1 00:02:13,734 --> 00:02:15,902 (扉を開ける音) 2 00:02:15,902 --> 00:02:19,406 (ヒラク)ん~ はぁ。 3 00:02:19,406 --> 00:02:21,575 (ルー)ん~。 んっ。 4 00:02:21,575 --> 00:02:24,244 ん~。 5 00:02:24,244 --> 00:02:28,248 《バンパイアは やはり朝が苦手なんだろうか。 6 00:02:28,248 --> 00:02:31,585 しかし ルーが一緒に住むようになって➡ 7 00:02:31,585 --> 00:02:33,987 本当に助かることばかりだ》 8 00:02:38,025 --> 00:02:41,028 ((これでしばらく 灯りは大丈夫でしょう。 9 00:02:41,028 --> 00:02:43,530 お~ すごいな! 10 00:02:43,530 --> 00:02:45,732 こんなの初歩の魔法よ。 11 00:02:47,868 --> 00:02:50,370 ずいぶん優しい味よね。 12 00:02:50,370 --> 00:02:53,540 塩を使わないのは 何かのこだわり? 13 00:02:53,540 --> 00:02:55,542 いや なくてさ…。 14 00:02:55,542 --> 00:02:57,711 えっ? 塩だよ。 15 00:02:57,711 --> 00:03:00,547 ずっと探してるんだけど 見つからなくて…。 16 00:03:00,547 --> 00:03:04,217 もう諦めようかと思っ… すごい顔してるな。 17 00:03:04,217 --> 00:03:06,553 それはそうよ…。 18 00:03:06,553 --> 00:03:09,222 これ ほとんど塩分よ…。 19 00:03:09,222 --> 00:03:11,725 煮出せば塩がとれるけど。 20 00:03:11,725 --> 00:03:14,561 掘ってて気づかなかった? 21 00:03:14,561 --> 00:03:18,065 か…。 すごい顔してるわよ…)) 22 00:03:18,065 --> 00:03:20,400 んん~。 23 00:03:20,400 --> 00:03:23,904 ふぁ… おはよう。 24 00:03:23,904 --> 00:03:25,906 ああ おはよう。 25 00:03:25,906 --> 00:03:27,908 今日は何をするの? 26 00:03:27,908 --> 00:03:31,745 そうだな… 果樹園の様子を 見てみようと思う。 27 00:03:31,745 --> 00:03:33,847 そう。 顔を洗って➡ 28 00:03:33,847 --> 00:03:37,350 目を覚ましてから行くわね。 29 00:03:37,350 --> 00:03:40,687 あ これ 新しく植えたの? 30 00:03:40,687 --> 00:03:44,691 ああ。 野菜よりも時間がかかるからな。 31 00:03:44,691 --> 00:03:48,028 今度はミカンとモモを植えてみたんだ。 32 00:03:48,028 --> 00:03:50,363 次は栗にしようかな。 33 00:03:50,363 --> 00:03:53,667 へぇ どんな実がつくのか楽しみだわ。 34 00:03:55,869 --> 00:03:59,873 《そういえば ルーがいれてくれる ハーブティーもいいけど➡ 35 00:03:59,873 --> 00:04:02,209 緑茶が飲みたい。 36 00:04:02,209 --> 00:04:04,878 確か ウーロン茶も紅茶も➡ 37 00:04:04,878 --> 00:04:08,381 同じお茶の葉を 加工したものだったような…》 38 00:04:08,381 --> 00:04:10,383 (ルー/ヒラク)はっ! (板をたたく音) 39 00:04:10,383 --> 00:04:12,385 (板をたたく音) 40 00:04:12,385 --> 00:04:14,488 《今度は何だ?》 41 00:04:16,723 --> 00:04:18,725 (走る息遣い) 42 00:04:18,725 --> 00:04:21,061 (ティア)ん~! はっ! 43 00:04:21,061 --> 00:04:24,731 (ティア)も~! 許してくださ~い! 44 00:04:24,731 --> 00:04:27,567 先に手を出したのは 反省してますから~! 45 00:04:27,567 --> 00:04:30,237 《前も見た光景だ》 え…。 46 00:04:30,237 --> 00:04:33,006 助けてくださ~い! 47 00:04:33,006 --> 00:04:35,008 わかった。 48 00:04:35,008 --> 00:04:37,010 (ティア)うぅ…。 49 00:04:37,010 --> 00:04:40,714 大丈夫か? ええ なんとか…。 50 00:04:43,517 --> 00:04:45,519 あっ。 51 00:04:51,024 --> 00:04:54,694 は…。 お~ すごい。 52 00:04:54,694 --> 00:04:57,197 やっぱり魔法って便利だな。 53 00:04:57,197 --> 00:04:59,199 ルー? ♬(ルーの鼻歌) 54 00:04:59,199 --> 00:05:02,702 ああ~! ここにいたのねルールーシー! 