1 00:00:35,035 --> 00:00:38,038 (鐘の音) 2 00:00:40,707 --> 00:00:43,043 ⚟もういいかい 3 00:00:43,043 --> 00:00:45,379 (深雪)ま~だだよ 4 00:00:45,379 --> 00:00:47,881 ⚟もういいかい 5 00:00:47,881 --> 00:00:51,184 (深雪)ま~だだよ フフッ 6 00:00:52,553 --> 00:00:54,755 よっと 7 00:01:01,728 --> 00:01:04,031 ⚟もういいかい 8 00:01:05,232 --> 00:01:07,901 もういいよ~ 9 00:01:07,901 --> 00:01:11,405 ハハハッ どこに隠れなさった… 10 00:01:12,573 --> 00:01:14,575 フフフッ 11 00:01:14,575 --> 00:01:16,576 ⚟どこじゃ どこじゃ? 12 00:01:18,412 --> 00:01:23,584 (半鐘と太鼓の音) 13 00:01:23,584 --> 00:01:25,585 ⚟姫様 姫様➡ 14 00:01:25,585 --> 00:01:27,988 姫様~! はっ… 15 00:01:31,258 --> 00:01:33,560 ああ… ああ… 16 00:01:35,529 --> 00:01:38,198 ⚟来たぞ! 火喰鳥だ 17 00:01:38,198 --> 00:01:40,901 (いななき) 18 00:01:48,375 --> 00:01:50,377 (せきこむ) 19 00:01:50,377 --> 00:01:53,046 姫様が 姫様が… 20 00:01:53,046 --> 00:01:55,949 まだ中に 姫様が! 21 00:01:58,885 --> 00:02:02,189 あっ ああ あ~! 22 00:02:10,397 --> 00:02:16,003 姫様~! 誰か 姫様を~! 23 00:02:20,240 --> 00:02:22,242 ああ… 24 00:02:25,579 --> 00:02:28,982 (左門)おぬし まさか この火事では もう… 25 00:02:34,187 --> 00:02:38,358 <(左門)炎の前では 人は無力だ> 26 00:02:38,358 --> 00:02:42,662 <どんな剣豪も 火を斬ることはできない> 27 00:02:48,535 --> 00:02:51,438 《ウフフ ウフフ…》 28 00:02:54,207 --> 00:03:00,714 《はあ はあ…》 29 00:03:02,883 --> 00:03:06,386 《はあ はあ…》 30 00:03:10,223 --> 00:03:16,430 《ああ… はあ はあ…》 31 00:03:22,402 --> 00:03:25,205 はあ はあ きゃあ~! 32 00:03:27,574 --> 00:03:30,077 (せきこむ) 33 00:03:33,680 --> 00:03:35,682 えっ? 34 00:03:35,682 --> 00:03:37,684 (源吾)怖いか? 35 00:03:41,354 --> 00:03:44,024 その恐怖 36 00:03:44,024 --> 00:03:46,026 喰ってやれ! 37 00:03:49,196 --> 00:03:51,498 ⚟おお~! 38 00:04:00,040 --> 00:04:03,043 おお… ああっ! 39 00:04:03,043 --> 00:04:06,880 <(左門)このとき 私は初めて気づいた> 40 00:04:06,880 --> 00:04:10,984 <江戸には 火が斬れる侍もいることを> 41 00:04:12,552 --> 00:04:14,554 (左門)あれが 42 00:04:17,057 --> 00:04:19,059 (左門)火喰鳥 43 00:04:22,729 --> 00:05:13,246 ♬~ 44 00:06:18,545 --> 00:06:20,547 ふう… 45 00:06:20,547 --> 00:06:23,750 うん? おっ… 46 00:06:27,053 --> 00:06:30,957 うん… ん… 47 00:06:33,994 --> 00:06:36,663 こんな田舎に侍が何の用だ? 48 00:06:36,663 --> 00:06:38,665 えっ? 49 00:06:38,665 --> 00:06:40,667 (深雪)うん? きゃあ~! 50 00:06:40,667 --> 00:06:42,669 あ… 51 00:06:42,669 --> 00:06:47,007 あっ いや 拙者は決して怪しい者ではござらん 52 00:06:47,007 --> 00:06:52,012 これは どういう状況でございますか? 