1 00:00:00,959 --> 00:00:03,962 (カラスの鳴き声) 2 00:00:07,007 --> 00:00:09,259 (鳴き声) 3 00:00:21,563 --> 00:00:22,689 (鳴き声) 4 00:00:30,905 --> 00:00:34,075 (松陽(しょうよう))屍(かばね)を食らう鬼が出ると 聞いて来てみれば… 5 00:00:34,617 --> 00:00:35,827 君が そう? 6 00:00:37,620 --> 00:00:41,624 また随分と かわいい鬼が いたものですね 7 00:00:41,791 --> 00:00:42,792 (払う音) 8 00:00:48,465 --> 00:00:51,176 それも 屍から剥ぎ取ったんですか? 9 00:00:53,094 --> 00:00:56,014 童(わらし)1人で 屍の身ぐるみを剥ぎ― 10 00:00:56,139 --> 00:00:59,017 そうして 自分の身を守ってきたんですか… 11 00:01:00,185 --> 00:01:02,145 大したもんじゃないですか 12 00:01:02,645 --> 00:01:03,772 だけど… 13 00:01:04,189 --> 00:01:06,483 そんな剣 もう要りませんよ 14 00:01:10,320 --> 00:01:14,991 人に おびえ 自分を守るためだけに 振るう剣なんて… 15 00:01:16,409 --> 00:01:18,328 もう捨てちゃいなさい 16 00:01:20,121 --> 00:01:22,415 (銀時(ぎんとき))アアッ… ウウッ… 17 00:01:22,540 --> 00:01:24,209 アッ… ンンッ! 18 00:01:25,960 --> 00:01:28,922 (松陽)くれてあげますよ 私の剣 19 00:01:31,424 --> 00:01:35,804 そいつの本当の使い方を知りたきゃ ついてくるといい 20 00:01:41,976 --> 00:01:45,522 ♪~ 21 00:03:06,060 --> 00:03:11,107 {\an8}~♪ 22 00:03:27,582 --> 00:03:31,419 (銀時) おい その手で触れんじゃねえ 23 00:03:31,753 --> 00:03:33,379 この女に触れんじゃねえ 24 00:03:34,088 --> 00:03:35,340 (地雷亜(じらいあ))お… お前は… 25 00:03:38,927 --> 00:03:39,761 アア… 26 00:03:40,011 --> 00:03:41,012 (殴る音) 27 00:03:48,853 --> 00:03:50,855 (切る音) (月詠(つくよ))銀時… 28 00:03:53,274 --> 00:03:54,525 ウウッ… 29 00:03:58,988 --> 00:04:00,198 ぬし… 30 00:04:00,698 --> 00:04:04,160 なぜ こんな所に来た? 31 00:04:14,170 --> 00:04:15,922 そんな体で… 32 00:04:16,589 --> 00:04:19,092 逃げろと言ったのに… 33 00:04:19,634 --> 00:04:20,927 バカ者め 34 00:04:21,803 --> 00:04:24,681 (銀時)死にゃしねえよ 俺は 35 00:04:24,806 --> 00:04:25,682 (月詠)ハッ… 36 00:04:26,015 --> 00:04:29,269 (銀時)死にゃしねえよ 誰も 37 00:04:33,022 --> 00:04:36,192 もう この吉原(よしわら)で 誰も死なせねえ 38 00:04:38,528 --> 00:04:39,946 俺たちはな… 39 00:04:42,448 --> 00:04:44,450 お前をひとりには しねえよ 40 00:04:47,704 --> 00:04:49,539 (物音) (月詠)ハッ… 41 00:04:50,498 --> 00:04:52,500 (地雷亜)フフフフフッ… 42 00:04:52,917 --> 00:04:57,005 俺が張った糸をたどり ここを嗅ぎつけたか 43 00:05:00,174 --> 00:05:02,093 奇特なことだ 44 00:05:02,468 --> 00:05:06,180 蜘蛛(くも)の糸を 極楽 目指して登るどころか… 45 00:05:06,347 --> 00:05:09,684 地獄 目指して 這(は)い上がってくるとは… 46 00:05:15,315 --> 00:05:19,944 お前さんのバカさ加減には 釈迦も閻魔(えんま)も あきれようて 47 00:05:22,739 --> 00:05:23,990 (月詠)ハッ… 48 00:05:24,824 --> 00:05:26,367 待て! 