1 00:00:05,672 --> 00:00:10,344 (ヒールラン)う~ん おかしいですね。 2 00:00:10,344 --> 00:00:13,680 正午になったばかりなのに 時報が鳴りません。 3 00:00:13,680 --> 00:00:15,849 (ヴィル)確かに。 4 00:00:15,849 --> 00:00:18,185 (ラルフ)時報は 法律で義務づけられているし➡ 5 00:00:18,185 --> 00:00:21,021 緊急時といえども それくらいの余裕は➡ 6 00:00:21,021 --> 00:00:24,691 まだあるように思えるけど。 (ヒールラン)お嬢様➡ 7 00:00:24,691 --> 00:00:29,696 この街はどうも 何かを 隠しているような気がするのです。 8 00:00:29,696 --> 00:00:32,032 (ネマ)隠すって 何を? 9 00:00:32,032 --> 00:00:35,035 (ヒールラン)今は ただ 直感としか言えませんが。 10 00:00:35,035 --> 00:00:39,373 《う~ん 汚職を見抜いた ヒールランの直感かあ》 11 00:00:39,373 --> 00:00:41,375 調べたいのね。 12 00:00:41,375 --> 00:00:44,044 はい~! 《ネマ:ちょっと心配だな…》 13 00:00:44,044 --> 00:00:48,048 じゃあ 街のことは任せます。 でも むちゃはしないで。 14 00:00:48,048 --> 00:00:51,051 何かあったら オスフェ家の紋章を見せてね。 15 00:00:51,051 --> 00:00:53,053 わかりました! 16 00:00:53,053 --> 00:00:57,391 《一応 ラースくんに言って 風の精霊をつけてもらおう。 17 00:00:57,391 --> 00:01:02,996 そしたら 緊急のとき ラースくんから ヴィに伝わるから》 18 00:01:02,996 --> 00:01:06,333 <ネマ:こうして私たちは ヒールランと別れ➡ 19 00:01:06,333 --> 00:01:09,336 街の偵察をしたんだ。 20 00:01:09,336 --> 00:01:13,674 そこで保護したコボルトの子どもを おうちに返すため➡ 21 00:01:13,674 --> 00:01:18,011 そして シアナ計画についても 交渉するために➡ 22 00:01:18,011 --> 00:01:24,351 今度は 彼らの住みかを探し 森へやって来たんだけど…> 23 00:01:24,351 --> 00:01:28,355 こんな大変なんて 聞いてないよお~! 24 00:03:11,324 --> 00:03:13,994 ねえ ホントにこっちなの? 25 00:03:13,994 --> 00:03:15,996 (子犬)キャン。 26 00:03:15,996 --> 00:03:19,666 (ネマ)なんだか どんどん 道がなくなっていくんだけど。 27 00:03:19,666 --> 00:03:21,835 キャンキャン。 28 00:03:21,835 --> 00:03:25,338 楽しいね。 魔物同士 気が合うってことか。 29 00:03:25,338 --> 00:03:27,340 キャンキャン。 30 00:03:27,340 --> 00:03:30,010 早く早く? って 待って…。 31 00:03:30,010 --> 00:03:33,346 《子どもの体じゃ 動きにくいんだよ…》 32 00:03:33,346 --> 00:03:35,682 へっ… 森鬼! 33 00:03:35,682 --> 00:03:38,685 (森鬼)これなら転ばないだろ。 34 00:03:38,685 --> 00:03:41,088 (ネマ)うん ありがとう。 35 00:03:43,690 --> 00:03:46,359 キャンキャン キャンキャン…。 どうしたの? 36 00:03:46,359 --> 00:03:49,162 (カイルス)何かいるのか!? (ヤニック)コボルトか! 37 00:03:51,364 --> 00:03:53,366 ハッ。 あっ。 38 00:03:53,366 --> 00:03:56,703 え~! 何これ~! 39 00:03:56,703 --> 00:03:59,973 (スライム)みゅうみゅうみゅう みゅう みゅう。 40 00:03:59,973 --> 00:04:04,311 おお…。 スライム… ですね。 41 00:04:04,311 --> 00:04:06,980 ス…! スライムぅ~! 42 00:04:06,980 --> 00:04:11,318 《ふお~! 超メジャー魔物 キタ~! 43 00:04:11,318 --> 00:04:13,320 見た目は ゲームとは違うけど➡ 44 00:04:13,320 --> 00:04:17,157 この ぷにぷにボディは 同じだよぉ~。 