1 00:00:33,758 --> 00:00:40,264 ♪♪~(オープニングテーマ) 2 00:00:40,264 --> 00:02:00,464 ♪♪~ 3 00:02:06,634 --> 00:02:24,869 ♪♪~ 4 00:02:24,869 --> 00:02:27,772 (湯をくむ音) 5 00:02:27,772 --> 00:02:33,661 ♪♪~ 6 00:02:33,661 --> 00:02:36,697 (古田織部)あっ! 7 00:02:36,697 --> 00:02:39,066 (今井宗久)あ あ…。 8 00:02:39,066 --> 00:02:45,766 ♪♪~ 9 00:02:52,330 --> 00:02:57,935 (豊臣秀長)あれでは 今井宗久殿に 筆頭茶頭は務まりますまい。→ 10 00:02:57,935 --> 00:03:02,256 宗易殿で決まりですな 兄上。 11 00:03:02,256 --> 00:03:07,628 禁裏にて 帝をもてなす 天下一の御茶頭は。 12 00:03:07,628 --> 00:03:12,366 (石田三成)しかし秀長様 わび茶の点前なら いざ知らず→ 13 00:03:12,366 --> 00:03:15,970 宗易殿は 貴人をもてなす 台子点前を→ 14 00:03:15,970 --> 00:03:18,923 省略しておられるようにも 見受けられました。 15 00:03:18,923 --> 00:03:25,830 うん? 帝を御前にして あの点前は いかがなものかと。 16 00:03:25,830 --> 00:03:29,300 よいか 石田治部少輔。 うん? 17 00:03:29,300 --> 00:03:34,700 (秀長) 茶の湯とは 形式をなぞらえば 良いというものではない。 18 00:03:36,707 --> 00:03:41,696 (豊臣秀吉)宗易に 茶を習ったらどうだ? 三成。 19 00:03:41,696 --> 00:03:46,996 固い頭も 少しは ほぐれるぞ。 …うん? 20 00:03:52,273 --> 00:03:54,842 お茶々! 21 00:03:54,842 --> 00:03:59,146 (茶々)本日は お日柄も よろしうに 関白様。 22 00:03:59,146 --> 00:04:02,567 左介! はっ! おねに よろしく伝えておけ。→ 23 00:04:02,567 --> 00:04:06,454 今日は そっちに行けぬとな。 お茶々~! 24 00:04:06,454 --> 00:04:09,757 お茶々 お茶々。 ハハハ~。 25 00:04:09,757 --> 00:04:12,076 ふう~。 26 00:04:12,076 --> 00:04:15,463 ♪♪~ 27 00:04:15,463 --> 00:04:23,588 関白様には 内々の儀 お忙しく 北の政所 おね様には すまぬと…。 28 00:04:23,588 --> 00:04:29,277 (おね)どうせまた女子の所にでも 行っとるんでしょう。 …はぁ。 29 00:04:29,277 --> 00:04:33,898 言い繕うのが 毎度 大変じゃのう 織部殿。 30 00:04:33,898 --> 00:04:36,467 決して そのようなことは…。 31 00:04:36,467 --> 00:04:40,467 よいよい おみゃあさんを 怒っとりゃせんから。 32 00:04:42,206 --> 00:04:44,206 ≪おね様。 33 00:04:46,027 --> 00:04:51,832 これは加藤清正殿。 四国の 長宗我部攻め以来ですな。 34 00:04:51,832 --> 00:04:54,335 (加藤清正)ちょっちゅね。 35 00:04:54,335 --> 00:05:00,007 良いものを持ってきたよ。 俺が 主計頭になった内祝の品を→ 36 00:05:00,007 --> 00:05:03,207 まだ あげてなかったでしょ。 37 00:05:05,429 --> 00:05:07,431 おおっ! 38 00:05:07,431 --> 00:05:14,138 実に鮮やかな「辻が花」ですなぁ! 良い布帛の生地を使うておること。 39 00:05:14,138 --> 00:05:21,445 ちょっちゅね。 虎はね 常に体を なめて 美しく保つと申してね。 40 00:05:21,445 --> 00:05:26,634 強き立場のモンは 身だしなみに 気ぃ付けろっちゅうことでしょ? 41 00:05:26,634 --> 00:05:32,156 ちょっちゅね。 童のころから 虎の話ばっかして→ 42 00:05:32,156 --> 00:05:35,860 育て方を間違うてまった。 43 00:05:35,860 --> 00:05:39,630 だけど こんな雅なモン よう着りゃあせんわ。 