1 00:00:01,260 --> 00:00:04,260 (コムギ) 総帥様の お考えになられた「離隠」は 2 00:00:04,260 --> 00:00:08,250 正すい名前を 「狐狐狸固」と言いますて 3 00:00:08,250 --> 00:00:11,770 ワダすが考えますた。 4 00:00:11,770 --> 00:00:14,290 10年くらい前です。 5 00:00:14,290 --> 00:00:17,340 何か バカなワダすからでも 6 00:00:17,340 --> 00:00:19,780 こんな利口なコが 生まれんのかって 7 00:00:19,780 --> 00:00:23,760 結構 嬉すかったんだけども 8 00:00:23,760 --> 00:00:27,270 このコを殺すたのもワダすです。 9 00:00:27,270 --> 00:00:32,760 総帥様が ワダすと全く同じ戦法を 考え出したことは 10 00:00:32,760 --> 00:00:36,330 すごく… 光栄で感動で 11 00:00:36,330 --> 00:00:38,760 心が震えました。 12 00:00:38,760 --> 00:00:40,260 まるで…。 13 00:00:41,770 --> 00:00:45,750 (コムギ) 一度 死んだ わが子が 生き返ったような…。 14 00:00:45,750 --> 00:00:49,260 (王) フン くだらぬ。 15 00:00:49,260 --> 00:00:52,260 (王) 興がそがれた しばし休め。 16 00:00:52,260 --> 00:00:53,790 あっ…。 17 00:00:53,790 --> 00:00:56,850 (王) 次に始めたら 18 00:00:56,850 --> 00:01:00,350 休憩は 一切なしだ 覚悟しておけ。 19 00:02:26,730 --> 00:02:30,740 (雷鳴) 20 00:02:30,740 --> 00:02:32,740 《不愉快だ》 21 00:02:32,740 --> 00:02:37,280 《呼吸を乱されているのは 終始 余のほう》 22 00:02:37,280 --> 00:02:38,800 《本来ならば 23 00:02:38,800 --> 00:02:42,730 心身湯立つほど 受け入れがたい屈辱!》 24 00:02:42,730 --> 00:02:46,240 《だが… 苛立ちながらも 25 00:02:46,240 --> 00:02:50,740 それを楽しんでいる自分が 一方にある》 26 00:02:50,740 --> 00:02:54,240 《その源泉が分からぬ…》 27 00:02:57,250 --> 00:03:01,340 (王)《意思統合の術を いまだ持ち得ぬ自分自身が 28 00:03:01,340 --> 00:03:03,740 例えようもなく不愉快だ!》 29 00:03:10,740 --> 00:03:12,250 ん? 30 00:03:18,770 --> 00:03:21,320 (王) その女 休まずに おったのか? 31 00:03:21,320 --> 00:03:23,240 (シャウアプフ) いえ…。 32 00:03:23,240 --> 00:03:29,750 んが~…。 33 00:03:29,750 --> 00:03:31,750 《不細工な…》 34 00:03:31,750 --> 00:03:36,250 《知性 品性の かけらも感じられぬ》 35 00:03:36,250 --> 00:03:38,270 《なぜ かような者から 36 00:03:38,270 --> 00:03:42,340 論理の究極とでも表現すべき 美しい棋譜が 37 00:03:42,340 --> 00:03:45,340 泉のごとく 生み出されるのだ?》 38 00:03:50,750 --> 00:03:52,750 (王) 起きろ! 再開だ。 39 00:03:52,750 --> 00:03:55,240 (コムギ) んっ… あっ は… はい! 40 00:03:55,240 --> 00:03:57,260 (雷鳴) 41 00:04:06,820 --> 00:04:10,820 9-5-1 「帥」。 42 00:04:14,240 --> 00:04:16,240 この局…。 43 00:04:18,260 --> 00:04:20,750 (王) 何か賭けるか? 44 00:04:20,750 --> 00:04:23,230 賭けですか? 