1 00:00:02,002 --> 00:00:04,171 《ニナ:灰金色の目》 2 00:00:04,171 --> 00:00:07,341 グルル…。 3 00:00:07,341 --> 00:00:09,343 (小枝を踏む音) 4 00:00:09,343 --> 00:00:13,013 グルル…! 《アズ…!》 5 00:00:13,013 --> 00:00:16,316 あっ!? (銃声) 6 00:00:19,520 --> 00:00:21,521 《セト…》 7 00:00:21,521 --> 00:00:23,857 (ニィナ)ア~ セト~! (セト)ニィナが呼んだ。 8 00:00:23,857 --> 00:00:26,860 ア~! ニィナ! 9 00:00:26,860 --> 00:00:29,196 無事でよかった~。 10 00:00:29,196 --> 00:00:33,600 (セト)ニィナがいなければ お前は ヤツの餌食だった。 11 00:00:35,702 --> 00:00:40,207 おい。 あっ 水!? ありがとう…。 12 00:00:40,207 --> 00:00:44,044 移動する。 あっちに 休めそうな場所があった。 13 00:00:44,044 --> 00:00:46,713 えっ!? あの… みんなは? 14 00:00:46,713 --> 00:00:51,218 印はつけてきた。 朝には たどりつくだろう。 15 00:00:51,218 --> 00:00:53,553 《朝…!? 16 00:00:53,553 --> 00:00:57,057 それまで2人!?》 17 00:02:37,524 --> 00:02:40,694 (アン)アリシャ様は ご無事でしょうか。 18 00:02:40,694 --> 00:02:44,197 (ヒカミ)馬車内にはいないと 言っているようですね。 19 00:02:44,197 --> 00:02:46,533 外へ出たのでしょう。 20 00:02:46,533 --> 00:02:49,202 《捜しに降りたいところだが➡ 21 00:02:49,202 --> 00:02:52,039 侍女ができることではないしな。 22 00:02:52,039 --> 00:02:55,709 信じるほかあるまい。 23 00:02:55,709 --> 00:02:59,713 あの豪運の星を…》 24 00:02:59,713 --> 00:03:01,815 待っ… 速っ…。 25 00:03:01,815 --> 00:03:05,652 《振り返りもしないけど 心細くなんない。 26 00:03:05,652 --> 00:03:07,988 痛いのも我慢できる。 27 00:03:07,988 --> 00:03:11,591 一人じゃないって すごいな…》 28 00:03:20,333 --> 00:03:22,335 近くに座るな。 29 00:03:22,335 --> 00:03:24,671 はいはい。 水は置いていけよ。 30 00:03:24,671 --> 00:03:26,673 《ふ~んだ ふ~んだ!》 31 00:03:30,510 --> 00:03:32,679 (ニィナ)セト! セト~! 32 00:03:32,679 --> 00:03:34,681 《ニィナ?》 33 00:03:38,518 --> 00:03:40,520 あっ! チッ! 34 00:03:40,520 --> 00:03:43,023 チッ じゃねえよ! 見せてみろよ! 35 00:03:43,023 --> 00:03:46,860 寄るな! あっ! ケガしてるのか!? 36 00:03:46,860 --> 00:03:49,196 あのときの…! 37 00:03:49,196 --> 00:03:51,698 こんなのは傷のうちに入らない。 38 00:03:51,698 --> 00:03:53,700 大して痛みも感じない。 39 00:03:53,700 --> 00:03:56,203 獣傷は危ないんだ。 40 00:03:56,203 --> 00:03:59,206 死んじゃう人だって いるんだからな! 41 00:03:59,206 --> 00:04:03,977 バカめ。 これくらいで死ねるほど 善行は重ねてないわ。 42 00:04:03,977 --> 00:04:06,980 神との勝負には負け続けてる。 43 00:04:09,983 --> 00:04:12,986 少し… 休む。 44 00:04:12,986 --> 00:04:16,490 あっちへ… 行ってろ。 セト! 45 00:04:16,490 --> 00:04:20,994 《冥府の神は 願っても来ない…》 46 00:04:20,994 --> 00:04:23,497 セト! セト…! 47 00:04:23,497 --> 00:04:28,668 ⦅《セト:熱い…。 