1 00:00:33,724 --> 00:01:59,924 ♪♪~ 2 00:02:10,620 --> 00:02:17,727  心の声 (古田左介)こ… これは… 「荒木高麗」と同じ染付茶碗!→ 3 00:02:17,727 --> 00:02:23,027 まさか 宗易殿は 知っておるのか? 4 00:02:27,454 --> 00:02:33,810  回想 なんと見事な「かいらぎ」よ。 なんと美しい びわ色の地肌。→ 5 00:02:33,810 --> 00:02:38,510 器に柄を染め付けるなど 誰が考えようか! 6 00:02:41,017 --> 00:02:45,789 (荒木村重)松永弾正は 武人として立派に散った。 7 00:02:45,789 --> 00:02:50,889 だが わしのほうが業は上や。 8 00:03:00,620 --> 00:03:06,520  心の声 おかしい… この茶碗だけ 茶室の趣から浮いている。 9 00:03:10,630 --> 00:03:12,716 (唾を飲む音) 10 00:03:12,716 --> 00:03:15,051  心の声 やはり…。 11 00:03:15,051 --> 00:03:22,626 ♪♪~ 12 00:03:22,626 --> 00:03:26,630  心の声 やはり 宗易殿は…。 13 00:03:26,630 --> 00:03:46,230 ♪♪~ 14 00:03:51,187 --> 00:03:53,587  心の声 すまぬ おせん。 15 00:03:58,979 --> 00:04:03,979 某 これと同じ茶碗を 持っております。 16 00:04:06,820 --> 00:04:13,820 武人として なすべき事を果たさず 欲に走り 手に入れ申した。 17 00:04:15,745 --> 00:04:18,865 (千 宗易)よくぞ お気づきになられました。 18 00:04:18,865 --> 00:04:25,055 荒木様に あの高麗茶碗を 譲ったのは 私でございます。 19 00:04:25,055 --> 00:04:32,228 先日 毛利方へお逃げになった 荒木様より 便りが参りました。 20 00:04:32,228 --> 00:04:39,886 「己が命を引き換えに あの茶碗を 目利きの織田の者に渡した」と。 21 00:04:39,886 --> 00:04:46,126 私は ピンときたのです。 さては古田様ではないかと。 22 00:04:46,126 --> 00:04:51,131 とうに腹はくくってござる。 この愚かな男の所業を→ 23 00:04:51,131 --> 00:04:54,417 信長様に告げるなり なんなりと…。 24 00:04:54,417 --> 00:05:01,274 滅相もございません。 私は大変 感じ入っております。 25 00:05:01,274 --> 00:05:06,262 まず古田様は 中立まで 驚きを隠せないご様子でした。 26 00:05:06,262 --> 00:05:12,652 それは 私ごときの作意を 隅々まで見て取った証しと。 27 00:05:12,652 --> 00:05:17,290 そしてもう一つ 正直さです。 28 00:05:17,290 --> 00:05:22,295 古田様は欲を恥じ 素直にさらけ出された。 29 00:05:22,295 --> 00:05:27,183 茶の湯では その 偽らざる心こそ尊いのです。 30 00:05:27,183 --> 00:05:30,487 あ…。 31 00:05:30,487 --> 00:05:33,687 かく言う私も欲の塊。 32 00:05:35,608 --> 00:05:39,408 例の 荒木高麗。 33 00:05:42,482 --> 00:05:46,419 私にお譲り頂けませぬか? 34 00:05:46,419 --> 00:05:49,989 荒木様に譲ってより 後悔冷めやらず→ 35 00:05:49,989 --> 00:05:54,928 やはり 対で欲しくなったので ございます。 36 00:05:54,928 --> 00:05:58,531 ♪♪~ 37 00:05:58,531 --> 00:06:03,019  心の声 この人は 人間としても 俗物としても→ 38 00:06:03,019 --> 00:06:06,039 はるか上を行っている! 39 00:06:06,039 --> 00:06:21,855 ♪♪~ 40 00:06:21,855 --> 00:06:26,259 宗易殿。 あの茶碗は お譲りいたす。 41 00:06:26,259 --> 00:06:30,759 代わりに 某を 弟子にして頂きたい。 42 00:06:36,786 --> 00:06:40,986 今日は お招きしたかいが ありました。 43 00:06:42,992 --> 00:06:46,692 結構な お点前でござった。 44 00:06:51,618 --> 00:06:56,456 (津田宗及)ハッハッハッ。 さようでしたか。 