1 00:00:02,037 --> 00:01:28,237 ♪♪~ 2 00:01:38,933 --> 00:01:46,040 心の声 (古田左介)こ… これは… 「荒木高麗」と同じ染付茶碗!→ 3 00:01:46,040 --> 00:01:51,340 まさか 宗易殿は 知っておるのか? 4 00:01:55,767 --> 00:02:02,123 回想 なんと見事な「かいらぎ」よ。 なんと美しい びわ色の地肌。→ 5 00:02:02,123 --> 00:02:06,823 器に柄を染め付けるなど 誰が考えようか! 6 00:02:09,330 --> 00:02:14,102 (荒木村重)松永弾正は 武人として立派に散った。 7 00:02:14,102 --> 00:02:19,202 だが わしのほうが業は上や。 8 00:02:28,933 --> 00:02:34,833 心の声 おかしい… この茶碗だけ 茶室の趣から浮いている。 9 00:02:38,943 --> 00:02:41,029 (唾を飲む音) 10 00:02:41,029 --> 00:02:43,364 心の声 やはり…。 11 00:02:43,364 --> 00:02:50,939 ♪♪~ 12 00:02:50,939 --> 00:02:54,943 心の声 やはり 宗易殿は…。 13 00:02:54,943 --> 00:03:14,543 ♪♪~ 14 00:03:19,500 --> 00:03:21,900 心の声 すまぬ おせん。 15 00:03:27,292 --> 00:03:32,292 某 これと同じ茶碗を 持っております。 16 00:03:35,133 --> 00:03:42,133 武人として なすべき事を果たさず 欲に走り 手に入れ申した。 17 00:03:44,058 --> 00:03:47,178 (千 宗易)よくぞ お気づきになられました。 18 00:03:47,178 --> 00:03:53,368 荒木様に あの高麗茶碗を 譲ったのは 私でございます。 19 00:03:53,368 --> 00:04:00,541 先日 毛利方へお逃げになった 荒木様より 便りが参りました。 20 00:04:00,541 --> 00:04:08,199 「己が命を引き換えに あの茶碗を 目利きの織田の者に渡した」と。 21 00:04:08,199 --> 00:04:14,439 私は ピンときたのです。 さては古田様ではないかと。 22 00:04:14,439 --> 00:04:19,444 とうに腹はくくってござる。 この愚かな男の所業を→ 23 00:04:19,444 --> 00:04:22,730 信長様に告げるなり なんなりと…。 24 00:04:22,730 --> 00:04:29,587 滅相もございません。 私は大変 感じ入っております。 25 00:04:29,587 --> 00:04:34,575 まず古田様は 中立まで 驚きを隠せないご様子でした。 26 00:04:34,575 --> 00:04:40,965 それは 私ごときの作意を 隅々まで見て取った証しと。 27 00:04:40,965 --> 00:04:45,603 そしてもう一つ 正直さです。 28 00:04:45,603 --> 00:04:50,608 古田様は欲を恥じ 素直にさらけ出された。 29 00:04:50,608 --> 00:04:55,496 茶の湯では その 偽らざる心こそ尊いのです。 30 00:04:55,496 --> 00:04:58,800 あ…。 31 00:04:58,800 --> 00:05:02,000 かく言う私も欲の塊。 32 00:05:03,921 --> 00:05:07,721 例の 荒木高麗。 33 00:05:10,795 --> 00:05:14,732 私にお譲り頂けませぬか? 34 00:05:14,732 --> 00:05:18,302 荒木様に譲ってより 後悔冷めやらず→ 35 00:05:18,302 --> 00:05:23,241 やはり 対で欲しくなったので ございます。 36 00:05:23,241 --> 00:05:26,844 ♪♪~ 37 00:05:26,844 --> 00:05:31,332 心の声 この人は 人間としても 俗物としても→ 38 00:05:31,332 --> 00:05:34,352 はるか上を行っている! 39 00:05:34,352 --> 00:05:50,168 ♪♪~ 40 00:05:50,168 --> 00:05:54,572 宗易殿。 あの茶碗は お譲りいたす。 41 00:05:54,572 --> 00:05:59,072 代わりに 某を 弟子にして頂きたい。 42 00:06:05,099 --> 00:06:09,299 今日は お招きしたかいが ありました。 43 00:06:11,305 --> 00:06:15,005 結構な お点前でござった。 44 00:06:19,931 --> 00:06:24,769 (津田宗及)ハッハッハッ。 さようでしたか。 