そんなはずはない。 48 00:04:28,668 --> 00:04:31,838 あの場所はいつだって寒かった》 49 00:04:31,838 --> 00:04:34,007 (神殿長)祈りましょう。 50 00:04:34,007 --> 00:04:37,010 きっと神は許してくださいます。 51 00:04:37,010 --> 00:04:40,514 この罪を あなたの血を。 52 00:04:40,514 --> 00:04:42,849 《セト:日々の祈り…》 53 00:04:42,849 --> 00:04:45,519 (神殿長)メジェ様は 天に召されました。 54 00:04:45,519 --> 00:04:48,855 大丈夫。 私がお守りします。 55 00:04:48,855 --> 00:04:50,857 王家から。 56 00:04:50,857 --> 00:04:53,860 《セト:ある日の親愛と賛美》 57 00:04:53,860 --> 00:04:58,031 すばらしい。 もう覚えられたのですか! 58 00:04:58,031 --> 00:05:01,134 《セト:きたる日の浄化と再生》 59 00:05:01,134 --> 00:05:05,805 あなたの中から悪い王の血を 流さなくてはいけません。 60 00:05:05,805 --> 00:05:09,309 これは あなた様のため…。 61 00:05:09,309 --> 00:05:11,978 《セト:ぼうだの果て》 62 00:05:11,978 --> 00:05:15,782 さぁ 神に祈りましょう。 63 00:05:18,652 --> 00:05:24,991 ご覧あれ! 清らかな神の巫女たる メジェ様にささげます。 64 00:05:24,991 --> 00:05:28,295 これが私の愛!⦆ 65 00:05:31,498 --> 00:05:35,502 フハッ! ハァ ハァ…。 あっ 気付いた。 66 00:05:35,502 --> 00:05:38,505 熱あんだ。 あんま動くなよ。 67 00:05:38,505 --> 00:05:41,508 うなされてたぞ。 68 00:05:41,508 --> 00:05:44,811 《夢…》 69 00:05:49,516 --> 00:05:53,520 何をしている。 冷たくて気持ちよくない? 70 00:05:53,520 --> 00:05:58,358 昔 病気がちの子に こうしてあげてたんだ。 71 00:05:58,358 --> 00:06:02,796 熱がこの手に 半分うつりますようにって。 72 00:06:02,796 --> 00:06:07,968 ハッ 実に神の巫女らしい 偽善のお優しさだ。 73 00:06:07,968 --> 00:06:10,470 んっ…。 (叩く音) 74 00:06:10,470 --> 00:06:13,640 うっ! 神カミ神カミ うるさいよ。 貴様…! 75 00:06:13,640 --> 00:06:15,642 巫女とか関係あるかよ。 76 00:06:15,642 --> 00:06:17,978 お前は ホントわかっちゃいないな。 77 00:06:17,978 --> 00:06:20,981 普通のことなのに。 あっ…。 78 00:06:20,981 --> 00:06:24,484 (ニナ)寒くはない? コートの下はぬれてないけど➡ 79 00:06:24,484 --> 00:06:26,820 足のほうはぬれてるしさ。 80 00:06:26,820 --> 00:06:29,823 夜はやっぱり ちょっと冷えるよなぁ。 81 00:06:29,823 --> 00:06:33,660 寒いならもっと 別の慰め方があるだろう。 82 00:06:33,660 --> 00:06:37,664 側女。 あぁ 妃だったか。 83 00:06:51,511 --> 00:06:53,847 ざまぁみろ バ~カ。 84 00:06:53,847 --> 00:06:58,184 好きの入ってないコレは なんの意味もない。 うんこだ! 85 00:06:58,184 --> 00:07:01,288 う… ん…!? ウンコ! 86 00:07:01,288 --> 00:07:05,959 もう ホント赤ちゃんだな~。 お前 何か文句を言える➡ 87 00:07:05,959 --> 00:07:08,295 立場だとでも思っているのか。 うっ…。 88 00:07:08,295 --> 00:07:12,799 恋情など この世で最も 押しつけがましいものじゃないか。 89 00:07:12,799 --> 00:07:16,803 愛情は呪詛だ。 執着は怨嗟だ。 90 00:07:16,803 --> 00:07:22,809 痛みと死以外はすべて 無間の虚妄だ。 