銀時… 49 00:05:26,951 --> 00:05:29,329 (銀時)“逃げろ”なんて もう言わせねえよ 50 00:05:31,789 --> 00:05:34,542 1人で 何もかも背負い込もうなんざ… 51 00:05:35,209 --> 00:05:36,586 水くせえじゃねえか 52 00:05:37,545 --> 00:05:40,256 涙垂れ流して 助けを請いやがれ 53 00:05:40,631 --> 00:05:43,468 鼻水 垂れ流して 俺に すがりやがれ 54 00:05:45,094 --> 00:05:47,388 泣きてえときには 泣けばいいんだ 55 00:05:48,306 --> 00:05:50,558 笑いたいときには 笑えばいいんだ 56 00:05:51,893 --> 00:05:54,896 てめえが醜いツラで 泣きわめいてるときは― 57 00:05:55,146 --> 00:05:57,607 それ以上 汚ねえツラで泣いてやる 58 00:05:59,192 --> 00:06:01,819 てめえが 腹抱えて笑ってるときは― 59 00:06:01,944 --> 00:06:04,614 それ以上 バカでかい声で 笑ってやる 60 00:06:08,701 --> 00:06:10,244 それでいいんだよ 61 00:06:11,996 --> 00:06:15,875 てめえを捨てて 潔く きれいに 死んでいくなんてことより― 62 00:06:16,667 --> 00:06:20,505 小汚くても てめえらしく 生きていくことのほうが― 63 00:06:20,880 --> 00:06:22,090 よっぽど上等だ 64 00:06:24,759 --> 00:06:27,720 (地雷亜)お前が荷を負うと? 65 00:06:28,346 --> 00:06:31,599 月詠の荷を お前も共に担うと? 66 00:06:31,766 --> 00:06:34,977 フフフフッ… 分からんのか? 67 00:06:35,436 --> 00:06:39,607 月詠にとっての荷は お前以外の何者でもない 68 00:06:40,483 --> 00:06:44,612 お前たちがいなければ 月詠は こんなに苦しむことはなかった 69 00:06:45,321 --> 00:06:48,282 こんなに醜くなることはなかった 70 00:06:48,699 --> 00:06:49,909 (月詠)ハッ… 71 00:06:52,370 --> 00:06:53,913 (クナイを投げる音) 72 00:06:55,915 --> 00:06:57,041 (刺さる音) 73 00:07:00,086 --> 00:07:02,588 (地雷亜) 月詠 腹がすいただろう? 74 00:07:03,422 --> 00:07:06,217 今 特上の餌を用意してやる 75 00:07:06,425 --> 00:07:09,137 月を追い 巣に迷い込んだ… 76 00:07:09,595 --> 00:07:11,639 この哀れな虫けらをな! 77 00:07:13,975 --> 00:07:15,101 (物音) 78 00:07:15,726 --> 00:07:19,355 てめえが どこで誰を裏切ろうが かまやしねえ 79 00:07:19,564 --> 00:07:22,400 将軍だろうが どこぞの主君だろうが― 80 00:07:22,525 --> 00:07:24,110 どうぞ好きにやりゃいい 81 00:07:25,027 --> 00:07:28,072 だが ひと度 師と名乗っておきながら 82 00:07:28,197 --> 00:07:30,533 てめえ 弟子 裏切ったな 83 00:07:32,577 --> 00:07:35,705 ガキんころから てめえを信じてた こいつを… 84 00:07:36,664 --> 00:07:39,167 ずっと てめえを追いかけてた こいつを… 85 00:07:40,334 --> 00:07:43,212 てめえは食い物(もん)にしたな 86 00:07:43,504 --> 00:07:45,548 そんなもん 師とは呼ばねえ 87 00:07:47,592 --> 00:07:50,553 そんなもん 師弟とは呼ばねえ 88 00:07:51,721 --> 00:07:52,555 消えろ 89 00:07:52,930 --> 00:07:53,931 うん? 90 00:07:55,933 --> 00:08:00,104 こいつの前から さっさと消えろってんだ 腐れ外道 91 00:08:00,771 --> 00:08:04,317 (地雷亜) この男 獲物の目ではない 92 