1 00:00:27,104 --> 00:00:27,980 ん? 2 00:00:31,567 --> 00:00:35,863 こうやって球が 球門に入ったら勝ちだそうです 3 00:00:35,946 --> 00:00:38,198 これが毬杖という遊びですか 4 00:00:38,282 --> 00:00:42,661 どうやら南都の僧たちは これを清盛の頭と呼んで 5 00:00:42,745 --> 00:00:45,664 さんざんに打ちつけて 遊んでいるとか 6 00:00:45,748 --> 00:00:47,458 それは あまりな 7 00:00:47,541 --> 00:00:49,418 敦盛殿も打ってみては? 8 00:00:49,501 --> 00:00:51,378 清盛様の頭をですか 9 00:00:51,462 --> 00:00:53,881 いえいえ 球をです あ… 10 00:00:54,798 --> 00:00:55,632 はいっ 11 00:01:07,186 --> 00:01:09,146 びわ殿 何を? 12 00:01:09,730 --> 00:01:10,731 じ… 13 00:01:14,276 --> 00:01:15,360 ほれ 14 00:01:16,445 --> 00:01:18,197 ニャア… 15 00:01:18,280 --> 00:01:21,158 よしよし… 賢いの 16 00:01:21,784 --> 00:01:24,495 福原で飼い始めた猫ですね 17 00:01:24,578 --> 00:01:26,580 猫は家につくと言いますから 18 00:01:26,663 --> 00:01:29,625 まだ京に慣れぬのでしょうか 19 00:01:30,375 --> 00:01:34,671 それにしましても よもや半年で戻ってくるとは 20 00:01:35,506 --> 00:01:39,718 ですが やはり都は ここですね 21 00:01:44,461 --> 00:01:51,671 あの花が咲いたのは 22 00:01:51,671 --> 00:01:58,981 そこに種が 落ちたからで 23 00:01:58,981 --> 00:02:06,411 いつかまた枯れた後で 24 00:02:06,411 --> 00:02:10,591 種になって続いてく 25 00:02:13,509 --> 00:02:17,511 荒野を駆ける この両足で 26 00:02:17,511 --> 00:02:19,241 ゴーイング ゴーイング 27 00:02:19,241 --> 00:02:21,221 それだけなんだ 28 00:02:21,221 --> 00:02:27,491 明日へ旅立つ準備はいいかい 29 00:02:28,491 --> 00:02:32,271 そこで戸惑う でも運命が 30 00:02:32,271 --> 00:02:34,161 コーリング コーリング 31 00:02:34,161 --> 00:02:35,501 呼んでいる 32 00:02:35,501 --> 00:02:39,851 ならば、全てを生きてやれ 33 00:02:39,851 --> 00:02:42,561 何回だって言うよ 34 00:02:42,561 --> 00:02:46,211 世界は美しいよ 35 00:02:46,211 --> 00:02:52,761 君がそれを諦めない 36 00:02:52,761 --> 00:02:54,501 からだよ 37 00:02:54,501 --> 00:02:57,111 最終回のストーリー 38 00:02:57,111 --> 00:03:00,911 は初めから決まっていたと 39 00:03:00,911 --> 00:03:09,273 しても今だけは ここにあるよ 40 00:03:09,273 --> 00:03:13,181 君のまま光ってゆけよ 41 00:03:16,982 --> 00:03:19,401 上皇様 冷えませぬか 42 00:03:20,402 --> 00:03:22,279 福原よりは… 43 00:03:22,821 --> 00:03:26,241 さすがの父上も 比叡山から懇願され 44 00:03:26,325 --> 00:03:29,244 都を元に戻すしかなかったようです 45 00:03:29,828 --> 00:03:33,874 もともとは皆 移りたくなかったのですし 46 00:03:34,750 --> 00:03:36,793 わが父上は? 