1 00:00:02,002 --> 00:00:04,671 (メロディ)もうすぐ お帰りになる時間よね。 2 00:00:04,671 --> 00:00:08,675 お茶の用意もしておかないと。 3 00:00:08,675 --> 00:00:12,512 お嬢様のお気に入りのカップで…。 4 00:00:12,512 --> 00:00:14,615 きゃっ! あっ! 5 00:00:16,683 --> 00:00:19,019 (割れる音) 6 00:00:19,019 --> 00:00:22,523 (ヒューズ)ルシアナ! (マリアンナ)ルシアナ! ルシアナ! 7 00:00:22,523 --> 00:00:24,524 (ヒューズ)ルシアナ! (マリアンナ)ルシアナ! 8 00:00:24,524 --> 00:00:26,693 (ヒューズ)しっかりしろ! (マリアンナ)お願い 返事をして! 9 00:00:26,693 --> 00:00:28,695 (ヒューズ)ルシアナ! (マリアンナ)ルシアナ! 10 00:00:28,695 --> 00:00:30,898 (ヒューズ)しっかりするんだ! (マリアンナ)ルシアナ! 11 00:00:33,033 --> 00:00:36,036 《クリストファー:『銀の聖女と 五つの誓い』。 12 00:00:36,036 --> 00:00:41,375 ヒロインの筆頭攻略対象 テオラス王国 王太子➨ 13 00:00:41,375 --> 00:00:43,710 クリストファー・フォン・テオラス。 14 00:00:43,710 --> 00:00:49,883 第二攻略対象 宰相の嫡男 マクスウェル・リクレントス。 15 00:00:49,883 --> 00:00:57,057 第三攻略対象 ヒロインの護衛騎士 レクティアス・フロード。 16 00:00:57,057 --> 00:01:02,162 そして 第四攻略対象 ビューク・キッシェル。 17 00:01:02,162 --> 00:01:07,668 魔王に心を奪われてしまった彼は かつて奴隷だった》 18 00:02:50,037 --> 00:02:52,706 (悲鳴) 19 00:02:52,706 --> 00:02:56,710 ⸨ビューク:お父さん お母さ~ん!⸩ 20 00:02:56,710 --> 00:03:00,647 《クリストファー:魔法使い達の 隠れ里に生まれたビュークは➨ 21 00:03:00,647 --> 00:03:05,986 10歳の時に隣国の兵達に襲われ 両親を殺された。 22 00:03:05,986 --> 00:03:08,989 すでに魔法が使えたビュークは➨ 23 00:03:08,989 --> 00:03:13,994 奴隷として傭兵達に売り飛ばされ 戦場に立ち➨ 24 00:03:13,994 --> 00:03:20,500 時に主人の憂さ晴らしに暴力を 振るわれる日々を過ごしていた。 25 00:03:20,500 --> 00:03:26,006 転機が訪れたのは 18歳の時だった。 26 00:03:26,006 --> 00:03:31,011 主人たちは ビュークの魔法で ヴァナルガンド大森林に潜り込み➨ 27 00:03:31,011 --> 00:03:35,015 魔物を討伐しようとしたが失敗…。 28 00:03:35,015 --> 00:03:40,520 だが 実は この遠征は ビュークが持ちかけたものだった。 29 00:03:40,520 --> 00:03:46,026 奴隷は 服従魔法をかけられ 自ら主に攻撃できない。 30 00:03:46,026 --> 00:03:51,865 だから 復讐のために この地に誘い込んだのだ》 31 00:03:51,865 --> 00:03:58,872 ⸨魔王:ああ 素晴らしい… なんと素敵な歪んだ憎しみか…。 32 00:03:58,872 --> 00:04:03,977 さあ こっちへ… 魔法使いよ。 33 00:04:03,977 --> 00:04:07,280 おい! どこへ行く!? おい! 34 00:04:17,157 --> 00:04:21,561 (魔王)剣を抜き取り 我が贄となれ。 35 00:04:23,497 --> 00:04:27,501 おい 勝手に先に行くなと… あっ!? 36 00:04:35,842 --> 00:04:38,178 うっ!?⸩ 37 00:04:38,178 --> 00:04:44,351 《クリストファー:そうして ビューク・キッシェルは 魔王に身体を受け渡した。 38 00:04:44,351 --> 00:04:51,858 で 魔王の封印を解く鍵となる テオラス王国 王家の血を狙って…。 39 00:04:51,858 --> 00:04:54,060 って設定だったはず》 40 00:04:56,029 --> 00:04:59,366 (クリストファー)アンネマリー いつまで呆けているつもりだ。 