1 00:01:22,680 --> 00:01:27,550 「間もなく フェザー級 第2試合を 開始いたします」 2 00:01:27,550 --> 00:01:30,560 間に合った! ≪一歩 こっちだ! 3 00:01:30,560 --> 00:01:33,690 おめでとうございます! すごかったです! 4 00:01:33,690 --> 00:01:37,200 ありがとう! ≪いいのかよ 動き回っちまってよ 5 00:01:37,200 --> 00:01:40,700 だ… 伊達さん! 見ててくれたんですか? 6 00:01:40,700 --> 00:01:43,600 全く とんでもねえ試合 やりやがって 7 00:01:43,600 --> 00:01:45,570 ああ いや… 8 00:01:45,570 --> 00:01:49,710 まだ 当面の敵じゃねえし 「おめでとう」を言っておくぜ 9 00:01:49,710 --> 00:01:52,210 あ… ありがとうございます 10 00:01:52,210 --> 00:01:54,150 ほれ! 始まるぜ 11 00:01:54,150 --> 00:01:56,650 テメエの 当面の敵の試合がよ 12 00:01:59,080 --> 00:02:03,150 「さあ A級トーナメント 次の試合が始まります」 13 00:02:03,150 --> 00:02:06,660 「注目は 元アマチュア世界王者の登場」 14 00:02:06,660 --> 00:02:10,160 「プロのリングに戦場を移し どのような戦いを見せるのか?」 15 00:02:10,160 --> 00:02:13,660 「ヴォルグ・ザンギエフ!」 16 00:02:13,660 --> 00:02:16,570 相手の鈴木は えらく 気合い入ってるな 17 00:02:16,570 --> 00:02:19,540 年齢的にも ラストチャンスだろうからな 18 00:02:19,540 --> 00:02:24,680 あちらさんは アマで200戦以上だ 技術じゃ勝負にならねえ 19 00:02:24,680 --> 00:02:27,180 どこまで 気合いが通用するか 20 00:02:27,180 --> 00:02:31,680 ヴォルグはアマの頃 「ホワイトファング」と 呼ばれて 恐れられていたそうだ 21 00:02:31,680 --> 00:02:33,620 「ホワイトファング」? 22 00:02:33,620 --> 00:02:36,550 オオカミとか 白い牙とかいう意味らしいが 23 00:02:36,550 --> 00:02:41,050 見せてもらおうじゃねえか オオカミのボクシングとやらを 24 00:02:50,700 --> 00:02:53,700 (ゴング) ボックス! 25 00:02:56,570 --> 00:02:59,210 《実に 基本的な構えだぜ》 26 00:02:59,210 --> 00:03:02,110 《さすが アマ王者 教科書どおりってわけか》 27 00:03:02,110 --> 00:03:04,050 落ち着いていけよ! 28 00:03:04,050 --> 00:03:06,050 《分かってるって!》 29 00:03:08,650 --> 00:03:11,160 オーソドックスの アップライトスタイル 30 00:03:11,160 --> 00:03:14,060 後ろ足に 体重を 残しているところを見ると 31 00:03:14,060 --> 00:03:16,030 カウンター狙いか 32 00:03:16,030 --> 00:03:20,160 「鈴木 ワンツー! ヴォルグ バックステップで 華麗によける」 33 00:03:20,160 --> 00:03:24,670 いいステップだ 何気なくリングを 丸く使ってやがる 34 00:03:24,670 --> 00:03:26,670 スピードも すごいです 35 00:03:29,540 --> 00:03:33,180 「強烈! 鈴木の前進を止めた!」 36 00:03:33,180 --> 00:03:35,110 い… 今のが ジャブ! 37 00:03:35,110 --> 00:03:38,050 スピード パワー バランス 言うことねえな 38 00:03:38,050 --> 00:03:43,190 《これじゃ めったなことじゃ 崩れそうにない 崩すとしたら…》 39 00:03:43,190 --> 00:03:48,690 《重いジャブだ さすが世界王者 これくらいは 覚悟の上よ》 40 00:03:48,690 --> 00:03:53,560 《だが こういうボクシングは…》 41 00:03:53,560 --> 00:03:56,570 《教科書に載ってねえだろう!》 42 00:03:56,570 --> 00:04:00,710 「鈴木 トリッキーな動きから右! そのまま体を預けた」 43 00:04:00,710 --> 00:04:05,140 《そうだ! あそこまで肉薄すれば テクニックは殺せる》 44 00:04:05,140 --> 00:04:08,640 おっ! 