1 00:00:02,002 --> 00:00:05,005 《ニナ:フォルトナ国の初夏の星祭りは 麦の収穫祭であり➡ 2 00:00:05,005 --> 00:00:08,675 人々は星の神に 感謝と祈りをささげ➡ 3 00:00:08,675 --> 00:00:12,846 家の戸には ランタンが飾られる。 4 00:00:12,846 --> 00:00:16,550 一人に1つ 願いを込めて》 5 00:00:18,518 --> 00:00:22,356 アリシャ様は? 頭が痛いと休んでおられます。 6 00:00:22,356 --> 00:00:24,358 勝手に外へ出たりしないよう➡ 7 00:00:24,358 --> 00:00:27,527 扉は閉じておくのですよ。 はい。 8 00:00:27,527 --> 00:00:31,198 《ニナ:ちょこっとくらい 出歩いたって いいじゃないか。 9 00:00:31,198 --> 00:00:34,868 悪辣灰金目王子の指示か? クッソ~》 10 00:00:34,868 --> 00:00:37,037 んっ? 11 00:00:37,037 --> 00:00:39,039 (ムフルム)泥棒!? 12 00:00:39,039 --> 00:00:41,208 違う違う! 姉上? 13 00:00:41,208 --> 00:00:43,210 えっ? わぁっ! うわっ! 14 00:00:43,210 --> 00:00:46,046 ううっ… う~。 15 00:00:46,046 --> 00:00:49,049 誰? 僕を知らないのか? うん。 16 00:00:49,049 --> 00:00:51,885 フォルトナ国第一王子➡ 17 00:00:51,885 --> 00:00:56,556 ムフルム・セス・フォルトナだ。 18 00:00:56,556 --> 00:01:01,828 《まさか第一王子様とは…。 灰金目より年下だし》 19 00:01:01,828 --> 00:01:03,997 それにしても姉上は変わってるな。 20 00:01:03,997 --> 00:01:05,999 泥棒かと思ったぞ。 21 00:01:05,999 --> 00:01:08,335 目の色が青じゃなかったら。 22 00:01:08,335 --> 00:01:11,171 《瞳の色が そっくりだったから➡ 23 00:01:11,171 --> 00:01:15,676 亡くなった王女 アリシャ姫の 身代わりになった…》 24 00:01:15,676 --> 00:01:18,011 どこでも案内してやるぞ。 25 00:01:18,011 --> 00:01:21,181 僕は次期国王だから 知らぬ場所はない。 26 00:01:21,181 --> 00:01:23,850 ん~ それなら…。 27 00:01:23,850 --> 00:01:27,854 悪辣な灰金目王子の弱みを つかみたい! 28 00:03:10,157 --> 00:03:13,660 うお~っ! んっ んっ んっ! うぁ…。 29 00:03:13,660 --> 00:03:15,829 あぁ! (部下たち)おお~っ! 30 00:03:15,829 --> 00:03:17,831 まいりました。 (拍手) 31 00:03:17,831 --> 00:03:22,169 (拍手) 32 00:03:22,169 --> 00:03:26,173 兄上は僕を守るため 強くならなくてはいけないから。 33 00:03:26,173 --> 00:03:28,675 ムフルム様は? (ムフルム/ニナ)あっ! 34 00:03:28,675 --> 00:03:32,679 また伏せってるそうだ。 剣術 お嫌いだからなぁ。 35 00:03:32,679 --> 00:03:35,682 アズール様のようにはいかないさ。 36 00:03:35,682 --> 00:03:38,185 王には必要ないからだ! 37 00:03:38,185 --> 00:03:41,688 兄上は僕のためにやるんだ! 《嫌ってんのかな? 38 00:03:41,688 --> 00:03:44,858 まぁ灰金目ばっか褒められてたら やだよな》 39 00:03:44,858 --> 00:03:48,695 兄上だって苦手なものあるさ! たぶん…。 40 00:03:48,695 --> 00:03:52,365 よし! じゃあ もっと本格的に探ろう! 41 00:03:52,365 --> 00:03:55,368 弱み見つけて まいったって言わせよう! 42 00:03:55,368 --> 00:03:59,039 行くぞ! 行くって どこへ? 43 00:03:59,039 --> 00:04:01,641 おっ… どうかしたのか? 44 00:04:01,641 --> 00:04:04,478 今 誰かに見られてたような 気がして…。 45 00:04:04,478 --> 00:04:06,813 えっ? 誰もいないぞ。 