俺にも分からん 53 00:06:52,012 --> 00:06:55,181 ああ 拙者 折下左門と申す者 54 00:06:55,181 --> 00:06:59,185 新庄藩藩主 戸沢孝次郎様の命を受け 参りました 55 00:06:59,185 --> 00:07:01,855 松永源吾殿 ぜひとも貴殿を 56 00:07:01,855 --> 00:07:05,025 新庄藩火消組の頭取に お迎えしたい 57 00:07:05,025 --> 00:07:07,027 はあ? えっ? 58 00:07:15,869 --> 00:07:19,706 (深雪)お茶を かたじけない 59 00:07:19,706 --> 00:07:24,544 新庄藩には 鳥越蔵之介殿がおられたはずだが? 60 00:07:24,544 --> 00:07:29,716 いや 確かに 今の火消頭取は鳥越殿ですが 61 00:07:29,716 --> 00:07:33,987 ここ ふた月は 病で床に伏せっておられまして 62 00:07:33,987 --> 00:07:36,990 そうか 鳥越殿が… 63 00:07:36,990 --> 00:07:39,993 はい もう火消には戻れまいと 64 00:07:39,993 --> 00:07:44,197 鳥越殿自ら 貴殿を後継者に選ばれたのです 65 00:07:45,999 --> 00:07:51,204 申し訳ないが 私は既に火消を退いた身ゆえ 66 00:07:52,172 --> 00:07:54,341 お断りいたす 67 00:07:54,341 --> 00:08:00,513 そこを何とか! 火消組の立て直しにご尽力いただけませぬか? 68 00:08:00,513 --> 00:08:03,183 立て直し? はい 69 00:08:03,183 --> 00:08:08,521 今や我が藩の火消組は人材も不足し 存続の危機に瀕しております 70 00:08:08,521 --> 00:08:14,861 そこで 松永殿のお知恵を借りて 組の再建を図っていただきたいのです➡ 71 00:08:14,861 --> 00:08:18,531 鳥越殿は あなた様しかおらぬと 72 00:08:18,531 --> 00:08:21,534 うん… 分かりました 73 00:08:21,534 --> 00:08:25,872 一旦 お役目のことは置いておいて お給金は いかほどで? 74 00:08:25,872 --> 00:08:29,376 はい 三百石をご用意しております 75 00:08:29,376 --> 00:08:32,479 三百石!? 俵に直せば… 76 00:08:32,479 --> 00:08:34,647 三百四十俵! 77 00:08:34,647 --> 00:08:37,984 ほう 奥方は勘定方が務まりそう… 78 00:08:37,984 --> 00:08:41,321 アチッ ですな アチッ! 79 00:08:41,321 --> 00:08:43,323 待て 待て 早まるな 80 00:08:44,324 --> 00:08:49,129 どうぞ うちの主人をよろしくお願い申し上げます 81 00:08:50,163 --> 00:08:52,165 アチッ アチッ 82 00:08:53,166 --> 00:08:57,670 ああ いや それでは 今日一日 考えてくだされ 83 00:08:57,670 --> 00:09:00,173 もし 江戸に来ていただけるなら 84 00:09:00,173 --> 00:09:04,477 明日 新庄藩上屋敷で お待ちしております 85 00:09:06,012 --> 00:09:10,216 承知いたしました あ~ 86 00:09:27,033 --> 00:09:32,038 《(半鐘の音と源吾の荒い息づかい)》 87 00:09:42,482 --> 00:09:45,485 《親父 親父!》 88 00:09:45,485 --> 00:09:47,687 《親父~!》 89 00:09:48,822 --> 00:09:51,991 《(松永)源吾 おぬしは わしとは違う➡》 90 00:09:51,991 --> 00:09:54,394 《多くの人を救え》 91 00:10:04,003 --> 00:10:06,206 行くしかねえか 92 00:10:13,179 --> 00:10:17,016 ⚟早く 早く~ ⚟待ってよ~ 93 00:10:17,016 --> 00:10:19,018 ⚟今朝取れたばかりの… 94 00:10:20,019 --> 00:10:23,523 (北条)やはり あやつは来ぬか 95 00:10:23,523 --> 00:10:26,025 (金五郎)源吾? 96 00:10:26,025 --> 00:10:30,697 (左門)あ~ いや 御家老 もうしばし お待ちを! 97 00:10:30,697 --> 00:10:33,032 (北条)もう よい➡ 98 00:10:33,032 --> 00:10:36,035 別の火消を連れて参れ 99 00:10:36,035 --> 00:10:41,040 ⚟御家老! 