1 00:00:12,980 --> 00:00:19,286 《セラ:あれ… 水の… 中?》 2 00:00:24,658 --> 00:00:26,860 《この光は…?》 3 00:00:32,332 --> 00:00:35,002 《巨大魚!?》 4 00:00:35,002 --> 00:00:37,504 否… 竜! 5 00:00:43,844 --> 00:00:45,846 《何…?》 6 00:00:51,852 --> 00:00:54,354 待て! それは どういう!? 7 00:00:56,857 --> 00:00:59,359 (妖精たち)うわっ…! 8 00:00:59,359 --> 00:01:02,129 夢…? 9 00:01:02,129 --> 00:01:04,131 なんで…。 10 00:01:04,131 --> 00:01:06,133 《なんで 竜が喋った? 11 00:01:06,133 --> 00:01:08,802 いや そもそも あんな巨大な生物なんて➨ 12 00:01:08,802 --> 00:01:11,305 見た事も聞いた事もない。 13 00:01:11,305 --> 00:01:15,142 昨日 狩って食べたモリスベリが 夢に出たとか…?》 14 00:01:15,142 --> 00:01:17,477 (ヴュフメーク)やメて…。 15 00:01:17,477 --> 00:01:20,314 イルドレン… なかミ出りゅう…。 16 00:01:20,314 --> 00:01:22,983 (セラ)おわっ…! ヴュフメーク殿!? 17 00:01:22,983 --> 00:01:24,985 (ナィレア)フフッ…。 18 00:03:07,454 --> 00:03:09,623 (マルシアス)なっ…? 19 00:03:09,623 --> 00:03:13,627 ♬~ 20 00:03:13,627 --> 00:03:18,632 お… おとぎ噺のエルフをはじめ ドワーフに禍々しい動く植物…。 21 00:03:18,632 --> 00:03:20,634 よイしょっト…。 22 00:03:20,634 --> 00:03:23,303 なああ~っ! (ツェツィ)うるさいですね! 23 00:03:23,303 --> 00:03:27,140 どどど どうして私が こんな人外や蛮族共と!? 24 00:03:27,140 --> 00:03:30,811 言ったでしょ? 今日は大祓の儀を行うって。 25 00:03:30,811 --> 00:03:34,147 その為に 朝から 五大氏族の皆さんも➨ 26 00:03:34,147 --> 00:03:36,149 集まってくださってるんです。 27 00:03:36,149 --> 00:03:38,151 だっ… だとしても こんな! 28 00:03:38,151 --> 00:03:40,654 (マルシアス)こんな非現実的な存在を 認められる訳…。 29 00:03:40,654 --> 00:03:42,656 (あくび) 30 00:03:42,656 --> 00:03:45,492 昨日といい 今日といい 思い込みが激しいのは➨ 31 00:03:45,492 --> 00:03:49,830 解りましたけど 在ると認めた 物事しか存在しないなんてこと➨ 32 00:03:49,830 --> 00:03:52,833 在るはずがないじゃないですか。 33 00:03:52,833 --> 00:03:55,001 うぐ…! 34 00:03:55,001 --> 00:03:57,003 (ウィスタレシア)ああ ちゃんと来たね! 35 00:03:57,003 --> 00:03:59,172 (マルシアス)聖ウィスタレシア様!? 36 00:03:59,172 --> 00:04:02,109 (ウィスタレシア)今回は あんたが原因の澱みだからね。 37 00:04:02,109 --> 00:04:04,111 (ウィスタレシア)こっちの風習に 付き合って➨ 38 00:04:04,111 --> 00:04:06,113 大祓にも参加してもらうよ。 39 00:04:06,113 --> 00:04:08,115 でっ ですが…! 40 00:04:08,115 --> 00:04:11,618 (カルカ・ロト)禊が済んだとはいえ 君自身が引き起こしたことを➨ 41 00:04:11,618 --> 00:04:14,621 その目で見てもらった方が いいだろうからねェ。 42 00:04:14,621 --> 00:04:17,457 禊…。 43 00:04:17,457 --> 00:04:21,628 やはり 自覚はないか…。 なな 何だエルフ! 44 00:04:21,628 --> 00:04:25,132 (ヴェーオル)お前 親からもらった名はなんという? 