41 00:04:59,366 --> 00:05:01,968 死にたいのか! (アンネマリー)えっ? 42 00:05:01,968 --> 00:05:04,471 そ そんな訳ありませんわ! 43 00:05:04,471 --> 00:05:10,143 マクスウェル。 丸腰では危険だ。 後方で援護を頼む。 44 00:05:10,143 --> 00:05:12,145 (マクスウェル)わかった。 45 00:05:12,145 --> 00:05:15,649 (ビューク)無駄だ。 得物などあっても意味はない。 46 00:05:15,649 --> 00:05:21,488 ああ そうですか! だがな 王太子を舐めるな! 47 00:05:21,488 --> 00:05:23,490 (アンネマリー/クリストファー)ドローイング! 48 00:05:25,492 --> 00:05:27,827 なんだ その魔法は。 49 00:05:27,827 --> 00:05:29,829 教えるわけないだろ! 50 00:05:29,829 --> 00:05:35,502 《アンネマリー:彼の余裕は当然。 魔王を倒せるのは聖女だけだから。 51 00:05:35,502 --> 00:05:38,338 でも ゲームで弱点として 設定されていた➨ 52 00:05:38,338 --> 00:05:43,677 銀の武器があれば 聖女以外も 戦闘に参加できるのよ!》 53 00:05:43,677 --> 00:05:47,347 どのみち そんな短剣程度…。 54 00:05:47,347 --> 00:05:50,016 だから 王太子を舐めるな! 55 00:05:50,016 --> 00:05:54,187 私が身につけている銀の装飾は ただの飾りではない! 56 00:05:54,187 --> 00:05:58,391 万物よ! 我に従え! アルケミー! 57 00:06:01,461 --> 00:06:04,464 アンネマリーは ルシアナ嬢の治療を急げ! 58 00:06:04,464 --> 00:06:06,633 はい! 59 00:06:06,633 --> 00:06:12,472 フッ 面白い。 お前を殺して ゆっくり調べることにする。 60 00:06:12,472 --> 00:06:14,474 くっ! 61 00:06:14,474 --> 00:06:16,476 《待っててね ルシアナちゃん! 62 00:06:16,476 --> 00:06:20,146 すぐ私の治療魔法で 治してあげるから! 63 00:06:20,146 --> 00:06:24,985 ゲームでのアンネマリーは 無力なくせに傲慢という➨ 64 00:06:24,985 --> 00:06:27,988 まさに 当て馬のようなキャラクターだった。 65 00:06:27,988 --> 00:06:32,158 襲撃事件の時も ただ泣いて怯えていただけ。 66 00:06:32,158 --> 00:06:36,663 でも私は違う! 魔王に抗うため努力してきた。 67 00:06:36,663 --> 00:06:39,499 ドローイングやアルケミーも開発した。 68 00:06:39,499 --> 00:06:43,803 私達がいた世界の現代医学を 再現する治療魔法も》 69 00:06:46,006 --> 00:06:49,009 ルシアナさん 大丈夫!? 70 00:06:49,009 --> 00:06:51,111 治療魔法 クリーンルーム! 71 00:06:55,515 --> 00:06:57,684 《アンネマリー:背中を剣で 斬られたのだから➨ 72 00:06:57,684 --> 00:07:00,453 外科手術が必要だわ》 73 00:07:00,453 --> 00:07:05,959 無菌空間はできた。 傷口の確認を…。 74 00:07:05,959 --> 00:07:08,128 えっ? 75 00:07:08,128 --> 00:07:12,132 あの ルシアナは! ルシアナ 目を覚まして! 76 00:07:12,132 --> 00:07:14,467 あ えっと…。 77 00:07:14,467 --> 00:07:18,305 (アンネマリー)彼女は無事です。 命に別状はありません。 78 00:07:18,305 --> 00:07:21,474 (2人)あっ…。 79 00:07:21,474 --> 00:07:24,477 《斬られただけじゃない。 80 00:07:24,477 --> 00:07:27,147 その後 吹き飛ばされたはずなのに…》 81 00:07:27,147 --> 00:07:30,150 小娘が生きているとは驚きだな。 82 00:07:30,150 --> 00:07:34,554 まあ どうせ全員殺すのだから また斬ればいい。 83 00:07:37,657 --> 00:07:40,160 なんですって? 