47 00:03:37,377 --> 00:03:39,880 この前 ご様子を 見てまいりましたが 48 00:03:39,963 --> 00:03:41,798 お元気であられます 49 00:03:44,259 --> 00:03:48,764 そういえば興福寺の僧徒が 蜂起したとか 50 00:03:48,847 --> 00:03:52,226 “平家は我らを討つために 戻ってきた” 51 00:03:52,309 --> 00:03:54,228 そう疑っていると… 52 00:03:54,311 --> 00:03:56,229 もう お耳に… 53 00:03:57,439 --> 00:03:58,982 フゥ… 54 00:03:59,066 --> 00:04:01,360 頼朝が兵を挙げたというのに 55 00:04:01,443 --> 00:04:04,696 南都の寺と 争っている場合ではないわ 56 00:04:04,780 --> 00:04:08,075 兼康 そなた 興福寺まで出向き 57 00:04:08,158 --> 00:04:11,411 討つ気などないということを 伝えてくるよう 58 00:04:11,495 --> 00:04:12,871 はっ 59 00:04:12,955 --> 00:04:14,081 よいか 60 00:04:14,164 --> 00:04:17,000 鎧も かぶともつけず 弓矢も持つな 61 00:04:17,084 --> 00:04:19,586 あちらが狼藉を致すことがあっても 62 00:04:19,670 --> 00:04:23,090 お前たちは決して手を出すでないぞ 63 00:04:24,132 --> 00:04:27,511 うわあ… 待て… 頼む 64 00:04:27,594 --> 00:04:29,304 園城寺の敵を討つのだ 65 00:04:29,388 --> 00:04:30,764 おおー 66 00:04:39,189 --> 00:04:43,652 猿沢池のほとりに さらし首を並べおったと? 67 00:04:43,735 --> 00:04:47,114 興福寺の僧徒ども… ぐぬぬ… 68 00:04:47,197 --> 00:04:48,115 ひいっ 69 00:04:48,198 --> 00:04:49,658 ならば承知した 70 00:04:49,741 --> 00:04:52,619 父上 どうか落ちついて… 71 00:04:52,703 --> 00:04:53,704 何をぬかす 72 00:04:53,787 --> 00:04:57,207 武器を持たぬ者たちを 60人もからめとり 73 00:04:57,291 --> 00:04:58,667 首をはねたのだぞ 74 00:04:58,750 --> 00:05:02,462 重衡 そなたが総大将となり 南都に向かえ 75 00:05:02,546 --> 00:05:04,715 あ… よいな! 76 00:05:06,717 --> 00:05:07,884 はっ 77 00:05:09,886 --> 00:05:12,389 重衡様 夜が明けました 78 00:05:12,472 --> 00:05:14,558 ときの声を う… 79 00:05:14,641 --> 00:05:18,395 興福寺の僧兵は 刀しか持っておりませぬ 80 00:05:18,478 --> 00:05:22,858 我らが弓矢を射ち込めば 簡単に蹴散らせましょうぞ 81 00:05:30,991 --> 00:05:32,868 えいえい… 82 00:05:32,951 --> 00:05:35,078 おー 83 00:05:41,793 --> 00:05:44,254 戦いは夜にもつれ込む模様とか 84 00:05:44,338 --> 00:05:47,424 何をしておるのだ 重衡は 85 00:05:47,507 --> 00:05:50,469 僧兵たちの抵抗が 思いのほか激しく… 86 00:05:51,053 --> 00:05:55,932 しかし 奈良坂 般若寺に築かれた 砦は突破したようです 87 00:05:57,392 --> 00:05:59,978 重衡殿 辺りが暗く 88 00:06:00,062 --> 00:06:03,106 僧兵どもが どこに 潜んでおるのか分かりませぬ 89 00:06:03,190 --> 00:06:05,817 灯をともしてみては? 90 00:06:07,235 --> 00:06:09,738 だが園城寺は そのせいで… 91 00:06:11,365 --> 00:06:14,117 兵は僧徒の勢いに押されております 92 00:06:14,201 --> 00:06:17,954 暗い中 襲われましたら ひとたまりもありませぬ 93 00:06:18,705 --> 00:06:19,915 ん… 94 00:06:22,834 --> 00:06:27,130 民家を燃やし 明かりをとるよう 十分に気をつけよ 95 00:06:37,557 --> 00:06:39,976 ん? んん… 96 00:06:43,146 --> 00:06:44,439 どうしたのかの 97 00:06:45,857 --> 00:06:47,401 変な風だの 98 00:06:48,401 --> 00:06:49,694 {\an8}ニャオ… 99 00:07:01,331 --> 00:07:04,418 ああ… くっ 100 00:07:09,381 --> 00:07:12,008 