1 00:00:28,028 --> 00:00:31,698 ((貞時:つまり君は 私の娘が欲しいのだな? 2 00:00:31,698 --> 00:00:35,035 (ハルト)はっ? あ いえ そうではなくて> 3 00:00:35,035 --> 00:00:37,371 俺は この村に伝わる秘伝の技を> 4 00:00:37,371 --> 00:00:39,706 教えて欲しいだけなんですけど。 5 00:00:39,706 --> 00:00:42,376 キミは どんな技が欲しいのかね? 6 00:00:42,376 --> 00:00:46,713 確実に人を斬れる技を。 7 00:00:46,713 --> 00:00:50,384 俺は時々 師匠と現場に出るんですけど> 8 00:00:50,384 --> 00:00:53,053 その人からは 「この世に 切れないものはない」という> 9 00:00:53,053 --> 00:00:55,389 自信を感じるんです。 10 00:00:55,389 --> 00:00:58,058 その自信によって 無駄なものを斬らなくなる。 11 00:00:58,058 --> 00:01:02,062 それこそが 真の技の価値なのだと思うんです。 12 00:01:02,062 --> 00:01:05,065 なるほど。 しかし…。 13 00:01:05,065 --> 00:01:07,067 どこの馬の骨ともわからん男に> 14 00:01:07,067 --> 00:01:10,404 いきなり娘をくれと言われても 大事な娘は渡せん。 15 00:01:10,404 --> 00:01:14,074 ですが俺も 手ぶらで帰る訳にはいきません。 16 00:01:14,074 --> 00:01:16,076 技を伝授して頂けるまで> 17 00:01:16,076 --> 00:01:18,345 この村で お世話になろうと思います。 18 00:01:18,345 --> 00:01:21,682 ならん!! おとなしく帰りなさい 君には…。 19 00:01:21,682 --> 00:01:23,684 (裕子)宜しいのではないですか? 20 00:01:23,684 --> 00:01:27,688 目標があるのなら 全力で励みなさい。 21 00:01:27,688 --> 00:01:34,027 立ち止まって涙を流すのではなく 汗を流して前に進むのです。 22 00:01:34,027 --> 00:01:36,029 え… あ はい。 23 00:01:51,044 --> 00:01:53,714 (有坂)これなら… ふんっ おっ 行けた。 24 00:01:53,714 --> 00:01:57,050 ん… しょ。 25 00:01:57,050 --> 00:01:59,720 フゥー ムラサキさん。 26 00:01:59,720 --> 00:02:02,389 (ムラサキ)ん? 27 00:02:02,389 --> 00:02:05,726 心配ないよ。 どこか悪いわけじゃない。 28 00:02:05,726 --> 00:02:07,728 (有坂)そうですか…。 29 00:02:07,728 --> 00:02:12,399 どうしてここが? 私も一応 教師ですから。 30 00:02:12,399 --> 00:02:15,736 姉者とのことかい? 31 00:02:15,736 --> 00:02:21,742 まあ 別に隠すような話でもないし 少し聞いてくれるかな。 32 00:02:28,348 --> 00:02:33,353 ((ユーキ:あ サキ! こっちに来て サキも ちゃんと挨拶しなさい。 33 00:02:33,353 --> 00:02:35,689 あ 逃げた。 もぉ。 34 00:02:35,689 --> 00:02:38,692 どうしてちゃんと 挨拶できないのよぉ? 35 00:02:38,692 --> 00:02:43,030 ハハッ いいよ 知らない男がいて 戸惑ったんじゃないかな。 36 00:02:43,030 --> 00:02:45,632 (咆哮) 37 00:02:50,037 --> 00:02:52,039 (ハルト)おはよう サキ。 38 00:02:52,039 --> 00:02:55,709 俺は ハルト 宜しく。 39 00:02:55,709 --> 00:02:59,379 キミは 怪獣が好きなんだ? わからない。 40 00:02:59,379 --> 00:03:03,050 わからないって? (サキ)多分 好きなんだと思う。 41 00:03:03,050 --> 00:03:05,385 でも 一番じゃない。 42 00:03:05,385 --> 00:03:08,388 私は自分の好きな物が まだわからない。 43 00:03:08,388 --> 00:03:10,724 一番じゃないとダメなの? 44 00:03:10,724 --> 00:03:15,062 ニンジャは一番大切なもの以外を 好きになっちゃいけないんだ…。 45 00:03:15,062 --> 00:03:16,997 (ハルト)どうして。 46 00:03:16,997 --> 00:03:19,666 (サキ)迷ってしまうから。 47 00:03:19,666 --> 00:03:23,003 いざという時 一番大切なもの以外> 48 00:03:23,003 --> 00:03:25,672 捨てる覚悟がないといけないんだ。 