1 00:00:02,041 --> 00:00:08,064 ♪♪~(オープニングテーマ) 2 00:00:08,064 --> 00:01:28,764 ♪♪~ 3 00:01:34,550 --> 00:01:37,653 (鳥の鳴き声) 4 00:01:37,653 --> 00:01:42,408 (家臣)あの丿貫なる男 元は京・坂本屋の主→ 5 00:01:42,408 --> 00:01:47,563 亡き武野紹?に茶を習い 初めの号を「如夢観」と申します。 6 00:01:47,563 --> 00:01:51,701 丿の字は 人の偏にて すなわち丿貫とは→ 7 00:01:51,701 --> 00:01:55,304 「人に及ばぬことを貫く」 の意になろうかと。 8 00:01:55,304 --> 00:01:57,723 (豊臣秀吉)もうよい! あ…? 9 00:01:57,723 --> 00:02:02,623 余は利休の茶席と等しく あの男の数寄に斬られた。 10 00:02:05,047 --> 00:02:07,047 (丿貫)はあ? 11 00:02:09,785 --> 00:02:14,357 ♪♪~ 12 00:02:14,357 --> 00:02:17,860 心の声 (豊臣秀長) 朱塗りの大傘に 二畳敷。→ 13 00:02:17,860 --> 00:02:24,951 名物も用いず たったこれだけで… 見事。→ 14 00:02:24,951 --> 00:02:29,572 立派に見せんとする 気負いが みじんもなく→ 15 00:02:29,572 --> 00:02:34,477 大傘の影が 自然と結界を作り→ 16 00:02:34,477 --> 00:02:39,777 朱塗りによって 貴人をもてなすに 足る品すら醸し出すとは…。 17 00:02:41,417 --> 00:02:45,054 うん? …あ 利休殿。 18 00:02:45,054 --> 00:02:47,773 (千 利休)さすがは我が兄弟子。 19 00:02:47,773 --> 00:02:52,495 野でたてる創意では 私より上手やもしれませぬ。 20 00:02:52,495 --> 00:02:54,480 あ…。 21 00:02:54,480 --> 00:02:58,980 ♪♪~ 22 00:03:04,490 --> 00:03:06,909 む? 23 00:03:06,909 --> 00:03:12,081 うまい。 茶を飲み過ぎて 胃が重たかろうと→ 24 00:03:12,081 --> 00:03:14,817 あえて軽うしおったな? 25 00:03:14,817 --> 00:03:18,354 20人ですなあ。 うん? 26 00:03:18,354 --> 00:03:22,992 それ以上の客は とても気遣えませぬよ。 27 00:03:22,992 --> 00:03:29,592 何百とお相手なすった関白様が 一番 おわかりなはずじゃ。 28 00:03:31,417 --> 00:03:37,907 だ~だす? これっくらいで 大茶湯を しまいになすったら。 29 00:03:37,907 --> 00:03:42,144 早う床について 今のまんま軽~い気持ちで→ 30 00:03:42,144 --> 00:03:46,282 お側女と乳繰り合うのも いいもんですぞ~。 31 00:03:46,282 --> 00:03:49,051 はあ? 32 00:03:49,051 --> 00:03:51,251 ハハ ハハハ…。 33 00:03:53,055 --> 00:03:57,560 あ… アッハハハ! 34 00:03:57,560 --> 00:04:02,982 (2人の笑い声) 35 00:04:02,982 --> 00:04:05,584 (ざわめき) 36 00:04:05,584 --> 00:04:08,320 皆の者 よう聞けい!→ 37 00:04:08,320 --> 00:04:12,375 はるばる遠方より参じた者も ご苦労であった! 38 00:04:12,375 --> 00:04:15,628 これにて 北野大茶湯を終了す! 39 00:04:15,628 --> 00:04:18,030 (ざわめき) (公家1)ほんに良かった。 40 00:04:18,030 --> 00:04:20,783 (公家2)これが 十日間も続いたら→ 41 00:04:20,783 --> 00:04:23,786 お金子がいくらあっても 足らしまへん。 42 00:04:23,786 --> 00:04:26,505 (秀吉)そして! (一同)お? 43 00:04:26,505 --> 00:04:32,695 この大茶湯で最も優れた数寄者 すなわち 天下一の大茶人に→ 44 00:04:32,695 --> 00:04:35,981 扶持米を取らす。 