91 00:07:22,809 --> 00:07:25,478 それきっと 一人だからだ。 92 00:07:25,478 --> 00:07:28,815 特別を知らないから。 試しにさ➡ 93 00:07:28,815 --> 00:07:32,652 あたしを好きなつもりに なってみるのはどうかな? 94 00:07:32,652 --> 00:07:35,822 うっ… なぜ そんな話になる!? 95 00:07:35,822 --> 00:07:39,159 セトの言ってることは違うぞって 証明する場合➡ 96 00:07:39,159 --> 00:07:41,494 試してもらうほか ないじゃないか。 97 00:07:41,494 --> 00:07:45,165 んっ!? 《何を言ってるんだ コイツは》 98 00:07:45,165 --> 00:07:48,501 証明できなかったら あたしの負けでいいよ。 99 00:07:48,501 --> 00:07:52,172 だから まずはさ ニィナを思うみたいに…。 100 00:07:52,172 --> 00:07:54,341 ア~ッ! 101 00:07:54,341 --> 00:07:56,343 ア~ッ! なっ 何!? 102 00:07:56,343 --> 00:07:58,345 向こう 何かいるな。 ア~ッ! 103 00:07:58,345 --> 00:08:02,949 ア~ッ! (ニナ)まさか あの獣の仲間…。 104 00:08:02,949 --> 00:08:08,288 (セト)それはない。 そう何匹も アレが近くにいるとは思えない。 105 00:08:08,288 --> 00:08:11,124 たぶん もっと小さいものだ。 106 00:08:11,124 --> 00:08:13,460 大したものじゃない。 俺が…。 107 00:08:13,460 --> 00:08:16,463 動くなよ。 あたし見てくるよ! 108 00:08:16,463 --> 00:08:19,132 そんな必要は…。 109 00:08:19,132 --> 00:08:23,470 《あっれ~。 なんにもいなくない? 110 00:08:23,470 --> 00:08:26,806 ニィナの勘違いだったんじゃ…》 111 00:08:26,806 --> 00:08:29,809 ⚟ミヴァ~…。 あっ! 112 00:08:29,809 --> 00:08:32,812 ⚟ヴァ~…。 《あの穴って もしかして…》 113 00:08:32,812 --> 00:08:36,983 ⚟ミヴァ~…。 《あの獣の…》 114 00:08:36,983 --> 00:08:39,986 あっ…。 115 00:08:39,986 --> 00:08:44,657 あの獣… お母さんだったみたい。 ミア~ ミア~ウ。 116 00:08:44,657 --> 00:08:47,160 ミヴァ~。 なぜ連れてきた。 117 00:08:47,160 --> 00:08:49,829 戻してこい。 こんな小さかったら➡ 118 00:08:49,829 --> 00:08:52,665 この子ひとりじゃ生きられない。 ミア~。 119 00:08:52,665 --> 00:08:55,502 だから 助けてあげたい! バカか! 120 00:08:55,502 --> 00:08:58,671 それは アレになるんだぞ! アッ ア~ッ! 121 00:08:58,671 --> 00:09:02,442 そこをなんとか~。 王族パワーでひとつ! 122 00:09:02,442 --> 00:09:05,945 ソレは もとから死ぬ運命だった。 123 00:09:05,945 --> 00:09:08,281 運命なんて言うなよ。 124 00:09:08,281 --> 00:09:10,784 そういう 星の下みたいなのは違う。 125 00:09:10,784 --> 00:09:12,952 神様に決めてほしくない。 126 00:09:12,952 --> 00:09:14,954 お前は巫女だろうが。 127 00:09:14,954 --> 00:09:17,457 神の巫女だって知ってるよ。 128 00:09:17,457 --> 00:09:19,959 神様は見守ってはくれるけど➡ 129 00:09:19,959 --> 00:09:22,462 手を貸してくれるわけじゃ ないから。 130 00:09:22,462 --> 00:09:24,631 《わからない。 131 00:09:24,631 --> 00:09:30,303 すぐにも壊れそうな見た目なのに ひびすら入らない。 132 00:09:30,303 --> 00:09:32,972 清廉のようで粗雑。 133 00:09:32,972 --> 00:09:36,810 ただの善ではない何か…。 