1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 모(ナレーション)侵すものを おおかみは 厳しく追い払います。 2 00:00:04,004 --> 00:00:07,674 (槙生)んっ? あれ? (朝)あっ…。 3 00:00:07,674 --> 00:00:11,678 朝! あなた 私の部屋に…。 4 00:00:11,678 --> 00:00:14,681 入るわけないか。 ごめん なんでもない! 5 00:00:14,681 --> 00:00:17,684 모(ナレーション)それは 群れの数にも 影響…。 おっかしいな。 6 00:00:17,684 --> 00:00:23,023 ((姉もさ 日記を残してたの。 (笠町)日記? 7 00:00:23,023 --> 00:00:26,526 悪いなと思いつつ 残すべきか判断したくて➡️ 8 00:00:26,526 --> 00:00:30,864 ちらっと 中を見たんだけど 朝宛てだった。 9 00:00:30,864 --> 00:00:33,867 「あなたが20才になったら あげようと思って➡️ 10 00:00:33,867 --> 00:00:36,203 書きはじめました」って。 11 00:00:36,203 --> 00:00:38,705 姉には 二十歳になっても➡️ 12 00:00:38,705 --> 00:00:42,042 結局 渡さないって選択肢も あったと思う。 13 00:00:42,042 --> 00:00:44,044 あと5年も生きてたら。 14 00:00:44,044 --> 00:00:49,383 朝は 今も 母親に会いたがってる。 15 00:00:49,383 --> 00:00:53,220 日記の中には 母親は生きてるでしょ。 16 00:00:53,220 --> 00:00:57,057 今こそ 読みたいときかもしれないし➡️ 17 00:00:57,057 --> 00:01:00,827 彼女自身が 読むときを 決めるべきかもしれない。 18 00:01:00,827 --> 00:01:04,831 (笠町)いつ渡してやるべきかね。 19 00:01:04,831 --> 00:01:07,334 《何それ? 20 00:01:07,334 --> 00:01:09,836 勝手に死んだんじゃん》 21 00:01:12,839 --> 00:01:14,841 《何? 日記って。 22 00:01:14,841 --> 00:01:19,513 お母さんも 槙生ちゃんも 私に隠して。 23 00:01:19,513 --> 00:01:23,850 ムカつく。 ムカつく。 24 00:01:23,850 --> 00:01:25,852 ムカつく。 25 00:01:25,852 --> 00:01:28,689 ムカつく!》 26 00:01:28,689 --> 00:01:33,527 ((実里:「朝…。 あなたの名前は 必ず来る➡️ 27 00:01:33,527 --> 00:01:36,697 新しくて 美しいもの という意味を込めて➡️ 28 00:01:36,697 --> 00:01:40,033 一生けんめい 考えました」。 29 00:01:40,033 --> 00:01:44,705 「あなたが誰からも愛されるよう 心から願っていますし➡️ 30 00:01:44,705 --> 00:01:49,209 そのために きっと 何でもしてやろうと思います」。 31 00:01:49,209 --> 00:01:53,046 「あなたが どんな人になって 何を選ぶのか➡️ 32 00:01:53,046 --> 00:01:55,215 今は 何も わからないし➡️ 33 00:01:55,215 --> 00:01:58,218 ずっと先も わからないかもしれません」。 34 00:01:58,218 --> 00:02:03,323 「でも あなたが あなたを 好きでいられる人であれば➡️ 35 00:02:03,323 --> 00:02:05,659 それで十分だと思います」)) 36 00:02:05,659 --> 00:02:11,164 《それは 大きな穴を のぞき込むような作業で➡️ 37 00:02:11,164 --> 00:02:14,167 その暗い穴の底には➡️ 38 00:02:14,167 --> 00:02:16,169 本当は 母は➡️ 39 00:02:16,169 --> 00:02:19,840 私を愛していなかったのでは ないかという➡️ 40 00:02:19,840 --> 00:02:23,844 怪物めいた恐怖が 潜んでいたのだった》 41 00:02:23,844 --> 00:02:28,348 ((「朝 お母さんは あなたのことが…」)) 42 00:02:30,350 --> 00:02:34,187 んっ… わかんないじゃん こんなの! 43 00:02:34,187 --> 00:02:36,857 うそかもしんない。 