松永源吾様がご到着です! あ… 100 00:10:41,040 --> 00:10:44,210 拙者 松永源吾 101 00:10:44,210 --> 00:10:49,883 鳥越蔵之介殿のお話を伺いたく こちらへ参りました 102 00:10:49,883 --> 00:10:51,885 松永殿➡ 103 00:10:51,885 --> 00:10:54,554 おぬしに謝らねばならぬ➡ 104 00:10:54,554 --> 00:10:59,726 その鳥越蔵之介のことだが もう 奴には会えんのだ➡ 105 00:10:59,726 --> 00:11:02,562 この世におらぬゆえ 106 00:11:02,562 --> 00:11:07,233 話が違うではないか 申し訳ない 107 00:11:07,233 --> 00:11:12,071 火事場での殉職だ ふた月ほど前にな 108 00:11:12,071 --> 00:11:17,744 折下を責めんでくれ わしの一存で偽りを申せと命じたのだ 109 00:11:17,744 --> 00:11:22,248 そうでもせぬと ここには来なかったであろう? 110 00:11:24,083 --> 00:11:28,087 それに 蔵之介が おぬしを買っていたのは事実 111 00:11:28,087 --> 00:11:32,692 さらに申せば 御父上を火消の手本としておったそうだ 112 00:11:32,692 --> 00:11:35,361 のう? 折下 はい 113 00:11:35,361 --> 00:11:37,864 (北条)この折下にしてもそうだ➡ 114 00:11:37,864 --> 00:11:42,035 後継者は松永殿しかおらぬと 江戸中 捜し回り➡ 115 00:11:42,035 --> 00:11:45,872 田舎に逃げたおぬしを ようやく見つけたのだ 116 00:11:45,872 --> 00:11:48,041 買いかぶりすぎかと… 117 00:11:48,041 --> 00:11:52,946 ならば 火消頭取の話は水に流すか? 118 00:11:54,714 --> 00:11:58,551 まだ決めかねておるなら 話を続けよう 119 00:11:58,551 --> 00:12:01,721 おぬし 我が藩の窮状は知っておるか? 120 00:12:01,721 --> 00:12:05,725 火消組が 存続の危機にあることは… 121 00:12:05,725 --> 00:12:08,061 火消組だけではない 122 00:12:08,061 --> 00:12:12,231 財政難で 新庄藩そのものが危機に瀕しておるのだ 123 00:12:12,231 --> 00:12:15,235 つまり どういうことか分かるか? 124 00:12:15,235 --> 00:12:17,403 どういうことでございましょう? 125 00:12:17,403 --> 00:12:20,240 火消組の予算には限りがある 126 00:12:20,240 --> 00:12:23,743 その額 二百両 それ以上は出せぬ 127 00:12:23,743 --> 00:12:26,579 二百両!? 足りぬか? 128 00:12:26,579 --> 00:12:29,749 さすがに厳しいかと存じます 129 00:12:29,749 --> 00:12:34,020 そうか できぬと申すのだな? 130 00:12:34,020 --> 00:12:36,022 はい 131 00:12:36,022 --> 00:12:39,359 分かった では お引き取り願おうか 132 00:12:39,359 --> 00:12:41,361 (左門)お待ちください! 133 00:12:41,361 --> 00:12:46,032 御家老 松永殿でなければ火消組の再建はできませぬ! 134 00:12:46,032 --> 00:12:48,868 他にも火消は腐るほどおる! 135 00:12:48,868 --> 00:12:54,040 いいえ! 拙者の知る限り 松永殿ほど優れた火消はおりませぬ! 136 00:12:54,040 --> 00:12:58,711 ならば 再建がかなわぬ場合 誰が責任を取る? 137 00:12:58,711 --> 00:13:01,714 拙者が 腹を切ります! 138 00:13:03,549 --> 00:13:08,888 ほう しかし 当の本人は 二百両ではできぬと言っておるが? 139 00:13:08,888 --> 00:13:11,724 松永殿ならできます! できねえ! 140 00:13:11,724 --> 00:13:13,726 できる! 無理だ! 141 00:13:13,726 --> 00:13:15,728 無理ではない! 142 00:13:15,728 --> 00:13:18,731 随分と仲がよいではないか 143 00:13:18,731 --> 00:13:23,569 まあいい もう一日 猶予を与えるゆえ 答えを出せ➡ 144 00:13:23,569 --> 00:13:25,972 期待しておるぞ 145 00:13:30,076 --> 00:13:36,182 あんた 見かけによらず頑固なんだな (左門)あっ いや つい熱くなってしまって… 146 00:13:36,182 --> 00:13:40,853 これから 火消組の教練場を 案内したいのだが かまわぬか? 