55 00:05:02,702 --> 00:05:07,707 抵抗はやめて おとなしく捕まりなさ~い! 56 00:05:07,707 --> 00:05:09,876 ひぃ~! ああ~! 57 00:05:09,876 --> 00:05:11,878 ウェイウェイウェーイ! 58 00:05:11,878 --> 00:05:15,715 (ティア)まったく よりによって この森に逃げ込むなんて…。 59 00:05:15,715 --> 00:05:18,218 まあ いろいろあってね…。 60 00:05:18,218 --> 00:05:20,387 さっきは ひどい目に遭いました…。 61 00:05:20,387 --> 00:05:23,557 わかる~ 私もやられたからね。 62 00:05:23,557 --> 00:05:27,394 あなたもですか!? ええ 容赦ないからね。 63 00:05:27,394 --> 00:05:30,564 魔法も効きにくいし よけるし…。 64 00:05:30,564 --> 00:05:33,667 もう死んだかと思いました…。 ええ…。 65 00:05:33,667 --> 00:05:36,336 《何か通じ合うものが あったようだ》 66 00:05:36,336 --> 00:05:38,672 (ティア)ところで…。 んっ。 67 00:05:38,672 --> 00:05:40,674 この方は? あ…。 俺は…。 68 00:05:40,674 --> 00:05:44,511 あ この人はね… えっと…。 69 00:05:44,511 --> 00:05:46,513 ん…。 70 00:05:46,513 --> 00:05:48,515 私の旦那様…。 71 00:05:48,515 --> 00:05:52,018 旦那様!? あなたがルールーシーの? 72 00:05:52,018 --> 00:05:55,188 えっ あ ああ。 驚きました。 73 00:05:55,188 --> 00:05:57,524 えっと ヒラクだ。 74 00:05:57,524 --> 00:05:59,526 《旦那様って…。 75 00:05:59,526 --> 00:06:03,029 今までそんなふうに 呼ばれたことなかったのに…》 76 00:06:03,029 --> 00:06:06,700 改めまして 私はティア。 77 00:06:06,700 --> 00:06:09,202 見てのとおり天使族です。 78 00:06:09,202 --> 00:06:11,872 天使って…➡ 79 00:06:11,872 --> 00:06:14,541 いわゆるカミサマの使い的な? 80 00:06:14,541 --> 00:06:18,378 ((ぷっぷくぷ~)) そんな大したものじゃないわ。 81 00:06:18,378 --> 00:06:21,381 単なる脳みそ筋肉な戦士の一族よ。 82 00:06:21,381 --> 00:06:23,383 ((ふんす!)) 失礼な! 83 00:06:23,383 --> 00:06:26,887 一時期は信仰の対象だった時も あったんですよ? 84 00:06:26,887 --> 00:06:30,056 その天使族の君が どうしてルーを? 85 00:06:30,056 --> 00:06:33,827 この人は街で暴れて 賞金が懸かってますから。 86 00:06:33,827 --> 00:06:35,829 暴れて賞金首? 87 00:06:35,829 --> 00:06:40,500 だって 私に薬を作れ作れって うるさい貴族がいてね。 88 00:06:40,500 --> 00:06:43,336 あんまりしつこいから ちょっとだけ こらしめて…。 89 00:06:43,336 --> 00:06:45,338 ちょっとじゃありませんよ! 90 00:06:45,338 --> 00:06:48,508 この人は 怪しい薬の研究ばかりして➡ 91 00:06:48,508 --> 00:06:51,511 気に入らないことがあると…。 92 00:06:51,511 --> 00:06:53,847 (ティア)行く先々を 爆破して回るんですから。 93 00:06:53,847 --> 00:06:56,516 そんなに何回も 爆破してないわよ! 94 00:06:56,516 --> 00:06:58,518 あれはただの事故なの! 95 00:06:58,518 --> 00:07:02,188 それでも 貴族のメンツを 潰したのは事実です! 96 00:07:02,188 --> 00:07:05,358 いったい いくらの賞金が…。 《わりと仲よさそうだな》 97 00:07:05,358 --> 00:07:08,528 まあ やりすぎたとは思ってるわ。 98 00:07:08,528 --> 00:07:11,031 ずいぶん素直ですね…。 99 00:07:11,031 --> 00:07:15,535 そんなわけで ここに来たのは ティアから逃げるためだったの。 100 00:07:15,535 --> 00:07:18,204 私より彼女のほうが強いから。 101 00:07:18,204 --> 00:07:20,373 ほんの少しだけね。 102 00:07:20,373 --> 00:07:24,044 ルールーシー あなた本当に変わりましたね。 103 00:07:24,044 --> 00:07:28,381 自分が弱く思われるようなことは 絶対に言わなかったのに…。 