1 00:00:03,170 --> 00:00:06,173 (鐘の音) 2 00:00:08,801 --> 00:00:11,178 もういいかい 3 00:00:11,178 --> 00:00:13,514 (深雪)ま~だだよ 4 00:00:13,514 --> 00:00:16,016 もういいかい 5 00:00:16,016 --> 00:00:19,353 (深雪)ま~だだよ フフッ 6 00:00:20,646 --> 00:00:22,815 よっと 7 00:00:29,822 --> 00:00:32,199 もういいかい 8 00:00:33,367 --> 00:00:36,036 もういいよ~ 9 00:00:36,036 --> 00:00:39,540 ハハハッ どこに隠れなさった… 10 00:00:40,666 --> 00:00:42,668 フフフッ 11 00:00:42,668 --> 00:00:44,670 どこじゃ どこじゃ? 12 00:00:46,547 --> 00:00:51,677 (半鐘と太鼓の音) 13 00:00:51,677 --> 00:00:53,679 姫様 姫様 14 00:00:53,679 --> 00:00:56,056 姫様~! はっ… 15 00:00:59,393 --> 00:01:01,687 ああ… ああ… 16 00:01:03,689 --> 00:01:06,400 来たぞ! 火喰鳥だ 17 00:01:06,400 --> 00:01:09,069 (いななき) 18 00:01:16,577 --> 00:01:18,579 (せきこむ) 19 00:01:18,579 --> 00:01:21,248 姫様が 姫様が… 20 00:01:21,248 --> 00:01:24,084 まだ中に 姫様が! 21 00:01:27,087 --> 00:01:30,424 あっ ああ あ~! 22 00:01:38,599 --> 00:01:44,271 姫様~! 誰か 姫様を~! 23 00:01:48,442 --> 00:01:50,444 ああ… 24 00:01:53,739 --> 00:01:57,117 (左門)おぬし まさか この火事では もう… 25 00:02:02,456 --> 00:02:06,627 <(左門)炎の前では 人は無力だ> 26 00:02:06,627 --> 00:02:10,923 <どんな剣豪も 火を斬ることはできない> 27 00:02:16,762 --> 00:02:19,640 《ウフフ ウフフ…》 28 00:02:22,476 --> 00:02:28,941 《はあ はあ…》 29 00:02:31,151 --> 00:02:34,655 《はあ はあ…》 30 00:02:38,492 --> 00:02:44,665 《ああ… はあ はあ…》 31 00:02:50,671 --> 00:02:53,507 はあ はあ きゃあ~! 32 00:02:55,801 --> 00:02:58,345 (せきこむ) 33 00:03:01,974 --> 00:03:03,976 えっ? 34 00:03:03,976 --> 00:03:05,978 (源吾)怖いか? 35 00:03:09,690 --> 00:03:12,359 その恐怖 36 00:03:12,359 --> 00:03:14,361 喰ってやれ! 37 00:03:17,531 --> 00:03:19,825 おお~! 38 00:03:28,375 --> 00:03:31,378 おお… ああっ! 39 00:03:31,378 --> 00:03:35,215 <(左門)このとき 私は初めて気づいた> 40 00:03:35,215 --> 00:03:39,386 <江戸には 火が斬れる侍もいることを> 41 00:03:40,846 --> 00:03:42,848 (左門)あれが 42 00:03:45,392 --> 00:03:47,394 (左門)火喰鳥 43 00:03:51,023 --> 00:04:41,615 ♪♪~ 44 00:05:36,962 --> 00:05:38,964 ふう… 45 00:05:38,964 --> 00:05:42,134 うん? おっ… 46 00:05:45,512 --> 00:05:49,349 うん… ん… 47 00:05:52,519 --> 00:05:55,147 こんな田舎に侍が何の用だ? 48 00:05:55,147 --> 00:05:57,149 えっ? 49 00:05:57,149 --> 00:05:59,151 (深雪)うん? きゃあ~! 50 00:05:59,151 --> 00:06:01,153 あ… 51 00:06:01,153 --> 00:06:05,532 あっ いや 拙者は決して怪しい者ではござらん 52 00:06:05,532 --> 00:06:10,537 これは どういう状況でございますか? 