1 00:03:16,093 --> 00:03:18,996 (月詠)蜘蛛を見た。 2 00:03:18,996 --> 00:03:22,996 あの男の首に 蜘蛛の入れ墨があるのを…。 3 00:03:25,803 --> 00:03:30,608 (銀時)蜘蛛か… 自信はねえが しかたねえ。 4 00:03:30,608 --> 00:03:35,279 引っ掛かってみるか 蜘蛛の巣に。 5 00:03:35,279 --> 00:03:38,616 (月詠)この件に ぬしを巻き込んだのはわっちじゃ。 6 00:03:38,616 --> 00:03:41,518 早く行け。 わっちもあとから行く。 わりいな。 7 00:03:41,518 --> 00:03:46,790 別れ際に 女が吐く戯言は 真に受けねえことにしてるんだ。 8 00:03:46,790 --> 00:03:49,693 (月詠)お願いだから 行ってくれ。 9 00:03:49,693 --> 00:03:53,464 お前とは 対等な立場でいたいんじゃ。 10 00:03:53,464 --> 00:03:57,164 お前といると 決心が鈍る。 11 00:03:59,136 --> 00:04:02,039 ((地雷亜:女を捨てよ 月詠)) 12 00:04:02,039 --> 00:04:07,578 (月詠)これ以上 わっちの心をかき乱すな。 13 00:04:07,578 --> 00:04:09,513 とりゃ~! 14 00:04:09,513 --> 00:04:12,513 よそ見してんじゃねえ! 15 00:04:15,085 --> 00:04:19,585 (地雷亜)よそ見は お前さんのほうさ。 16 00:04:33,270 --> 00:04:35,870 ぎ… 銀時! 17 00:04:39,443 --> 00:04:41,478 キサマ!! 18 00:04:41,478 --> 00:04:43,578 お前は黙っていろ。 19 00:04:51,055 --> 00:04:52,990 月詠! 20 00:04:52,990 --> 00:04:56,994 必ず来ると思っていたぞ 月詠。 21 00:04:56,994 --> 00:05:01,565 美しくなったな 見違えるほどに。 22 00:05:01,565 --> 00:05:07,237 だが… その魂は醜くなった 無残なほど。 23 00:05:07,237 --> 00:05:10,537 キ… キサマ いったい 誰じゃ!? 24 00:05:14,411 --> 00:05:18,282 お前さんだろう? 月を欠けさせたのは。 25 00:05:18,282 --> 00:05:21,085 美しかった オレの月を汚したのは。 26 00:05:21,085 --> 00:05:23,685 お前さんだろう? 27 00:05:45,776 --> 00:05:51,448 なるほど。 その手負いで その身のこなし…。 28 00:05:51,448 --> 00:05:55,319 さすがは 鳳仙を 倒しただけのことはあるな。 29 00:05:55,319 --> 00:05:59,019 テメエは いったい 何者だ!? 30 00:06:01,125 --> 00:06:04,094 背中を預けられる存在…。 31 00:06:04,094 --> 00:06:08,732 護るだけではない 護ってくれる存在を初めて得て➡ 32 00:06:08,732 --> 00:06:13,070 捨てたはずの女が 己の内によみがえったか? 33 00:06:13,070 --> 00:06:18,070 それとも 惚れたか? この男に。 34 00:06:20,744 --> 00:06:25,582 (晴太)遅いな 銀さんと月詠ねえ。 もう 帰ってきてもいい頃なのに。 35 00:06:25,582 --> 00:06:29,253 (日輪)何か変なことに 巻き込まれてなきゃいいけど…。 36 00:06:29,253 --> 00:06:31,755 (神楽)大丈夫アル! 銀ちゃんも一緒ね。 37 00:06:31,755 --> 00:06:34,658 (新八)銀さんが一緒だから 心配なこともあるけどね。 38 00:06:34,658 --> 00:06:38,262 それより 今日は すみませんでした 日輪さん。 39 00:06:38,262 --> 00:06:41,598 いろいろ調べたんだけど たいしたこともわからずに。 40 00:06:41,598 --> 00:06:44,501 いいのよ。 