44 00:05:39,630 --> 00:05:43,467 汚れていいモンが 性に合っとるでね。 45 00:05:43,467 --> 00:05:45,886 むむっ! 46 00:05:45,886 --> 00:05:49,286  心の声  着ぬのなら… 欲しい。 47 00:05:50,941 --> 00:05:56,330  心の声 俺の趣味ではないが おせんが着たなら→ 48 00:05:56,330 --> 00:06:02,269 乱世の荒野に咲く 一輪の花の ごとく 映えるに違いないのだ。 49 00:06:02,269 --> 00:06:05,272 アハハハハ。 ちょっちゅね。 50 00:06:05,272 --> 00:06:09,143  心の声 しかし これは 清正殿が祝いの品。→ 51 00:06:09,143 --> 00:06:13,743 横取るかのごとく 買いたしと 申すは あまりに はしたない。 52 00:06:15,433 --> 00:06:19,136 では 某は これにて。 53 00:06:19,136 --> 00:06:21,522 織部殿! はっ。 54 00:06:21,522 --> 00:06:27,762 欲しいなら持っていきゃいいがね。 隠しとっても顔に書いてあるよ。 55 00:06:27,762 --> 00:06:29,862 はあっ! 56 00:06:32,533 --> 00:06:34,833 ちょっちゅね。 57 00:06:40,574 --> 00:06:42,943 はあ? 58 00:06:42,943 --> 00:06:45,463 さあ 抱くがよい サル! 59 00:06:45,463 --> 00:06:47,463 あ…。 60 00:06:57,308 --> 00:07:03,064 お茶々から誘うてくるとは こういうことか。 61 00:07:03,064 --> 00:07:06,467 わらわは天下の織田が娘ぞ。 62 00:07:06,467 --> 00:07:10,471 こぢんまりと暮らしてゆくのは 我慢ならぬ。 63 00:07:10,471 --> 00:07:17,094 立場をわきまえ つつましくあれと 長益に言われるのも 虫ずが走る。 64 00:07:17,094 --> 00:07:21,094 関白のお手つきとならば 縛りも のうなる。 65 00:07:26,520 --> 00:07:29,156 ふむ。→ 66 00:07:29,156 --> 00:07:34,745 その方の実の父である 浅井や 義父の柴田より→ 67 00:07:34,745 --> 00:07:37,832 織田の勢いが勝ったか。→ 68 00:07:37,832 --> 00:07:43,771 心意気は良いが その有様では 色気も糞もないわ。 69 00:07:43,771 --> 00:07:46,471 (ぶどう酒をつぐ音) あ…? 70 00:07:49,927 --> 00:07:52,427 うん? …ほれ。 71 00:07:54,498 --> 00:08:00,254 (秀吉)人間 ばくちにのめり込むと 立つモンも立たんようになる。 72 00:08:00,254 --> 00:08:03,958 のめり込み過ぎたようじゃ。 73 00:08:03,958 --> 00:08:08,158 天下取りという 大ばくちにのう。 74 00:08:14,768 --> 00:08:19,006 その方の面もいかん。 75 00:08:19,006 --> 00:08:22,406 亡き 信長様を思い出す。 76 00:08:24,028 --> 00:08:30,034 あ… あ… ああ…。 77 00:08:30,034 --> 00:08:32,770 いかがした? 78 00:08:32,770 --> 00:08:35,589 あ… あ…。 79 00:08:35,589 --> 00:08:52,640 (荒い息遣い) 80 00:08:52,640 --> 00:08:54,792 効いてきたか。 81 00:08:54,792 --> 00:08:59,292 あ… ハァ… ハァ…。 82 00:09:00,965 --> 00:09:07,304 欲せ。 欲さねば 欲しいものは手に入らぬぞ。 83 00:09:07,304 --> 00:09:11,004 ハァ… ハァ… あっ。 84 00:09:12,626 --> 00:09:17,298 俺も数寄者ぞ。 昔 渡りを やっとった頃→ 85 00:09:17,298 --> 00:09:23,704 よう使い方を仕込まれてのう。 フッフッフッフッ。 86 00:09:23,704 --> 00:09:25,704 あっ! 87 00:09:29,326 --> 00:09:31,326 フッ。 88 00:09:33,063 --> 00:09:35,063 あ…。 