あっ! 45 00:04:35,981 --> 00:04:39,185 その者とは… むう! 46 00:04:39,185 --> 00:04:41,454 あ… ひえ~っ! 47 00:04:41,454 --> 00:04:44,156 ♪♪~ 48 00:04:44,156 --> 00:04:46,976 あ ああ…。 (古田織部)お待ち下さりませ! 49 00:04:46,976 --> 00:04:49,976 うん? (一同)お? 50 00:04:54,483 --> 00:04:57,983 そのご決定 しばしお待ちを! 51 00:05:03,125 --> 00:05:07,713 確かに 丿貫殿の茶席は 見事なものと存じます。 52 00:05:07,713 --> 00:05:13,352 さりながら 今は はかなく 壊れ果てましたが 某の茶室とて→ 53 00:05:13,352 --> 00:05:18,441 決して引けを取るものでは ございませなんだ! 54 00:05:18,441 --> 00:05:22,962 200と50を超える客が 列をなしたが その証し! 55 00:05:22,962 --> 00:05:27,817 この古田織部正 恥を忍んで請いまする! 56 00:05:27,817 --> 00:05:30,517 何とぞ 今一度 機会を! 57 00:05:32,254 --> 00:05:39,745 ヘヘ「人間五十年」 58 00:05:39,745 --> 00:05:47,686 ヘヘ「下天のうちを比ぶれば」 59 00:05:47,686 --> 00:05:51,290 よかろう。 え? 60 00:05:51,290 --> 00:05:58,364 ヘヘ「ひとたび生を受けて」 61 00:05:58,364 --> 00:06:04,320 (秀吉)丿貫 ならびに織部正 後日 聚楽第にて茶席を設けよう。→ 62 00:06:04,320 --> 00:06:07,723 天下一の大茶人は その折 決める。 63 00:06:07,723 --> 00:06:10,743 あっ! はあ! 64 00:06:10,743 --> 00:06:26,343 ヘヘ「滅せぬものの あるべきか」 65 00:06:28,360 --> 00:06:32,198 安心いたしました 兄上。 この公の場にて→ 66 00:06:32,198 --> 00:06:35,698 天下一を お決めにならなくて。 うむ。 67 00:06:37,620 --> 00:06:42,458 やはり 筆頭茶頭は 利休殿を おいて ほかにありえぬと…。 68 00:06:42,458 --> 00:06:46,595 ちょうどいい具合に 左介が口実を作ってくれた。 69 00:06:46,595 --> 00:06:50,983 今 決めなんだは 神谷宗湛の 上洛を待つためぞ。 70 00:06:50,983 --> 00:06:54,620 えっ?! 天下一は 丿貫でもよかったが→ 71 00:06:54,620 --> 00:06:59,225 先々を案ずれば 宗湛に越したことはない。 72 00:06:59,225 --> 00:07:03,462 いずれにせよ 利休は茶頭筆頭の 座から 引きずり降ろす。 73 00:07:03,462 --> 00:07:06,682 あ…。 74 00:07:06,682 --> 00:07:13,188 己が後釜を利休に審議させるのも 手よのう。 ハハハハ! 75 00:07:13,188 --> 00:07:20,129 ♪♪~ 76 00:07:20,129 --> 00:07:26,385 心の声 「父のごとし」とまで 慕うていた利休殿を 兄上は…。 77 00:07:26,385 --> 00:07:28,504 むう…。 78 00:07:28,504 --> 00:07:35,511 今月12日 丿貫殿と雌雄を決す 茶会を催すことになった。 79 00:07:35,511 --> 00:07:41,483 上洛中の神谷宗湛殿が 加わるやもしれぬ。 80 00:07:41,483 --> 00:07:47,523 審議の客となるは 関白様と 宗匠 細川幽斎殿と→ 81 00:07:47,523 --> 00:07:50,323 いずれも つわものぞろい。 82 00:07:52,211 --> 00:07:58,584 上田殿 景延殿 力を貸してくれぬか。 83 00:07:58,584 --> 00:08:03,606 某 大茶湯にて 創意を尽くしきってしもうた。 84 00:08:03,606 --> 00:08:07,576 いかなる茶席を設ければ 天下一となろうや…。 