ハァ… ああ… 101 00:07:17,180 --> 00:07:20,684 興福寺どころか東大寺まで 燃え落ちたそうだ 102 00:07:20,767 --> 00:07:23,645 南都をことごとく 焼き討ちにするとは 103 00:07:24,604 --> 00:07:27,858 ん… たたりがないとよいのですが 104 00:07:27,941 --> 00:07:31,319 え? むむ… 105 00:07:34,531 --> 00:07:36,199 ん… ん? 106 00:07:36,283 --> 00:07:37,284 どれ 107 00:07:37,367 --> 00:07:39,369 シャー なんと 108 00:07:39,452 --> 00:07:42,080 飼い主そっくりだな まったく… 109 00:07:42,164 --> 00:07:43,331 ん? 110 00:07:43,415 --> 00:07:44,374 ふむ 111 00:07:44,458 --> 00:07:48,044 これで平家は また多くの 敵を作ることになってしまった 112 00:07:48,128 --> 00:07:50,672 燃え広がったのは風のせいで 113 00:07:50,755 --> 00:07:52,716 どうにもできなかったのでしょう? 114 00:07:52,799 --> 00:07:55,927 もとはと言えば 南都の僧が悪いのですし 115 00:07:56,011 --> 00:07:58,513 ハァ… そうも言い切れぬ 116 00:07:58,597 --> 00:07:59,931 兄上 117 00:08:00,015 --> 00:08:03,101 今日は母上のご機嫌伺いに 参ったのです 118 00:08:03,185 --> 00:08:04,978 暗い顔をなさらぬよう 119 00:08:05,061 --> 00:08:08,398 それに我らが ここで何を話そうと 120 00:08:08,482 --> 00:08:10,942 南都は元には戻りませぬ 121 00:08:11,026 --> 00:08:15,906 資盛兄上は思い人との仲が 元通りになられましたから 122 00:08:15,989 --> 00:08:17,824 ほかのことは どうでもよいのでしょう 123 00:08:17,908 --> 00:08:18,783 なっ 124 00:08:23,163 --> 00:08:26,500 今年は さみしいお正月でしたね 125 00:08:26,583 --> 00:08:28,752 南都の寺が焼けたからか 126 00:08:28,835 --> 00:08:31,796 何の行事も 行われませんでしたからね 127 00:08:32,464 --> 00:08:34,174 せめて重衡殿に 128 00:08:34,257 --> 00:08:37,844 笛を合わせていただこうと お訪ねしましたのに… 129 00:08:37,928 --> 00:08:40,514 会うてもいただけず 130 00:08:42,057 --> 00:08:43,099 今はとても⸺ 131 00:08:43,183 --> 00:08:46,144 笛を吹く ご気分ではないのでしょうね 132 00:08:47,145 --> 00:08:48,355 ほれほれ 133 00:08:48,980 --> 00:08:50,023 ニャア… 134 00:08:50,106 --> 00:08:51,483 ヒヒヒ 135 00:08:53,193 --> 00:08:54,736 ギャア… おおっ 136 00:08:54,819 --> 00:08:56,154 申し訳ございませぬ 137 00:08:56,238 --> 00:08:58,323 どうしたのです 138 00:08:58,406 --> 00:09:00,116 上皇様が… 139 00:09:00,200 --> 00:09:01,576 えっ 140 00:09:05,288 --> 00:09:08,542 父上 母上 何用です 141 00:09:08,625 --> 00:09:12,212 上皇様が ご危篤であられると いうときに 142 00:09:12,295 --> 00:09:16,258 そうしたご容態であればこそ そなたに用があるのだ 143 00:09:16,341 --> 00:09:18,426 ならば早く申してください 144 00:09:18,510 --> 00:09:20,053 うっ ん… 145 00:09:20,136 --> 00:09:21,346 あ… 146 00:09:22,097 --> 00:09:25,892 フゥ… 上皇様が 崩御なされたあとの 147 00:09:25,976 --> 00:09:28,645 あなたの身の振り方なのですけどね 148 00:09:28,728 --> 00:09:32,691 後白河法皇の後宮に 入ってはどうかと 149 00:09:32,774 --> 00:09:33,608 んっ 150 00:09:33,692 --> 00:09:36,486 安徳天皇は まだ幼い 151 00:09:36,570 --> 00:09:39,823 朝廷にしっかりとした 後ろ盾があったほうが 152 00:09:39,906 --> 00:09:41,825 安心であろう 153 00:09:44,244 --> 00:09:48,164 ん? この話 進めてもよいな? 