1 00:01:46,584 --> 00:01:47,834 天導衆 2 00:01:48,792 --> 00:01:52,542 かわいい人形のピンチに重い腰を上げたってわけ 3 00:01:52,667 --> 00:01:54,083 フッフフフ 4 00:01:54,292 --> 00:01:57,709 残念であったな 一橋の犬よ 5 00:01:58,083 --> 00:02:02,542 言ったであろう 私を裁くことは誰にもできない 6 00:02:02,834 --> 00:02:05,417 裁かれるのは貴様らなのだと 7 00:02:06,709 --> 00:02:08,209 定定公 8 00:02:08,542 --> 00:02:11,375 随分痛いしっぺ返しを受けたようだな 9 00:02:12,000 --> 00:02:13,792 あえてわけは聞くまい 10 00:02:14,125 --> 00:02:15,792 理由の如何に関わらず 11 00:02:15,918 --> 00:02:19,959 天下の政道たる殿中でこれ以上騒ぎを起こすは 12 00:02:20,334 --> 00:02:22,626 双方本意ではないはず 13 00:02:22,876 --> 00:02:24,918 そなたらにも言い分はあろうが 14 00:02:25,167 --> 00:02:28,667 この争い 一旦我らに預けよ 15 00:02:29,250 --> 00:02:31,876 定定公の身柄は一時我らが預かろう 16 00:02:32,250 --> 00:02:34,751 その処遇は充分な詮議の上 17 00:02:35,292 --> 00:02:38,083 慎重に取り計らうべきではないか? 18 00:02:39,125 --> 00:02:40,834 政道を正すためとはいえ 19 00:02:41,000 --> 00:02:43,751 これだけの騒ぎを起こしたそなたらの処遇もな 20 00:02:43,792 --> 00:02:45,250 その必要はござらん 21 00:02:46,709 --> 00:02:49,876 わざわざご足労いただいたところ申し訳ないが 22 00:02:50,667 --> 00:02:53,083 これは我々の国で起きた問題 23 00:02:54,167 --> 00:02:56,834 我々で処するがスジというもの 24 00:02:57,042 --> 00:02:58,292 し 茂茂 25 00:02:58,417 --> 00:03:00,459 これはこれは将軍殿 26 00:03:00,709 --> 00:03:02,292 ご無事で何より 27 00:03:03,042 --> 00:03:04,626 しかしよろしいのか? 28 00:03:05,042 --> 00:03:07,751 これは貴殿を思っての提案なのだが 29 00:03:08,125 --> 00:03:12,334 伯父上に一切の汚れ仕事を任せてきた心優しき貴殿が 30 00:03:12,584 --> 00:03:16,959 主君に剣を向けたとはいえ 愛する家臣を処断できると? 31 00:03:17,792 --> 00:03:21,125 その者らは主君に剣を向けてなどいない 32 00:03:21,834 --> 00:03:24,042 たとえ国賊と蔑まれようと 33 00:03:24,375 --> 00:03:26,125 国中を敵に回そうと 34 00:03:26,584 --> 00:03:30,042 彼らが護(まも)り通そうとしたものを 私は知っている 35 00:03:30,959 --> 00:03:35,292 彼らを縛るは為政者が作り上げた 都合のいい法ではない 36 00:03:35,792 --> 00:03:39,459 彼らが仕えるは 将軍という空虚な器ではない 37 00:03:40,000 --> 00:03:41,626 己が信念という法 38 00:03:42,083 --> 00:03:45,792 己が魂という主君がため 彼らは戦ったのです 39 00:03:46,918 --> 00:03:48,834 いくら汚名を着せられようとも 40 00:03:49,167 --> 00:03:51,959 その心は何者にも汚せるものではない 41 00:03:52,834 --> 00:03:56,751 私がそれを罪と定め 彼らを裁くとあらば 42 00:04:05,542 --> 00:04:09,709 暗愚な私に剣を向けた我が軍は全て罪人にござる 43 00:04:11,125 --> 00:04:12,959 これを全て裁いていては 44 00:04:13,584 --> 00:04:15,709 この国は滅ぶことになりましょう 45 00:04:15,918 --> 