44 00:02:36,857 --> 00:02:41,528 わかんないじゃん。 なんだって書けるもん。 45 00:02:41,528 --> 00:02:44,197 わかんないじゃん…。 46 00:02:44,197 --> 00:02:46,533 わかんないじゃん!)) 47 00:02:46,533 --> 00:02:50,037 (キーボードを打つ音) 48 00:02:50,037 --> 00:02:53,707 んっ…。 (キーボードを打つ音) 49 00:02:53,707 --> 00:02:55,709 ただいま。 (キーボードを打つ音) 50 00:02:55,709 --> 00:02:58,045 (キーボードを打つ音) 51 00:02:58,045 --> 00:03:02,049 んっ…。 (キーボードを打つ音) 52 00:04:42,182 --> 00:04:45,018 (キーボードを打つ音) 53 00:04:45,018 --> 00:04:48,321 う~ん…。 54 00:04:50,690 --> 00:04:53,693 うぅ… んっ…。 んっ…。 55 00:04:55,695 --> 00:04:58,031 ((実里:気に入った? うわ~! ハハッ! 56 00:04:58,031 --> 00:05:02,135 お誕生 おめでとう 朝! ありがとう! 57 00:05:02,135 --> 00:05:05,639 あっ…。 (実里)大事にしてね。 うん!)) 58 00:05:05,639 --> 00:05:08,475 んっ…。 (キーボードを打つ音) 59 00:05:08,475 --> 00:05:10,977 (キーボードを打つ音) 60 00:05:10,977 --> 00:05:15,782 ああ… ぐっ! んっ… う~ん… んっ…。 61 00:05:17,817 --> 00:05:21,154 んっ…。 62 00:05:21,154 --> 00:05:24,057 (水を流す音) 63 00:05:30,330 --> 00:05:34,334 んっ? もう 行くの? (解錠音とドアの開く音) 64 00:05:34,334 --> 00:05:36,336 んっ…。 (ドアの閉まる音) 65 00:05:36,336 --> 00:05:39,339 朝 挨拶! 66 00:05:39,339 --> 00:05:44,010 いってらっしゃい。 てきます。 67 00:05:44,010 --> 00:05:47,113 んっ? なんだ? 68 00:05:50,684 --> 00:05:54,354 (えみり)そうそう それがさ…。 (大垣)楢さん。 んっ? 69 00:05:54,354 --> 00:05:57,858 ちょっといいですか? は~い。 70 00:05:57,858 --> 00:06:00,460 欠席なんだけど 連絡 取れなくて。 71 00:06:00,460 --> 00:06:03,296 えっ? 風邪じゃないんですか? 72 00:06:03,296 --> 00:06:05,298 📱 73 00:06:08,134 --> 00:06:11,638 はっ!? ((えみり:「槙生さん こんにちは」。 74 00:06:11,638 --> 00:06:14,474 「きのうと今日 朝が欠席してるの」。 75 00:06:14,474 --> 00:06:17,143 「わたしは 朝から 風邪だって きいてたんですけど」。 76 00:06:17,143 --> 00:06:19,312 「学校に連絡がなくて➡️ 77 00:06:19,312 --> 00:06:21,648 「先生が どうしたのかって きいてます」)) 78 00:06:21,648 --> 00:06:24,050 あっ…。 ((えみり:「電話 出て欲しいそうです!!」)) 79 00:06:27,487 --> 00:06:31,491 ちょ… 朝。 80 00:06:34,160 --> 00:06:37,497 📱もしもし? えみりさん。 連絡 ありがとう。 81 00:06:37,497 --> 00:06:42,335 担任の大垣です。 📱あっ 朝の叔母の高代です。 82 00:06:42,335 --> 00:06:44,671 すみません。 お電話 出られず。 83 00:06:44,671 --> 00:06:47,507 📱(大垣)いえいえ。 朝さんは大丈夫ですか? 84 00:06:47,507 --> 00:06:50,677 ああ… それが その…。 