1 00:00:02,800 --> 00:01:29,100 ♪♪~ 2 00:01:30,890 --> 00:01:36,660 (風の音) 3 00:01:36,660 --> 00:01:39,100 (つつく音) 4 00:01:39,100 --> 00:01:43,300 四二三 四二四 四二五… 5 00:01:43,300 --> 00:01:46,870 (カラスの鳴き声) 6 00:01:46,870 --> 00:01:49,880 四二六 四二七 四二八— 7 00:01:49,880 --> 00:01:53,650 四二九 四三〇 四三一… 8 00:01:53,650 --> 00:01:56,010 いいか 首級は五百だ! 9 00:01:56,010 --> 00:01:59,920 古の習いに従い 軍神に捧げる首級は五百! 10 00:01:59,920 --> 00:02:02,790 一人欠けるも また多くもいけない! 11 00:02:02,790 --> 00:02:05,190 きっちり五百です! 12 00:02:05,190 --> 00:02:10,860 将軍! 今 怪しい男を一人捕らえました! なに!? 13 00:02:10,860 --> 00:02:13,300 (兵)うんっ ふぅ! (兵)おら! 14 00:02:13,300 --> 00:02:17,170 運のいい男だ 五百一人目だったおかげで— 15 00:02:17,170 --> 00:02:19,740 あそこに首を晒さずにすんだのだからな 16 00:02:19,740 --> 00:02:21,670 ぐ…!! 17 00:02:21,670 --> 00:02:26,210 ん? その顔… どこかで見た覚えが… 18 00:02:26,210 --> 00:02:29,710 おい そいつの腕を見せてみろ はっ! 19 00:02:29,710 --> 00:02:32,080 やめろ! はなせ はなせ! 20 00:02:32,080 --> 00:02:34,020 ぐぁっ! おとなしくしろ! 21 00:02:34,020 --> 00:02:36,320 あぁ! 将軍! 22 00:02:36,320 --> 00:02:41,490 やはり おまえは百済の王族… 確か ハリマといったな 23 00:02:41,490 --> 00:02:44,400 おい さっき狩りでとってきた獲物を ここへ 24 00:02:44,400 --> 00:02:46,600 はい! フフフ… 25 00:02:52,700 --> 00:02:54,640 よしっ この狼がいい 26 00:02:54,640 --> 00:02:57,910 私を… 私をどうするつもりだ! 27 00:02:57,910 --> 00:03:03,310 (将軍)王族とわかった以上 ただの死に方をさせるわけにはいかない 28 00:03:04,820 --> 00:03:09,420 (虫の音) 29 00:03:17,000 --> 00:03:19,000 ッ… ウ… 30 00:03:20,730 --> 00:03:23,630 ハァァ… ウッ… 31 00:03:30,410 --> 00:03:33,310 ン… グ… グァ…! 32 00:03:33,310 --> 00:03:35,610 クハッ ハァッ ハァッ…! 33 00:03:35,610 --> 00:03:38,180 ハァ ハァ ハァ ハァ… 34 00:03:38,180 --> 00:03:40,590 水… 水…! 35 00:03:40,590 --> 00:03:44,120 ハァ ハァ ハァ… ハッ… 36 00:03:44,120 --> 00:03:47,030 池だ… 水だ! 37 00:03:47,030 --> 00:03:50,660 ンッ ンッ ンッ ンッ ンッ… 38 00:03:50,660 --> 00:03:52,900 ハッ… ハァ ハァ… 39 00:03:52,900 --> 00:03:55,800 ハッ! ハァ…! 40 00:03:55,800 --> 00:03:58,800 アァッ アッアッ… アァアアッ! 41 00:03:58,800 --> 00:04:01,670 グゥッ… ウァッ…! 42 00:04:01,670 --> 00:04:04,040 ウギギィィ…! 43 00:04:04,040 --> 00:04:06,950 ウァアアアアッ!! 44 00:04:06,950 --> 00:04:11,780 ウグ… ウッ ウゥッ グゥ! ウアアググゥ! 45 00:04:11,780 --> 00:04:16,580 ウッグゥ…! ウグァアアアア…!! 