85 00:08:07,576 --> 00:08:11,714 (上田左太郎)やはり この 水玉なる襖を生かすべきでござる。 86 00:08:11,714 --> 00:08:16,418 茶室の壁一面に あしらえば 世にも不思議な一服を→ 87 00:08:16,418 --> 00:08:18,654 味おうてもらえますぞ。 88 00:08:18,654 --> 00:08:21,657 むう… それが わびかえ? 89 00:08:21,657 --> 00:08:24,076 あ… ふう。 90 00:08:24,076 --> 00:08:29,882 宗匠には褒めて頂いたが 某は気に入っておらぬのよ。 91 00:08:29,882 --> 00:08:32,384 景延殿は? 92 00:08:32,384 --> 00:08:37,272 (加藤景延) 古田様の晴れ姿が見とうて 美濃より足を運びましたが→ 93 00:08:37,272 --> 00:08:39,842 手ぶらでは何かと思い…。 94 00:08:39,842 --> 00:08:41,842 (2人)うん? 95 00:08:43,879 --> 00:08:46,079 むむ…。 96 00:08:50,786 --> 00:08:53,322 良い物が出ましたな。 97 00:08:53,322 --> 00:08:57,643 先に 織部十作が器を お見せせねば ならぬのですが→ 98 00:08:57,643 --> 00:09:00,629 いまだ試作の域でして…。 99 00:09:00,629 --> 00:09:04,783 何やら 心の奥底から 溶岩が ほとばしるような。 100 00:09:04,783 --> 00:09:07,783 いかなる暮らしの中で 使うておったのか…。 101 00:09:09,688 --> 00:09:11,688 う~む…。 102 00:09:14,059 --> 00:09:16,759 う~ん… あっ! 103 00:09:18,380 --> 00:09:22,051 使えぬ物を持参し 申し訳ございません。 104 00:09:22,051 --> 00:09:24,186 見えましたぞ 景延殿。 105 00:09:24,186 --> 00:09:26,386 (2人)え? 106 00:09:28,340 --> 00:09:31,560 わび数寄の最果てが。 107 00:09:31,560 --> 00:09:49,060 ♪♪~ 108 00:09:53,282 --> 00:09:57,019 宗湛よ いま少し欲を出せ。 望むなら→ 109 00:09:57,019 --> 00:10:00,022 茶頭筆頭に取り立てても よいのだぞ。 110 00:10:00,022 --> 00:10:04,860 (神谷宗湛)滅相もございませぬ。 私ごときでは とても…。 111 00:10:04,860 --> 00:10:07,780 神谷宗湛は一介の商人。 112 00:10:07,780 --> 00:10:13,252 上洛し 関白様にお目どおりかなう だけでも 恐れ多ございます。 113 00:10:13,252 --> 00:10:15,721 (ため息) 114 00:10:15,721 --> 00:10:20,321 (秀長)丿貫殿は 邸内の 聚楽庵を用いまする。 115 00:10:22,945 --> 00:10:27,516 (秀長)古田殿は その奥に 新たな茶席を設けた由。→ 116 00:10:27,516 --> 00:10:31,916 それぞれの茶室に入り 天下一をお決め下され。 117 00:10:34,440 --> 00:10:39,740 丿貫殿は 関白様から お一人ずつ もてなすとのこと。 118 00:10:41,380 --> 00:10:44,580 ゆうべは どこに 行っておった 秀長。 119 00:10:46,418 --> 00:10:48,618 お早く。 ん? 120 00:10:52,624 --> 00:10:57,196 心の声 茶席など入らずとも 天下一は決まっておるわ。→ 121 00:10:57,196 --> 00:11:01,984 神谷に その気がない以上 丿貫しか おらぬ。→ 122 00:11:01,984 --> 00:11:07,906 武人や高貴な者が 茶頭筆頭では 俺を蔑むは目に見えている。→ 123 00:11:07,906 --> 00:11:11,510 細川幽斎など もっての外。→ 124 00:11:11,510 --> 00:11:17,010 いずれにせよ 俺好みに染まらぬ 利休は降ろす。 