45 00:04:25,132 --> 00:04:27,467 はぁ!? 私の名前? なんで そんな事を? 46 00:04:27,467 --> 00:04:30,637 いいから言ってみろ。 え~と。 47 00:04:30,637 --> 00:04:35,142 七年前 従軍司祭になった時に 修道院長さまから➨ 48 00:04:35,142 --> 00:04:39,646 マルシアスの苗字を… あれ? 49 00:04:39,646 --> 00:04:42,149 (マルシアス)修道院付きの 孤児院ではなんて呼ばれ…。 50 00:04:42,149 --> 00:04:45,819 確か 16歳で 異例の従軍司祭に…。 51 00:04:45,819 --> 00:04:51,158 それ以前は 16歳で… じゅ…。 52 00:04:51,158 --> 00:04:55,662 記憶がないのか!? しかも 十六のときって大半じゃ!? 53 00:04:55,662 --> 00:05:00,267 そ そんなはず…。 6年前の記憶ある…。 54 00:05:00,267 --> 00:05:03,937 7年前のもある… 8年前…。 55 00:05:03,937 --> 00:05:06,439 ああ ない ない ない ない…。 56 00:05:06,439 --> 00:05:09,109 よしよし。 ない ない…! 57 00:05:09,109 --> 00:05:11,278 お おい! マルシアス! 58 00:05:11,278 --> 00:05:13,446 澱みの影響だ。 えええっ!? 59 00:05:13,446 --> 00:05:17,117 まぁ 命が助かっただけでも 奇跡的な話ではあるんだけどね。 60 00:05:17,117 --> 00:05:21,955 (ヴェーオル)ああ 多少の記憶程度で 済んだのは 僥倖とも言えよう。 61 00:05:21,955 --> 00:05:25,625 本人は そう思えんかも知れんがな。 62 00:05:25,625 --> 00:05:28,295 こういっては何ですけれど➨ 63 00:05:28,295 --> 00:05:30,964 神にすがるように なってしまう記憶なんて➨ 64 00:05:30,964 --> 00:05:34,134 忘れた方が幸せな気も…。 なっ…! 65 00:05:34,134 --> 00:05:37,137 い… 今 ななな なんて言いましたか? 66 00:05:37,137 --> 00:05:40,640 神へ帰依した記憶を 忘れる事が幸せ…? 67 00:05:40,640 --> 00:05:43,643 きっきき… 聞き捨てなりませんねぇ~! 68 00:05:43,643 --> 00:05:45,979 じゃあ 何か思い出して下さいよ。 69 00:05:45,979 --> 00:05:50,984 もっとも 何かの考え休むに似たり かもしれませんが。 70 00:05:50,984 --> 00:05:53,820 いいい… 言わせておけば…! 71 00:05:53,820 --> 00:05:56,489 こここ… この 小娘! 72 00:05:56,489 --> 00:06:00,093 事実を言ったまでですよ! そばかすメガネ! 73 00:06:00,093 --> 00:06:03,763 (マルシアス)容姿は信仰に かかか… 関係ないんですよ~! 74 00:06:03,763 --> 00:06:07,434 《出会って 間もないというのに この馴染みよう…。 75 00:06:07,434 --> 00:06:10,103 相性がいいやら悪いやらだな…》 76 00:06:10,103 --> 00:06:12,439 放っておいてよいのか? 77 00:06:12,439 --> 00:06:16,276 さすがに 命の取り合いには 発展しないだろう。 78 00:06:16,276 --> 00:06:18,612 そうなる前に止めるさ。 79 00:06:18,612 --> 00:06:20,780 お~ やれやれぇ! 80 00:06:20,780 --> 00:06:22,782 ぐあっ…! 81 00:06:22,782 --> 00:06:25,118 自分から仕掛けてきて もう こんな体勢ですか! 82 00:06:25,118 --> 00:06:27,954 (マルシアス)挑発したのは そっちからでしょうが! 83 00:06:27,954 --> 00:06:32,626 蛮族娘! っせい…! 84 00:06:32,626 --> 00:06:34,794 にゃっ!? 85 00:06:34,794 --> 00:06:37,297 とと 東征軍の従軍司祭をナメるな! 