46 00:04:26,400 --> 00:04:35,500 (鶏の鳴き声) 47 00:04:37,310 --> 00:04:40,580 誰じゃ! グ… 48 00:04:40,580 --> 00:04:43,420 うわぁぁっ! バ バケモノ…!? 49 00:04:43,420 --> 00:04:46,850 ヌアアアッ!! …テェッ! 50 00:04:46,850 --> 00:04:56,560 ♪♪~ 51 00:04:56,560 --> 00:04:59,160 ッ! フ…! 52 00:05:04,370 --> 00:05:07,140 ウゥッ! 53 00:05:07,140 --> 00:05:09,070 (咆哮) 54 00:05:09,070 --> 00:05:11,010 ハァァッ! 55 00:05:11,010 --> 00:05:14,580 ヤァッ! アァ…! 56 00:05:14,580 --> 00:05:16,580 ゴハッ… 57 00:05:19,780 --> 00:05:23,720 ウゥッ… アァ…! 58 00:05:23,720 --> 00:05:28,490 ウアッ… グァ… ア アァ…! 59 00:05:28,490 --> 00:05:30,960 ハァッ カハッ… ハァッ… 60 00:05:30,960 --> 00:05:34,930 ハァッ ハァッ ハッ ハッ ハッ… 61 00:05:34,930 --> 00:05:38,270 ハァ ハァ ハァ… ッ! 62 00:05:38,270 --> 00:05:43,110 そいつの顔の皮を剥ぎ 狼の頭の皮をかぶせろ はっ! 63 00:05:43,110 --> 00:05:45,110 やめろ!! 64 00:05:47,650 --> 00:05:49,580 そうだ… 65 00:05:49,580 --> 00:05:54,220 そうだ 私は人間だ 人間なんだ! 66 00:05:54,220 --> 00:05:56,550 狼なんかであるものか! 67 00:05:56,550 --> 00:05:58,490 ウッ! オォッアア…! 68 00:05:58,490 --> 00:06:02,160 グッ! グゥ… グゥッ ウァ…! 69 00:06:02,160 --> 00:06:05,830 クソッ… 私は人間だ…! 70 00:06:05,830 --> 00:06:10,030 獣のままで死ねるか…! 死ねるか…!! 71 00:06:11,970 --> 00:06:19,770 (笛の音) 72 00:06:23,380 --> 00:06:28,220 あ…!? なんと面妖な… 73 00:06:28,220 --> 00:06:31,690 はぁ~ 長生きはしてみるもんじゃ 74 00:06:31,690 --> 00:06:34,630 あ…!? 75 00:06:34,630 --> 00:06:37,230 この刺青は… (笛の音) は…? 76 00:06:40,830 --> 00:06:43,070 ふう… 77 00:06:43,070 --> 00:06:45,840 おばば 何してる こんな所で 78 00:06:45,840 --> 00:06:47,770 薬草採りじゃよ 79 00:06:47,770 --> 00:06:51,310 この辺りで なんか変なものを見んかったかな? 80 00:06:51,310 --> 00:06:54,280 なんじゃ その変なものっちゅうのは? 81 00:06:54,280 --> 00:06:57,550 狼のような 人のような… 82 00:06:57,550 --> 00:07:01,420 はあ~? ああ 見とらんかったらええんじゃ 83 00:07:01,420 --> 00:07:04,420 もっと奥を捜すか あぁ そうだな… 84 00:07:06,160 --> 00:07:08,160 フ… イヒヒ 85 00:07:10,930 --> 00:07:15,330 (波の音) 86 00:07:19,640 --> 00:07:22,040 ハ… ハッ! 87 00:07:22,040 --> 00:07:24,040 ハッ ハッ… ハッ! 88 00:07:27,850 --> 00:07:32,050 遠慮せんで食うがよいわ 毒など入っとらん 89 00:07:32,050 --> 00:07:33,990 おまえは… 90 00:07:33,990 --> 00:07:39,290 クチイヌ殿を森から運び出して 命を助けてやった者じゃ 91 00:07:39,290 --> 00:07:41,490 礼などいらぬぞ 92 00:07:44,500 --> 00:07:46,700 ウッ…! さてと… 93 00:07:48,370 --> 00:07:51,000 (貪り食う音) 94 00:07:51,000 --> 00:07:55,940 さすが百済の王族の方じゃ お行儀がよろしゅうござる 