00:08:04,984 --> 00:08:07,278 まして 餌の目でもない 93 00:08:08,654 --> 00:08:10,865 糸が震える 94 00:08:11,032 --> 00:08:13,367 (糸の震える音) 95 00:08:13,784 --> 00:08:17,747 かつて かかったことのない 得体(えたい)の知れぬものの侵入に― 96 00:08:18,206 --> 00:08:20,458 俺の巣が反応している 97 00:08:21,042 --> 00:08:24,086 あれは… あの目は… 98 00:08:27,965 --> 00:08:28,799 ハッ… 99 00:08:30,092 --> 00:08:34,055 (銀時)地雷亜 巣にかかったのは てめえのほうだ 100 00:08:34,597 --> 00:08:35,806 俺の巣… 101 00:08:36,307 --> 00:08:40,353 土足で踏み荒らしたからには 生きて出られると思うな! 102 00:08:40,937 --> 00:08:44,357 薄汚ねえ体液 ぶちまいて くたばりやがれ! 103 00:08:45,358 --> 00:08:48,319 フッ… 食い合いか 104 00:08:51,531 --> 00:08:52,740 面白い 105 00:08:53,449 --> 00:08:56,577 どちらが巣の主(あるじ)か その身をもって知るがいい 106 00:08:56,702 --> 00:08:57,703 (蹴る音) 107 00:08:58,538 --> 00:09:03,251 糸の張る所 たとえ六道なりとも 我が巣と成り果てる 108 00:09:04,001 --> 00:09:05,002 (殴る音) 109 00:09:06,170 --> 00:09:07,088 (蹴る音) 110 00:09:08,965 --> 00:09:10,216 (受け止める音) 111 00:09:10,758 --> 00:09:11,759 (クナイを投げる音) 112 00:09:11,926 --> 00:09:13,010 (はじく音) 113 00:09:14,428 --> 00:09:17,473 (地雷亜)その手負いの身で 俺を捕らえられるか? 114 00:09:19,892 --> 00:09:22,728 外に逃げるつもりか? 甘いわ! 115 00:09:26,315 --> 00:09:27,942 甘(あめ)えのは てめえだ 116 00:09:30,111 --> 00:09:31,112 (殴る音) 117 00:09:36,033 --> 00:09:37,034 ハッ… 118 00:09:37,910 --> 00:09:38,744 (刺さる音) 119 00:09:48,629 --> 00:09:50,590 (銀時)捕まえた 120 00:09:52,258 --> 00:09:53,467 (突く音) 121 00:09:54,260 --> 00:09:57,054 さあ 晩餐会(ばんさんかい)の時間だ 122 00:09:57,388 --> 00:09:59,515 たらふく食わせてもらうぜ! 123 00:10:01,517 --> 00:10:05,771 {\an5}(松陽) そいつの本当の使い方を知りたきゃ ついてくるといい 124 00:10:07,273 --> 00:10:09,400 これからは そいつを振るい… 125 00:10:09,859 --> 00:10:11,485 敵を斬るためではない 126 00:10:12,403 --> 00:10:14,488 弱き己を斬るために 127 00:10:15,281 --> 00:10:17,033 己を守るのではない 128 00:10:17,742 --> 00:10:20,411 己の魂を守るために 129 00:10:20,661 --> 00:10:21,954 (突く音) 130 00:10:23,789 --> 00:10:25,666 ヤーッ! 131 00:10:25,791 --> 00:10:26,626 (殴る音) 132 00:10:27,501 --> 00:10:29,253 (殴る音) 133 00:10:30,921 --> 00:10:31,839 (殴る音) 134 00:10:32,340 --> 00:10:33,174 (殴る音) 135 00:10:33,341 --> 00:10:34,383 (刺さる音) 136 00:10:36,302 --> 00:10:37,595 ヤーッ! 137 00:10:37,762 --> 00:10:39,013 ウオーッ! 138 00:10:39,180 --> 00:10:40,389 (衝撃音) 139 00:10:41,223 --> 00:10:42,058 (殴る音) 140 