1 00:01:45,284 --> 00:01:48,187 (月詠)蜘蛛を見た。 2 00:01:48,187 --> 00:01:52,187 あの男の首に 蜘蛛の入れ墨があるのを…。 3 00:01:54,994 --> 00:01:59,799 (銀時)蜘蛛か… 自信はねえが しかたねえ。 4 00:01:59,799 --> 00:02:04,470 引っ掛かってみるか 蜘蛛の巣に。 5 00:02:04,470 --> 00:02:07,807 (月詠)この件に ぬしを巻き込んだのはわっちじゃ。 6 00:02:07,807 --> 00:02:10,709 早く行け。 わっちもあとから行く。 わりいな。 7 00:02:10,709 --> 00:02:15,981 別れ際に 女が吐く戯言は 真に受けねえことにしてるんだ。 8 00:02:15,981 --> 00:02:18,884 (月詠)お願いだから 行ってくれ。 9 00:02:18,884 --> 00:02:22,655 お前とは 対等な立場でいたいんじゃ。 10 00:02:22,655 --> 00:02:26,355 お前といると 決心が鈍る。 11 00:02:28,327 --> 00:02:31,230 ((地雷亜:女を捨てよ 月詠)) 12 00:02:31,230 --> 00:02:36,769 (月詠)これ以上 わっちの心をかき乱すな。 13 00:02:36,769 --> 00:02:38,704 とりゃ~! 14 00:02:38,704 --> 00:02:41,704 よそ見してんじゃねえ! 15 00:02:44,276 --> 00:02:48,776 (地雷亜)よそ見は お前さんのほうさ。 16 00:03:02,461 --> 00:03:05,061 ぎ… 銀時! 17 00:03:08,634 --> 00:03:10,669 キサマ!! 18 00:03:10,669 --> 00:03:12,769 お前は黙っていろ。 19 00:03:20,246 --> 00:03:22,181 月詠! 20 00:03:22,181 --> 00:03:26,185 必ず来ると思っていたぞ 月詠。 21 00:03:26,185 --> 00:03:30,756 美しくなったな 見違えるほどに。 22 00:03:30,756 --> 00:03:36,428 だが… その魂は醜くなった 無残なほど。 23 00:03:36,428 --> 00:03:39,728 キ… キサマ いったい 誰じゃ!? 24 00:03:43,602 --> 00:03:47,473 お前さんだろう? 月を欠けさせたのは。 25 00:03:47,473 --> 00:03:50,276 美しかった オレの月を汚したのは。 26 00:03:50,276 --> 00:03:52,876 お前さんだろう? 27 00:04:14,967 --> 00:04:20,639 なるほど。 その手負いで その身のこなし…。 28 00:04:20,639 --> 00:04:24,510 さすがは 鳳仙を 倒しただけのことはあるな。 29 00:04:24,510 --> 00:04:28,210 テメエは いったい 何者だ!? 30 00:04:30,316 --> 00:04:33,285 背中を預けられる存在…。 31 00:04:33,285 --> 00:04:37,923 護るだけではない 護ってくれる存在を初めて得て➡ 32 00:04:37,923 --> 00:04:42,261 捨てたはずの女が 己の内によみがえったか? 33 00:04:42,261 --> 00:04:47,261 それとも 惚れたか? この男に。 34 00:04:49,935 --> 00:04:54,773 (晴太)遅いな 銀さんと月詠ねえ。 もう 帰ってきてもいい頃なのに。 35 00:04:54,773 --> 00:04:58,444 (日輪)何か変なことに 巻き込まれてなきゃいいけど…。 36 00:04:58,444 --> 00:05:00,946 (神楽)大丈夫アル! 銀ちゃんも一緒ね。 37 00:05:00,946 --> 00:05:03,849 (新八)銀さんが一緒だから 心配なこともあるけどね。 38 00:05:03,849 --> 00:05:07,453 それより 今日は すみませんでした 日輪さん。 39 00:05:07,453 --> 00:05:10,789 いろいろ調べたんだけど たいしたこともわからずに。 40 00:05:10,789 --> 00:05:13,692 いいのよ。 