147 00:13:40,853 --> 00:13:43,356 ああ ところでよ 148 00:13:43,356 --> 00:13:46,025 何で そこまで 火消組にこだわる? 149 00:13:46,025 --> 00:13:50,196 そのお役目が 幕府の命であるゆえというのが建て前 150 00:13:50,196 --> 00:13:55,368 だが 拙者としては この江戸において 火消こそが真の侍だと思うからだ 151 00:13:55,368 --> 00:13:59,706 それに 火消組の存続は 鳥越殿の御遺志でもある 152 00:13:59,706 --> 00:14:02,375 昔 火事場で 幾度か顔を合わせたが 153 00:14:02,375 --> 00:14:06,879 功名心に走らず 実直に仕事をする いい火消だった 154 00:14:06,879 --> 00:14:11,884 ああ おぬしの父上から学んだことも 多いと言っておった 155 00:14:13,886 --> 00:14:18,191 (左門)ここが教練場だ 広さだけは それなりにある 156 00:14:28,234 --> 00:14:30,737 木が腐っちまってるじゃねえか 157 00:14:33,172 --> 00:14:38,177 (左門)鳥越殿のときは 腕の立つ火消達が私物を持ち込んでいたが 158 00:14:38,177 --> 00:14:41,013 今では この有様だ 159 00:14:41,013 --> 00:14:45,184 火消道具が管理できねえようじゃ 火消は務まらねえ 160 00:14:45,184 --> 00:14:47,353 面目ない➡ 161 00:14:47,353 --> 00:14:52,191 え~ ここにおわすは 飯田町で定火消頭取を務められた 162 00:14:52,191 --> 00:14:54,894 松永源吾殿でござる 163 00:14:56,195 --> 00:14:58,698 こいつら 大丈夫か? アハ… 164 00:14:58,698 --> 00:15:00,700 (新之助)フン! 165 00:15:02,702 --> 00:15:05,872 遅いぞ 新之助 何をしておった! 166 00:15:05,872 --> 00:15:09,208 申し訳ございません 母が急病で 167 00:15:09,208 --> 00:15:12,545 今朝 元気に出かける母上を見たわ! 168 00:15:12,545 --> 00:15:15,882 そう 母は 日本橋に出かけておりました 169 00:15:15,882 --> 00:15:18,384 病気なのは叔母です 叔母 170 00:15:18,384 --> 00:15:23,222 ウソつけ! そなたの叔母御は国元新庄におられようが! 171 00:15:23,222 --> 00:15:26,025 もうよい さっさと位置につけ 172 00:15:28,561 --> 00:15:31,898 火消組 副頭取 鳥越新之助です 173 00:15:31,898 --> 00:15:34,834 以後 よろしくお願い申し上げます 174 00:15:34,834 --> 00:15:36,836 鳥越… 175 00:15:38,504 --> 00:15:42,675 (新之助)え~っと 江戸には 大きく分けて 大名火消➡ 176 00:15:42,675 --> 00:15:46,846 定火消 町火消がいて それぞれ管轄があります 177 00:15:46,846 --> 00:15:50,516 一方 幕府直轄の定火消は 十カ所に設置され 178 00:15:50,516 --> 00:15:53,686 主に江戸城周辺を守ります➡ 179 00:15:53,686 --> 00:15:58,524 それらの武家火消とは対照的に 町人で組織されるのが町火消➡ 180 00:15:58,524 --> 00:16:03,029 江戸に六十四組あって 各管轄の町を守ります 181 00:16:03,029 --> 00:16:05,531 そして 忘れてはいけないのが 182 00:16:05,531 --> 00:16:08,868 我が新庄藩のお役目である方角火消 183 00:16:08,868 --> 00:16:11,037 方角火消は幕府の命により➡ 184 00:16:11,037 --> 00:16:15,041 火事が起これば 管轄を超え どこにでも駆けつけなければなりません➡ 185 00:16:15,041 --> 00:16:18,044 まさに 火消の中の火消! 186 00:16:18,044 --> 00:16:22,215 新之助 お前は何で火消になった? 