84 00:07:40,160 --> 00:07:42,996 人の命をなんだと思っているの!? 85 00:07:42,996 --> 00:07:48,668 魔力よ 星をかたどれ! 流星よ 我が敵を打ち砕け! 86 00:07:48,668 --> 00:07:51,871 シューティングスター! 87 00:07:54,507 --> 00:07:59,112 《銀の気配を帯びた魔弾。 これが私の出せる最大魔法!》 88 00:08:01,448 --> 00:08:04,951 選択は間違っていない。 だが…。 89 00:08:09,622 --> 00:08:11,791 無駄だ。 90 00:08:11,791 --> 00:08:13,793 くっ! 91 00:08:13,793 --> 00:08:18,465 魔法の選択も銀の武器を 持っていたことも上々だ。 92 00:08:18,465 --> 00:08:22,469 人間達は とっくに忘れたと 思っていたが➨ 93 00:08:22,469 --> 00:08:24,637 そうでもないらしい。 94 00:08:24,637 --> 00:08:28,475 《2人:いいえ とっくに 忘れられていました!》 95 00:08:28,475 --> 00:08:31,811 だが 弱者は死ぬだけだ。 96 00:08:31,811 --> 00:08:34,147 (2人)うっ…。 97 00:08:34,147 --> 00:08:36,850 えっ? んっ!? 98 00:08:41,154 --> 00:08:43,823 《ビューク/魔王:先ほどの 魔法を受けた箇所? 99 00:08:43,823 --> 00:08:47,494 ありえない! あの程度の魔法で…。 100 00:08:47,494 --> 00:08:50,163 まさか… まさか…。 101 00:08:50,163 --> 00:08:55,502 これは 覚醒した聖女の 大いなる銀の魔力! 102 00:08:55,502 --> 00:08:58,671 いつの間に まとわりついて…。 103 00:08:58,671 --> 00:09:03,276 まさか 聖女が ここにいるのか!?》 104 00:09:03,276 --> 00:09:07,113 《よくわからないが… 今だ!》 105 00:09:07,113 --> 00:09:09,282 《ビューク/魔王:しまった!》 106 00:09:09,282 --> 00:09:12,085 マクスウェル様 わたくし達も! はい! 107 00:09:17,290 --> 00:09:20,126 《ビューク/魔王:くそ! くそ! ありえない! 108 00:09:20,126 --> 00:09:22,462 聖女の気配は この付近にはない。 109 00:09:22,462 --> 00:09:27,634 つまり これは 聖女の力の残滓にすぎない。 110 00:09:27,634 --> 00:09:32,472 それだけ 大いなる想いが 込められた力ということ》 111 00:09:32,472 --> 00:09:36,776 これは この込められた想いは! 112 00:09:41,648 --> 00:09:47,153 メイドたるもの ご主人様を守るのは 当然の嗜みです! 113 00:09:47,153 --> 00:09:50,490 《ビューク/魔王:んっ? んっ?》 114 00:09:50,490 --> 00:09:54,327 なんじゃ そりゃあ! 115 00:09:54,327 --> 00:09:56,996 はぁ~ びっくりした。 116 00:09:56,996 --> 00:10:00,667 お嬢様を傷つけるのは 許しませんよっ! 117 00:10:00,667 --> 00:10:04,170 ご主人様を守るのは メイドの嗜みです! 118 00:10:04,170 --> 00:10:08,842 《ビューク/魔王:意味わからん。 我 こんなのに負けるの!? 119 00:10:08,842 --> 00:10:12,846 だが いったい どこで聖女の魔力が? 120 00:10:12,846 --> 00:10:16,683 あの王子も 魔法使いの娘も聖女ではない…。 121 00:10:16,683 --> 00:10:19,519 あとは! 122 00:10:19,519 --> 00:10:24,124 ハッ バカな… あれは!》 123 00:10:26,359 --> 00:10:28,361 《ビューク/魔王:あっ…》 124 00:10:28,361 --> 00:10:30,363 <魔王は思い出していた。 125 00:10:30,363 --> 00:10:34,200 遠い昔… 当時の聖女に敗れた原因➨ 126 00:10:34,200 --> 00:10:37,036 アレだったなぁ… って> 127 00:10:37,036 --> 00:10:40,874 《ビューク/魔王:だが 待て。 あの娘は聖女ではない。 