こっちこそ ムリ言って ごめんなさい。 41 00:05:13,692 --> 00:05:17,296 本当はね 薬うんぬんなんかのことより➡ 42 00:05:17,296 --> 00:05:19,965 私は あの娘のことが 心配だったのよ。 43 00:05:19,965 --> 00:05:23,636 (神楽)ツッキーのことアルか? フフフ… そう ツッキー。 44 00:05:23,636 --> 00:05:26,538 あの娘のこと そんなふうに呼んでくれるのは➡ 45 00:05:26,538 --> 00:05:29,308 あなたたちだけね。 さえないアルか? 46 00:05:29,308 --> 00:05:33,912 ううん ステキよ。 私も これから ツッキーって呼ぶわ。 フフフ! 47 00:05:33,912 --> 00:05:39,585 あの娘 なんでも 自分一人で 背負い込んでしまうタチだから➡ 48 00:05:39,585 --> 00:05:42,254 いつも 心配してるのよ。 49 00:05:42,254 --> 00:05:45,924 女だてらに ずっと 私と吉原を護り続けてくれた。 50 00:05:45,924 --> 00:05:48,827 でも あの娘… 自分は何があっても➡ 51 00:05:48,827 --> 00:05:51,263 何にも よりかかろうとしないの。 52 00:05:51,263 --> 00:05:55,601 人を護ることばかりで 自分は 誰にも護られようとしない。 53 00:05:55,601 --> 00:05:57,936 今回の件にしても そう。 54 00:05:57,936 --> 00:06:01,273 一人で問題を抱えこんで 考えこんで➡ 55 00:06:01,273 --> 00:06:06,145 自分の身を省みないで 無茶ばかりしようとして…。 56 00:06:06,145 --> 00:06:10,616 困ったことがあったら もっと私に頼ってほしいのに…。 57 00:06:10,616 --> 00:06:14,286 私が こんなふうに 不甲斐ないばっかりに…。 58 00:06:14,286 --> 00:06:17,623 でも あなたたちだけは違うの。 59 00:06:17,623 --> 00:06:19,658 あなたたちの前では➡ 60 00:06:19,658 --> 00:06:22,294 あの子も荷を下ろして 立ち止まる。 61 00:06:22,294 --> 00:06:27,132 対等に 顔をつきあわせ 助けを乞い 助けになる。 62 00:06:27,132 --> 00:06:32,905 頭であることを忘れて ただの一人の女の子になる。 63 00:06:32,905 --> 00:06:36,408 不思議な人たちね あなたたち。 64 00:06:36,408 --> 00:06:38,911 どんなに重たいものを 背負っていても➡ 65 00:06:38,911 --> 00:06:41,947 どんなに分厚い壁を つくっていようと➡ 66 00:06:41,947 --> 00:06:44,249 あなたたちを前にすると➡ 67 00:06:44,249 --> 00:06:46,919 そうしている自分が バカらしくなってくる。 68 00:06:46,919 --> 00:06:49,254 日輪さん… それ 褒めてんですか? 69 00:06:49,254 --> 00:06:51,190 けなしてんですか? 70 00:06:51,190 --> 00:06:54,927 私 月詠の あんな顔を見るのが嬉しくて。 71 00:06:54,927 --> 00:06:58,597 仕事なんていいの。 ヒマがあったら たまにでもいい。 72 00:06:58,597 --> 00:07:00,532 あの娘に会いにきてあげて。 73 00:07:00,532 --> 00:07:04,770 あの娘には あなたたちみたいな人が必要なの。 74 00:07:04,770 --> 00:07:08,870 あの人が… いなくなってしまった今では…。 75 00:07:10,943 --> 00:07:15,280 あの人? あの人って 誰ですか? 76 00:07:15,280 --> 00:07:20,619 昔 いたの。 あの娘にも 唯一 頼れる人が。 77 00:07:20,619 --> 00:07:25,619 何があっても あの娘を護ってくれる人が…。 