86 00:06:37,297 --> 00:06:40,133 これでも 行軍で 鍛えられてるんですよ! 87 00:06:40,133 --> 00:06:42,802 いひゃい いひゃい…! 88 00:06:42,802 --> 00:06:45,305 これまで何回かは 不意打ち 受けましたけどね➨ 89 00:06:45,305 --> 00:06:48,475 そんなに記憶を忘れた方が いいと言うのなら➨ 90 00:06:48,475 --> 00:06:50,977 蛮族娘こそ…! 91 00:06:50,977 --> 00:06:54,481 ⸨コモネラ教団の掲げる思想は 大嫌いですが➨ 92 00:06:54,481 --> 00:06:58,818 以前 炊き出しの お世話にはなりましたし…⸩ 93 00:06:58,818 --> 00:07:01,421 そう言えば 伝え忘れておりました! 94 00:07:01,421 --> 00:07:05,425 お気づきかも知れませんが この蛮族風の娘 元イル…! 95 00:07:05,425 --> 00:07:08,428 ぎゃいんっ…! 96 00:07:13,767 --> 00:07:16,269 決まった…。 97 00:07:16,269 --> 00:07:18,972 この… 野郎! 98 00:07:22,275 --> 00:07:24,945 ふ~っ! (ゴング) 99 00:07:24,945 --> 00:07:26,947 勝負あり だねぇ! 100 00:07:26,947 --> 00:07:30,784 とりあえず マルシアスを運ぶか はぁ…。 101 00:07:30,784 --> 00:07:34,120 じゃあ ついでに あんた達3人で 川にでも行っといで。 102 00:07:34,120 --> 00:07:36,122 え? 103 00:07:36,122 --> 00:07:38,458 大祓が始まるまでには まだ 時間もある。 104 00:07:38,458 --> 00:07:41,461 水浴びでもして 汗を流してくるといいさ。 105 00:07:41,461 --> 00:07:44,964 そうだね 大祓前に 身を清めておくのは➨ 106 00:07:44,964 --> 00:07:46,966 いいかもしれないな。 107 00:07:46,966 --> 00:07:48,969 (セラ)で ですが…。 108 00:07:48,969 --> 00:07:50,971 (ウィスタレシア)あんたたちがいなくても 準備は問題ない。 109 00:07:50,971 --> 00:07:53,640 っていうか 役に立たないだろ? 110 00:07:53,640 --> 00:07:57,310 うっ…。 あはは 気にしなくたっていいよ。 111 00:07:57,310 --> 00:07:59,646 あたしだって 大祓の間は 甥の家で➨ 112 00:07:59,646 --> 00:08:01,915 ゆっくりしてる つもりなんだからさ。 113 00:08:01,915 --> 00:08:04,250 もうトシだし! レシアあねさま…。 114 00:08:04,250 --> 00:08:07,921 という訳だ ツェツィ。 セラたちの案内は頼んだぞ。 115 00:08:07,921 --> 00:08:09,923 あ はい…。 116 00:08:12,258 --> 00:08:16,596 この宗教女が言いかけた事で 薄々 お気づきでしょうけど…。 117 00:08:16,596 --> 00:08:19,933 確かに 私は イルドレンの出身ですよ。 118 00:08:19,933 --> 00:08:24,104 六年前に集められた 東方開拓団の一人でした。 119 00:08:24,104 --> 00:08:26,106 やはりか。 120 00:08:26,106 --> 00:08:30,443 貴族嫌いな態度や 他の者と違って 私を戦士ではなく➨ 121 00:08:30,443 --> 00:08:33,446 騎士と呼んでいたことで薄々はな。 122 00:08:33,446 --> 00:08:37,117 ただ 甲冑の装着方法を 習熟していた事は➨ 123 00:08:37,117 --> 00:08:40,620 開拓団とは別口の知識だと思うが。 124 00:08:40,620 --> 00:08:43,289 詮索は そのくらいでご容赦を。 125 00:08:43,289 --> 00:08:45,959 私は もうあの国の 民ではないんです。 126 00:08:45,959 --> 00:08:50,797 この地で暮らすヴェーオル様の 側付きのツェツィなのですから。 