45 00:04:17,157 --> 00:04:20,660 エヘッ どんな感触なんだろう~。 46 00:04:20,660 --> 00:04:24,331 あ~ もみもみしたいなあ~》 47 00:04:24,331 --> 00:04:26,666 みゅう~。 何? 48 00:04:26,666 --> 00:04:30,670 助けを求めているな。 森鬼 わかるの? 49 00:04:30,670 --> 00:04:35,008 ああ。 この先で 仲間が弱って困っているから➡ 50 00:04:35,008 --> 00:04:37,677 「助けてほしい」と言っている。 51 00:04:37,677 --> 00:04:40,680 えっ 仲間が弱ってるって…。 52 00:04:40,680 --> 00:04:45,018 あの おにー様 私…。 53 00:04:45,018 --> 00:04:48,021 (ラルフ)ネマの好きなようにして いいんだよ。 54 00:04:48,021 --> 00:04:51,358 本当に危ないと思ったら 僕たちが守ってあげるから。 55 00:04:51,358 --> 00:04:54,694 (ヴィル)さらっと 俺まで頭数に入れたな。 56 00:04:54,694 --> 00:04:58,698 大丈夫。 ヴィルじゃなくて ラース殿だから。 (ラース)ガウ。 57 00:04:58,698 --> 00:05:01,635 うん そうと決まれば➡ 58 00:05:01,635 --> 00:05:05,639 助けてあげられるかどうか わからないけど 案内してくれる? 59 00:05:05,639 --> 00:05:08,975 みゅっ! みゅっ みゅ~ みゅう~! 60 00:05:08,975 --> 00:05:11,645 森鬼! みゅみゅみゅ。 61 00:05:11,645 --> 00:05:14,314 (カイルス)ネフェルティマ様! 62 00:05:14,314 --> 00:05:17,317 危険ですので 我々が先行します。 63 00:05:20,320 --> 00:05:22,322 (ラルフ/ヴィル)はっ。 64 00:05:22,322 --> 00:05:24,324 (カイルス/ラルフ)あっ。 わあ~! 65 00:05:24,324 --> 00:05:26,993 《ネマ:なんじゃこりゃあ~!》 66 00:05:26,993 --> 00:05:29,329 みゅう みゅっ。 67 00:05:29,329 --> 00:05:33,667 (ヴィル)でかいな。 おそらく親スライムというやつですね。 68 00:05:33,667 --> 00:05:36,336 (オルトラーン)これがですか。 ええ。 69 00:05:36,336 --> 00:05:39,005 私も初めて見ました。 70 00:05:39,005 --> 00:05:43,009 スライム自体 本来 暖かい場所にしかいませんので。 71 00:05:43,009 --> 00:05:46,680 (カーディンス)大きなスライムから 小さな スライムが 無数に発生するため➡ 72 00:05:46,680 --> 00:05:49,683 親スライムと呼ばれているの… でしたっけ。 73 00:05:49,683 --> 00:05:54,020 《ということは あのカラフルなの ぜ~んぶ子ども。 74 00:05:54,020 --> 00:05:56,356 それが ぜ~んぶ生まれるとなると…》 75 00:05:56,356 --> 00:06:00,293 わっわっ わっわっ…。 76 00:06:00,293 --> 00:06:02,295 わっ 生まれちゃう~! 77 00:06:02,295 --> 00:06:05,966 ま… 待って ここじゃダメだよ。 78 00:06:05,966 --> 00:06:09,803 寒いし 危険も多いし 安全なところまで我慢して。 79 00:06:09,803 --> 00:06:11,805 (親スライム)ぷう~。 80 00:06:11,805 --> 00:06:15,308 (ヴィル)動けないんだと思うぞ。 もう生まれるってこと? 81 00:06:15,308 --> 00:06:17,310 いや それだけじゃない。 82 00:06:17,310 --> 00:06:19,312 親スライムは 親になった時点で➡ 83 00:06:19,312 --> 00:06:21,982 寄生型になるから 動かなくなるんだ。 84 00:06:21,982 --> 00:06:25,318 (森鬼)これだけでかいと 持ち歩こうにも邪魔だな。 85 00:06:25,318 --> 00:06:27,988 う~ん どうしよう。 86 00:06:27,988 --> 00:06:32,659 (ヴィル)たしか 誰かに寄生させれば その間 繁殖しないはずだが。 