128 00:10:40,874 --> 00:10:45,378 聖女は ここにはいない。 が…》 129 00:10:45,378 --> 00:10:48,214 ルシアナ! 目を覚ますんだ! ルシアナ! 130 00:10:48,214 --> 00:10:51,384 おくさま。 旦那様。 131 00:10:51,384 --> 00:10:55,722 《ビューク/魔王:同じ装備してるの 3人いるんだが…》 132 00:10:55,722 --> 00:10:59,559 (ビューク/魔王)いやいやいや おかしいやろがい! (金属音) 133 00:10:59,559 --> 00:11:02,328 (ビューク/魔王)パキン? 134 00:11:02,328 --> 00:11:05,031 (ビューク/魔王)えっ? 135 00:11:06,100 --> 00:11:10,670 えっ? あ いや だって 隙だらけだったから。 136 00:11:10,670 --> 00:11:13,006 えっ? ダメだった? 137 00:11:13,006 --> 00:11:15,108 わかんない わかんない! 138 00:11:18,344 --> 00:11:23,016 うわ なんだこれ!? 負の魔力だわ! 吸い込まないで! 139 00:11:23,016 --> 00:11:26,686 (クリストファー)そうは言っても 結界の中に充満して…。 140 00:11:26,686 --> 00:11:28,688 早く結界を壊せ! 141 00:11:28,688 --> 00:11:31,357 くそ! ルシアナを返せ! 142 00:11:31,357 --> 00:11:36,062 私の娘を… 返してくれぇ! 143 00:11:39,365 --> 00:11:41,534 えっ? 144 00:11:41,534 --> 00:11:43,703 わっ! 145 00:11:43,703 --> 00:11:45,905 あっ! 146 00:11:53,713 --> 00:11:56,216 ルッ… ルシアナ! 147 00:11:56,216 --> 00:11:58,217 (2人)ルシアナっ! 148 00:12:07,327 --> 00:12:10,330 白銀の剣…。 149 00:12:10,330 --> 00:12:15,001 《魔王:まずい… まだ封印を 解いていないのに➨ 150 00:12:15,001 --> 00:12:19,172 このままでは 我の存在が霧散してしまう。 151 00:12:19,172 --> 00:12:22,508 新たな依代を探さなければ。 152 00:12:22,508 --> 00:12:25,845 人間は 自我が強すぎる。 153 00:12:25,845 --> 00:12:30,350 虫やネズミは 身体が弱すぎる…。 154 00:12:30,350 --> 00:12:34,687 聖女の剣のような力を持った 無機物は そうそうない…。 155 00:12:34,687 --> 00:12:37,590 うん?》 156 00:12:41,194 --> 00:12:43,196 《魔王:あっ!》 157 00:12:45,198 --> 00:12:48,034 《魔王:ふむ 丁度 良さそうだな》 158 00:12:48,034 --> 00:12:52,872 《やった! すごいよ 生きてる! 死ななかった! 159 00:12:52,872 --> 00:12:55,041 やった やったぁ!》 160 00:12:55,041 --> 00:12:57,043 《魔王:この犬の自我か。 161 00:12:57,043 --> 00:13:01,147 思った以上に 相性が良かったな。 ん?》 162 00:13:03,483 --> 00:13:05,585 《この匂いは…》 163 00:13:15,995 --> 00:13:19,332 《魔王:犬の感覚のおかげか➨ 164 00:13:19,332 --> 00:13:23,503 匂いで気配を辿れるとは。 165 00:13:23,503 --> 00:13:27,006 間違いない。 166 00:13:27,006 --> 00:13:31,010 あの娘の匂いだ。 167 00:13:31,010 --> 00:13:35,515 あの娘は まだ城だ。 168 00:13:35,515 --> 00:13:41,020 聖女のことを調べる 絶好の機会ではないか。 169 00:13:41,020 --> 00:13:46,192 屋敷の中には 魔力を持たない人間が ひとり!》 170 00:13:46,192 --> 00:13:49,862 (衝撃音) 171 00:13:49,862 --> 00:13:55,535 《あの娘の匂いが 一番強い部屋は ここか…。 