78 00:07:27,493 --> 00:07:32,231 月詠… 言ったはずだ。 女も捨てることができんヤツに➡ 79 00:07:32,231 --> 00:07:38,231 何も護ることはできない と。 その傷の痛み… 忘れたか。 80 00:07:47,246 --> 00:07:51,116 ((地雷亜:月詠… 護られるのではない。 81 00:07:51,116 --> 00:07:56,116 護りたいのであれば 女など 捨ててしまえ)) 82 00:07:59,258 --> 00:08:02,294 己がかわいさに 己を護る者が➡ 83 00:08:02,294 --> 00:08:05,594 どうして 何かを護ることができる。 84 00:08:09,268 --> 00:08:13,439 私を滅し 初めて 公に奉ずることができる。 85 00:08:13,439 --> 00:08:19,945 公とは何か… 幕府でも 将軍でも 主君でもない。 86 00:08:19,945 --> 00:08:24,283 己が信じ 己が護るべきものだ。 87 00:08:24,283 --> 00:08:29,154 そう あの人は 月詠を護ってくれていた。 88 00:08:29,154 --> 00:08:32,157 月詠も あの人を よく慕っていた。 89 00:08:32,157 --> 00:08:35,294 でも あの人が 護ってくれていたのは➡ 90 00:08:35,294 --> 00:08:37,629 月詠なんかじゃなかったの。 91 00:08:37,629 --> 00:08:41,300 月詠が ああなってしまったのは たぶん…。 92 00:08:41,300 --> 00:08:45,300 誰なんですか? いったい その人は。 93 00:08:47,172 --> 00:08:50,309 太陽のように 人の上に輝けなくとも➡ 94 00:08:50,309 --> 00:08:53,645 人知れず 地を照らす月の美しさを➡ 95 00:08:53,645 --> 00:08:58,317 オレだけは知っている。 オレだけは見ていてやる。 96 00:08:58,317 --> 00:09:01,917 オレだけは お前を護ってやる。 97 00:09:07,826 --> 00:09:14,166 そう… オレは護りにきたのさ。 かつての美しいお前を…。 98 00:09:14,166 --> 00:09:17,503 (日輪)江戸随一の腕を 持ちながら➡ 99 00:09:17,503 --> 00:09:22,674 咎により お庭番衆を追われ 吉原に落ちのびた忍。 100 00:09:22,674 --> 00:09:24,974 本当の名は 誰も知らない。 101 00:09:27,012 --> 00:09:31,283 字名は… 地雷亜。 102 00:09:31,283 --> 00:09:33,218 初代 百華頭領。 103 00:09:33,218 --> 00:09:35,218 月詠の…。 104 00:09:37,155 --> 00:09:39,155 し… 師匠! 105 00:09:54,306 --> 00:09:56,642 し… 師匠! 106 00:09:56,642 --> 00:09:59,545 オレの化粧も見破れなんだか。 107 00:09:59,545 --> 00:10:02,314 皮肉なものだな。 108 00:10:02,314 --> 00:10:05,651 己を捨てるため 顔を捨てたというのに➡ 109 00:10:05,651 --> 00:10:11,323 その捨てた顔が 今や オレという存在の唯一の目印。 110 00:10:11,323 --> 00:10:14,323 己の顔となっているのだから。 111 00:10:16,828 --> 00:10:18,764 師匠…。 112 00:10:18,764 --> 00:10:22,000 なぜ… ぬしが生きている? 113 00:10:22,000 --> 00:10:26,338 なぜ ぬしが… こんなマネをしている!? 114 00:10:26,338 --> 00:10:28,674 知れたこと。 115 00:10:28,674 --> 00:10:34,279 お前に会うためさ 月詠。 116 00:10:34,279 --> 00:10:38,951 (日輪)幼少の頃から 月詠にその技を叩き込み➡ 117 00:10:38,951 --> 00:10:42,788 ひとりの修羅を つくりあげたのは あの人。 