87 00:06:32,659 --> 00:06:35,662 寄生~? んっ。 88 00:06:35,662 --> 00:06:39,332 だけど そんなことして スライムに食べられないの? 89 00:06:39,332 --> 00:06:41,334 ぷぅ~ぷ。 90 00:06:41,334 --> 00:06:43,336 気に入れば 食べないと言っている。 91 00:06:43,336 --> 00:06:46,339 《気に入られなかったら 食べられちゃうんじゃん!》 92 00:06:46,339 --> 00:06:49,342 ちなみに この中で誰だったら食べない? 93 00:06:49,342 --> 00:06:52,679 ぷ~。 あるじだと言っている。 94 00:06:52,679 --> 00:06:54,681 《ですよね~》 95 00:06:54,681 --> 00:06:56,683 森鬼じゃダメかな。 96 00:06:56,683 --> 00:06:59,686 《イケメンだし この中じゃ 一番イイ体してるよ~》 97 00:06:59,686 --> 00:07:02,956 ぷぷ~っ! 《やっぱ ダメか~》 98 00:07:02,956 --> 00:07:04,958 ぷぅぷぅぷぷぅ。 99 00:07:04,958 --> 00:07:08,295 フム… 寄生すると 宿主が食べる食事を➡ 100 00:07:08,295 --> 00:07:12,632 そのまま摂取することになるので 排せつの必要がなくなるらしい。 101 00:07:12,632 --> 00:07:14,968 《なんですと! 102 00:07:14,968 --> 00:07:17,637 つまり 栄養がスライムにいくから➡ 103 00:07:17,637 --> 00:07:20,640 たくさん食べても 太らないってこと!? 104 00:07:20,640 --> 00:07:22,976 これはおいしい!》 105 00:07:22,976 --> 00:07:25,312 また何か たくらんでるね。 106 00:07:25,312 --> 00:07:27,314 ぷぅ~。 107 00:07:27,314 --> 00:07:29,983 それに あるじのことを守ると 言っている。 108 00:07:29,983 --> 00:07:32,652 ちょうどいいかもしれないな。 109 00:07:32,652 --> 00:07:36,323 スライムの特性で 物理攻撃は ほぼ無効。 110 00:07:36,323 --> 00:07:38,992 魔法も 属性によっては効かなくなる。 111 00:07:38,992 --> 00:07:44,664 ネマに寄生なんて 本当は嫌だけど 守ってくれるなら しかたないか。 112 00:07:44,664 --> 00:07:49,336 《確かに! シアナ計画に スライムも組み込めるし》 113 00:07:49,336 --> 00:07:52,672 でも 本当にいいの? 私に寄生すると➡ 114 00:07:52,672 --> 00:07:56,343 いろいろ大変かもしれないよ。 ぷぅ~。 115 00:07:56,343 --> 00:08:01,614 わかったわ スライムさん 私の名前は ネフェルティマ・オスフェ。 116 00:08:01,614 --> 00:08:04,617 あなたの名前は…。 117 00:08:04,617 --> 00:08:09,322 「雫」 「雫」です。 よろしくね。 118 00:08:13,960 --> 00:08:15,962 (ラルフ/ヴィル)お~。 119 00:08:20,300 --> 00:08:24,971 《すごい。 やわらかい おっぱいみたいな触り心地》 120 00:08:24,971 --> 00:08:27,640 あっ あ~! 121 00:08:27,640 --> 00:08:30,343 《癒やされるぅ~》 ネマ! 122 00:08:35,315 --> 00:08:37,984 ごっくん。 123 00:08:37,984 --> 00:08:40,320 あっ。 124 00:08:40,320 --> 00:08:43,990 飲ん… じゃった…。 (ラルフ)ネマ 大丈夫? 125 00:08:43,990 --> 00:08:50,330 うん。 確かに雫の意識を感じるよ。 これが 「寄生」なんだね。 126 00:08:50,330 --> 00:08:52,665 みゅう~ みゅう。 127 00:08:52,665 --> 00:08:55,335 コイツは どうするんだ? 128 00:08:55,335 --> 00:09:01,274 うん 雫が言ってる この子が 次の親スライムだって。 129 00:09:01,274 --> 00:09:04,277 じゃあ 一緒に連れていかないとね。 130 00:09:04,277 --> 00:09:10,617 うん。 一緒に 小さい子を産むのに 安全な場所を探そうね。 