85 00:06:50,677 --> 00:06:54,180 昨日も 今日も 普通に家を出ていったので➡️ 86 00:06:54,180 --> 00:06:58,351 当然 学校にも行ってるものと…。 📱(大垣)あっ… あ~。 87 00:06:58,351 --> 00:07:01,621 そうですか。 なるほど わかりました。 88 00:07:01,621 --> 00:07:04,624 帰宅は いつもどおりですか? はい。 89 00:07:04,624 --> 00:07:08,461 昨日は いつもと同じ時間に。 あっ 夕方に。 90 00:07:08,461 --> 00:07:10,797 あっ もう どうしよう? 91 00:07:10,797 --> 00:07:14,301 大丈夫です。 これから対応していきましょう。 92 00:07:14,301 --> 00:07:18,138 📱ああ…。 あの 私も 朝も びびりだから➡️ 93 00:07:18,138 --> 00:07:21,308 今まで 学校 サボるとか なかったんですね。 94 00:07:21,308 --> 00:07:25,145 📱だから なんか 理由があると思うんです。 95 00:07:25,145 --> 00:07:27,314 📱たぶん 変なことは しないと思います。 96 00:07:27,314 --> 00:07:31,651 📱私まで うそつかれてたのは ちょっと ショックだけど…。 97 00:07:31,651 --> 00:07:35,989 ハァ… そうね ありがとう。 98 00:07:35,989 --> 00:07:38,158 えみりさん。 📱(えみり)はい。 99 00:07:38,158 --> 00:07:41,161 朝の行きそうな所 教えてくれるかな? 100 00:07:41,161 --> 00:07:43,663 📱とっ捕まえてくる。 えっ? 101 00:07:43,663 --> 00:07:46,333 高代さん 今日も帰宅してくるようなら➡️ 102 00:07:46,333 --> 00:07:48,335 それから話し合われても…。 103 00:07:48,335 --> 00:07:51,504 心配なので。 じっと 待ってることはできません。 104 00:07:51,504 --> 00:07:54,674 あっ もう 授業だね。 📱(チャイム) 105 00:07:54,674 --> 00:07:57,010 📱ごめんなさい。 あとで ラインしてください。 106 00:07:57,010 --> 00:08:00,113 📱先生も ご心配おかけして 申し訳ありません。 107 00:08:00,113 --> 00:08:04,284 いえいえ。 今度 面談ありますし お話ししましょう。 108 00:08:04,284 --> 00:08:08,288 📱はい お願いします。 では 失礼します。 109 00:08:08,288 --> 00:08:12,292 (えみり)大丈夫かな? 槙生さん。 📱(通話の切れる音) 110 00:08:12,292 --> 00:08:16,129 楢さんは 田汲さんとは 幼なじみなのよね? 111 00:08:16,129 --> 00:08:18,131 あっ はい。 112 00:08:18,131 --> 00:08:23,636 田汲さんの亡くなったご両親って どんな方たちだったのかな? 113 00:08:23,636 --> 00:08:25,805 あ~ えっと…。 114 00:08:25,805 --> 00:08:29,976 お母さんは すごい きちんとした人でした。 115 00:08:29,976 --> 00:08:32,979 お父さんは わりと空気で…。 116 00:08:32,979 --> 00:08:34,981 でも わかんないです。 117 00:08:34,981 --> 00:08:38,485 本当は どんな人かなんて わかんないよなって➡️ 118 00:08:38,485 --> 00:08:41,988 私も 最近 思うから。 フッ…。 119 00:08:41,988 --> 00:08:44,791 楢さんって大人。 え~? 120 00:08:47,327 --> 00:08:50,163 ごめん。 こんなことで呼び出して。 121 00:08:50,163 --> 00:08:52,499 こんなことじゃないだろ。 122 00:08:52,499 --> 00:08:56,836 それに 思ったより 簡単だったんじゃないか? んっ? 123 00:08:56,836 --> 00:09:01,107 人に頼るの。 手伝ってって言うだけだったろ? 