89 00:09:39,036 --> 00:09:42,106 あっ! 90 00:09:42,106 --> 00:09:46,560 あ… あ… ハァ…。 91 00:09:46,560 --> 00:09:54,101 (荒い息遣い) 92 00:09:54,101 --> 00:09:58,839 来た! ようやっと 3年ぶりに来たわ!→ 93 00:09:58,839 --> 00:10:05,739 よかろう。 お前好みに 世を華やかに変えてやろうぞ! 94 00:10:08,232 --> 00:10:11,568 ♪♪~ 95 00:10:11,568 --> 00:10:13,787 ああ~。 96 00:10:13,787 --> 00:10:18,025 ♪♪~ 97 00:10:18,025 --> 00:10:22,029 良い! 「辻が花」が 実に映える。 98 00:10:22,029 --> 00:10:26,133 身丈を合わせれば 更に似合うぞ おせん。 99 00:10:26,133 --> 00:10:29,536 (おせん)かような 華やかなものを着ていては→ 100 00:10:29,536 --> 00:10:34,541 何やら… かえって 先行きが不安になります。 101 00:10:34,541 --> 00:10:40,264 わかっておる。 だが 床に飾りが 無いがごとく 花が乏しいのも→ 102 00:10:40,264 --> 00:10:45,185 つまらぬものぞ。 大金時殿も そう申しておる。 103 00:10:45,185 --> 00:10:48,555 まあ… ウッフフ。 104 00:10:48,555 --> 00:10:59,533 ♪♪~ 105 00:10:59,533 --> 00:11:05,122 娘の千が嫁いで 寂しく思うておりました。 106 00:11:05,122 --> 00:11:09,560 ♪♪~ 107 00:11:09,560 --> 00:11:18,569 (セミの鳴き声) 108 00:11:18,569 --> 00:11:24,608 朝顔の咲き乱れる様を 見に行くと 申したはずぞ。 109 00:11:24,608 --> 00:11:28,808 誰が一輪残らず 摘み取れと言った! 110 00:11:32,700 --> 00:11:37,000 たった一輪のみ 床へ! 111 00:11:39,206 --> 00:11:44,762 (千 宗易)お忙しい中 ようこそ お越し下さりました。 112 00:11:44,762 --> 00:11:52,886 お見事! 咲き乱れておるものは 朝顔というより 漠とした美。→ 113 00:11:52,886 --> 00:11:57,391 かように一輪のみ飾らば 形や色が強調され→ 114 00:11:57,391 --> 00:12:00,994 朝顔そのものの美が 際立ちまする。 115 00:12:00,994 --> 00:12:03,347 (宗易)恐れ入ります。 116 00:12:03,347 --> 00:12:08,168 う~ん… 俺は咲き乱れたモンを 見たかったわい。 117 00:12:08,168 --> 00:12:11,568 その方 ちと やり過ぎぞ。 118 00:12:13,340 --> 00:12:18,028 筆頭茶頭は その方と 初めから決めておったのに→ 119 00:12:18,028 --> 00:12:22,699 あの茶会で 台子点前も省略しおって。 120 00:12:22,699 --> 00:12:28,972 運良く今井が湯をこぼさねば 皆 納得しかねるところだ。 121 00:12:28,972 --> 00:12:35,229 恐れながら あれこそ 私の信ずる最上の点前。 122 00:12:35,229 --> 00:12:38,832 関白様にも 同じやり方にて→ 123 00:12:38,832 --> 00:12:43,432 禁中茶会に 臨んで頂きとう存じます。 124 00:12:46,106 --> 00:12:52,296 点前は それでもよいが 禁中で俺の後見役を務めるには→ 125 00:12:52,296 --> 00:12:55,766 禅僧として もっと上の格が要る。 126 00:12:55,766 --> 00:12:58,535 存じております。 127 00:12:58,535 --> 00:13:05,959 大徳寺住持 古渓宗陳に 良い居士号を選ばせた。 128 00:13:05,959 --> 00:13:13,367 正式な勅旨は後になるが これより 千 宗易改め→ 129 00:13:13,367 --> 00:13:17,267 千 利休と名乗るがよい。 130 00:13:20,557 --> 00:13:28,699 「利休」とは 厳しい鍛錬の末 ようやく到達できる禅の境地。 131 00:13:28,699 --> 00:13:34,872 すばらしき居士号を選んで頂き 恐悦にございまする。 