こっちこそ ムリ言って ごめんなさい。 41 00:06:44,501 --> 00:06:48,105 本当はね 薬うんぬんなんかのことより➡ 42 00:06:48,105 --> 00:06:50,774 私は あの娘のことが 心配だったのよ。 43 00:06:50,774 --> 00:06:54,445 (神楽)ツッキーのことアルか? フフフ… そう ツッキー。 44 00:06:54,445 --> 00:06:57,347 あの娘のこと そんなふうに呼んでくれるのは➡ 45 00:06:57,347 --> 00:07:00,117 あなたたちだけね。 さえないアルか? 46 00:07:00,117 --> 00:07:04,721 ううん ステキよ。 私も これから ツッキーって呼ぶわ。 フフフ! 47 00:07:04,721 --> 00:07:10,394 あの娘 なんでも 自分一人で 背負い込んでしまうタチだから➡ 48 00:07:10,394 --> 00:07:13,063 いつも 心配してるのよ。 49 00:07:13,063 --> 00:07:16,733 女だてらに ずっと 私と吉原を護り続けてくれた。 50 00:07:16,733 --> 00:07:19,636 でも あの娘… 自分は何があっても➡ 51 00:07:19,636 --> 00:07:22,072 何にも よりかかろうとしないの。 52 00:07:22,072 --> 00:07:26,410 人を護ることばかりで 自分は 誰にも護られようとしない。 53 00:07:26,410 --> 00:07:28,745 今回の件にしても そう。 54 00:07:28,745 --> 00:07:32,082 一人で問題を抱えこんで 考えこんで➡ 55 00:07:32,082 --> 00:07:36,954 自分の身を省みないで 無茶ばかりしようとして…。 56 00:07:36,954 --> 00:07:41,425 困ったことがあったら もっと私に頼ってほしいのに…。 57 00:07:41,425 --> 00:07:45,095 私が こんなふうに 不甲斐ないばっかりに…。 58 00:07:45,095 --> 00:07:48,432 でも あなたたちだけは違うの。 59 00:07:48,432 --> 00:07:50,467 あなたたちの前では➡ 60 00:07:50,467 --> 00:07:53,103 あの子も荷を下ろして 立ち止まる。 61 00:07:53,103 --> 00:07:57,941 対等に 顔をつきあわせ 助けを乞い 助けになる。 62 00:07:57,941 --> 00:08:03,714 頭であることを忘れて ただの一人の女の子になる。 63 00:08:03,714 --> 00:08:07,217 不思議な人たちね あなたたち。 64 00:08:07,217 --> 00:08:09,720 どんなに重たいものを 背負っていても➡ 65 00:08:09,720 --> 00:08:12,756 どんなに分厚い壁を つくっていようと➡ 66 00:08:12,756 --> 00:08:15,058 あなたたちを前にすると➡ 67 00:08:15,058 --> 00:08:17,728 そうしている自分が バカらしくなってくる。 68 00:08:17,728 --> 00:08:20,063 日輪さん… それ 褒めてんですか? 69 00:08:20,063 --> 00:08:21,999 けなしてんですか? 70 00:08:21,999 --> 00:08:25,736 私 月詠の あんな顔を見るのが嬉しくて。 71 00:08:25,736 --> 00:08:29,406 仕事なんていいの。 ヒマがあったら たまにでもいい。 72 00:08:29,406 --> 00:08:31,341 あの娘に会いにきてあげて。 73 00:08:31,341 --> 00:08:35,579 あの娘には あなたたちみたいな人が必要なの。 74 00:08:35,579 --> 00:08:39,679 あの人が… いなくなってしまった今では…。 75 00:08:41,752 --> 00:08:46,089 あの人? あの人って 誰ですか? 76 00:08:46,089 --> 00:08:51,428 昔 いたの。 あの娘にも 唯一 頼れる人が。 77 00:08:51,428 --> 00:08:56,428 何があっても あの娘を護ってくれる人が…。 