154 00:09:50,583 --> 00:09:51,626 いいえ 155 00:09:52,127 --> 00:09:53,086 え? 156 00:09:53,795 --> 00:09:57,799 わたくしを まだ父上の野心の 道具になさいますか 157 00:09:57,882 --> 00:09:59,509 徳子… 158 00:09:59,592 --> 00:10:00,760 しかも 159 00:10:00,844 --> 00:10:05,056 まだ上皇様がご存命のうちに そのようなお話をなさるなど… 160 00:10:05,557 --> 00:10:10,353 わたくしは心より上皇様に お仕えしてまいりました 161 00:10:10,854 --> 00:10:12,939 どのようなことがあろうとも 162 00:10:13,023 --> 00:10:16,985 上皇様よりほかに お仕えする気はございませぬ 163 00:10:17,736 --> 00:10:20,864 んっ んんー 164 00:10:20,947 --> 00:10:24,618 もし 無理にでもと おっしゃるのなら… 165 00:10:24,701 --> 00:10:26,077 おおっ 166 00:10:30,206 --> 00:10:31,541 出家いたします 167 00:10:31,625 --> 00:10:34,252 分かった分かった 剣を収めよ 168 00:10:39,716 --> 00:10:42,635 それで その話はなくなったの 169 00:10:42,719 --> 00:10:44,888 徳子 勇ましいの 170 00:10:44,971 --> 00:10:48,767 フフ… 初めて父上に逆らったわ 171 00:10:48,850 --> 00:10:49,851 びわ? 172 00:10:49,934 --> 00:10:51,394 琵琶 173 00:10:51,478 --> 00:10:52,729 びわ? 174 00:10:52,812 --> 00:10:54,022 びわ 175 00:10:54,105 --> 00:10:55,565 びわ 176 00:10:56,608 --> 00:10:59,110 ウハハッ びわ 177 00:10:59,194 --> 00:11:00,278 はあい 178 00:11:07,243 --> 00:11:08,953 大丈夫 私… 179 00:11:09,621 --> 00:11:12,040 この子を守って生きていくわ 180 00:11:15,502 --> 00:11:18,380 きっと上皇様も 見守っていてくださる 181 00:11:19,589 --> 00:11:21,132 そうよね? 182 00:11:22,592 --> 00:11:26,221 ただ一度だけど 優しい言葉を頂いた 183 00:11:26,888 --> 00:11:30,266 そなたには感謝しておるのだ 184 00:11:30,350 --> 00:11:32,644 愛情ではないのだと 185 00:11:32,727 --> 00:11:35,522 あのときは素直に受け取れなかった 186 00:11:35,605 --> 00:11:39,609 でも私が上皇様の おそばにいたことは 187 00:11:39,692 --> 00:11:41,277 ムダではなかったのよね? 188 00:11:51,538 --> 00:11:52,664 あ… 189 00:11:52,747 --> 00:11:53,873 あっ 190 00:12:01,172 --> 00:12:02,882 ああ… 191 00:12:03,883 --> 00:12:06,886 徳子にも見えるとよいのにの 192 00:12:10,181 --> 00:12:12,267 木曽の義仲? 193 00:12:12,350 --> 00:12:15,311 はっ 頼朝のいとこに 当たります者で 194 00:12:15,395 --> 00:12:17,063 では源氏か 195 00:12:17,147 --> 00:12:20,275 ですが内輪で いろいろとありましたようで 196 00:12:20,817 --> 00:12:24,154 父親が頼朝の兄に討たれたため 木曽に逃れ 197 00:12:24,237 --> 00:12:25,989 そこで育ったそうです 198 00:12:26,489 --> 00:12:29,701 その者が 信濃で兵を挙げたと? 