:16:11,087 はてさて 政権奪取のためなのか? 194 00:16:11,087 --> 00:16:13,239 それ 俺の。 それとも 195 00:16:13,239 --> 00:16:17,660 幕府ならぬ 世の中 ひっくり返そうとしてんのか 196 00:16:17,660 --> 00:16:21,747 いずれにしても 闇は深しってやつですよ。 197 00:16:21,747 --> 00:16:26,252 待てよ! 幕府がそんな状況じゃ あのじいさん…。 198 00:16:26,252 --> 00:16:28,904 一命は取りとめましたよ…。 199 00:16:28,904 --> 00:16:32,825 だが あの調子じゃ 吉原に行くことはおろか 200 00:16:32,825 --> 00:16:36,078 城から一歩も出ることも ままならねえでしょう。 201 00:16:36,078 --> 00:16:38,464 体がもたねえってのもあるが 202 00:16:38,464 --> 00:16:42,251 城内は厳戒態勢で 将軍にまで見張りがつき 203 00:16:42,251 --> 00:16:46,138 一切の出入りを禁じられている 始末ですから。 204 00:16:46,138 --> 00:16:50,042 姫様 そろそろ お戻りください。 205 00:16:50,042 --> 00:16:52,294 信女さん。 206 00:16:52,294 --> 00:16:55,394 そんな顔をしてもダメ。 207 00:16:57,416 --> 00:17:01,303 まっ こうなるのは わかっちゃいましたけどね。 208 00:17:01,303 --> 00:17:03,322 なんつうか 俺たちゃいったい 209 00:17:03,322 --> 00:17:06,422 なんのために 戦ったんでしょうね? 210 00:17:13,082 --> 00:17:16,085 (日輪)もって 今夜いっぱいだろうってさ。 211 00:17:16,085 --> 00:17:20,885 あれが 鈴蘭太夫の待つ 最後の月になるかもしれないね。 212 00:17:23,409 --> 00:17:26,379 (日輪)そんな顔しないの。 よく頑張ったよ。 213 00:17:26,379 --> 00:17:30,099 鈴蘭さんも アンタたちも。 214 00:17:30,099 --> 00:17:33,486 私が アンタたちが裏で コソコソやってることに 215 00:17:33,486 --> 00:17:35,888 気づかないとでも思って? 216 00:17:35,888 --> 00:17:38,758 まったく ムチャ やらかしたもんだよ。 217 00:17:38,758 --> 00:17:41,277 アンタもさ 最近 銀さんに似てきたから 218 00:17:41,277 --> 00:17:43,562 危ないと思ってたのよ。 219 00:17:43,562 --> 00:17:46,732 だから 口滑らせないように 気をつけてたんだけど 220 00:17:46,732 --> 00:17:49,702 どうやら ムダだったみたいね。 221 00:17:49,702 --> 00:17:53,923 日輪! まさか 最初から 鈴蘭の待つ男を知って。 222 00:17:53,923 --> 00:17:55,875 さぁね。 223 00:17:55,875 --> 00:17:59,879 でも これだけの長い間 迎えに来るのを待ってたくらいだ。 224 00:17:59,879 --> 00:18:02,565 きっとステキな人だったんだろう。 225 00:18:02,565 --> 00:18:06,485 それだけは知ってるよ。 226 00:18:06,485 --> 00:18:09,572 ねっ 鈴蘭さん。 227 00:18:09,572 --> 00:18:15,227 (鈴蘭)日輪ちゃん そろそろ化粧 お願いできるかい? 228 00:18:15,227 --> 00:18:19,827 あの人との約束の時間だ。 229 00:18:27,239 --> 00:18:30,092 こんな夜更けに どちらへ? 230 00:18:30,092 --> 00:18:35,047 その体で吉原へ夜遊びですか? 死にますよ。 231 00:18:35,047 --> 00:18:38,434 これ以上 騒ぎを 起こしてもらっては困ります。 232 00:18:38,434 --> 00:18:41,704 どうか自重し 部屋へお戻りください。 233 00:18:41,704 --> 00:18:44,907 (舞蔵)命令違反は百も承知。 234 00:18:44,907 --> 00:18:47,760 どうぞ 斬るなら斬ってくだされ。 235 00:18:47,760 --> 00:18:51,413 すでに その刃を受ける腕もなし。 236 00:18:51,413 --> 00:18:54,416 足だろうと首だろうと 持っていきなされ。 237 00:18:54,416 --> 00:18:58,237 だが あの日交わした約束。 238 00:18:58,237 --> 00:19:03,242 皆が もう一度つないでくれた この魂につながれた糸だけは 239 00:19:03,242 --> 00:19:10,299 いかなる刃をもってしても 断つことはできませぬ。 240 00:19:10,299 --> 00:19:13,736 (佐々木)老人の夜遊びなど 見逃してしかるべきですが 241 00:19:13,736 --> 00:19:15,905 今は 状況が違う。 242 00:19:15,905 --> 00:19:19,808 この緊迫した政治状況下では たとえ些細であろうと 243 00:19:19,808 --> 00:19:23,078 政敵につけ入る隙を 与えるわけにはいきません。 244 00:19:23,078 --> 00:19:29,385 もう一度だけ言います。 部屋に お戻りください。 245 00:19:29,385 --> 00:19:33,239 よし きれいにできた。 