49 00:03:25,672 --> 00:03:30,343 (ハルト)大切なモノ か。 50 00:03:30,343 --> 00:03:35,015 (サキ)ハルトは なにが一番大切? う~ん。 51 00:03:35,015 --> 00:03:37,684 俺は 俺が一番大切かな? 52 00:03:37,684 --> 00:03:41,021 傲慢だね。 知らなかった? 53 00:03:41,021 --> 00:03:52,032 /~ 54 00:03:52,032 --> 00:03:55,368 ここ数日で随分と日に焼けたね~。 55 00:03:55,368 --> 00:03:59,039 (裕子)何もない田舎暮らしなんて 退屈でしょうに。 56 00:03:59,039 --> 00:04:02,375 いえ 初めて見るものや 触れるものばかりで> 57 00:04:02,375 --> 00:04:05,078 退屈している余裕なんて ないですよ。 58 00:04:07,380 --> 00:04:11,384 あら珍しい サキが自分からお手伝いなんて。 59 00:04:11,384 --> 00:04:15,055 (サキ)まぁ たまにはね。 珍しいの? 60 00:04:15,055 --> 00:04:17,324 (ユーキ)こんな早い時間に 起きてること自体が> 61 00:04:17,324 --> 00:04:19,659 珍しいってカンジ? 62 00:04:19,659 --> 00:04:22,329 あのさ 前から気になってたんだけど…。 63 00:04:22,329 --> 00:04:24,998 もしかしてお母さんって目が? 64 00:04:24,998 --> 00:04:29,002 (ユーキ)あ~ うん。 家の中では あんまり不自由ないから> 65 00:04:29,002 --> 00:04:32,005 気にしないでいいよ。 66 00:04:32,005 --> 00:04:35,008 (タケシ)オマエの母ちゃん 目が見えないんだってな! 67 00:04:35,008 --> 00:04:37,344 (キヨシ)おい 手を出すのはダメだろ。 68 00:04:37,344 --> 00:04:41,014 (タケシ)コイツ 里の大人たちに 特別扱いされてるからって> 69 00:04:41,014 --> 00:04:43,350 俺達を下に見てんだよ! 70 00:04:43,350 --> 00:04:46,019 お前の母ちゃん 自分の旦那が入れ替わっても> 71 00:04:46,019 --> 00:04:49,689 わかんねえんじゃねえ? (コウジ)うわ やっべえ奴。 72 00:04:49,689 --> 00:04:52,359 (タケシ)キヨシ お前も コイツに何か言ってやれよ。 73 00:04:52,359 --> 00:04:55,028 (キヨシ)でも…。 (コウジ)つまんね~やつ~。 74 00:04:55,028 --> 00:04:58,031 (ハルト)ん? こらっ!! オマエ等! なにしてんだ!? 75 00:04:58,031 --> 00:05:01,334 チッ ユーキの許嫁かよ。 (コウジ)行こうぜ。 76 00:05:05,705 --> 00:05:09,042 いいよ 私は… こういうの慣れてるから。 77 00:05:09,042 --> 00:05:11,044 慣れてどうする。 78 00:05:11,044 --> 00:05:13,713 大切な人を馬鹿にされたまま 黙っているのは> 79 00:05:13,713 --> 00:05:16,983 ただの臆病だよ。 臆病。 80 00:05:16,983 --> 00:05:21,988 (ハルト)勇気なんてものは刀と同じ 威圧する為のものじゃない。 81 00:05:21,988 --> 00:05:25,325 大切なのは 刀を抜くタイミング。 82 00:05:25,325 --> 00:05:29,329 タイミングを見誤れば 本当に一生臆病なままだ。 83 00:05:29,329 --> 00:05:34,668 (サキ)それが出来ないのが私なんだ。 両親にも相談したけど…。 84 00:05:34,668 --> 00:05:38,672 そうか それは立派だね。 立派? 85 00:05:38,672 --> 00:05:42,342 (ハルト)まずは一歩でも 勇気を出してみたってことだろ? 86 00:05:42,342 --> 00:05:46,012 相談するってことは 相手を信頼してるってサインだ。 87 00:05:46,012 --> 00:05:49,683 きっと サキの大切な勇気に 向き合ってくれる。 88 00:05:49,683 --> 00:05:51,685 それが 親って奴なんじゃないかな? 89 00:05:51,685 --> 00:05:54,020 そうかな…。 90 00:05:54,020 --> 00:05:57,691 解決出来なきゃ 一旦その時は逃げたらいい。 91 00:05:57,691 --> 00:06:02,696 自分のペースで自分を磨いて 前より少しでも強くなればいい。 92 00:06:02,696 --> 00:06:06,366 そしたら いつか強いニンジャに なれてるはずだよ。 