78 00:08:58,302 --> 00:09:03,040 月詠… 言ったはずだ。 女も捨てることができんヤツに➡ 79 00:09:03,040 --> 00:09:09,040 何も護ることはできない と。 その傷の痛み… 忘れたか。 80 00:09:18,055 --> 00:09:21,925 ((地雷亜:月詠… 護られるのではない。 81 00:09:21,925 --> 00:09:26,925 護りたいのであれば 女など 捨ててしまえ)) 82 00:09:30,067 --> 00:09:33,103 己がかわいさに 己を護る者が➡ 83 00:09:33,103 --> 00:09:36,403 どうして 何かを護ることができる。 84 00:09:40,077 --> 00:09:44,248 私を滅し 初めて 公に奉ずることができる。 85 00:09:44,248 --> 00:09:50,754 公とは何か… 幕府でも 将軍でも 主君でもない。 86 00:09:50,754 --> 00:09:55,092 己が信じ 己が護るべきものだ。 87 00:09:55,092 --> 00:09:59,963 そう あの人は 月詠を護ってくれていた。 88 00:09:59,963 --> 00:10:02,966 月詠も あの人を よく慕っていた。 89 00:10:02,966 --> 00:10:06,103 でも あの人が 護ってくれていたのは➡ 90 00:10:06,103 --> 00:10:08,438 月詠なんかじゃなかったの。 91 00:10:08,438 --> 00:10:12,109 月詠が ああなってしまったのは たぶん…。 92 00:10:12,109 --> 00:10:16,109 誰なんですか? いったい その人は。 93 00:10:17,981 --> 00:10:21,118 太陽のように 人の上に輝けなくとも➡ 94 00:10:21,118 --> 00:10:24,454 人知れず 地を照らす月の美しさを➡ 95 00:10:24,454 --> 00:10:29,126 オレだけは知っている。 オレだけは見ていてやる。 96 00:10:29,126 --> 00:10:32,726 オレだけは お前を護ってやる。 97 00:10:38,635 --> 00:10:44,975 そう… オレは護りにきたのさ。 かつての美しいお前を…。 98 00:10:44,975 --> 00:10:48,312 (日輪)江戸随一の腕を 持ちながら➡ 99 00:10:48,312 --> 00:10:53,483 咎により お庭番衆を追われ 吉原に落ちのびた忍。 100 00:10:53,483 --> 00:10:55,783 本当の名は 誰も知らない。 101 00:10:57,821 --> 00:11:02,092 字名は… 地雷亜。 102 00:11:02,092 --> 00:11:04,027 初代 百華頭領。 103 00:11:04,027 --> 00:11:06,027 月詠の…。 104 00:11:07,964 --> 00:11:09,964 し… 師匠! 105 00:11:25,115 --> 00:11:27,451 し… 師匠! 106 00:11:27,451 --> 00:11:30,354 オレの化粧も見破れなんだか。 107 00:11:30,354 --> 00:11:33,123 皮肉なものだな。 108 00:11:33,123 --> 00:11:36,460 己を捨てるため 顔を捨てたというのに➡ 109 00:11:36,460 --> 00:11:42,132 その捨てた顔が 今や オレという存在の唯一の目印。 110 00:11:42,132 --> 00:11:45,132 己の顔となっているのだから。 111 00:11:47,637 --> 00:11:49,573 師匠…。 112 00:11:49,573 --> 00:11:52,809 なぜ… ぬしが生きている? 113 00:11:52,809 --> 00:11:57,147 なぜ ぬしが… こんなマネをしている!? 114 00:11:57,147 --> 00:11:59,483 知れたこと。 115 00:11:59,483 --> 00:12:05,088 お前に会うためさ 月詠。 116 00:12:05,088 --> 00:12:09,760 (日輪)幼少の頃から 月詠にその技を叩き込み➡ 117 00:12:09,760 --> 00:12:13,597 ひとりの修羅を つくりあげたのは あの人。 