45 00:06:24,769 --> 00:06:29,769 古田様 ついに宗易殿に 弟子入りなさいましたか。 46 00:06:31,492 --> 00:06:37,992 ご覧なさいませ。 あれが 落成した 安土城 天守にございます。 47 00:06:39,734 --> 00:06:42,637 ああっ! 48 00:06:42,637 --> 00:06:48,693 な なんと… 五重の塔の天守閣! 49 00:06:48,693 --> 00:06:53,681 しかも 漆黒の城壁に 金細工がふんだんに! 50 00:06:53,681 --> 00:06:57,702 この「スドギュッ」とした 異様な迫力は何だ。 51 00:06:57,702 --> 00:07:03,808 まるで北山の金閣寺と 要塞が 合体した 大化け物ではないか! 52 00:07:03,808 --> 00:07:09,230 さすがは数寄者の古田様。 よいところに気づきなさる。 53 00:07:09,230 --> 00:07:13,668 この天守は 今までの 要塞としての機能のみならず→ 54 00:07:13,668 --> 00:07:18,356 住まいとしても造られております。 ですから 金閣寺のように→ 55 00:07:18,356 --> 00:07:25,163 住まう禅寺の様相が見て取れる のです。 そして城壁の黒塗りは→ 56 00:07:25,163 --> 00:07:28,466 千 宗易の発案。 57 00:07:28,466 --> 00:07:35,456 私ども堺商人は 漆代だけでも 大いに儲けさせてもらいましたよ。 58 00:07:35,456 --> 00:07:38,192 ハッハッハッハッ。 59 00:07:38,192 --> 00:07:43,214 ♪♪~ 60 00:07:43,214 --> 00:07:47,885 心の声 あの壁の金細工は…→ 61 00:07:47,885 --> 00:07:50,538 竜! 62 00:07:50,538 --> 00:08:00,031 ♪♪~ 63 00:08:00,031 --> 00:08:02,166 あっ! 64 00:08:02,166 --> 00:08:07,705 心の声 一体 信長様は どこまで 突っ走ろうとしているのか。→ 65 00:08:07,705 --> 00:08:14,595 どれだけ戦を繰り返し この国を どこへ引っ張っていくつもりだ。→ 66 00:08:14,595 --> 00:08:16,931 だが不思議だ。→ 67 00:08:16,931 --> 00:08:21,836 ここにいると 宗易殿の茶室とは 真逆の興奮が→ 68 00:08:21,836 --> 00:08:28,476 武人としての珍宝が むくむくと 鎌首をもたげるのがわかる! 69 00:08:28,476 --> 00:08:33,331 ♪♪~ 70 00:08:33,331 --> 00:08:35,766 私は これにて。 71 00:08:35,766 --> 00:08:41,672 ♪♪~ 72 00:08:41,672 --> 00:08:45,426 久しゅうござるな 森乱殿。 73 00:08:45,426 --> 00:08:48,329 (森乱)脇差しなどは お持ちでないでしょうな。 74 00:08:48,329 --> 00:08:52,529 城内では 武具を一切 携えてはなりませぬ。 75 00:08:55,036 --> 00:08:57,521 では。 76 00:08:57,521 --> 00:09:00,041 うわ! 77 00:09:00,041 --> 00:09:10,201 ♪♪~ 78 00:09:10,201 --> 00:09:14,388 心の声 こ… ここは天界か?! 79 00:09:14,388 --> 00:09:17,475 (織田信長) ボアノイチ。 よく来た 左介。 80 00:09:17,475 --> 00:09:20,411 あ ああ…。 81 00:09:20,411 --> 00:09:26,701 (笑い声) 82 00:09:26,701 --> 00:09:29,537 その顔が見たかった。 83 00:09:29,537 --> 00:09:33,837 ものの わからんやつには 自慢のしがいが ないからな。 84 00:09:35,693 --> 00:09:40,598 う… 上様も ご機嫌麗しく 何よりでございます。 85 00:09:40,598 --> 00:09:44,769 荒木攻めでは よくやった。 明智のキンカン頭の下で→ 86 00:09:44,769 --> 00:09:48,990 丹波・丹後の計略でも 力を尽くしたと聞いておる。 87 00:09:48,990 --> 00:09:53,527 今後も 義兄 中川清秀と共に 領内の守備に当たれ。 88 00:09:53,527 --> 00:09:57,365 はっ! 恩賞を取らす。 89 00:09:57,365 --> 00:09:59,700 ブツか金子か選べ。 90 00:09:59,700 --> 00:10:02,036 あっ! 91 00:10:02,036 --> 00:10:08,736 心の声 「南蛮漆器蒔絵箱」! なんと鮮やかな緑の光沢! 