125 00:11:22,154 --> 00:11:24,423 ♪♪~ 126 00:11:24,423 --> 00:11:26,423 ああ~っ! 127 00:11:29,077 --> 00:11:31,363 か 母様! 128 00:11:31,363 --> 00:11:34,783 おのれ 丿貫! いかな つもりぞ! 129 00:11:34,783 --> 00:11:37,686 (大政所)くそたわけめが! あぁ? 130 00:11:37,686 --> 00:11:40,722 そこに座りゃ~。 131 00:11:40,722 --> 00:11:42,922 (戸を閉める音) 132 00:11:49,214 --> 00:11:55,120 ええか 藤吉。 利休様を降ろしたらいかんぞ。 133 00:11:55,120 --> 00:11:59,374 あにゃ~にゃ ええ男を おみゃ~。→ 134 00:11:59,374 --> 00:12:05,731 オレや おねに ねんごろに 茶ぁ教えてくれとるだわ。 135 00:12:05,731 --> 00:12:13,238 忙しい時にゃ~ 嫁様の おりきを よこすほどだでよぉ。 136 00:12:13,238 --> 00:12:18,760 こにゃ~だなんて ほれ 手取り足取り教えてもろうて→ 137 00:12:18,760 --> 00:12:26,185 息が首にかかった時にゃ~ おみゃ~ 「きゅん」ときたがね。 138 00:12:26,185 --> 00:12:31,390 こにゃ~にゃ男に 抱かれてみたゃ~思うてよぉ。 139 00:12:31,390 --> 00:12:38,247 亭主2人に先立たれて オレも寂しいでいかんわ。→ 140 00:12:38,247 --> 00:12:40,632 返事は? 藤吉。 141 00:12:40,632 --> 00:12:43,118 ♪♪~ 142 00:12:43,118 --> 00:12:45,287 返事は! 143 00:12:45,287 --> 00:12:50,309 クウウ… お前は 天下一になりとうないのか?→ 144 00:12:50,309 --> 00:12:54,079 茶頭筆頭となり その名を 世に広めとうないのか?→ 145 00:12:54,079 --> 00:12:57,432 扶持米なら 欲しいだけ取らすぞ! 146 00:12:57,432 --> 00:13:01,770 そんなもん もろうたら 富貴になってしもうて→ 147 00:13:01,770 --> 00:13:05,540 わびを 楽しめませぬからのう。 148 00:13:05,540 --> 00:13:08,143 クウ~! 149 00:13:08,143 --> 00:13:11,063 フフフ ハハッ。 150 00:13:11,063 --> 00:13:15,884 ♪♪~ 151 00:13:15,884 --> 00:13:19,784 クウ ウ~…。 152 00:13:24,059 --> 00:13:26,945 謀りおったな 秀長。 153 00:13:26,945 --> 00:13:32,451 すべては私の独断。 丿貫殿に お咎め無きよう。 154 00:13:32,451 --> 00:13:36,822 私は いまだ 利休殿を 父のごとく慕うております。 155 00:13:36,822 --> 00:13:43,222 もうよい。 他の者が入らぬうちに 母様を大坂に帰せ! 156 00:13:49,551 --> 00:13:53,805 余は疲れた! 天下一は おのれらの好きにせい! 157 00:13:53,805 --> 00:13:56,408 え? あ…。 158 00:13:56,408 --> 00:14:02,731 そして利休! わびまみれで もう飽いたわ。 159 00:14:02,731 --> 00:14:07,831 日の本には「雅び」という あでやかな美もある。 のう幽斎。 160 00:14:09,838 --> 00:14:12,438 仰せのとおり。 161 00:14:14,743 --> 00:14:18,443 (秀吉) 今後 心して務めい! 162 00:14:20,082 --> 00:14:22,082 (ため息) 163 00:14:27,406 --> 00:14:30,706 (烏の鳴き声) 164 00:14:32,995 --> 00:14:37,049 樽の音が まことに いにしえを醸し出すのか? 165 00:14:37,049 --> 00:14:40,249 はて…。 来ましたぞ。 166 00:14:43,322 --> 00:14:48,722 以前は怪しいほど近しかった 関白様と お手前が…。 167 00:14:51,013 --> 00:14:56,618 先日のばかげた大茶湯も「日の本の 美」を打ち消すというより→ 168 00:14:56,618 --> 00:15:02,418 何か お手前に関わる 別の もくろみがあったのではないかな。 