95 00:07:55,940 --> 00:07:58,410 …ッ! 96 00:07:58,410 --> 00:08:01,310 ヒ~ッハッヒッヒッヒッヒ… 97 00:08:01,310 --> 00:08:04,120 おっと そんなことより傷の治療じゃ 98 00:08:04,120 --> 00:08:06,120 ホレ 背中を見せんか オォッ! グァ… 99 00:08:06,120 --> 00:08:09,920 わしはこう見えても仙術を生業にして— 100 00:08:09,920 --> 00:08:12,790 医者も兼業しておる 101 00:08:12,790 --> 00:08:16,360 グァ~~ッ!! ククゥ…! 102 00:08:16,360 --> 00:08:19,260 薬は痛いぐらいのほうが よく効くんじゃ 103 00:08:19,260 --> 00:08:21,200 ギャ~~ッ!! 104 00:08:21,200 --> 00:08:24,470 おばば どうして私を助けた 105 00:08:24,470 --> 00:08:27,710 ぬしは凶星じゃ 凶星? 106 00:08:27,710 --> 00:08:31,410 まが星よ あれを見てみい あっ! 107 00:08:33,080 --> 00:08:37,580 おまえさんのお仲間 倭の軍勢の成れの果てじゃ 108 00:08:40,520 --> 00:08:45,290 寝ている間に おまえさんを占わせてもらった 109 00:08:45,290 --> 00:08:48,760 確かにおまえさんは凶星じゃが その光は— 110 00:08:48,760 --> 00:08:53,630 東の国に行き着けば 闇を開く破邪の力となる 111 00:08:53,630 --> 00:08:55,630 闇を開く… 112 00:08:55,630 --> 00:08:59,830 わしも一緒に行けば運が開けると 卦に出た 113 00:09:01,670 --> 00:09:04,610 ああぁ…! で 出た…! バケモノだ~! 114 00:09:04,610 --> 00:09:08,910 チッ 見られたか 逃げるぞクチイヌ 支度せい! 115 00:09:08,910 --> 00:09:11,710 村人が押しかけてくるぞ! 116 00:09:22,790 --> 00:09:25,330 う うぅ~ しんど… 117 00:09:25,330 --> 00:09:28,230 こんな小さな舟で大丈夫なのか 118 00:09:28,230 --> 00:09:31,800 案ずるな 潮と風は占ってある 119 00:09:31,800 --> 00:09:34,840 しかし おばばまで 一緒に逃げなくてもいいんだぞ 120 00:09:34,840 --> 00:09:39,440 わしゃ決めたんじゃ おまえの破邪の力に賭けてみようとな… 121 00:09:39,440 --> 00:09:41,380 テヘッ ひぇぇ! 122 00:09:41,380 --> 00:09:44,850 クチイヌ 舟を出すんじゃ! ン? 123 00:09:44,850 --> 00:09:48,490 どうした? 血の匂いだ… 124 00:09:48,490 --> 00:09:50,420 おい どこへ行く! 125 00:09:50,420 --> 00:09:53,760 早く舟を出さんと夜が明けてしまうぞ! 126 00:09:53,760 --> 00:09:55,760 …ン! 127 00:09:58,600 --> 00:10:00,900 なっ なんじゃ! 128 00:10:00,900 --> 00:10:04,200 まだ息がある 手当てをすれば助かりそうだ 129 00:10:07,070 --> 00:10:11,410 ったくもう 余計なおせっかいを 放っておけばいいものを… 130 00:10:11,410 --> 00:10:14,310 息のある者を放ってもおけまい 131 00:10:14,310 --> 00:10:19,150 フン 今のわしらには 他人のことを かまっとる余裕はないんじゃ 132 00:10:19,150 --> 00:10:23,820 冷たいこと言うな おばばの薬をつければ なんとかなるだろ 133 00:10:23,820 --> 00:10:28,330 だから今やっとる! しっかり漕いどれ! 134 00:10:28,330 --> 00:10:30,290 (雷鳴) 135 00:10:30,290 --> 00:10:32,490 くっ…! 136 00:10:34,630 --> 00:10:36,900 (雨音) 137 00:10:36,900 --> 00:10:41,000 見ろ 言わんこっちゃない! こいつは疫病神だった! 