127 00:08:50,797 --> 00:08:54,801 私は あの御方が選んだ女性として 貴女に接してます。 128 00:08:54,801 --> 00:08:59,139 イルドレンの民を見る目で 私を見ないでくださいね。 129 00:08:59,139 --> 00:09:02,575 それは 当然…。 130 00:09:02,575 --> 00:09:05,779 (セラ)いや そうだな 気をつけよう。 131 00:09:08,248 --> 00:09:10,583 ツェツィ。 なんですか? 132 00:09:10,583 --> 00:09:13,586 祖国での暮らしは お前にとって➨ 133 00:09:13,586 --> 00:09:16,589 忘れた方が 幸せな記憶だったのか? 134 00:09:21,428 --> 00:09:23,430 さあ…? 135 00:09:23,430 --> 00:09:25,598 昔のことなんて 覚えてませんし➨ 136 00:09:25,598 --> 00:09:27,600 どうでもいいじゃないですか。 137 00:09:27,600 --> 00:09:31,004 (ツェツィ)どうせ 2度と 戻らない日々の事ですから。 138 00:09:34,774 --> 00:09:38,278 じゅ… 従軍司祭として 何たる不覚…。 139 00:09:38,278 --> 00:09:41,448 気持ちはわかるが ああ言われでもしないと➨ 140 00:09:41,448 --> 00:09:43,450 元に戻らなかっただろう? 141 00:09:43,450 --> 00:09:46,619 くうっ… 確かに あのときの 記憶は おぼろ気ですが…。 142 00:09:46,619 --> 00:09:50,123 あの様子だと死ぬまで ブツブツ言ってたんじゃないです? 143 00:09:50,123 --> 00:09:52,625 ななななんだとっ!? 144 00:09:52,625 --> 00:09:55,295 まぁ 落ち着け マルシアス。 145 00:09:55,295 --> 00:09:58,798 大体! なんで 先程まで 取っ組み合っていた相手と➨ 146 00:09:58,798 --> 00:10:01,301 出かけることになるんですか!? 147 00:10:01,301 --> 00:10:03,636 セラフィーナ様のお側を 離れるわけにはいかない故➨ 148 00:10:03,636 --> 00:10:05,638 こうして この蛮族娘と➨ 149 00:10:05,638 --> 00:10:07,640 同行することに 甘んじておりますが! 150 00:10:07,640 --> 00:10:10,477 あなたが臭いからです。 あん? 151 00:10:10,477 --> 00:10:13,146 いいい~ 今 なんと? 152 00:10:13,146 --> 00:10:16,983 わっ… 私が くくく 臭いと? 153 00:10:16,983 --> 00:10:19,819 臭いと言ったんです。 154 00:10:19,819 --> 00:10:21,988 自分じゃ 気づかない ものでしょうけれども➨ 155 00:10:21,988 --> 00:10:26,659 血臭と汗臭さと饐えた臭いと 微かに 香の匂い…。 156 00:10:26,659 --> 00:10:30,497 一体 何日 水浴びを してないのですかね? 157 00:10:30,497 --> 00:10:32,499 う… えっ えっと…。 158 00:10:32,499 --> 00:10:37,170 《セラフィーナ様が 殿を務められ 蛮族に捕らえられる➨ 159 00:10:37,170 --> 00:10:40,507 四日前に入ったきりだから…》 160 00:10:40,507 --> 00:10:44,677 は… は…! 161 00:10:44,677 --> 00:10:47,380 半月以上…。 162 00:10:49,349 --> 00:10:51,518 (セラ)マルシアス…。 163 00:10:51,518 --> 00:10:54,687 その なんだ 事情はわかるから➨ 164 00:10:54,687 --> 00:10:57,857 私からは 言い出しづらかったのも悪かった。 165 00:10:57,857 --> 00:11:01,060 (セラ)許せ。 はい…。 166 00:11:03,296 --> 00:11:08,468 (セラ)かくいう私も ここ 二 三日で 大分 汗をかいたからなぁ。 167 00:11:08,468 --> 00:11:11,804 まぁ 丁度いい頃合いだろう。 