46 00:04:06,813 --> 00:04:09,015 気のせいか…。 47 00:04:12,819 --> 00:04:16,656 勝手に…! 姉上はそれでも王女ですか! 48 00:04:16,656 --> 00:04:19,659 うん。 王女王女。 49 00:04:19,659 --> 00:04:22,662 《ニナ:まるで 異国みたいだ。 50 00:04:22,662 --> 00:04:28,335 灰金目王子は何を思って ここで過ごしてるんだろう…》 51 00:04:28,335 --> 00:04:31,505 (ムフルム)兄上は ホントにすごいんだ。 52 00:04:31,505 --> 00:04:39,012 17のとき すでに連隊を率いてて すごく立派で 僕は…。 53 00:04:39,012 --> 00:04:41,181 ムフルム お前…。 54 00:04:41,181 --> 00:04:43,183 ⚟アズール様。 (2人)あっ! 55 00:04:46,019 --> 00:04:48,021 (アズール)んっ! 56 00:04:53,860 --> 00:04:58,031 (足音) 57 00:04:58,031 --> 00:05:00,133 うぇ~っ! うぅ…。 58 00:05:00,133 --> 00:05:03,303 どうやら作法よりも 慎みを覚えさせるのが➡ 59 00:05:03,303 --> 00:05:05,805 先のようだな。 寝所だぞ。 60 00:05:05,805 --> 00:05:08,141 いつまで小娘でいるつもりだ。 61 00:05:08,141 --> 00:05:10,644 少しは恥じらいを知れ。 62 00:05:10,644 --> 00:05:14,314 うう…! ムフルム様! うわっ! 63 00:05:14,314 --> 00:05:16,483 《様?》 このような振る舞い➡ 64 00:05:16,483 --> 00:05:18,985 感心しませんね。 65 00:05:18,985 --> 00:05:21,488 うるさい。 僕は次期王だぞ! 66 00:05:21,488 --> 00:05:26,159 次期王なのですから もう少し考えて行動なされませ。 67 00:05:26,159 --> 00:05:28,662 勝手に入ったのはおれ… あたしが…。 68 00:05:28,662 --> 00:05:32,832 剣術もサボっておられるようですね。 そんなことでは…。 69 00:05:32,832 --> 00:05:35,836 黙れ! 僕が 王にふさわしくないと思うなら➡ 70 00:05:35,836 --> 00:05:38,672 アズールが王になればいいだろ! 71 00:05:38,672 --> 00:05:40,674 (ニナ)ムフルム! 72 00:05:40,674 --> 00:05:43,343 女官を呼ぶから戻れ。 俺は今から用が…。 73 00:05:43,343 --> 00:05:45,512 バカ! 悪いのはおれだぞ! 74 00:05:45,512 --> 00:05:48,515 ちゃんと聞いてやれよ! お前 兄ちゃんなんだから。 75 00:05:48,515 --> 00:05:51,017 ハァ ハァ ハァ…。 76 00:05:51,017 --> 00:05:53,119 待てって! ついて来るな! 77 00:05:55,188 --> 00:05:57,357 危ないぞ! 78 00:05:57,357 --> 00:05:59,960 うるさい! あっち行け! 79 00:05:59,960 --> 00:06:01,962 わっ! あっ! 80 00:06:01,962 --> 00:06:04,631 ムフルム~! 81 00:06:04,631 --> 00:06:08,468 (落ちる音) 82 00:06:08,468 --> 00:06:10,637 (ムフルム)な… なんでこんな。 83 00:06:10,637 --> 00:06:13,306 寒いときは こうやって くっつくんだぞ。 84 00:06:13,306 --> 00:06:15,642 助けが来るまでの辛抱だ。 85 00:06:15,642 --> 00:06:18,812 助け… このまま来ないかも。 86 00:06:18,812 --> 00:06:21,815 何言ってんだ。 王子様だろ。 87 00:06:21,815 --> 00:06:24,818 今頃 大騒ぎで捜してるさ! 88 00:06:24,818 --> 00:06:28,989 母上は そうかもだけど… みんな思ってる。 89 00:06:28,989 --> 00:06:33,493 兄上が 第一王子であるべきだって…。 90 00:06:33,493 --> 00:06:37,330 《ニナ:王子様って 案外大変なのかもな。 91 00:06:37,330 --> 00:06:41,501 きっと周りがうるさくて いろんなこと考えちゃうんだ…。 