1 00:00:02,002 --> 00:00:05,672 <幼い頃に 魔物によって 両親を失った ヘルクとクレスの兄弟。 2 00:00:05,672 --> 00:00:10,177 貧窮 そして 貴族たちからの 仕打ちを乗り越え➡ 3 00:00:10,177 --> 00:00:12,179 弟を守るヘルク。 4 00:00:12,179 --> 00:00:16,016 やがてクレスは たくましい勇者へと成長し➡ 5 00:00:16,016 --> 00:00:18,352 魔物討伐のため 王都から➡ 6 00:00:18,352 --> 00:00:21,355 遠征の旅へと出発する> 7 00:00:21,355 --> 00:00:25,526 (クレス)帰ってきたら 今度は 兄さんの手料理が食べたいな。 8 00:00:25,526 --> 00:00:28,862 (ヘルク)わかった じゃあ 特製スタミナ料理を作って➡ 9 00:00:28,862 --> 00:00:30,864 お前の帰りを迎えてやる。 10 00:00:30,864 --> 00:00:33,667 絶対に帰ってこいよ。 うん。 11 00:02:15,335 --> 00:02:19,840 <クレスが遠征してから わずか半月後…。 12 00:02:19,840 --> 00:02:23,176 これまで以上に 大量の魔物が発生し➡ 13 00:02:23,176 --> 00:02:27,681 この対処に 王国は徴兵を決行した…。 14 00:02:27,681 --> 00:02:30,517 俺も魔物討伐部隊へ所属して➡ 15 00:02:30,517 --> 00:02:34,021 しばらく 王国を離れることになった> 16 00:02:34,021 --> 00:02:36,523 (咆哮) 17 00:02:36,523 --> 00:02:38,825 ⦅逃げろ 撤退だ! 18 00:02:40,861 --> 00:02:44,531 (エディル)あ… あぁ…。 君 立つんだ! 19 00:02:44,531 --> 00:02:47,701 くっ! (咆哮) 20 00:02:47,701 --> 00:02:49,703 立つんだ 逃げるぞ! 21 00:02:49,703 --> 00:02:52,706 なんなんだ アイツは…⦆ 22 00:02:52,706 --> 00:02:54,708 その魔物は➡ 23 00:02:54,708 --> 00:02:57,711 これまでのものとは まるで違う生物だった。 24 00:02:57,711 --> 00:03:00,480 《ヴァミリオ:新世界生物だ! 25 00:03:00,480 --> 00:03:02,649 毒の強い場所に まれに現れる➡ 26 00:03:02,649 --> 00:03:06,653 普通の魔物とは 似て非なる存在。 27 00:03:06,653 --> 00:03:10,157 そうか ヘルクは ここで遭遇したのか》 28 00:03:10,157 --> 00:03:12,159 恐ろしい敵だった。 29 00:03:12,159 --> 00:03:14,494 戦うことなんて 考えられなかった。 30 00:03:14,494 --> 00:03:17,164 ただただ その場から逃げたかった。 31 00:03:17,164 --> 00:03:19,666 《無理もない 私たち➡ 32 00:03:19,666 --> 00:03:22,335 帝国の戦士ですら 畏怖する存在…》 33 00:03:22,335 --> 00:03:25,672 しかし まだ生きている者もいる。 34 00:03:25,672 --> 00:03:28,341 1人で 逃げるわけにはいかなかった。 35 00:03:28,341 --> 00:03:32,345 俺は決死の覚悟で その魔物に立ち向かったんだ。 36 00:03:32,345 --> 00:03:34,848 《無謀だ…》 37 00:03:34,848 --> 00:03:39,186 <魔物の攻撃は 想像を絶するほどに重く 痛く。 38 00:03:39,186 --> 00:03:41,855 一撃で意識が飛びそうになった> 39 00:03:41,855 --> 00:03:43,857 ⦅ぐっ! 40 00:03:43,857 --> 00:03:46,359 早く逃げろ! あ…。 41 00:03:46,359 --> 00:03:49,196 グオォ~! ぐぅ! 42 00:03:49,196 --> 00:03:51,531 あの化け物と渡り合ってる…。 43 00:03:51,531 --> 00:03:54,034 <皆が逃げるまで 時間をかせぐ。 44 00:03:54,034 --> 00:03:56,536 その一心で攻撃を耐え続けた。 45 00:03:56,536 --> 00:04:00,307 そのとき ふと思った。 46 00:04:00,307 --> 00:04:03,310 思ったより耐えられる と…。 47 00:04:03,310 --> 00:04:05,479 次の瞬間 俺は反撃に出た> 48 00:04:05,479 --> 00:04:07,481 ふぬぅうう!⦆ 49 00:04:07,481 --> 00:04:09,983 <殴られ 殴り返し➡ 50 00:04:09,983 --> 00:04:13,153 殴られ 殴り返した。 