134 00:09:36,810 --> 00:09:41,815 壊すべきものに なぜこうも 目がいってしまうのだ》 135 00:09:41,815 --> 00:09:44,984 飼育に詳しい者を呼んでやる。 136 00:09:44,984 --> 00:09:46,986 じゃあ! ニィナも➡ 137 00:09:46,986 --> 00:09:49,155 似たようないきさつだったしな。 138 00:09:49,155 --> 00:09:52,559 よかったなぁ。 幸せになろうな! 139 00:09:54,494 --> 00:09:57,497 ⦅ニナ:好きなつもりに なってみるのはどうかな? 140 00:09:57,497 --> 00:10:00,166 ニィナを思うみたいに…⦆ 141 00:10:00,166 --> 00:10:04,170 お前を今後 ニィナと呼ぶ。 えっ!? 142 00:10:04,170 --> 00:10:06,673 ⦅アズール:ニ~ナ⦆ 143 00:10:06,673 --> 00:10:08,675 ニ~ナはだめだ! 144 00:10:08,675 --> 00:10:12,679 では ニナ。 ニナと呼ぶ。 145 00:10:12,679 --> 00:10:19,352 《誰もあたしを知らないこの地で 再び名前が戻る…。 146 00:10:19,352 --> 00:10:22,522 夜明けだ》 147 00:10:22,522 --> 00:10:27,527 お前の名前は夜明け ミーヴァリアにしよう。 148 00:10:27,527 --> 00:10:31,831 《明けない夜はない。 きっと…》 149 00:10:34,200 --> 00:10:36,369 ア~ッ! 150 00:10:36,369 --> 00:10:38,371 来たな。 151 00:10:38,371 --> 00:10:40,373 ⚟セト様~! 152 00:10:40,373 --> 00:10:42,375 (ニナ)あっ 迎え。 153 00:10:42,375 --> 00:10:44,544 おい 何 立ち上がってんだよ。 154 00:10:44,544 --> 00:10:46,713 もう なんともない。 155 00:10:46,713 --> 00:10:51,885 《兵たちに弱ってるとこ 見せたくないんだな…》 156 00:10:51,885 --> 00:10:53,887 倒れそうなときには➡ 157 00:10:53,887 --> 00:10:56,556 あたしに寄りかかってくださいね。 なに? 158 00:10:56,556 --> 00:11:00,326 倒れてたことは秘密にしますから。 159 00:11:00,326 --> 00:11:03,663 《ニナ:弱った姿を 見せたくないのは➡ 160 00:11:03,663 --> 00:11:07,167 そうしないといけない 立場だから? 161 00:11:07,167 --> 00:11:11,504 全然違うけど ほんの少しアズみたいだ。 162 00:11:11,504 --> 00:11:15,008 ホント 全然違うけどね…。 163 00:11:15,008 --> 00:11:19,178 あたしも ちょっとは 好きなつもりになろう。 164 00:11:19,178 --> 00:11:21,347 アズほどは無理でも。 165 00:11:21,347 --> 00:11:26,352 アズは一人だけだから そこは許してほしい》 166 00:11:26,352 --> 00:11:30,857 さぁ ここを抜けたら いよいよ ガルガダですね! 167 00:11:30,857 --> 00:11:34,661 《ニナ:この人の 妃になるのだから》 168 00:11:36,696 --> 00:11:40,033 《ニナ:もとは 最北の貧しい国だった。 169 00:11:40,033 --> 00:11:44,370 四代前の国王に 神の使いが こう告げた。 170 00:11:44,370 --> 00:11:47,040 「南へ」 「夢の楽土あり」。 171 00:11:47,040 --> 00:11:50,043 国力を上げるのに一代。 172 00:11:50,043 --> 00:11:53,212 近くの国を領土にするのに二代。 173 00:11:53,212 --> 00:11:55,715 強国として名をとどろかせ➡ 174 00:11:55,715 --> 00:11:58,217 豊穣の国となってなお➡ 175 00:11:58,217 --> 00:12:00,653 見果てぬ夢を見る…。 176 00:12:00,653 --> 00:12:05,325 5つの領国を持つ 大国 ガルガダ》 177 00:12:05,325 --> 00:12:08,828 うわぁ~。 んっ。 178 00:12:08,828 --> 00:12:10,830 なんだ ニナ。 