199 00:12:29,784 --> 00:12:33,663 調子者が… 頼朝に乗じおったな 200 00:12:33,746 --> 00:12:35,457 ハァ… 201 00:12:35,540 --> 00:12:39,878 どやつもこやつも 皆 わしに逆らいおる 202 00:12:40,378 --> 00:12:43,006 実の娘まで… 203 00:12:43,089 --> 00:12:45,884 一門の栄華を築いた果てに 204 00:12:45,967 --> 00:12:49,304 皆に嫌われ憎まれるとはのう 205 00:12:49,387 --> 00:12:52,640 父上 そのようなことを 嘆かれるのは 206 00:12:52,724 --> 00:12:54,434 源氏を討ってからですぞ 207 00:12:54,517 --> 00:12:55,393 おっ 208 00:12:55,477 --> 00:12:58,104 あっ そうでございますとも 209 00:12:58,188 --> 00:13:01,608 平家にあらざるは人にあらず 210 00:13:02,609 --> 00:13:04,569 そなたらの言うとおりだ 211 00:13:05,653 --> 00:13:09,282 フゥ… それにしても… 212 00:13:09,824 --> 00:13:13,119 ハァ 今日は暑いの 213 00:13:13,203 --> 00:13:15,872 冬にございますよ 214 00:13:19,042 --> 00:13:21,461 河内でも九州でも熊野でも 215 00:13:21,544 --> 00:13:23,838 源氏につく者が出てきたとか 216 00:13:23,922 --> 00:13:26,966 宗盛の叔父上が総大将となられ 217 00:13:27,050 --> 00:13:29,802 その者たちを討つと 言うておられる 218 00:13:30,303 --> 00:13:33,097 重衡殿は南都の焼き討ち以来 219 00:13:33,181 --> 00:13:36,017 あまり戦に乗り気ではないようです 220 00:13:36,100 --> 00:13:39,270 宗盛殿で大丈夫でしょうか 221 00:13:39,354 --> 00:13:42,148 何? 父上が? 222 00:13:42,232 --> 00:13:45,360 熱い… 熱い… 223 00:13:45,443 --> 00:13:46,444 ああ… 224 00:13:46,528 --> 00:13:47,821 母上… うわっ 225 00:13:47,904 --> 00:13:49,948 一体どうしたことか 226 00:13:50,031 --> 00:13:53,284 一向に熱が お下がりにならないのです 227 00:13:55,537 --> 00:13:57,914 ええっ ああ… 228 00:14:09,050 --> 00:14:11,761 ああ… あああ… 229 00:14:13,555 --> 00:14:15,932 あ… ハッ 230 00:14:21,604 --> 00:14:23,356 者どもは? 231 00:14:23,439 --> 00:14:27,068 閻魔様の使いで 参上いたしました 232 00:14:27,151 --> 00:14:28,444 閻魔様? 233 00:14:28,528 --> 00:14:32,282 清盛入道を迎えに上がりました 234 00:14:32,365 --> 00:14:36,244 あの方は寺を焼き 大仏を焼き 235 00:14:36,327 --> 00:14:39,497 そのため今 炎に焼かれております 236 00:14:39,581 --> 00:14:44,836 このあとは無間地獄の底へ 沈まれることでしょう 237 00:14:45,795 --> 00:14:48,047 ハッ ハッ… 238 00:14:48,715 --> 00:14:51,926 ああ… うう… 239 00:14:52,010 --> 00:14:54,262 何ということでしょう 240 00:14:59,142 --> 00:15:00,894 ううっ 241 00:15:02,812 --> 00:15:04,856 ううっ ああ… 242 00:15:04,939 --> 00:15:06,983 あつ… 243 00:15:11,863 --> 00:15:13,948 清盛様 244 00:15:14,032 --> 00:15:17,785 もし言い残されることが ございましたら… 245 00:15:18,786 --> 00:15:24,042 わしの骨と灰は福原の浜に… 246 00:15:24,125 --> 00:15:24,959 はい 247 00:15:25,627 --> 00:15:30,131 現世の望みは残さず達した 248 00:15:30,214 --> 