51 00:04:13,153 --> 00:04:15,822 俺は武術の心得が まったくないから➡ 52 00:04:15,822 --> 00:04:18,992 ただ がむしゃらに 殴りかかったんだ。 53 00:04:18,992 --> 00:04:22,662 そして俺は勝利した> 54 00:04:22,662 --> 00:04:24,664 《勇者の力…。 55 00:04:24,664 --> 00:04:28,168 いや ヘルクはやはり 何かすごい…》 56 00:04:28,168 --> 00:04:31,338 ⦅指揮官も部隊長も 死んでしまいました。 57 00:04:31,338 --> 00:04:34,007 残されたのは一般兵だけです。 58 00:04:34,007 --> 00:04:38,512 エディル様 もう俺たちには どうにもできません…。 59 00:04:38,512 --> 00:04:41,014 < この討伐隊は エディルの町を➡ 60 00:04:41,014 --> 00:04:43,183 魔物から救う部隊だったんだ> 61 00:04:43,183 --> 00:04:46,686 しかたないですね…。 62 00:04:46,686 --> 00:04:49,189 <彼は領主の息子だった。 63 00:04:49,189 --> 00:04:52,526 町の兵では しのぎきれなくなり 王都へ出向き➡ 64 00:04:52,526 --> 00:04:56,029 魔物討伐の兵を出してもらうよう 嘆願したんだ> 65 00:04:58,698 --> 00:05:01,201 くそぅ… 俺は どうすれば。 66 00:05:04,137 --> 00:05:06,139 はっ。 67 00:05:06,139 --> 00:05:08,642 (エディル)ヘルクさん。 68 00:05:08,642 --> 00:05:12,813 俺ひとりじゃ 軍隊ほどの働きはできないだろう。 69 00:05:12,813 --> 00:05:14,815 だが それでもよければ➡ 70 00:05:14,815 --> 00:05:17,484 俺を君の町まで 案内してくれないか? 71 00:05:17,484 --> 00:05:19,486 はっ! 俺の力で➡ 72 00:05:19,486 --> 00:05:23,156 1人でも救える命があるのなら 救いたいんだ。 73 00:05:23,156 --> 00:05:27,661 ヘルクさん… ありがとうございます。 74 00:05:27,661 --> 00:05:29,663 <俺は王都へ帰らず➡ 75 00:05:29,663 --> 00:05:33,166 エディルと共に町を目指した。 76 00:05:33,166 --> 00:05:35,168 3日後> 77 00:05:35,168 --> 00:05:40,006 そんな… 町が 燃えている…。 78 00:05:40,006 --> 00:05:42,008 ダメだったんだ…。 79 00:05:42,008 --> 00:05:44,010 持ちこたえられなかったんだ。 80 00:05:44,010 --> 00:05:47,681 ちくしょう 魔物め… 魔物め…。 81 00:05:47,681 --> 00:05:49,683 エディル まだだ! 82 00:05:49,683 --> 00:05:52,185 魔物に壊滅された町は こんなもんじゃない! 83 00:05:52,185 --> 00:05:56,022 まだ魔物が入り込んでから そこまで時間は経ってないはずだ。 84 00:05:56,022 --> 00:06:00,026 エディル 立て! 戦うぞ! 町を守るんだ! 85 00:06:05,465 --> 00:06:07,567 誰か 誰かいないのか!? 86 00:06:10,136 --> 00:06:14,307 く… おのれ 魔物め! 87 00:06:14,307 --> 00:06:16,309 待て エディル! はっ! 88 00:06:16,309 --> 00:06:19,980 生存者だ。 89 00:06:19,980 --> 00:06:21,982 (アリシア)矢ではダメか…。 90 00:06:21,982 --> 00:06:24,985 甲殻類の化け物が。 91 00:06:24,985 --> 00:06:28,088 ならば 我が聖剣で相手をしてやろう。 92 00:06:38,164 --> 00:06:40,166 強い! 町の兵士か? 93 00:06:40,166 --> 00:06:42,669 いえ 女性の兵はいません。 94 00:06:42,669 --> 00:06:45,839 あっ。 95 00:06:45,839 --> 00:06:49,509 兵士ヘルク 魔物を倒しに この町へ来た。 96 00:06:49,509 --> 00:06:53,346 兵士? ヤダ 半裸! 97 00:06:53,346 --> 00:06:55,348 まあいいわ。 98 00:06:55,348 --> 00:06:58,018 私ひとりじゃ キツイなって思ってたの。 99 00:06:58,018 --> 00:07:00,120 ちょっと魔物倒すの手伝って。 100 00:07:02,122 --> 00:07:04,124 んっ。 