92 00:10:11,979 --> 00:10:17,468 心の声 上様は知らない… 俺が 荒木を みすみす逃したことを。→ 93 00:10:17,468 --> 00:10:23,491 その俺が 金子よりも価値のある 箱を もらっていいのか?→ 94 00:10:23,491 --> 00:10:27,728 箱を選べば 上様のお気持ちを 裏切ることになる。→ 95 00:10:27,728 --> 00:10:32,767 だが… 欲しい!→ 96 00:10:32,767 --> 00:10:37,067 果てしなく箱が欲しい! 97 00:10:51,035 --> 00:10:56,057 では… 金子を頂戴つかまつります。 98 00:10:56,057 --> 00:10:58,559 おい! それぇ! ノン! 99 00:10:58,559 --> 00:11:00,559 うっ。 100 00:11:02,263 --> 00:11:04,463 ま… 間違えました。 101 00:11:06,167 --> 00:11:09,537 フッ。 お前が 俺に何か隠しているのは→ 102 00:11:09,537 --> 00:11:11,789 目でわかる。 え…? 103 00:11:11,789 --> 00:11:15,793 だが いかなる不埒な 隠し事があろうと→ 104 00:11:15,793 --> 00:11:19,030 金子を選んだことを 褒めてやる。 105 00:11:19,030 --> 00:11:25,519 いいか 左介。 人は皆 己に無いものを欲しがる。 106 00:11:25,519 --> 00:11:28,989 無いものとは これだ。 107 00:11:28,989 --> 00:11:33,694 これは食となる 物になる ゆとりになる。 108 00:11:33,694 --> 00:11:41,268 そして より多くの人を動かすには 欲しがるものを与えるしかない。 109 00:11:41,268 --> 00:11:44,438 毛利 武田 上杉。 110 00:11:44,438 --> 00:11:47,942 皆 俺よりも屈強と言われながら 天下を取れぬのは→ 111 00:11:47,942 --> 00:11:53,342 それができんからだ。 メンツや誇りで動くのは武人だけよ。 112 00:11:55,032 --> 00:11:58,269 古田左介も 今や人を動かす身。 113 00:11:58,269 --> 00:12:01,839 その金子で欲しがるものを しかと分け与えろ。 114 00:12:01,839 --> 00:12:05,743 ついでに箱もくれてやるわ! えっ? 115 00:12:05,743 --> 00:12:09,013 もっといいものを見せてやる。 116 00:12:09,013 --> 00:12:12,299 ♪♪~ 117 00:12:12,299 --> 00:12:17,321 心の声 な… なんと贅沢な。→ 118 00:12:17,321 --> 00:12:23,921 夜景を美しくするために 城下の家々に灯をともさせるとは。 119 00:12:26,147 --> 00:12:30,935 一体 上様は これ以上 何を? 120 00:12:30,935 --> 00:12:35,106 もはや 天下に敵対する 大軍勢もわずか。 121 00:12:35,106 --> 00:12:38,626 すべてを手に入れたも 同然ではございませぬか? 122 00:12:38,626 --> 00:12:43,197 お前の言う天下とは この島国のことか? 123 00:12:43,197 --> 00:12:49,136 堺だけでは足りん。 富を生む 商いの町が まだまだ要る。 124 00:12:49,136 --> 00:12:53,374 それが成った暁には→ 125 00:12:53,374 --> 00:12:56,393 唐・天竺に この夜景を見たい。 126 00:12:56,393 --> 00:12:58,693 あ…。 127 00:13:00,397 --> 00:13:07,922 心の声 こ… この方は本気だ! 竜は古来より中華王国の象徴。→ 128 00:13:07,922 --> 00:13:11,522 本気で明を手に入れんとする 決意表明! 129 00:13:13,360 --> 00:13:17,865 南蛮に こんな話がある。 ある時 大国の王が→ 130 00:13:17,865 --> 00:13:22,786 力を誇示せんがために 天まで届く塔を造らせた。 131 00:13:22,786 --> 00:13:26,423 しかし その行いが 神の逆鱗に触れ→ 132 00:13:26,423 --> 00:13:34,532 雷によって巨大な塔は 瞬く間に粉々にされたそうだ。 133 00:13:34,532 --> 00:13:39,220 フフフフ…。 134 00:13:39,220 --> 00:13:44,258 俺はまだ雷を受けておらん。 