93 00:06:06,366 --> 00:06:08,368 本当? どうだろう? 94 00:06:08,368 --> 00:06:11,037 俺も師匠の受け売りだからなぁ。 95 00:06:11,037 --> 00:06:15,709 そこはウソでも 言い切ってくれた方が嬉しいかな。 96 00:06:15,709 --> 00:06:21,314 俺は正直者だからなぁ。 女の子にウソをつくのは苦手だ。 97 00:06:21,314 --> 00:06:25,318 ん? いま笑った? 笑ってない。 98 00:06:27,320 --> 00:06:29,322 ふんっ!! 99 00:06:29,322 --> 00:06:35,328 はあ… はあ… よっ… っと…。 100 00:06:35,328 --> 00:06:39,100 ぐっ… よっ… とっ… と。 101 00:06:39,100 --> 00:06:42,335 ぐおおっ! 102 00:06:42,335 --> 00:06:45,672 ぷはあっ!! 終わったあっ! 103 00:06:45,672 --> 00:06:47,674 はあ… はあ…。 104 00:06:47,674 --> 00:06:50,343 これって 実は 農作業に見せかけた> 105 00:06:50,343 --> 00:06:52,679 修行なんですよね? えっ? 106 00:06:52,679 --> 00:06:55,682 不均等な筋肉負荷で 鍛えにくい筋肉を鍛えよう> 107 00:06:55,682 --> 00:07:01,688 ってことですよね? あ うん… そう それそれ。 108 00:07:01,688 --> 00:07:04,357 キミは素直なのか単純なのか。 109 00:07:04,357 --> 00:07:08,028 まったく 子供を だましてるようで心苦しいな。 110 00:07:08,028 --> 00:07:10,697 では もしかして そろそろ秘伝の…。 111 00:07:10,697 --> 00:07:14,034 残念だが 技を伝授する気はないよ。 112 00:07:14,034 --> 00:07:16,036 (ハルト)なぜですか? 113 00:07:16,036 --> 00:07:18,638 (貞時)もう何年も前の話だが> 114 00:07:18,638 --> 00:07:22,642 キミのように 技を求めてやってきた男がいた。 115 00:07:25,979 --> 00:07:27,981 ヤツは技に溺れ> 116 00:07:27,981 --> 00:07:33,320 遊びで人を殺すような 男になってしまった。 117 00:07:33,320 --> 00:07:37,991 幸い秘伝の技を伝授する前に 破門にすることは出来たが…。 118 00:07:37,991 --> 00:07:41,995 その一件以来 一族も慎重になってね。 119 00:07:41,995 --> 00:07:46,333 それに 里にはもう まともに 技を使える者はいないんだよ。 120 00:07:46,333 --> 00:07:49,002 えっ? 勿論ユーキは使えるが> 121 00:07:49,002 --> 00:07:51,338 あれは仙石家に預けた身。 122 00:07:51,338 --> 00:07:54,341 邑の名を継がせる訳にはいかん。 123 00:07:54,341 --> 00:07:57,677 妻も 今は 名を返上してしまったしね。 124 00:07:57,677 --> 00:08:00,680 正式に邑の名を継ぐ 資格を持っているのは> 125 00:08:00,680 --> 00:08:04,017 サキだけだが あまりに未熟だ。 126 00:08:04,017 --> 00:08:06,019 キミ 家族は? 127 00:08:06,019 --> 00:08:09,322 俺は両親を知らないので…。 128 00:08:11,358 --> 00:08:14,694 そうか…。 129 00:08:14,694 --> 00:08:17,297 (ハルト)簡単に教えてもらえるような 物じゃないってのは> 130 00:08:17,297 --> 00:08:19,299 分かってたけど。 131 00:08:19,299 --> 00:08:21,634 父上も間違ってはいないんだよ。 132 00:08:21,634 --> 00:08:24,304 生半可に身に着ければ 危険なんだ。 133 00:08:24,304 --> 00:08:26,306 どういう技なの? 134 00:08:26,306 --> 00:08:29,309 あ 聞いちゃいけないんだったね。 135 00:08:31,644 --> 00:08:33,980 (サキ)えっと あの…。 136 00:08:33,980 --> 00:08:36,649 一族以外に教えられないなら> 137 00:08:36,649 --> 00:08:39,652 ハルトも 一族になればいいんじゃないかな。 138 00:08:39,652 --> 00:08:44,657 う~ん。 ハルトは一番好きな人 居るの? 139 00:08:44,657 --> 00:08:49,329 居るよ? けど その人の好きと 俺の好きは 違うと思うんだ。 