肩でカチ上げやがった! やれやれ! 45 00:04:10,650 --> 00:04:13,550 《はるばる 日本まで来てもらって悪いがよ》 46 00:04:13,550 --> 00:04:16,520 《俺にとっちゃ 今回が ラストチャンスだ》 47 00:04:16,520 --> 00:04:18,520 《勝たせてもらうぜ!》 48 00:04:18,520 --> 00:04:21,160 「おっと! ヴォルグ 打たれた!」 49 00:04:21,160 --> 00:04:24,060 「肉弾戦でペースをつかんだか 鈴木」 50 00:04:24,060 --> 00:04:26,030 すごいプレッシャーのかけ方だ 51 00:04:26,030 --> 00:04:31,670 なりふり構わないのが 功を奏した しかし 気に入らねえな 52 00:04:31,670 --> 00:04:34,570 この局面で セコンドが微動だにしねえ 53 00:04:34,570 --> 00:04:37,570 《本当だ 明らかにピンチなのに》 54 00:04:40,680 --> 00:04:44,550 《重心が前足に インファイトする気か?》 55 00:04:44,550 --> 00:04:49,690 《願ったりよ 接近戦は 俺の土俵だぜ!》 56 00:04:49,690 --> 00:04:54,190 「相打ち! ヴォルグが インファイトで応戦!」 57 00:04:54,190 --> 00:04:58,690 「激しい打ち合いになった! どちらが打ち勝つのか!」 58 00:05:03,630 --> 00:05:07,510 《これだけ肉薄して なぜ スムーズに手が出る?》 59 00:05:07,510 --> 00:05:11,510 《まさか コイツ これが 本来の姿か!》 60 00:05:11,510 --> 00:05:14,510 アイツ インファイターか 61 00:05:18,650 --> 00:05:24,160 《なんて表情だ まるで 別人じゃねえか》 62 00:05:24,160 --> 00:05:26,090 《鈴木さんが 下がった》 63 00:05:26,090 --> 00:05:28,030 《ま… まずい ガード》 64 00:05:28,030 --> 00:05:30,530 ひるむな! 前に出るんだ! 65 00:05:36,670 --> 00:05:41,540 《ガ… ガードの隙間から 的確に パンチが飛び込んできやがる!》 66 00:05:41,540 --> 00:05:45,180 「クリーンヒット!」 67 00:05:45,180 --> 00:05:47,110 「これは 効いた!」 68 00:05:47,110 --> 00:05:50,610 「ヴォルグ 一気に行く! 鈴木 グロッキーだ!」 69 00:05:53,050 --> 00:05:55,190 おい 70 00:05:55,190 --> 00:05:58,690 「レフェリーが入った! スタンディングダウンか!」 71 00:05:58,690 --> 00:06:00,620 ヴォルグ! 72 00:06:00,620 --> 00:06:03,130 や… やめろ! 73 00:06:03,130 --> 00:06:05,060 やめてくれ! 74 00:06:05,060 --> 00:06:07,060 ヴォルグ! タオルだ! 75 00:06:09,630 --> 00:06:11,630 ヤメロー! 76 00:06:16,510 --> 00:06:19,640 ストップだ! 77 00:06:19,640 --> 00:06:23,510 鈴木! しっかりしろ! 担架を早く! 78 00:06:23,510 --> 00:06:29,150 「し… 試合終了! 何とも 形容し難い幕切れ」 79 00:06:29,150 --> 00:06:31,660 「ヴォルグ・ザンギエフ 強し!」 80 00:06:31,660 --> 00:06:35,660 き… 貴様! ウチの大事な選手を… 81 00:06:45,670 --> 00:06:51,670 伊達さんが 鈴木さんを 倒した時より早いなんて… 82 00:06:54,180 --> 00:06:58,680 先輩 伊達さん 帰っちゃいますよ 83 00:06:58,680 --> 00:07:04,490 《テクニックうんぬんじゃない ヴォルグさんは》 84 00:07:04,490 --> 00:07:07,990 《力で 世界を制したんだ》 85 00:07:10,130 --> 00:07:14,630 ヴォルグ 君の勝ちだ 引き揚げよう 86 00:07:26,580 --> 00:07:31,150 《勝ったのに ニコリともしない》 87 00:07:31,150 --> 00:07:34,650 《それどころか なにか 悲しそうな》 88 00:07:34,650 --> 00:07:41,530 切れ味といい 凶暴さといい まさに 牙をむいたオオカミだな 89 00:07:41,530 --> 00:07:43,530 ええ 90 00:07:46,660 --> 00:07:51,540 《今度は あの人と戦うのか》 91 00:07:51,540 --> 00:07:53,540 (歓声) 92 00:07:55,170 --> 00:07:57,110 入った! カウンター! 