まだまだ昇るぞ! 135 00:13:44,258 --> 00:13:46,994 あ ああ…。 136 00:13:46,994 --> 00:13:50,164 フフフフ…。 137 00:13:50,164 --> 00:13:53,033 ああ… うう…。 138 00:13:53,033 --> 00:14:01,258 ♪♪~ 139 00:14:01,258 --> 00:14:03,258 はっ。 140 00:14:06,113 --> 00:14:12,813 心の声 俺は… 俺は 茶の湯以上の興奮を得てしまった。 141 00:14:15,673 --> 00:14:20,194 信長様は 近畿五か国を 任せるとの仰せです。 142 00:14:20,194 --> 00:14:27,694 これで 織田家臣筆頭に のぼられましたな 明智光秀様。 143 00:14:34,758 --> 00:14:41,458 (茶をたてる音) 144 00:14:50,808 --> 00:14:53,160 (古田重定)うん? 145 00:14:53,160 --> 00:14:56,730 心の声 「熊川形青色茶碗」!→ 146 00:14:56,730 --> 00:15:03,804 まるで清水がペロンと器になった ような 淡青鮮やかな見事さ! 147 00:15:03,804 --> 00:15:07,474 早う頂かぬか! 畏れ多くも羽柴様が→ 148 00:15:07,474 --> 00:15:12,796 お茶をたてて下さるというのに! 全く愚息にござる。 149 00:15:12,796 --> 00:15:16,996 養父亡き後は 実父の私めが 厳しく しつけてまいりまする。 150 00:15:18,702 --> 00:15:22,702 (羽柴秀吉) 少し 外してくれぬか 重定。 151 00:15:27,861 --> 00:15:33,233 全く昔の者にて ノリが古うて 申し訳ありませぬ。 152 00:15:33,233 --> 00:15:36,933 実父のおらん俺には うらやましいかぎりよ。 153 00:15:38,672 --> 00:15:43,127 ところで 明智殿の宴に出たそうだな。 154 00:15:43,127 --> 00:15:47,064 あ… も… 申し訳ありませぬ。 155 00:15:47,064 --> 00:15:50,434 怒っとらん 怒っとらん。 それしきのことで左介が→ 156 00:15:50,434 --> 00:15:53,821 明智派に入ったとは 思うておらんわ。 157 00:15:53,821 --> 00:15:58,459 お前と俺は 美濃攻略以来の 古い仲ではないか。 158 00:15:58,459 --> 00:16:03,047 信長様のご命令で 明智殿の丹後経略に従ったのだ。 159 00:16:03,047 --> 00:16:09,336 祝勝の宴に加わるのは 当然のことよ。 ただ…→ 160 00:16:09,336 --> 00:16:14,191 明智殿が何を話したのか 聞かせてもらえぬか? 161 00:16:14,191 --> 00:16:17,828 近畿五か国を預かり 今や 織田の家臣筆頭となった→ 162 00:16:17,828 --> 00:16:21,932 明智殿の考えを 知っておきたくてな。 163 00:16:21,932 --> 00:16:24,832 心の声 そのための もてなしだったか。 164 00:16:26,637 --> 00:16:29,707 仰せのとおり ひとつきほど前→ 165 00:16:29,707 --> 00:16:33,894 明智様の居城である 近江の坂本城に→ 166 00:16:33,894 --> 00:16:38,032 義兄 中川清秀と共に 招かれましてござる。 167 00:16:38,032 --> 00:16:43,771 (笑い声) 168 00:16:43,771 --> 00:16:47,408 (家臣A)羽柴のサルめ 毛利に てこずっておるか。 169 00:16:47,408 --> 00:16:49,526 (家臣B)そうじゃろう そうじゃろう。 170 00:16:49,526 --> 00:16:54,548 (家臣C)信長様も 我ら明智軍に 任せればよいものを。 171 00:16:54,548 --> 00:16:58,719 まさか四国まで サルに 委ねるつもりではあるまいのう。 172 00:16:58,719 --> 00:17:03,440 (斎藤利三)それは断じてない! 我が殿は 四国の長曽我部と→ 173 00:17:03,440 --> 00:17:08,145 織田の取り次ぎを しかと任されておるのだから。 174 00:17:08,145 --> 00:17:11,899 近頃 信長様のお考えが わからぬわ。 175 00:17:11,899 --> 00:17:14,334 うん? 176 00:17:14,334 --> 00:17:18,172 (家臣C)右大臣の官位を 朝廷に返上されたかと思えば→ 177 00:17:18,172 --> 00:17:22,042 安土に 古今東西 見たこともない城を建てる。