124 00:09:01,107 --> 00:09:05,445 んっ? 全然 難しいですけど。 (笠町)えっ? 125 00:09:05,445 --> 00:09:08,948 (塔野) 高代さん! お待たせしました! 126 00:09:08,948 --> 00:09:11,618 塔野先生! 助かります。 127 00:09:11,618 --> 00:09:13,620 どこにいるか 心当たりは? 128 00:09:13,620 --> 00:09:17,624 行きそうな場所は聞いたので そこを回ろうかと。 129 00:09:17,624 --> 00:09:21,795 すみません 大ごとにしてしまって。 あ~…。 130 00:09:21,795 --> 00:09:25,799 いや 大ごとにしたほうが いいのではないでしょうか。 131 00:09:25,799 --> 00:09:30,136 朝さんは いわば 後ろ盾をなくした状態です。 132 00:09:30,136 --> 00:09:33,640 子どもというのは たびたび 大人を試したがりますし➡️ 133 00:09:33,640 --> 00:09:36,142 親でなくとも これだけの大人たちが➡️ 134 00:09:36,142 --> 00:09:38,478 自分を心配するのだと➡️ 135 00:09:38,478 --> 00:09:42,816 ちゃんと見せたほうが いいのではないかと。 136 00:09:42,816 --> 00:09:45,652 そうですね。 137 00:09:45,652 --> 00:09:50,557 とっちめてやる。 君 怒ると怖いから ほどほどにな。 138 00:09:53,493 --> 00:09:55,495 《みんなは持ってるのに➡️ 139 00:09:55,495 --> 00:09:58,331 私だけ持ってないとか おかしくない? 140 00:09:58,331 --> 00:10:01,501 えみりは 今年だけで 5cmも背が伸びて➡️ 141 00:10:01,501 --> 00:10:04,671 千世ちゃんは 顔が かわいいのに 頭もよくて➡️ 142 00:10:04,671 --> 00:10:07,340 飛鳥ちゃんちは超お金持ちで。 143 00:10:07,340 --> 00:10:09,342 私だけ なんにもない》 144 00:10:11,678 --> 00:10:14,180 《ずるい。 ムカつく。 145 00:10:14,180 --> 00:10:17,350 ずるい。 ムカつく。 ずるい!》 146 00:10:17,350 --> 00:10:25,024 ハァハァハァ…。 147 00:10:25,024 --> 00:10:28,862 《全部 お母さんのせいじゃん。 全部…。 148 00:10:28,862 --> 00:10:32,365 お母さんが 勝手に死んだからじゃん》 149 00:10:34,534 --> 00:10:38,371 受け入れる準備が でき始めたんだろうか。 150 00:10:38,371 --> 00:10:42,542 んっ? 朝。 両親が亡くなったこと。 151 00:10:42,542 --> 00:10:45,378 そうかもな。 152 00:10:45,378 --> 00:10:48,882 ((あの子 すごく寝るんだよね。 153 00:10:48,882 --> 00:10:51,718 そうやって 傷んだ自分を➡️ 154 00:10:51,718 --> 00:10:57,223 少しずつ 1人で消化しようと しているのかもしれない)) 155 00:10:57,223 --> 00:11:02,662 どう行動すればいいか まだ わからないのかもな。 156 00:11:02,662 --> 00:11:05,498 私は薄情だから…。 んっ…。 157 00:11:05,498 --> 00:11:09,335 父が死んだときも ちっとも悲しくなくて…。 158 00:11:09,335 --> 00:11:11,838 それは 今もなんだけど。 159 00:11:11,838 --> 00:11:16,509 嫌いでもなかったのに 少し さみしいなと思うくらいで。 160 00:11:16,509 --> 00:11:21,014 だから 朝にかける言葉が 見つからないんだよね。 161 00:11:21,014 --> 00:11:24,517 君が薄情? 冗談 言え。 んっ? 162 00:11:24,517 --> 00:11:29,188 むしろ 激情家だろ。 わりに怒りっぽいし。 163 00:11:29,188 --> 00:11:31,691 それは…。 この辺ですか? 164 00:11:31,691 --> 00:11:34,394 ああ。 