00:10:43,184 --> 00:10:44,185 (刺さる音) 141 00:10:46,604 --> 00:10:47,605 銀時! 142 00:10:48,314 --> 00:10:49,315 (地雷亜)アアッ… 143 00:10:50,191 --> 00:10:51,525 ハァ… 144 00:10:53,694 --> 00:10:54,904 なぜ… 145 00:10:57,156 --> 00:11:01,285 お前が 俺と拮抗(きっこう)する力を… 146 00:11:03,162 --> 00:11:06,207 (地雷亜) 己を捨てることもできん連中に… 147 00:11:07,333 --> 00:11:10,836 己の居場所 欲しさに 仲間も切れん連中に… 148 00:11:11,587 --> 00:11:14,757 俺は 全てを捨ててきた 149 00:11:15,174 --> 00:11:17,009 己の存在も… 150 00:11:17,301 --> 00:11:20,096 居場所も 仲間も… 151 00:11:21,055 --> 00:11:24,100 獲物のために… お前のために… 152 00:11:25,017 --> 00:11:27,019 なのに なぜ… なぜなんだ! 153 00:11:28,354 --> 00:11:31,357 まだ分からねえのか? (地雷亜)うん? 154 00:11:32,650 --> 00:11:37,321 お前(めえ)が捨てたもんの中には 大切な荷も交ざってたんだよ 155 00:11:38,030 --> 00:11:40,491 仲間を捨てた? 違う 156 00:11:40,950 --> 00:11:43,619 仲間を失うのが怖かったんだろう 157 00:11:44,036 --> 00:11:46,956 1人で戦ってきた? 違う 158 00:11:47,248 --> 00:11:51,377 最初から1人であれば 孤独になる苦しみもねえからだろう 159 00:11:51,919 --> 00:11:54,380 己を捨てた? 違う! 160 00:11:55,089 --> 00:11:59,385 てめえは背負う苦しみも 背負われる苦しみからも逃げた 161 00:11:59,552 --> 00:12:00,886 ただの臆病者だ! 162 00:12:04,473 --> 00:12:08,185 こいつは もう てめえなんかより よっぽど強(つえ)えよ 163 00:12:09,228 --> 00:12:12,606 臆病者の相手は 臆病者で十分だ 164 00:12:13,232 --> 00:12:17,445 てめえの相手は この俺で十分だ 165 00:12:17,778 --> 00:12:19,113 抜かせ! 166 00:12:19,780 --> 00:12:20,781 てめえに― 167 00:12:20,948 --> 00:12:22,950 師匠の名を語る資格はねえ! 168 00:12:28,664 --> 00:12:29,790 てめえに… 169 00:12:30,499 --> 00:12:33,752 荷ごと弟子を背負う背中が あるかーっ! 170 00:12:33,961 --> 00:12:34,962 (頭突きの音) 171 00:12:53,230 --> 00:12:54,523 アア… 172 00:12:58,694 --> 00:12:59,737 (クナイを抜く音) 173 00:13:06,035 --> 00:13:07,161 (月詠)銀時… 174 00:13:12,708 --> 00:13:15,920 帰るぞ お前の居場所に 175 00:13:16,086 --> 00:13:17,087 ハッ… 176 00:13:23,928 --> 00:13:25,137 (月詠)ハッ… 177 00:13:26,514 --> 00:13:27,932 (月詠)地雷亜 やめろ! 178 00:13:29,892 --> 00:13:32,269 (銀時)もう やめとけ 179 00:13:33,979 --> 00:13:36,732 てめえの巣には 何も いやしねえよ 180 00:13:38,442 --> 00:13:40,486 そこにいんのは 最初から― 181 00:13:40,986 --> 00:13:44,073 はるか頭上の月の光を仰ぎ見て― 182 00:13:44,240 --> 00:13:49,036 空に向かって 糸を吐き続ける 哀れな蜘蛛だけだ 183 00:13:50,371 --> 00:13:53,457 フッ… 何を世迷言(よまいごと)を… 184 00:13:53,999 --> 00:13:58,212 そんなことは とうの昔に知ってるさ 185 00:14:00,381 --> 00:14:03,259 やめろ! 