101 00:07:04,124 --> 00:07:06,960 はああ! はあっ! 102 00:07:06,960 --> 00:07:08,962 ふん! 103 00:07:08,962 --> 00:07:10,964 はっ!? 104 00:07:10,964 --> 00:07:13,800 すごい… あれだけの魔物を 全部 倒してしまった。 105 00:07:13,800 --> 00:07:15,802 よし これで終わりかな? 106 00:07:15,802 --> 00:07:18,305 ちょっと待った待った そこの半裸戦士。 107 00:07:18,305 --> 00:07:20,473 ああ お疲れさん。 108 00:07:20,473 --> 00:07:23,310 あなた 今のどうやったの? えっ? 109 00:07:23,310 --> 00:07:25,645 ドゴーン! ってなに? なんであんな簡単に➡ 110 00:07:25,645 --> 00:07:28,315 魔物を倒せるの? おかしいでしょ! 111 00:07:28,315 --> 00:07:31,318 んっ? 君も簡単に 倒していたじゃないか。 112 00:07:31,318 --> 00:07:33,320 見事な剣術だった。 113 00:07:33,320 --> 00:07:36,156 まあ剣術は結構自信があるけど…。 114 00:07:36,156 --> 00:07:39,659 私の場合 それ以上に剣自体がいいの。 115 00:07:39,659 --> 00:07:43,330 (アリシア)私の家に代々伝わる聖剣。 116 00:07:43,330 --> 00:07:45,665 この剣に込められた魔力が➡ 117 00:07:45,665 --> 00:07:47,667 魔物に特効なの。 118 00:07:47,667 --> 00:07:50,670 なんと…。 すごい武器があるもんだな。 119 00:07:50,670 --> 00:07:53,673 そう。 この世に2つとない武器なの。 120 00:07:53,673 --> 00:07:56,343 そして 私の技術が加われば➡ 121 00:07:56,343 --> 00:07:59,179 そこらの戦士よりずっと強いはず。 122 00:07:59,179 --> 00:08:02,282 だけど今 あなたのほうが 敵を多く倒した! 123 00:08:02,282 --> 00:08:04,951 私よりも早く! しかも素手で! 124 00:08:04,951 --> 00:08:08,121 信じらんない! なにそれ伝説のなんかなの!? 125 00:08:08,121 --> 00:08:10,790 答えて! あなたいったい何者!? 126 00:08:10,790 --> 00:08:13,460 兵士ヘルク! (アリシア)さっき聞いた! 127 00:08:13,460 --> 00:08:15,795 実は元城壁修理工。 128 00:08:15,795 --> 00:08:19,466 ほう。 あくまで しらを切るつもりなのね。 129 00:08:19,466 --> 00:08:22,635 (ハンマン)お~い 隊長ぉ~! (みんな)んっ。 130 00:08:22,635 --> 00:08:25,138 エディル様~! 131 00:08:25,138 --> 00:08:27,474 みんな 無事だったか! 132 00:08:27,474 --> 00:08:29,976 この方々が助けてくれたんです。 133 00:08:29,976 --> 00:08:33,313 他の者も屋敷へ避難しております。 134 00:08:33,313 --> 00:08:36,316 そうか あなたたちは傭兵か。 135 00:08:36,316 --> 00:08:40,153 そうよ。 近くを歩いていたら 煙が見えてね。 136 00:08:40,153 --> 00:08:42,155 つい戦っちゃった。 137 00:08:42,155 --> 00:08:44,657 < この時は魔物の被害が多く➡ 138 00:08:44,657 --> 00:08:49,662 金で雇われる 魔物専門の傭兵が 多く存在した。 139 00:08:49,662 --> 00:08:52,165 彼女は この魔物専門のリーダーで➡ 140 00:08:52,165 --> 00:08:54,167 名を アリシアといった> 141 00:08:54,167 --> 00:08:57,003 普通 契約してから 戦うもんだけど。 142 00:08:57,003 --> 00:08:59,506 ま 今回はサービスね。 143 00:08:59,506 --> 00:09:02,942 アリシアさん 心から感謝します。 144 00:09:02,942 --> 00:09:05,779 改めて 力を 貸していただけないだろうか? 145 00:09:05,779 --> 00:09:08,114 魔物は また攻め寄せてくる。 146 00:09:08,114 --> 00:09:11,117 兵が必要なんだ。 147 00:09:11,117 --> 00:09:14,454 今 魔物は異常発生している。 148 00:09:14,454 --> 00:09:17,957 正直な話 町は捨てて 避難することを勧めるわ。 