この近くの駐車場に 止めましょう。 165 00:11:37,197 --> 00:11:40,033 この先のタピオカ屋? そう。 166 00:11:40,033 --> 00:11:43,870 前に そこで 長居したことが あるんだって。 へぇ~。 167 00:11:43,870 --> 00:11:46,372 あの…。 168 00:11:46,372 --> 00:11:49,375 学校 サボって タピオカ 飲みますか? 169 00:11:49,375 --> 00:11:52,212 んっ? ていうか サボって 何するのかね? 170 00:11:52,212 --> 00:11:55,215 私も わかりません。 えっ? 171 00:11:55,215 --> 00:11:58,051 2人とも 学校 サボったことがない? 172 00:11:58,051 --> 00:11:59,986 うん。 ええ。 173 00:11:59,986 --> 00:12:05,325 私は 早朝勉強会というものに 参加したかったので。 お~。 174 00:12:05,325 --> 00:12:07,994 あっ 俺 1回だけあるな。 175 00:12:07,994 --> 00:12:11,664 高1のとき 友達に誘われて ラーメン 食いに。 176 00:12:11,664 --> 00:12:14,167 へぇ~ あるんじゃん。 177 00:12:14,167 --> 00:12:17,837 楽しかったよ。 当然 ばれたけど。 178 00:12:17,837 --> 00:12:21,674 先生は軽く叱るくらいで 見逃してくれたし。 179 00:12:21,674 --> 00:12:26,512 でも 家に帰ったら おやじが 俺を見て舌打ちして。 180 00:12:26,512 --> 00:12:30,683 ((チッ! おっ… お父さん ごめんなさい。 181 00:12:30,683 --> 00:12:33,386 んっ…。 あっ…)) 182 00:12:36,356 --> 00:12:40,693 うわっ…。 血の気が引いてね。 それが最初で最後。 183 00:12:40,693 --> 00:12:45,031 それ お父様に 抗議 申し上げたいですね! えっ? 184 00:12:45,031 --> 00:12:49,202 対話すべきところを 舌打ち1つ というのは 感心しません! 185 00:12:49,202 --> 00:12:53,539 そんな たった1回のことで 子どもの自尊心を! フッ…。 186 00:12:53,539 --> 00:12:56,042 (塔野) 反省してるにもかかわらず…。 187 00:12:56,042 --> 00:12:58,544 あっ すみません ご家族のことを。 188 00:12:58,544 --> 00:13:02,315 いや もっと聞きたいっすね おやじの悪口。 189 00:13:02,315 --> 00:13:04,651 ぜひ。 えっ? ハハハハハハハハ…。 190 00:13:04,651 --> 00:13:07,487 だって 家族の悪口って なかなか…。 191 00:13:07,487 --> 00:13:09,489 あっ…。 んっ? 192 00:13:09,489 --> 00:13:14,994 いましたね。 タピオカ 飲んでるな。 学校 サボって。 193 00:13:14,994 --> 00:13:18,498 あんにゃろ。 (笠町)槙生さん 冷静にな。 194 00:13:24,170 --> 00:13:26,839 なんだ? これ。 すっごい弾力。 195 00:13:26,839 --> 00:13:29,842 重いな。 そうなんだよ。 196 00:13:29,842 --> 00:13:32,679 俺も 差し入れで 食べたことあるんだけどさ。 197 00:13:32,679 --> 00:13:35,014 これ 昼食代わりにできますね。 198 00:13:35,014 --> 00:13:39,185 えっ? えっ? あっ 無理かも 完食。 199 00:13:39,185 --> 00:13:43,690 なあ 若さって偉大だな 朝さん。 200 00:13:43,690 --> 00:13:45,858 んっ…。 201 00:13:45,858 --> 00:13:47,860 (車の解錠音) 202 00:13:47,860 --> 00:13:50,196 すごく心配したよ。 203 00:13:50,196 --> 00:13:54,200 うそだ。 槙生ちゃんに 好かれたいだけでしょ。 204 00:13:54,200 --> 00:13:59,539 俺は 君も大事な友人だと 思ってるし 心配もするよ。 