169 00:15:06,478 --> 00:15:12,150 伜に細川の家督を譲り 「幽斎」となってからは→ 170 00:15:12,150 --> 00:15:15,987 関白様の芸事全般を 補佐してきたが→ 171 00:15:15,987 --> 00:15:19,508 あのお方は 新しもの好きにして→ 172 00:15:19,508 --> 00:15:23,962 わびとやらの神髄を 理解しているとは思われぬ。 173 00:15:23,962 --> 00:15:29,584 なれば お手前との軋轢が 強まるは必至。→ 174 00:15:29,584 --> 00:15:32,888 されど わびを貫くと申すなら→ 175 00:15:32,888 --> 00:15:36,788 忠興を巻き込まぬで もらいたいものですな。 176 00:15:39,811 --> 00:15:45,617 ≪(樽をたたく音) うん? 177 00:15:45,617 --> 00:15:48,387 (樽をたたく音) 178 00:15:48,387 --> 00:15:52,724 ≪(樽をたたく音) 179 00:15:52,724 --> 00:15:55,844 まさか… これが?! 180 00:15:55,844 --> 00:15:58,580 ≪(樽をたたく音) 181 00:15:58,580 --> 00:16:00,582 (3人)あ あ…。 182 00:16:00,582 --> 00:16:02,684 (樽をたたく音) 183 00:16:02,684 --> 00:16:06,121 ≪(樽をたたく音) 184 00:16:06,121 --> 00:16:08,457 ようお越し下さりました。 185 00:16:08,457 --> 00:16:10,709 あ…。 186 00:16:10,709 --> 00:16:13,361 ≪(樽をたたく音) 187 00:16:13,361 --> 00:16:15,781 (樽をたたく音) 188 00:16:15,781 --> 00:16:18,650 悪ふざけも大概にせい! 189 00:16:18,650 --> 00:16:23,555 天下一は その方らで 決められるがよい。 190 00:16:23,555 --> 00:16:25,657 ふぅ…。 191 00:16:25,657 --> 00:16:29,594 すごい… かように掘られた 住まいの跡を→ 192 00:16:29,594 --> 00:16:32,848 九州でも 目にしたことがあります。 193 00:16:32,848 --> 00:16:35,951 いまだ わび数寄は ようわかりませんが→ 194 00:16:35,951 --> 00:16:39,754 太古に思いをはせ 胸躍ってまいりまする! 195 00:16:39,754 --> 00:16:45,877 いつぞや 宗匠が おっしゃい ましたな。 「黒は古き心なり」と。 196 00:16:45,877 --> 00:16:51,850 恥ずかしながら「古き心」なる思い 古き良き暮らしの趣を→ 197 00:16:51,850 --> 00:16:54,853 どうぞ ご堪能下さりませ。 198 00:16:54,853 --> 00:17:00,192 ≪(樽をたたく音) 199 00:17:00,192 --> 00:17:06,314 実に面白き創意。 松の木に設けた 茶席も さることながら→ 200 00:17:06,314 --> 00:17:09,751 ここまで致せば わざとらしさを通り越し→ 201 00:17:09,751 --> 00:17:12,687 笑みすら 漏れそうになりまする。 202 00:17:12,687 --> 00:17:14,689 あ…。 203 00:17:14,689 --> 00:17:19,444 されど これだけは 申しておかねば なりますまい。 204 00:17:19,444 --> 00:17:22,581 ≪(樽をたたく音) 205 00:17:22,581 --> 00:17:27,185 (利休)いにしえの儒哲 孔子の 言葉がございます。 それは→ 206 00:17:27,185 --> 00:17:32,040 私ども茶人が 常に心がけねばならぬこと。 207 00:17:32,040 --> 00:17:34,326 ≪(樽をたたく音) 208 00:17:34,326 --> 00:17:37,812 「過ぎたるはなお 及ばざるがごとし」。 