45 00:04:23,230 --> 00:04:25,750 (王) 左様。 46 00:04:25,750 --> 00:04:30,250 其方が勝てば 其方の望むもの 何でも与えよう。 47 00:04:31,810 --> 00:04:36,730 何でもですか… はぁ~。 48 00:04:36,730 --> 00:04:40,250 何でも… ん~。 49 00:04:40,250 --> 00:04:43,250 ただし 50 00:04:43,250 --> 00:04:46,240 其方が負けたら 51 00:04:46,240 --> 00:04:48,240 左腕をもらう。 52 00:04:50,740 --> 00:05:02,740 (雷鳴) 53 00:05:02,740 --> 00:05:05,740 (王)《ひとの呼吸を乱すもの》 54 00:05:07,240 --> 00:05:09,240 (王)《欲望と恐怖》 55 00:05:10,250 --> 00:05:12,730 (王)《欲は 目を濁らせ 56 00:05:12,730 --> 00:05:15,730 恐れは足をすくませる》 57 00:05:18,320 --> 00:05:21,740 左腕 ん~。 58 00:05:21,740 --> 00:05:26,250 左腕 ん~! 59 00:05:26,250 --> 00:05:29,230 (コムギ) うわ~! ど~だかな~? 60 00:05:29,230 --> 00:05:31,250 何を迷っておる? 61 00:05:31,250 --> 00:05:36,260 え~っとですね 左腕ではなくてですね 62 00:05:36,260 --> 00:05:40,840 いつも ワダすが 賭けているものではダメですか? 63 00:05:40,840 --> 00:05:44,340 何だと? 何をだ。 64 00:05:45,230 --> 00:05:47,230 命です。 65 00:05:49,740 --> 00:05:54,220 ワダすが負けたらば 命を差す上げたいのですが 66 00:05:54,220 --> 00:05:59,750 でも それは 逆に とても失礼かとも思いますて。 67 00:05:59,750 --> 00:06:01,780 意味が分からぬわ。 68 00:06:01,780 --> 00:06:04,340 最初から 全て説明せい。 69 00:06:04,340 --> 00:06:08,240 え~っと ワダす ホントに 70 00:06:08,240 --> 00:06:11,760 軍儀の他は 何もできなくて。 71 00:06:11,760 --> 00:06:16,250 要は 軍儀に 生かされているわけです。 72 00:06:16,250 --> 00:06:19,250 (コムギ) でも プロの棋士といっても 73 00:06:19,250 --> 00:06:24,290 国内王者でさえ 収入は すずめの涙です。 74 00:06:24,290 --> 00:06:27,740 国の代表とすて 世界王者になって 75 00:06:27,740 --> 00:06:32,240 初めて 多額の報奨金が 頂けるのです。 76 00:06:34,250 --> 00:06:36,730 (コムギの声) 国の代表に選ばれるには 77 00:06:36,730 --> 00:06:40,250 トーナメント戦で 優勝せねばなりません。 78 00:06:40,250 --> 00:06:44,750 つまり 一度も負けることは 許されないのです。 79 00:06:46,340 --> 00:06:51,230 (コムギの声) うちは 12人家族で ワダすが今 稼ぎ頭ですが 80 00:06:51,230 --> 00:06:56,230 一度でも負けたら 家族で一番の 足手まといになるのです。 81 00:06:57,740 --> 00:07:00,240 棋士の間の格言に 82 00:07:00,240 --> 00:07:03,740 「軍儀王 一度 負ければ ただの人」 83 00:07:03,740 --> 00:07:05,780 …というのがありますが 84 00:07:05,780 --> 00:07:07,830 ワダすは 負けたら 85 00:07:07,830 --> 00:07:10,250 ゴミなんです。 86 00:07:10,250 --> 00:07:12,240 あっ! いいんです。 87 00:07:12,240 --> 00:07:15,240 親に ずっと 言われて来たことですから。 