131 00:09:10,617 --> 00:09:13,620 みゅっ。 君は… そうだなあ➡ 132 00:09:13,620 --> 00:09:16,956 真っ白だから… 「ハク」。 みゅっ。 133 00:09:16,956 --> 00:09:19,959 うん 君は ハクだよ。 134 00:09:19,959 --> 00:09:21,961 わあ~。 135 00:09:21,961 --> 00:09:23,963 うわあ~。 136 00:09:25,965 --> 00:09:29,969 ハク~ なでなでさせて~。 うわ~。 137 00:09:29,969 --> 00:09:32,305 あっ… えっ? 138 00:09:32,305 --> 00:09:36,309 ほう~ これがスライムか。 139 00:09:36,309 --> 00:09:38,645 《鬼畜王子! 140 00:09:38,645 --> 00:09:42,649 やっぱり男子には 魅力的な手触りなのかな…》 141 00:09:42,649 --> 00:09:46,653 (オルトラーン)あの~ お嬢様。 142 00:09:46,653 --> 00:09:49,989 そろそろ出発いたしませんと コボルトが…。 143 00:09:49,989 --> 00:09:52,325 クゥンクゥン。 144 00:09:52,325 --> 00:09:57,664 あっ ごめんごめん。 忘れてないよ。 そうだね。 145 00:09:57,664 --> 00:10:01,000 まずは コボルト探しの続きだよね。 146 00:10:01,000 --> 00:10:04,003 ワン。 うん 行こうか。 147 00:10:04,003 --> 00:10:06,005 (一同)おう! 148 00:10:11,678 --> 00:10:15,348 ねえ なんだか おかしくない? 149 00:10:15,348 --> 00:10:18,351 ん~ 確かに。 150 00:10:18,351 --> 00:10:22,355 もう ずいぶん歩いたが まったく景色が変わらない。 151 00:10:22,355 --> 00:10:25,024 (ラルフ)魔法の気配は ないようだけど。 152 00:10:25,024 --> 00:10:29,028 クゥ~ン。 コボルトの子も困ってるし。 153 00:10:29,028 --> 00:10:34,033 ラース 何かわかるか? ガァウ ガウァウ…。 154 00:10:34,033 --> 00:10:37,036 魔法だけが現象ではないし➡ 155 00:10:37,036 --> 00:10:39,706 生き物や精霊だけが すべてではない。 156 00:10:39,706 --> 00:10:42,709 創造の神の力は 世界にあふれている。 157 00:10:42,709 --> 00:10:46,379 と言っているが…。 ラースくん すご~い。 158 00:10:46,379 --> 00:10:48,381 ガァウ。 159 00:10:48,381 --> 00:10:50,383 《でも それって どういう意味だろう。 160 00:10:50,383 --> 00:10:53,052 魔法の他にも 何かあるってこと? 161 00:10:53,052 --> 00:10:56,723 あるいは 今まで 会ったことのない何かが…》 162 00:10:56,723 --> 00:10:59,993 はっ。 ねえ もしかして…。 163 00:10:59,993 --> 00:11:02,295 (ささやく声) 164 00:11:04,664 --> 00:11:06,666 ネマ 何かわかったのか。 165 00:11:06,666 --> 00:11:09,669 精霊たちの様子も 変わったようだが。 166 00:11:09,669 --> 00:11:15,008 うん。 確信はないけど それって この森にいるのかも。 167 00:11:15,008 --> 00:11:18,678 とにかく ラースくんに ついていこう。 168 00:11:18,678 --> 00:11:23,349 あっ 森鬼は ここの魔物じゃ ないから ちょっと待ってて。 169 00:11:23,349 --> 00:11:26,352 グラーティアも ごめんね。 すぐ戻るからね。 170 00:11:26,352 --> 00:11:28,354 ネマ。 171 00:11:28,354 --> 00:11:32,692 (ネマ)たぶん 人間でも精霊でも 魔物でもない何か…。 172 00:11:32,692 --> 00:11:36,029 前に ヴィが読んでくれた本に 書いてあったでしょ。 173 00:11:36,029 --> 00:11:38,364 よく覚えてるな。 