93 00:07:57,110 --> 00:08:00,040 行け! 木村さん! 畳みかけろ! 94 00:08:00,040 --> 00:08:02,610 (ゴング) 95 00:08:02,610 --> 00:08:06,480 「勝者! 青コーナー 木村!」 96 00:08:06,480 --> 00:08:10,120 文句なし フルマークの判定勝ちですね! 97 00:08:10,120 --> 00:08:12,060 うん! 渋いよね 98 00:08:12,060 --> 00:08:14,060 ケッ 倒せってんだよ 99 00:08:15,990 --> 00:08:18,630 ああ! 青木さん 頑張って! 100 00:08:18,630 --> 00:08:22,500 やられろ! 《この人は…》 101 00:08:22,500 --> 00:08:26,500 《駄目だ このままじゃ やられる》 102 00:08:26,500 --> 00:08:31,640 《だが 一歩も木村も勝って 俺だけ負けるわけには いかねえ》 103 00:08:31,640 --> 00:08:34,640 《決勝まで 温存するはずだったが》 104 00:08:41,650 --> 00:08:43,590 (ゴング) よっしゃ! 105 00:08:43,590 --> 00:08:46,160 ≪いいぞ! カエル跳びヤロー! 106 00:08:46,160 --> 00:08:48,660 カエル跳びですか… 107 00:08:48,660 --> 00:08:53,160 アイツ だんだん 何でもありに なってきやがったな 108 00:08:53,160 --> 00:08:55,100 (車のクラクション) 109 00:08:55,100 --> 00:09:00,040 3人とも ご苦労じゃった 3~4日は 休養するがいい 110 00:09:00,040 --> 00:09:05,110 しかし 気を抜くなよ トーナメントは 始まったばかりじゃからな 111 00:09:05,110 --> 00:09:09,610 ウッス! お疲れさまでした! 112 00:09:09,610 --> 00:09:15,120 フウ… いや~ よかったな 初戦突破だ! うん? 113 00:09:15,120 --> 00:09:18,620 どうした? 2人とも あっ い… いや 114 00:09:18,620 --> 00:09:21,130 ヴォルグさんの試合 見ちゃったら その… 115 00:09:21,130 --> 00:09:23,060 心配に なってきたのか? 116 00:09:23,060 --> 00:09:27,630 気持ちは分かるぜ 俺も さっき間柴の試合 見てよ 117 00:09:27,630 --> 00:09:31,500 決勝まで行くと あれが待ってんのかと思うと… 118 00:09:31,500 --> 00:09:35,510 (一歩と木村のため息) なんだ なんだ シケてやがんな 119 00:09:35,510 --> 00:09:41,150 しょうがねえな ここは大先輩の 俺様が ひと肌脱いでやるか 120 00:09:41,150 --> 00:09:44,050 ブワーっとやるぞ! ついてこい! 121 00:09:44,050 --> 00:09:46,650 ええ! 祝勝会ですか! 122 00:09:46,650 --> 00:09:48,950 やり~! 123 00:10:01,670 --> 00:10:04,170 まずは 下っ端からだな 124 00:10:04,170 --> 00:10:10,040 ええ! ぼ… 僕は こういう所 初めてで… あっ 125 00:10:10,040 --> 00:10:13,180 (せき払い) 126 00:10:13,180 --> 00:10:16,680 い… 一番 下っ端は 自分です 127 00:10:16,680 --> 00:10:19,580 このヤロー 先輩風 吹かせやがって 128 00:10:19,580 --> 00:10:23,190 だ… だから 初めてなんですよ! カラオケなんて 129 00:10:23,190 --> 00:10:28,690 広がる世界 ラララ… 130 00:10:28,690 --> 00:10:33,200 へえ 意外と うまいじゃねえか いいぞ! ゲロ道 131 00:10:33,200 --> 00:10:35,130 ど… どうもです 132 00:10:35,130 --> 00:10:37,700 やるじゃねえか ゲロ道 133 00:10:37,700 --> 00:10:41,210 ここまで聴かされちゃ 俺様も黙っていられねえぜ! 