118 00:10:42,788 --> 00:10:48,293 月詠に女として生きていく道を 捨てさせたのも あの人。 119 00:10:48,293 --> 00:10:52,164 今の月詠をつくりあげたのは あの人なの。 120 00:10:52,164 --> 00:10:57,636 そして 自らも月詠に教えたように 自分を捨てて死んでしまった。 121 00:10:57,636 --> 00:10:59,972 死んだ? 122 00:10:59,972 --> 00:11:03,972 (日輪)4年前 吉原に起きた大火。 123 00:11:18,824 --> 00:11:21,924 月詠を護るために…。 124 00:11:27,332 --> 00:11:31,603 あの人が護っていたのは 吉原なんかじゃなかった。 125 00:11:31,603 --> 00:11:35,603 手塩にかけた弟子 月詠だったんだよ。 126 00:11:37,476 --> 00:11:43,615 感謝してる… あの娘を 命を賭して護ってくれたこと。 127 00:11:43,615 --> 00:11:46,518 ずっと支えになってくれたこと。 128 00:11:46,518 --> 00:11:50,956 でも あの娘が誰にも依ることを しなくなったのは➡ 129 00:11:50,956 --> 00:11:54,826 きっと今も あの人の そんな背中を追いかけてるから。 130 00:11:54,826 --> 00:12:00,632 そして たぶん… あの人が護ろうとしたものも。 131 00:12:00,632 --> 00:12:04,503 月詠であって月詠でないもの。 132 00:12:04,503 --> 00:12:08,974 自分のつくりだした作品。 133 00:12:08,974 --> 00:12:11,877 月詠 お前は➡ 134 00:12:11,877 --> 00:12:16,314 オレが心血を注いで つくりだした 一個の芸術品だ。 135 00:12:16,314 --> 00:12:21,186 死を装い 吉原から消えたあとも ずっと見ていた。 136 00:12:21,186 --> 00:12:23,822 お前だけを。 137 00:12:23,822 --> 00:12:26,491 頼るものをなくし➡ 138 00:12:26,491 --> 00:12:31,263 ひとりで必死に吉原を… 日輪を護る お前の姿を。 139 00:12:31,263 --> 00:12:36,935 本当に美しかった。 まるで あの月のように。 140 00:12:36,935 --> 00:12:43,809 私を滅し 公に奉じるとき 人は 肉体も善も悪も超越し➡ 141 00:12:43,809 --> 00:12:48,547 その美しい魂だけを 浮かび上がらせる。 142 00:12:48,547 --> 00:12:53,385 お前という作品は オレなしでは完成しえなかった。 143 00:12:53,385 --> 00:12:57,622 だが オレが存在しても 完成しえなかった。 144 00:12:57,622 --> 00:13:02,961 心に拠り所などを持つ弱き者が 己など捨てられるわけもない。 145 00:13:02,961 --> 00:13:05,864 頼る者などない孤独。 146 00:13:05,864 --> 00:13:08,834 それに耐えうる 強き心を持って➡ 147 00:13:08,834 --> 00:13:12,637 初めて己という存在を 捨てられるのだ。 148 00:13:12,637 --> 00:13:18,977 お前は あのとき オレという存在を 失うことで 一度 完成したんだ。 149 00:13:18,977 --> 00:13:23,315 そう… それで 終わりになるはずだった。 150 00:13:23,315 --> 00:13:26,615 お前さんたちが現れるまでは。 151 00:13:34,760 --> 00:13:38,096 (地雷亜)月詠 お前は何もわかっていない。 152 00:13:38,096 --> 00:13:43,268 お前に必要なのは 依るべきところ 頼るべき者などではない。 153 00:13:43,268 --> 00:13:47,268 孤独と その剣を向けるべき敵だ。 154 00:13:50,942 --> 00:13:53,612 見ていろ 月詠。 