鈴蘭さん きれいよ。 246 00:19:33,239 --> 00:19:37,393 やっぱり女は惚れた男の前では きれいでいたいものね。 247 00:19:37,393 --> 00:19:40,546 さぁ 月詠 着物を。 248 00:19:40,546 --> 00:19:44,250 なにやってんだい 月詠。 249 00:19:44,250 --> 00:19:50,039 月詠ちゃん その心中立ては いい人とのものかい? 250 00:19:50,039 --> 00:19:55,528 いや…。 なにか大切な約束でも。 251 00:19:55,528 --> 00:20:01,250 きっとジジイと 一緒に鈴蘭のもとへ帰る 252 00:20:01,250 --> 00:20:06,205 だったら 最後まで 信じておあげなさいな。 253 00:20:06,205 --> 00:20:11,305 いい男ってのはね 必ず約束を守るもんだ。 254 00:20:13,312 --> 00:20:15,331 そうだろ? 255 00:20:15,331 --> 00:20:20,419 ああ… そのとおりじゃ。 256 00:20:20,419 --> 00:20:24,073 な… あなたたちは いったい どこから!? 257 00:20:24,073 --> 00:20:29,073 缶蹴りする人 この指 止まれ〜! 258 00:20:31,163 --> 00:20:33,163 (みんな)は〜い! 259 00:20:35,084 --> 00:20:38,454 何をやっているんですか あなたたち? 将軍様まで。 260 00:20:38,454 --> 00:20:40,706 じゃあ この人数で ジャンケンすんのも あれなんで 261 00:20:40,706 --> 00:20:43,058 鬼は土方さんってことで。 ふざけんな! 262 00:20:43,058 --> 00:20:45,728 この人数だぞ! 100パー イジメみたいになんだろうが! 263 00:20:45,728 --> 00:20:49,415 やめないか。 もう 内部争いはたくさんだ。 264 00:20:49,415 --> 00:20:53,402 ここは将軍の特権で 私が決めさせてもらう。 265 00:20:53,402 --> 00:20:56,055 爺や 頼む。 266 00:20:56,055 --> 00:20:58,274 いい加減にしてください。 267 00:20:58,274 --> 00:21:02,874 外部の人間の侵入を許した上 職務放棄までするつもりですか! 268 00:21:09,301 --> 00:21:11,203 さっさと缶 拾ってきて。 269 00:21:11,203 --> 00:21:15,140 たぶん吉原ぐらいまで 行ってると思うけど。 270 00:21:15,140 --> 00:21:18,440 お〜し 隠れんぞ オメエら。 271 00:21:23,749 --> 00:21:26,568 鈴蘭:私は あの月が憎い。 272 00:21:26,568 --> 00:21:30,572 月は夜と一緒にあなたを 連れてきてくれるけれど 273 00:21:30,572 --> 00:21:34,076 朝と一緒にあなたを さらってしまうから。 274 00:21:34,076 --> 00:21:37,713 このまま あの月が 消えなければいいのに。 275 00:21:37,713 --> 00:21:42,584 そうすれば こうしてずっと 一緒に ここにいられるのに。 276 00:21:42,584 --> 00:21:46,472 (舞蔵)また夜と一緒に 月はやってくるよ。 277 00:21:46,472 --> 00:21:48,374 そして きっと今度は 278 00:21:48,374 --> 00:21:54,546 朝と一緒に キミを ここから さらうだろう。 279 00:21:54,546 --> 00:21:59,535 次の満月の晩 一本桜の前で待っていてくれ。 280 00:21:59,535 --> 00:22:01,537 (鈴蘭)約束でございますよ。 281 00:22:01,537 --> 00:22:05,290 (舞蔵)ああ 約束だ。 282 00:22:05,290 --> 00:22:07,790 (2人)きっと… 283 00:22:26,111 --> 00:22:31,711 (鈴蘭)やっと… 会えましたね。 284 00:22:36,555 --> 00:22:39,942 (鈴蘭)最後の月が あなたを 285 00:22:39,942 --> 00:22:43,929 ようやく連れてきてくれた。 286 00:22:43,929 --> 00:22:46,532 でも ごめんなさいね。 287 00:22:46,532 --> 00:22:55,908 あなたを待つうち 桜も 私も すっかり枯れてしまいました。 288 00:22:55,908 --> 00:23:01,880 何をおっしゃいますか。 289 00:23:01,880 --> 00:23:05,084 枯れてなどおりません。 290 00:23:05,084 --> 00:23:08,987 昔と何ひとつ変わらない。 291 00:23:08,987 --> 00:23:12,287 美しい夜桜だ。 292 00:23:19,548 --> 00:23:25,554 舞蔵様 これは夢? 293 00:23:25,554 --> 00:23:30,893 また 月とともに消えてしまう 一夜の夢? 294 00:23:30,893 --> 00:23:38,193 (舞蔵)いいえ 今宵の月は 決して沈みませぬ。 295 00:23:43,238 --> 00:23:48,877 この夢は もう 覚めませぬ。 296 00:23:48,877 --> 00:23:51,780 これからは ずっと…。 297 00:23:51,780 --> 00:23:56,880 ずっと 一緒にござる。 298 00:24:06,879 --> 00:24:10,632 約束にござる。 299 00:24:10,632 --> 00:24:14,632 約束にござる。