174 00:11:38,364 --> 00:11:41,701 さっきから同じところを グルグルしているのは それ? 175 00:11:41,701 --> 00:11:44,037 もし 本当にいるなら➡ 176 00:11:44,037 --> 00:11:47,373 コボルトのこと 何か知ってるかもしれない。 177 00:11:47,373 --> 00:11:51,878 《そう 深い 深い森の奥。 178 00:11:51,878 --> 00:11:56,082 許されたものしか入れない聖域》 179 00:11:58,384 --> 00:12:02,088 あっ! 《本当にいた》 180 00:12:05,325 --> 00:12:08,328 ⦅ごくまれに長生きした生物が➡ 181 00:12:08,328 --> 00:12:13,666 特定の領域を守る存在に進化し 特殊な力を持つことがある。 182 00:12:13,666 --> 00:12:17,370 その存在を 「主」と呼ぶんだ⦆ 183 00:12:19,839 --> 00:12:23,843 これが… この森の主。 184 00:12:23,843 --> 00:12:28,047 (ヴィル)魔法でも生き物でも 精霊でもない存在。 185 00:12:30,016 --> 00:12:34,020 近づいても平気かな。 ガウ。 186 00:12:34,020 --> 00:12:36,022 気をつけてね。 187 00:12:38,358 --> 00:12:41,027 ありがとう おにー様。 188 00:12:41,027 --> 00:12:43,196 《いつも自由にさせてくれて➡ 189 00:12:43,196 --> 00:12:46,699 お兄ちゃんには 本当に感謝だよ》 190 00:12:46,699 --> 00:12:49,035 さあ ネマ。 191 00:12:49,035 --> 00:12:58,711 ♬~ 192 00:12:58,711 --> 00:13:04,150 はじめまして 森の主様 ネフェルティマ・オスフェと申します。 193 00:13:04,150 --> 00:13:09,656 お騒がせしてしまって 申し訳ございません。 194 00:13:09,656 --> 00:13:16,996 (森の主)謝罪には及ばぬよ ネフェルティマ・オスフェとやら。 195 00:13:16,996 --> 00:13:20,667 それにしても 奇妙な組み合わせじゃの。 196 00:13:20,667 --> 00:13:26,339 聖獣殿に王族の子ども 更には 魔物まで引き連れて…。 197 00:13:26,339 --> 00:13:29,008 お嬢さんは いったい何者じゃ? 198 00:13:29,008 --> 00:13:33,680 《何者って… 神様の協力者 だなんて言えないし》 199 00:13:33,680 --> 00:13:37,350 えっと 身分は おとー様のものなので➡ 200 00:13:37,350 --> 00:13:40,353 私は ただのネフェルティマです。 201 00:13:40,353 --> 00:13:44,357 (森の主)フォッフォフォフォ… 変わった子じゃの…。 202 00:13:44,357 --> 00:13:47,694 して ワシになんの用かの? 203 00:13:47,694 --> 00:13:51,030 クゥ~ン。 実は…。 204 00:13:51,030 --> 00:13:55,034 この子のおかーさんを 捜しているんです。 205 00:13:55,034 --> 00:13:58,037 コボルトの群れが どこにいるか ご存じですか。 206 00:13:58,037 --> 00:14:00,973 (森の主)捜して どうするつもりじゃ。 207 00:14:00,973 --> 00:14:03,643 (ネマ)おかーさんのところに 送り届けたいんです。 208 00:14:03,643 --> 00:14:05,645 魔物なのにか? 209 00:14:05,645 --> 00:14:08,981 それは関係ありません。 届けるのは➡ 210 00:14:08,981 --> 00:14:11,984 この子が困っているからです。 211 00:14:11,984 --> 00:14:15,488 (森の主)フォッフォフォフォ なるほどの~。 212 00:14:15,488 --> 00:14:18,491 しかし 悪いな お嬢さん➡ 213 00:14:18,491 --> 00:14:20,993 それは教えられない。 214 00:14:20,993 --> 00:14:22,995 なぜですか? 215 00:14:22,995 --> 00:14:26,332 コボルトたちは 人間から執ように追われ➡ 216 00:14:26,332 --> 00:14:32,338 この森に たどりついた。 それは もう ひどいありさまじゃった。 217 00:14:32,338 --> 00:14:37,343 ワシは 哀れに思い 人間の目から 隠すことにしたのじゃ。 