187 00:16:22,215 --> 00:16:26,385 それは 父上の跡を継いで… 188 00:16:26,385 --> 00:16:31,390 火消は 中途半端な覚悟じゃ務まらねえぞ 189 00:16:31,390 --> 00:16:33,492 あ… (せきばらい) 190 00:16:33,492 --> 00:16:37,496 ああ えっと ちょっと厠へ行ってきます ああ 191 00:16:38,664 --> 00:16:41,334 鳥越殿が亡くなって まだ ふた月 192 00:16:41,334 --> 00:16:43,336 飄々と振る舞ってはいるが 193 00:16:43,336 --> 00:16:46,505 まだ父親の死を 受け止めきれていないのであろう 194 00:16:46,505 --> 00:16:49,842 その鳥越殿の事故だが 一体 どんな? 195 00:16:49,842 --> 00:16:53,346 赤羽橋で起こった不審火だ 不審火? 196 00:16:53,346 --> 00:16:55,348 ああ 狐火という 197 00:16:55,348 --> 00:16:59,352 今 江戸中を震撼させている 極悪火付人の仕業よ 198 00:16:59,352 --> 00:17:02,688 既に多くの命が失われておる➡ 199 00:17:02,688 --> 00:17:07,526 赤羽橋の件は その狐火が起こした最初の事件だ➡ 200 00:17:07,526 --> 00:17:11,697 ふた月前 赤羽橋近くの木綿問屋 日野屋から➡ 201 00:17:11,697 --> 00:17:13,866 突如 ボヤが起こった➡ 202 00:17:13,866 --> 00:17:15,868 早く気づいたこともあり➡ 203 00:17:15,868 --> 00:17:20,206 鳥越殿達は見事消し止め 延焼を防いだのだが➡ 204 00:17:20,206 --> 00:17:24,377 残り火の検分を終え 土蔵も確かめようとしたのであろう➡ 205 00:17:24,377 --> 00:17:28,481 鳥越殿が 扉を壊そうとした そのとき… 206 00:17:39,825 --> 00:17:43,930 はあ~ あの人 大丈夫かな? 207 00:17:46,499 --> 00:17:49,835 しかし なぜ 鎮火していたのにもかかわらず 208 00:17:49,835 --> 00:17:51,837 土蔵が吹き飛んだのかが分からん 209 00:17:51,837 --> 00:17:54,507 朱土竜 アケモグラ? 210 00:17:54,507 --> 00:17:58,177 朱土竜とは 火事場で火消が使う言葉だ 211 00:17:58,177 --> 00:18:03,015 密室でくすぶったところを破ると 外気を一気に吸い寄せ はぜる 212 00:18:03,015 --> 00:18:06,018 火事場の中でも 最も恐ろしい現象の一つだ 213 00:18:06,018 --> 00:18:08,354 そのようなことが起こるのか 214 00:18:08,354 --> 00:18:10,523 だが どうにも腑に落ちんな 215 00:18:10,523 --> 00:18:14,694 鳥越殿は 火消一筋 三十年の手練れだろ 216 00:18:14,694 --> 00:18:18,397 そんな御方が 朱土竜のことを知らねえはずがねえ 217 00:18:19,365 --> 00:18:22,368 (風の音) 218 00:18:22,368 --> 00:18:24,370 お待たせしました 219 00:18:25,371 --> 00:18:29,709 どうした? 火事だ 半鐘の音がする 220 00:18:29,709 --> 00:18:31,711 (半鐘の音) 221 00:18:31,711 --> 00:18:33,980 (悲鳴) 222 00:18:33,980 --> 00:18:38,150 拙者には全く聞こえぬが 日本橋 恐らく 223 00:18:38,150 --> 00:18:41,153 どっち側ですか? 何だ? 急に 224 00:18:41,153 --> 00:18:43,155 (悲鳴) 225 00:18:43,155 --> 00:18:45,157 西 226 00:18:45,157 --> 00:18:48,327 おい どこ行く! あ… 227 00:18:48,327 --> 00:18:51,664 《そう 母は 日本橋に出かけておりました》 228 00:18:51,664 --> 00:18:53,666 御母上か! 追うぞ! 229 00:18:53,666 --> 00:18:55,668 うむ! 230 00:19:01,674 --> 00:19:04,844 秋代様! ああ 折下様! 231 00:19:04,844 --> 00:19:06,846 新之助と会いませんでしたか? 