134 00:10:41,210 --> 00:10:43,710 青木 9A-5だ! 135 00:10:43,710 --> 00:10:45,640 へ… へい 136 00:10:45,640 --> 00:10:48,210 本も見ないで 曲の番号が分かるんですか? 137 00:10:48,210 --> 00:10:50,210 あの人のオハコなんだよ 138 00:10:54,080 --> 00:10:57,580 《わあ! チャンピオンが 「チャンピオン」を歌うんだ》 139 00:10:59,720 --> 00:11:06,160 (音程がズレた歌) 140 00:11:06,160 --> 00:11:11,040 もしかして うまいと思ったのか 1曲終わるまでの辛抱だ 141 00:11:11,040 --> 00:11:14,670 あ~あ 142 00:11:14,670 --> 00:11:16,610 は… 速水さん! 143 00:11:16,610 --> 00:11:21,550 さ… 最近 見ないと思ったら こんなバイトしてたのか! 144 00:11:21,550 --> 00:11:25,180 す… すごい おいしすぎるぜ… 145 00:11:25,180 --> 00:11:35,180 (音程がズレた歌) 146 00:11:37,190 --> 00:11:40,690 いや~! お粗末 うん? 147 00:11:42,700 --> 00:11:45,600 《な… 何だ? このリアクションは》 148 00:11:45,600 --> 00:11:51,210 《歌うのは嫌いじゃねえが 総立ちなんて 初めてだぜ》 149 00:11:51,210 --> 00:11:54,710 OK!アンコールなんだな! 150 00:11:54,710 --> 00:11:56,650 エーッ! 151 00:11:56,650 --> 00:11:59,580 (音程がズレた歌) 152 00:11:59,580 --> 00:12:02,150 ご… 5回目ですね 153 00:12:02,150 --> 00:12:05,660 誰か 止めてくれ~ …でないと ひと晩中 続くぞ 154 00:12:05,660 --> 00:12:08,160 だんだん 腹が立ってきたぜ 155 00:12:08,160 --> 00:12:12,030 大体 なんで 一歩に負けたヤツが チャンピオンの役 やってやがるんだ 156 00:12:12,030 --> 00:12:17,670 でもよ 役の上でもいいから 1回 巻いてみたいもんだよな 157 00:12:17,670 --> 00:12:19,670 あれを 158 00:12:23,540 --> 00:12:29,040 《そうだ あと少しで 3人とも チャンピオンベルトに 手が届くんだ》 159 00:12:34,690 --> 00:12:36,620 クソ! 160 00:12:36,620 --> 00:12:40,190 (音程がズレた歌) 161 00:12:40,190 --> 00:12:43,090 ウシ! 俺も歌うぜ! 162 00:12:43,090 --> 00:12:49,700 (音程がズレた歌) 163 00:12:49,700 --> 00:12:54,570 《先輩まで これから続く 戦いのことを思うと》 164 00:12:54,570 --> 00:12:58,710 《息もできないくらいの プレッシャーが あるんだろうな》 165 00:12:58,710 --> 00:13:00,710 (犬の遠吠え) 166 00:13:02,580 --> 00:13:06,520 (音程がズレた歌) 167 00:13:06,520 --> 00:13:11,020 20回目だよ~ 誰か止めてよ~ 168 00:13:13,660 --> 00:13:16,560 よっしゃ! これから俺様の部屋で二次会だ! 169 00:13:16,560 --> 00:13:19,530 おお! まだ 騒ぐんですか! 170 00:13:19,530 --> 00:13:24,670 二次会 兼 反省会さ 左のカウンターの パワーアップのためにな 171 00:13:24,670 --> 00:13:27,570 俺も カエル跳びに 磨きをかけなくては 172 00:13:27,570 --> 00:13:31,540 すごいよね みんな ちゃんと必殺技 持ってるもの 173 00:13:31,540 --> 00:13:38,680 先輩だって どれも必殺技ですよ 左のリバーブローなんて 芸術です 174 00:13:38,680 --> 00:13:40,620 何か 違いますね 175 00:13:40,620 --> 00:13:45,560 もっと 強く踏み込んで その足を軸に 体を回転させるんだ 176 00:13:45,560 --> 00:13:47,560 見ててね 177 00:13:54,160 --> 00:13:57,070 《す… すごい! 