92 00:06:41,501 --> 00:06:45,338 もっと 単純でいいのに》 93 00:06:45,338 --> 00:06:50,176 ムフルムは兄上のこと好きなんだな。 94 00:06:50,176 --> 00:06:52,846 うろうろしてたのは 兄上目当てだろ。 95 00:06:52,846 --> 00:06:55,682 んん…。 弱みや苦手を知れば➡ 96 00:06:55,682 --> 00:06:59,352 もっと近づけると思った? んん…。 97 00:06:59,352 --> 00:07:01,788 (ニナ)連隊を率いていた兄上は➡ 98 00:07:01,788 --> 00:07:04,457 すごく立派で 僕もああなりたい。 99 00:07:04,457 --> 00:07:07,294 ああ…。 んっ…。 100 00:07:07,294 --> 00:07:11,798 フフフ… じゃあさ 兄上に直接いろいろ教わろう! 101 00:07:11,798 --> 00:07:14,634 ちゃんと言ってさ。 きっと お前は➡ 102 00:07:14,634 --> 00:07:16,970 立派で優しい王様になれるぞ。 103 00:07:16,970 --> 00:07:19,472 兄上 嫌じゃないかな…。 104 00:07:19,472 --> 00:07:22,142 いざとなったら 弱み握って脅してやる。 105 00:07:22,142 --> 00:07:24,477 姉上は あくどいな。 106 00:07:24,477 --> 00:07:27,480 ところで なんか水 増えてないか? 107 00:07:27,480 --> 00:07:30,150 そんなわけない。 ここは もう枯れてて…。 108 00:07:30,150 --> 00:07:32,152 (水が湧き出す音) 109 00:07:32,152 --> 00:07:35,989 (2人)えっ! うわ~っ! 110 00:07:35,989 --> 00:07:39,993 (ニナ)た~す~け~て~! 111 00:07:39,993 --> 00:07:42,829 (ムフルムの泣き声) 112 00:07:42,829 --> 00:07:45,832 姉上… ごめんなさい…。 113 00:07:45,832 --> 00:07:49,002 ぼ… ぼ… 僕 ふくよかで…。 114 00:07:49,002 --> 00:07:53,006 ふくよか… だと? いいふうに言ったな~。 115 00:07:53,006 --> 00:07:55,008 大丈夫 へっちゃら~。 116 00:07:55,008 --> 00:07:57,010 《とは言ったものの…》 117 00:07:57,010 --> 00:08:00,113 誰か~ 兄上~…。 118 00:08:00,113 --> 00:08:02,449 《なんで こんなことに…。 119 00:08:02,449 --> 00:08:06,119 あぁ… アイツのせいだ…。 120 00:08:06,119 --> 00:08:08,955 おれは大事な身代わりなんだろ!? 121 00:08:08,955 --> 00:08:11,791 だったら早く助けろよ~!》 122 00:08:11,791 --> 00:08:14,627 アズールのバ~カ バ~カ! 123 00:08:14,627 --> 00:08:18,465 ドクズ! アホ マヌケ 出べそ~! 124 00:08:18,465 --> 00:08:20,467 誰が出べそだ。 125 00:08:20,467 --> 00:08:24,070 (2人)あっ! あっ…。 126 00:08:28,975 --> 00:08:32,979 まったく どれだけ水につかるのが 好きなんだ お前は。 127 00:08:32,979 --> 00:08:35,648 登れるか? 128 00:08:35,648 --> 00:08:37,650 うん 平気。 129 00:08:37,650 --> 00:08:40,653 《ありゃ… 冷えすぎて体が…》 130 00:08:42,655 --> 00:08:44,991 はぁ~ わっ! 131 00:08:44,991 --> 00:08:47,327 ちゃんと腕を首に回せ。 132 00:08:47,327 --> 00:08:50,630 安定しない。 あっ… えっ? 133 00:08:52,832 --> 00:08:55,168 水は冷たかったろう。 134 00:08:55,168 --> 00:08:57,670 ムフルムを ありがとう。 135 00:08:57,670 --> 00:09:00,440 あっ…! 136 00:09:00,440 --> 00:09:04,944 ♬~ 137 00:09:04,944 --> 00:09:08,114 《あったかい…。 わかってる。 138 00:09:08,114 --> 00:09:10,283 悪いヤツじゃないんだ…。 