218 00:14:37,343 --> 00:14:41,848 主様 確かに人間は 彼らに ひどいことをしました。 219 00:14:41,848 --> 00:14:43,850 それは ごめんなさい! 220 00:14:43,850 --> 00:14:47,019 でも 私たちは この子を群れへ送り届け➡ 221 00:14:47,019 --> 00:14:49,689 彼らと交渉がしたいんです。 222 00:14:49,689 --> 00:14:53,025 (森の主)交渉!? (ネマ)はい。 223 00:14:53,025 --> 00:14:57,697 私たちは 彼らを 別の場所に 移動させたいと思っています。 224 00:14:57,697 --> 00:15:02,635 レニスの代主が ここへ討伐隊を 派遣すると言っていました。 225 00:15:02,635 --> 00:15:04,971 このまま隠しておくのでは➡ 226 00:15:04,971 --> 00:15:10,309 主様や他の動物たちにも 危険が及んでしまいます。 227 00:15:10,309 --> 00:15:12,979 すでに事態は深刻です。 228 00:15:12,979 --> 00:15:16,983 コボルトと人間の戦いは 避けられないと思います。 229 00:15:16,983 --> 00:15:20,653 (森の主)なるほど いつまでも彼らを➡ 230 00:15:20,653 --> 00:15:23,656 隠しておけるわけではないか。 231 00:15:23,656 --> 00:15:28,327 彼らの食料の確保にも 問題があるしの~。 232 00:15:28,327 --> 00:15:30,663 クゥ~ン。 はい。 233 00:15:30,663 --> 00:15:33,332 できるだけのことはしたいのです。 234 00:15:33,332 --> 00:15:37,670 コボルトたちを助けたい。 主様! 235 00:15:37,670 --> 00:15:40,339 お願いです。 236 00:15:40,339 --> 00:15:44,010 群れのもとへ 案内していただけませんか? 237 00:15:44,010 --> 00:15:48,181 (森の主)わかった お嬢さんを信じよう。 238 00:15:48,181 --> 00:15:52,685 ただし 偽りだと わかったときには➡ 239 00:15:52,685 --> 00:15:56,689 生きてこの森から出さぬからの。 240 00:15:58,691 --> 00:16:01,961 すべては 助けられないかもしれません。 241 00:16:01,961 --> 00:16:05,465 それでも よろしければ 私の名に誓います! 242 00:16:07,466 --> 00:16:09,969 (森の主)いや それには及ばぬ。 243 00:16:09,969 --> 00:16:12,972 事が動きだすのであれば➡ 244 00:16:12,972 --> 00:16:18,578 彼らの行く先は 創造主がお決めになるだろうて。 245 00:16:23,983 --> 00:16:26,319 (森の主)さあ 行きなさい。 246 00:16:26,319 --> 00:16:29,989 主様… ありがとうございます。 247 00:16:29,989 --> 00:16:35,661 (森の主)精霊たちが案内する。 事が済んだら また来るがよい。 248 00:16:35,661 --> 00:16:37,663 はい! クゥ~ン。 249 00:16:37,663 --> 00:16:40,666 よかったね。 行こう。 ワン。 250 00:16:45,004 --> 00:16:50,009 ずいぶん進みやすくなったな。 主様の許可を得たからね。 251 00:16:50,009 --> 00:16:52,678 う~ん。 どうした? 252 00:16:52,678 --> 00:16:56,015 うん 主様も言ってたけど➡ 253 00:16:56,015 --> 00:16:59,952 シアナ計画での魔物のごはんは 問題だなって。 254 00:16:59,952 --> 00:17:02,622 確かに 考えていなかったね。 255 00:17:02,622 --> 00:17:06,292 ねえ ゴブリンって 果物以外だと何を食べるの? 256 00:17:06,292 --> 00:17:09,962 なんでも食べるぞ。 じゃあ コボルトは…。 257 00:17:09,962 --> 00:17:12,965 えっと 雑食なはずだけど。 258 00:17:12,965 --> 00:17:14,967 雑食~。 259 00:17:14,967 --> 00:17:18,304 《やっぱり 農作物も育てないと… かな》 260 00:17:18,304 --> 00:17:21,307 グルルル…。 