俺にも分からん 53 00:06:10,537 --> 00:06:13,707 ああ 拙者 折下左門と申す者 54 00:06:13,707 --> 00:06:17,711 新庄藩藩主 戸沢孝次郎様の命を受け 参りました 55 00:06:17,711 --> 00:06:20,380 松永源吾殿 ぜひとも貴殿を 56 00:06:20,380 --> 00:06:23,550 新庄藩火消組の頭取に お迎えしたい 57 00:06:23,550 --> 00:06:25,552 はあ? えっ? 58 00:06:34,394 --> 00:06:38,190 (深雪)お茶を かたじけない 59 00:06:38,190 --> 00:06:43,028 新庄藩には 鳥越蔵之介殿がおられたはずだが? 60 00:06:43,028 --> 00:06:48,200 いや 確かに 今の火消頭取は鳥越殿ですが 61 00:06:48,200 --> 00:06:52,579 ここ ふた月は 病で床に伏せっておられまして 62 00:06:52,579 --> 00:06:55,582 そうか 鳥越殿が… 63 00:06:55,582 --> 00:06:58,585 はい もう火消には戻れまいと 64 00:06:58,585 --> 00:07:02,756 鳥越殿自ら 貴殿を後継者に選ばれたのです 65 00:07:04,591 --> 00:07:09,763 申し訳ないが 私は既に火消を退いた身ゆえ 66 00:07:10,764 --> 00:07:12,933 お断りいたす 67 00:07:12,933 --> 00:07:19,064 そこを何とか! 火消組の立て直しにご尽力いただけませぬか? 68 00:07:19,064 --> 00:07:21,775 立て直し? はい 69 00:07:21,775 --> 00:07:27,072 今や我が藩の火消組は人材も不足し 存続の危機に瀕しております 70 00:07:27,072 --> 00:07:33,453 そこで 松永殿のお知恵を借りて 組の再建を図っていただきたいのです 71 00:07:33,453 --> 00:07:37,082 鳥越殿は あなた様しかおらぬと 72 00:07:37,082 --> 00:07:40,085 うん… 分かりました 73 00:07:40,085 --> 00:07:44,464 一旦 お役目のことは置いておいて お給金は いかほどで? 74 00:07:44,464 --> 00:07:47,968 はい 三百石をご用意しております 75 00:07:47,968 --> 00:07:51,096 三百石!? 俵に直せば… 76 00:07:51,096 --> 00:07:53,265 三百四十俵! 77 00:07:53,265 --> 00:07:56,643 ほう 奥方は勘定方が務まりそう… 78 00:07:56,643 --> 00:07:59,980 アチッ ですな アチッ! 79 00:07:59,980 --> 00:08:01,982 待て 待て 早まるな 80 00:08:02,983 --> 00:08:07,821 どうぞ うちの主人をよろしくお願い申し上げます 81 00:08:08,822 --> 00:08:10,824 アチッ アチッ 82 00:08:11,825 --> 00:08:16,288 ああ いや それでは 今日一日 考えてくだされ 83 00:08:16,288 --> 00:08:18,832 もし 江戸に来ていただけるなら 84 00:08:18,832 --> 00:08:23,128 明日 新庄藩上屋敷で お待ちしております 85 00:08:24,671 --> 00:08:28,842 承知いたしました あ~ 86 00:08:45,692 --> 00:08:50,697 《(半鐘の音と源吾の荒い息づかい)》 87 00:09:00,666 --> 00:09:03,669 《親父 親父!》 88 00:09:03,669 --> 00:09:05,837 《親父~!》 89 00:09:07,047 --> 00:09:10,217 《(松永)源吾 おぬしは わしとは違う》 90 00:09:10,217 --> 00:09:12,552 《多くの人を救え》 91 00:09:22,229 --> 00:09:24,398 行くしかねえか 92 00:09:31,405 --> 00:09:35,242 早く 早く~ 待ってよ~ 93 00:09:35,242 --> 00:09:37,244 今朝取れたばかりの… 94 00:09:38,245 --> 00:09:41,707 (北条)やはり あやつは来ぬか 95 00:09:41,707 --> 00:09:44,251 (金五郎)源吾? 96 00:09:44,251 --> 00:09:48,880 (左門)あ~ いや 御家老 もうしばし お待ちを! 97 00:09:48,880 --> 00:09:51,258 (北条)もう よい 98 00:09:51,258 --> 00:09:54,261 別の火消を連れて参れ 99 00:09:54,261 --> 00:09:59,266 御家老! 