172 00:13:55,535 --> 00:13:59,038 聖女の気配は なさそうだが…》 173 00:13:59,038 --> 00:14:01,140 (足音) 174 00:14:01,140 --> 00:14:03,976 《無力な人間が やって来たか。 175 00:14:03,976 --> 00:14:08,481 殺すなど造作もないが 何か知っているかもしれない》 176 00:14:08,481 --> 00:14:11,984 (メロディ)あなたが部屋を めちゃくちゃにしたんですか? 177 00:14:11,984 --> 00:14:14,987 《洗脳して 情報を吐かせてやろう! 178 00:14:14,987 --> 00:14:17,156 あっ!?》 179 00:14:17,156 --> 00:14:21,160 もうすぐ お嬢様が 帰ってくる時間なのに…。 180 00:14:21,160 --> 00:14:23,162 《これは!》 181 00:14:23,162 --> 00:14:25,998 なんてこと してくれたんですかぁっ! 182 00:14:25,998 --> 00:14:29,836 《白銀の魔力!? お前が聖女かよ! 183 00:14:29,836 --> 00:14:31,838 さっきまで魔力なかったじゃん! 184 00:14:31,838 --> 00:14:34,507 魔力のマの字も なかったじゃん!》 185 00:14:34,507 --> 00:14:36,676 <魔王は知らなかった。 186 00:14:36,676 --> 00:14:39,512 メロディの魔力制御能力は高く➨ 187 00:14:39,512 --> 00:14:44,016 必要な時以外は 全ての魔力を抑え込めるのだ> 188 00:14:44,016 --> 00:14:48,354 に~が~し~ま~せんよ! 189 00:14:48,354 --> 00:14:50,556 (鳴き声) 190 00:14:53,025 --> 00:14:57,029 はぁ~ 疲れた。 (アンネマリー)お疲れ~。 んっ? 191 00:14:57,029 --> 00:15:01,300 お前 いつの間に…。 隠し通路使ったわよ。 192 00:15:01,300 --> 00:15:04,303 せめて俺がいる時だけに してくれない? 193 00:15:04,303 --> 00:15:06,305 ああ ごめんなさい。 194 00:15:06,305 --> 00:15:09,475 いかがわしい本とか 隠さないといけないものね? 195 00:15:09,475 --> 00:15:11,477 ね ねえし! あるわけねえし! 196 00:15:11,477 --> 00:15:14,981 正式に訪ねて来ても構わないのよ。 197 00:15:14,981 --> 00:15:18,151 こんな深夜に 自室を訪ねるなんて➨ 198 00:15:18,151 --> 00:15:21,654 他人にバレたら婚約確定でしょうね。 199 00:15:21,654 --> 00:15:24,157 ご配慮 ありがとうございます! 200 00:15:26,159 --> 00:15:28,828 (クリストファー)それで ルシアナちゃんは どうだった? 201 00:15:28,828 --> 00:15:32,331 (アンネマリー)医者の診察でも ルシアナちゃんは無傷よ。 202 00:15:32,331 --> 00:15:37,503 いや 魔王の攻撃を受けて 無傷なんてありえるのか? 203 00:15:37,503 --> 00:15:41,007 夫妻にも 心当たりがないか確認したけど➨ 204 00:15:41,007 --> 00:15:43,342 知らない としか…。 205 00:15:43,342 --> 00:15:47,346 やっぱり 聖女関連の何かなんかな? 206 00:15:47,346 --> 00:15:52,185 少なくとも魔力の少ない ルシアナちゃんは聖女ではないわ。 207 00:15:52,185 --> 00:15:55,855 聖女は入学時点で 魔法は使えないけど➨ 208 00:15:55,855 --> 00:15:59,525 魔力は強大なはずよ。 209 00:15:59,525 --> 00:16:04,463 《ゲームのシナリオ開始に向けて 色々な準備をしてきた。 210 00:16:04,463 --> 00:16:09,135 でも いざ始まってみると 異なる展開ばかり…》 211 00:16:09,135 --> 00:16:12,638 (クリストファー)で 結局 魔王は どうなったんだよ。 212 00:16:12,638 --> 00:16:14,640 (アンネマリー)わからないわよ。 213 00:16:14,640 --> 00:16:19,979 ゲームでは ヒロインが不思議な力に 目覚めて終わりのイベントだもの。 