132 00:13:34,872 --> 00:13:37,825 して 黄金の茶室は出来たか? 133 00:13:37,825 --> 00:13:41,662 (利休)既に 黄金の茶器も そろっております。 134 00:13:41,662 --> 00:13:43,664 もう一つ…。 135 00:13:43,664 --> 00:13:46,133 (セミの鳴き声) 136 00:13:46,133 --> 00:13:48,869 ♪♪~ 137 00:13:48,869 --> 00:13:50,969 はぁ? 138 00:13:52,873 --> 00:13:56,760 はるばる南蛮から 取り寄せました。 139 00:13:56,760 --> 00:14:01,198 これを茶に混ぜますれば じわりと安らかに→ 140 00:14:01,198 --> 00:14:04,001 黄泉へと お送りできまする。 141 00:14:04,001 --> 00:14:06,101 ああっ! あっ! 142 00:14:08,805 --> 00:14:14,605 まさか その方 茶に毒を盛り 帝を…。 143 00:14:16,263 --> 00:14:20,033 あなた様も帝も 世に咲く華。 144 00:14:20,033 --> 00:14:26,673 されど 華は咲き乱れるのではなく 一輪あれば よいのです。 145 00:14:26,673 --> 00:14:30,110 ♪♪~ 146 00:14:30,110 --> 00:14:36,533 (利休)大坂城や 関白様こそが 世に咲く一輪の華。→ 147 00:14:36,533 --> 00:14:40,938 きらびやかで あればあるほど 「個」の差が際立ちましょう。→ 148 00:14:40,938 --> 00:14:46,627 帝という華が咲いては 民は とまどいまする。 149 00:14:46,627 --> 00:14:53,567 帝亡き後は あなた様が 公家衆をも牛耳ればよろしいかと。 150 00:14:53,567 --> 00:14:55,552 クウッ…。 151 00:14:55,552 --> 00:15:02,526 民を治むるために行うた 刀狩りや 検地に等しき 政と存じます。 152 00:15:02,526 --> 00:15:05,012 クウ ククク…。 153 00:15:05,012 --> 00:15:11,768 ♪♪~ 154 00:15:11,768 --> 00:15:15,405 信長公を 超えて下さりませ。 155 00:15:15,405 --> 00:15:20,227 今のままでは まねの域を 脱しておりませぬ。 156 00:15:20,227 --> 00:15:22,227 クッ! 157 00:15:24,164 --> 00:15:28,564 クッ… えいっ! クウ~! 158 00:15:30,220 --> 00:15:32,789 兄上! 159 00:15:32,789 --> 00:15:34,789 兄上! 160 00:15:37,027 --> 00:15:43,133 俺は お前の 殺し屋ではないわ! ククッ…。 161 00:15:43,133 --> 00:15:46,733 ハァ ハァ ハァ…。 162 00:15:53,477 --> 00:15:56,263 (セミの鳴き声) 163 00:15:56,263 --> 00:15:59,763 ハァ ハァ…。 164 00:16:03,787 --> 00:16:07,087 ふぅ…。 165 00:16:11,695 --> 00:16:14,831 さすがは 関白 秀吉様。 166 00:16:14,831 --> 00:16:16,833 あぁ? 167 00:16:16,833 --> 00:16:19,770 この利休を 刺す意気あらば→ 168 00:16:19,770 --> 00:16:23,870 この世に できぬことなど ございませぬ。 169 00:16:27,311 --> 00:16:30,364 あ…。 170 00:16:30,364 --> 00:16:34,334 (利休)ひたすらに この命 尽きるまで→ 171 00:16:34,334 --> 00:16:40,440 ただひたすらに 関白様に従うて参りまする。 172 00:16:40,440 --> 00:16:42,559 う…。 173 00:16:42,559 --> 00:16:45,162 うむむ…。 174 00:16:45,162 --> 00:17:06,767 ♪♪~ 175 00:17:06,767 --> 00:17:10,037 あっ! 176 00:17:10,037 --> 00:17:16,193 し… 失礼をば。 帝を御前にして 粗相を…。 177 00:17:16,193 --> 00:17:21,298 (利休)お焦りにならず しかと 茶を お入れ下さいませ。 