どうしたの? 261 00:17:21,307 --> 00:17:23,309 キャンキャンキャン。 262 00:17:23,309 --> 00:17:25,311 (ノックス)ピュイー。 ノックスまで。 263 00:17:27,647 --> 00:17:30,983 あ~! ピュイー。 264 00:17:30,983 --> 00:17:33,319 ギッ…。 265 00:17:33,319 --> 00:17:35,988 えっ!? む… 虫!? 266 00:17:35,988 --> 00:17:39,325 いわゆる虫の魔物 魔蟲ってやつだね。 267 00:17:39,325 --> 00:17:43,029 毒のある種類もいるから コイツらが警戒したんだろう。 268 00:17:45,331 --> 00:17:48,000 お~。 食い物といえば➡ 269 00:17:48,000 --> 00:17:51,671 それ 食えるぞ。 はい~? 270 00:17:51,671 --> 00:17:53,673 焼くとうまい。 271 00:17:56,008 --> 00:17:59,679 お~。 これは なかなか…。 272 00:17:59,679 --> 00:18:01,614 (ラッジ)お~! 273 00:18:01,614 --> 00:18:07,453 ラースには この大きいやつ お前はこっちだ。 あるじ…。 274 00:18:07,453 --> 00:18:09,455 食べるか。 275 00:18:09,455 --> 00:18:12,625 ネマは無理しないで。 だ… 大丈夫。 276 00:18:12,625 --> 00:18:15,628 《雫がいるし おなか壊すことはないよ》 277 00:18:19,966 --> 00:18:22,969 うわあ おっ おいしい! 278 00:18:22,969 --> 00:18:25,638 《何 この 伊勢えびみたいな歯応えに➡ 279 00:18:25,638 --> 00:18:27,974 白身魚っぽい味は! 280 00:18:27,974 --> 00:18:30,977 お酒のおつまみに 最高ではないですか!》 281 00:18:30,977 --> 00:18:33,980 グラーティアにもあげるからね。 282 00:18:33,980 --> 00:18:35,982 (グラーティアの喜ぶ声) 283 00:18:35,982 --> 00:18:38,985 ものは試しだ。 俺も食べてみるか。 284 00:18:38,985 --> 00:18:41,320 あっ ヴィル 本気で…。 285 00:18:41,320 --> 00:18:44,323 ふむ… 悪くない。 286 00:18:44,323 --> 00:18:47,994 少し味気ないが 調理しだいで いけるな。 287 00:18:47,994 --> 00:18:49,996 お前たちもどうだ。 288 00:18:51,998 --> 00:18:53,100 うまいか? 289 00:18:53,100 --> 00:18:58,004 うん あっさりしていて 僕は このままでもいいかも。 290 00:18:58,004 --> 00:19:01,273 (ラッジ/ヤニック)うまい! うまいです~! 291 00:19:01,273 --> 00:19:03,943 殻も何かに使えそうだよ。 292 00:19:03,943 --> 00:19:06,946 (ヴィル)あ~ 冒険者組合や鍛冶屋組合で➡ 293 00:19:06,946 --> 00:19:08,948 買い取ってくれるぞ。 294 00:19:08,948 --> 00:19:11,283 《うわっ なんと有益な!》 295 00:19:11,283 --> 00:19:14,286 ラースくん お願い さっきの虫がいたら➡ 296 00:19:14,286 --> 00:19:16,622 全部 狩ってほしいの。 ガウ。 297 00:19:16,622 --> 00:19:19,291 騎士さんたちも お願いします。 298 00:19:19,291 --> 00:19:21,961 はあ… かまいませんが➡ 299 00:19:21,961 --> 00:19:24,797 そんなに倒して どうするんですか? 300 00:19:24,797 --> 00:19:27,466 フッフッフッフ…。 301 00:19:27,466 --> 00:19:31,570 コボルトさんたちへの お土産にするんです。 302 00:19:34,640 --> 00:19:37,309 《魔蟲ってば シアナ計画で➡ 303 00:19:37,309 --> 00:19:39,645 めちゃくちゃ使えそうな 予感だよ》 304 00:19:39,645 --> 00:19:42,314 大量 大量! 305 00:19:42,314 --> 00:19:44,650 ずいぶん奥まで来ましたね。 