155 00:13:53,612 --> 00:13:57,282 今 お前の目の前で お前を護る者は消える。 156 00:13:57,282 --> 00:14:00,185 そして 夜王に代わる お前の新たな敵が➡ 157 00:14:00,185 --> 00:14:04,156 ここに生まれるんだ。 この地雷亜がな!! 158 00:14:04,156 --> 00:14:06,456 銀時! 逃げろ!! 159 00:14:18,670 --> 00:14:22,140 (地雷亜)フフフ… 逃げられやしない。 160 00:14:22,140 --> 00:14:25,140 すでに お前さんは オレの巣の中だ。 161 00:14:27,646 --> 00:14:29,646 宙に… うっ! 162 00:14:49,768 --> 00:14:51,703 銀時 糸だ! 163 00:14:51,703 --> 00:14:54,606 ここは ヤツの張った糸が 張り巡らされている! 164 00:14:54,606 --> 00:14:58,777 ここでは勝ち目はない! 逃げろ!! 165 00:14:58,777 --> 00:15:00,877 《糸!?》 166 00:15:03,648 --> 00:15:06,518 《目に見えねえほどの 細い糸を足場に!? 167 00:15:06,518 --> 00:15:09,487 最初のクナイは コイツを張り巡らせるための➡ 168 00:15:09,487 --> 00:15:11,687 ものだったのか!》 169 00:15:22,634 --> 00:15:27,305 フッ… 蜘蛛の巣というものはな➡ 170 00:15:27,305 --> 00:15:32,605 かかったと気づいたときには もう遅いのさ。 171 00:15:43,588 --> 00:15:46,288 銀時!! 172 00:15:49,928 --> 00:15:52,264 さあ 仕上げだ。 173 00:15:52,264 --> 00:15:57,135 お前の死をもって 月は満ちる。 174 00:15:57,135 --> 00:16:02,635 あの世で眺めるがいい。 オレの美しい月を…。 175 00:16:17,122 --> 00:16:20,158 フン… まあいい。 176 00:16:20,158 --> 00:16:23,158 あの傷では 万が一にも助かるまい。 177 00:16:25,297 --> 00:16:29,297 ぎ… ぎん… 銀時…。 178 00:16:45,083 --> 00:16:48,420 (全蔵)知らね。 オレ なんにも見てねえ。 179 00:16:48,420 --> 00:16:50,355 ずっと 「ジャンプ」読んでたから。 180 00:16:50,355 --> 00:16:53,925 忍者は夜でも 「ジャンプ」読めるから。 181 00:16:53,925 --> 00:16:55,325 オレは なんにも知らね。 182 00:17:00,098 --> 00:17:02,133 (晴太)銀さん! 銀さん! 183 00:17:02,133 --> 00:17:04,133 しっかりしてくださいよ 銀…。 184 00:17:06,271 --> 00:17:09,174 銀さん! よかったよ~! 185 00:17:09,174 --> 00:17:12,077 このまま 死んじゃうかと思った オイラ。 186 00:17:12,077 --> 00:17:15,613 アホアルか! 銀ちゃんが これくらいで死ぬわけないね! 187 00:17:15,613 --> 00:17:18,450 (晴太)だって三日三晩も 眠りっぱなしだったんだよ! 188 00:17:18,450 --> 00:17:21,486 それに いくらなんでも こんな ひどい傷…。 189 00:17:21,486 --> 00:17:25,323 おい… オレは なんで助かったんだ? 190 00:17:25,323 --> 00:17:29,627 どうやって こんなとこまで戻ってきたんだ? 191 00:17:29,627 --> 00:17:33,131 (全蔵)プハハハハ! そら飲め飲め! 192 00:17:33,131 --> 00:17:36,167 はぁ~ ホント 羽振りのいい おにいさん! 