214 00:16:19,979 --> 00:16:23,816 そういえば ルトルバーグ夫妻が ルシアナちゃんの世話に➨ 215 00:16:23,816 --> 00:16:26,819 メイドを呼びたいって。 まぁ いいんじゃね? 216 00:16:26,819 --> 00:16:31,324 てか 会場に付き添いの使用人 いなかったのか? 217 00:16:31,324 --> 00:16:34,827 使用人は 屋敷にいるメイド1人だけらしいわ。 218 00:16:34,827 --> 00:16:38,497 貧乏貴族は伊達じゃないってか。 219 00:16:38,497 --> 00:16:42,168 (クリストファー)でも ルシアナちゃんのドレスは キマってたよな? 220 00:16:42,168 --> 00:16:45,505 本人も美人でエスコートはマクスウェル! 221 00:16:45,505 --> 00:16:47,673 めちゃくちゃ目立ってたし➨ 222 00:16:47,673 --> 00:16:51,510 今年の注目株と言われても 仕方ないよな~。 223 00:16:51,510 --> 00:16:55,348 《言われてみれば… あれだけ目立つ子なら➨ 224 00:16:55,348 --> 00:16:57,683 ゲームの主要キャラのはず。 225 00:16:57,683 --> 00:17:02,288 でも あんな可愛い子が 登場した覚えはないわ。 226 00:17:02,288 --> 00:17:07,126 ルシアナ・ルトルバーグ… 一体何者なの? 227 00:17:07,126 --> 00:17:13,299 んっ? ルシアナ・ルトルバーグ… どこかで聞いた気が…》 228 00:17:13,299 --> 00:17:17,136 それにしても ルシアナちゃんが無事で良かったよ。 229 00:17:17,136 --> 00:17:21,307 もし あのまま死んだりしてたら 悲劇でしかないもんな。 230 00:17:21,307 --> 00:17:23,476 なんてこと! 231 00:17:23,476 --> 00:17:27,813 ルシアナ・ルトルバーグって あの悲劇の少女 ルシアナ・ルトルバーグじゃない! 232 00:17:27,813 --> 00:17:32,151 って あんなに可愛くなってて 気づけるか! 233 00:17:32,151 --> 00:17:36,322 何だよ。 どういうこと? 悲劇の少女? 234 00:17:36,322 --> 00:17:40,326 (アンネマリー)ルシアナちゃんは ゲームの敵キャラだったのよ。 235 00:17:40,326 --> 00:17:44,497 スチルと容姿が違いすぎて 記憶が繋がらなかったの。 236 00:17:44,497 --> 00:17:47,833 (クリストファー)はぁ? (アンネマリー)魔王に魅入られ➨ 237 00:17:47,833 --> 00:17:53,172 ヒロインに返り討ちにされ 結局 魔王に殺されてしまう。 238 00:17:53,172 --> 00:17:59,378 それが 悲劇の少女… ルシアナ・ルトルバーグ。 239 00:18:02,615 --> 00:18:06,953 貧乏貴族の令嬢が 入学手続きに来たらしいぞ。 240 00:18:06,953 --> 00:18:11,457 あれと同学年なんて 恥ずかしくてしかたがないよ。 241 00:18:11,457 --> 00:18:14,961 服もだけど髪も肌もボロボロね。 242 00:18:14,961 --> 00:18:19,966 とても貴族とは思えない。 本当に嫌だわ。 243 00:18:19,966 --> 00:18:23,636 (アンネマリー)ゲームでのルシアナは 舞踏会にも行けず➨ 244 00:18:23,636 --> 00:18:28,808 父親も仕事のミスを隠そうと 罪を犯し 逮捕されてしまうの。 245 00:18:28,808 --> 00:18:33,312 学園も退学することになって…。 246 00:18:33,312 --> 00:18:36,315 きゃっ! 大丈夫? 247 00:18:36,315 --> 00:18:39,485 うん ありがとう。 248 00:18:39,485 --> 00:18:44,824 《私とは全然違う… 私の隣には誰もいない。 249 00:18:44,824 --> 00:18:48,995 私を助けてくれる人は誰もいない。 250 00:18:48,995 --> 00:18:56,836 悔しい… 妬ましい… ずるい ずるい ずるい》 251 00:18:56,836 --> 00:19:03,642 (魔王)ああ なんと美しい 嫉妬の涙。 私の手駒に相応しい。 252 00:19:06,946 --> 00:19:10,616 (クリストファー)それで死んじゃうって 悲劇すぎねえ? 253 00:19:10,616 --> 00:19:16,956 こんな話 本編にはないわ。 