88 00:07:17,240 --> 00:07:21,750 ですから ワダすは プロの棋士を目指した日から 89 00:07:21,750 --> 00:07:26,250 軍儀で負けたらば 自ら死ぬと決めております。 90 00:07:29,750 --> 00:07:33,740 (コムギ) でも そうなると問題がありますて…。 91 00:07:33,740 --> 00:07:35,240 何だ? 92 00:07:35,240 --> 00:07:39,230 負けた瞬間に ワダすは ゴミですから 93 00:07:39,230 --> 00:07:44,270 ゴミを総帥様に お渡すすることに なってすまいます。 94 00:07:44,270 --> 00:07:47,840 これは もう 大変に失礼だと。 95 00:07:47,840 --> 00:07:49,740 それは構わぬ。 96 00:07:49,740 --> 00:07:54,240 それより 其方が勝った時に 欲しいものは あるか? 97 00:07:55,730 --> 00:07:58,730 ん~ それがですね 98 00:07:58,730 --> 00:08:03,230 軍儀のこと以外 あまり 考えたことがありませんで…。 99 00:08:04,790 --> 00:08:07,740 (コムギ) 勝った後に考えてみます。 100 00:08:07,740 --> 00:08:09,740 左様か。 101 00:08:11,250 --> 00:08:14,250 《欲も恐れもないと申すか》 102 00:08:15,750 --> 00:08:18,240 フッ… フッフッ。 103 00:08:18,240 --> 00:08:23,270 フッハッハッ…。 104 00:08:23,270 --> 00:08:25,310 命か。 105 00:08:25,310 --> 00:08:29,760 どうやら 覚悟が 足りなかったのは 余のほうだ。 106 00:08:29,760 --> 00:08:32,250 其方が勝った時 望むものに 107 00:08:32,250 --> 00:08:35,250 余の命を想定していなかった。 108 00:08:35,250 --> 00:08:37,250 王! 黙っておれ! 109 00:08:38,760 --> 00:08:42,740 総帥様の い… い…。 110 00:08:42,740 --> 00:08:45,300 め… めっそうもございません! 111 00:08:45,300 --> 00:08:48,230 そんなことは 毛ほどにも! 全く! 112 00:08:48,230 --> 00:08:52,250 (王) 分かっておる これは 余 自身の問題だ。 113 00:08:52,250 --> 00:08:55,750 賭けは やめだ くだらぬ まねをした。 114 00:08:57,740 --> 00:08:59,740 いえ。 (何かがちぎれる音) 115 00:09:03,260 --> 00:09:04,760 あぁ! 116 00:09:06,830 --> 00:09:08,250 これで許せ。 117 00:09:08,250 --> 00:09:10,740 あっ… あっ? 118 00:09:10,740 --> 00:09:14,240 王! あぁ… 何ということを! 119 00:09:15,740 --> 00:09:18,750 (シャウアプフ) 腕を治療します 奥へ! 120 00:09:18,750 --> 00:09:21,750 う… 腕を!? 121 00:09:21,750 --> 00:09:23,780 対局を続ける。 122 00:09:23,780 --> 00:09:28,220 (コムギ) えっ えっ? 総帥様 一体!? 123 00:09:28,220 --> 00:09:30,240 其方の番だ 打て。 124 00:09:30,240 --> 00:09:33,240 (シャウアプフ) 王! せめて まず止血を! 125 00:09:37,230 --> 00:09:39,230 (王) 二度 言わすな。 126 00:09:39,230 --> 00:09:41,740 対局を続ける。 127 00:09:41,740 --> 00:09:45,310 「休まず打つ」と言ったのは 余のほうだ。 128 00:09:45,310 --> 00:09:48,810 これ以上 恥を上塗れと申すか。 129 00:09:50,240 --> 00:09:53,250 ネフェルピトーを 呼んでまいります。 