179 00:12:10,830 --> 00:12:13,666 あんまり人前で 呼ばないでください。 180 00:12:13,666 --> 00:12:16,836 幼名でもあるんだ。 いいだろう。 181 00:12:16,836 --> 00:12:20,506 《セトはアリシャの幼名が ニナだと思ってる。 182 00:12:20,506 --> 00:12:23,843 そんなの フォルトナには ないと思うんだけど》 183 00:12:23,843 --> 00:12:25,845 (兵たち)おかえりなさいませ➡ 184 00:12:25,845 --> 00:12:27,847 セト様。 185 00:12:27,847 --> 00:12:31,017 《ニナ:すご! これぞ大国の王子ってやつ!?》 186 00:12:31,017 --> 00:12:35,521 (ヨル)あ~ 臭い臭い。 腐った血の臭いだなぁ。 187 00:12:35,521 --> 00:12:39,359 まだ生きていたとはな。 188 00:12:39,359 --> 00:12:43,863 ホント 悪運の強い弟。 189 00:12:43,863 --> 00:12:47,533 お久しぶりです 兄上…。 190 00:12:47,533 --> 00:12:49,535 《セトの兄弟!?》 191 00:12:49,535 --> 00:12:52,705 頭を下げろ 女! 無礼だぞ! 192 00:12:52,705 --> 00:12:55,541 ヒィ! (2人)申し訳ありません! 193 00:12:55,541 --> 00:12:58,544 アッハ お姫ちゃんはいいんだよ~。 194 00:12:58,544 --> 00:13:00,647 ヨル ピリピリしすぎ。 195 00:13:00,647 --> 00:13:04,984 王から フォルトナの姫に 挨拶するよう言われたんです。 196 00:13:04,984 --> 00:13:09,489 ホントに深く美しい 青い瞳なんですね 姫。 197 00:13:09,489 --> 00:13:11,491 どれどれ。 198 00:13:11,491 --> 00:13:14,327 《ニナ:おっ アピールチャンスかな!?》 199 00:13:14,327 --> 00:13:17,330 アリシャ・セス・フォルトナです。 200 00:13:17,330 --> 00:13:22,335 セト様のご兄弟にお目にかかれて うれしく思います。 201 00:13:22,335 --> 00:13:26,172 まぁ確かに ここまでの青は 見たことないが➡ 202 00:13:26,172 --> 00:13:29,342 巫女を嫁に迎えるなんて罪悪だ! 203 00:13:29,342 --> 00:13:32,512 神への冒とくだよね。 その辺 どうなの? 204 00:13:32,512 --> 00:13:34,514 ほらぁ セトちゃんの母君も…。 205 00:13:34,514 --> 00:13:37,350 話しかけていいと言ったか? んっ? 206 00:13:37,350 --> 00:13:40,687 話しかけていいと言ったかと 聞いてるんだ。 207 00:13:40,687 --> 00:13:43,356 相変わらず 空っぽな頭だな。 208 00:13:43,356 --> 00:13:45,358 何様なの? 209 00:13:45,358 --> 00:13:48,194 継承順位が上だからって 偉そうに。 210 00:13:48,194 --> 00:13:51,030 貴様はまだ 王になったわけではないんだ。 211 00:13:51,030 --> 00:13:55,034 《ニナ:何この 一触即発の空気》 212 00:13:55,034 --> 00:13:59,972 早く亡者と共に冥府に落ちろ! 血の神殿育ちが! 213 00:13:59,972 --> 00:14:02,809 相変わらず おしゃべりが好きか? 214 00:14:02,809 --> 00:14:06,479 さすが こびるしか能のない 側女の子は よく鳴くな。 215 00:14:06,479 --> 00:14:08,481 貴様~! 216 00:14:08,481 --> 00:14:12,318 決闘なら棺おけを用意しとけよ 雑魚。 217 00:14:12,318 --> 00:14:14,821 んっ…! (剣の落ちる音) 218 00:14:14,821 --> 00:14:18,157 こら! 大ごとになりそなケンカすんな! 219 00:14:18,157 --> 00:14:20,326 みんな困ってんじゃないか! 220 00:14:20,326 --> 00:14:23,162 王子のくせに まわり見えてないのかよ! 