168 00:11:11,804 --> 00:11:15,475 念の為 剣は すぐに 抜けるようにしておくぞ? 169 00:11:15,475 --> 00:11:17,477 ほぼほぼ 心配は いらない筈ですけれど。 170 00:11:17,477 --> 00:11:19,479 え? 171 00:11:21,481 --> 00:11:23,483 ん~! 172 00:11:23,483 --> 00:11:27,654 邑の辺りから裏山にかけて ヴェーオル様の縄張りですから➨ 173 00:11:27,654 --> 00:11:30,490 竜が出ることは稀なんですよ。 174 00:11:30,490 --> 00:11:34,327 ままま 稀でも 竜が出る場所で水浴びを? 175 00:11:34,327 --> 00:11:36,329 そりゃ 他の場所なんて 竜の巣窟ですし➨ 176 00:11:36,329 --> 00:11:40,833 西の森で 散々 思い知ったでしょうに。 177 00:11:40,833 --> 00:11:43,670 ううっ… 西に帰りたい…。 178 00:11:43,670 --> 00:11:45,672 すまぬな マルシアス。 179 00:11:48,675 --> 00:11:51,344 前にも言ったように 私は➨ 180 00:11:51,344 --> 00:11:56,349 まだ 暫く この地を 後にするつもりはないのだ。 181 00:11:56,349 --> 00:11:59,185 まずは 早々に身を清めよう。 182 00:11:59,185 --> 00:12:02,956 体を冷やしすぎるのも よろしくない。 183 00:12:02,956 --> 00:12:04,958 (マルシアス)はい…。 184 00:12:08,127 --> 00:12:10,330 セラフィーナさま? 185 00:12:15,134 --> 00:12:17,837 フッ フフフッ…! 186 00:12:20,640 --> 00:12:23,643 水浴びの後の 焚き火は良いものだな。 187 00:12:23,643 --> 00:12:28,147 せっかく キレイになったのに 身体を冷やしてしまっては➨ 188 00:12:28,147 --> 00:12:30,149 意味がありませんから。 189 00:12:30,149 --> 00:12:32,819 あたたかい…。 190 00:12:32,819 --> 00:12:36,155 おっ そろそろ 塩焼きも いいんじゃないか? 191 00:12:36,155 --> 00:12:39,559 (ツェツィ)ええ いい具合ですね。 192 00:12:46,100 --> 00:12:49,669 おいしい…。 193 00:12:49,669 --> 00:12:53,172 (鳥の鳴き声) 194 00:12:57,677 --> 00:13:01,180 《そろそろ 大祓とやらの時間か》 195 00:13:03,449 --> 00:13:07,453 (バルハス)いやぁ 此度の澱みは 早う討たれて良かったわい。 196 00:13:07,453 --> 00:13:11,791 (グアス)繭の内なら 大祓の準備も 後始末も楽でいいわな。 197 00:13:11,791 --> 00:13:13,793 (ヴァス)例の嫁っ子が 仕留めたんだべ? 198 00:13:13,793 --> 00:13:17,130 (グアス)捨て身じゃな~。 真似できんわい! 199 00:13:17,130 --> 00:13:20,299 たった 1日で これほどウワサになっているとは…。 200 00:13:20,299 --> 00:13:22,802 アタシ達が ソれは モウ 頑張っタからネ! 201 00:13:22,802 --> 00:13:25,972 うん? 202 00:13:25,972 --> 00:13:28,141 そうか セラは あの時 たしか➨ 203 00:13:28,141 --> 00:13:31,144 マルシアスと頭をぶつけて 気絶しておったな。 204 00:13:31,144 --> 00:13:33,479 (セラ)あっ あれは 本当に稀な油断だぞ! 205 00:13:33,479 --> 00:13:35,481 カブトもなかったし! 206 00:13:35,481 --> 00:13:39,819 第一にだな あんなものを倒して 気が抜けぬ者がいてたまるか! 207 00:13:39,819 --> 00:13:43,489 ははは… まぁ それは 致し方あるまいのう。 208 00:13:43,489 --> 00:13:46,326 ソーれで イるどれンが 寝てる間ニ➨ 209 00:13:46,326 --> 00:13:49,328 アタシ達は 一晩中 飛び回ってたっテワケ。 