138 00:10:43,010 --> 00:10:46,210 ひぃっ ひっ ひぇ~~っ! 139 00:10:46,210 --> 00:10:50,310 (大波の音) 140 00:10:52,950 --> 00:10:56,250 グハッ グッ! フウッ グ…! 141 00:10:56,250 --> 00:10:58,960 ひぇ~っ 死ぬ死ぬ~! 142 00:10:58,960 --> 00:11:07,530 ♪♪~ 143 00:11:07,530 --> 00:11:12,730 (鳴き声) 144 00:11:14,370 --> 00:11:17,170 ハァ ハァ ハァ… 145 00:11:21,080 --> 00:11:23,680 あぁ… う… 146 00:11:26,220 --> 00:11:29,150 おばば… おばば! 147 00:11:29,150 --> 00:11:31,750 心配するな 生きとるわい 148 00:11:33,760 --> 00:11:35,690 フゥ… 149 00:11:35,690 --> 00:11:38,300 しかし ずいぶん流されたようだ… 150 00:11:38,300 --> 00:11:41,200 今 どの辺りなんだ 倭国はどっちだ 151 00:11:41,200 --> 00:11:44,100 さっぱり見当がつかん… 152 00:11:44,100 --> 00:11:48,740 ったく とんだ疫病神のおかげで ひどい目に遭ったわ 153 00:11:48,740 --> 00:11:51,010 すまんな… ん!? あっ! 154 00:11:51,010 --> 00:11:53,440 気がつきおったか… 155 00:11:53,440 --> 00:11:56,350 う うぅ… あぁ… 156 00:11:56,350 --> 00:11:58,950 わしを助けてくれたのか 157 00:11:58,950 --> 00:12:02,820 フン 助けたのは わしじゃない あのクチイヌじゃ 158 00:12:02,820 --> 00:12:04,820 うぉっ! 驚いたか 159 00:12:04,820 --> 00:12:08,690 安心せい あやつは獣なぞではない 160 00:12:08,690 --> 00:12:13,100 ああ見えても もとは王族の一人だった男じゃ 161 00:12:13,100 --> 00:12:17,770 あんな姿になったのも 唐の軍勢の仕業か… 162 00:12:17,770 --> 00:12:21,670 ま いずれ おまえと同じ運命といったところじゃ… 163 00:12:21,670 --> 00:12:25,810 唐の軍勢… すまん わしが至らなかったばかりに 164 00:12:25,810 --> 00:12:28,410 っ! どういうことだ 165 00:12:28,410 --> 00:12:32,780 わしは大花下将軍 阿曇連猿田 166 00:12:32,780 --> 00:12:36,390 前将軍として倭軍二万七千を率いていた 167 00:12:36,390 --> 00:12:39,290 しょ 将軍!? この水ぶくれが! 168 00:12:39,290 --> 00:12:43,290 知っていたら 助けたりしなかった! クチイヌ… 169 00:12:43,290 --> 00:12:48,000 あなたが負け戦をしでかしたおかげで 百済の軍勢は…! 170 00:12:48,000 --> 00:12:51,870 私は… こんな狼の皮をかぶせられ…! 171 00:12:51,870 --> 00:12:55,770 すまん… いまさら命乞いなど するつもりはない 172 00:12:55,770 --> 00:12:57,810 おまえの好きにするがいい… 173 00:12:57,810 --> 00:13:00,950 くっ…! クチイヌ… 174 00:13:00,950 --> 00:13:03,710 いや… 私はあなたを助ける 175 00:13:03,710 --> 00:13:05,750 あなたを生かして倭へ連れていく! 176 00:13:05,750 --> 00:13:11,460 私が人間に戻るまで あなたには 私が生きていく力になってもらう!! 177 00:13:11,460 --> 00:13:15,190 いいだろう誓おう おまえを助ける 178 00:13:15,190 --> 00:13:17,760 この力の及ぶ限りな! 