設定資料で書き下ろされた裏話よ。 254 00:19:16,956 --> 00:19:22,461 でも彼女の存在が ヒロインに聖女の自覚を持たせるの。 255 00:19:22,461 --> 00:19:29,301 魔王に心を弄ばれて殺された 最初にして唯一の犠牲者として。 256 00:19:29,301 --> 00:19:32,805 よくそんな重要キャラを 今まで忘れてたな。 257 00:19:32,805 --> 00:19:35,808 面目ないわ。 258 00:19:35,808 --> 00:19:38,644 まぁ でも確かに変だよな。 259 00:19:38,644 --> 00:19:41,981 悲劇の少女は 舞踏会 欠席したんだろ? 260 00:19:41,981 --> 00:19:43,983 そうなのよ! 261 00:19:43,983 --> 00:19:48,320 ゲームと現実で ルシアナ・ルトルバーグの境遇が 違いすぎるの。 262 00:19:48,320 --> 00:19:52,491 可憐なドレスを身に纏い 妖精姫と称され➨ 263 00:19:52,491 --> 00:19:55,161 マクスウェルにエスコートされる。 264 00:19:55,161 --> 00:20:02,334 まるでシナリオが ルシアナに都合よく 進んでいるような…。 265 00:20:02,334 --> 00:20:06,839 まさか ルシアナちゃんも転生者! 266 00:20:06,839 --> 00:20:12,511 クリストファー? ちょっと大事な話を している時に眠るなんて…。 267 00:20:12,511 --> 00:20:14,513 えっ? 何か…。 268 00:20:14,513 --> 00:20:16,682 (メロディのハミング) 269 00:20:16,682 --> 00:20:21,187 《アンネマリー:これは… 歌声? 子守唄? 270 00:20:21,187 --> 00:20:23,856 窓の外から…。 271 00:20:23,856 --> 00:20:28,027 魔法で音は 遮断しているはずなのに…》 272 00:20:28,027 --> 00:20:30,529 あっ! 273 00:20:35,201 --> 00:20:37,870 (アンネマリー)きれい…。 274 00:20:37,870 --> 00:20:41,207 《この粒子 まさか 魔力? 275 00:20:41,207 --> 00:20:44,376 この異常な眠気も この光のせい? 276 00:20:44,376 --> 00:20:49,215 あまりにも膨大で 白銀の色を持つ魔力。 277 00:20:49,215 --> 00:20:53,219 こんな事ができるのは ひとりしかいない》 278 00:20:53,219 --> 00:20:58,057 これが 聖女の… 力…? 279 00:20:58,057 --> 00:21:01,827 もう… だめ…。 280 00:21:01,827 --> 00:21:12,505 (メロディのハミング) 281 00:21:12,505 --> 00:21:14,673 ⸨舞花:うぅ~ いつも思うけど➨ 282 00:21:14,673 --> 00:21:18,511 ルシアナちゃんが可哀想だよ 杏奈お姉ちゃん。 283 00:21:18,511 --> 00:21:22,515 (杏奈)そうよね 舞花ちゃん。 ルシアナちゃんのハッピーエンドも➨ 284 00:21:22,515 --> 00:21:25,684 作ってくれないかしら。 (舞花)ねぇ~! 285 00:21:25,684 --> 00:21:28,187 (秀樹)そういえば 5番目の攻略対象➨ 286 00:21:28,187 --> 00:21:30,189 まだ出てこないのか? 287 00:21:30,189 --> 00:21:33,025 わかった さては5番目は魔王だな! 288 00:21:33,025 --> 00:21:35,528 (舞花)お兄ちゃん バカなの? 289 00:21:35,528 --> 00:21:38,364 あんた バカなの? っでだよ! 290 00:21:38,364 --> 00:21:42,701 (舞花)魔王が封印されていた ヴァナルガンド大森林の名前の由来は➨ 291 00:21:42,701 --> 00:21:45,704 ある有名な動物の別名なんだよ。 292 00:21:45,704 --> 00:21:50,209 北欧神話の フェンリル狼っていえば わかる? 293 00:21:50,209 --> 00:21:52,211 わかんね~よ! 294 00:21:52,211 --> 00:21:56,715 (舞花)フェンリルがモチーフの魔王は 狼の姿をしているの。 295 00:21:56,715 --> 00:21:59,919 だから 攻略対象には ならないんだよ⸩