140 00:08:49,329 --> 00:08:55,668 なんて言うか 俺の一方的な憧れに近いのかな。 141 00:08:55,668 --> 00:09:01,674 あの さ… 私はニンジャだから 主様が居ないとなにも出来ない。 142 00:09:01,674 --> 00:09:06,012 いずれ誰かに 仕えることになるのなら…。 143 00:09:06,012 --> 00:09:09,616 私の主様は ハルトみたいな人がいい)) 144 00:09:14,354 --> 00:09:17,957 《ムラサキ:ニンジャは 一番好きな人のために働き> 145 00:09:17,957 --> 00:09:21,294 一番大切な人のために生きる。 146 00:09:21,294 --> 00:09:25,298 なけなしの勇気を 振り絞って抜いた私の刀は> 147 00:09:25,298 --> 00:09:28,635 アッサリとかわされてしまった》 148 00:09:28,635 --> 00:09:33,640 ((分かりました。 良いですか 仕える主には> 149 00:09:33,640 --> 00:09:36,309 ともに地獄に落ちても いいと思える相手を> 150 00:09:36,309 --> 00:09:38,311 選ばなければなりません。 151 00:09:38,311 --> 00:09:42,148 主に 私が必要とされる方法を 是非! 152 00:09:42,148 --> 00:09:44,651 男の人に 必要だと思わせるのなんて> 153 00:09:44,651 --> 00:09:46,986 簡単なんだけど…。 是非! 154 00:09:46,986 --> 00:09:48,988 でも 困ったわねぇ…。 155 00:09:48,988 --> 00:09:52,325 ハルトさんは お姉ちゃんが 連れてきた人なんだけど…。 156 00:09:52,325 --> 00:09:55,662 まっ いいわ。 あなたにはまだ早いけど> 157 00:09:55,662 --> 00:10:00,333 いつか使う時が来るでしょうから。 詳しく! 158 00:10:00,333 --> 00:10:05,004 何? ハルト君をお前の主に? 159 00:10:05,004 --> 00:10:09,676 ダメだ! 何を考えてる! オマエは この村の宝なんだぞ!? 160 00:10:09,676 --> 00:10:12,011 確かにチョーっとばっか 私のようなイケメンで> 161 00:10:12,011 --> 00:10:14,681 素直ないい子かな~って 一瞬思った時もあったよ? 162 00:10:14,681 --> 00:10:19,018 でもねぇ 駄目なものは駄目なの! 163 00:10:19,018 --> 00:10:22,689 あ… えぇ? 164 00:10:22,689 --> 00:10:24,691 ぷはっ。 165 00:10:26,693 --> 00:10:29,028 サキは いっつもそうだよねぇ> 166 00:10:29,028 --> 00:10:31,698 お姉ちゃんのものは 何でも欲しくなる。 167 00:10:31,698 --> 00:10:34,033 で 私は いつも> 168 00:10:34,033 --> 00:10:36,703 「お姉ちゃんなんだから 我慢しなさい」ってね。 169 00:10:36,703 --> 00:10:39,372 ごめんなさい…。 (ユーキ)そうやってさ> 170 00:10:39,372 --> 00:10:44,043 すぐに謝ったり黙っちゃうのって 私のせいなのかな? 171 00:10:44,043 --> 00:10:48,047 前に私が我慢しきれなくなって 「私だってお姉ちゃんに> 172 00:10:48,047 --> 00:10:50,049 生まれたかった 訳じゃない!」って> 173 00:10:50,049 --> 00:10:52,385 大ギレした事があったよね。 174 00:10:52,385 --> 00:10:57,724 あの時からかな? サキが 黙っちゃうようになったのって。 175 00:10:57,724 --> 00:11:04,063 あの後 お母さんが慰めに来てくれたんだ。 176 00:11:04,063 --> 00:11:07,734 お姉ちゃんばっかり 我慢させてごめんねって。 177 00:11:07,734 --> 00:11:09,736 その時 思ったの。 178 00:11:09,736 --> 00:11:13,740 ああ 私は お母さんみたいな人になろうって。 179 00:11:13,740 --> 00:11:16,743 お姉ちゃんであることに 向き合おうって。 180 00:11:16,743 --> 00:11:19,679 だからいいんだよ? 我慢しないで。 181 00:11:19,679 --> 00:11:21,681 お姉ちゃん…。 182 00:11:21,681 --> 00:11:25,018 お~ 久しぶりだねぇ サキにそう呼ばれるの)) 183 00:11:25,018 --> 00:11:29,355 《ムラサキ:ハルトに言われた言葉 その意味がわかった気がする。 184 00:11:29,355 --> 00:11:32,692 我慢しているだけではダメなんだ。 