306 00:19:44,650 --> 00:19:46,986 夕方までに 街へ戻れるでしょうか? 307 00:19:46,986 --> 00:19:50,322 精霊たちは 来いと言っているようだが。 308 00:19:50,322 --> 00:19:53,325 キャンキャン キャンキャン キャンキャン…。 309 00:19:53,325 --> 00:19:56,996 何 何? 何もいないよ。 310 00:19:56,996 --> 00:20:00,332 いや そうでもない。 えっ? 311 00:20:00,332 --> 00:20:02,635 キャンキャン キャンキャン…。 ハッ。 312 00:20:07,339 --> 00:20:10,009 いる! あの~➡ 313 00:20:10,009 --> 00:20:13,012 森の主様のお許しをいただいて 参りました。 314 00:20:13,012 --> 00:20:17,016 あなたたちの長に 会いに来たのですけど。 315 00:20:17,016 --> 00:20:19,685 (コボルトたち)グルルル…。 316 00:20:19,685 --> 00:20:22,354 信用できないと言っている。 317 00:20:22,354 --> 00:20:24,356 《ですよね~》 318 00:20:24,356 --> 00:20:27,526 あの お土産を持ってきました! 319 00:20:27,526 --> 00:20:30,362 とってもおいしい魔蟲の肉ですよ。 320 00:20:30,362 --> 00:20:32,364 ワンワン! よろしかったら~。 321 00:20:32,364 --> 00:20:34,700 (コボルトたち)グルルルル…。 ワン! 322 00:20:34,700 --> 00:20:38,370 長に話すから 「ついて来い」だとさ。 323 00:20:38,370 --> 00:20:41,674 わかった。 行こう。 ワッワン! 324 00:20:45,711 --> 00:20:47,713 キャン キャン キャン。 325 00:20:50,049 --> 00:20:52,051 わあ~。 326 00:20:55,387 --> 00:20:58,724 (ネマ)こっ ここは… 天国! 327 00:20:58,724 --> 00:21:00,993 《もふもふ天国だよ~! 328 00:21:00,993 --> 00:21:02,995 全員 お持ち帰りしちゃいたい》 329 00:21:02,995 --> 00:21:04,997 あるじ? 《これは絶対➡ 330 00:21:04,997 --> 00:21:07,333 計画に引き入れないと!》 ワン! 331 00:21:07,333 --> 00:21:11,036 あっ ごめんね。 まずは おかーさん 捜そうね。 332 00:21:13,672 --> 00:21:16,675 (シシリー)人の子が! キャンキャンキャン。 333 00:21:16,675 --> 00:21:18,677 (シシリー)いったい 我らに なんの用だ。 334 00:21:18,677 --> 00:21:22,348 ふお~ すごい美人さん。 335 00:21:22,348 --> 00:21:25,184 ワン! あっ ごめんごめん。 336 00:21:25,184 --> 00:21:29,021 はじめまして ネフェルティマ・オスフェです。 337 00:21:29,021 --> 00:21:33,192 レニスの街で保護したこの子を 返しに来たのです。 338 00:21:33,192 --> 00:21:36,362 確かに 我らの群れの子だが➡ 339 00:21:36,362 --> 00:21:38,697 お前は なぜ街へ行ったのだ! 340 00:21:38,697 --> 00:21:40,699 キャンキャンキャン。 341 00:21:40,699 --> 00:21:45,371 なにぃ~!? チビどもめ! 私にウソをつくとは! 342 00:21:45,371 --> 00:21:49,708 えっ? え…? 他のチビに置き去りにされたらしい。 343 00:21:49,708 --> 00:21:52,711 あっ まあまあ おねーさん 落ち着いて。 344 00:21:52,711 --> 00:21:55,047 あっ? むやみに怒っても➡ 345 00:21:55,047 --> 00:21:57,383 何も解決しませんよ。 346 00:21:57,383 --> 00:22:03,656 お土産を持ってきました。 まずは ごはんにしませんか。 347 00:22:03,656 --> 00:22:06,659 《ネマ:信頼してもらうためには 笑顔で。 348 00:22:06,659 --> 00:22:09,995 そして おなかいっぱいに なったところで➡ 349 00:22:09,995 --> 00:22:14,300 交渉タイムだよ。 エヘッ》