104 00:07:28,381 --> 00:07:32,385 まあね… 自分の力のなさを実感したから。 105 00:07:32,385 --> 00:07:35,488 (ティア)なるほど あの数は反則です…。 106 00:07:35,488 --> 00:07:37,490 ええ…。 107 00:07:37,490 --> 00:07:40,660 そんなことより! あなたもここに住まない? 108 00:07:40,660 --> 00:07:42,829 えっ ここにですか? 109 00:07:42,829 --> 00:07:44,998 ええ そうよ! ねっ! 110 00:07:44,998 --> 00:07:46,100 お おう…。 111 00:07:46,100 --> 00:07:49,502 畑とかいろいろ案内するわ! 112 00:07:49,502 --> 00:07:51,838 きっと あなたも気に入るわよ! 113 00:07:51,838 --> 00:07:53,840 早速行きましょ! ねっ! 114 00:07:53,840 --> 00:07:56,676 はあ…。 115 00:07:56,676 --> 00:07:59,679 ほら! ここは畑! 116 00:07:59,679 --> 00:08:03,016 野菜をいっぱい作ってるの! (ティア)へぇ~。 117 00:08:03,016 --> 00:08:05,018 こっちは果樹園! 118 00:08:05,018 --> 00:08:08,188 いろんな種類を育ててるのよ! (ティア)ほぉ。 119 00:08:08,188 --> 00:08:12,192 それと… ザブトン! 120 00:08:12,192 --> 00:08:14,694 は…。 121 00:08:14,694 --> 00:08:16,696 まあ そうなるわね。 122 00:08:16,696 --> 00:08:19,366 クモが苦手なのかな? 123 00:08:19,366 --> 00:08:21,368 ねぇ。 あ…。 124 00:08:21,368 --> 00:08:25,205 これから収穫をするから あなたも付き合ってよ。 125 00:08:25,205 --> 00:08:27,207 楽しいんだから! 126 00:08:27,207 --> 00:08:29,876 はあ…。 127 00:08:29,876 --> 00:08:33,480 (ティア)こちらも全部 ヒラクさんが? 128 00:08:33,480 --> 00:08:36,816 ああ。 私もちょっと手伝ったのよ? 129 00:08:36,816 --> 00:08:40,487 ちょうど人手が欲しかったんだ。 助かるよ。 130 00:08:40,487 --> 00:08:44,324 えっ 私も畑仕事をするんですか? 131 00:08:44,324 --> 00:08:46,326 当然でしょ! ほら! 132 00:08:46,326 --> 00:08:49,662 なんで天使族の私が土いじりを…。 133 00:08:49,662 --> 00:08:53,500 じゃあ まずはキャベツからいってみようか。 134 00:08:53,500 --> 00:08:55,502 よっ…。 135 00:08:58,004 --> 00:09:01,341 っと… こんな感じでやってみてくれ。 136 00:09:01,341 --> 00:09:05,011 え ええ…。 137 00:09:05,011 --> 00:09:07,847 ん…。 138 00:09:07,847 --> 00:09:09,849 んっ。 139 00:09:09,849 --> 00:09:12,185 結構重たいですね。 140 00:09:12,185 --> 00:09:14,387 食べてみるか? 141 00:09:16,856 --> 00:09:22,362 はい。 まあ洗って ちぎって 塩をふっただけだけど。 142 00:09:22,362 --> 00:09:24,364 ん…。 143 00:09:26,699 --> 00:09:30,036 んっ おいしいです すごく! 144 00:09:30,036 --> 00:09:32,806 そうか。 新鮮な野菜って➡ 145 00:09:32,806 --> 00:09:34,974 こんなにおいしいんですね! 146 00:09:34,974 --> 00:09:39,145 ああ。 自分で育てた野菜は なおさら おいしいぞ。 147 00:09:39,145 --> 00:09:41,147 そうなんですね。 148 00:09:43,149 --> 00:09:45,151 ふぅ。 149 00:09:45,151 --> 00:09:47,487 今日はこれくらいでいいでしょ。 150 00:09:47,487 --> 00:09:49,489 ああ 十分だ。 151 00:09:49,489 --> 00:09:51,491 疲れました…。 152 00:09:51,491 --> 00:09:54,661 たくさんとれるのはいいけど 収穫が大変ね…。 153 00:09:54,661 --> 00:09:56,996 んっ。 んっ。 154 00:09:56,996 --> 00:09:59,499 ん… いいなぁ それ。 155 00:10:02,502 --> 00:10:04,838 おいしいです! 