209 00:17:37,812 --> 00:17:40,015 えっ? 210 00:17:40,015 --> 00:17:43,518 ≪(樽をたたく音) 211 00:17:43,518 --> 00:17:47,055 されば あなたの なさっておることは→ 212 00:17:47,055 --> 00:17:49,724 わびではございません。→ 213 00:17:49,724 --> 00:17:55,614 古田織部正様は 天下一どころか 未熟者にございます。 214 00:17:55,614 --> 00:18:01,486 ああ ああ…。 215 00:18:01,486 --> 00:18:04,789 (樽をたたく音) 216 00:18:04,789 --> 00:18:07,042 あ… ああ…。 217 00:18:07,042 --> 00:18:24,442 (樽をたたく音) 218 00:18:30,732 --> 00:18:34,569 (藤柴耕吉郎)西の岡 神足村 治兵衛 米八斗三升。→ 219 00:18:34,569 --> 00:18:39,691 同じく平六 米七斗五升 しかと受領しました。 220 00:18:39,691 --> 00:18:43,295 よし。 検地も着々と 進んでおるな。 221 00:18:43,295 --> 00:18:47,382 なお 物集女村 平蔵 新六郎につきましては→ 222 00:18:47,382 --> 00:18:50,986 未納分がございます。 いかがいたしましょうや。 223 00:18:50,986 --> 00:18:55,774 税に不公平があってはならぬ。 引き続き催促せよ。 224 00:18:55,774 --> 00:19:01,129 かしこまりました。 ただし 無理強いは いたすな。 225 00:19:01,129 --> 00:19:04,449 我らが暮らしも 領民あってこそよ。 226 00:19:04,449 --> 00:19:09,549 納期は都合つけるゆえ 分割でもかまわぬと申しておけ。 227 00:19:11,523 --> 00:19:16,011 ここ半月 すこぶる まじめに こなしなさるのう。→ 228 00:19:16,011 --> 00:19:19,981 天下一を逃して さぞ落胆なさると思うたが→ 229 00:19:19,981 --> 00:19:23,981 数寄と公務に しっかり 一線を引いておられるわ。 230 00:19:28,840 --> 00:19:30,842 (古田重嗣)痛ッ! 231 00:19:30,842 --> 00:19:37,142 それでは駄目だ 重嗣。 肩を落とし 口割を決めて放て。 232 00:19:43,104 --> 00:19:45,404 心得たか? 233 00:19:47,842 --> 00:19:52,847 ばか者! 武芸に秀でねば 立派な武人には なれぬぞ! 234 00:19:52,847 --> 00:19:56,551 父上とて 茶の湯に 興じておるでは ないですか。 235 00:19:56,551 --> 00:20:00,271 私も父のごとく 数寄の頂へ 登りとうございます! 236 00:20:00,271 --> 00:20:02,371 うっ! (おせん)殿。 237 00:20:04,075 --> 00:20:07,579 加藤景延様が お見えに。 238 00:20:07,579 --> 00:20:13,279 牟田洞窯の半七が 良い天目茶碗を 焼き上げましてな。 239 00:20:15,420 --> 00:20:20,191 ついに長石のみで 唐物に近き白さを出せたか。 240 00:20:20,191 --> 00:20:23,845 すべて 織部正様のお陰にて。 241 00:20:23,845 --> 00:20:27,565 これより 同じ物を 帝へ献上に参ります。 242 00:20:27,565 --> 00:20:30,965 (鳥の鳴き声) 243 00:20:40,845 --> 00:20:44,132 心の声 どうしたのだ… これほどの物を見ても→ 244 00:20:44,132 --> 00:20:48,103 大金時殿が ぴくりとも騒がぬ。 245 00:20:48,103 --> 00:20:54,909 回想 古田織部正様は 天下一どころか 未熟者にございます。 246 00:20:54,909 --> 00:21:00,909 心の声 武のみならず 数寄までも 諦めざるをえぬか…。 247 00:21:04,018 --> 00:21:09,674 ♪♪~ 248 00:21:09,674 --> 00:21:15,730 公務にいそしまば 数寄に傾きたく なると思うたが そうもならぬわ。 249 00:21:15,730 --> 00:21:21,553 何も欲しうならぬ態というのも つらいものよのう。 