149 00:09:17,957 --> 00:09:19,959 ん…。 150 00:09:19,959 --> 00:09:22,462 ただ… 半裸の戦士。 151 00:09:22,462 --> 00:09:24,964 うん? あなたが力を貸してくれるなら➡ 152 00:09:24,964 --> 00:09:27,133 守りきれるかもしれない。 153 00:09:27,133 --> 00:09:29,969 俺は魔物を倒すためにここへ来た。 154 00:09:29,969 --> 00:09:31,971 喜んで協力する。 155 00:09:31,971 --> 00:09:34,140 なんでも命令してくれ。 156 00:09:34,140 --> 00:09:36,476 ヘルクさん…。 157 00:09:36,476 --> 00:09:38,812 よし 契約成立。 158 00:09:38,812 --> 00:09:41,981 時間がない。 すぐに作戦会議だ。 159 00:09:41,981 --> 00:09:44,150 (ハンマン)よろしくな。 (ロット)よろしく。 160 00:09:44,150 --> 00:09:46,653 (ボーウン)歓迎するぜ。 ⚟よろしく⦆ 161 00:09:46,653 --> 00:09:50,356 < こうして 俺の戦いの日々が始まった> 162 00:09:55,328 --> 00:09:57,831 ⦅見ろエディル こんな大きいぞ。 163 00:09:57,831 --> 00:09:59,833 (エディル)豊作ですね! 164 00:09:59,833 --> 00:10:03,169 (アリシア)ヘルク! 敵襲 迎え撃つぞ! 165 00:10:03,169 --> 00:10:05,505 おう! 俺も行きます! 166 00:10:05,505 --> 00:10:07,507 エディルは収穫を続けるんだ! 167 00:10:07,507 --> 00:10:09,509 今日中に終わらなくなるぞ! 168 00:10:09,509 --> 00:10:13,346 わかりました! <魔物は突如として現れる> 169 00:10:13,346 --> 00:10:16,182 よ~し いい感じで焼けてきたぞ。 170 00:10:16,182 --> 00:10:18,184 (エディル)いい香りですね。 171 00:10:18,184 --> 00:10:20,186 ヘルク 魔物だ! 行くぞ! 172 00:10:20,186 --> 00:10:22,188 おう! 俺も行きます! 173 00:10:22,188 --> 00:10:25,358 ダメだ! 肉が焦げてしまう! 回しておいてくれ! 174 00:10:25,358 --> 00:10:29,195 わかりました。 < それは畑仕事をしている時➡ 175 00:10:29,195 --> 00:10:31,531 食事の準備をしている時。 176 00:10:31,531 --> 00:10:33,533 夜だろうが 昼だろうが> 177 00:10:33,533 --> 00:10:36,202 敵襲だ! 行くぞ! 178 00:10:36,202 --> 00:10:38,705 敵襲だ! (ヘルクたち)わっ!⦆ 179 00:10:38,705 --> 00:10:41,708 <余裕とは無縁の日々だった…> 180 00:10:41,708 --> 00:10:45,211 いや 余裕あっただろ。 181 00:10:45,211 --> 00:10:48,715 えっ? とんでもない。 みんな いつも必死だったよ。 182 00:10:48,715 --> 00:10:53,052 そうか… そうだな 命かかってるものな。 183 00:10:53,052 --> 00:10:55,555 魔物は ものすごい数だった。 184 00:10:55,555 --> 00:10:58,892 手ごわい魔物もいたが 逃げる者はいなかった。 185 00:10:58,892 --> 00:11:02,162 陽気で明るく 弱音や愚痴はこぼすが➡ 186 00:11:02,162 --> 00:11:05,665 魔物に立ち向かう傭兵団のみんな。 187 00:11:05,665 --> 00:11:09,502 仲間や民を優先し 誰よりも頑張りを見せ➡ 188 00:11:09,502 --> 00:11:12,505 みんなに活力を与えるエディル。 189 00:11:12,505 --> 00:11:16,176 そして高い戦闘センスで 何度も仲間のピンチを救い➡ 190 00:11:16,176 --> 00:11:20,346 最後まで諦めることのない アリシア。 191 00:11:20,346 --> 00:11:22,348 あの厳しい日々でも➡ 192 00:11:22,348 --> 00:11:24,851 彼らといれば笑顔が生まれた。 193 00:11:24,851 --> 00:11:26,853 暗い気持ちにならず➡ 194 00:11:26,853 --> 00:11:30,523 常に前を向いて戦うことができた。 195 00:11:30,523 --> 00:11:32,525 最高の仲間だったよ。 196 00:11:35,028 --> 00:11:38,531 ⦅アリシア:ふぅ 今回もまた やっかいだったわね。 197 00:11:38,531 --> 00:11:42,035 ああ。 