139 00:09:10,283 --> 00:09:13,987 ちっちゃい王子が 大好きなヤツだもの…》 140 00:09:15,955 --> 00:09:20,460 あっ 兄上 こ… 今度…。 141 00:09:20,460 --> 00:09:22,962 剣術 教えてください! 142 00:09:22,962 --> 00:09:24,964 んっ! 143 00:09:31,638 --> 00:09:35,308 いつでも来るといい。 ただし私は厳しいぞ? 144 00:09:35,308 --> 00:09:37,310 はっ…! 145 00:09:37,310 --> 00:09:41,481 フッ。 ⚟さぁ 参りましょう。 146 00:09:41,481 --> 00:09:43,483 (ダイタス)さっ。 147 00:09:43,483 --> 00:09:46,319 わからないものだな。 148 00:09:46,319 --> 00:09:49,322 避けられてると思っていた。 149 00:09:49,322 --> 00:09:54,494 《心の内は 声にしないとわからないから》 150 00:09:54,494 --> 00:09:57,997 なぁ 苦手なことってなんだ? 151 00:09:57,997 --> 00:10:00,500 なぜ そんなことを聞く。 152 00:10:00,500 --> 00:10:03,336 ムフルムに自信つけてやるんだ。 153 00:10:03,336 --> 00:10:05,505 《ホントは 弱みを握りたい》 154 00:10:05,505 --> 00:10:11,344 これといってないな。 形のないものは… 苦手だが。 155 00:10:11,344 --> 00:10:13,847 形のない? 156 00:10:13,847 --> 00:10:15,849 わからなくていい。 157 00:10:15,849 --> 00:10:20,186 《わかりたくなるじゃないか》 158 00:10:20,186 --> 00:10:22,355 あっ 待って! わかったかも。 159 00:10:22,355 --> 00:10:25,024 「形のない」でしょ。 160 00:10:25,024 --> 00:10:28,528 おばけだ! 絶対違う。 161 00:10:28,528 --> 00:10:30,864 (ボーグ_)アリシャ姫は死んでると? 162 00:10:30,864 --> 00:10:33,032 確証はまだ…。 163 00:10:33,032 --> 00:10:35,368 (ボーグ_)だが あの青い瞳…。 164 00:10:35,368 --> 00:10:40,673 アリシャ姫でないとしたら あれはいったい何者なのだ。 165 00:10:43,543 --> 00:10:49,549 はぁ~ もう気を抜けるとこは ここしかないよ~。 166 00:10:49,549 --> 00:10:52,051 気を抜いていい場所なんてない。 167 00:10:52,051 --> 00:10:54,888 どこでもしぜんに アリシャでいなくては。 168 00:10:54,888 --> 00:10:58,391 まだまだ一人では 出歩かせられないな。 169 00:10:58,391 --> 00:11:02,662 アズゥ! なんだよ おばけ怖いくせに! 170 00:11:02,662 --> 00:11:06,499 アズゥだと!? 文句が子どもだな。 うるさい! 171 00:11:06,499 --> 00:11:09,502 フッ すっかり 仲よくなられましたねぇ。 172 00:11:09,502 --> 00:11:12,338 どこが! おかしなことを言うな。 173 00:11:12,338 --> 00:11:14,507 (ダイタス)アズール様に そのような口を利けるのは➡ 174 00:11:14,507 --> 00:11:18,845 あなただけです。 《そうなの?》 175 00:11:18,845 --> 00:11:23,850 もうすぐ星祭りか。 城でもやるんだな。 176 00:11:23,850 --> 00:11:28,855 って まさか 星の巫女として 舞えとか言われたりするんじゃ!? 177 00:11:28,855 --> 00:11:34,193 大丈夫だ。 「還俗したアリシャ姫に 役目はない」で通してある。 178 00:11:34,193 --> 00:11:36,196 ホッ… そうか。 179 00:11:38,364 --> 00:11:40,867 王族も願い事をしていい。 180 00:11:40,867 --> 00:11:42,869 それはお前のだ。 181 00:11:42,869 --> 00:11:45,872 えっ? あっ… うん…。 