156 00:10:04,838 --> 00:10:08,174 このイチゴっていう野菜 甘くてすっぱくて…。 157 00:10:08,174 --> 00:10:10,677 だろ? 畑仕事って➡ 158 00:10:10,677 --> 00:10:13,346 思った以上に達成感がありますね。 159 00:10:13,346 --> 00:10:15,849 楽しかったでしょ? はい。 160 00:10:15,849 --> 00:10:17,851 じゃ 決まりね! 161 00:10:17,851 --> 00:10:21,020 えっ? 一緒に住んでくれるわよね! 162 00:10:21,020 --> 00:10:23,523 あの…。 ねっ お願いよ! 163 00:10:23,523 --> 00:10:26,693 私一人じゃ身体がもたないのよ! 164 00:10:26,693 --> 00:10:30,530 はい? どういうことですか~? 165 00:10:30,530 --> 00:10:48,882 ♬~ 166 00:10:48,882 --> 00:10:52,886 ティア あなたもう すっかり畑仕事がお似合いね~。 167 00:10:52,886 --> 00:10:54,888 それは褒め言葉ですか? 168 00:10:54,888 --> 00:10:56,890 もちろんよ。 169 00:10:56,890 --> 00:11:00,059 まあ そういうことに しておきましょう。 170 00:11:00,059 --> 00:11:02,228 それより ヒラクさん! 171 00:11:02,228 --> 00:11:05,732 んっ? イチゴをもっとたくさん 作りませんか? 172 00:11:05,732 --> 00:11:08,401 そうしたいのは やまやまなんだが➡ 173 00:11:08,401 --> 00:11:12,906 これ以上 畑を増やしても 収穫が追いつかないと思うんだ。 174 00:11:12,906 --> 00:11:15,575 現状が精一杯な気がするな。 175 00:11:15,575 --> 00:11:20,413 う~ん 確かに もっと人手が欲しいですね…。 176 00:11:20,413 --> 00:11:23,750 ティアがそのぶん 頑張って働けばいいのよ。 177 00:11:23,750 --> 00:11:26,753 (ティア)あなたこそ サボってるんじゃないですか? 178 00:11:26,753 --> 00:11:29,589 ハハッ そんなことはないさ。 179 00:11:29,589 --> 00:11:32,759 それに あんまり たくさん作りすぎると➡ 180 00:11:32,759 --> 00:11:35,528 今度は食べきれなくなるかも しれないぞ。 181 00:11:35,528 --> 00:11:39,699 ん… おっ クロイチの子どもたちか。 182 00:11:39,699 --> 00:11:41,701 もう角が生えてきたんだな。 183 00:11:43,703 --> 00:11:45,705 う…。 184 00:11:45,705 --> 00:11:48,541 よしよし。 ううっ…。 185 00:11:48,541 --> 00:11:53,212 クロとユキの子どもたちに 更に子どもができて➡ 186 00:11:53,212 --> 00:11:56,716 犬たちはかなりの大家族になった。 187 00:11:56,716 --> 00:12:00,720 いつか コイツらもそれぞれ 相手を見つけてくるんだろうな。 188 00:12:00,720 --> 00:12:03,389 じゃあ 更に子どもが増えるってこと? 189 00:12:03,389 --> 00:12:05,892 ええ!? そう考えると➡ 190 00:12:05,892 --> 00:12:08,394 あの小屋では狭いな。 191 00:12:08,394 --> 00:12:11,231 《ということで 果樹園の隣に➡ 192 00:12:11,231 --> 00:12:13,733 犬たちのエリアを作ることにした》 193 00:12:13,733 --> 00:12:17,070 ふぅ。 《馬房って感じだけど➡ 194 00:12:17,070 --> 00:12:20,406 悪くない出来だ と思いたい。 195 00:12:20,406 --> 00:12:22,909 ちなみにクロイチたちの子どもには➡ 196 00:12:22,909 --> 00:12:25,745 名前をまだ つけられていない。 197 00:12:25,745 --> 00:12:27,747 本当はつけてやりたいんだが➡ 198 00:12:27,747 --> 00:12:32,418 多すぎて名前を考えるのが 難しくなってしまったのだ。 199 00:12:32,418 --> 00:12:34,354 一方 ザブトンの子どもたちは…》 200 00:12:34,354 --> 00:12:36,356 んっ? 201 00:12:36,356 --> 00:12:39,192 なんだ? 202 00:12:39,192 --> 00:12:41,861 (風の音) 203 00:12:41,861 --> 00:12:46,199 お~。 《風に乗って どこかへ旅立っていった。 204 00:12:46,199 --> 00:12:49,702 そうか みんな行ってしまうのか。 