130 00:09:53,250 --> 00:09:56,250 (シャウアプフ) 接合手術を施しながらでも 131 00:09:56,250 --> 00:10:00,240 王ならば 対局は 可能でございましょう。 132 00:10:00,240 --> 00:10:04,260 それが私のでき得る 最大の譲歩。 133 00:10:04,260 --> 00:10:07,330 それすら 叶わぬと 仰せられるならば 134 00:10:07,330 --> 00:10:09,250 私の首を 135 00:10:09,250 --> 00:10:12,750 王 自らの手で 切り落としていただきたい。 136 00:10:12,750 --> 00:10:15,750 えっ… えっ…。 137 00:10:15,750 --> 00:10:18,760 分かった 近う寄れ。 138 00:10:18,760 --> 00:10:21,260 一撃で楽にしてやる。 139 00:10:27,330 --> 00:10:29,730 其方の番だ 打て。 140 00:10:29,730 --> 00:10:31,740 (コムギ) 嫌です。 141 00:10:31,740 --> 00:10:35,740 総帥様のおケガが治るまで 打ちません! 142 00:10:38,260 --> 00:10:40,740 二度 言わすな 打て! 143 00:10:40,740 --> 00:10:42,750 打ちません! 144 00:10:42,750 --> 00:10:47,250 ワダすを殺すならば どうか 軍儀で!! 145 00:10:48,840 --> 00:10:51,240 貴様…! 146 00:10:59,730 --> 00:11:01,750 (王) ピトーを呼んで来い!! 147 00:11:01,750 --> 00:11:03,250 はっ! 148 00:11:08,320 --> 00:11:15,250 (雷鳴) 149 00:11:15,250 --> 00:11:17,250 (モラウ) 間違いねえ。 150 00:11:17,250 --> 00:11:19,750 (ノヴ) 人形が全部 消えた。 151 00:11:19,750 --> 00:11:22,240 (モラウ) 選別を再開したってことか? 152 00:11:22,240 --> 00:11:25,740 (ノヴ) いや それは ないでしょう。 153 00:11:25,740 --> 00:11:28,740 われわれは 依然 首都を包囲している。 154 00:11:28,740 --> 00:11:33,850 王の安全を最優先とする護衛軍が そんな選択はしない。 155 00:11:33,850 --> 00:11:35,730 じゃあ 何で? 156 00:11:35,730 --> 00:11:39,750 (ノヴ) この現状よりも 深刻な事態が王の周囲 157 00:11:39,750 --> 00:11:43,740 もしくは 王自身に 起きたと考えるのが妥当。 158 00:11:43,740 --> 00:11:47,730 ってことは いよいよ来たか! 159 00:11:47,730 --> 00:11:51,230 千載一遇のチャンス! ええ。 160 00:11:52,330 --> 00:11:55,750 (ノヴ) 宮殿内部への侵入。 161 00:11:55,750 --> 00:11:59,260 (モラウ) ただし 罠かもしれんがな。 162 00:11:59,260 --> 00:12:01,240 (ノヴ) それはない。 163 00:12:01,240 --> 00:12:05,260 わずかでも王のリスクを 高める作戦は 使わないだろう。 164 00:12:05,260 --> 00:12:08,730 王 自身の命令ならやるだろ? 165 00:12:08,730 --> 00:12:11,800 まぁね どちらにせよ 166 00:12:11,800 --> 00:12:15,260 奴らが広域レーダーを 引っ込めたのは事実。 167 00:12:15,260 --> 00:12:18,760 今のうちに近づける所まで近づく。 168 00:12:21,240 --> 00:12:25,330 (ノヴ) 宮殿の周囲に 出口を作っておかなければ 169 00:12:25,330 --> 00:12:28,330 当日の決行自体 不可能ですから。 170 00:12:29,740 --> 00:12:34,240 (ノヴ) いつかは くぐらなければならない危険 171 00:12:34,240 --> 00:12:36,240 それが今! 172 00:12:42,770 --> 00:12:46,270 (レオル)《いた! 