205 00:13:59,539 --> 00:14:03,476 そう言われるのは悲しいな。 お待たせしました。 んっ…。 206 00:14:03,476 --> 00:14:05,645 行きましょう。 207 00:14:05,645 --> 00:14:08,481 2人で後ろに乗って。 ありがと。 208 00:14:08,481 --> 00:14:10,483 なんで? (塔野/笠町/槙生)んっ? 209 00:14:10,483 --> 00:14:13,820 なんなの? みんな。 んっ…。 210 00:14:13,820 --> 00:14:18,491 学校 休みたいなら休みたいって 言えばいい。 211 00:14:18,491 --> 00:14:21,160 大勢に うそをついたことは 感心しない。 212 00:14:21,160 --> 00:14:24,163 うっ… うそついてるのは そっちのほうじゃん! 213 00:14:24,163 --> 00:14:26,666 (塔野/笠町)んっ…。 214 00:14:26,666 --> 00:14:32,338 私が? 日記。 隠してた お母さんのやつ。 215 00:14:32,338 --> 00:14:35,341 槙生ちゃんの部屋の奥に 隠してたじゃん。 216 00:14:35,341 --> 00:14:37,510 見つけたもん 私。 217 00:14:37,510 --> 00:14:41,180 (笠町)朝さん 勝手に 槙生の部屋に入ったのか? 218 00:14:41,180 --> 00:14:44,183 それは 君 家族でも…。 笠町君。 219 00:14:44,183 --> 00:14:47,854 (笠町) 悪い。 おやじみたいで最悪だ。 220 00:14:47,854 --> 00:14:51,023 朝。 あれは隠していたわけじゃない。 221 00:14:51,023 --> 00:14:55,027 あなたには あれを読む権利がある。 んっ…。 222 00:14:55,027 --> 00:14:57,697 てか 部屋 汚すぎて引くんだけど。 223 00:14:57,697 --> 00:14:59,699 人の住む部屋じゃないから。 224 00:14:59,699 --> 00:15:01,634 それは 今 関係ないし➡️ 225 00:15:01,634 --> 00:15:05,805 ここで 私を傷つけようとしても なんの解決にもならない。 226 00:15:05,805 --> 00:15:07,974 んっ…。 227 00:15:07,974 --> 00:15:10,309 まずは対話をすること。 228 00:15:10,309 --> 00:15:12,311 忘れないで。 229 00:15:14,814 --> 00:15:18,317 じゃあな 朝さん。 話し合えよ! 230 00:15:18,317 --> 00:15:22,989 では 私も これで。 本当に ありがとうございました。 231 00:15:22,989 --> 00:15:27,160 笠町君も。 また連絡するね。 いいよね 槙生ちゃんは。 232 00:15:27,160 --> 00:15:30,830 大事にしてくれる人が いっぱいいて。 233 00:15:30,830 --> 00:15:34,333 みんな あなたを心配して 手伝ってくれたの。 234 00:15:34,333 --> 00:15:36,335 でも 私が いちばんじゃないじゃん。 235 00:15:39,839 --> 00:15:45,178 誰かを いちばんに思うというのは すごく大変なことだ。 236 00:15:45,178 --> 00:15:48,347 私には想像もつかない。 237 00:15:48,347 --> 00:15:51,851 でも あなたのお母さんの日記を 見たとき➡️ 238 00:15:51,851 --> 00:15:54,854 これは そういう物だと思ったよ。 239 00:15:54,854 --> 00:15:58,357 読んだの? 読んでない。 ムカつくから。 240 00:15:58,357 --> 00:16:01,627 処分すべきかどうか確かめただけ。 241 00:16:01,627 --> 00:16:04,630 だから あれは隠していたわけじゃなく➡️ 242 00:16:04,630 --> 00:16:08,968 いつ渡すか 決めかねていたの。 んっ…。 243 00:16:08,968 --> 00:16:11,471 どうぞ。 244 00:16:11,471 --> 00:16:13,973 こんなん読んだって➡️ 245 00:16:13,973 --> 00:16:18,144 お母さんが 本当は何を考えてたか なんて わかんないじゃん。 