185 00:11:32,692 --> 00:11:36,362 勇気を出して 初めて分かり合えることもある。 186 00:11:36,362 --> 00:11:40,033 このお姉ちゃんが 私のお姉ちゃんでよかった。 187 00:11:40,033 --> 00:11:42,035 心からそう思った》 188 00:11:44,037 --> 00:11:47,874 ((あのハルトという男は 仙石家の縁者だろう? 189 00:11:47,874 --> 00:11:51,044 仙石家とは 幕末の時代からの付き合いだ> 190 00:11:51,044 --> 00:11:55,715 そう邪険にも扱えまいよ…。 正統な血筋ではあるまい。 191 00:11:55,715 --> 00:11:59,052 しかしなぁ 我が里が存続していられるのも> 192 00:11:59,052 --> 00:12:01,387 仙石家の後ろ盾があってのこと…。 193 00:12:01,387 --> 00:12:04,390 その分 見返りは くれてやっているではないか! 194 00:12:04,390 --> 00:12:08,061 これまで仙石家に何人のニンジャを 預けたと思っている! 195 00:12:08,061 --> 00:12:10,396 村長はどう思われる。 196 00:12:10,396 --> 00:12:15,401 これまでも 一族以外のものに 技を伝えたことはある。 197 00:12:15,401 --> 00:12:18,004 しかし それは異例のこと。 198 00:12:18,004 --> 00:12:23,610 以前この里に修行に来た男の件 忘れたわけでは…。 199 00:12:26,012 --> 00:12:28,014 がはっ! ぐおっ! 200 00:12:28,014 --> 00:12:30,617 お お前たちは!! がはっ! 201 00:12:35,688 --> 00:12:39,692 なんでこんな…。 マジかよ こっちも燃えてんぞ。 202 00:12:45,698 --> 00:12:49,702 煙? 村が… 火事!? 203 00:12:51,704 --> 00:12:54,707 おじじ様! いったい何がっ!? 204 00:12:54,707 --> 00:12:59,712 あんな男に 秘伝の技を伝えようとしたのが> 205 00:12:59,712 --> 00:13:02,715 間違いだった…。 206 00:13:02,715 --> 00:13:09,722 (サキ)まさか ハルトが!? 貞時と… ともに… 山へ。 207 00:13:09,722 --> 00:13:12,125 (サキ)父上! 母上! 208 00:13:15,395 --> 00:13:19,165 そんな… どうして…。 209 00:13:19,165 --> 00:13:22,335 母の大事な刀だけでは 飽き足らず> 210 00:13:22,335 --> 00:13:27,006 技が手に入らないからといって… ここまでするのか? 211 00:13:27,006 --> 00:13:32,345 あの優しさは偽りで… 2人で私を笑っていたのか? 212 00:13:32,345 --> 00:13:35,348 姉者… ハルト…。 213 00:13:35,348 --> 00:13:39,018 《本当にハルトが? 姉者が? 214 00:13:39,018 --> 00:13:43,022 分からない。 頭がおかしくなりそうだ。 215 00:13:43,022 --> 00:13:47,026 何を信じればいいのかわからない。 216 00:13:47,026 --> 00:13:51,698 けれど たった一つわかることは> 217 00:13:51,698 --> 00:13:54,367 いま刀を抜かなければ> 218 00:13:54,367 --> 00:13:59,672 私は一生 ただの臆病者のままだ という事だ)) 219 00:14:03,042 --> 00:14:07,346 あがっ… ハッ… ゲホッ!! 220 00:14:09,716 --> 00:14:14,053 我は刀 名もなき一振りの刀。 221 00:14:14,053 --> 00:14:16,723 主の名あらば銘を得て> 222 00:14:16,723 --> 00:14:21,327 我が身は凶器となり 我が心は狂気となる。 223 00:14:21,327 --> 00:14:27,333 我が名は狗駒 我が銘は邑裂 幻刀・邑裂。 224 00:14:27,333 --> 00:14:31,671 故に 我に切り裂けぬモノはなし…。 225 00:14:31,671 --> 00:14:33,673 サキは どこに? 226 00:14:33,673 --> 00:14:36,008 あの子は高いところが好きで> 227 00:14:36,008 --> 00:14:38,010 いつも山の上の 神社に行ってるから> 228 00:14:38,010 --> 00:14:40,012 多分 今日も…。 229 00:14:40,012 --> 00:14:42,014 (ハルト)いったい 誰があんなことを…。 230 00:14:42,014 --> 00:14:45,017 ((サキを… 頼む。 