178 00:17:21,298 --> 00:17:24,334 あ… むむ…。 179 00:17:24,334 --> 00:17:31,024 藤原から豊臣に姓を変えられて 公家衆の評判もよろしいようです。 180 00:17:31,024 --> 00:17:33,026 あ…。 181 00:17:33,026 --> 00:17:36,279 朕も うれしゅうございます。 182 00:17:36,279 --> 00:17:39,983 ようやく あなたも 同胞になられた気がします。 183 00:17:39,983 --> 00:17:42,302 あ ああ…。 184 00:17:42,302 --> 00:17:44,938 フッフフフ。 185 00:17:44,938 --> 00:17:47,638 あ ああ…。 186 00:17:56,566 --> 00:18:03,166 (秀吉)これはまた失礼を…。 控えの者 新しい茶を持て。 187 00:18:12,365 --> 00:18:20,465 昨年十月と 此度の茶会 二度の機会を逃されましたな。 188 00:18:23,093 --> 00:18:31,935 関白様は 実に優しきお方だと 忠誠の心を 新たにいたしました。 189 00:18:31,935 --> 00:18:34,635 う… むうう…。 190 00:18:38,658 --> 00:18:41,858 (小鳥のさえずり) 191 00:18:47,534 --> 00:18:53,034 古田織部 参上つかまつった。 ≪入られい。 192 00:18:58,829 --> 00:19:00,829 あっ! 193 00:19:02,999 --> 00:19:05,001 おわ~! 194 00:19:05,001 --> 00:19:10,907 驚いたか。 この荒木道糞が持つ 名物の一切や。 195 00:19:10,907 --> 00:19:15,762 まさか あの時の雑兵を 茶に招くとは思いもせなんだ。 196 00:19:15,762 --> 00:19:23,386 (せきこみ) 197 00:19:23,386 --> 00:19:27,023  心の声 既に 唐・高麗物からは 卒業した俺だが→ 198 00:19:27,023 --> 00:19:31,461 キラ星のごとき名物の器気に 圧倒されるばかり。 199 00:19:31,461 --> 00:19:33,480 (せきこみ) うん? 200 00:19:33,480 --> 00:19:37,234 かの有名な「兵庫の壺」が 見当たりませぬが。 201 00:19:37,234 --> 00:19:41,004 人が苦しんどるのに 器の心配かい! あっ! 202 00:19:41,004 --> 00:19:45,004 大事はござらぬか? 今さら ええわい! 203 00:19:46,760 --> 00:19:52,732 「兵庫」は関白が高う買い上げた。 御伽衆となった わしの最期を→ 204 00:19:52,732 --> 00:19:57,304 贅沢に暮らせるだけの 禄をもろうたわけや。 205 00:19:57,304 --> 00:19:59,606 最期… とは? 206 00:19:59,606 --> 00:20:01,706 う~む…。 207 00:20:06,096 --> 00:20:09,332 わしは病にかかっとる。 208 00:20:09,332 --> 00:20:13,670 余命いくばくもないことは 己でわかる。 209 00:20:13,670 --> 00:20:15,705 あ…。 210 00:20:15,705 --> 00:20:21,311 武人として 恥ずべきことをした ツケが 回ってきたようですな。 211 00:20:21,311 --> 00:20:28,568 お前に言われとうないわい。 地獄へ落ちるは覚悟の上やが…→ 212 00:20:28,568 --> 00:20:32,522 一つ 心残りがある。→ 213 00:20:32,522 --> 00:20:35,959 どうやら 伜が一人 生きとるようや。→ 214 00:20:35,959 --> 00:20:43,059 信長が わしの一族を皆殺しせし時 乳母がひそかに連れ出したらしい。 215 00:20:44,868 --> 00:20:47,068 頼みがある。 うん? 216 00:20:48,822 --> 00:20:54,122 同じ数寄ムジナたる お前にしか頼めんことや。 217 00:20:56,730 --> 00:21:01,735 もし伜に会わば わしのことを伝えてくれ。 218 00:21:01,735 --> 00:21:08,435 ありのまま どういう腹積もりで 生き抜いたかを。 219 00:21:13,930 --> 00:21:21,037 ただでとは言わん。 