地雷亜! 186 00:14:10,099 --> 00:14:11,016 ハッ… 187 00:14:18,524 --> 00:14:19,733 (地雷亜)いい… 188 00:14:20,568 --> 00:14:21,777 それで… 189 00:14:22,903 --> 00:14:25,781 それで… いい 190 00:14:31,745 --> 00:14:35,416 蜘蛛が血に消えゆくか… 191 00:14:36,041 --> 00:14:37,751 存外… (せき) 192 00:14:38,794 --> 00:14:43,299 期待していたほどの感慨は ないな 193 00:14:44,341 --> 00:14:47,970 己を殺すなどということは… 194 00:14:48,095 --> 00:14:49,013 (月詠)ハッ… 195 00:14:49,722 --> 00:14:52,808 俺は 俺を殺したいんだ 196 00:14:54,685 --> 00:14:57,396 地雷亜… ぬし… 197 00:14:57,521 --> 00:15:00,399 (服部(はっとり)) 地雷亜 お前の最後の獲物は… 198 00:15:03,193 --> 00:15:05,779 (服部) お前自身だったってわけかい 199 00:15:06,405 --> 00:15:07,948 お前のねらいは― 200 00:15:08,198 --> 00:15:12,786 手塩にかけて鍛え上げた己の分身を 殺すことなんかじゃねえ 201 00:15:13,537 --> 00:15:14,872 最愛の弟子… 202 00:15:15,331 --> 00:15:18,125 己自身に 殺されることだったんだろう? 203 00:15:18,292 --> 00:15:19,293 ハッ… 204 00:15:20,169 --> 00:15:21,170 (地雷亜)ウウッ… 205 00:15:21,921 --> 00:15:25,758 か… 頭の息子か 206 00:15:26,342 --> 00:15:28,385 1度 会(お)うたな 207 00:15:29,428 --> 00:15:32,348 親父(おやじ)どのと仲間の敵(かたき)… 208 00:15:32,890 --> 00:15:35,643 再び 取りに来たか 209 00:15:37,019 --> 00:15:39,021 ハァ… 敵なんざ… 210 00:15:39,146 --> 00:15:41,857 とうの昔に取る気は うせたぜ 211 00:15:45,152 --> 00:15:47,529 地に落ち もがく蜘蛛なんざ… 212 00:15:48,030 --> 00:15:51,408 つぶす気にもなりゃしねえよ 段蔵(だんぞう) 213 00:15:53,494 --> 00:15:54,620 ハァ… 214 00:15:55,371 --> 00:15:56,372 フッ… 215 00:15:56,664 --> 00:15:59,583 全て調査済みというわけか 216 00:15:59,917 --> 00:16:01,961 (服部)蜘蛛手(くもで)の地雷亜… 217 00:16:02,086 --> 00:16:04,088 本名 鳶田(とびた)段蔵 218 00:16:04,588 --> 00:16:06,882 伊賀(いが)の郷士のもとに生まれ 219 00:16:07,007 --> 00:16:09,343 幼少のころより忍術を修め 220 00:16:09,468 --> 00:16:12,346 その才は 神童と呼ばれるほどのものだった 221 00:16:13,597 --> 00:16:17,351 伊賀は 郷士どもが年中 覇権争いを繰り広げている土地だ 222 00:16:18,227 --> 00:16:20,646 鳶田家は 伊賀でも有数の大家 223 00:16:20,980 --> 00:16:23,691 その上 嫡男が すこぶる腕が立つとなりゃ 224 00:16:23,816 --> 00:16:25,609 ヤツらも黙っちゃいねえ 225 00:16:26,694 --> 00:16:30,197 生き残ったのは お前と 年端も行かない妹 226 00:16:30,906 --> 00:16:34,201 お前は 一族郎党を皆殺しにされていながら 227 00:16:34,535 --> 00:16:36,704 その たぐいまれなる腕ゆえ― 228 00:16:36,829 --> 00:16:39,373 生き恥を さらさせられることとなった 229 00:16:40,541 --> 00:16:43,210 ただ1人の肉親の命をカタに― 230 00:16:43,919 --> 00:16:48,841 憎むべき敵に… 食らうべき獲物に 忠誠を誓ったんだ 231 