210 00:13:49,328 --> 00:13:51,331 もう クタクタだヨ! 211 00:13:51,331 --> 00:13:54,500 それは なんとも ご足労をお掛けした。 212 00:13:54,500 --> 00:13:57,670 いんヤ 実は 疲れトカ 知らないケドね。 213 00:13:57,670 --> 00:13:59,672 え…? 214 00:13:59,672 --> 00:14:02,775 あ~ セラ テフューは 生まれが 事象の側だからか➨ 215 00:14:02,775 --> 00:14:05,278 認識が少々 適当でな。 216 00:14:05,278 --> 00:14:09,282 なんなら ツェツィとマルシアスの区別も 付いてないやもしれん程だぞ。 217 00:14:09,282 --> 00:14:13,286 ちょっ… それ 本当に 少々って言っていいのか? 218 00:14:13,286 --> 00:14:17,290 区別ノ付く相手ダけ 解ってれバ 良くな~イ? 219 00:14:17,290 --> 00:14:22,295 適当というか雑だ それは…。 ハハハ! 220 00:14:22,295 --> 00:14:24,964 (ヴァス)着いたべ~! 221 00:14:24,964 --> 00:14:27,133 オウ! あそこか。 222 00:14:27,133 --> 00:14:29,335 こりゃ ヒドイな。 まったくだ! 223 00:14:35,475 --> 00:14:45,818 ♬~ 224 00:14:45,818 --> 00:14:48,321 どういうことだ? 225 00:14:48,321 --> 00:14:51,991 ななな何? この異様な明るさ…。 226 00:14:51,991 --> 00:15:00,433 ♬~ 227 00:15:00,433 --> 00:15:03,236 これはっ… 白い塵…? 228 00:15:05,438 --> 00:15:09,108 《魔物と戦った辺り一帯が 塵と化している…?》 229 00:15:09,108 --> 00:15:13,112 これも 澱みの影響だ。 230 00:15:13,112 --> 00:15:18,785 儂ら生命に意思があるように 土や水 火 風にも意思がある。 231 00:15:18,785 --> 00:15:21,621 どちらも大元では 似通っているが➨ 232 00:15:21,621 --> 00:15:25,958 生命とそれ以外の意力には 実の所 明確な違いが➨ 233 00:15:25,958 --> 00:15:28,127 一つだけ存在しておる。 234 00:15:28,127 --> 00:15:32,799 (ヴェーオル)生命の意力は 一度 失われれば 二度とは戻らぬが➨ 235 00:15:32,799 --> 00:15:41,307 それ以外 事象の意力は澱み停滞し 在り様を忘れて塵と化すのだ。 236 00:15:41,307 --> 00:15:46,979 と 何年か前に こちらの理術師 カルカ・ロト殿に教わってな。 237 00:15:46,979 --> 00:15:48,981 やっ…! 238 00:15:48,981 --> 00:15:51,150 《凄い もっともらしいこと 言ってたけど➨ 239 00:15:51,150 --> 00:15:53,152 受け売りなのか…》 240 00:15:53,152 --> 00:15:56,989 ま 詳しい話は 僕が引き継ぐとしよう っと…。 241 00:15:56,989 --> 00:15:59,158 その前にあれだ。 242 00:15:59,158 --> 00:16:03,095 この事態を引き起こした バカの道具を渡してほしいな。 243 00:16:03,095 --> 00:16:05,765 うむ…。 244 00:16:05,765 --> 00:16:08,100 (ヴェーオル)これだ。 245 00:16:08,100 --> 00:16:11,771 ああっ! そそそ それは 私の法典じゃないですか! 246 00:16:11,771 --> 00:16:13,940 返し… ぐふっ! 247 00:16:13,940 --> 00:16:16,275 この泥ぼ… うけっ! 248 00:16:16,275 --> 00:16:21,113 主なものは 光と熱と衝撃に 変換するだけの理術の初歩か。 249 00:16:21,113 --> 00:16:23,115 やはり そうか…。 250 00:16:23,115 --> 00:16:26,118 ああ なんとも まぁ 芸のない。 