→ 178 00:17:22,042 --> 00:17:25,042 一体 何を目指して おられるのやら。 179 00:17:27,197 --> 00:17:30,701 信長様は 大きなお方でござる。 180 00:17:30,701 --> 00:17:34,004 その大きさは この島国に とどまりますまい。 181 00:17:34,004 --> 00:17:37,825 (一同)お? ま… まさか…→ 182 00:17:37,825 --> 00:17:41,325 朝鮮や明にまで 勢力を広げると? 183 00:17:42,963 --> 00:17:45,399 (家臣A)ばかげておる! 184 00:17:45,399 --> 00:17:48,669 (家臣B)そうじゃ! このために働くのは我らぞ!→ 185 00:17:48,669 --> 00:17:51,438 これまでも どれだけの血を 流してきたことか! 186 00:17:51,438 --> 00:17:53,657 (家臣C)日の本のうちなら いざ知らず→ 187 00:17:53,657 --> 00:17:58,996 明・朝鮮は進んだ国ぞ。 身の程を知らぬにも限りがある! 188 00:17:58,996 --> 00:18:04,034 (明智秀満)信長様は 我らの働きに 図に乗っておられるのよ。 189 00:18:04,034 --> 00:18:07,187 「うつけ」とは よく言ったものじゃ。 190 00:18:07,187 --> 00:18:09,987 侮辱しておるのか。 うん? 191 00:18:11,825 --> 00:18:16,847 某は信長様の直臣。 上様への侮辱は 某への侮辱ぞ! 192 00:18:16,847 --> 00:18:20,868 あ…。 193 00:18:20,868 --> 00:18:25,873 (中川清秀)わびろ 左介! これは明智様の席ぞ! 194 00:18:25,873 --> 00:18:29,760 うう…。 195 00:18:29,760 --> 00:18:32,296 (明智光秀) 古田殿に わびろ 秀満。 196 00:18:32,296 --> 00:18:35,165 (一同)え? 197 00:18:35,165 --> 00:18:37,765 し しかし…。 198 00:18:40,304 --> 00:18:42,304 うう… あ! 199 00:18:44,858 --> 00:18:47,644 (刀を投げる音) 200 00:18:47,644 --> 00:18:52,533 (光秀)不服のある者は その刀で私を斬るがよい。 201 00:18:52,533 --> 00:18:56,833 私は何もあらがわん。 何も恨まん。 202 00:18:59,022 --> 00:19:02,493 う… うう…。 203 00:19:02,493 --> 00:19:04,528 さあ。 204 00:19:04,528 --> 00:19:08,928 うっ… くっ…。 205 00:19:12,035 --> 00:19:15,235 う… くくく…。 206 00:19:20,594 --> 00:19:23,630 信長様を悪く言うでない。 207 00:19:23,630 --> 00:19:28,669 あの方ほど 自他ともに厳しく まじめな方はおらん。 208 00:19:28,669 --> 00:19:34,258 ある時 信長様の留守をいいことに 家中の者が浮かれていた。→ 209 00:19:34,258 --> 00:19:38,562 戻られた信長様は それを知り 一同を処刑した。→ 210 00:19:38,562 --> 00:19:43,400 家中の油断こそ 国の危機と 判断なされたからだ。→ 211 00:19:43,400 --> 00:19:49,740 これを実行する つらさは 大軍の 将となって 身にしみてわかる。→ 212 00:19:49,740 --> 00:19:53,410 信長様は 常軌を逸して おられるようにも見えるが→ 213 00:19:53,410 --> 00:19:56,597 すべては まじめさゆえのことだ。 214 00:19:56,597 --> 00:20:01,501 そして まじめに働けば 身分に かかわらず 取り立てて下さる。 215 00:20:01,501 --> 00:20:03,954 流浪の身であった この光秀を→ 216 00:20:03,954 --> 00:20:08,725 ここまで出世させて下さった ご恩を 忘れるな。 217 00:20:08,725 --> 00:20:14,665 殿のご忠義 肝に銘じてござる。 218 00:20:14,665 --> 00:20:22,623 ♪♪~ 219 00:20:22,623 --> 00:20:31,148 心の声 この統率力 洞察力… さすがは 織田随一の切れ者 明智光秀。 220 00:20:31,148 --> 00:20:38,848 皆の不平は胸に納めておく。 気分を変えよう。 茶を用意いたす。 