45 00:06:56,456 --> 00:07:01,456 古田様 ついに宗易殿に 弟子入りなさいましたか。 46 00:07:03,179 --> 00:07:09,679 ご覧なさいませ。 あれが 落成した 安土城 天守にございます。 47 00:07:11,421 --> 00:07:14,324 ああっ! 48 00:07:14,324 --> 00:07:20,380 な なんと… 五重の塔の天守閣! 49 00:07:20,380 --> 00:07:25,368 しかも 漆黒の城壁に 金細工がふんだんに! 50 00:07:25,368 --> 00:07:29,389 この「スドギュッ」とした 異様な迫力は何だ。 51 00:07:29,389 --> 00:07:35,495 まるで北山の金閣寺と 要塞が 合体した 大化け物ではないか! 52 00:07:35,495 --> 00:07:40,917 さすがは数寄者の古田様。 よいところに気づきなさる。 53 00:07:40,917 --> 00:07:45,355 この天守は 今までの 要塞としての機能のみならず→ 54 00:07:45,355 --> 00:07:50,043 住まいとしても造られております。 ですから 金閣寺のように→ 55 00:07:50,043 --> 00:07:56,850 住まう禅寺の様相が見て取れる のです。 そして城壁の黒塗りは→ 56 00:07:56,850 --> 00:08:00,153 千 宗易の発案。 57 00:08:00,153 --> 00:08:07,143 私ども堺商人は 漆代だけでも 大いに儲けさせてもらいましたよ。 58 00:08:07,143 --> 00:08:09,879 ハッハッハッハッ。 59 00:08:09,879 --> 00:08:14,901 ♪♪~ 60 00:08:14,901 --> 00:08:19,572  心の声  あの壁の金細工は…→ 61 00:08:19,572 --> 00:08:22,225 竜! 62 00:08:22,225 --> 00:08:31,718 ♪♪~ 63 00:08:31,718 --> 00:08:33,853 あっ! 64 00:08:33,853 --> 00:08:39,392  心の声 一体 信長様は どこまで 突っ走ろうとしているのか。→ 65 00:08:39,392 --> 00:08:46,282 どれだけ戦を繰り返し この国を どこへ引っ張っていくつもりだ。→ 66 00:08:46,282 --> 00:08:48,618 だが不思議だ。→ 67 00:08:48,618 --> 00:08:53,523 ここにいると 宗易殿の茶室とは 真逆の興奮が→ 68 00:08:53,523 --> 00:09:00,163 武人としての珍宝が むくむくと 鎌首をもたげるのがわかる! 69 00:09:00,163 --> 00:09:05,018 ♪♪~ 70 00:09:05,018 --> 00:09:07,453 私は これにて。 71 00:09:07,453 --> 00:09:13,359 ♪♪~ 72 00:09:13,359 --> 00:09:17,113 久しゅうござるな 森乱殿。 73 00:09:17,113 --> 00:09:20,016 (森乱)脇差しなどは お持ちでないでしょうな。 74 00:09:20,016 --> 00:09:24,216 城内では 武具を一切 携えてはなりませぬ。 75 00:09:26,723 --> 00:09:29,208 では。 76 00:09:29,208 --> 00:09:31,728 うわ! 77 00:09:31,728 --> 00:09:41,888 ♪♪~ 78 00:09:41,888 --> 00:09:46,075  心の声 こ… ここは天界か?! 79 00:09:46,075 --> 00:09:49,162 (織田信長) ボアノイチ。 よく来た 左介。 80 00:09:49,162 --> 00:09:52,098 あ ああ…。 81 00:09:52,098 --> 00:09:58,388 (笑い声) 82 00:09:58,388 --> 00:10:01,224 その顔が見たかった。 83 00:10:01,224 --> 00:10:05,524 ものの わからんやつには 自慢のしがいが ないからな。 84 00:10:07,380 --> 00:10:12,285 う… 上様も ご機嫌麗しく 何よりでございます。 85 00:10:12,285 --> 00:10:16,456 荒木攻めでは よくやった。 明智のキンカン頭の下で→ 86 00:10:16,456 --> 00:10:20,677 丹波・丹後の計略でも 力を尽くしたと聞いておる。 87 00:10:20,677 --> 00:10:25,214 今後も 義兄 中川清秀と共に 領内の守備に当たれ。 88 00:10:25,214 --> 00:10:29,052 はっ! 恩賞を取らす。 89 00:10:29,052 --> 00:10:31,387 ブツか金子か選べ。 90 00:10:31,387 --> 00:10:33,723 あっ! 91 00:10:33,723 --> 00:10:40,423  心の声 「南蛮漆器蒔絵箱」! なんと鮮やかな緑の光沢! 