左足を軸にして》 178 00:13:57,070 --> 00:14:00,070 《腰から肩まで 全部 巻き込んでる!》 179 00:14:02,010 --> 00:14:04,640 バ… バカヤロー! すみません! 180 00:14:04,640 --> 00:14:06,580 (荒い息遣い) 181 00:14:06,580 --> 00:14:10,510 二度とあの店には 行けねえぞ 調子に乗り過ぎました 182 00:14:10,510 --> 00:14:14,650 あ… あの 自分 そろそろ このへんで 183 00:14:14,650 --> 00:14:18,160 ああ オメエ まだ 高校生だったな 184 00:14:18,160 --> 00:14:21,660 本当 ごめんね なんか ドタバタしちゃって 185 00:14:21,660 --> 00:14:24,160 そんな! 楽しかったです 186 00:14:24,160 --> 00:14:28,670 仲間と大騒ぎするなんて 今まで なかったことですから 187 00:14:28,670 --> 00:14:32,170 うん? 誰が仲間だ? また そんな 188 00:14:32,170 --> 00:14:35,670 あっ おやすみなさい 189 00:14:37,670 --> 00:14:39,670 お世話になりました 190 00:14:41,550 --> 00:14:44,180 「お世話になった」? 191 00:14:44,180 --> 00:14:46,120 変なヤツだな 192 00:14:46,120 --> 00:14:50,050 うん? う~ん 口止めされてたんだが 193 00:14:50,050 --> 00:14:52,550 もう しゃべってもいいか 194 00:14:54,690 --> 00:14:58,560 本当にいいの? 鴨川ジム 辞めたくないんじゃない? 195 00:14:58,560 --> 00:15:01,500 えっ? 気にしないでよ 196 00:15:01,500 --> 00:15:07,140 転校先で こんなに 楽しそうな直ちゃん 初めて見たわ 197 00:15:07,140 --> 00:15:10,040 ここは 特別な町なんでしょ? 198 00:15:10,040 --> 00:15:14,010 うん 特別だよ 199 00:15:14,010 --> 00:15:24,560 豪快で 愉快で 厳しくて 優しくて 本当に すごい人たちと過ごせた 200 00:15:24,560 --> 00:15:28,530 この町の思い出は 自分の宝物だよ 201 00:15:28,530 --> 00:15:33,160 ご… ごめんね 直ちゃんばかり つらい思いさせて 202 00:15:33,160 --> 00:15:38,670 違うよ 母さん あの人たちと 過ごして 何か変わったっていうか 203 00:15:38,670 --> 00:15:45,180 もう どこへ行っても大丈夫 自分の中の何かが 変わったんだ 204 00:15:45,180 --> 00:15:48,080 それが 僕の宝なんだよ 205 00:15:48,080 --> 00:15:50,680 引っ越し! 206 00:15:50,680 --> 00:15:53,580 なんで 黙ってたんですか! 秘密なんて 207 00:15:53,580 --> 00:15:56,190 守ったためし ないくせに! なんだと! 208 00:15:56,190 --> 00:15:59,090 まあ まあ 俺らに 気を使わせたくないっつう 209 00:15:59,090 --> 00:16:01,590 ゲロ道の気持ちも 察してやれよ 210 00:16:03,630 --> 00:16:06,130 みんな 薄情ですよ 211 00:16:06,130 --> 00:16:10,630 鷹村さん 一番 使い走り させてたのに 212 00:16:10,630 --> 00:16:15,140 フウ… どうです? あれ やってみちゃ 213 00:16:15,140 --> 00:16:18,040 うん? あれか… 214 00:16:18,040 --> 00:16:20,640 何か あるんですか? 215 00:16:20,640 --> 00:16:25,520 いいだろう! だが この送別会は ちと辛口だぜ 216 00:16:25,520 --> 00:16:28,520 お世話になりました 元気でやれよ 217 00:16:28,520 --> 00:16:32,160 はい! 地下のリングで みんな待ってるよ 218 00:16:32,160 --> 00:16:35,060 えっ? みんな 休養日で来ないんじゃ 219 00:16:35,060 --> 00:16:37,060 君の送別会だって 220 00:16:39,030 --> 00:16:41,670 《自分のために》 221 00:16:41,670 --> 00:16:45,170 お待たせしました! 