00:15:31,424 ただ… 249 00:15:31,507 --> 00:15:37,180 ただ… 頼朝の首を 見なかったことだけが心残り 250 00:15:38,473 --> 00:15:43,061 わしが死んだあとは お堂も塔もいらぬ 251 00:15:43,144 --> 00:15:45,063 供養もするな 252 00:15:45,146 --> 00:15:48,107 すぐに追っ手を送り… 253 00:15:48,775 --> 00:15:51,819 頼朝の首をはね 254 00:15:51,903 --> 00:15:55,490 わしの墓の前にかけろ 255 00:15:57,367 --> 00:16:00,662 ハァ… 徳子は… 256 00:16:01,245 --> 00:16:05,166 まだヘソを曲げておるのかの 257 00:16:20,890 --> 00:16:24,602 ハッ 燃えて… おる… 258 00:16:29,107 --> 00:16:31,776 大変だ 清盛様のお屋敷が… 259 00:16:31,859 --> 00:16:34,112 何事だ 何があったのだ 260 00:16:48,042 --> 00:16:49,669 重盛 261 00:16:49,752 --> 00:16:53,673 清盛が… そなたのおとうが… 262 00:16:56,509 --> 00:16:58,594 どうすればよいのかの 263 00:16:58,678 --> 00:17:02,306 知っている者も知らぬ者も 264 00:17:02,390 --> 00:17:05,059 皆 亡くなっていく 265 00:17:05,143 --> 00:17:07,061 これからも きっと… 266 00:17:09,439 --> 00:17:13,860 びわに… 何かできることは あるのかの? 267 00:17:16,154 --> 00:17:18,990 ハァ ハァ ハァ… 268 00:17:19,699 --> 00:17:22,326 ん? 維盛… 269 00:17:22,827 --> 00:17:25,580 ハァ… 教えよ 270 00:17:25,663 --> 00:17:28,708 父上も亡くなり おじいさまも亡くなった 271 00:17:28,791 --> 00:17:31,377 これから平家はどうなるのだ 272 00:17:31,461 --> 00:17:33,254 我らはどうなっていくのだ 273 00:17:33,337 --> 00:17:36,257 申せ 包み隠さず申してみろ 274 00:17:36,340 --> 00:17:37,717 兄上 275 00:17:38,509 --> 00:17:40,762 屋敷に戻って お休みください 276 00:17:40,845 --> 00:17:44,182 知りたいのだ 北も… 277 00:17:44,265 --> 00:17:48,644 東も西も 皆 源氏についたではないか 278 00:17:48,728 --> 00:17:52,356 父上はいない おじいさまもいない 279 00:17:52,940 --> 00:17:55,568 これから一体どうすれば… 280 00:17:57,153 --> 00:18:00,531 そんなふうだから 水鳥の羽音で逃げ出すのです 281 00:18:00,615 --> 00:18:01,824 ハッ 282 00:18:02,408 --> 00:18:05,995 先が見えたって きっと何もできませぬ 兄上は 283 00:18:06,662 --> 00:18:09,540 兄上は… お疲れだったのです 284 00:18:10,333 --> 00:18:16,088 福原まで おじいさまのご遺骨と ご遺灰を納めにいった帰りで… 285 00:18:16,172 --> 00:18:17,924 ハァ… 286 00:18:19,717 --> 00:18:22,345 びわ すまなかった 287 00:18:30,978 --> 00:18:33,815 びわ 出ていけ 288 00:18:33,898 --> 00:18:38,027 ずっと俺は お前の その目の色が気味悪かったんだよ 289 00:18:38,778 --> 00:18:41,114 お前が弾く琵琶の音も嫌いだった 290 00:18:41,197 --> 00:18:43,282 兄上 なぜ そのような… 291 00:18:43,366 --> 00:18:47,119 父上が亡くなられたときに 追い出しとけばよかったんだ 292 00:18:47,203 --> 00:18:51,582 ここには もうとっくに お前の居場所はないんだからな 293 00:18:51,666 --> 00:18:53,584 これ ニャア… 294 00:18:54,669 --> 00:18:55,586 いいか 295 00:18:56,295 --> 00:18:58,506 春になる前には出ていけよ 296 