92 00:10:43,666 --> 00:10:49,155  心の声 上様は知らない… 俺が 荒木を みすみす逃したことを。→ 93 00:10:49,155 --> 00:10:55,178 その俺が 金子よりも価値のある 箱を もらっていいのか?→ 94 00:10:55,178 --> 00:10:59,415 箱を選べば 上様のお気持ちを 裏切ることになる。→ 95 00:10:59,415 --> 00:11:04,454 だが… 欲しい!→ 96 00:11:04,454 --> 00:11:08,754 果てしなく箱が欲しい! 97 00:11:22,722 --> 00:11:27,744 では… 金子を頂戴つかまつります。 98 00:11:27,744 --> 00:11:30,246 おい! それぇ! ノン! 99 00:11:30,246 --> 00:11:32,246 うっ。 100 00:11:33,950 --> 00:11:36,150 ま… 間違えました。 101 00:11:37,854 --> 00:11:41,224 フッ。 お前が 俺に何か隠しているのは→ 102 00:11:41,224 --> 00:11:43,476 目でわかる。 え…? 103 00:11:43,476 --> 00:11:47,480 だが いかなる不埒な 隠し事があろうと→ 104 00:11:47,480 --> 00:11:50,717 金子を選んだことを 褒めてやる。 105 00:11:50,717 --> 00:11:57,206 いいか 左介。 人は皆 己に無いものを欲しがる。 106 00:11:57,206 --> 00:12:00,676 無いものとは これだ。 107 00:12:00,676 --> 00:12:05,381 これは食となる 物になる ゆとりになる。 108 00:12:05,381 --> 00:12:12,955 そして より多くの人を動かすには 欲しがるものを与えるしかない。 109 00:12:12,955 --> 00:12:16,125 毛利 武田 上杉。 110 00:12:16,125 --> 00:12:19,629 皆 俺よりも屈強と言われながら 天下を取れぬのは→ 111 00:12:19,629 --> 00:12:25,029 それができんからだ。 メンツや誇りで動くのは武人だけよ。 112 00:12:26,719 --> 00:12:29,956 古田左介も 今や人を動かす身。 113 00:12:29,956 --> 00:12:33,526 その金子で欲しがるものを しかと分け与えろ。 114 00:12:33,526 --> 00:12:37,430 ついでに箱もくれてやるわ! えっ? 115 00:12:37,430 --> 00:12:40,700 もっといいものを見せてやる。 116 00:12:40,700 --> 00:12:43,986 ♪♪~ 117 00:12:43,986 --> 00:12:49,008  心の声 な… なんと贅沢な。→ 118 00:12:49,008 --> 00:12:55,608 夜景を美しくするために 城下の家々に灯をともさせるとは。 119 00:12:57,834 --> 00:13:02,622 一体 上様は これ以上 何を? 120 00:13:02,622 --> 00:13:06,793 もはや 天下に敵対する 大軍勢もわずか。 121 00:13:06,793 --> 00:13:10,313 すべてを手に入れたも 同然ではございませぬか? 122 00:13:10,313 --> 00:13:14,884 お前の言う天下とは この島国のことか? 123 00:13:14,884 --> 00:13:20,823 堺だけでは足りん。 富を生む 商いの町が まだまだ要る。 124 00:13:20,823 --> 00:13:25,061 それが成った暁には→ 125 00:13:25,061 --> 00:13:28,080 唐・天竺に この夜景を見たい。 126 00:13:28,080 --> 00:13:30,380 あ…。 127 00:13:32,084 --> 00:13:39,609  心の声 こ… この方は本気だ! 竜は古来より中華王国の象徴。→ 128 00:13:39,609 --> 00:13:43,209 本気で明を手に入れんとする 決意表明! 129 00:13:45,047 --> 00:13:49,552 南蛮に こんな話がある。 ある時 大国の王が→ 130 00:13:49,552 --> 00:13:54,473 力を誇示せんがために 天まで届く塔を造らせた。 131 00:13:54,473 --> 00:13:58,110 しかし その行いが 神の逆鱗に触れ→ 132 00:13:58,110 --> 00:14:06,219 雷によって巨大な塔は 瞬く間に粉々にされたそうだ。 133 00:14:06,219 --> 00:14:10,907 フフフフ…。 134 00:14:10,907 --> 00:14:15,945 俺はまだ雷を受けておらん。 