松永源吾様がご到着です! あ… 100 00:09:59,266 --> 00:10:02,436 拙者 松永源吾 101 00:10:02,436 --> 00:10:08,108 鳥越蔵之介殿のお話を伺いたく こちらへ参りました 102 00:10:08,108 --> 00:10:10,110 松永殿 103 00:10:10,110 --> 00:10:12,738 おぬしに謝らねばならぬ 104 00:10:12,738 --> 00:10:17,909 その鳥越蔵之介のことだが もう 奴には会えんのだ 105 00:10:17,909 --> 00:10:20,746 この世におらぬゆえ 106 00:10:20,746 --> 00:10:25,459 話が違うではないか 申し訳ない 107 00:10:25,459 --> 00:10:30,297 火事場での殉職だ ふた月ほど前にな 108 00:10:30,297 --> 00:10:35,927 折下を責めんでくれ わしの一存で偽りを申せと命じたのだ 109 00:10:35,927 --> 00:10:40,474 そうでもせぬと ここには来なかったであろう? 110 00:10:42,309 --> 00:10:46,313 それに 蔵之介が おぬしを買っていたのは事実 111 00:10:46,313 --> 00:10:50,942 さらに申せば 御父上を火消の手本としておったそうだ 112 00:10:50,942 --> 00:10:53,653 のう? 折下 はい 113 00:10:53,653 --> 00:10:56,156 (北条)この折下にしてもそうだ 114 00:10:56,156 --> 00:11:00,327 後継者は松永殿しかおらぬと 江戸中 捜し回り 115 00:11:00,327 --> 00:11:04,164 田舎に逃げたおぬしを ようやく見つけたのだ 116 00:11:04,164 --> 00:11:06,333 買いかぶりすぎかと… 117 00:11:06,333 --> 00:11:11,171 ならば 火消頭取の話は水に流すか? 118 00:11:12,964 --> 00:11:16,802 まだ決めかねておるなら 話を続けよう 119 00:11:16,802 --> 00:11:19,971 おぬし 我が藩の窮状は知っておるか? 120 00:11:19,971 --> 00:11:23,975 火消組が 存続の危機にあることは… 121 00:11:23,975 --> 00:11:26,353 火消組だけではない 122 00:11:26,353 --> 00:11:30,524 財政難で 新庄藩そのものが危機に瀕しておるのだ 123 00:11:30,524 --> 00:11:33,527 つまり どういうことか分かるか? 124 00:11:33,527 --> 00:11:35,695 どういうことでございましょう? 125 00:11:35,695 --> 00:11:38,532 火消組の予算には限りがある 126 00:11:38,532 --> 00:11:41,993 その額 二百両 それ以上は出せぬ 127 00:11:41,993 --> 00:11:44,830 二百両!? 足りぬか? 128 00:11:44,830 --> 00:11:47,999 さすがに厳しいかと存じます 129 00:11:47,999 --> 00:11:52,379 そうか できぬと申すのだな? 130 00:11:52,379 --> 00:11:54,381 はい 131 00:11:54,381 --> 00:11:57,717 分かった では お引き取り願おうか 132 00:11:57,717 --> 00:11:59,719 (左門)お待ちください! 133 00:11:59,719 --> 00:12:04,391 御家老 松永殿でなければ火消組の再建はできませぬ! 134 00:12:04,391 --> 00:12:07,227 他にも火消は腐るほどおる! 135 00:12:07,227 --> 00:12:12,399 いいえ! 拙者の知る限り 松永殿ほど優れた火消はおりませぬ! 136 00:12:12,399 --> 00:12:17,028 ならば 再建がかなわぬ場合 誰が責任を取る? 137 00:12:17,028 --> 00:12:20,031 拙者が 腹を切ります! 138 00:12:21,867 --> 00:12:27,247 ほう しかし 当の本人は 二百両ではできぬと言っておるが? 139 00:12:27,247 --> 00:12:30,041 松永殿ならできます! できねえ! 140 00:12:30,041 --> 00:12:32,043 できる! 無理だ! 141 00:12:32,043 --> 00:12:34,045 無理ではない! 142 00:12:34,045 --> 00:12:37,048 随分と仲がよいではないか 143 00:12:37,048 --> 00:12:41,887 まあいい もう一日 猶予を与えるゆえ 答えを出せ 144 00:12:41,887 --> 00:12:44,264 期待しておるぞ 145 00:12:48,101 --> 00:12:54,608 あんた 見かけによらず頑固なんだな (左門)あっ いや つい熱くなってしまって… 146 00:12:54,608 --> 00:12:59,279 これから 火消組の教練場を 案内したいのだが かまわぬか? 