118 00:12:13,597 --> 00:12:19,102 月詠に女として生きていく道を 捨てさせたのも あの人。 119 00:12:19,102 --> 00:12:22,973 今の月詠をつくりあげたのは あの人なの。 120 00:12:22,973 --> 00:12:28,445 そして 自らも月詠に教えたように 自分を捨てて死んでしまった。 121 00:12:28,445 --> 00:12:30,781 死んだ? 122 00:12:30,781 --> 00:12:34,781 (日輪)4年前 吉原に起きた大火。 123 00:12:49,633 --> 00:12:52,733 月詠を護るために…。 124 00:12:58,141 --> 00:13:02,412 あの人が護っていたのは 吉原なんかじゃなかった。 125 00:13:02,412 --> 00:13:06,412 手塩にかけた弟子 月詠だったんだよ。 126 00:13:08,285 --> 00:13:14,424 感謝してる… あの娘を 命を賭して護ってくれたこと。 127 00:13:14,424 --> 00:13:17,327 ずっと支えになってくれたこと。 128 00:13:17,327 --> 00:13:21,765 でも あの娘が誰にも依ることを しなくなったのは➡ 129 00:13:21,765 --> 00:13:25,635 きっと今も あの人の そんな背中を追いかけてるから。 130 00:13:25,635 --> 00:13:31,441 そして たぶん… あの人が護ろうとしたものも。 131 00:13:31,441 --> 00:13:35,312 月詠であって月詠でないもの。 132 00:13:35,312 --> 00:13:39,783 自分のつくりだした作品。 133 00:13:39,783 --> 00:13:42,686 月詠 お前は➡ 134 00:13:42,686 --> 00:13:47,123 オレが心血を注いで つくりだした 一個の芸術品だ。 135 00:13:47,123 --> 00:13:51,995 死を装い 吉原から消えたあとも ずっと見ていた。 136 00:13:51,995 --> 00:13:54,631 お前だけを。 137 00:13:54,631 --> 00:13:57,300 頼るものをなくし➡ 138 00:13:57,300 --> 00:14:02,072 ひとりで必死に吉原を… 日輪を護る お前の姿を。 139 00:14:02,072 --> 00:14:07,744 本当に美しかった。 まるで あの月のように。 140 00:14:07,744 --> 00:14:14,618 私を滅し 公に奉じるとき 人は 肉体も善も悪も超越し➡ 141 00:14:14,618 --> 00:14:19,356 その美しい魂だけを 浮かび上がらせる。 142 00:14:19,356 --> 00:14:24,194 お前という作品は オレなしでは完成しえなかった。 143 00:14:24,194 --> 00:14:28,431 だが オレが存在しても 完成しえなかった。 144 00:14:28,431 --> 00:14:33,770 心に拠り所などを持つ弱き者が 己など捨てられるわけもない。 145 00:14:33,770 --> 00:14:36,673 頼る者などない孤独。 146 00:14:36,673 --> 00:14:39,643 それに耐えうる 強き心を持って➡ 147 00:14:39,643 --> 00:14:43,446 初めて己という存在を 捨てられるのだ。 148 00:14:43,446 --> 00:14:49,786 お前は あのとき オレという存在を 失うことで 一度 完成したんだ。 149 00:14:49,786 --> 00:14:54,124 そう… それで 終わりになるはずだった。 150 00:14:54,124 --> 00:14:57,424 お前さんたちが現れるまでは。 151 00:15:05,569 --> 00:15:08,905 (地雷亜)月詠 お前は何もわかっていない。 152 00:15:08,905 --> 00:15:14,077 お前に必要なのは 依るべきところ 頼るべき者などではない。 153 00:15:14,077 --> 00:15:18,077 孤独と その剣を向けるべき敵だ。 154 00:15:21,751 --> 00:15:24,421 見ていろ 月詠。 