193 00:17:36,167 --> 00:17:40,305 でも こんなに毎日 遊んでて お金 大丈夫? 194 00:17:40,305 --> 00:17:42,240 ああ 大丈夫 大丈夫! 195 00:17:42,240 --> 00:17:45,810 日輪っつう ねえちゃんから サービス券 たんまりもらってるから。 196 00:17:45,810 --> 00:17:47,746 それに オレ ボンボンだし➡ 197 00:17:47,746 --> 00:17:50,982 こう見えても 昔 将軍に仕えてたんだよ。 198 00:17:50,982 --> 00:17:52,917 また冗談ばっかり! 199 00:17:52,917 --> 00:17:54,853 そんな由緒正しいお方が➡ 200 00:17:54,853 --> 00:17:59,157 こんな場末のクラブでブサイクに 囲まれてるわけないでしょう。 201 00:17:59,157 --> 00:18:01,092 ん? 202 00:18:01,092 --> 00:18:04,662 オレはね 整ったビルより 崩れかかった廃墟や➡ 203 00:18:04,662 --> 00:18:07,332 得体の知れない洞窟に 美を感じるんだ。 204 00:18:07,332 --> 00:18:10,001 オタク すごい廃墟じゃん。 205 00:18:10,001 --> 00:18:11,936 人っこ一人いないじゃん。 206 00:18:11,936 --> 00:18:14,839 どうしたの これ? 巨神兵でも攻めてきたの? 207 00:18:14,839 --> 00:18:19,010 なに この2つの洞窟。 なんで こんな上向いてるの? 208 00:18:19,010 --> 00:18:21,913 さしていい? 電子レンジのコンセント さしていい? 209 00:18:21,913 --> 00:18:24,816 あっ…。 210 00:18:24,816 --> 00:18:29,020 ぶわっ! 211 00:18:29,020 --> 00:18:30,955 イテテテ…。 212 00:18:30,955 --> 00:18:34,459 テメエ 命の恩人に何しやがんだ! 213 00:18:34,459 --> 00:18:36,961 海からテメエ拾って ここまで引きずってくるのに➡ 214 00:18:36,961 --> 00:18:39,297 どれだけ 大変だったと思ってんだ!! 215 00:18:39,297 --> 00:18:41,633 何が命の恩人だ テメエこの野郎! 216 00:18:41,633 --> 00:18:45,303 人が死にかけてるときに 高みの見物決め込んでたヤツに➡ 217 00:18:45,303 --> 00:18:47,238 言われたくねえんだよ! 218 00:18:47,238 --> 00:18:49,641 何でオレが お前のピンチに 助けに入る理由がある。 219 00:18:49,641 --> 00:18:52,477 それにオレは ベッピンの女にゃ興味ねえんだよ。 220 00:18:52,477 --> 00:18:55,513 テメエ あんなところで 何してやがった? 221 00:18:55,513 --> 00:18:57,649 月詠は あのあと どうなった? 222 00:18:57,649 --> 00:18:59,584 ちょいと ヤボ用でね。 223 00:18:59,584 --> 00:19:01,519 ベッピンさんのほうは 連れていかれちまったぜ。 224 00:19:01,519 --> 00:19:03,822 どこ行った? さあな。 225 00:19:03,822 --> 00:19:06,157 ベッピンには興味ねえって言ってんだ。 226 00:19:06,157 --> 00:19:09,994 チッ。 おい どこへ行く? 227 00:19:09,994 --> 00:19:13,665 言っておくが テメエじゃ 野郎には勝てねえぞ。 228 00:19:13,665 --> 00:19:16,701 そんな体じゃなくてもな。 229 00:19:16,701 --> 00:19:20,538 ベッピンさんにゃ 興味ねえが➡ 230 00:19:20,538 --> 00:19:24,309 ブサイクとオッサンには興味津々らしいな。 231 00:19:24,309 --> 00:19:27,178 蜘蛛手の地雷亜。 