221 00:14:23,162 --> 00:14:27,166 大体 セトが言いすぎだぞ! 222 00:14:30,002 --> 00:14:32,672 アリシャ様。 うっ! 223 00:14:32,672 --> 00:14:35,007 あ~…。 224 00:14:35,007 --> 00:14:38,010 フォルトナには やんちゃな弟がいたもので! 225 00:14:38,010 --> 00:14:40,012 ⦅ムフルム:姉上 ひど!⦆ 226 00:14:40,012 --> 00:14:42,515 オホッ オホホホホホ…。 227 00:14:42,515 --> 00:14:46,018 《やってしまった。 228 00:14:46,018 --> 00:14:48,688 親兄弟にも気に入られて➡ 229 00:14:48,688 --> 00:14:53,025 妃の地位を盤石にする計画が…》 230 00:14:53,025 --> 00:14:58,030 は~ まぁ やっちゃったことは しかたない。 231 00:14:58,030 --> 00:14:59,966 《また頑張ればいい。 232 00:14:59,966 --> 00:15:03,302 セトとだって 少しは近づけたと思うし》 233 00:15:03,302 --> 00:15:06,139 王妃になって フォルトナを守る! 234 00:15:06,139 --> 00:15:08,975 それしかないんだから! (ドアの開く音) 235 00:15:08,975 --> 00:15:12,478 アリシャ様 お部屋の件ですが➡ 236 00:15:12,478 --> 00:15:15,481 寝所は セト様とご一緒となりますので。 237 00:15:15,481 --> 00:15:19,786 セト~! 夜は どうぞそちらに。 238 00:15:22,155 --> 00:15:24,991 《寝床は別じゃないの? 239 00:15:24,991 --> 00:15:27,326 いや 逆に考えるんだ。 240 00:15:27,326 --> 00:15:29,996 これは チャンスなのだと!》 241 00:15:29,996 --> 00:15:31,998 なんだ いるのか。 242 00:15:31,998 --> 00:15:34,500 うえあおえ~っ! 243 00:15:36,502 --> 00:15:38,504 セ… セト…。 244 00:15:38,504 --> 00:15:40,506 ウエアオエ~! 245 00:15:40,506 --> 00:15:42,675 おかしな言葉覚えるな。 246 00:15:42,675 --> 00:15:47,180 あの あたし この子もいるし 床で寝ようかと…。 247 00:15:47,180 --> 00:15:51,017 ガルガダの夜は冷える。 床で眠れるか。 248 00:15:51,017 --> 00:15:55,521 あ~ それとも 何かを期待していたか? 249 00:15:55,521 --> 00:15:57,690 《なわけないっつ~の!》 250 00:15:57,690 --> 00:16:02,295 残念だったな。 あいにく今日は そんな気分じゃない。 251 00:16:02,295 --> 00:16:04,297 あっ! 252 00:16:07,967 --> 00:16:11,971 あの… さ。 今日は ごめん。 253 00:16:11,971 --> 00:16:14,807 セトの兄弟の前で…。 254 00:16:14,807 --> 00:16:18,311 ハッ 本来なら お前は命がなかったぞ。 255 00:16:18,311 --> 00:16:21,314 お前のアホ面で気がそがれた。 256 00:16:21,314 --> 00:16:27,153 アレらは 兄弟といっても 半分血がつながった他人だしな。 257 00:16:27,153 --> 00:16:32,325 《半分…。 お母さん違いの 兄弟ってことかな》 258 00:16:32,325 --> 00:16:36,662 あたしなら兄弟いっぱいいたら うれしいけどなぁ。 259 00:16:36,662 --> 00:16:38,664 (セト)あんなのでもか? 260 00:16:38,664 --> 00:16:43,169 (ニナ)例えばさ 兄弟いなくて 両親が先に死んじゃうとき➡ 261 00:16:43,169 --> 00:16:45,338 独りぼっちで見送るの➡ 262 00:16:45,338 --> 00:16:50,510 悲しくて 心細くて つらいと思うんだ。 263 00:16:50,510 --> 00:16:52,845 思ったことないな。 264 00:16:52,845 --> 00:16:55,014 死んだとき一人だったが➡ 265 00:16:55,014 --> 00:16:57,683 特に何も感じることはなかった。 