00:04:18,834 茂茂 貴様ぁぁぁ 46 00:04:19,375 --> 00:04:21,417 彼らに一切の罪はござらぬ 47 00:04:22,209 --> 00:04:26,501 全ての咎は彼らの主君たりえなかった将軍家にあり 48 00:04:27,292 --> 00:04:30,083 伯父上 あなたを止められなかった私も 49 00:04:30,375 --> 00:04:32,542 責を負う覚悟はできております 50 00:04:36,000 --> 00:04:38,667 共に 地獄へまいりましょう 51 00:04:38,792 --> 00:04:39,584 うっ 52 00:04:40,751 --> 00:04:44,834 ま まさか貴様 将軍を辞する気か 53 00:04:46,375 --> 00:04:47,459 お引き取りを 54 00:04:48,125 --> 00:04:52,417 ここは 侍の国にござる 55 00:04:59,209 --> 00:05:03,375 此度の働きまことに見事であったな 佐々木殿 56 00:05:04,167 --> 00:05:08,501 負傷したにも関わらず 任務をまっとうされた貴殿の忠誠心には 57 00:05:08,751 --> 00:05:11,167 喜喜様も感嘆されていたぞ 58 00:05:11,584 --> 00:05:15,667 我ら一橋派による新政権樹立後の地位は堅かろう 59 00:05:15,751 --> 00:05:16,792 ヒヒヒヒ 60 00:05:17,125 --> 00:05:22,792 最大の政敵 定定は全ての罪を自白の下に晒され投獄 61 00:05:23,167 --> 00:05:24,667 何より驚くべきは 62 00:05:24,792 --> 00:05:29,167 あの茂茂が将軍職を捨て奴を道連れにしたこと 63 00:05:29,459 --> 00:05:34,292 おかげで我々は労せず 喜喜様を将軍に押し上げることができる 64 00:05:34,501 --> 00:05:36,792 チューハハハハハ 65 00:05:36,876 --> 00:05:40,125 根津殿 ここは官営の医療機関 66 00:05:40,292 --> 00:05:42,375 どこで誰が何を聞いているか 67 00:05:42,667 --> 00:05:46,209 なあに 時流はすでに一橋一色 68 00:05:46,375 --> 00:05:48,751 我々に逆らえる者などもういない 69 00:05:48,834 --> 00:05:51,918 -いえいえ壁に耳あり障子に目あり -ああ 70 00:05:52,167 --> 00:05:52,876 肩に 71 00:05:53,125 --> 00:05:54,542 フェアリーと言うでしょ 72 00:05:56,250 --> 00:05:58,167 ぎゃはー 悪魔だー 73 00:05:58,375 --> 00:06:00,959 こわー私はこれで お大事にー 74 00:06:01,501 --> 00:06:05,125 まさかアナタ達が見舞いにきてくれるなんて 75 00:06:05,626 --> 00:06:07,959 本当にアナタ達は見かけによらず 76 00:06:08,083 --> 00:06:10,375 フェアリーのような心の方達だ 77 00:06:10,626 --> 00:06:14,083 なあに 未来の警察庁長官殿だあ 78 00:06:14,417 --> 00:06:16,959 今からゴマすっとくに越したことはねえだろ 79 00:06:19,000 --> 00:06:21,083 葬式くらい参列すらあ 80 00:06:21,375 --> 00:06:22,000 フン 81 00:06:22,876 --> 00:06:27,417 今さら利用されたことに気づいて 私を斬りにきたとでも? 82 00:06:27,667 --> 00:06:31,167 悪政を正せるのであれば喜んで利用もされるさ 83 00:06:31,542 --> 00:06:34,209 だが 俺達家臣を護るため 84 00:06:34,417 --> 00:06:37,751 その咎を一身の背負われた殿を利用したとあらば 85 00:06:38,167 --> 00:06:40,000 黙っているわけにはいかん 86 00:06:40,375 --> 00:06:43,501 殿のため? 悪政を正す? 87 00:06:44,167 --> 00:06:48,250 アナタ達は本当にそんなもののため 剣を取ったのでしょうか? 