好きな物を一つ持っていけ。 220 00:21:21,037 --> 00:21:23,924 要りませぬ。 うん? 221 00:21:23,924 --> 00:21:28,094 武人の情けで しかと お伝え申す。 222 00:21:28,094 --> 00:21:32,699 あまりに悪い。 いや もらうに忍びのうござる。 223 00:21:32,699 --> 00:21:36,569 ええから 持っていかんかい! では これを。 224 00:21:36,569 --> 00:21:39,172 むむっ! 225 00:21:39,172 --> 00:21:44,628 それは 日の本に二つとない 高麗の 割高台祭器! 226 00:21:44,628 --> 00:21:47,547 十文字に えぐれた 高台といい→ 227 00:21:47,547 --> 00:21:51,835 わずかに青みがさす びわ色の釉といい→ 228 00:21:51,835 --> 00:21:57,273 見た瞬間「ギムッ」と心を 射抜かれ申した。 むむう…。 229 00:21:57,273 --> 00:22:02,195 これだけは… やれん! 230 00:22:02,195 --> 00:22:05,365 往生際が悪いですぞ! おっ! 231 00:22:05,365 --> 00:22:09,202 やかましい! これも 墓まで持っていくんや! 232 00:22:09,202 --> 00:22:12,288 好きな物を持っていけと 申したではないか! 233 00:22:12,288 --> 00:22:15,091 これは別だ! (折れる音) お! 234 00:22:15,091 --> 00:22:17,991 (2人)ああ~っ! 235 00:22:21,665 --> 00:22:34,210 ♪♪~ 236 00:22:34,210 --> 00:22:38,598 ありのままを伝えよと 申されましたな。 237 00:22:38,598 --> 00:22:41,201 ♪♪~ 238 00:22:41,201 --> 00:22:43,203 フン。 239 00:22:43,203 --> 00:22:47,240 ♪♪~ 240 00:22:47,240 --> 00:22:54,264 伝えたらええ。 わしっちゅう 人間は 最期まで強欲やったとな。 241 00:22:54,264 --> 00:23:04,324 ♪♪~ 242 00:23:04,324 --> 00:23:09,662 フフ… ハハハハ…。 243 00:23:09,662 --> 00:23:21,424 ♪♪~ 244 00:23:21,424 --> 00:23:28,724  心の声  この すがすがしさは… 何だ。 245 00:23:32,235 --> 00:23:35,472 ♪♪~(エンディングテーマ) 246 00:23:35,472 --> 00:23:41,294 ♪♪「あなたの胸 触れるそのたび」 247 00:23:41,294 --> 00:23:47,400 ♪♪「火傷しそうな 真摯な情熱」 248 00:23:47,400 --> 00:23:53,606 ♪♪「世界中を敵に回したって」 249 00:23:53,606 --> 00:23:59,829 ♪♪「目指したならどうぞ 貫いてください」 250 00:23:59,829 --> 00:24:05,602 ♪♪「男は蝶々で 女は花で」 251 00:24:05,602 --> 00:24:12,592 ♪♪「空と大地とでも 同じ明日を選べるの」 252 00:24:12,592 --> 00:24:18,214 ♪♪「時に流され 距離にはなされる」 253 00:24:18,214 --> 00:24:21,000 ♪♪「絆なんて絆じゃない」 254 00:24:21,000 --> 00:24:24,854 ♪♪「思うまま生きて そして」 255 00:24:24,854 --> 00:24:30,493 ♪♪「昇った天辺から 見える」 256 00:24:30,493 --> 00:24:34,364 ♪♪「景色を教えて いつか」 257 00:24:34,364 --> 00:24:43,056 ♪♪「恋に堕ちてく 愛に溺れてく 私のこの幸せより」 258 00:24:43,056 --> 00:24:46,593 ♪♪「叶えたい願い それは」 259 00:24:46,593 --> 00:24:53,600 ♪♪「あなたの追う美しいもの」 260 00:24:53,600 --> 00:24:58,600 ♪♪「壊されないで 永遠に」 261 00:25:01,774 --> 00:25:21,761 ♪♪~ 262 00:25:21,761 --> 00:25:25,031 「ウーマン・フロム・ナゴヤ」。 263 00:25:25,031 --> 00:25:28,731 武か数寄か それが問題にて候。