205 00:12:49,702 --> 00:12:52,905 果樹園を住処にしてもらえればと 思ってたんだが…》 206 00:12:55,375 --> 00:12:59,212 あっ。 《どうやら一部は ここに残ってくれるようだ》 207 00:12:59,212 --> 00:13:01,214 (ティア)あのっ。 んっ? 208 00:13:01,214 --> 00:13:03,716 私もちょっと出かけてきます。 209 00:13:03,716 --> 00:13:06,386 えっ ティアも どこかに行ってしまうのか? 210 00:13:06,386 --> 00:13:09,055 いえ しばらくの間ですから。 211 00:13:09,055 --> 00:13:11,057 では。 212 00:13:13,059 --> 00:13:16,562 何の用事だろう? まあすぐ戻ってくるわよ。 213 00:13:16,562 --> 00:13:18,564 そうか? 214 00:13:24,237 --> 00:13:28,574 《数日後 ルーの言ったとおり ティアが帰ってきた。 215 00:13:28,574 --> 00:13:31,744 たくさんの女性たちを連れて…》 216 00:13:31,744 --> 00:13:35,682 エルフ? (リア)ハイエルフですが エルフで構いません。 217 00:13:35,682 --> 00:13:37,684 《違いは何だろう…》 218 00:13:37,684 --> 00:13:39,852 皆さん ご挨拶をしてください。 219 00:13:39,852 --> 00:13:41,854 リアです。 (リーフ)リーフです。 220 00:13:41,854 --> 00:13:43,856 (リコット)リコットです。 (リゼ)リゼです。 221 00:13:43,856 --> 00:13:46,859 (リリ)リリです。 (リタ)リタです。 (リース)リースです。 222 00:13:46,859 --> 00:13:48,861 全員「リ」…。 223 00:13:48,861 --> 00:13:51,197 あっ 名前のことでしょうか? 224 00:13:51,197 --> 00:13:54,701 名前が似ているのは 近親者だからです。 225 00:13:54,701 --> 00:13:57,203 ティアさんに勧められて ここに来ました。 226 00:13:57,203 --> 00:14:00,540 ぜひ 私たちも一緒に 住まわせてください! 227 00:14:00,540 --> 00:14:02,542 えっと…。 228 00:14:02,542 --> 00:14:06,379 実は 彼女たちには 悲しい事情があるのです…。 229 00:14:06,379 --> 00:14:11,050 彼女たちは かなり北の集落で 生活していたのですが➡ 230 00:14:11,050 --> 00:14:15,388 二百年ほど前に 人間の戦争に巻き込まれて壊滅。 231 00:14:15,388 --> 00:14:18,891 その際に一族は チリヂリになってしまい➡ 232 00:14:18,891 --> 00:14:22,395 放浪しながら定住できる場所を 探しているんです。 233 00:14:22,395 --> 00:14:24,397 ん…。 (リア)これまで➡ 234 00:14:24,397 --> 00:14:28,067 ずっと森の中を 移動しながら生活してきました。 235 00:14:28,067 --> 00:14:32,572 定住する場所がなければ 一族を 増やすこともできません。 236 00:14:32,572 --> 00:14:36,008 ぜひお願いします! (エルフたち)お願いします! 237 00:14:36,008 --> 00:14:40,680 労働力としても期待できますし 私からもお願いします。 238 00:14:40,680 --> 00:14:42,682 私もいいと思うわよ。 239 00:14:42,682 --> 00:14:45,518 ハイエルフの一族は優秀だと聞くし。 240 00:14:45,518 --> 00:14:48,354 あなたたち まだ若いのでしょう? 241 00:14:48,354 --> 00:14:51,858 一番上が私ですが 400と少しです。 242 00:14:51,858 --> 00:14:55,528 私が一番下で300くらいです。 243 00:14:55,528 --> 00:14:57,530 《100の差がわからん…》 244 00:14:57,530 --> 00:15:01,033 どうですか? ね いいでしょ? 245 00:15:01,033 --> 00:15:04,704 まあ… いろいろな同居人がいるけど➡ 246 00:15:04,704 --> 00:15:07,540 ケンカしないように してくれるなら構わない。 247 00:15:07,540 --> 00:15:11,043 はっ…。 (エルフたち)ありがとうございます! 248 00:15:11,043 --> 00:15:13,713 ところで 他の同居人とは? 249 00:15:13,713 --> 00:15:17,383 フフン… ザブトンよ! 250 00:15:17,383 --> 00:15:19,552 は…。 251 00:15:19,552 --> 00:15:22,889 それと… クロたち! 252 00:15:22,889 --> 00:15:24,891 はぁ…。 253 00:15:24,891 --> 00:15:28,895 (エルフたち)は…。 (ティア)やっぱり そうなりますよね。 254 00:15:28,895 --> 00:15:30,897 《一気に住人が増えたので➡ 255 00:15:30,897 --> 00:15:32,832 住むところを作ることになった。 256 00:15:32,832 --> 00:15:36,169 リアたちから7人で住みたいと 要望があったので➡ 257 00:15:36,169 --> 00:15:38,337 大きな家にすることにした。 258 00:15:38,337 --> 00:15:42,008 まずは堀と丸太柵を作る。 259 00:15:42,008 --> 00:15:45,511 専用のトイレやゴミ捨て場も作った》 260 00:15:45,511 --> 00:15:47,513 ほっ。 261 00:15:49,515 --> 00:15:52,185 鉄よりかたい不倒の大木が! 262 00:15:52,185 --> 00:15:54,187 そんなあっさり…。 263 00:15:54,187 --> 00:15:57,190 《建築技術は 彼女たちのほうが詳しく➡ 264 00:15:57,190 --> 00:15:59,192 おまけに器用だった。 265 00:15:59,192 --> 00:16:01,861 丸太の加工や組み方など➡ 266 00:16:01,861 --> 00:16:03,863 いろいろと参考になる。 267 00:16:03,863 --> 00:16:06,866 俺は彼女たちの指示に従って➡ 268 00:16:06,866 --> 00:16:08,868 ひたすら穴を掘ったり。 269 00:16:08,868 --> 00:16:10,870 地面を固めたり。 270 00:16:10,870 --> 00:16:13,706 木材を集めたりした。 271 00:16:13,706 --> 00:16:16,209 それから十日ほどで…》 272 00:16:16,209 --> 00:16:18,711 完成です! ああ! (喜ぶ声) 273 00:16:18,711 --> 00:16:22,715 すごいわね 私たちの 小屋より全然いいじゃない。 274 00:16:22,715 --> 00:16:25,218 本当に。 んっ? 275 00:16:25,218 --> 00:16:27,220 《ジェラシー…》 276 00:16:27,220 --> 00:16:30,389 へこんでる? みたいですね…。 277 00:16:30,389 --> 00:16:32,391 《だが俺は学んだ! 278 00:16:32,391 --> 00:16:34,994 彼女たちのテクニックを! 279 00:16:34,994 --> 00:16:37,330 寝床にしている小屋を➡ 280 00:16:37,330 --> 00:16:39,832 新しくしてみるのも いいかもしれない。 281 00:16:39,832 --> 00:16:44,337 家は東西に長く作られた長方形型。 282 00:16:44,337 --> 00:16:48,341 玄関入ってすぐに大広間 兼ダイニング。 283 00:16:48,341 --> 00:16:52,511 みんなで作業したり 食事をしたりする場所らしい。 284 00:16:52,511 --> 00:16:55,348 この大広間を挟んで左右には➡ 285 00:16:55,348 --> 00:16:57,350 それぞれに倉庫。 286 00:16:57,350 --> 00:16:59,352 大広間は吹き抜け。 287 00:16:59,352 --> 00:17:01,520 照明は魔法のあかりだ。 288 00:17:01,520 --> 00:17:05,358 で 倉庫の部分に 二階を作っている。 289 00:17:05,358 --> 00:17:08,361 二階はどうやら個室らしい》 290 00:17:08,361 --> 00:17:11,030 (楽しげな声) 291 00:17:11,030 --> 00:17:14,033 《ここが彼女たちにとって➡ 292 00:17:14,033 --> 00:17:17,370 安住の地になるといいな…》 293 00:17:17,370 --> 00:17:20,206 ふふ。 んしょ! 294 00:17:20,206 --> 00:17:23,709 (笑い声) 295 00:17:23,709 --> 00:17:26,379 みんな だいぶここの生活に 慣れたみたいね。 296 00:17:26,379 --> 00:17:29,882 ええ。 野菜の収穫がはかどります。 297 00:17:29,882 --> 00:17:32,218 ああ。 (リア)あ~む! 298 00:17:32,218 --> 00:17:35,154 《とれたてにんにく丸かじり…。 299 00:17:35,154 --> 00:17:37,156 ワイルド…》 300 00:17:37,156 --> 00:17:41,160 えっ 火を使って 肉とかも食べるのか? 301 00:17:41,160 --> 00:17:43,162 ええ もちろん。 302 00:17:43,162 --> 00:17:45,164 エルフといえば…➡ 303 00:17:45,164 --> 00:17:49,669 森の中で自然と共に生活する 一族で 火を嫌うとか…。 304 00:17:49,669 --> 00:17:52,838 (リア)ウフフッ なんですそれ。 