88 00:06:48,876 --> 00:06:50,834 私が一橋派のため 89 00:06:51,000 --> 00:06:55,209 殿の失脚まで狙っていたと 考えているならそれは誤解です 90 00:06:55,626 --> 00:06:58,334 いくらエリートでも予想できませんよ 91 00:06:58,959 --> 00:07:04,918 一介の浪人のために 一国の主が地位を捨てるまで心動かされるとは 92 00:07:05,125 --> 00:07:09,542 一本の腐れ縁のために バラバラの山猿が剣を取ろうとは 93 00:07:09,876 --> 00:07:12,209 つくづく不可解な男だ 94 00:07:12,584 --> 00:07:14,334 坂田銀時 95 00:07:15,292 --> 00:07:16,959 飽き性のあのコが 96 00:07:17,209 --> 00:07:20,000 この一件 異常な固執を見せたのも 97 00:07:20,250 --> 00:07:23,417 あの男の悪い影響でなければいいのですが 98 00:07:23,792 --> 00:07:25,709 ねえ 信女さん 99 00:07:27,876 --> 00:07:29,792 残念ながら私は 100 00:07:30,083 --> 00:07:32,459 将軍の首を差し替えたところで 101 00:07:32,667 --> 00:07:36,876 世が変わるなどという甘い考えは 持ち合わせていませんよ 102 00:07:37,626 --> 00:07:39,542 異国に頼るではない 103 00:07:39,626 --> 00:07:42,459 異国と渡り合える強国を作り上げる 104 00:07:42,918 --> 00:07:46,792 一橋の若君はそんな大志を抱いておられるようですが 105 00:07:46,959 --> 00:07:50,417 私はそんな矮小なホラに付き合うつもりはない 106 00:07:51,792 --> 00:07:55,584 私が付き合ったのはもっとバカげた大ボラです 107 00:07:56,375 --> 00:08:00,125 心配せずとも そろそろ天導衆が動くでしょう 108 00:08:00,542 --> 00:08:02,417 こんな所にいるより 109 00:08:02,542 --> 00:08:05,584 定定公の見張りでもしていた方がいいですよ 110 00:08:05,959 --> 00:08:08,250 部下から報告がありましてねえ 111 00:08:08,876 --> 00:08:11,209 カラスの死骸が消えました 112 00:08:14,209 --> 00:08:16,667 定定め 下手を打ったな 113 00:08:17,083 --> 00:08:19,584 己の地位に執着するあまり 114 00:08:19,667 --> 00:08:23,042 足元が崩れゆく音にも気づかなんだか 115 00:08:23,417 --> 00:08:26,083 奴の復権はもはや望めまい 116 00:08:26,334 --> 00:08:30,626 もとより 一橋の若造に遅れを取る愚物に 117 00:08:30,876 --> 00:08:33,250 執政者としての価値はない 118 00:08:33,375 --> 00:08:37,459 使えぬ傀儡は早々に斬り捨てるべきだったのだ 119 00:08:38,125 --> 00:08:40,209 傀儡としての価値はなくとも 120 00:08:40,709 --> 00:08:43,792 あれにはまだエサとしての価値があります 121 00:08:46,667 --> 00:08:48,501 帰ったか 天が遣い 122 00:08:49,000 --> 00:08:50,250 八咫烏よ 123 00:08:50,667 --> 00:08:52,000 致命を避けるため 124 00:08:52,292 --> 00:08:55,542 歪めた経絡の回復に手間取りまして 125 00:08:56,167 --> 00:09:00,459 ぬしにそれ程の深手を負わせるとは一体何者であるか 126 00:09:00,751 --> 00:09:03,876 エサにかかった 鬼にございます 127 00:09:04,375 --> 00:09:05,959 ほう 鬼と 128 00:09:06,250 --> 00:09:09,584 定定は攘夷戦争暗部の象徴 129 00:09:10,042 --> 00:09:12,918 アレにしか釣れぬ獲物もあるということです 130 00:09:13,542 --> 00:09:17,000 憂うべきは一橋派の存在にあらず 131 00:09:17,375 --> 00:09:22,000 あれもまた定定などと同じくただの傀儡にすぎません 132 00:09:22,459 --> 00:09:25,083 これを擁し中央に近づく存在 133 00:09:25,876 --> 00:09:28,292 それこそが真なる敵 134 00:09:28,709 --> 00:09:30,751 その鬼をあぶり出すため 135 00:09:30,959 --> 00:09:33,626 まだあの人形が必要であると 136 00:09:35,167 --> 00:09:37,876 随分と遅かったではないか 137 00:09:39,542 --> 00:09:41,292 待ちわびたぞ 138 00:09:41,792 --> 00:09:46,167 天導衆め ついに私を見限ったと思うたぞ 139 00:09:46,709 --> 00:09:48,542 さあ早くここを開けろ 140 00:09:48,834 --> 00:09:50,167 外へ連れ出せ 141 00:09:50,834 --> 00:09:53,375 茂茂残念だったな 142 00:09:53,584 --> 00:09:56,751 お前に私を裁くことはできぬ 誰にも 143 00:09:56,876 --> 00:10:00,709 天にも 私を裁くことなど できはしな… 144 00:10:05,000 --> 00:10:05,792 あれ? 145 00:10:07,918 --> 00:10:09,000 その通りだ 146 00:10:09,501 --> 00:10:12,459 たとえ将軍だろうと天であろうと 147 00:10:12,959 --> 00:10:15,042 誰にもお前は裁かせねえ 148 00:10:15,584 --> 00:10:17,167 お前を裁くのは 149 00:10:20,375 --> 00:10:21,626 この俺だ 150 00:10:21,751 --> 00:10:23,709 き 貴様は 151 00:10:24,167 --> 00:10:25,709 思い出す必要はねえよ 152 00:10:26,375 --> 00:10:27,959 いずれ天導衆 153 00:10:28,375 --> 00:10:29,751 ふざけたカラスども 154 00:10:30,209 --> 00:10:31,000 いや 155 00:10:32,417 --> 00:10:33,959 世界の首引っさげて 156 00:10:34,626 --> 00:10:36,417 そっちへ行くからよォ 157 00:10:37,667 --> 00:10:40,918 先生に よろしくな 158 00:10:52,334 --> 00:10:53,292 そう 159 00:10:54,751 --> 00:10:57,042 真なる敵はその鬼ども 160 00:10:58,125 --> 00:10:59,834 松陽の弟子達だ 161 00:11:01,417 --> 00:11:04,834 一足遅かったわね 朧 162 00:11:06,501 --> 00:11:08,584 どうやら本気のようだな 163 00:11:09,209 --> 00:11:10,125 骸 164 00:11:10,334 --> 00:11:13,751 いや 今は今井信女と言ったか 165 00:11:14,876 --> 00:11:16,334 かつては天に仕え 166 00:11:16,667 --> 00:11:19,834 幼くして奈落三羽に数えられたお前が 167 00:11:20,667 --> 00:11:22,709 よりにもよってあの男 168 00:11:23,292 --> 00:11:27,000 松陽の弟子と手を組み 天に刃を向けるか 169 00:11:27,959 --> 00:11:29,125 異三郎は 170 00:11:29,459 --> 00:11:32,042 あの男の大ボラに付き合うと言った 171 00:11:32,250 --> 00:11:34,709 なら 私も付き合うだけ 172 00:11:34,876 --> 00:11:35,834 そうか 173 00:11:36,167 --> 00:11:40,751 ならば次会う時はどちらかの羽が散ることになろう 174 00:11:42,250 --> 00:11:43,042 待て 175 00:11:45,834 --> 00:11:49,667 似ていたか あの二人は 松陽に 176 00:11:50,417 --> 00:11:51,250 似てない 177 00:11:52,125 --> 00:11:56,209 一人は松陽が残したものを護ろうとしていた 178 00:11:56,834 --> 00:12:00,918 一人は松陽の残したものを壊そうとしていた 179 00:12:01,709 --> 00:12:03,375 でも同じだった 180 00:12:05,709 --> 00:12:09,959 二人とも 悲しい目をしてた 181 00:12:23,667 --> 00:12:26,209 これも因果応報って奴ですかね? 