155 00:15:24,421 --> 00:15:28,091 今 お前の目の前で お前を護る者は消える。 156 00:15:28,091 --> 00:15:30,994 そして 夜王に代わる お前の新たな敵が➡ 157 00:15:30,994 --> 00:15:34,965 ここに生まれるんだ。 この地雷亜がな!! 158 00:15:34,965 --> 00:15:37,265 銀時! 逃げろ!! 159 00:15:49,479 --> 00:15:52,949 (地雷亜)フフフ… 逃げられやしない。 160 00:15:52,949 --> 00:15:55,949 すでに お前さんは オレの巣の中だ。 161 00:15:58,455 --> 00:16:00,455 宙に… うっ! 162 00:16:20,577 --> 00:16:22,512 銀時 糸だ! 163 00:16:22,512 --> 00:16:25,415 ここは ヤツの張った糸が 張り巡らされている! 164 00:16:25,415 --> 00:16:29,586 ここでは勝ち目はない! 逃げろ!! 165 00:16:29,586 --> 00:16:31,686 《糸!?》 166 00:16:34,457 --> 00:16:37,327 《目に見えねえほどの 細い糸を足場に!? 167 00:16:37,327 --> 00:16:40,296 最初のクナイは コイツを張り巡らせるための➡ 168 00:16:40,296 --> 00:16:42,496 ものだったのか!》 169 00:16:53,443 --> 00:16:58,114 フッ… 蜘蛛の巣というものはな➡ 170 00:16:58,114 --> 00:17:03,414 かかったと気づいたときには もう遅いのさ。 171 00:17:14,397 --> 00:17:17,097 銀時!! 172 00:17:20,737 --> 00:17:23,073 さあ 仕上げだ。 173 00:17:23,073 --> 00:17:27,944 お前の死をもって 月は満ちる。 174 00:17:27,944 --> 00:17:33,444 あの世で眺めるがいい。 オレの美しい月を…。 175 00:17:47,931 --> 00:17:50,967 フン… まあいい。 176 00:17:50,967 --> 00:17:53,967 あの傷では 万が一にも助かるまい。 177 00:17:56,106 --> 00:18:00,106 ぎ… ぎん… 銀時…。 178 00:18:15,892 --> 00:18:19,229 (全蔵)知らね。 オレ なんにも見てねえ。 179 00:18:19,229 --> 00:18:21,164 ずっと 「ジャンプ」読んでたから。 180 00:18:21,164 --> 00:18:24,734 忍者は夜でも 「ジャンプ」読めるから。 181 00:18:24,734 --> 00:18:26,134 オレは なんにも知らね。 182 00:18:30,907 --> 00:18:32,942 (晴太)銀さん! 銀さん! 183 00:18:32,942 --> 00:18:34,942 しっかりしてくださいよ 銀…。 184 00:18:37,080 --> 00:18:39,983 銀さん! よかったよ~! 185 00:18:39,983 --> 00:18:42,886 このまま 死んじゃうかと思った オイラ。 186 00:18:42,886 --> 00:18:46,422 アホアルか! 銀ちゃんが これくらいで死ぬわけないね! 187 00:18:46,422 --> 00:18:49,259 (晴太)だって三日三晩も 眠りっぱなしだったんだよ! 188 00:18:49,259 --> 00:18:52,295 それに いくらなんでも こんな ひどい傷…。 189 00:18:52,295 --> 00:18:56,132 おい… オレは なんで助かったんだ? 190 00:18:56,132 --> 00:19:00,436 どうやって こんなとこまで戻ってきたんだ? 191 00:19:00,436 --> 00:19:03,940 (全蔵)プハハハハ! そら飲め飲め! 192 00:19:03,940 --> 00:19:06,976 はぁ~ ホント 羽振りのいい おにいさん! 