232 00:19:06,846 --> 00:19:10,683 新之助? いいえ 秋代様を捜しに火事場へ… 233 00:19:10,683 --> 00:19:13,019 何てこと あのバカ! 234 00:19:13,019 --> 00:19:18,024 折下殿は母上を頼む 新之助は俺が必ず連れて帰るゆえ 235 00:19:18,024 --> 00:19:22,428 分かった 頼むぞ! よろしくお願いいたします 236 00:19:23,696 --> 00:19:27,033 母上 母上! 237 00:19:27,033 --> 00:19:31,203 松永様 母上は無事だ 左門と一緒にいる 238 00:19:31,203 --> 00:19:34,306 本当ですか よかった 239 00:19:34,306 --> 00:19:37,476 源吾 金五郎のじいさん 240 00:19:37,476 --> 00:19:39,645 やはり源吾か 241 00:19:39,645 --> 00:19:42,448 おめえ 火消に戻ったのか? 242 00:19:43,649 --> 00:19:45,651 あっ 危ない! 243 00:19:49,488 --> 00:19:51,490 危ねえ! 244 00:19:51,490 --> 00:19:53,492 ま… 待て! 245 00:19:55,661 --> 00:19:57,663 (新之助)うわっ! 246 00:19:57,663 --> 00:20:00,966 危ない あ… ありがとうございます 247 00:20:03,335 --> 00:20:05,671 はっ! 248 00:20:05,671 --> 00:20:07,673 くっ… 249 00:20:07,673 --> 00:20:09,675 おい おめえら! 250 00:20:12,178 --> 00:20:16,348 クソッ! 源吾 おめえ… 251 00:20:16,348 --> 00:20:20,152 漣次 奥の長屋に まだ親子がいる 252 00:20:22,688 --> 00:20:24,857 (漣次)合点! 253 00:20:24,857 --> 00:20:28,661 火消じゃねえなら 中途半端なことすんじゃねえぞ 254 00:20:29,695 --> 00:20:32,198 大丈夫ですか? 先に行ってください 255 00:20:32,198 --> 00:20:34,366 私は さっきの親子を… 256 00:20:34,366 --> 00:20:37,470 (木戸が崩れる) 257 00:20:39,371 --> 00:20:43,175 クッソ… 中を通って表に出るしかねえ! 258 00:20:44,543 --> 00:20:49,048 頭達が中にいる 火を消せ! (一同)お~! 259 00:20:51,717 --> 00:20:54,386 おい おめえら 何やってやがる 260 00:20:54,386 --> 00:20:56,722 親子は助けた 外に出るぞ! 261 00:20:56,722 --> 00:21:00,226 木戸は炎に包まれ 中から外に出るしか… 262 00:21:00,226 --> 00:21:05,064 チッ おめえら 外に出るぞ! (一同)お~! 263 00:21:05,064 --> 00:21:09,902 はあ はあ… 264 00:21:09,902 --> 00:21:15,741 はあ はあ… 265 00:21:15,741 --> 00:21:18,577 くっ… 266 00:21:18,577 --> 00:21:22,414 はあ はあ… 267 00:21:22,414 --> 00:21:25,084 ⚟大丈夫だ 大したケガじゃねえ 268 00:21:25,084 --> 00:21:27,987 ⚟しっかりしろ もう火は消し止めたぞ! 269 00:21:36,195 --> 00:21:40,533 松永様! 火は金五郎さん達のおかげで 消し止められました 270 00:21:40,533 --> 00:21:44,036 あの親子も 無事に助けられましたよ➡ 271 00:21:44,036 --> 00:21:46,038 松永様? 272 00:21:47,206 --> 00:21:49,208 くっ… 273 00:21:51,210 --> 00:21:55,214 あっ… こんな火事場は初めてだぜ 274 00:21:55,214 --> 00:21:58,384 火事場は 何にも変わっちゃいねえよ 275 00:21:58,384 --> 00:22:01,987 いつも命懸けだ 人の命の重さもな 276 00:22:04,557 --> 00:22:07,059 変わって見えるのは おめえが 277 00:22:07,059 --> 00:22:09,762 変わっちまったからじゃねえのか? 278 00:22:14,233 --> 00:22:16,235 仲間を… 279 00:22:18,404 --> 00:22:20,706 仲間を集めるしかねえ! 280 00:22:34,520 --> 00:22:49,535 ♬~ 281 00:24:07,379 --> 00:24:10,482 (彫る音)