182 00:12:26,876 --> 00:12:29,125 暗殺で全てを築いた男が 183 00:12:29,334 --> 00:12:31,334 暗殺で終わりを迎えるなんざ 184 00:12:32,042 --> 00:12:34,125 ま あの大騒ぎのあとに 185 00:12:34,167 --> 00:12:37,209 さすがにこいつがバレるのはマズイってんで 186 00:12:37,501 --> 00:12:40,083 公には病死ってことになるらしいでさあ 187 00:12:41,876 --> 00:12:43,959 納得いかねーのも分かりますが 188 00:12:44,334 --> 00:12:45,959 上からのお達しなんでね 189 00:12:46,375 --> 00:12:47,459 下手人は? 190 00:12:47,709 --> 00:12:50,709 さて 捜すつもりがあんだかねーんだか 191 00:12:50,834 --> 00:12:52,584 さっぱり進展せずですよ 192 00:12:53,083 --> 00:12:55,792 天導衆に口封じに始末されたのでは? 193 00:12:56,125 --> 00:12:58,000 あんだけの人員動かして 194 00:12:58,250 --> 00:13:00,459 定定を奪還しようとした連中が? 195 00:13:01,501 --> 00:13:04,334 恐らく天導衆はあの期に及んでも 196 00:13:04,459 --> 00:13:07,083 定定を取り戻す機会を狙っていたはず 197 00:13:08,042 --> 00:13:10,042 暗殺はそれを見越してのもの 198 00:13:10,459 --> 00:13:15,792 いや 一橋から天導衆への宣戦布告じゃねーでしょうか 199 00:13:16,834 --> 00:13:20,709 その証拠に天子からある勅命が下りましてね 200 00:13:21,167 --> 00:13:21,792 ええ!? 201 00:13:21,959 --> 00:13:23,876 将軍様の辞意が取り消された? 202 00:13:24,375 --> 00:13:25,167 ええ 203 00:13:25,334 --> 00:13:29,584 引き続き執政をとり 伯父上亡きあとの幕府を支えるのが 204 00:13:29,834 --> 00:13:32,167 将軍の役目であるとのお達しがあって 205 00:13:32,375 --> 00:13:34,626 うわー 良かったじゃないですかあ 206 00:13:34,751 --> 00:13:39,000 私達のせいで将ちゃん 辞めちゃうかと思って心配したアル 207 00:13:39,375 --> 00:13:42,667 なーんて バカどもは喜んでるでしょうが 208 00:13:43,083 --> 00:13:46,501 勅命の裏で天導衆が動いていたことは明白 209 00:13:47,375 --> 00:13:52,042 つまり 天導衆は一橋を敵と見据えたということでさあ 210 00:13:52,792 --> 00:13:56,584 茂茂様は暫定政権として繋ぎ止められたにすぎねえ 211 00:13:57,375 --> 00:13:59,334 その一橋派とやら 212 00:13:59,709 --> 00:14:03,375 政権を奪取するために天導衆とやり合うつもりなのか 213 00:14:04,209 --> 00:14:07,501 はてさて 政権奪取のためなのか 214 00:14:07,584 --> 00:14:08,417 それ俺の 215 00:14:08,667 --> 00:14:09,501 それとも 216 00:14:10,042 --> 00:14:13,501 幕府ならぬ 世の中ひっくり返そうとしてんのか 217 00:14:14,375 --> 00:14:17,375 いずれにしても闇は深しって奴ですよ 218 00:14:18,125 --> 00:14:22,167 待てよ 幕府がそんな状況じゃあ あの爺さん 219 00:14:23,542 --> 00:14:25,375 一命はとりとめましたよ 220 00:14:25,709 --> 00:14:29,334 だが あの調子じゃ 吉原に行くことはおろか 221 00:14:29,501 --> 00:14:32,167 城から一歩も出ることもままならねーでしょう 222 00:14:32,709 --> 00:14:34,792 