246 00:16:18,144 --> 00:16:21,481 んっ? そうだね。 247 00:16:21,481 --> 00:16:25,485 んっ? それが引っ掛かってるの? んっ…。 248 00:16:25,485 --> 00:16:28,588 とりあえず お茶 入れようか。 249 00:16:30,656 --> 00:16:34,994 私が お母さんは こう思っていたはずだと言えば➡️ 250 00:16:34,994 --> 00:16:38,164 気が晴れるのかもしれないけど➡️ 251 00:16:38,164 --> 00:16:40,500 それはできない。 252 00:16:40,500 --> 00:16:44,837 わからない以上 決めつけてはいけないから。 253 00:16:44,837 --> 00:16:48,674 亡くなった人には 弁明する機会もないし。 254 00:16:48,674 --> 00:16:53,679 屁理屈。 へっ… 屁理屈では…。 255 00:16:53,679 --> 00:16:58,184 まあ 私の言うことが すべて正解ではないからね。 256 00:16:58,184 --> 00:17:00,453 だから 今から言うことは➡️ 257 00:17:00,453 --> 00:17:03,289 完全に 臆測になってしまうんだけど…。 258 00:17:03,289 --> 00:17:06,792 ((ハァハァ ハァハァ… フフッ!)) あなたのありようを見ていると➡️ 259 00:17:06,792 --> 00:17:10,296 あなたは 愛されて 育ったのだろうなと 私は思う。 260 00:17:10,296 --> 00:17:12,965 ((朝)) もし そうなら➡️ 261 00:17:12,965 --> 00:17:16,969 私の姉も 幸福だったんじゃないかと。 262 00:17:16,969 --> 00:17:18,971 そうだったらいい。 263 00:17:18,971 --> 00:17:21,974 ((実里:お誕生日 おめでとう 朝!)) 264 00:17:21,974 --> 00:17:25,311 私は そう思うよ。 265 00:17:25,311 --> 00:17:30,650 嫌いなのに? それとこれとは別。 266 00:17:30,650 --> 00:17:34,553 槙生ちゃん 大事な人が死んだことある? 267 00:17:36,822 --> 00:17:41,827 ない。 だけど とても悲しいことはあった。 268 00:17:41,827 --> 00:17:45,498 それを 誰かと共有するつもりはない。 269 00:17:45,498 --> 00:17:48,668 なんで? さみしいじゃん そんなの。 270 00:17:48,668 --> 00:17:52,338 さみしくはない。 私はね。 んっ…。 271 00:17:52,338 --> 00:17:57,843 私にとって 自分の感情は とても大事なもので➡️ 272 00:17:57,843 --> 00:18:01,280 それを踏み荒らす権利は 誰にもない。 273 00:18:01,280 --> 00:18:04,951 それに 誰も 絶対に➡️ 274 00:18:04,951 --> 00:18:10,122 私と全く同じように 悲しくなることはないから。 275 00:18:10,122 --> 00:18:13,125 だから 誰とも わかち合わない。 276 00:18:13,125 --> 00:18:15,461 全っ然 わかんない! 277 00:18:15,461 --> 00:18:19,131 わかんないよ…。 278 00:18:19,131 --> 00:18:21,968 ともかく 少なくとも➡️ 279 00:18:21,968 --> 00:18:27,306 誰かに 何かを書き残すことは 大変なことだから。 280 00:18:27,306 --> 00:18:30,977 とても大きな気持ちがなければ できることじゃない。 281 00:18:30,977 --> 00:18:34,480 はっ? 何それ? 槙生ちゃんの小説も? 282 00:18:34,480 --> 00:18:37,483 かもね。 んっ…。 283 00:18:37,483 --> 00:18:42,488 お茶 飲みなさい。 買い出し 行ってくる。 284 00:18:42,488 --> 00:18:44,490 (ドアの閉まる音) 285 00:18:49,996 --> 00:18:53,833 《孤独は 彼女には寄り添うのに➡️ 286 00:18:53,833 --> 00:18:57,336 私には ちっとも優しくなかった》 287 00:19:00,439 --> 00:19:02,942 んっ…。 