179 00:13:17,760 --> 00:13:25,500 (鳴き声) 180 00:13:25,500 --> 00:13:28,270 鳥だ 181 00:13:28,270 --> 00:13:30,640 陸は近いぞ 182 00:13:30,640 --> 00:13:34,440 それじゃあ あの鳥の先に 倭の国があるんじゃな 183 00:13:37,380 --> 00:13:41,720 占いにより 凶星 すなわち— 184 00:13:41,720 --> 00:13:45,720 まが星と言われた男が海を渡った 185 00:13:45,720 --> 00:13:49,230 男の持つ破邪の力とは何か 186 00:13:49,230 --> 00:13:54,100 男には どのような運命が 待ち受けているのだろうか 187 00:13:54,100 --> 00:14:00,500 ♪♪~ 188 00:14:02,240 --> 00:14:04,240 ンッ… 189 00:14:11,920 --> 00:14:14,620 ここは本当に倭国なのか? 190 00:14:20,290 --> 00:14:22,830 なんだ!? 191 00:14:22,830 --> 00:14:24,930 うっ! うぅ! うぉ! 192 00:14:28,730 --> 00:14:32,830 なんじゃ なんじゃったんじゃ今のは? と 鳥のように見えたが… 193 00:14:35,210 --> 00:14:37,210 ッ! 194 00:14:48,320 --> 00:14:51,690 ハ…! お お 狼! 195 00:14:51,690 --> 00:14:53,990 違う 狼ではない! 196 00:14:59,200 --> 00:15:02,130 (声)〈わかるのか 私たちが…〉 197 00:15:02,130 --> 00:15:04,640 おまえたち 言葉を! 198 00:15:04,640 --> 00:15:08,470 〈どうやら 私たちの意志も通じるらしいな…〉 199 00:15:08,470 --> 00:15:10,410 何者だ! 200 00:15:10,410 --> 00:15:15,150 〈私たちは狗族… 太古よりこの森に棲む国つ神— 201 00:15:15,150 --> 00:15:21,050 そう 人間どもには八百万の神と 呼ばれている 地霊の一つだ〉 202 00:15:21,050 --> 00:15:23,290 神… 203 00:15:23,290 --> 00:15:25,320 〈我らは火の鳥を追っている— 204 00:15:25,320 --> 00:15:28,160 今し方 空を行く光を見なかったか〉 205 00:15:28,160 --> 00:15:31,860 光…? ッ! 206 00:15:31,860 --> 00:15:35,070 〈見たのか… その光は いずくへ行った!?〉 207 00:15:35,070 --> 00:15:37,870 すぐに海の向こうへ飛び去ったぞ 208 00:15:37,870 --> 00:15:39,870 あっ! 209 00:15:45,280 --> 00:15:47,880 あれは… 何だったんだ? 210 00:15:47,880 --> 00:15:51,620 〈火の鳥〉 火の鳥? 211 00:15:51,620 --> 00:15:55,420 〈永遠の命をつなぐ不死の鳥〉 212 00:15:55,420 --> 00:15:57,360 それを どうして… 213 00:15:57,360 --> 00:15:59,890 〈わしの娘を助けるためだ— 214 00:15:59,890 --> 00:16:02,430 娘は深手を負って苦しんでいる— 215 00:16:02,430 --> 00:16:06,530 傷を治すためには 火の鳥の生き血が必要なのだ〉 216 00:16:09,770 --> 00:16:12,670 おばば! な なんじゃ! 217 00:16:12,670 --> 00:16:20,980 ♪♪~ 218 00:16:20,980 --> 00:16:26,780 なぜじゃ… なんでわしらが狼のために 手を貸さなきゃならんのじゃ! 219 00:16:26,780 --> 00:16:45,870 ♪♪~ 220 00:16:45,870 --> 00:16:47,810 あ…! お…! 221 00:16:47,810 --> 00:16:59,420 ♪♪~ 222 00:16:59,420 --> 00:17:01,350 あっ! 223 00:17:01,350 --> 00:17:14,670 ♪♪~ 224 00:17:14,670 --> 00:17:17,130 あ…! 