身体がもたねーってのもあるが 223 00:14:35,292 --> 00:14:38,709 城内は厳戒態勢で 将軍にまで見張りがつき 224 00:14:39,083 --> 00:14:41,876 一切の出入りを禁じられている始末ですから 225 00:14:43,083 --> 00:14:46,125 姫様 そろそろお戻りください 226 00:14:46,918 --> 00:14:48,334 信女さん 227 00:14:49,876 --> 00:14:51,751 そんな顔をしてもダメ 228 00:14:53,918 --> 00:14:56,876 ま こうなるのは分かっちゃいましたけどね 229 00:14:57,876 --> 00:15:02,626 なんつーか俺達ゃ一体 何のために戦ったんでしょうね 230 00:15:09,501 --> 00:15:11,626 もって今夜いっぱいだろうってさ 231 00:15:12,584 --> 00:15:17,042 あれが鈴蘭太夫の待つ 最後の月になるかもしれないね 232 00:15:20,125 --> 00:15:22,918 そんな顔しないの よく頑張ったよ 233 00:15:23,167 --> 00:15:25,250 鈴蘭さんも あんた達も 234 00:15:25,334 --> 00:15:26,042 うはっ 235 00:15:26,876 --> 00:15:32,042 私があんた達が裏でこそこそやってることに 気づかないとでも思って? 236 00:15:32,751 --> 00:15:34,667 まったくムチャやらかしたもんだよ 237 00:15:35,209 --> 00:15:39,083 あんたもさあ 最近銀さんに 似てきたから危ないと思ってたのよ 238 00:15:40,209 --> 00:15:43,250 だから口滑らせないように気を付けてたんだけど 239 00:15:43,709 --> 00:15:45,959 どうやら無駄だったみたいね 240 00:15:46,083 --> 00:15:50,542 ひ 日輪 まさか最初から鈴蘭の待つ男を知って 241 00:15:50,876 --> 00:15:51,626 さあね 242 00:15:52,167 --> 00:15:55,751 でもこれだけの長い間 迎えにくるのを待ってたくらいだ 243 00:15:56,667 --> 00:15:59,000 きっと素敵な人だったんだろう? 244 00:15:59,667 --> 00:16:01,417 それだけは知ってるよ 245 00:16:03,209 --> 00:16:05,167 ねえ 鈴蘭さん 246 00:16:05,792 --> 00:16:08,918 日輪ちゃん そろそろ化粧 247 00:16:09,959 --> 00:16:12,042 お願いできるかい 248 00:16:12,918 --> 00:16:16,417 あの人との約束の時間だ 249 00:16:23,667 --> 00:16:26,334 こんな夜更けにどちらへ? 250 00:16:27,000 --> 00:16:31,459 その身体で吉原へ夜遊びですか? 死にますよ 251 00:16:31,876 --> 00:16:34,876 これ以上騒ぎを起こしてもらっては困ります 252 00:16:35,584 --> 00:16:38,334 どうか自重し部屋へお戻りください 253 00:16:38,751 --> 00:16:41,334 命令違反は百も承知 254 00:16:42,000 --> 00:16:44,125 どうぞ斬るなら斬ってくだされ 255 00:16:44,876 --> 00:16:47,626 すでにその刃を受ける腕(かいな)も無し 256 00:16:47,876 --> 00:16:51,000 足だろうと首だろうと持っていきなされ 257 00:16:51,792 --> 00:16:54,626 だが あの日交わした約束 258 00:16:55,125 --> 00:16:57,209 皆がもう一度繋いでくれた 259 00:16:57,334 --> 00:16:59,959 この魂に繋がれた糸だけは 260 00:17:01,042 --> 00:17:05,292 いかなる刃をもってしても 断つことはできません 261 00:17:06,792 --> 00:17:10,167 老人の夜遊びなど見逃してしかるべきですが 262 00:17:10,334 --> 00:17:12,042 今は状況が違う 263 00:17:12,459 --> 00:17:16,209 この緊迫した政治状況下ではたとえ些細であろうと 264 00:17:16,459 --> 00:17:19,542 政敵に付け入る隙を与えるわけにはいきません 