まだまだ昇るぞ! 135 00:14:15,945 --> 00:14:18,681 あ ああ…。 136 00:14:18,681 --> 00:14:21,851 フフフフ…。 137 00:14:21,851 --> 00:14:24,720 ああ… うう…。 138 00:14:24,720 --> 00:14:32,945 ♪♪~ 139 00:14:32,945 --> 00:14:34,945 はっ。 140 00:14:37,800 --> 00:14:44,500  心の声 俺は… 俺は 茶の湯以上の興奮を得てしまった。 141 00:14:47,360 --> 00:14:51,881 信長様は 近畿五か国を 任せるとの仰せです。 142 00:14:51,881 --> 00:14:59,381 これで 織田家臣筆頭に のぼられましたな 明智光秀様。 143 00:15:06,445 --> 00:15:13,145 (茶をたてる音) 144 00:15:22,495 --> 00:15:24,847 (古田重定)うん? 145 00:15:24,847 --> 00:15:28,417  心の声 「熊川形青色茶碗」!→ 146 00:15:28,417 --> 00:15:35,491 まるで清水がペロンと器になった ような 淡青鮮やかな見事さ! 147 00:15:35,491 --> 00:15:39,161 早う頂かぬか! 畏れ多くも羽柴様が→ 148 00:15:39,161 --> 00:15:44,483 お茶をたてて下さるというのに! 全く愚息にござる。 149 00:15:44,483 --> 00:15:48,683 養父亡き後は 実父の私めが 厳しく しつけてまいりまする。 150 00:15:50,389 --> 00:15:54,389 (羽柴秀吉) 少し 外してくれぬか 重定。 151 00:15:59,548 --> 00:16:04,920 全く昔の者にて ノリが古うて 申し訳ありませぬ。 152 00:16:04,920 --> 00:16:08,620 実父のおらん俺には うらやましいかぎりよ。 153 00:16:10,359 --> 00:16:14,814 ところで 明智殿の宴に出たそうだな。 154 00:16:14,814 --> 00:16:18,751 あ… も… 申し訳ありませぬ。 155 00:16:18,751 --> 00:16:22,121 怒っとらん 怒っとらん。 それしきのことで左介が→ 156 00:16:22,121 --> 00:16:25,508 明智派に入ったとは 思うておらんわ。 157 00:16:25,508 --> 00:16:30,146 お前と俺は 美濃攻略以来の 古い仲ではないか。 158 00:16:30,146 --> 00:16:34,734 信長様のご命令で 明智殿の丹後経略に従ったのだ。 159 00:16:34,734 --> 00:16:41,023 祝勝の宴に加わるのは 当然のことよ。 ただ…→ 160 00:16:41,023 --> 00:16:45,878 明智殿が何を話したのか 聞かせてもらえぬか? 161 00:16:45,878 --> 00:16:49,515 近畿五か国を預かり 今や 織田の家臣筆頭となった→ 162 00:16:49,515 --> 00:16:53,619 明智殿の考えを 知っておきたくてな。 163 00:16:53,619 --> 00:16:56,519  心の声 そのための もてなしだったか。 164 00:16:58,324 --> 00:17:01,394 仰せのとおり ひとつきほど前→ 165 00:17:01,394 --> 00:17:05,581 明智様の居城である 近江の坂本城に→ 166 00:17:05,581 --> 00:17:09,719 義兄 中川清秀と共に 招かれましてござる。 167 00:17:09,719 --> 00:17:15,458 (笑い声) 168 00:17:15,458 --> 00:17:19,095 (家臣A)羽柴のサルめ 毛利に てこずっておるか。 169 00:17:19,095 --> 00:17:21,213 (家臣B)そうじゃろう そうじゃろう。 170 00:17:21,213 --> 00:17:26,235 (家臣C)信長様も 我ら明智軍に 任せればよいものを。 171 00:17:26,235 --> 00:17:30,406 まさか四国まで サルに 委ねるつもりではあるまいのう。 172 00:17:30,406 --> 00:17:35,127 (斎藤利三)それは断じてない! 我が殿は 四国の長曽我部と→ 173 00:17:35,127 --> 00:17:39,832 織田の取り次ぎを しかと任されておるのだから。 174 00:17:39,832 --> 00:17:43,586 近頃 信長様のお考えが わからぬわ。 175 00:17:43,586 --> 00:17:46,021 うん? 176 00:17:46,021 --> 00:17:49,859 (家臣C)右大臣の官位を 朝廷に返上されたかと思えば→ 177 00:17:49,859 --> 00:17:53,729 安土に 古今東西 見たこともない城を建てる。