00:18:58,589 --> 00:19:00,049 兄上 297 00:19:03,511 --> 00:19:05,513 びわ殿… 分かっておる 298 00:19:06,639 --> 00:19:10,226 資盛のことは ようよう分かっておる 299 00:19:30,580 --> 00:19:34,333 ようよう幽閉が解かれ 戻ってこられたわ 300 00:19:34,417 --> 00:19:38,671 ご不自由をおかけして 申し訳ございませんでした 301 00:19:39,380 --> 00:19:44,260 フゥ… そう 清盛に 頭を下げさせたかったの 302 00:19:44,343 --> 00:19:47,430 だが… 無間地獄に落ちようとも 303 00:19:47,513 --> 00:19:50,474 はい上がるために あがいていそうだの 304 00:19:50,558 --> 00:19:51,976 フッ 305 00:19:52,518 --> 00:19:55,688 わしの後宮に 御子姫君が入ったぞ 306 00:19:56,272 --> 00:19:59,734 母は違うが そなたの妹に当たるの 307 00:19:59,817 --> 00:20:02,695 厳島の巫女だとか 308 00:20:02,778 --> 00:20:06,866 美しい娘御だが おとなしいばかりで つまらぬ 309 00:20:06,949 --> 00:20:11,078 そなたであれば よき話し相手になったものの 310 00:20:11,162 --> 00:20:14,290 これよりも折を見ては お訪ねします 311 00:20:14,373 --> 00:20:18,044 お許しいただければ 御子姫君のもとへも 312 00:20:18,127 --> 00:20:19,837 ほう そうか 313 00:20:19,921 --> 00:20:22,465 そなたの代わりに望みもせぬのに 314 00:20:22,548 --> 00:20:25,760 こんな じじいに嫁ぐことに なったのだからの 315 00:20:27,386 --> 00:20:30,723 望まぬ運命が不幸とは限りませぬ 316 00:20:31,307 --> 00:20:32,183 ん? 317 00:20:32,266 --> 00:20:36,646 望みすぎて不幸になった者たちを 多く見てまいりました 318 00:20:36,729 --> 00:20:40,149 得たものの代わりに 何を失ったかも分からず 319 00:20:40,232 --> 00:20:42,610 ずっと欲に振り回され… 320 00:20:43,653 --> 00:20:48,115 わたくしは泥の中でも 咲く花になりとうございます 321 00:20:49,700 --> 00:20:53,496 女人 五つの障りあり 322 00:20:54,789 --> 00:20:58,292 無垢の浄土は疎けれど 323 00:20:59,502 --> 00:21:05,049 蓮華し濁りに開くれば 324 00:21:05,132 --> 00:21:10,012 龍女も仏になりにけり 325 00:21:20,606 --> 00:21:23,526 しかしの そなたは もう⸺ 326 00:21:23,609 --> 00:21:27,822 無間の泥の中に 引きずり込まれておるのだ 327 00:21:47,980 --> 00:21:50,010 憚りながらお耳 拝借 328 00:21:50,010 --> 00:21:51,950 伝える栄華と 没落 329 00:21:51,950 --> 00:21:53,850 地獄極楽 辛く 甘く 330 00:21:53,850 --> 00:21:55,820 鐘の声 響き 儚く 331 00:21:55,820 --> 00:21:57,830 物事と言うのは 常々 332 00:21:57,830 --> 00:21:59,820 上 下 裏 表 333 00:21:59,820 --> 00:22:01,280 変化をするのは 常 334 00:22:01,280 --> 00:22:03,670 ただただ何もかも もう夢 335 00:22:03,670 --> 00:22:05,560 落ち 崩れ 溢れ散って 336 00:22:05,560 --> 00:22:07,560 誇り 行方 離れ行って 337 00:22:07,560 --> 00:22:09,380 時 流れ 散り積もって 338 00:22:09,380 --> 00:22:11,440 蕾 細 まだ巡って 339 00:22:11,440 --> 00:22:13,350 落ち 崩れ 溢れ散って 340 00:22:13,350 --> 00:22:15,360 誇り 行方 離れ行って 341 00:22:15,360 --> 00:22:17,130 時 流れ 散り積もって 342 00:22:17,130 --> 00:22:19,180 蕾 細 まだ巡って