147 00:12:59,279 --> 00:13:01,781 ああ ところでよ 148 00:13:01,781 --> 00:13:04,451 何で そこまで 火消組にこだわる? 149 00:13:04,451 --> 00:13:08,622 そのお役目が 幕府の命であるゆえというのが建て前 150 00:13:08,622 --> 00:13:13,793 だが 拙者としては この江戸において 火消こそが真の侍だと思うからだ 151 00:13:13,793 --> 00:13:18,089 それに 火消組の存続は 鳥越殿の御遺志でもある 152 00:13:18,089 --> 00:13:20,800 昔 火事場で 幾度か顔を合わせたが 153 00:13:20,800 --> 00:13:25,305 功名心に走らず 実直に仕事をする いい火消だった 154 00:13:25,305 --> 00:13:30,310 ああ おぬしの父上から学んだことも 多いと言っておった 155 00:13:32,312 --> 00:13:36,650 (左門)ここが教練場だ 広さだけは それなりにある 156 00:13:46,660 --> 00:13:49,120 木が腐っちまってるじゃねえか 157 00:13:51,665 --> 00:13:56,670 (左門)鳥越殿のときは 腕の立つ火消達が私物を持ち込んでいたが 158 00:13:56,670 --> 00:13:59,506 今では この有様だ 159 00:13:59,506 --> 00:14:03,677 火消道具が管理できねえようじゃ 火消は務まらねえ 160 00:14:03,677 --> 00:14:05,845 面目ない 161 00:14:05,845 --> 00:14:10,684 え~ ここにおわすは 飯田町で定火消頭取を務められた 162 00:14:10,684 --> 00:14:13,353 松永源吾殿でござる 163 00:14:14,688 --> 00:14:17,148 こいつら 大丈夫か? アハ… 164 00:14:17,148 --> 00:14:19,150 (新之助)フン! 165 00:14:21,152 --> 00:14:24,364 遅いぞ 新之助 何をしておった! 166 00:14:24,364 --> 00:14:27,701 申し訳ございません 母が急病で 167 00:14:27,701 --> 00:14:30,996 今朝 元気に出かける母上を見たわ! 168 00:14:30,996 --> 00:14:34,374 そう 母は 日本橋に出かけておりました 169 00:14:34,374 --> 00:14:36,876 病気なのは叔母です 叔母 170 00:14:36,876 --> 00:14:41,715 ウソつけ! そなたの叔母御は国元新庄におられようが! 171 00:14:41,715 --> 00:14:44,551 もうよい さっさと位置につけ 172 00:14:47,012 --> 00:14:50,390 火消組 副頭取 鳥越新之助です 173 00:14:50,390 --> 00:14:53,393 以後 よろしくお願い申し上げます 174 00:14:53,393 --> 00:14:55,395 鳥越… 175 00:14:57,022 --> 00:15:01,192 (新之助)え~っと 江戸には 大きく分けて 大名火消 176 00:15:01,192 --> 00:15:05,405 定火消 町火消がいて それぞれ管轄があります 177 00:15:05,405 --> 00:15:09,034 一方 幕府直轄の定火消は 十カ所に設置され 178 00:15:09,034 --> 00:15:12,203 主に江戸城周辺を守ります 179 00:15:12,203 --> 00:15:17,042 それらの武家火消とは対照的に 町人で組織されるのが町火消 180 00:15:17,042 --> 00:15:21,588 江戸に六十四組あって 各管轄の町を守ります 181 00:15:21,588 --> 00:15:24,049 そして 忘れてはいけないのが 182 00:15:24,049 --> 00:15:27,427 我が新庄藩のお役目である方角火消 183 00:15:27,427 --> 00:15:29,596 方角火消は幕府の命により 184 00:15:29,596 --> 00:15:33,600 火事が起これば 管轄を超え どこにでも駆けつけなければなりません 185 00:15:33,600 --> 00:15:36,603 まさに 火消の中の火消! 186 00:15:36,603 --> 00:15:40,774 新之助 お前は何で火消になった? 