251 00:16:26,118 --> 00:16:30,456 だ だが 昨日 私が見たところ 甲冑無しで受けたら➨ 252 00:16:30,456 --> 00:16:33,292 普通に危険な代物だと思えたが…。 253 00:16:33,292 --> 00:16:37,296 破壊するために 枯れるほど 土地の意力を使ったからね。 254 00:16:37,296 --> 00:16:40,299 確かに 破壊力はあるだろう。 255 00:16:40,299 --> 00:16:43,803 僕等に言わせれば 破壊なんてことの為に➨ 256 00:16:43,803 --> 00:16:47,640 理術を扱う思想自体が もうお粗末なのさ。 257 00:16:47,640 --> 00:16:49,809 え…? 258 00:16:49,809 --> 00:16:52,478 さあて もうすぐ正午になる。 259 00:16:52,478 --> 00:16:54,814 こんなに良い天気なのだから➨ 260 00:16:54,814 --> 00:16:58,117 土地の目覚ましには ちょうどいい! 261 00:17:04,257 --> 00:17:07,260 あれは…? 触媒だよ。 262 00:17:07,260 --> 00:17:13,099 (カルカ・ロト)各氏族が持ち寄った 地 水 火 風の触媒を➨ 263 00:17:13,099 --> 00:17:15,601 祝詞と共に励起させることで➨ 264 00:17:15,601 --> 00:17:19,272 土地に その在り様を 思い出してもらうのさ。 265 00:17:19,272 --> 00:17:33,786 ♬~ 266 00:17:33,786 --> 00:17:37,290 始めようか。 うむ。 267 00:17:48,634 --> 00:17:51,304 これより 大霊の御名のもと➨ 268 00:17:51,304 --> 00:17:55,474 大祓を執り行う! 269 00:17:55,474 --> 00:18:00,913 ヴェセネム・ケフェモ・クェナキャネ・フォネダ。 270 00:18:00,913 --> 00:18:04,417 《その言葉は私の知っている どの言葉よりも➨ 271 00:18:04,417 --> 00:18:10,590 古い音を伴って… 塵一面の荒れ野に響き渡った…》 272 00:18:10,590 --> 00:18:16,095 (カルカ・ロト)セサ・ムフェネ・エニム・オイェヴィ・イゥ。 273 00:18:16,095 --> 00:18:20,099 《セラ:幾万年もの はるけき昔から➨ 274 00:18:20,099 --> 00:18:23,102 語り継がれし清めの祝詞…》 275 00:18:25,438 --> 00:18:35,114 (カルカ・ロト)ヴァノ・ヴ・オア・ヴァノケ・ エフェゾヴ・ケフェイ・ヴェキオ! 276 00:18:35,114 --> 00:18:38,117 《セラ:炎禍を祓い 澱みを流し➨ 277 00:18:38,117 --> 00:18:43,022 森羅万象の罪科を あまねく清めし祈りの詞》 278 00:18:46,626 --> 00:18:49,462 《大祓詞…》 279 00:18:49,462 --> 00:18:57,637 ♬~ 280 00:18:57,637 --> 00:19:00,072 (一同)うわっ…! 281 00:19:00,072 --> 00:19:15,254 ♬~ 282 00:19:15,254 --> 00:19:17,757 はぁ はぁ…。 283 00:19:19,925 --> 00:19:22,595 ふぅ…。 284 00:19:22,595 --> 00:19:27,767 (ヴェーオル)うむ これでよいだろう。 285 00:19:27,767 --> 00:19:31,270 セラ しかと見届けたか? 286 00:19:33,939 --> 00:19:35,941 セラ…? 287 00:19:40,613 --> 00:19:43,115 (ヴェーオル)なにゆえ 泣いておる? 288 00:19:49,455 --> 00:19:52,258 ふう~ これで 30本目か。 289 00:19:54,293 --> 00:20:02,134 ♬~ 290 00:20:02,134 --> 00:20:05,471 《ラヴィラントの娘が 苗木を植える姿など➨ 291 00:20:05,471 --> 00:20:08,808 想像もしなかった。 292 00:20:08,808 --> 00:20:10,976 だけど 悪くない。 