305 00:17:52,838 --> 00:17:54,840 ウフフッ! 違うの? 306 00:17:54,840 --> 00:17:57,677 火を使わずに どうやって生きていくんですか? 307 00:17:57,677 --> 00:18:00,012 だから自然と共に…。 308 00:18:00,012 --> 00:18:03,349 例えば? えっ? えっと…。 309 00:18:03,349 --> 00:18:06,852 日の出と共に起き 日の入りと共に寝る。 310 00:18:06,852 --> 00:18:10,523 食べ物は木の実 森を大事にし➡ 311 00:18:10,523 --> 00:18:13,025 鉄製品は身に着けないとか…。 312 00:18:13,025 --> 00:18:15,528 えっと ヒラクさん。 んっ? 313 00:18:15,528 --> 00:18:17,530 自然をなめないでください! 314 00:18:17,530 --> 00:18:21,534 そんな生活 森の中でやったら すぐ死にますよ! 315 00:18:21,534 --> 00:18:23,869 そ そうか…。 ええ。 316 00:18:23,869 --> 00:18:26,539 《さすがはサバイバル ガチ勢…》 317 00:18:26,539 --> 00:18:29,875 ところで こちらで お世話になるにあたって➡ 318 00:18:29,875 --> 00:18:33,312 採掘と鍛冶仕事を させていただこうと思います! 319 00:18:33,312 --> 00:18:35,982 えっ できるのか? ええ。 320 00:18:35,982 --> 00:18:39,986 まずは 鉄を溶かす 炉を作りたいですね。 321 00:18:39,986 --> 00:18:42,321 《鍛冶といえばドワーフのイメージだが➡ 322 00:18:42,321 --> 00:18:44,323 これもここでは違うようだ》 323 00:18:44,323 --> 00:18:46,325 (いびき) 324 00:18:46,325 --> 00:18:49,996 《早速 リアたちの指示で 鍜治場を作ることになった。 325 00:18:49,996 --> 00:18:52,498 この土製の炉に 木炭と➡ 326 00:18:52,498 --> 00:18:55,167 川でとれた砂鉄を入れて加熱。 327 00:18:55,167 --> 00:18:57,169 溶かした鉄をたたいて加工する》 328 00:18:57,169 --> 00:18:59,171 ((てい! てい! てい!)) 329 00:18:59,171 --> 00:19:01,841 おお! すごい! 330 00:19:01,841 --> 00:19:05,011 文化的だ~! ありがとうございます。 331 00:19:05,011 --> 00:19:07,346 ホントになんでもできるんだな! 332 00:19:07,346 --> 00:19:10,683 ええまあ… 何せ二百年もの間➡ 333 00:19:10,683 --> 00:19:13,853 放浪していましたから…。 なるほど…。 334 00:19:13,853 --> 00:19:17,023 できなかったことと言えば…。 んっ? 335 00:19:17,023 --> 00:19:20,026 定住と 繁殖くらいですかね! 336 00:19:20,026 --> 00:19:22,528 じゃあ ひとつはクリアだな! 337 00:19:22,528 --> 00:19:24,697 (リアたち)フフフ。 《もう一つについては➡ 338 00:19:24,697 --> 00:19:26,899 あえて突っ込まないことにした》 339 00:19:32,371 --> 00:19:34,974 やっぱり リアたちに 来てもらってよかったな。 340 00:19:34,974 --> 00:19:37,643 そうね。 そう言ってもらえると➡ 341 00:19:37,643 --> 00:19:39,812 私もうれしいです。 342 00:19:39,812 --> 00:19:42,648 今日はこれくらいにしておくか。 343 00:19:42,648 --> 00:19:44,650 あの。 (ルー/ヒラク)んっ? 344 00:19:44,650 --> 00:19:47,820 あちらで 小麦畑を見かけたのですが。 345 00:19:47,820 --> 00:19:49,822 ああ あるけど…。 346 00:19:49,822 --> 00:19:54,160 前に収穫した分は粉にして 保存してあって… んっ? 347 00:19:54,160 --> 00:19:58,497 もしよかったら… パンを焼きたいのですが…。 348 00:19:58,497 --> 00:20:00,100 パン!? ぜひお願いしたい! 349 00:20:00,100 --> 00:20:03,169 あっ…。 それは? 350 00:20:03,169 --> 00:20:06,872 これがあると パンがふっくら焼きあがるんです。 351 00:20:08,841 --> 00:20:11,343 (作業する声) 352 00:20:11,343 --> 00:20:13,345 (みんな)わっ! 353 00:20:13,345 --> 00:20:15,347 はぁ…。 