231 00:14:45,017 --> 00:14:50,022 私の… 刀が絵の裏に…)) 232 00:14:58,364 --> 00:15:01,701 誰かいる! どこ? 233 00:15:01,701 --> 00:15:05,371 (桃太郎)こんばんはっ! 桃太郎!? 234 00:15:05,371 --> 00:15:09,041 おや? これはこれは悠季お嬢さん。 235 00:15:09,041 --> 00:15:11,878 アンタが黒幕ね! なんでこんなことを!? 236 00:15:11,878 --> 00:15:15,715 フッ… 村の連中をブッ殺し回りゃ> 237 00:15:15,715 --> 00:15:19,652 大切なものは 勝手にこの山に集まってくる。 238 00:15:19,652 --> 00:15:23,322 それがこの里の お約束ってやつだろ? 239 00:15:23,322 --> 00:15:26,659 むっ!? そいつは 邑狐。 240 00:15:26,659 --> 00:15:30,663 お前は 狗駒ではないな…。 くっ!! 241 00:15:30,663 --> 00:15:35,001 なるほど。 元から家に無かったのか…。 242 00:15:35,001 --> 00:15:37,670 しかし 今日はついてる…。 243 00:15:37,670 --> 00:15:41,340 念願の技も刀も 手に入るっ!! 244 00:15:41,340 --> 00:15:45,011 フン! 当たんないでよ!? ハルト! 245 00:15:45,011 --> 00:15:48,314 チッ! 仲間ごと撃ちやがった! 246 00:15:52,351 --> 00:15:55,655 おせ~んだよ!! このクソガキ女が! 247 00:15:59,025 --> 00:16:01,694 あっ! あ ごめん。 248 00:16:01,694 --> 00:16:05,031 譲ろうと思ったんだけど… イラッとして つい。 249 00:16:05,031 --> 00:16:07,033 仕方ないよ。 250 00:16:07,033 --> 00:16:11,037 (ハルト)こういうのも 立ち往生っていうのかな? 251 00:16:11,037 --> 00:16:15,374 これからどうする? サキを見つけるのが先かなぁ…。 252 00:16:15,374 --> 00:16:17,376 駄洒落? 253 00:16:22,982 --> 00:16:28,321 こんな手下まで引き入れて… よくも一族を…。 254 00:16:28,321 --> 00:16:31,991 オマエ達だけは絶対に許さないっ! 255 00:16:31,991 --> 00:16:34,660 貴方 封印を…。 封印? 256 00:16:34,660 --> 00:16:36,662 避けて! えっ? 257 00:16:40,333 --> 00:16:43,002 えっ? 258 00:16:43,002 --> 00:16:46,005 ボサッとしてないで逃げるのよっ! くっ! 259 00:16:46,005 --> 00:16:48,674 (ユーキ)走って! 260 00:16:48,674 --> 00:16:51,344 あれがこの里に伝わる技の正体よ。 261 00:16:51,344 --> 00:16:53,679 何も恐れず 何も疑わず> 262 00:16:53,679 --> 00:16:57,683 きわめて高性能な 殺人装置になってしまう禁断の技。 263 00:16:57,683 --> 00:17:00,519 ファントムブレード 必勝法は ただ一つ。 264 00:17:00,519 --> 00:17:03,356 ひたすら逃げ続ければいい。 (ハルト)それだけ? 265 00:17:03,356 --> 00:17:05,691 (ユーキ)いずれ限界を迎えたら 最悪> 266 00:17:05,691 --> 00:17:08,361 脳が焼き切れて死ぬかもしれない。 267 00:17:08,361 --> 00:17:11,030 (ハルト)もしかして お母さんの目も…。 268 00:17:11,030 --> 00:17:13,699 (ユーキ)ええ 主が居ないサキは 母の死で> 269 00:17:13,699 --> 00:17:16,035 封印が解かれ暴走したんだと思う。 270 00:17:16,035 --> 00:17:20,640 (ハルト)どんな技なんだ? なんの変哲もない刀で木を斬った。 271 00:17:20,640 --> 00:17:23,309 (ユーキ)木なんて切れてないわ 刀も持ってない。 272 00:17:23,309 --> 00:17:25,645 (ハルト)どういうこと? 273 00:17:25,645 --> 00:17:29,649 (ユーキ)サキの使う幻刀は 究極の自己暗示と他者暗示。 274 00:17:29,649 --> 00:17:32,318 (ハルト)催眠術か? (ユーキ)強い思い込みで> 275 00:17:32,318 --> 00:17:34,320 幻の刀を作り出し> 276 00:17:34,320 --> 00:17:38,658 周囲の空間を共振させ 相手にもその感覚をシンクロさせる。 277 00:17:38,658 --> 00:17:42,662 だから サキが切ったと思ったら…。 (ハルト)相手も切られたと思い込む。 278 00:17:42,662 --> 00:17:45,998 (ユーキ)つまり 今のサキに斬れないものはない。 279 00:17:45,998 --> 00:17:49,001 何とか助けられないのか? 280 00:17:49,001 --> 00:17:54,674 (ユーキ)あのさ 私に妹を殺せって 命令してくれないかな? 281 00:17:54,674 --> 00:17:58,678 敵うか分からないけど 私も封印を解けばあるいは…。 282 00:17:58,678 --> 00:18:01,180 お前も死ぬかもしれないだろ! 283 00:18:01,180 --> 00:18:04,016 タイガ様がさらわれた事件 おぼえてる? 284 00:18:04,016 --> 00:18:06,686 あ あぁ。 あの時と同じ> 285 00:18:06,686 --> 00:18:08,688 たとえ簡易契約の主でも> 286 00:18:08,688 --> 00:18:12,358 戻って来いと命令してくれれば 私は戻って来れる。 287 00:18:12,358 --> 00:18:16,028 全てを捨ててもいいって 思える人の言葉なら。 288 00:18:16,028 --> 00:18:20,633 だからさ 少しで良いから 私に勇気を頂戴。 289 00:18:20,633 --> 00:18:26,639 ユーキの勇気を… 駄洒落かな? そう 駄洒落だよ…。 290 00:18:31,644 --> 00:18:36,983 (ユーキ)我が名は狗駒 我が銘は邑鬼。 獄刀・邑鬼。 291 00:18:36,983 --> 00:18:40,987 故に 我に斬り捨てられぬモノなし。 292 00:18:40,987 --> 00:18:42,989 (足音) 293 00:18:49,662 --> 00:18:52,665 返せっ! その刀は母上のだっ! 294 00:18:52,665 --> 00:18:56,335 やっぱり… そういう勘違いね。 295 00:18:56,335 --> 00:18:59,338 返せっ!! くっ! うっ…。 296 00:18:59,338 --> 00:19:01,640 返せ!! くっ!! 297 00:19:05,344 --> 00:19:07,680 どうして? 298 00:19:07,680 --> 00:19:09,682 しまっ!! 299 00:19:21,961 --> 00:19:23,963 刀を返せ! 300 00:19:23,963 --> 00:19:27,967 (ハルト)実の姉の想いも分からず 刃にかける。 301 00:19:27,967 --> 00:19:32,304 今の君にお母さんの刀を持つ 資格があると思うのかい? 302 00:19:32,304 --> 00:19:34,306 (サキ)渡さないなら殺す! 303 00:19:34,306 --> 00:19:37,610 取り返してごらん。 ギィッ! 304 00:19:47,319 --> 00:19:50,656 さっさと刀を返せ。 305 00:19:50,656 --> 00:19:52,658 (ハルト)駄目か。 306 00:19:52,658 --> 00:19:56,996 参ったね 亡霊ってやつは 現実の物じゃ切れないか…。 307 00:19:56,996 --> 00:20:00,332 悪かった 俺にはキミを倒せないらしい。 308 00:20:00,332 --> 00:20:02,334 刀は返すよ。 309 00:20:08,007 --> 00:20:12,311 大人はさ こうやって 相手を誘導して騙すんだって。 310 00:20:27,026 --> 00:20:31,697 ふぅ… 持つべきものは師匠だね。 311 00:20:31,697 --> 00:20:35,701 幻を切るには幻でって… 安直だったけど…。 312 00:20:35,701 --> 00:20:39,038 やってみるもんだね)) 313 00:20:39,038 --> 00:20:43,375 (ハルト)ユーキは 記憶障害の後遺症が残り> 314 00:20:43,375 --> 00:20:47,046 サキは ロシアの親族に預けられたんだ。 315 00:20:47,046 --> 00:20:53,385 サキは そこで邑の名を受け継いで ムラサキになったってわけ。 316 00:20:53,385 --> 00:20:58,390 (ムラサキ)どうだい? 大して面白い話じゃないだろう? 317 00:20:58,390 --> 00:21:03,729 姉者とは性格が合わないんだ。 ただそれだけのことだよ。 318 00:21:03,729 --> 00:21:06,232 でも こうして ちゃんとやれている自分を> 319 00:21:06,232 --> 00:21:09,401 お姉さんに見せておきたいんじゃ ないですか? 320 00:21:09,401 --> 00:21:13,405 今ここに居るのも…。 どうだろうね。 321 00:21:13,405 --> 00:21:16,408 ((ハルト:自分が一番大切だ って言ったのは> 322 00:21:16,408 --> 00:21:21,347 大切な人が 俺を大切に 思ってくれているからだよ。 