182 00:11:45,872 --> 00:11:48,374 《優しいと ビビる~》 183 00:11:48,374 --> 00:11:51,711 (王)アズール! アリシャ! 184 00:11:51,711 --> 00:11:54,213 《ニナ:王様! 王妃様!》 185 00:11:54,213 --> 00:11:57,216 (王)ランタンの準備か? はい。 186 00:11:57,216 --> 00:12:01,154 (王妃)王位が欲しい などと 願うのではあるまいな? 187 00:12:01,154 --> 00:12:03,990 《ニナ:この王妃は…!》 そう言うな。 188 00:12:03,990 --> 00:12:06,659 アズールは物分かりのいい第二王子だ。 189 00:12:06,659 --> 00:12:09,495 腹の内の読めない男ですわよ! 190 00:12:09,495 --> 00:12:13,333 巫女としての アリシャの神事が 見られぬのは残念だ。 191 00:12:13,333 --> 00:12:17,670 だが幸い そなた自身が 祭りを楽しむことができよう。 192 00:12:17,670 --> 00:12:20,340 《王様は いい人~!》 193 00:12:20,340 --> 00:12:24,510 (ボーグ_)アリシャ様 巫女舞ぐらい 舞ってもらえないですかね? 194 00:12:24,510 --> 00:12:27,513 《何言ってくれてんの この人!》 195 00:12:27,513 --> 00:12:29,816 (王)では また祭りの日にな。 196 00:12:32,352 --> 00:12:35,688 相変わらず やな王妃様だったなぁ。 197 00:12:35,688 --> 00:12:37,857 あの人のことは嫌いではない。 198 00:12:37,857 --> 00:12:42,028 むしろ好感を持ってるくらいだ。 えぇ~っ! 199 00:12:42,028 --> 00:12:44,864 真っ正直で 正面からしか来ない人だ。 200 00:12:44,864 --> 00:12:49,869 面倒なのは そういう人より むしろ…。 201 00:12:49,869 --> 00:12:52,705 まぁ 世の中は お前のように➡ 202 00:12:52,705 --> 00:12:55,541 単純な人ばかりじゃない ってことだ。 203 00:12:55,541 --> 00:12:58,378 今 バカにしたろ~! 褒めたんだ。 204 00:12:58,378 --> 00:13:01,814 ランタン落とすぞ。 うっ わっと。 205 00:13:01,814 --> 00:13:06,986 アズはランタンもらわなかった? ああ いいんだ。 206 00:13:06,986 --> 00:13:10,657 願うことは もうないからな。 207 00:13:10,657 --> 00:13:13,326 《それって願い事がないから? 208 00:13:13,326 --> 00:13:15,995 それとも かなったから?》 209 00:13:15,995 --> 00:13:18,498 あぁ 危ない。 それ そこに運んで…。 210 00:13:18,498 --> 00:13:21,167 星祭りなんて来なくていいのに。 211 00:13:21,167 --> 00:13:23,369 まだ 風邪治んないからか? 212 00:13:25,505 --> 00:13:29,676 ムフルム ホント体弱いよなぁ。 もう治ってますよ! 213 00:13:29,676 --> 00:13:32,512 母上が心配するから 寝てるだけです! 214 00:13:32,512 --> 00:13:35,848 ふ~ん。 兄上だって小さい頃は➡ 215 00:13:35,848 --> 00:13:39,352 病弱だったって話なんだぞ! へぇ~。 216 00:13:39,352 --> 00:13:44,190 そうじゃなくて 祭りが終わって あと ひとつき半もしたら➡ 217 00:13:44,190 --> 00:13:47,527 姉上はお嫁に行ってしまわれる じゃないですか。 218 00:13:47,527 --> 00:13:51,698 あっ そっか。 でも 会いたきゃ いつだって会えば…。 219 00:13:51,698 --> 00:13:54,200 姉上は ガルガダに行くんですよ!? 220 00:13:54,200 --> 00:13:56,369 隣国といっても ガルガダは➡ 221 00:13:56,369 --> 00:13:58,371 険しい山の向こう。 222 00:13:58,371 --> 00:14:00,640 陸からは ぐる~っと遠回りだし➡ 223 00:14:00,640 --> 00:14:02,809 海から行くのも遠いし➡ 224 00:14:02,809 --> 00:14:04,977 数週間はかかるとこですよ!? 225 00:14:04,977 --> 00:14:07,146 《そんな遠いの!?》 