193 00:19:06,976 --> 00:19:11,114 でも こんなに毎日 遊んでて お金 大丈夫? 194 00:19:11,114 --> 00:19:13,049 ああ 大丈夫 大丈夫! 195 00:19:13,049 --> 00:19:16,619 日輪っつう ねえちゃんから サービス券 たんまりもらってるから。 196 00:19:16,619 --> 00:19:18,555 それに オレ ボンボンだし➡ 197 00:19:18,555 --> 00:19:21,791 こう見えても 昔 将軍に仕えてたんだよ。 198 00:19:21,791 --> 00:19:23,726 また冗談ばっかり! 199 00:19:23,726 --> 00:19:25,662 そんな由緒正しいお方が➡ 200 00:19:25,662 --> 00:19:29,966 こんな場末のクラブでブサイクに 囲まれてるわけないでしょう。 201 00:19:29,966 --> 00:19:31,901 ん? 202 00:19:31,901 --> 00:19:35,471 オレはね 整ったビルより 崩れかかった廃墟や➡ 203 00:19:35,471 --> 00:19:38,141 得体の知れない洞窟に 美を感じるんだ。 204 00:19:38,141 --> 00:19:40,810 オタク すごい廃墟じゃん。 205 00:19:40,810 --> 00:19:42,745 人っこ一人いないじゃん。 206 00:19:42,745 --> 00:19:45,648 どうしたの これ? 巨神兵でも攻めてきたの? 207 00:19:45,648 --> 00:19:49,819 なに この2つの洞窟。 なんで こんな上向いてるの? 208 00:19:49,819 --> 00:19:52,722 さしていい? 電子レンジのコンセント さしていい? 209 00:19:52,722 --> 00:19:55,625 あっ…。 210 00:19:55,625 --> 00:19:59,829 ぶわっ! 211 00:19:59,829 --> 00:20:01,764 イテテテ…。 212 00:20:01,764 --> 00:20:05,268 テメエ 命の恩人に何しやがんだ! 213 00:20:05,268 --> 00:20:07,770 海からテメエ拾って ここまで引きずってくるのに➡ 214 00:20:07,770 --> 00:20:10,106 どれだけ 大変だったと思ってんだ!! 215 00:20:10,106 --> 00:20:12,442 何が命の恩人だ テメエこの野郎! 216 00:20:12,442 --> 00:20:16,112 人が死にかけてるときに 高みの見物決め込んでたヤツに➡ 217 00:20:16,112 --> 00:20:18,047 言われたくねえんだよ! 218 00:20:18,047 --> 00:20:20,450 何でオレが お前のピンチに 助けに入る理由がある。 219 00:20:20,450 --> 00:20:23,286 それにオレは ベッピンの女にゃ興味ねえんだよ。 220 00:20:23,286 --> 00:20:26,322 テメエ あんなところで 何してやがった? 221 00:20:26,322 --> 00:20:28,458 月詠は あのあと どうなった? 222 00:20:28,458 --> 00:20:30,393 ちょいと ヤボ用でね。 223 00:20:30,393 --> 00:20:32,328 ベッピンさんのほうは 連れていかれちまったぜ。 224 00:20:32,328 --> 00:20:34,631 どこ行った? さあな。 225 00:20:34,631 --> 00:20:36,966 ベッピンには興味ねえって言ってんだ。 226 00:20:36,966 --> 00:20:40,803 チッ。 おい どこへ行く? 227 00:20:40,803 --> 00:20:44,474 言っておくが テメエじゃ 野郎には勝てねえぞ。 228 00:20:44,474 --> 00:20:47,510 そんな体じゃなくてもな。 229 00:20:47,510 --> 00:20:51,347 ベッピンさんにゃ 興味ねえが➡ 230 00:20:51,347 --> 00:20:55,118 ブサイクとオッサンには興味津々らしいな。 231 00:20:55,118 --> 00:20:57,987 蜘蛛手の地雷亜。 