323 00:21:21,347 --> 00:21:26,018 誰かの役に立ちたいなら まずは自分を大事にしないと。 324 00:21:26,018 --> 00:21:31,023 無理せず 自分に出来ることを 精いっぱいしていればいい。 325 00:21:31,023 --> 00:21:35,361 いつか そのことを理解出来る ニンジャになれていたら> 326 00:21:35,361 --> 00:21:38,063 キミの主になってあげる)) 327 00:21:40,699 --> 00:21:44,036 その方がいい仕事が 出来ると思ったからだよ。 328 00:21:44,036 --> 00:21:47,039 そういう事にしておきますね。 329 00:21:47,039 --> 00:21:49,341 (ムラサキ)そうだね。 330 00:21:52,711 --> 00:21:55,381 どうして美浜に帰って来たんだ? 331 00:21:55,381 --> 00:21:59,718 ハルトまでそういうこと言う? 帰ってきちゃダメだった? 332 00:21:59,718 --> 00:22:02,721 そうじゃない。 でも 自分の代わりにって> 333 00:22:02,721 --> 00:22:05,391 ムラサキを美浜に寄越したのは オマエだろ? 334 00:22:05,391 --> 00:22:09,061 大丈夫だよ。 そのうちまた フッといなくなるから。 335 00:22:09,061 --> 00:22:11,063 なんだよ それ…。 336 00:22:11,063 --> 00:22:14,066 これでも 帰りを 待ってくれてる人もいるのよ? 337 00:22:14,066 --> 00:22:17,002 へぇ… 彼氏? 気になる? 338 00:22:17,002 --> 00:22:21,006 いや別に どうせ嘘だろうし。 339 00:22:21,006 --> 00:22:24,009 実は ハルトの傍に居たいから 戻ってきた> 340 00:22:24,009 --> 00:22:27,012 って言ったら どうする? 341 00:22:38,357 --> 00:22:41,360 出発時間は 誰にも言わなかったのに。 342 00:22:41,360 --> 00:22:43,362 ムラサキに気を使ったのか。 343 00:22:43,362 --> 00:22:46,031 や~ねぇ そんなんじゃないわよ。 344 00:22:46,031 --> 00:22:50,035 自分が居るとムラサキの邪魔になる。 だから出て行く。 345 00:22:50,035 --> 00:22:54,707 あはは 買いかぶり過ぎよ? 急に呼び出しをくらっただけ。 346 00:22:54,707 --> 00:22:57,376 (ハルト)いや それも嘘だろ。 347 00:22:57,376 --> 00:23:00,713 嘘をつかないのは 自分の主人だけ。 348 00:23:00,713 --> 00:23:03,048 ユーキが平気で 嘘をつくのは> 349 00:23:03,048 --> 00:23:06,385 一生主人を持たず 妹の為に生きて行こうと> 350 00:23:06,385 --> 00:23:08,387 決めたからだ。 351 00:23:08,387 --> 00:23:10,556 そうね。 じゃあ それで。 352 00:23:10,556 --> 00:23:13,726 どう? 私 良いお姉ちゃんでしょ? 353 00:23:13,726 --> 00:23:16,729 ムラサキは いいお姉ちゃんなんか 求めてないぞ? 354 00:23:16,729 --> 00:23:20,332 はいはい もう行かなきゃ。 見送りはいいわ。 355 00:23:20,332 --> 00:23:23,335 じゃあね 生きてたらまた会いましょう。 356 00:23:23,335 --> 00:23:29,008 気が向いたら また帰っておいで! 待ってるから! 357 00:23:29,008 --> 00:23:32,344 /ただいま88番ゲートにて ご搭乗> 358 00:23:32,344 --> 00:23:34,346 最終のご案内でございます。 359 00:23:34,346 --> 00:23:36,682 []まもなく…。 360 00:23:36,682 --> 00:23:38,684 顔を出せばよかったのに。 361 00:23:38,684 --> 00:23:40,686 大丈夫だよ。 362 00:23:40,686 --> 00:23:43,022 言葉なんか かわさなくても> 363 00:23:43,022 --> 00:23:45,324 ちゃんと 繋がってるから。 364 00:23:49,695 --> 00:23:52,865 (ムラサキ)もし 今日で 世界が終わるといわれても> 365 00:23:52,865 --> 00:23:57,036 私たちは何も変わらないし 後悔もない。 366 00:23:57,036 --> 00:24:00,372 その程度には 分かり合えてると思う。 367 00:24:00,372 --> 00:24:02,374 そして明日もまた> 368 00:24:02,374 --> 00:24:06,078 意地を張り合いながら 相対していくだけなのだ。