354 00:20:15,347 --> 00:20:18,350 (作業する声) 355 00:20:18,350 --> 00:20:20,453 わ~。 356 00:20:23,355 --> 00:20:25,357 ああ~。 357 00:20:28,527 --> 00:20:31,530 《焼きたてのパンの味は 格別だった!》 358 00:20:31,530 --> 00:20:35,701 (食べる音) 359 00:20:35,701 --> 00:20:38,704 これおいしいわね! ええ 本当に。 360 00:20:38,704 --> 00:20:42,541 喜んでいただけて 私たちもうれしいです。 361 00:20:42,541 --> 00:20:44,710 《あのつぼの中身は➡ 362 00:20:44,710 --> 00:20:48,214 パンをふくらませる 天然の酵母だったんだな。 363 00:20:48,214 --> 00:20:53,052 パンが作れるならもっと 小麦の畑を増やしたいような…》 364 00:20:53,052 --> 00:20:55,054 んっ。 365 00:20:55,054 --> 00:20:57,056 今更だけど…。 んっ? 366 00:20:57,056 --> 00:20:59,725 ここって 誰かの土地だったりするのかな? 367 00:20:59,725 --> 00:21:02,561 ここって この森? ああ。 368 00:21:02,561 --> 00:21:07,066 う~ん… 誰かの土地 ってワケじゃないと思うけど➡ 369 00:21:07,066 --> 00:21:10,069 勢力圏で言えば 魔王かな。 370 00:21:10,069 --> 00:21:12,071 魔王!? うん。 371 00:21:12,071 --> 00:21:15,241 なにそれ 怖い…。 何か問題あるの? 372 00:21:15,241 --> 00:21:17,910 えっと… その魔王➡ 373 00:21:17,910 --> 00:21:21,747 俺が勝手に畑や家を作って 文句言ってくるか? 374 00:21:21,747 --> 00:21:24,083 そんな心配してたの? 375 00:21:24,083 --> 00:21:27,920 あなたがここを作ったとき 支援とかしてもらった? 376 00:21:27,920 --> 00:21:29,922 いや 全然。 377 00:21:29,922 --> 00:21:31,924 それなら大丈夫よ。 378 00:21:31,924 --> 00:21:34,527 ここを作ったのが あなたなら➡ 379 00:21:34,527 --> 00:21:36,529 ここは あなたの領地よ。 380 00:21:36,529 --> 00:21:38,531 そんなものかな…。 381 00:21:38,531 --> 00:21:41,233 そんなものよ! ヒヒッ。 382 00:21:48,040 --> 00:21:51,210 (リア)ヒラクさんには 本当に驚きました。 383 00:21:51,210 --> 00:21:54,380 私も最初は驚いたわよ。 384 00:21:54,380 --> 00:21:58,551 あの おびただしい数の インフェルノウルフだけでなく➡ 385 00:21:58,551 --> 00:22:01,554 デーモンスパイダーまで従えているとは…。 386 00:22:01,554 --> 00:22:03,889 ただ者じゃないですね。 387 00:22:03,889 --> 00:22:06,225 それに この作物。 388 00:22:06,225 --> 00:22:09,895 ここの土壌って そんなに いいものだったのでしょうか? 389 00:22:09,895 --> 00:22:12,565 さぁ? 聞いたことないわね。 390 00:22:12,565 --> 00:22:15,734 ヒラクさんの育て方が いいということでしょうか? 391 00:22:15,734 --> 00:22:18,070 う~ん…。 ですが➡ 392 00:22:18,070 --> 00:22:21,073 意外に世情に 疎かったりするのですよね。 393 00:22:21,073 --> 00:22:23,075 あっ それわかります! 394 00:22:23,075 --> 00:22:25,911 エルフのことも 火も使わない➡ 395 00:22:25,911 --> 00:22:29,582 肉も食べない種族なのか~ って言ってましたし。 396 00:22:29,582 --> 00:22:31,584 え なにそれ…。 397 00:22:31,584 --> 00:22:34,520 天使族の存在も 知らなかったみたいですし。 398 00:22:34,520 --> 00:22:37,690 世情に疎いのを通り越してますね。 399 00:22:37,690 --> 00:22:39,692 そうね。 400 00:22:39,692 --> 00:22:45,197 ♬~ 401 00:22:45,197 --> 00:22:47,199 うん。 402 00:22:47,199 --> 00:22:50,369 《そういえば 水路作りが止まったままだ。 403 00:22:50,369 --> 00:22:53,539 リアたちに手伝ってもらおうかな。 404 00:22:53,539 --> 00:22:56,242 明日からも やることがいっぱいだ》