221 00:20:42,826 --> 00:20:46,726 心の声 来た! あの「八角釜」が拝める! 222 00:20:49,232 --> 00:20:56,132 心の声 信長様から拝領したという あの名物 八角釜を この目で! 223 00:21:01,128 --> 00:21:10,237 しかし 明智様が用いたのは ただの真形釜でござった。 224 00:21:10,237 --> 00:21:13,590 その後 明智殿は何と? 225 00:21:13,590 --> 00:21:18,979 いえ… 皆で茶を飲み 祝いの席は ほどなく終わりました。 226 00:21:18,979 --> 00:21:21,431 そうか。 227 00:21:21,431 --> 00:21:27,521 明智殿は確かに言ったのだな。 「不平は胸に納めておく」と。 228 00:21:27,521 --> 00:21:29,573 はあ。 229 00:21:29,573 --> 00:21:36,179 ♪♪~ 230 00:21:36,179 --> 00:21:40,017 いやぁ 左介 俺から尋ねといて悪いが→ 231 00:21:40,017 --> 00:21:45,055 そんな話じゃ 明智殿の考えなど ちぃ~とも わからんわ。 232 00:21:45,055 --> 00:21:49,710 わかったのは 俺と同じく 忠義者ということだけよ。 233 00:21:49,710 --> 00:21:56,066 (笑い声) 234 00:21:56,066 --> 00:22:01,938 ♪♪~ 235 00:22:01,938 --> 00:22:04,938 フフフフ…。 236 00:22:07,644 --> 00:22:09,896 心の声 安土城の夜景を前に→ 237 00:22:09,896 --> 00:22:13,533 茶の湯以上の興奮を 与えて下さった 信長様。 238 00:22:13,533 --> 00:22:19,790 ♪♪~ 239 00:22:19,790 --> 00:22:22,826 心の声 「熊川形青色茶碗」。→ 240 00:22:22,826 --> 00:22:28,799 共に公でない茶事なれど 羽柴様は 信長様から拝領したものを出し→ 241 00:22:28,799 --> 00:22:31,535 明智様は出さなかった。 242 00:22:31,535 --> 00:22:35,122 ♪♪~ 243 00:22:35,122 --> 00:22:38,775 心の声 信長様を尊べと申されるなら→ 244 00:22:38,775 --> 00:22:43,463 なおさら拝領の茶器で もてなすべきでは。→ 245 00:22:43,463 --> 00:22:47,134 明智様とて 名物をいくつも持つ数寄者。→ 246 00:22:47,134 --> 00:22:50,134 使い方を知らぬわけでは あるまいに。 247 00:22:52,239 --> 00:22:54,639 心の声 なぜだ?! 248 00:23:00,497 --> 00:23:03,734 ♪♪~(エンディングテーマ) 249 00:23:03,734 --> 00:23:09,573 ♪♪「あなたの胸 触れるそのたび」 250 00:23:09,573 --> 00:23:15,662 ♪♪「火傷しそうな真摯な情熱」 251 00:23:15,662 --> 00:23:21,868 ♪♪「世界中を敵に回したって」 252 00:23:21,868 --> 00:23:28,091 ♪♪「目指したならどうぞ 貫いてください」 253 00:23:28,091 --> 00:23:33,864 ♪♪「男は蝶々で 女は花で」 254 00:23:33,864 --> 00:23:40,854 ♪♪「空と大地とでも 同じ明日を選べるの」 255 00:23:40,854 --> 00:23:46,476 ♪♪「時に流され 距離にはなされる」 256 00:23:46,476 --> 00:23:49,262 ♪♪「絆なんて 絆じゃない」 257 00:23:49,262 --> 00:23:53,133 ♪♪「思うまま生きて そして」 258 00:23:53,133 --> 00:23:58,755 ♪♪「昇った天辺から 見える」 259 00:23:58,755 --> 00:24:02,626 ♪♪「景色を教えて いつか」 260 00:24:02,626 --> 00:24:11,334 ♪♪「恋に堕ちてく 愛に溺れてく 私のこの幸せより」 261 00:24:11,334 --> 00:24:14,855 ♪♪「叶えたい願い それは」 262 00:24:14,855 --> 00:24:21,862 ♪♪「あなたの追う美しいもの」 263 00:24:21,862 --> 00:24:26,862 ♪♪「壊されないで 永遠に」 264 00:24:30,437 --> 00:24:50,357 ♪♪~ 265 00:24:50,357 --> 00:24:57,057 「カインド・オブ・ブラック」。 武か数寄か それが問題にて候。