250 00:21:21,553 --> 00:21:25,724 大茶湯の一件など あまり お気になさいますな。 251 00:21:25,724 --> 00:21:31,780 大坂では 左介殿を卑下するような お噂は ございません。 252 00:21:31,780 --> 00:21:34,849 思えば贅沢な悩みよ。 253 00:21:34,849 --> 00:21:38,653 いつ死しても おかしうない 乱世を生き抜き→ 254 00:21:38,653 --> 00:21:44,809 子宝にも恵まれ 飢えもせず 暮らせておるのだから。 255 00:21:44,809 --> 00:21:49,848 ♪♪~ 256 00:21:49,848 --> 00:21:51,950 あ…? 257 00:21:51,950 --> 00:22:00,141 だが さように心得てはいても… 心得てはいても 俺という男は→ 258 00:22:00,141 --> 00:22:04,045 臓腑にしたたる冷や汗は やまぬのよ。 259 00:22:04,045 --> 00:22:08,650 確かに生きておったという 証しが欲しうて たまらぬのだ。 260 00:22:08,650 --> 00:22:14,205 せめて… 数寄の名声 世に残らばと願うたが…。 261 00:22:14,205 --> 00:22:16,205 あ…。 262 00:22:17,876 --> 00:22:25,316 人間五十年… 滅せぬものだらけの生涯ぞ。 263 00:22:25,316 --> 00:22:27,318 ウフフ。 264 00:22:27,318 --> 00:22:31,818 うう~ くく…。 265 00:22:33,725 --> 00:22:37,025 うっ… うん? 266 00:22:44,452 --> 00:22:49,152 床の薄板を… 外してくれぬか。 267 00:22:52,944 --> 00:22:56,047 薄板にて 立派に 見せんとしても→ 268 00:22:56,047 --> 00:22:58,147 無駄な あがきよ。 269 00:23:00,885 --> 00:23:03,755 ♪♪~(エンディングテーマ) 270 00:23:03,755 --> 00:23:09,577 ♪♪「あなたの胸 触れるそのたび」 271 00:23:09,577 --> 00:23:15,683 ♪♪「火傷しそうな 真摯な情熱」 272 00:23:15,683 --> 00:23:21,890 ♪♪「世界中を敵に回したって」 273 00:23:21,890 --> 00:23:28,112 ♪♪「目指したならどうぞ 貫いてください」 274 00:23:28,112 --> 00:23:33,885 ♪♪「男は蝶々で 女は花で」 275 00:23:33,885 --> 00:23:40,875 ♪♪「空と大地とでも 同じ明日を選べるの」 276 00:23:40,875 --> 00:23:46,497 ♪♪「時に流され 距離にはなされる」 277 00:23:46,497 --> 00:23:49,284 ♪♪「絆なんて絆じゃない」 278 00:23:49,284 --> 00:23:53,154 ♪♪「思うまま生きて そして」 279 00:23:53,154 --> 00:23:58,776 ♪♪「昇った天辺から 見える」 280 00:23:58,776 --> 00:24:02,647 ♪♪「景色を教えて いつか」 281 00:24:02,647 --> 00:24:11,339 ♪♪「恋に堕ちてく 愛に溺れてく 私のこの幸せより」 282 00:24:11,339 --> 00:24:14,876 ♪♪「叶えたい願い それは」 283 00:24:14,876 --> 00:24:21,883 ♪♪「あなたの追う美しいもの」 284 00:24:21,883 --> 00:24:26,883 ♪♪「壊されないで 永遠に」 285 00:24:30,058 --> 00:24:49,877 ♪♪~ 286 00:24:49,877 --> 00:24:53,047 「呪われし夜」。 287 00:24:53,047 --> 00:24:57,047 武か数寄か それが問題にて候。 288 00:25:06,010 --> 00:25:10,214 女将さん お水。 ありがとう。 289 00:25:10,214 --> 00:25:14,686 老舗和菓子店の女将が 突然 倒れた。 290 00:25:14,686 --> 00:25:18,386 ふだん元気に店を 切り盛りしていた… 291 00:25:21,259 --> 00:25:23,645 急に息が苦しくなった。