265 00:17:20,209 --> 00:17:22,000 もう一度だけ言います 266 00:17:22,709 --> 00:17:25,209 部屋にお戻りください 267 00:17:25,751 --> 00:17:27,542 よし綺麗にできた 268 00:17:28,375 --> 00:17:29,876 鈴蘭さん綺麗よ 269 00:17:30,375 --> 00:17:34,167 やっぱり女は惚れた男の前では綺麗でいたいものね 270 00:17:35,000 --> 00:17:35,834 さ 月詠 271 00:17:36,334 --> 00:17:37,375 着物を… 272 00:17:38,501 --> 00:17:39,626 何やってんだい? 273 00:17:39,834 --> 00:17:40,709 月詠? 274 00:17:41,918 --> 00:17:46,876 月詠ちゃん その心中立てはいい人とのものかい? 275 00:17:48,417 --> 00:17:49,167 いや 276 00:17:49,584 --> 00:17:52,167 何か大切な約束でも 277 00:17:52,626 --> 00:17:56,334 きっとジジイと一緒に鈴蘭の元へ帰る 278 00:17:57,417 --> 00:18:02,334 だったら最後まで信じておあげなさいな 279 00:18:02,918 --> 00:18:07,834 いい男ってのはね 必ず約束を守るもんだ 280 00:18:09,751 --> 00:18:11,042 そうだろ 281 00:18:13,083 --> 00:18:13,959 ああ 282 00:18:15,250 --> 00:18:16,667 その通りじゃ 283 00:18:17,709 --> 00:18:20,584 な アナタ達は一体どこから!? 284 00:18:21,292 --> 00:18:23,042 缶蹴りする人ォ 285 00:18:23,292 --> 00:18:25,584 この指とーまーれー 286 00:18:27,876 --> 00:18:29,918 はーい! 287 00:18:30,250 --> 00:18:31,083 なっ 288 00:18:31,375 --> 00:18:33,751 何をやっているんですかアナタ達 289 00:18:33,918 --> 00:18:34,834 将軍様まで 290 00:18:35,042 --> 00:18:38,834 じゃあこの人数でジャンケンすんのも アレなんで鬼は土方さんて事で 291 00:18:38,918 --> 00:18:40,751 ふざっけんな この人数だぞ 292 00:18:40,876 --> 00:18:42,584 百パーいじめみたいになんだろが 293 00:18:42,667 --> 00:18:45,876 やめないか もう内部争いはたくさんだ 294 00:18:46,250 --> 00:18:49,792 ここは将軍の特権で私が決めさせてもらう 295 00:18:50,501 --> 00:18:52,209 -じいや 頼む -ぐあ 296 00:18:53,209 --> 00:18:55,000 いい加減にしてください 297 00:18:55,209 --> 00:18:57,584 外部の人間の侵入を許した上 298 00:18:57,667 --> 00:18:59,501 職務放棄までするつもりですか 299 00:19:06,083 --> 00:19:07,709 さっさと缶拾ってきて 300 00:19:08,292 --> 00:19:11,542 たぶん吉原ぐらいまで行ってると思うけど 301 00:19:11,667 --> 00:19:12,501 はあ 302 00:19:12,709 --> 00:19:14,876 うーし 隠れんぞオメーら 303 00:19:20,792 --> 00:19:22,918 私はあの月が憎い 304 00:19:23,584 --> 00:19:27,000 月は夜と一緒にあなたを連れてきてくれるけれど 305 00:19:27,667 --> 00:19:30,709 朝と一緒にあなたをさらってしまうから 306 00:19:31,792 --> 00:19:34,250 このままあの月が消えなければいいのに 307 00:19:34,792 --> 00:19:38,959 そうすれば こうしてずっと一緒にここにいられるのに 308 00:19:39,792 --> 00:19:42,334 また夜と一緒に月はやってくるよ 309 00:19:43,125 --> 00:19:44,876 そしてきっと今度は 310 00:19:45,250 --> 00:19:47,876 