266 00:16:57,683 --> 00:17:00,620 《お母さん… 亡くなってる?》 267 00:17:00,620 --> 00:17:05,458 それはさ 悲しすぎて何も感じない って思ったんじゃない? 268 00:17:05,458 --> 00:17:07,460 悲しいってなんだ? 269 00:17:07,460 --> 00:17:09,962 そんな感情持ったことないな。 270 00:17:09,962 --> 00:17:13,466 《一人だから 一人 だったから➡ 271 00:17:13,466 --> 00:17:16,969 ずっと一人だったなら…》 272 00:17:16,969 --> 00:17:22,308 セトって もしかして この城で育ってないの? 273 00:17:22,308 --> 00:17:27,146 王様や兄弟とは バラバラだったの? 274 00:17:27,146 --> 00:17:30,149 そっか。 そうなんだ。 275 00:17:30,149 --> 00:17:32,151 何も言ってないぞ。 276 00:17:32,151 --> 00:17:35,054 うん うん わかってる。 何が…。 277 00:17:37,156 --> 00:17:39,158 大丈夫だよ。 278 00:17:41,494 --> 00:17:46,165 何がだ。 えっ? 何がって ええと~。 279 00:17:46,165 --> 00:17:48,834 全部? 全部!? 280 00:17:48,834 --> 00:17:52,338 きっとセトは これから いっぱい知ってくんだな。 281 00:17:52,338 --> 00:17:55,341 意味不明だ。 282 00:17:55,341 --> 00:17:59,011 ふ~…。 なんか初めての場所は➡ 283 00:17:59,011 --> 00:18:02,014 緊張で眠れそうにないな~…。 284 00:18:04,951 --> 00:18:07,453 (寝息) 285 00:18:07,453 --> 00:18:09,622 《眠れそうにない? 286 00:18:09,622 --> 00:18:12,959 緊張も警戒も まるでないじゃないか》 287 00:18:12,959 --> 00:18:16,963 アズ…。 フフフフ…。 んっ? 288 00:18:16,963 --> 00:18:21,968 (寝息) 289 00:18:21,968 --> 00:18:24,637 《セト:規則正しい呼吸音。 290 00:18:24,637 --> 00:18:26,639 体温。 291 00:18:26,639 --> 00:18:29,141 生き物の気配。 292 00:18:29,141 --> 00:18:32,979 何をするでもなく 目的もなく➡ 293 00:18:32,979 --> 00:18:35,314 ただ一緒に寝るなど…。 294 00:18:35,314 --> 00:18:39,318 おかしいな…。 ガルガダの夜が➡ 295 00:18:39,318 --> 00:18:43,322 こんなに暖かかった はずがない…》 296 00:18:43,322 --> 00:18:48,160 ♬~ 297 00:18:48,160 --> 00:18:52,565 (扉の開く音) 298 00:18:55,334 --> 00:18:57,670 アア~ッ! んっ! 299 00:18:57,670 --> 00:18:59,672 《な… なんで➡ 300 00:18:59,672 --> 00:19:01,941 こんなことになってるんだろう…。 301 00:19:01,941 --> 00:19:05,111 は… 離れない…! 302 00:19:05,111 --> 00:19:09,448 んん…。 まつげキラキラ。 303 00:19:09,448 --> 00:19:14,286 赤っ! わっ 近~!》 304 00:19:14,286 --> 00:19:17,456 なんで こんなことに なってんですかね…。 305 00:19:17,456 --> 00:19:19,792 お前がくっついてきたんだ。 306 00:19:19,792 --> 00:19:24,296 えぇっ!? 今は明らかにセトが…。 ちょ ちょちょちょ…。 307 00:19:24,296 --> 00:19:27,800 放して~! 308 00:19:27,800 --> 00:19:29,802 放したぞ。 309 00:19:31,804 --> 00:19:35,307 ミヴァ~ウッ。 アッ ミヴァ~ウ。 310 00:19:35,307 --> 00:19:38,477 はいはい ごはんね。 