見つけたぜ》 173 00:12:47,320 --> 00:12:49,820 (レオル)《ヂートゥは 失敗したようだな》 174 00:12:53,740 --> 00:12:56,250 死ぬなよ。 お前こそな。 175 00:12:57,250 --> 00:12:58,250 (レオル) 《フフフ… 都合良く別れたぞ》 176 00:12:58,250 --> 00:12:59,750 助けに行こう! (レオル) 《フフフ… 都合良く別れたぞ》 177 00:12:59,750 --> 00:13:01,750 (レオル) 《フフフ… 都合良く別れたぞ》 178 00:13:03,750 --> 00:13:05,740 (レオル) 見つけたぞ! 179 00:13:05,740 --> 00:13:07,760 標的は キセル野郎に変更だ! 180 00:13:07,760 --> 00:13:09,280 行くぜ!! 181 00:13:16,230 --> 00:13:18,270 フフフ…。 182 00:13:22,260 --> 00:13:24,740 (ネフェルピトー) 「ドクターブライス」。 183 00:13:38,760 --> 00:13:41,760 7-9-1 「忍」。 184 00:13:44,250 --> 00:13:47,750 2-3-1 「兵」。 185 00:13:47,750 --> 00:13:51,270 (シャウアプフ) 治療に どれくらい 時間がかかりますか? 186 00:13:51,270 --> 00:13:54,810 (ネフェルピトー) ん~ 完璧に治すとなると 187 00:13:54,810 --> 00:13:56,840 2~3時間かニャ。 188 00:13:56,840 --> 00:14:00,260 (シャウアプフ) その間 人形も「円」も 使えないわけですね。 189 00:14:00,260 --> 00:14:05,250 うん この能力 燃費 すごく悪いニャ。 190 00:14:05,250 --> 00:14:10,260 再生には 相当のエネルギーを 要するということ。 191 00:14:10,260 --> 00:14:13,780 治療の間は 私が周囲を見張りましょう。 192 00:14:13,780 --> 00:14:17,350 私の「円」では ピトーに及ぶべくもないが 193 00:14:17,350 --> 00:14:20,250 何しろ 他の者に 任せるわけにはいかない 194 00:14:20,250 --> 00:14:22,270 重大な任務。 195 00:14:25,770 --> 00:14:29,760 (足音) 196 00:14:31,780 --> 00:14:35,280 《やはり 「円」を 使っている気配はない》 197 00:14:36,820 --> 00:14:41,250 《雨で視界が悪いのも幸運だな》 198 00:14:41,250 --> 00:14:43,750 《そろそろ日も沈む》 199 00:14:45,270 --> 00:14:49,260 (ノヴ)《周りが暗くなれば 俺は 闇に同化し 200 00:14:49,260 --> 00:14:52,760 敵のオーラは さらに見やすくなる》 201 00:14:52,760 --> 00:14:55,270 《焦ってはいけない》 202 00:14:55,270 --> 00:14:58,320 《出口は 王に近いほどいいが 203 00:14:58,320 --> 00:15:00,320 見つかっては意味がない》 204 00:15:01,770 --> 00:15:05,760 《自由に出入りできる 俺と違って 205 00:15:05,760 --> 00:15:10,770 シュート達は 一度マンションに 入ってしまうと 出るしかない》 206 00:15:10,770 --> 00:15:14,250 《敵に出口の前で 待ち伏せでもされたら 207 00:15:14,250 --> 00:15:16,750 絶体絶命!!》 208 00:15:26,250 --> 00:15:28,270 (ノヴ)《宮殿の周りに 209 00:15:28,270 --> 00:15:32,250 近い場所 遠い場所 その中間 210 00:15:32,250 --> 00:15:34,260 3種の出口を用意して 211 00:15:34,260 --> 00:15:37,260 入り口は さらに遠方》 212 00:15:37,260 --> 00:15:41,800 《宮殿の様子をうかがえる 