確認できた巣は 10か所。 198 00:11:42,035 --> 00:11:44,037 あと残り3つね。 199 00:11:44,037 --> 00:11:46,039 頑張らなきゃな。 200 00:11:46,039 --> 00:11:49,208 それにしても あなた本当に強いわよね。 201 00:11:49,208 --> 00:11:52,712 傷とか すぐに癒えちゃうし どんな体質してるの? 202 00:11:52,712 --> 00:11:55,548 さぁ? 昔から得意なんだ。 203 00:11:55,548 --> 00:11:58,051 得意とか そういうものなの? 204 00:11:58,051 --> 00:12:00,320 私のお父さんもね➡ 205 00:12:00,320 --> 00:12:02,488 傭兵だったんだ。 206 00:12:02,488 --> 00:12:07,327 もっと昔 まだこの国ができる もっと昔の 私のおじいさんは➡ 207 00:12:07,327 --> 00:12:09,996 魔族と戦った勇者だったんだって。 208 00:12:09,996 --> 00:12:11,998 まあウソくさいけど。 209 00:12:11,998 --> 00:12:13,100 勇者と魔族か…。 210 00:12:13,100 --> 00:12:18,171 そんな単語 おとぎ話でしか 聞いたことなかったなぁ。 211 00:12:18,171 --> 00:12:21,841 つまりね 私は戦士の家系ってやつ。 212 00:12:21,841 --> 00:12:23,843 相手が男だろうが➡ 213 00:12:23,843 --> 00:12:27,680 戦闘では 誰にも負けない 自信があったんだ。 214 00:12:27,680 --> 00:12:30,183 でも 上には上がいるものね。 215 00:12:30,183 --> 00:12:32,352 あなた本当に強いわ。 216 00:12:32,352 --> 00:12:35,688 えっ? 私ちょっと自信なくしちゃったし。 217 00:12:35,688 --> 00:12:39,192 いやいや そんな 俺はちょっと力があるだけで➡ 218 00:12:39,192 --> 00:12:41,194 剣も弓も ろくに使えない。 219 00:12:41,194 --> 00:12:43,196 武器なんて どうでもいいのよ! 220 00:12:43,196 --> 00:12:46,032 全力出して あなたより弱いのが悲しいの。 221 00:12:46,032 --> 00:12:48,034 あ…。 それに➡ 222 00:12:48,034 --> 00:12:50,036 私には わかるんだから。 223 00:12:50,036 --> 00:12:53,206 あなたが 常に周りに 気を遣って戦っているの…。 224 00:12:53,206 --> 00:12:55,708 あ…。 私は➡ 225 00:12:55,708 --> 00:12:58,711 目の前の魔物を倒すので精一杯。 226 00:12:58,711 --> 00:13:02,982 とてもあなたのように 立ち振る舞うことはできなかった。 227 00:13:02,982 --> 00:13:07,153 正直 あなたに会ってから 私のプライドはズタズタ…。 228 00:13:07,153 --> 00:13:10,156 ほんと 悔しい…。 229 00:13:10,156 --> 00:13:12,158 アリシア…。 230 00:13:12,158 --> 00:13:14,994 でもね それはそれ。 231 00:13:14,994 --> 00:13:16,996 あなたは すばらしいわ。 232 00:13:16,996 --> 00:13:21,167 きっと もっと 多くの人を救うことができる。 233 00:13:21,167 --> 00:13:24,170 あなたは その力も 心も持っている。 234 00:13:24,170 --> 00:13:26,172 あ…。 235 00:13:26,172 --> 00:13:29,008 (アリシア)私の力では どんなに頑張っても➡ 236 00:13:29,008 --> 00:13:31,177 救えない人がいたんだ。 237 00:13:31,177 --> 00:13:35,848 でもあなたなら その人たちも救うことができる。 238 00:13:35,848 --> 00:13:39,519 あなたがいなければ ここまで戦えなかった。 239 00:13:39,519 --> 00:13:42,355 仲間も今日まで 生きてこれなかったと思う。 240 00:13:42,355 --> 00:13:45,692 本当にありがとう ヘルク。 241 00:13:45,692 --> 00:13:48,528 この町が救われても 城壁修理工にも➡ 242 00:13:48,528 --> 00:13:50,530 王国兵にも戻させないから! 243 00:13:53,199 --> 00:13:55,702 これからも一緒に戦ってね! 244 00:13:58,204 --> 00:14:00,406 了解 隊長!