朝と一緒に君をここからさらうだろう 311 00:19:51,250 --> 00:19:52,918 次の満月の晩 312 00:19:53,626 --> 00:19:55,667 一本桜の前で待っていてくれ 313 00:19:56,959 --> 00:19:58,626 約束でございますよ 314 00:19:59,209 --> 00:20:01,083 ああ 約束だ 315 00:20:03,000 --> 00:20:04,083 きっと 316 00:20:13,667 --> 00:20:16,417 はあ はあ 317 00:20:17,542 --> 00:20:18,667 あ あ 318 00:20:18,834 --> 00:20:20,751 ううっ ああ 319 00:20:21,292 --> 00:20:22,584 う うう 320 00:20:22,918 --> 00:20:23,876 やっと 321 00:20:24,250 --> 00:20:24,918 は 322 00:20:26,584 --> 00:20:28,292 会えましたね 323 00:20:31,167 --> 00:20:32,709 はああ 324 00:20:33,250 --> 00:20:35,125 最後の月が 325 00:20:35,375 --> 00:20:36,459 あなたを 326 00:20:36,751 --> 00:20:39,501 ようやく連れてきてくれた 327 00:20:40,501 --> 00:20:43,250 でも ごめんなさいね 328 00:20:43,667 --> 00:20:45,542 あなたを待つうち 329 00:20:46,042 --> 00:20:48,667 桜も 私も 330 00:20:49,125 --> 00:20:52,334 すっかり枯れてしまいました 331 00:20:53,334 --> 00:20:56,459 何を おっしゃいますか 332 00:20:58,751 --> 00:21:01,167 枯れてなど おりません 333 00:21:02,542 --> 00:21:04,792 昔と何一つ変わらない 334 00:21:05,626 --> 00:21:08,209 美しい夜桜だ 335 00:21:16,709 --> 00:21:18,459 舞蔵様 336 00:21:19,167 --> 00:21:20,667 これは夢? 337 00:21:22,292 --> 00:21:27,209 また 月とともに消えてしまう一夜の夢? 338 00:21:28,250 --> 00:21:29,125 いいえ 339 00:21:29,834 --> 00:21:34,334 今宵の月は決して沈みませぬ 340 00:21:39,709 --> 00:21:44,042 この夢は もう 醒めませぬ 341 00:21:46,042 --> 00:21:47,501 これからはずっと 342 00:21:48,751 --> 00:21:49,667 ずっと 343 00:21:51,417 --> 00:21:53,000 一緒にござる 344 00:22:04,375 --> 00:22:06,000 約束にござる 345 00:22:08,792 --> 00:22:10,417 約束にござる 346 00:22:41,375 --> 00:22:46,918 サクラ ひらいても まだ寒い夜には 347 00:22:47,125 --> 00:22:52,083 思い出すんだ 君の顔を 348 00:22:52,334 --> 00:22:57,626 平気なの? 大丈夫さ ふざけて手を振る僕 349 00:22:57,834 --> 00:23:02,667 あの日 君と 交わした約束 350 00:23:03,083 --> 00:23:08,292 僕らは 僕らは あの欠けた月の 351 00:23:08,584 --> 00:23:13,626 半分を探して 352 00:23:13,959 --> 00:23:19,125 孤独を 分け合う 事ができたなら 353 00:23:19,292 --> 00:23:22,751 もう一度 誓うよ 354 00:23:23,000 --> 00:23:27,501 移り変わる街並 僕ら急かすよう 355 00:23:27,667 --> 00:23:32,459 それでも まだ追いかけてる 356 00:23:32,792 --> 00:23:37,792 あれから あれから あの欠けた月の 357 00:23:38,042 --> 00:23:43,167 半分を探して 358 00:23:43,501 --> 00:23:48,501 いつかは いつかは サクラの花咲く 359 00:23:48,751 --> 00:23:52,834 満月の元へと