226 00:14:07,146 --> 00:14:10,650 もとは 最北の小国だったそうですが…。 227 00:14:10,650 --> 00:14:15,988 ここ数十年で あっという間に 南に侵攻した国なんですよ。 228 00:14:15,988 --> 00:14:21,160 それに ガルガダの第一王子は その…。 229 00:14:21,160 --> 00:14:23,996 いろいろ怖い方だと聞くので…。 230 00:14:23,996 --> 00:14:26,666 ひいおじい様が 寝たきりじゃなかったら➡ 231 00:14:26,666 --> 00:14:29,836 きっと なんとかしてくれるのに…。 232 00:14:29,836 --> 00:14:32,004 僕は心配です。 233 00:14:32,004 --> 00:14:36,175 姉上が嫁がないよう 願ってしまおうかな…。 234 00:14:36,175 --> 00:14:40,346 かわっ! 姉上~…! 235 00:14:40,346 --> 00:14:44,517 《ガルガダって遠い国だったんだ…。 236 00:14:44,517 --> 00:14:49,522 そんな遠くに行ったら…。 237 00:14:49,522 --> 00:14:52,325 もう会えなくなる…》 238 00:14:56,028 --> 00:14:58,698 これは アリシャ様! 239 00:14:58,698 --> 00:15:00,800 ずっと離宮でお育ちですと➡ 240 00:15:00,800 --> 00:15:04,804 街の星祭りを ご覧になったことないのでは? 241 00:15:04,804 --> 00:15:07,306 《あっ 余計なこと言ったヤツ》 242 00:15:07,306 --> 00:15:09,976 王宮から出るわけにも いきませんし…。 243 00:15:09,976 --> 00:15:12,979 王族も お忍びで街へ出ますよ。 244 00:15:12,979 --> 00:15:15,982 《ええっ》 例えば…。 245 00:15:19,152 --> 00:15:21,154 場内は酒宴です。 246 00:15:21,154 --> 00:15:25,158 抜け出してもわかりませんよ。 では。 247 00:15:25,158 --> 00:15:28,161 アリシャ様! 今のは…? 248 00:15:28,161 --> 00:15:31,364 姫は お一人で 出歩くものではありません。 249 00:15:34,667 --> 00:15:37,503 アリシャ様 どうかされました? 250 00:15:37,503 --> 00:15:39,672 《外へ…? 251 00:15:39,672 --> 00:15:42,842 出られるなんて 思ってなかった…。 252 00:15:42,842 --> 00:15:46,179 出て どうするんだ?》 253 00:15:46,179 --> 00:15:49,682 《ニナの両親:ニナ…。 (サジ/コリン)ニナ…》 254 00:15:55,688 --> 00:16:00,126 (ボーグ_)聞いた話では以前 青い瞳の孤児がいたとか。 255 00:16:00,126 --> 00:16:02,295 年の頃も同じぐらい。 256 00:16:02,295 --> 00:16:05,965 星離宮の者は口が堅くて何一つ…。 257 00:16:05,965 --> 00:16:10,803 大上皇様も病で もはや力は なくなったも同然。 258 00:16:10,803 --> 00:16:13,806 ヤツめを牽制するのにも 使えましょう。 259 00:16:13,806 --> 00:16:15,808 お任せください。 260 00:16:15,808 --> 00:16:18,811 決してヤツには知られぬよう…。 261 00:16:18,811 --> 00:16:21,147 いなくなった!? はい。 262 00:16:21,147 --> 00:16:25,318 城壁内の神殿でお見かけした という話もありますが…。 263 00:16:25,318 --> 00:16:27,320 何か変わった様子は? 264 00:16:27,320 --> 00:16:30,156 昨日はずっと うわの空でした。 265 00:16:30,156 --> 00:16:36,162 そういえば… 関係あるか わかりませんが 昨日の昼間…。 266 00:16:36,162 --> 00:16:39,999 《ボーグ_:神殿には 神官たちのローブがあります。 267 00:16:39,999 --> 00:16:43,102 神殿は街へ通じてますから》 268 00:16:45,505 --> 00:16:49,675 ホントに… 出てきちゃった。 269 00:16:49,675 --> 00:16:54,180 《久しぶりの外。 帰ってきた!》 