⦆ 245 00:14:02,308 --> 00:14:04,310 おい ヘルク? 246 00:14:04,310 --> 00:14:07,513 あっ すまない ぼ~っとしてしまった。 247 00:14:10,316 --> 00:14:13,319 結局 そのあとも彼女らと共に➡ 248 00:14:13,319 --> 00:14:15,988 魔物退治を続けたんだ。 249 00:14:15,988 --> 00:14:19,826 4年くらいか… ひたすら戦い続けたよ。 250 00:14:19,826 --> 00:14:23,329 それでも 魔物は一向に減る気配はなく➡ 251 00:14:23,329 --> 00:14:25,665 被害は増え続けた。 252 00:14:25,665 --> 00:14:27,667 そんな絶望の中➡ 253 00:14:27,667 --> 00:14:29,836 王国が公表した内容は➡ 254 00:14:29,836 --> 00:14:33,506 国民に希望の光を照らした。 255 00:14:33,506 --> 00:14:36,509 ⦅ラファエド:西にある 死の大地 魔の世界! 256 00:14:36,509 --> 00:14:41,347 我々は そこで古文書に書かれた 魔王城を発見した! 257 00:14:41,347 --> 00:14:44,016 諸悪の根源たる魔王を倒せば➡ 258 00:14:44,016 --> 00:14:46,185 魔物は二度と現れない。 259 00:14:46,185 --> 00:14:49,522 我々は魔王の討伐を決行する!⦆ 260 00:14:49,522 --> 00:14:51,524 (歓声) 261 00:14:51,524 --> 00:14:53,860 《違う。 魔物を生み出し➡ 262 00:14:53,860 --> 00:14:57,530 送り込んでいたのは 私たちではない》 263 00:14:57,530 --> 00:15:02,135 そして王は 1人の戦士に その任務を命じた。 264 00:15:02,135 --> 00:15:05,138 ⦅魔王トールに対抗できるものは➡ 265 00:15:05,138 --> 00:15:07,807 お前をおいて他にはいない。 266 00:15:07,807 --> 00:15:10,810 必ずや 魔王を倒してまいれ。 267 00:15:10,810 --> 00:15:13,312 ゆけ 勇者クレスよ。 268 00:15:13,312 --> 00:15:16,315 世の平和を取り戻すのだ。 269 00:15:16,315 --> 00:15:21,487 <クレスは 魔王討伐の旅に出た> 270 00:15:21,487 --> 00:15:24,824 (エディル)ヘルクさん 見送りに 行かなくてよかったんですか? 271 00:15:24,824 --> 00:15:26,826 んっ? ああ…。 272 00:15:26,826 --> 00:15:29,996 今はこの地域を守ることが先決だ。 273 00:15:29,996 --> 00:15:32,165 (アクスーン)弟さん 心配だよな。 274 00:15:32,165 --> 00:15:34,667 今回の相手はただの魔物じゃねえ。 275 00:15:34,667 --> 00:15:37,003 魔物の頂点に立つ魔王だ。 276 00:15:37,003 --> 00:15:39,839 (ラントス)だが あの英雄クレスだぜ? 277 00:15:39,839 --> 00:15:41,841 超越した強さは 伝説の勇者の➡ 278 00:15:41,841 --> 00:15:44,177 再来だって いわれてるんだ。 勝てるっしょ。 279 00:15:44,177 --> 00:15:47,013 難攻不落の城に 幾万の魔物。 280 00:15:47,013 --> 00:15:50,516 魔王のもとへ たどり着くのすら 相当厳しそうだな。 281 00:15:50,516 --> 00:15:53,019 そのうえ 魔王自身も 伝説の勇者と同じくらい➡ 282 00:15:53,019 --> 00:15:55,521 強いって話だろ 大丈夫か? 283 00:15:57,690 --> 00:16:00,793 クレスには 重歩兵総隊長・ゼルジオン➡ 284 00:16:00,793 --> 00:16:04,130 大賢者・ミカロス 他にも戦闘に長けた戦士を➡ 285 00:16:04,130 --> 00:16:06,966 何人も同行させ 更にとりでには➡ 286 00:16:06,966 --> 00:16:10,136 訓練された五千の兵を 集めたと聞いた。 287 00:16:10,136 --> 00:16:13,472 じゃあ これで勝てなければ 人間は終わりってわけか。 288 00:16:13,472 --> 00:16:15,475 だな~。 もう! 289 00:16:15,475 --> 00:16:17,810 さっきからベラベラと うるさいわね! 290 00:16:17,810 --> 00:16:19,812 少しは気を遣いなさいよ! 291 00:16:19,812 --> 00:16:21,814 (ラントス/アクスーン)あ…。 292 00:16:21,814 --> 00:16:24,150 んっ? すまねえ。 