何か所かに 3種をまとめて設け 213 00:15:41,800 --> 00:15:46,770 決行時に 最も都合のいい場所で待機する》 214 00:15:46,770 --> 00:15:48,750 《決行の時間が来たら 215 00:15:48,750 --> 00:15:52,260 その時の状況に応じて おのおの判断し 216 00:15:52,260 --> 00:15:56,260 近い場所 遠い場所 もしくは その中間 217 00:15:56,260 --> 00:16:00,780 最適の部屋を選択して入室し すぐに出る》 218 00:16:00,780 --> 00:16:02,820 《奴らからすれば 219 00:16:02,820 --> 00:16:06,760 われわれは 突然 目の前に出現することになり 220 00:16:06,760 --> 00:16:09,270 その一瞬の隙を生かして 221 00:16:09,270 --> 00:16:12,760 護衛軍と王を分断》 222 00:16:12,760 --> 00:16:15,760 《それぞれの戦闘が始まる!》 223 00:16:17,770 --> 00:16:21,270 《われわれは 1勝3敗でもいい》 224 00:16:21,270 --> 00:16:24,840 《奴らの1敗が 王でさえあれば!》 225 00:16:38,250 --> 00:16:43,250 《本来なら もうネフェルピトーの 「円」の中に入り込んでいる》 226 00:16:44,260 --> 00:16:47,280 《生きた心地がしないな》 227 00:16:47,280 --> 00:16:50,850 《だが まだ遠い》 228 00:16:50,850 --> 00:16:52,750 《一番遠い部屋でも 229 00:16:52,750 --> 00:16:56,250 せめて宮殿の敷地内くらいまで 接近しなければ 230 00:16:56,250 --> 00:16:59,260 話にならない》 231 00:16:59,260 --> 00:17:03,240 《慎重に それでも速く!》 232 00:17:03,240 --> 00:17:06,770 《完全に日が暮れるまで 待つべきか?》 233 00:17:06,770 --> 00:17:10,840 《しかし それまで この状態が続いてくれるのか?》 234 00:17:10,840 --> 00:17:13,840 《くっ! 行くしかない!》 235 00:17:15,240 --> 00:17:19,260 (ノヴ)《ネフェルピトーの「円」が 復活してしまったら 236 00:17:19,260 --> 00:17:22,260 近づくことさえ不可能になる》 237 00:17:24,750 --> 00:17:28,750 《俺が もし失敗しても まだ打つ手はある!》 238 00:17:30,310 --> 00:17:32,860 《恐れずに近づけ!》 239 00:17:32,860 --> 00:17:36,860 《もっと! もっと!》 240 00:17:39,250 --> 00:17:41,770 (雷鳴) 241 00:17:41,770 --> 00:17:44,770 現在 宮殿内部には 242 00:17:44,770 --> 00:17:48,760 「食肉用」でない人間が3名いる 243 00:17:48,760 --> 00:17:52,280 1人は 少女棋士 244 00:17:52,280 --> 00:17:54,800 もう1人がディーゴ 245 00:17:54,800 --> 00:17:57,330 そして 最後の一人… 246 00:17:57,330 --> 00:18:01,750 (トイレの水洗音) 247 00:18:01,750 --> 00:18:03,750 ビゼフ長官 248 00:18:05,770 --> 00:18:10,750 実質 この国を牛耳っていた 裏の総帥である 249 00:18:10,750 --> 00:18:16,270 諸外国との交渉や 国内主要機関との連絡は 250 00:18:16,270 --> 00:18:19,770 全て 彼を通さねば進まない 251 00:18:21,260 --> 00:18:25,280 代わりがいないとの理由から 人間で唯一 252 00:18:25,280 --> 00:18:30,250 王の側近として 許された人物である 253 00:18:30,250 --> 00:18:32,270 人間の衛兵などは 254 00:18:32,270 --> 