00:16:50,509 --> 00:16:54,138 お前の ゆがんだ忠誠心が 生まれたのは そのころだろう 232 00:16:55,347 --> 00:16:56,974 “滅私奉公” 233 00:16:57,850 --> 00:17:01,895 文字どおり 自分の身を捨てて 敵のために働いた 234 00:17:02,730 --> 00:17:05,566 いや 捨てるしかなかったんだろう 235 00:17:06,442 --> 00:17:08,902 一族を根絶やした敵に仕える― 236 00:17:09,069 --> 00:17:13,574 その憎しみ 悲しみ 恥辱の念から 逃れるには― 237 00:17:13,949 --> 00:17:16,243 己という存在を忘れきり― 238 00:17:16,368 --> 00:17:20,039 ただ 目の前の任務を 機械的に こなしていくしかない 239 00:17:21,999 --> 00:17:24,418 お前は そんな自分に陶酔することで― 240 00:17:24,877 --> 00:17:26,920 苦しみから逃れようとした 241 00:17:27,880 --> 00:17:32,009 だが そんな兄の姿を 見ていられなくなったのだろう 242 00:17:32,926 --> 00:17:35,429 (地雷亜の妹) もういい… もういいの 243 00:17:35,888 --> 00:17:38,807 私のためにムリするのは もうやめて 244 00:17:39,475 --> 00:17:42,811 兄者 自分の人生を生きて 245 00:17:43,729 --> 00:17:46,774 自由に… 自分のために生きて 246 00:17:50,402 --> 00:17:53,655 (服部) お前の妹は 自ら命を絶った 247 00:17:54,615 --> 00:17:56,366 どれだけ獲物を食らっても― 248 00:17:56,992 --> 00:18:00,579 どれだけ己を痛めつけても 妹を守れなかった… 249 00:18:01,288 --> 00:18:04,291 その痛みは いつまでも お前を苦しめた 250 00:18:05,667 --> 00:18:07,294 そうして お前は― 251 00:18:07,544 --> 00:18:10,380 最も自分が忌むべき方法で― 252 00:18:10,881 --> 00:18:12,925 お前自身を殺そうとした 253 00:18:13,842 --> 00:18:17,888 己が手塩にかけて育てた 最愛の弟子の敵として― 254 00:18:18,013 --> 00:18:19,431 その手にかかって死ぬ 255 00:18:21,558 --> 00:18:24,645 それが 妹を守れなかったお前が― 256 00:18:24,770 --> 00:18:26,939 自身に科した罰 257 00:18:27,981 --> 00:18:29,274 (地雷亜)違うな 258 00:18:29,942 --> 00:18:32,986 ただ 怖かっただけさ 259 00:18:34,113 --> 00:18:36,031 お前さんの言うとおり… 260 00:18:36,698 --> 00:18:39,451 俺は また失うのが怖くて… 261 00:18:40,369 --> 00:18:43,956 荷を負うことをやめた ただの臆病者 262 00:18:44,748 --> 00:18:46,583 故に 惹(ひ)かれたんだ 263 00:18:47,751 --> 00:18:50,963 (月詠)わっちは 吉原と日輪(ひのわ)を守りたいんじゃ! 264 00:18:52,381 --> 00:18:54,424 (地雷亜)小さき背中で― 265 00:18:54,675 --> 00:18:57,970 荷を一身に背負おうとする その童(わらわ)に… 266 00:18:58,595 --> 00:19:02,766 故に 己の全てを伝授しようとしたんだ 267 00:19:04,643 --> 00:19:08,397 傷つけたくなかった 俺のように… 268 00:19:09,731 --> 00:19:12,734 失う苦しみを味わうくらいなら― 269 00:19:13,443 --> 00:19:16,655 最初から 何も背負わなければいい 270 00:19:17,447 --> 00:19:20,200 居場所も仲間も 要らない 271 00:19:22,369 --> 00:19:25,122 だが 俺の思いとは裏腹に― 272 00:19:25,664 --> 00:19:28,292 お前の周りには いつの間にか― 273 00:19:28,709 --> 00:19:32,212 仲間が… 居場所ができていた 274 