187 00:15:40,774 --> 00:15:44,944 それは 父上の跡を継いで… 188 00:15:44,944 --> 00:15:49,949 火消は 中途半端な覚悟じゃ務まらねえぞ 189 00:15:49,949 --> 00:15:52,077 あ… (せきばらい) 190 00:15:52,077 --> 00:15:56,081 ああ えっと ちょっと厠へ行ってきます ああ 191 00:15:57,248 --> 00:15:59,959 鳥越殿が亡くなって まだ ふた月 192 00:15:59,959 --> 00:16:01,961 飄々と振る舞ってはいるが 193 00:16:01,961 --> 00:16:05,090 まだ父親の死を 受け止めきれていないのであろう 194 00:16:05,090 --> 00:16:08,468 その鳥越殿の事故だが 一体 どんな? 195 00:16:08,468 --> 00:16:11,971 赤羽橋で起こった不審火だ 不審火? 196 00:16:11,971 --> 00:16:13,973 ああ 狐火という 197 00:16:13,973 --> 00:16:17,977 今 江戸中を震撼させている 極悪火付人の仕業よ 198 00:16:17,977 --> 00:16:21,272 既に多くの命が失われておる 199 00:16:21,272 --> 00:16:26,111 赤羽橋の件は その狐火が起こした最初の事件だ 200 00:16:26,111 --> 00:16:30,281 ふた月前 赤羽橋近くの木綿問屋 日野屋から 201 00:16:30,281 --> 00:16:32,492 突如 ボヤが起こった 202 00:16:32,492 --> 00:16:34,494 早く気づいたこともあり 203 00:16:34,494 --> 00:16:38,832 鳥越殿達は見事消し止め 延焼を防いだのだが 204 00:16:38,832 --> 00:16:43,002 残り火の検分を終え 土蔵も確かめようとしたのであろう 205 00:16:43,002 --> 00:16:47,132 鳥越殿が 扉を壊そうとした そのとき… 206 00:16:58,017 --> 00:17:02,188 はあ~ あの人 大丈夫かな? 207 00:17:04,649 --> 00:17:08,027 しかし なぜ 鎮火していたのにもかかわらず 208 00:17:08,027 --> 00:17:10,029 土蔵が吹き飛んだのかが分からん 209 00:17:10,029 --> 00:17:12,657 朱土竜 アケモグラ? 210 00:17:12,657 --> 00:17:16,369 朱土竜とは 火事場で火消が使う言葉だ 211 00:17:16,369 --> 00:17:21,207 密室でくすぶったところを破ると 外気を一気に吸い寄せ はぜる 212 00:17:21,207 --> 00:17:24,210 火事場の中でも 最も恐ろしい現象の一つだ 213 00:17:24,210 --> 00:17:26,546 そのようなことが起こるのか 214 00:17:26,546 --> 00:17:28,673 だが どうにも腑に落ちんな 215 00:17:28,673 --> 00:17:32,844 鳥越殿は 火消一筋 三十年の手練れだろ 216 00:17:32,844 --> 00:17:36,556 そんな御方が 朱土竜のことを知らねえはずがねえ 217 00:17:37,557 --> 00:17:40,560 (風の音) 218 00:17:40,560 --> 00:17:42,562 お待たせしました 219 00:17:43,563 --> 00:17:47,859 どうした? 火事だ 半鐘の音がする 220 00:17:47,859 --> 00:17:49,861 (半鐘の音) 221 00:17:49,861 --> 00:17:52,238 (悲鳴) 222 00:17:52,238 --> 00:17:56,409 拙者には全く聞こえぬが 日本橋 恐らく 223 00:17:56,409 --> 00:17:59,412 どっち側ですか? 何だ? 急に 224 00:17:59,412 --> 00:18:01,414 (悲鳴) 225 00:18:01,414 --> 00:18:03,416 西 226 00:18:03,416 --> 00:18:06,586 おい どこ行く! あ… 227 00:18:06,586 --> 00:18:09,881 《そう 母は 日本橋に出かけておりました》 228 00:18:09,881 --> 00:18:11,883 御母上か! 追うぞ! 229 00:18:11,883 --> 00:18:13,885 うむ! 230 00:18:19,891 --> 00:18:23,102 秋代様! ああ 折下様! 231 00:18:23,102 --> 00:18:25,104 新之助と会いませんでしたか? 