288 00:19:02,942 --> 00:19:06,445 ハァ…。 289 00:19:06,445 --> 00:19:12,284 《私は 絶対に正しい真実を 欲しがった。 290 00:19:12,284 --> 00:19:19,492 なのに 彼女は 決して それを示そうとしなかった》 291 00:19:23,963 --> 00:19:25,965 んっ…。 292 00:19:48,487 --> 00:19:51,157 《「悲しみは果てのない➡️ 293 00:19:51,157 --> 00:19:56,162 長いながい浜辺を 歩くようなものだった」。 294 00:19:56,162 --> 00:20:01,667 ずっと先で 砂と水と空とが融けあっていて➡️ 295 00:20:01,667 --> 00:20:04,670 どこで尽きるかも わからないような➡️ 296 00:20:04,670 --> 00:20:08,007 美しい浜辺だ」。 297 00:20:08,007 --> 00:20:14,013 「一歩ごとに足が沈み 砂つぶが指の間に入りこみ➡️ 298 00:20:14,013 --> 00:20:18,184 寄せる波に 足首が濡れる」。 299 00:20:18,184 --> 00:20:21,020 「冷たい怒りが足元を濡らすたび➡️ 300 00:20:21,020 --> 00:20:24,824 はっとして 彼がいないことを思い知る」》 301 00:20:27,026 --> 00:20:32,198 《「俺の竜は死んでしまった。 もう いない」。 302 00:20:32,198 --> 00:20:34,700 「これから どうすればいい?」。 303 00:20:34,700 --> 00:20:38,537 「忘れよう。 いや 許せない」。 304 00:20:38,537 --> 00:20:41,874 「殺してやる。 誰を?」。 305 00:20:41,874 --> 00:20:44,577 「話したい。 誰に?」》 306 00:20:46,545 --> 00:20:49,048 《「眠っていたい……」。 307 00:20:49,048 --> 00:20:52,718 「寄せては返す波ごとに➡️ 308 00:20:52,718 --> 00:20:56,722 ルカの心は小舟のように揺れた」。 309 00:20:56,722 --> 00:21:01,994 「この浜辺は いつまで続くのだろう」?》 310 00:21:01,994 --> 00:21:04,830 《彼女は なぜ…。 311 00:21:04,830 --> 00:21:07,666 なぜ 誰も亡くしたことがないのに➡️ 312 00:21:07,666 --> 00:21:10,169 こんな物を書くのだろう? 313 00:21:10,169 --> 00:21:13,339 こんな物を書くのに➡️ 314 00:21:13,339 --> 00:21:16,342 なぜ 私を真に理解しないのだろう?》 315 00:21:16,342 --> 00:21:26,852 🎵~ 316 00:21:26,852 --> 00:21:30,189 (泣き声) 317 00:21:30,189 --> 00:21:32,691 《なぜ それを知っているのに➡️ 318 00:21:32,691 --> 00:21:34,693 たとえ その場しのぎでも➡️ 319 00:21:34,693 --> 00:21:39,865 欲しいうそを 決して 私にくれないのだろう?》 320 00:21:39,865 --> 00:21:43,702 (泣き声) 321 00:21:43,702 --> 00:21:47,706 《なぜ》 (泣き声) 322 00:21:47,706 --> 00:21:55,214 (泣き声) 323 00:21:55,214 --> 00:21:59,985 朝 どうした? (泣き声) 324 00:21:59,985 --> 00:22:05,824 お父さんと お母さん…。 325 00:22:05,824 --> 00:22:07,993 死んじゃった。 326 00:22:07,993 --> 00:22:09,995 んっ…。 (泣き声) 327 00:22:09,995 --> 00:22:13,499 死んじゃった。 (泣き声) 328 00:22:13,499 --> 00:22:16,001 そうだね。 (泣き声) 329 00:22:16,001 --> 00:22:19,004 うん。 (泣き声)