311 00:19:38,477 --> 00:19:40,813 《なんだ? 今の。 312 00:19:40,813 --> 00:19:44,150 前と ちょっと 違う気がする…。 313 00:19:44,150 --> 00:19:47,486 ほんの少しね… ほんの少し➡ 314 00:19:47,486 --> 00:19:50,089 目が笑ったように感じるの…》 315 00:19:52,158 --> 00:19:55,161 んっ。 んっ? 316 00:19:55,161 --> 00:19:57,329 着替え。 えっ? 317 00:19:57,329 --> 00:19:59,665 侍女の役目だろう。 はあ~!? 318 00:19:59,665 --> 00:20:01,667 そんなの自分で…。 319 00:20:01,667 --> 00:20:05,004 《王子様なら普通か…》 320 00:20:05,004 --> 00:20:07,673 なんだよ! 早くしろ。 321 00:20:07,673 --> 00:20:09,675 ぐっ…。 322 00:20:09,675 --> 00:20:13,512 わかりましたよ! やればいいんでしょ やれば~! 323 00:20:13,512 --> 00:20:15,848 ふ~ 完成です。 324 00:20:15,848 --> 00:20:18,350 なんだ これは…。 325 00:20:18,350 --> 00:20:23,689 (ガルガダ王)それでセトよ フォルトナの姫とはどうなのだ? 326 00:20:23,689 --> 00:20:27,860 フォルトナに攻め入る 手段の一つのつもりでしたので➡ 327 00:20:27,860 --> 00:20:31,197 まだ どうにもしておりません。 328 00:20:31,197 --> 00:20:34,033 フッ あの姫じゃあねぇ…。 329 00:20:34,033 --> 00:20:37,536 (ガルガダ王)あくまでも武力で 手に入れるつもりなのだな。 330 00:20:37,536 --> 00:20:40,372 確かに その強さが お前にはある。 331 00:20:40,372 --> 00:20:42,541 他の王子にはない点だ。 チッ。 332 00:20:42,541 --> 00:20:47,379 フォルトナを手に入れることは 曽祖父の代からの悲願だ。 333 00:20:47,379 --> 00:20:51,550 それは私の代で なんとしてもかなえたい。 334 00:20:51,550 --> 00:20:54,553 王の器とは思えぬ愚かな王。 335 00:20:54,553 --> 00:20:59,725 王家の血を引きフォルトナの象徴 星の巫女であった姫。 336 00:20:59,725 --> 00:21:02,161 利はすべて こちらにあり。 337 00:21:02,161 --> 00:21:04,663 方法は一つではない…。 338 00:21:04,663 --> 00:21:09,335 決めた! 王位継承順位は いったん白紙だ。 339 00:21:09,335 --> 00:21:12,505 フォルトナを制する者に…。 (口笛) 340 00:21:12,505 --> 00:21:15,508 次の王位を与えよう。 341 00:21:15,508 --> 00:21:19,178 アッハ~ おもしろいことに なってきたねぇ。 342 00:21:19,178 --> 00:21:22,848 待ってたよ こういうの! (女性たち)ビドー様! 343 00:21:22,848 --> 00:21:26,018 セトにもビドーにも負けるものか。 344 00:21:26,018 --> 00:21:30,022 俺こそが王だ。 手段は問わない。 345 00:21:30,022 --> 00:21:33,692 《フォルトナの姫が産む子を立てて 侵攻する…? 346 00:21:33,692 --> 00:21:35,861 つまりは…。 347 00:21:35,861 --> 00:21:39,031 フォルトナの姫を手に入れた者が…。 348 00:21:39,031 --> 00:21:42,368 次期ガルガダ王になる…》 349 00:21:42,368 --> 00:21:57,883 ♬~ 350 00:21:57,883 --> 00:22:01,320 かくして 誓いは継承された。 351 00:22:01,320 --> 00:22:04,323 人の命運をつかさどり➡ 352 00:22:04,323 --> 00:22:08,160 フォルトナを導く星の神のもと➡ 353 00:22:08,160 --> 00:22:11,163 アズール・セス・フォルトナを➡ 354 00:22:11,163 --> 00:22:15,067 フォルトナの新王とす。