232 00:18:25,104 --> 00:18:28,900 新之助? いいえ 秋代様を捜しに火事場へ… 233 00:18:28,900 --> 00:18:31,277 何てこと あのバカ! 234 00:18:31,277 --> 00:18:36,282 折下殿は母上を頼む 新之助は俺が必ず連れて帰るゆえ 235 00:18:36,282 --> 00:18:40,620 分かった 頼むぞ! よろしくお願いいたします 236 00:18:41,913 --> 00:18:45,291 母上 母上! 237 00:18:45,291 --> 00:18:49,462 松永様 母上は無事だ 左門と一緒にいる 238 00:18:49,462 --> 00:18:52,632 本当ですか よかった 239 00:18:52,632 --> 00:18:55,760 源吾 金五郎のじいさん 240 00:18:55,760 --> 00:18:57,929 やはり源吾か 241 00:18:57,929 --> 00:19:00,765 おめえ 火消に戻ったのか? 242 00:19:01,933 --> 00:19:03,935 あっ 危ない! 243 00:19:07,772 --> 00:19:09,774 危ねえ! 244 00:19:09,774 --> 00:19:11,776 ま… 待て! 245 00:19:13,945 --> 00:19:15,947 (新之助)うわっ! 246 00:19:15,947 --> 00:19:19,325 危ない あ… ありがとうございます 247 00:19:21,661 --> 00:19:23,955 はっ! 248 00:19:23,955 --> 00:19:25,957 くっ… 249 00:19:25,957 --> 00:19:27,959 おい おめえら! 250 00:19:30,503 --> 00:19:34,674 クソッ! 源吾 おめえ… 251 00:19:34,674 --> 00:19:38,511 漣次 奥の長屋に まだ親子がいる 252 00:19:40,972 --> 00:19:43,182 (漣次)合点! 253 00:19:43,182 --> 00:19:46,978 火消じゃねえなら 中途半端なことすんじゃねえぞ 254 00:19:47,979 --> 00:19:50,523 大丈夫ですか? 先に行ってください 255 00:19:50,523 --> 00:19:52,692 私は さっきの親子を… 256 00:19:52,692 --> 00:19:55,820 (木戸が崩れる) 257 00:19:57,697 --> 00:20:01,534 クッソ… 中を通って表に出るしかねえ! 258 00:20:02,827 --> 00:20:07,373 頭達が中にいる 火を消せ! (一同)お~! 259 00:20:10,001 --> 00:20:12,712 おい おめえら 何やってやがる 260 00:20:12,712 --> 00:20:15,006 親子は助けた 外に出るぞ! 261 00:20:15,006 --> 00:20:18,551 木戸は炎に包まれ 中から外に出るしか… 262 00:20:18,551 --> 00:20:23,389 チッ おめえら 外に出るぞ! (一同)お~! 263 00:20:23,389 --> 00:20:28,227 はあ はあ… 264 00:20:28,227 --> 00:20:34,025 はあ はあ… 265 00:20:34,025 --> 00:20:36,861 くっ… 266 00:20:36,861 --> 00:20:40,740 はあ はあ… 267 00:20:40,740 --> 00:20:43,409 大丈夫だ 大したケガじゃねえ 268 00:20:43,409 --> 00:20:46,245 しっかりしろ もう火は消し止めたぞ! 269 00:20:54,587 --> 00:20:58,883 松永様! 火は金五郎さん達のおかげで 消し止められました 270 00:20:58,883 --> 00:21:02,428 あの親子も 無事に助けられましたよ 271 00:21:02,428 --> 00:21:04,430 松永様? 272 00:21:05,598 --> 00:21:07,600 くっ… 273 00:21:09,602 --> 00:21:13,606 あっ… こんな火事場は初めてだぜ 274 00:21:13,606 --> 00:21:16,776 火事場は 何にも変わっちゃいねえよ 275 00:21:16,776 --> 00:21:20,446 いつも命懸けだ 人の命の重さもな 276 00:21:22,907 --> 00:21:25,451 変わって見えるのは おめえが 277 00:21:25,451 --> 00:21:28,079 変わっちまったからじゃねえのか? 278 00:21:32,625 --> 00:21:34,627 仲間を… 279 00:21:36,796 --> 00:21:39,090 仲間を集めるしかねえ! 280 00:21:52,937 --> 00:22:07,952 ♪♪~ 281 00:23:25,905 --> 00:23:29,033 (彫る音)