293 00:16:24,150 --> 00:16:26,486 弟さんの 命がかかっているってのに…。 294 00:16:26,486 --> 00:16:28,487 いや 大丈夫。 295 00:16:28,487 --> 00:16:30,490 クレスは勝つさ。 296 00:16:30,490 --> 00:16:33,159 俺は信じている。 297 00:16:33,159 --> 00:16:36,162 クレスなら きっと魔王を倒し➡ 298 00:16:36,162 --> 00:16:39,065 この世界を平和にしてくれるさ。 299 00:16:42,835 --> 00:16:46,172 <クレスが魔王を倒した という話を聞いたのは➡ 300 00:16:46,172 --> 00:16:48,374 3週間後のことだった> 301 00:16:52,178 --> 00:16:56,015 <死闘の末 クレスは 魔王の眉間に剣を突き刺し➡ 302 00:16:56,015 --> 00:16:58,351 見事 討ち取った。 303 00:16:58,351 --> 00:17:01,287 英雄譚は瞬く間に広がった。 304 00:17:01,287 --> 00:17:05,291 世界は平和になった。 305 00:17:05,291 --> 00:17:08,961 町は歓喜する人々で あふれかえった。 306 00:17:08,961 --> 00:17:12,965 しかし 俺は喜ぶことができなかった。 307 00:17:12,965 --> 00:17:14,967 なぜなら…> 308 00:17:14,967 --> 00:17:17,570 クレス!! ヘルク…。 309 00:17:22,308 --> 00:17:24,644 何とか一命は取り留めたが➡ 310 00:17:24,644 --> 00:17:27,346 危険な状況には変わりはない…。 311 00:17:30,316 --> 00:17:33,653 クレス… よく頑張ったな。 312 00:17:33,653 --> 00:17:35,655 だけど死んじゃダメだ。 313 00:17:35,655 --> 00:17:38,658 死んだら兄ちゃん 許さないからな…。 314 00:17:41,494 --> 00:17:43,996 (シャルアミ)う…。 315 00:17:43,996 --> 00:17:46,999 ヘルク…。 316 00:17:46,999 --> 00:17:49,335 大丈夫 大丈夫だ。 317 00:17:49,335 --> 00:17:51,837 クレスは絶対によくなる。 318 00:17:51,837 --> 00:17:54,840 <クレスは魔王との戦いで 深い傷を負い➡ 319 00:17:54,840 --> 00:17:58,511 原因不明の毒に 冒されてしまったんだ> 320 00:17:58,511 --> 00:18:01,614 (ミカロス)ヘルク 私を覚えているかな? 321 00:18:01,614 --> 00:18:05,117 はっ! あの時のお医者様…。 322 00:18:05,117 --> 00:18:07,286 (ミカロス)見違えたぞ。 323 00:18:07,286 --> 00:18:10,289 これほど たくましく育っていたとはな。 324 00:18:10,289 --> 00:18:12,291 彼は大賢者ミカロス。 325 00:18:12,291 --> 00:18:15,628 今回の討伐で クレスと共に戦った者だ。 326 00:18:15,628 --> 00:18:18,965 あなたが大賢者様だったのですか。 327 00:18:18,965 --> 00:18:20,967 大賢者とは名ばかり。 328 00:18:20,967 --> 00:18:25,805 今回の魔王討伐 私はまるで役に立てなかった。 329 00:18:25,805 --> 00:18:29,308 魔王との戦いは 想像を絶するものだった。 330 00:18:29,308 --> 00:18:32,478 私たちの力を はるかに超えた戦い…。 331 00:18:32,478 --> 00:18:35,147 我々は クレスの足を引っ張らないよう➡ 332 00:18:35,147 --> 00:18:38,150 見守ることしかできなかった。 333 00:18:38,150 --> 00:18:41,487 すまない… 私たちに もう少し力があれば➡ 334 00:18:41,487 --> 00:18:43,489 クレスは こんな状態には…。 335 00:18:43,489 --> 00:18:47,326 しかし彼らがいなければ クレスは生きて帰れなかった。 336 00:18:47,326 --> 00:18:49,328 恨まないでやってくれ。 337 00:18:49,328 --> 00:18:51,998 そんな 恨むなんて俺は…。 338 00:18:51,998 --> 00:18:56,502 クレスは最後の力を振り絞り 魔王を倒してくれた。 339 00:18:56,502 --> 00:18:59,839 私たちの未来を 守ってくれたのだ。 340 00:18:59,839 --> 00:19:02,108 絶対に死なせてはならない。 341 00:19:02,108 --> 00:19:05,778 今度も必ず 私がクレスを救ってみせる。 