来たか 222 00:16:45,170 --> 00:16:49,670 俺らは もう 体 温まってっからよ お前も 早く準備しろ 223 00:16:49,670 --> 00:16:51,610 そ… 送別会じゃ? 224 00:16:51,610 --> 00:16:53,540 鴨川式のな! 225 00:16:53,540 --> 00:16:56,180 空手に 「百人組み手」ってのが あんだろ 226 00:16:56,180 --> 00:16:59,680 あれと一緒で 順番に スパーをやんのさ 227 00:16:59,680 --> 00:17:05,490 一歩は 昨日のダメージが重いから 見学だがよ 228 00:17:05,490 --> 00:17:08,490 あ… ありがとうございます! 229 00:17:08,490 --> 00:17:11,130 きっと 忘れられない思い出になります! 230 00:17:11,130 --> 00:17:14,630 まずは 俺様からだ! 231 00:17:14,630 --> 00:17:18,140 とりあえず 生き延びてね ウ… ウッス! 232 00:17:18,140 --> 00:17:20,140 本気で行くぜ! 233 00:17:24,640 --> 00:17:26,580 ありがとうございました… 234 00:17:26,580 --> 00:17:28,510 次は 俺だ! 235 00:17:28,510 --> 00:17:32,150 よし! 青木さんなら 少しは アドバイスできるぞ 236 00:17:32,150 --> 00:17:34,650 変則に気を付けて 237 00:17:34,650 --> 00:17:37,150 先手 先手で攻めるんだ は… はい! 238 00:17:37,150 --> 00:17:39,660 コソコソ 相談しやがって 239 00:17:39,660 --> 00:17:42,560 (ゴング) 240 00:17:42,560 --> 00:17:45,160 《さすが ジュニアウェルターのジャブ!》 241 00:17:45,160 --> 00:17:48,070 そのまま 打ち合って! 242 00:17:48,070 --> 00:17:50,070 ダブルパンチ! 243 00:17:52,040 --> 00:17:54,540 やっぱり 惑わされちゃうか 244 00:17:57,170 --> 00:18:01,040 木村さんは 正統派のアウトボクサーだ 距離を取られちゃ駄目だ 245 00:18:01,040 --> 00:18:02,980 くっついて はい 246 00:18:02,980 --> 00:18:06,620 後ろで変なこと吹き込んでるヤツ いるから 気を付けろよ 247 00:18:06,620 --> 00:18:09,120 OK (ゴング) 248 00:18:09,120 --> 00:18:11,120 ナイスダッシュ! 249 00:18:12,990 --> 00:18:15,990 《すごい! 木村さんに ついてってる》 250 00:18:15,990 --> 00:18:18,490 《走り込んでる証拠だ!》 251 00:18:23,630 --> 00:18:25,630 ナイスボディ! 252 00:18:28,510 --> 00:18:33,510 倒れない カウンターが クリーンヒットしたのに 253 00:18:36,150 --> 00:18:41,020 ((先輩 自分 いじめられやすいんです)) 254 00:18:41,020 --> 00:18:43,020 《見違えるよ》 255 00:18:43,020 --> 00:18:45,160 惜しい! 256 00:18:45,160 --> 00:18:50,660 《もう少し 踏み込めば当たるのに もう少し》 257 00:18:54,160 --> 00:18:57,070 いいの打つもんだから つい ムキになっちまったぜ 258 00:18:57,070 --> 00:18:59,670 あ… ありがとうございました 259 00:18:59,670 --> 00:19:03,540 基礎体力が しっかりしてるし 根性もついた 260 00:19:03,540 --> 00:19:06,480 実力的には デビュー前の新人とは思えねえ 261 00:19:06,480 --> 00:19:10,610 もう 「ゲロ道」なんて呼べねえな あれ? 先輩 262 00:19:10,610 --> 00:19:12,550 お… おい! 一歩 263 00:19:12,550 --> 00:19:14,480 1ラウンドくらいなら なんとかやれます! 264 00:19:14,480 --> 00:19:17,490 僕だって 忘れてほしくないですから 265 00:19:17,490 --> 00:19:19,620 先輩… 266 00:19:19,620 --> 00:19:22,130 思い切り 行くよ 267 00:19:22,130 --> 00:19:24,060 はい! 268 00:19:24,060 --> 00:19:28,000 よし! 