232 00:20:57,987 --> 00:20:59,923 オレの一世代上だが➡ 233 00:20:59,923 --> 00:21:02,959 お庭番最強とうたわれた親父に➡ 234 00:21:02,959 --> 00:21:06,095 匹敵する力を持っていた と言われている。 235 00:21:06,095 --> 00:21:11,768 だが そんな腕を持ちながら ヤツは お庭番を追放された。 236 00:21:11,768 --> 00:21:14,671 その あまりに危険な性質ゆえに。 237 00:21:14,671 --> 00:21:18,641 悪いことは言わねえ あの女はあきらめろ。 238 00:21:18,641 --> 00:21:23,041 ヤツの巣にかかっちゃ もう救えやしねえよ。 239 00:21:34,157 --> 00:21:38,157 (地雷亜)目が覚めたか。 どうだ? 気分は。 240 00:21:43,299 --> 00:21:45,802 し 師匠…。 241 00:21:45,802 --> 00:21:48,638 いや 地雷亜。 242 00:21:48,638 --> 00:21:52,809 フフフッ もはや 師と呼ぶ気も失せたか。 243 00:21:52,809 --> 00:21:59,315 それでいい。 お前に必要なのは 孤独と敵。 244 00:21:59,315 --> 00:22:06,122 ずっと ぬしの張った巣にとらわれ もがいていただけだというのか。 245 00:22:06,122 --> 00:22:11,594 信じていた。 ずっと その背中を追いかけていた。 246 00:22:11,594 --> 00:22:15,932 でも すべては まやかしだったのか。 247 00:22:15,932 --> 00:22:20,103 お前はいったい どんなオレを 信じていたというのだ? 248 00:22:20,103 --> 00:22:25,908 お前のことを思い 命を賭して護った優しき師か? 249 00:22:25,908 --> 00:22:30,113 それとも 身を捨て 公に奉ずる教えを説き➡ 250 00:22:30,113 --> 00:22:34,450 お前から女を奪い 己も身を捨てた厳しき師か? 251 00:22:34,450 --> 00:22:37,787 ならば まやかしなどではない。 252 00:22:37,787 --> 00:22:43,126 オレは今もこうして 己の身を捨て お前という作品を➡ 253 00:22:43,126 --> 00:22:47,463 つくりあげようと しているではないか。 254 00:22:47,463 --> 00:22:55,972 作品? そんなことのために アイツを…。 255 00:22:55,972 --> 00:22:59,642 そうさ。 お前がかように変わらなければ➡ 256 00:22:59,642 --> 00:23:03,246 オレが 吉原に手を出すことはなかった。 257 00:23:03,246 --> 00:23:08,084 お前が頼る者など 持たなければ あの男も。 258 00:23:08,084 --> 00:23:16,759 ヤツを殺したのはお前だよ 月詠。 259 00:23:16,759 --> 00:23:22,932 そして これから起こることも すべては お前が招いた災いだ。 260 00:23:22,932 --> 00:23:27,804 な 何をするつもりじゃ! 待て 地雷亜! 261 00:23:27,804 --> 00:23:33,276 己を捨てて 吉原を日輪を護る。 262 00:23:33,276 --> 00:23:38,147 そうお前は誓ったはず。 その傷に。 263 00:23:38,147 --> 00:23:42,618 だが 吉原はお前にとって➡ 264 00:23:42,618 --> 00:23:45,521 ただ 護るだけの存在では なくなった。 265 00:23:45,521 --> 00:23:47,490 お前の居場所。 266 00:23:47,490 --> 00:23:54,797 お前の頼るべき者たちが 居る場所へと変わった。 267 00:23:54,797 --> 00:23:58,468 お前に そんなものはいらない。 268 00:23:58,468 --> 00:24:03,739 心に張った その巣 根こそぎ焼き払う。 269 00:24:03,739 --> 00:24:06,075 ま 待て! 270 00:24:06,075 --> 00:24:09,075 地雷亜!