→ 178 00:17:53,729 --> 00:17:56,729 一体 何を目指して おられるのやら。 179 00:17:58,884 --> 00:18:02,388 信長様は 大きなお方でござる。 180 00:18:02,388 --> 00:18:05,691 その大きさは この島国に とどまりますまい。 181 00:18:05,691 --> 00:18:09,512 (一同)お? ま… まさか…→ 182 00:18:09,512 --> 00:18:13,012 朝鮮や明にまで 勢力を広げると? 183 00:18:14,650 --> 00:18:17,086 (家臣A)ばかげておる! 184 00:18:17,086 --> 00:18:20,356 (家臣B)そうじゃ! このために働くのは我らぞ!→ 185 00:18:20,356 --> 00:18:23,125 これまでも どれだけの血を 流してきたことか! 186 00:18:23,125 --> 00:18:25,344 (家臣C)日の本のうちなら いざ知らず→ 187 00:18:25,344 --> 00:18:30,683 明・朝鮮は進んだ国ぞ。 身の程を知らぬにも限りがある! 188 00:18:30,683 --> 00:18:35,721 (明智秀満)信長様は 我らの働きに 図に乗っておられるのよ。 189 00:18:35,721 --> 00:18:38,874 「うつけ」とは よく言ったものじゃ。 190 00:18:38,874 --> 00:18:41,674 侮辱しておるのか。 うん? 191 00:18:43,512 --> 00:18:48,534 某は信長様の直臣。 上様への侮辱は 某への侮辱ぞ! 192 00:18:48,534 --> 00:18:52,555 あ…。 193 00:18:52,555 --> 00:18:57,560 (中川清秀)わびろ 左介! これは明智様の席ぞ! 194 00:18:57,560 --> 00:19:01,447 うう…。 195 00:19:01,447 --> 00:19:03,983 (明智光秀) 古田殿に わびろ 秀満。 196 00:19:03,983 --> 00:19:06,852 (一同)え? 197 00:19:06,852 --> 00:19:09,452 し しかし…。 198 00:19:11,991 --> 00:19:13,991 うう… あ! 199 00:19:16,545 --> 00:19:19,331 (刀を投げる音) 200 00:19:19,331 --> 00:19:24,220 (光秀)不服のある者は その刀で私を斬るがよい。 201 00:19:24,220 --> 00:19:28,520 私は何もあらがわん。 何も恨まん。 202 00:19:30,709 --> 00:19:34,180 う… うう…。 203 00:19:34,180 --> 00:19:36,215 さあ。 204 00:19:36,215 --> 00:19:40,615 うっ… くっ…。 205 00:19:43,722 --> 00:19:46,922 う… くくく…。 206 00:19:52,281 --> 00:19:55,317 信長様を悪く言うでない。 207 00:19:55,317 --> 00:20:00,356 あの方ほど 自他ともに厳しく まじめな方はおらん。 208 00:20:00,356 --> 00:20:05,945 ある時 信長様の留守をいいことに 家中の者が浮かれていた。→ 209 00:20:05,945 --> 00:20:10,249 戻られた信長様は それを知り 一同を処刑した。→ 210 00:20:10,249 --> 00:20:15,087 家中の油断こそ 国の危機と 判断なされたからだ。→ 211 00:20:15,087 --> 00:20:21,427 これを実行する つらさは 大軍の 将となって 身にしみてわかる。→ 212 00:20:21,427 --> 00:20:25,097 信長様は 常軌を逸して おられるようにも見えるが→ 213 00:20:25,097 --> 00:20:28,284 すべては まじめさゆえのことだ。 214 00:20:28,284 --> 00:20:33,188 そして まじめに働けば 身分に かかわらず 取り立てて下さる。 215 00:20:33,188 --> 00:20:35,641 流浪の身であった この光秀を→ 216 00:20:35,641 --> 00:20:40,412 ここまで出世させて下さった ご恩を 忘れるな。 217 00:20:40,412 --> 00:20:46,352 殿のご忠義 肝に銘じてござる。 218 00:20:46,352 --> 00:20:54,310 ♪♪~ 219 00:20:54,310 --> 00:21:02,835  心の声  この統率力 洞察力… さすがは 織田随一の切れ者 明智光秀。 220 00:21:02,835 --> 00:21:10,535 皆の不平は胸に納めておく。 気分を変えよう。 茶を用意いたす。 