225 00:17:17,130 --> 00:17:42,330 ♪♪~ 226 00:17:42,330 --> 00:17:44,630 ん… あ… 227 00:17:49,170 --> 00:17:51,640 は… 228 00:17:51,640 --> 00:17:53,940 気がついたか 229 00:17:56,470 --> 00:18:02,250 (呪文を唱える声) 230 00:18:02,250 --> 00:18:06,950 〈丑寅より災いの風… これは捨ておけぬ!〉 231 00:18:08,950 --> 00:18:12,260 (ルベツ) おまえたちには大変な恩義を受けた 232 00:18:12,260 --> 00:18:15,490 だが 我々は礼をすることとてできぬ 233 00:18:15,490 --> 00:18:18,400 礼など気にするな 234 00:18:18,400 --> 00:18:20,930 (ルベツ)人の住む里を探しているの だったな 235 00:18:20,930 --> 00:18:24,270 知っているのか? 私が案内しよう 236 00:18:24,270 --> 00:18:26,200 それは助かる 237 00:18:26,200 --> 00:18:28,510 あ… 238 00:18:28,510 --> 00:18:45,460 ♪♪~ 239 00:18:45,460 --> 00:18:47,760 うっ… 240 00:18:47,760 --> 00:18:50,160 山を越えたぞ! 村じゃ! 241 00:18:53,200 --> 00:18:56,000 ん? あの狼 消えおった… 242 00:19:01,540 --> 00:19:05,110 あっ… あぁ… 243 00:19:05,110 --> 00:19:08,580 あっ… バケモノ! うわぁ~っ! 244 00:19:08,580 --> 00:19:11,480 バケモノが出たぁ~っ! (どよめき) 245 00:19:11,480 --> 00:19:14,390 なかなか豊かな土地のようだ 246 00:19:14,390 --> 00:19:17,820 それより ここが倭国かどうかが 問題じゃ 247 00:19:17,820 --> 00:19:19,760 …あ? なんじゃ? 248 00:19:19,760 --> 00:19:22,160 (どよめき) 249 00:19:22,160 --> 00:19:25,830 なんじゃなんじゃ! おまえら! けぇれ けぇれ! 250 00:19:25,830 --> 00:19:28,270 えたいのしれないやつは この里には入れねえ! 251 00:19:28,270 --> 00:19:31,170 (口々に)そうだそうだ! 待て待て待て! 252 00:19:31,170 --> 00:19:34,140 皆の衆やめんかい! お…? 253 00:19:34,140 --> 00:19:36,140 あ あ ああ…! 254 00:19:38,340 --> 00:19:40,440 あ あなたさまは…! 255 00:19:42,810 --> 00:19:46,750 失礼いたしました 阿曇連さま! 256 00:19:46,750 --> 00:19:49,350 小熊か 久しぶりだな 257 00:19:49,350 --> 00:19:53,160 阿曇連さまって… 確か将軍さまだぞ 258 00:19:53,160 --> 00:19:56,960 (男)以前 北への征討の折 この里に泊まられたお方だ 259 00:19:59,030 --> 00:20:01,730 ンッ ンッ ンッ… 260 00:20:05,070 --> 00:20:08,940 あの疫病神め 本物の将軍じゃったんじゃな 261 00:20:08,940 --> 00:20:10,870 ああ… 262 00:20:10,870 --> 00:20:15,680 それに ここは倭国じゃ わしらにも運が巡ってきたぞ 263 00:20:15,680 --> 00:20:18,080 (馬の駆ける音といななき) 264 00:20:20,820 --> 00:20:25,190 小熊 頼むぞ あの二人はわしの恩人じゃ 265 00:20:25,190 --> 00:20:29,090 は はい 丁重におもてなし しております… 266 00:20:31,000 --> 00:20:33,960 ん? ご使者の方が… 267 00:20:33,960 --> 00:20:36,630 …ご使者? 268 00:20:36,630 --> 00:20:39,240 ガハッ いや~ 食った食った! 