293 00:20:10,976 --> 00:20:13,312 それは ともかく 神秘的な儀式のあとに➨ 294 00:20:13,312 --> 00:20:16,315 総がかりで 植樹とは思わなかったな》 295 00:20:16,315 --> 00:20:19,485 なにやら 不思議そうな 顔をしておるのう。 296 00:20:19,485 --> 00:20:21,987 ヴェーオル? 297 00:20:21,987 --> 00:20:24,990 いや なんというか 地道な作業だと思ってなぁ。 298 00:20:24,990 --> 00:20:29,161 たしかに 森を癒やすのは 地道な作業だ。 299 00:20:29,161 --> 00:20:34,500 (ヴェーオル)だが この地道な事を 儂らが為さねば森は消える。 300 00:20:34,500 --> 00:20:39,171 子や孫や もっと先の誰かが泣く。 301 00:20:39,171 --> 00:20:42,842 今だけ 己だけ良ければ良い。 302 00:20:42,842 --> 00:20:46,011 (ヴェーオル)調和の事など どうでも良いという その欲念➨ 303 00:20:46,011 --> 00:20:51,016 それこそが 澱みを産み出す大元。 304 00:20:51,016 --> 00:20:54,687 魔物とは 我利我欲の姿そのものなのだ。 305 00:20:54,687 --> 00:20:57,356 (セラ)うおっ! 今回を例にあげると…。 306 00:20:57,356 --> 00:21:01,794 術者が 意力を吸いあげて 存在が 曖昧になった土地の意思が➨ 307 00:21:01,794 --> 00:21:05,464 意力で繋がっている 術者の記憶や意思を➨ 308 00:21:05,464 --> 00:21:07,967 逆に吸い出した形になるねぇ。 309 00:21:07,967 --> 00:21:12,304 吸い出した結果って それは 結構おおごとなのでは? 310 00:21:12,304 --> 00:21:14,807 おおごとだねぇ。 311 00:21:14,807 --> 00:21:19,311 具体的に言うと 人格と記憶が まっさらになるくらい。 312 00:21:19,311 --> 00:21:23,149 で では マルシアスの記憶が 無くなったのは…? 313 00:21:23,149 --> 00:21:27,486 ああ そういうことさ。 前にも少し言ったけど➨ 314 00:21:27,486 --> 00:21:30,990 普通なら廃人になる処が 全てが吸い尽くされる前に➨ 315 00:21:30,990 --> 00:21:32,992 助かるものが稀にいる。 316 00:21:32,992 --> 00:21:36,162 (カルカ・ロト)その様な例を 禊が済んだと➨ 317 00:21:36,162 --> 00:21:39,165 呼ぶ習わしなんだよね。 318 00:21:41,333 --> 00:21:45,004 蛮族娘…。 319 00:21:45,004 --> 00:21:47,306 マルシアスって…。 320 00:21:49,675 --> 00:21:53,345 コモネラ教団が運営する マルシアス修道院の➨ 321 00:21:53,345 --> 00:21:56,849 孤児院出の人に与えられる 名字じゃないですか。 322 00:21:56,849 --> 00:21:58,851 え…? 323 00:21:58,851 --> 00:22:02,788 あんな国の孤児院に入る経緯とか 育った記憶なんて➨ 324 00:22:02,788 --> 00:22:06,959 忘れた方が せいせいすると思いますけどね。 325 00:22:06,959 --> 00:22:11,463 ただ 今は 苗木を植えていれば いいんじゃないですか…。 326 00:22:11,463 --> 00:22:13,966 それも禊でしょうから。 327 00:22:28,147 --> 00:22:30,816 なぁ ヴェーオル。 ん? 328 00:22:30,816 --> 00:22:34,153 お前たちが 澱みを おぞましいと言っていた理由➨ 329 00:22:34,153 --> 00:22:37,323 少し解った気がする。 330 00:22:37,323 --> 00:22:41,160 そうか…。 (セラ)それと➨ 331 00:22:41,160 --> 00:22:46,165 東の… この地の 自然と人々との関係。 332 00:22:46,165 --> 00:22:50,669 お前たちが何と戦い 何を為さんとしてるのかも。 333 00:22:56,008 --> 00:22:58,010 (ヴェーオル)そうか…。