221 00:21:14,513 --> 00:21:18,413  心の声 来た! あの「八角釜」が拝める! 222 00:21:20,919 --> 00:21:27,819  心の声  信長様から拝領したという あの名物 八角釜を この目で! 223 00:21:32,815 --> 00:21:41,924 しかし 明智様が用いたのは ただの真形釜でござった。 224 00:21:41,924 --> 00:21:45,277 その後 明智殿は何と? 225 00:21:45,277 --> 00:21:50,666 いえ… 皆で茶を飲み 祝いの席は ほどなく終わりました。 226 00:21:50,666 --> 00:21:53,118 そうか。 227 00:21:53,118 --> 00:21:59,208 明智殿は確かに言ったのだな。 「不平は胸に納めておく」と。 228 00:21:59,208 --> 00:22:01,260 はあ。 229 00:22:01,260 --> 00:22:07,866 ♪♪~ 230 00:22:07,866 --> 00:22:11,704 いやぁ 左介 俺から尋ねといて悪いが→ 231 00:22:11,704 --> 00:22:16,742 そんな話じゃ 明智殿の考えなど ちぃ~とも わからんわ。 232 00:22:16,742 --> 00:22:21,397 わかったのは 俺と同じく 忠義者ということだけよ。 233 00:22:21,397 --> 00:22:27,753 (笑い声) 234 00:22:27,753 --> 00:22:33,625 ♪♪~ 235 00:22:33,625 --> 00:22:36,625 フフフフ…。 236 00:22:39,331 --> 00:22:41,583  心の声 安土城の夜景を前に→ 237 00:22:41,583 --> 00:22:45,220 茶の湯以上の興奮を 与えて下さった 信長様。 238 00:22:45,220 --> 00:22:51,477 ♪♪~ 239 00:22:51,477 --> 00:22:54,513  心の声 「熊川形青色茶碗」。→ 240 00:22:54,513 --> 00:23:00,486 共に公でない茶事なれど 羽柴様は 信長様から拝領したものを出し→ 241 00:23:00,486 --> 00:23:03,222 明智様は出さなかった。 242 00:23:03,222 --> 00:23:06,809 ♪♪~ 243 00:23:06,809 --> 00:23:10,462  心の声  信長様を尊べと申されるなら→ 244 00:23:10,462 --> 00:23:15,150 なおさら拝領の茶器で もてなすべきでは。→ 245 00:23:15,150 --> 00:23:18,821 明智様とて 名物をいくつも持つ数寄者。→ 246 00:23:18,821 --> 00:23:21,821 使い方を知らぬわけでは あるまいに。 247 00:23:23,926 --> 00:23:26,326  心の声 なぜだ?! 248 00:23:32,184 --> 00:23:35,421 ♪♪~(エンディングテーマ) 249 00:23:35,421 --> 00:23:41,260 ♪♪「あなたの胸 触れるそのたび」 250 00:23:41,260 --> 00:23:47,349 ♪♪「火傷しそうな真摯な情熱」 251 00:23:47,349 --> 00:23:53,555 ♪♪「世界中を敵に回したって」 252 00:23:53,555 --> 00:23:59,778 ♪♪「目指したならどうぞ 貫いてください」 253 00:23:59,778 --> 00:24:05,551 ♪♪「男は蝶々で 女は花で」 254 00:24:05,551 --> 00:24:12,541 ♪♪「空と大地とでも 同じ明日を選べるの」 255 00:24:12,541 --> 00:24:18,163 ♪♪「時に流され 距離にはなされる」 256 00:24:18,163 --> 00:24:20,949 ♪♪「絆なんて 絆じゃない」 257 00:24:20,949 --> 00:24:24,820 ♪♪「思うまま生きて そして」 258 00:24:24,820 --> 00:24:30,442 ♪♪「昇った天辺から 見える」 259 00:24:30,442 --> 00:24:34,313 ♪♪「景色を教えて いつか」 260 00:24:34,313 --> 00:24:43,021 ♪♪「恋に堕ちてく 愛に溺れてく 私のこの幸せより」 261 00:24:43,021 --> 00:24:46,542 ♪♪「叶えたい願い それは」 262 00:24:46,542 --> 00:24:53,549 ♪♪「あなたの追う美しいもの」 263 00:24:53,549 --> 00:24:58,549 ♪♪「壊されないで 永遠に」 264 00:25:02,124 --> 00:25:22,044 ♪♪~ 265 00:25:22,044 --> 00:25:28,744 「カインド・オブ・ブラック」。 武か数寄か それが問題にて候。