232 00:19:27,178 --> 00:19:29,114 オレの一世代上だが➡ 233 00:19:29,114 --> 00:19:32,150 お庭番最強とうたわれた親父に➡ 234 00:19:32,150 --> 00:19:35,286 匹敵する力を持っていた と言われている。 235 00:19:35,286 --> 00:19:40,959 だが そんな腕を持ちながら ヤツは お庭番を追放された。 236 00:19:40,959 --> 00:19:43,862 その あまりに危険な性質ゆえに。 237 00:19:43,862 --> 00:19:47,832 悪いことは言わねえ あの女はあきらめろ。 238 00:19:47,832 --> 00:19:52,232 ヤツの巣にかかっちゃ もう救えやしねえよ。 239 00:20:03,348 --> 00:20:07,348 (地雷亜)目が覚めたか。 どうだ? 気分は。 240 00:20:12,490 --> 00:20:14,993 し 師匠…。 241 00:20:14,993 --> 00:20:17,829 いや 地雷亜。 242 00:20:17,829 --> 00:20:22,000 フフフッ もはや 師と呼ぶ気も失せたか。 243 00:20:22,000 --> 00:20:28,506 それでいい。 お前に必要なのは 孤独と敵。 244 00:20:28,506 --> 00:20:35,313 ずっと ぬしの張った巣にとらわれ もがいていただけだというのか。 245 00:20:35,313 --> 00:20:40,785 信じていた。 ずっと その背中を追いかけていた。 246 00:20:40,785 --> 00:20:45,123 でも すべては まやかしだったのか。 247 00:20:45,123 --> 00:20:49,294 お前はいったい どんなオレを 信じていたというのだ? 248 00:20:49,294 --> 00:20:55,099 お前のことを思い 命を賭して護った優しき師か? 249 00:20:55,099 --> 00:20:59,304 それとも 身を捨て 公に奉ずる教えを説き➡ 250 00:20:59,304 --> 00:21:03,641 お前から女を奪い 己も身を捨てた厳しき師か? 251 00:21:03,641 --> 00:21:06,978 ならば まやかしなどではない。 252 00:21:06,978 --> 00:21:12,317 オレは今もこうして 己の身を捨て お前という作品を➡ 253 00:21:12,317 --> 00:21:16,654 つくりあげようと しているではないか。 254 00:21:16,654 --> 00:21:25,163 作品? そんなことのために アイツを…。 255 00:21:25,163 --> 00:21:28,833 そうさ。 お前がかように変わらなければ➡ 256 00:21:28,833 --> 00:21:32,437 オレが 吉原に手を出すことはなかった。 257 00:21:32,437 --> 00:21:37,275 お前が頼る者など 持たなければ あの男も。 258 00:21:37,275 --> 00:21:45,950 ヤツを殺したのはお前だよ 月詠。 259 00:21:45,950 --> 00:21:52,123 そして これから起こることも すべては お前が招いた災いだ。 260 00:21:52,123 --> 00:21:56,995 な 何をするつもりじゃ! 待て 地雷亜! 261 00:21:56,995 --> 00:22:02,467 己を捨てて 吉原を日輪を護る。 262 00:22:02,467 --> 00:22:07,338 そうお前は誓ったはず。 その傷に。 263 00:22:07,338 --> 00:22:11,809 だが 吉原はお前にとって➡ 264 00:22:11,809 --> 00:22:14,712 ただ 護るだけの存在では なくなった。 265 00:22:14,712 --> 00:22:16,681 お前の居場所。 266 00:22:16,681 --> 00:22:23,988 お前の頼るべき者たちが 居る場所へと変わった。 267 00:22:23,988 --> 00:22:27,659 お前に そんなものはいらない。 268 00:22:27,659 --> 00:22:32,930 心に張った その巣 根こそぎ焼き払う。 269 00:22:32,930 --> 00:22:35,266 ま 待て! 270 00:22:35,266 --> 00:22:38,266 地雷亜!