行け! アイツは 冴木戦のダメージで ヘロヘロだ 269 00:19:28,000 --> 00:19:31,130 ファイター同士は 手数が勝負だ 打ち負けんな 270 00:19:31,130 --> 00:19:34,640 殺してもかまわん 事故で済ます 271 00:19:34,640 --> 00:19:38,510 《先輩との 最後のスパーだ》 272 00:19:38,510 --> 00:19:42,150 《今までの成果を 見てもらうんだ!》 273 00:19:42,150 --> 00:19:44,650 (ゴング) 274 00:19:44,650 --> 00:19:46,580 《速い!》 ヤロー! 275 00:19:46,580 --> 00:19:49,520 マジだ! 打たれる前に打て! 276 00:19:49,520 --> 00:19:51,520 《これが ジャブ!》 277 00:19:54,660 --> 00:19:57,160 《こんなに近くなのに 当たらない!》 278 00:19:57,160 --> 00:20:00,060 アイツ 俺たちより ムキになってるぜ 279 00:20:00,060 --> 00:20:04,030 ファイターには アイツの戦い方が 一番 参考になるからな 280 00:20:04,030 --> 00:20:10,170 《ボロボロの体のくせに お前は 後輩思いだな》 281 00:20:10,170 --> 00:20:14,680 幕之内教授のご講義だぜ! 目 離すんじゃねえぞ! 282 00:20:14,680 --> 00:20:18,550 《そんな余裕 ないっすよ!》 283 00:20:18,550 --> 00:20:20,550 《下!》 284 00:20:20,550 --> 00:20:23,690 《駄目だ! 間に合わない!》 285 00:20:23,690 --> 00:20:26,590 《この踏み込みは!》 286 00:20:26,590 --> 00:20:29,190 《目を そらすな!》 287 00:20:29,190 --> 00:20:31,700 《これが 先輩の…》 288 00:20:31,700 --> 00:20:33,700 《リバーブローだ!》 289 00:20:38,570 --> 00:20:43,570 《なんて… 破壊力》 290 00:20:48,140 --> 00:20:51,080 大丈夫? 291 00:20:51,080 --> 00:20:54,080 ありがとうござい… ぶっ! 292 00:20:54,080 --> 00:20:56,080 「ぶっ」? 293 00:20:58,720 --> 00:21:02,590 おい! リングはよせ! 294 00:21:02,590 --> 00:21:05,160 (ドアが開く音) シャワー 浴びてきます… 295 00:21:05,160 --> 00:21:08,060 …ったく お前が リバーなんか たたくからだ! 296 00:21:08,060 --> 00:21:11,670 愛のムチにも ほどがあるぜ すみません 297 00:21:11,670 --> 00:21:15,170 結局 最後まで「ゲロ道」だったかよ おい… 298 00:21:20,180 --> 00:21:22,680 《これが 鷹村さん》 299 00:21:22,680 --> 00:21:28,550 《ここが青木さんで こっちが木村さん》 300 00:21:28,550 --> 00:21:32,690 《それから…》 301 00:21:32,690 --> 00:21:37,560 (泣き声) 302 00:21:37,560 --> 00:21:45,560 《絶対… 絶対 忘れるもんか》 303 00:21:56,710 --> 00:22:01,150 《山田君 ボクシング 続けてね》 304 00:22:01,150 --> 00:22:06,650 《そうしたら また 会えるかもしれないから!》 305 00:23:21,530 --> 00:23:25,670 <コンテンダー タイトルマッチにおける挑戦者> 306 00:23:25,670 --> 00:23:28,170 <ベルトを取るための ポジション> 307 00:23:28,170 --> 00:23:31,070 <しかし たどりつく道のりは 険しい> 308 00:23:31,070 --> 00:23:33,040 <たとえ 僅かな差であっても> 309 00:23:33,040 --> 00:23:35,680 <負けた者は 失ってしまう権利だから> 310 00:23:35,680 --> 00:23:39,180 <不安でも 眠れなくても 頑張るしかない> 311 00:23:39,180 --> 00:23:42,690 <それは 全力を尽くして 試合を繰り返した末に> 312 00:23:42,690 --> 00:23:44,620 <ようやく巡ってくる チャンスなんだ!> 313 00:23:44,620 --> 00:23:46,620 <次回…>