269 00:20:39,240 --> 00:20:42,640 満腹じゃ… カ~ッ カ~ッ 270 00:20:42,640 --> 00:20:45,680 ええ~っ! そ そんな! 271 00:20:45,680 --> 00:20:49,110 やるんだ里長 法弁さまのご命令だ 272 00:20:49,110 --> 00:20:51,110 は はい… 273 00:20:58,220 --> 00:21:00,760 もう食えんわい… 274 00:21:00,760 --> 00:21:03,730 ッ!? あ… ハッ! 275 00:21:03,730 --> 00:21:06,030 え…? なんじゃ! 276 00:21:08,000 --> 00:21:10,270 ウッ! 277 00:21:10,270 --> 00:21:13,100 おばば 火事だ! なに~!? 278 00:21:13,100 --> 00:21:15,410 ウッ! ウッ!! 279 00:21:15,410 --> 00:21:17,340 クソッ 閉じ込められた! 280 00:21:17,340 --> 00:21:19,340 ど どうするクチイヌ! 281 00:21:19,340 --> 00:21:22,180 …ん!? 282 00:21:22,180 --> 00:21:24,180 おぉ…! 283 00:21:24,180 --> 00:21:26,180 あ ああぁぁ… 284 00:21:30,750 --> 00:21:35,030 くそっ 年寄りの丸焼きなんか おいしくないぞ! 285 00:21:35,030 --> 00:21:37,030 危ない! ひぃ~! 286 00:21:39,630 --> 00:21:41,730 ウゥッ! ウッ! フッ! 287 00:21:43,500 --> 00:21:45,700 (里人たち)おぉっ! あぁっ! 288 00:21:47,370 --> 00:21:51,110 い 犬神さま! グゥゥ…! 289 00:21:51,110 --> 00:21:53,210 (里人たち)ああぁ! 290 00:21:56,880 --> 00:22:00,520 クチイヌ… あきらめるな! 291 00:22:00,520 --> 00:22:02,620 ッ! 狗族!? 292 00:22:08,960 --> 00:22:10,960 ウゥッ フッ! うぅぅ…! 293 00:22:13,600 --> 00:22:15,530 ひぃぃ! デァッ! 294 00:22:15,530 --> 00:22:17,970 …ウッ! うぅ! 295 00:22:17,970 --> 00:22:23,670 (建物が崩落する音) 296 00:22:26,380 --> 00:22:29,650 い 犬神さま…! グゥゥ…! 297 00:22:29,650 --> 00:22:31,850 クチイヌ殿! 298 00:22:33,520 --> 00:22:36,990 クチイヌ殿… 無事であったか 299 00:22:36,990 --> 00:22:39,960 狗族のみんなが助けてくれた 300 00:22:39,960 --> 00:22:42,890 里長…! 連さま! 301 00:22:42,890 --> 00:22:46,660 わが恩人を!! そいつを殺すな! 302 00:22:46,660 --> 00:22:49,100 だが… お許しください! 303 00:22:49,100 --> 00:22:51,840 実は 法弁さまのお使者が… 304 00:22:51,840 --> 00:22:56,740 それで… ヒッ… まさか犬神さまの 加護を受けた方とも知らず…! 305 00:22:56,740 --> 00:23:00,110 どうかお許しを! なにっ… 法弁! 306 00:23:00,110 --> 00:23:02,050 何者だ? 307 00:23:02,050 --> 00:23:04,850 朝廷に蟠踞する仏僧だ 308 00:23:06,550 --> 00:23:08,490 …ふぅっ! 309 00:23:08,490 --> 00:23:15,360 海を渡り来た凶星 すなわち まが星の光は— 310 00:23:15,360 --> 00:23:20,960 倭の国の都 大津京へとその光を 届かせた 311 00:23:20,960 --> 00:23:25,840 男を待つ運命とは いかなるものか… 312 00:23:25,840 --> 00:24:57,740 ♪♪~ 313 00:25:01,620 --> 00:25:06,360 国は急速に その形を変えようとしていた 314 00:25:06,400 --> 00:25:13,900 国を統べる大王は 信じる神を 変えることが最良の道と信じた 315 00:25:14,440 --> 00:25:17,980 荒ぶる新しき神は言う 316 00:25:17,980 --> 00:25:23,120 古の八百万の国つ神ども 317 00:25:23,120 --> 00:25:26,820 闇の片隅に退くがよい! 318 00:25:26,820 --> 00:25:28,820