270 00:16:54,180 --> 00:16:57,016 《ニナの父:ニナ。 (ニナの母)ニナ。 271 00:16:57,016 --> 00:17:02,121 おかえり ニナ。 ニナ 今日は星のお祭りよ。 272 00:17:02,121 --> 00:17:04,957 願い事は決めたか? 273 00:17:04,957 --> 00:17:09,128 星の神様は ニナと同じ 青い目なんですって。 274 00:17:09,128 --> 00:17:12,298 すてきね。 でも ここでは➡ 275 00:17:12,298 --> 00:17:14,800 大人になるまで隠しておこうね。 276 00:17:14,800 --> 00:17:19,472 ニナ。 ニ~ナ。 277 00:17:19,472 --> 00:17:23,809 (サジ)ニナね。 大丈夫! オレらと一緒に暮らそう。 278 00:17:23,809 --> 00:17:26,979 オレはサジ。 こっちは弟のコリン。 279 00:17:26,979 --> 00:17:30,149 ランタン かっぱらってきた~! 280 00:17:30,149 --> 00:17:33,486 何願う? ニナが決めなよ。 281 00:17:33,486 --> 00:17:35,488 ニナなら どんな願いにする? 282 00:17:35,488 --> 00:17:37,490 ニナ! なぁ ニナ》 283 00:17:37,490 --> 00:17:41,794 ハァ ハァ ハァ ハァ…。 284 00:17:45,164 --> 00:17:47,166 サジ…? 285 00:17:47,166 --> 00:17:51,337 《誰も 何も ない。 286 00:17:51,337 --> 00:17:55,007 どこにも… 「ニナ」って存在ごと➡ 287 00:17:55,007 --> 00:17:58,678 消える…》 288 00:17:58,678 --> 00:18:00,947 どういうつもりだ! わぁっ! 289 00:18:00,947 --> 00:18:03,282 ハァ ハァ…。 くっ…。 290 00:18:03,282 --> 00:18:06,786 お前の… 全部 お前のせいだ! 291 00:18:06,786 --> 00:18:11,290 みんないなく… おれは… うっ…。 292 00:18:11,290 --> 00:18:14,961 あっ…! 293 00:18:14,961 --> 00:18:18,297 アンタ言ったよな 「お前は死ぬ」って。 294 00:18:18,297 --> 00:18:23,803 おれ バカだから 王女に成り代わる 例えなんだって単純に思ってた。 295 00:18:23,803 --> 00:18:25,972 でも違うんだ。 296 00:18:25,972 --> 00:18:28,474 おれは確かに死ぬんだ! 297 00:18:28,474 --> 00:18:31,978 今まで生きていた ニナが 消えるってことなんだ! 298 00:18:31,978 --> 00:18:36,983 遠く離れた異国に行って 誰も ニナを知る人はいなくなる。 299 00:18:36,983 --> 00:18:40,987 ううん… とっくに死んでるんだった。 300 00:18:40,987 --> 00:18:43,656 ニナって…。 301 00:18:43,656 --> 00:18:49,996 もう 名前を呼んでくれる人 いないから…。 302 00:18:49,996 --> 00:18:51,998 《名前…。 303 00:18:51,998 --> 00:18:54,500 顔もわからない。 304 00:18:54,500 --> 00:18:57,169 もう 思い出せない。 305 00:18:57,169 --> 00:18:59,839 その名前…》 306 00:18:59,839 --> 00:19:05,611 《王:今日からお前の名は アズール・セス・フォルトナだ。 307 00:19:05,611 --> 00:19:08,781 (ダイタス)本当にこれでよいのですか。 308 00:19:08,781 --> 00:19:14,620 わかってますか もう一人 あなた自身をつくることに…》 309 00:19:14,620 --> 00:19:18,791 《アズール:そうじゃない。 俺はただ…!》 310 00:19:18,791 --> 00:19:20,793 んっ! 311 00:19:20,793 --> 00:19:22,795 ぎゃっ! 312 00:19:26,132 --> 00:19:28,134 ぐおっ! ぐあ~っ! 313 00:19:28,134 --> 00:19:30,636 ひっ ひっ ひぃ…! 314 00:19:32,805 --> 00:19:35,141 こうなったら コイツを! うう…!? 