00:19:33,172 --> 00:19:37,176 お前は 俺にはない強さを持っていた 275 00:19:37,718 --> 00:19:42,639 背負う苦しみからも 背負われる苦しみからも逃げぬ強さ 276 00:19:43,807 --> 00:19:47,728 怖かったのさ また失うのが 277 00:19:49,021 --> 00:19:53,442 お前が 俺のもとから遠く離れていくようで 278 00:19:53,775 --> 00:19:57,779 俺は その手を引き戻そうと― 279 00:19:58,030 --> 00:20:01,241 お前を 俺と同じ目に遭わせていた 280 00:20:02,326 --> 00:20:03,535 俺は… 281 00:20:03,744 --> 00:20:07,164 結局 お前も妹も… 282 00:20:07,956 --> 00:20:10,584 何も守ってなどいなかった 283 00:20:11,460 --> 00:20:15,255 俺が守っていたのは 自分だけだ 284 00:20:15,881 --> 00:20:19,843 そんな自分に愛想が尽きた 285 00:20:20,427 --> 00:20:22,888 ただ それだけのことさ 286 00:20:23,889 --> 00:20:26,808 ハァ… ああ もう何も… 287 00:20:27,434 --> 00:20:29,519 背負うまいと思ったのに… 288 00:20:30,103 --> 00:20:33,148 いつの間にか また荷を背負い込んでいる 289 00:20:34,441 --> 00:20:37,945 もう 誰にも背負わせまいと 思ったのに… 290 00:20:38,695 --> 00:20:42,282 いつの間にか また何かを背負わせている 291 00:20:43,116 --> 00:20:47,412 月詠 つまらぬものを背負わせたな 292 00:20:47,955 --> 00:20:50,040 すまなかった 293 00:20:53,627 --> 00:20:54,711 アア… 294 00:21:02,094 --> 00:21:03,178 アア… 295 00:21:04,388 --> 00:21:08,058 (月詠) もっと早くに話をしてほしかった 296 00:21:08,433 --> 00:21:09,685 わっちにも― 297 00:21:10,185 --> 00:21:13,563 遠慮なく その荷 分けてほしかった 298 00:21:14,606 --> 00:21:19,278 そうしたら きっと また違った答えが出せていたはず 299 00:21:20,570 --> 00:21:24,074 弟子を荷ごと背負うのが 師匠の役目なら― 300 00:21:24,616 --> 00:21:26,326 弟子の役目は何じゃ? 301 00:21:28,412 --> 00:21:31,915 師を背負えるまでに 大きくなることじゃ 302 00:21:33,000 --> 00:21:36,003 軽い… 軽いのぅ 師匠 303 00:21:36,461 --> 00:21:40,215 ぬしは こんなにも軽かったんじゃな 304 00:21:42,634 --> 00:21:44,803 見えるか? 師匠 305 00:22:03,739 --> 00:22:06,116 アア… ああ 306 00:22:07,617 --> 00:22:08,785 見える 307 00:22:09,578 --> 00:22:12,831 今まで見たことがないほどの… 308 00:22:14,124 --> 00:22:17,127 きれいな月だ 309 00:22:20,756 --> 00:22:22,591 大した弟子だな 310 00:22:22,966 --> 00:22:26,845 師匠を背負えるまで大きくなるのが 弟子の務めか 311 00:22:28,221 --> 00:22:33,226 俺は 親父には背負われてばかりで そんなマネしてやれなんだな 312 00:22:39,191 --> 00:22:40,609 (銀時)俺もだ 313 00:22:45,530 --> 00:22:50,535 {\an8}♪~ 314 00:24:10,073 --> 00:24:15,078 {\an8}~♪ 315 00:24:18,039 --> 00:24:22,335 (神楽(かぐら))月詠ちゃ~ん! 遊ぼう! 316 00:24:22,460 --> 00:24:25,005 (銀時)おい 起きろ こら! パチンコ行くぞ 317 00:24:25,130 --> 00:24:26,923 お前 結構 ため込んでんだろう? 318 00:24:27,090 --> 00:24:29,384 全部 パ~ッと使ってやっからよ