342 00:19:05,778 --> 00:19:08,280 必ずだ。 343 00:19:08,280 --> 00:19:11,283 よろしく お願いします。 344 00:19:11,283 --> 00:19:13,285 (にぎわい) 345 00:19:13,285 --> 00:19:15,788 みんな浮かれてますね。 346 00:19:15,788 --> 00:19:18,457 国を救った英雄が 大変だというのに…。 347 00:19:18,457 --> 00:19:22,294 無理もない。 これでようやく平和が訪れたんだ。 348 00:19:22,294 --> 00:19:24,296 本当にそう思う? 349 00:19:24,296 --> 00:19:26,632 魔物は前と変わらず現れてるし➡ 350 00:19:26,632 --> 00:19:29,468 なんだか全然 実感がわかないのよね。 351 00:19:29,468 --> 00:19:31,804 まだ巣に生き残りがいるんだよ。 352 00:19:31,804 --> 00:19:33,806 じきにいなくなるさ。 353 00:19:33,806 --> 00:19:36,475 だと いいんだけど…。 354 00:19:36,475 --> 00:19:39,478 隊長 もっとポジティブに! そだよ。 355 00:19:39,478 --> 00:19:41,981 ごめん そだね。 356 00:19:41,981 --> 00:19:45,084 < しかしアリシアの不安は的中した> 357 00:19:47,820 --> 00:19:51,157 んっ! おい 起きろ! なんかおかしい。 358 00:19:51,157 --> 00:19:54,326 ま 魔物だ… ものすごい数の! 359 00:19:54,326 --> 00:19:56,629 早く王都に知らせろ! 360 00:19:58,998 --> 00:20:01,333 ⚟避難だ! 城へ向かえ! (鐘の音) 361 00:20:01,333 --> 00:20:04,336 ⚟どうなってんだ! ⚟魔物と戦え~! 362 00:20:04,336 --> 00:20:07,840 これはいったい…。 魔物が いなくなったと思ってたから➡ 363 00:20:07,840 --> 00:20:10,176 皆 パニックになっているのよ。 364 00:20:10,176 --> 00:20:12,178 魔王は 死んだんじゃなかったのか! 365 00:20:12,178 --> 00:20:15,014 アンタら 本当は 逃げてきたんじゃないのか! 366 00:20:15,014 --> 00:20:18,184 (ゼルジオン)無礼者! 魔王は間違いなく倒した! 367 00:20:18,184 --> 00:20:20,186 じゃあ なんで魔物が現れるんだ! 368 00:20:20,186 --> 00:20:23,022 でたらめ こいてんじゃねえぞ! 369 00:20:23,022 --> 00:20:25,858 ⚟このままじゃ 城壁を突破されてしまう! 370 00:20:25,858 --> 00:20:29,195 ⚟クレス様~! ⚟クレスだ! クレスを出せ! 371 00:20:29,195 --> 00:20:33,032 ダメだ! クレスは重傷を負っている! 戦える状態じゃない! 372 00:20:33,032 --> 00:20:35,367 ⚟ふざけるな! 逃げるんじゃねえ! 373 00:20:35,367 --> 00:20:38,370 ⚟勇者の仕事だろうが! クレス! 出てこい! 374 00:20:38,370 --> 00:20:40,706 俺たちを見殺しにする気か! 375 00:20:40,706 --> 00:20:42,875 ⚟クレス様! 助けてください! 376 00:20:42,875 --> 00:20:45,044 ⚟戦え チキン野郎! 377 00:20:45,044 --> 00:20:47,546 くっ 勝手なことばかり言って…。 378 00:20:47,546 --> 00:20:50,382 クレスさんがどういう状態か 知っているだろうに…。 379 00:20:50,382 --> 00:20:53,552 ヘルク 言いたいことは いろいろあると思うけど➡ 380 00:20:53,552 --> 00:20:57,556 今は王都を守ろう。 ここが落ちたら大変なことになる。 381 00:20:57,556 --> 00:20:59,558 アリシア 魔物の群れは➡ 382 00:20:59,558 --> 00:21:02,161 魔王城のある方角から 来ていると言ったな? 383 00:21:02,161 --> 00:21:04,163 う うん…。 384 00:21:04,163 --> 00:21:06,499 俺は彼らが ウソを言っているとは思えない。 385 00:21:06,499 --> 00:21:08,501 相手は魔王…。 386 00:21:08,501 --> 00:21:11,837 もしかしたら 死の淵から よみがえったのかもしれない。 387 00:21:11,837 --> 00:21:14,540 ちょっと待って あなた まさか…。 388 00:21:16,842 --> 00:21:19,645 魔王を 倒してくる⦆