00:18:35,770 宮殿の外にさえ 配置されていない 255 00:18:35,770 --> 00:18:40,760 能力者の前では 普通の兵士など 全く無力であり 256 00:18:40,760 --> 00:18:44,260 逆に敵が紛れ込む危険が 高くなると 257 00:18:44,260 --> 00:18:46,760 護衛軍が判断したためだ 258 00:18:48,250 --> 00:18:50,270 師団長クラスのアリは 259 00:18:50,270 --> 00:18:53,250 戻って来たばかりの ヂートゥのみで 260 00:18:53,250 --> 00:18:57,250 兵隊長と それ以下のアリも 6匹しかいない 261 00:18:59,340 --> 00:19:03,770 つまり 現在 宮殿内には3名の人間と 262 00:19:03,770 --> 00:19:07,270 11匹のアリがいるのみであり 263 00:19:07,270 --> 00:19:09,250 兵隊長以下のアリは 264 00:19:09,250 --> 00:19:12,760 レオルら師団長の お気に入りの部下というだけで 265 00:19:12,760 --> 00:19:17,260 王の護衛とは 無関係であった 266 00:19:17,260 --> 00:19:19,300 キメラアントの性質上 267 00:19:19,300 --> 00:19:24,250 すでに師団長と王の間に 厳密な主従関係はなく 268 00:19:24,250 --> 00:19:26,770 互いを結び付けているのは 269 00:19:26,770 --> 00:19:29,270 打算によるところが大きい 270 00:19:31,280 --> 00:19:34,750 ピトーらも そこは 十分 承知の上で 271 00:19:34,750 --> 00:19:37,750 与える仕事は 失敗を前提として 272 00:19:37,750 --> 00:19:40,820 問題のないものばかりであり 273 00:19:40,820 --> 00:19:44,320 よって 監視が 彼らに任されることはない 274 00:19:46,270 --> 00:19:48,760 ノヴには知る術もないが 275 00:19:48,760 --> 00:19:52,280 彼が単独で 侵入するという点に おいて 276 00:19:52,280 --> 00:19:56,280 今が 最大最後の好機なのである 277 00:19:59,770 --> 00:20:02,320 (ビゼフ) ふぅ…。 278 00:20:02,320 --> 00:20:06,760 (ファクスの受信音) 《何とか生き延びたはいいが 279 00:20:06,760 --> 00:20:10,260 たった一人では もう仕事が限界だ》 280 00:20:12,250 --> 00:20:14,750 《何とか奴らを説得して 281 00:20:14,750 --> 00:20:18,770 秘書や事務員を最低でも 3人つけてもらわないと 282 00:20:18,770 --> 00:20:21,290 過労で死んでしまうわい》 283 00:20:21,290 --> 00:20:22,810 ふぅ…。 284 00:20:22,810 --> 00:20:25,810 [パソコン](メールの受信音) んっ? 285 00:20:33,770 --> 00:20:35,270 フフっ。 286 00:20:42,260 --> 00:20:44,270 (ビゼフ) おぉ…。 287 00:21:18,770 --> 00:21:23,760 シンカー・ベル。 288 00:21:23,760 --> 00:21:25,260 フヒっ。 289 00:21:26,740 --> 00:21:30,240 (キーボードを打つ音) 290 00:21:35,330 --> 00:21:36,830 フフっ。 291 00:21:39,270 --> 00:21:41,270 [パソコン](メールの受信音) 292 00:21:41,270 --> 00:21:43,240 (マルコス) 来た! 293 00:21:43,240 --> 00:21:46,240 釣れたぞ パーム君。 294 00:21:50,780 --> 00:21:53,840 宮殿内部へと侵入するノヴ 295 00:21:53,840 --> 00:21:55,750 そして パームも 296 00:21:55,750 --> 00:22:00,260 新たな潜入作戦を 開始しようとしていた