315 00:19:35,141 --> 00:19:38,811 うっ! やあっ! 316 00:19:38,811 --> 00:19:42,148 アズ! 317 00:19:42,148 --> 00:19:44,650 うっ! 318 00:19:44,650 --> 00:19:46,652 わっ! うっ…。 やぁ~! がっ! 319 00:19:46,652 --> 00:19:50,322 んっ! くあっ… うう…。 320 00:19:50,322 --> 00:19:53,325 あっ この人…。 なるほど。 321 00:19:53,325 --> 00:19:56,495 やはり まがいものの姫➡ 322 00:19:56,495 --> 00:19:58,664 だったようだな。 323 00:19:58,664 --> 00:20:00,833 どういうつもりだったかは聞かぬ。 324 00:20:00,833 --> 00:20:04,003 死人に口はないからな。 325 00:20:04,003 --> 00:20:07,106 アズール! この簒奪者め…! 326 00:20:11,343 --> 00:20:13,345 はっ うっ…。 327 00:20:13,345 --> 00:20:15,347 あっ。 328 00:20:17,349 --> 00:20:19,351 あっ! けが!? 329 00:20:19,351 --> 00:20:22,688 かすり傷だ。 《おれのせい…!》 330 00:20:22,688 --> 00:20:24,857 お前のせいじゃないぞ。 331 00:20:24,857 --> 00:20:28,861 王宮には俺の存在を 快く思わない者たちがいる。 332 00:20:28,861 --> 00:20:33,365 ヤツらの狙いは 俺を排することなのだからな。 333 00:20:33,365 --> 00:20:37,036 まったく 気の早いことだ。 334 00:20:37,036 --> 00:20:39,705 やっぱり けが痛むんだろう!? 335 00:20:39,705 --> 00:20:42,374 お人よしめ。 いいぞ。 えっ? 336 00:20:42,374 --> 00:20:44,877 今なら 俺も追わない。 337 00:20:44,877 --> 00:20:47,580 どこか遠くへ逃げるがいい。 338 00:20:50,049 --> 00:20:52,051 《さっき おれが そう言ったから? 339 00:20:52,051 --> 00:20:54,220 そんな軽いことだった?》 340 00:20:54,220 --> 00:20:57,389 おれ… あたしがいなくなったら➡ 341 00:20:57,389 --> 00:20:59,558 困るんじゃないのかよ…。 342 00:20:59,558 --> 00:21:02,328 また なんとかするだけだ。 343 00:21:02,328 --> 00:21:04,330 逃げるなら さっさと…。 344 00:21:04,330 --> 00:21:08,000 また身代わりをつくるとか だったら同じことだかんな! 345 00:21:08,000 --> 00:21:11,670 前 あたしのこと 必要だって言ったよな。 346 00:21:11,670 --> 00:21:14,673 今も本当か? ああ。 347 00:21:14,673 --> 00:21:18,344 じゃあいいよ。 さっきのは八つ当たりだ。 348 00:21:18,344 --> 00:21:20,846 あんとき すでに 名前呼んでくれる人なんて➡ 349 00:21:20,846 --> 00:21:23,015 いなかったんだ。 350 00:21:23,015 --> 00:21:25,851 《お前は あたしを必要だと言った。 351 00:21:25,851 --> 00:21:29,355 その言葉に免じて…》 352 00:21:29,355 --> 00:21:32,358 許してやる。 353 00:21:32,358 --> 00:21:34,660 死んでやるよ。 354 00:21:40,032 --> 00:21:44,036 お前が アリシャでないことを 俺は知っている。 355 00:21:48,040 --> 00:21:50,209 ニナ。 356 00:21:50,209 --> 00:21:52,711 2人のときは そう呼ぼう。 357 00:21:52,711 --> 00:21:54,713 あぁ…。 358 00:21:54,713 --> 00:21:59,385 《願いを… 一つだけ祈るなら。 359 00:21:59,385 --> 00:22:01,487 星の神様…。 360 00:22:01,487 --> 00:22:05,491 たった一人でいいから あたしに…。 361 00:22:05,491 --> 00:22:08,828 あと ひとつき半か…。 362 00:22:08,828 --> 00:22:13,832 変だなぁ… 胸が痛い…》