1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (シグマ)はい 頼まれてたやつ。 2 00:00:04,004 --> 00:00:06,840 (シグマ)これと同じのを あと5個 作ればいいんだな? 3 00:00:06,840 --> 00:00:09,676 《誠一郎:彼の名は シグマ。 12歳。 4 00:00:09,676 --> 00:00:12,179 向上心があり 頭もいい。 5 00:00:12,179 --> 00:00:16,183 こういう子こそ 経理課に欲しい人材なんだよな》 6 00:00:16,183 --> 00:00:19,520 (ノルベルト)あ~! こんなとこに いたんスか セイさん! 7 00:00:19,520 --> 00:00:21,521 探したっスよ! 8 00:00:21,521 --> 00:00:23,523 (誠一郎)これを取りに来てた。 9 00:00:23,523 --> 00:00:26,360 お前にやるよ。 えっ なんで!? 10 00:00:26,360 --> 00:00:28,862 (誠一郎)それがあれば 計算が速くできる。 11 00:00:28,862 --> 00:00:32,032 使い方は教えてやるから 覚えろ。 12 00:00:32,032 --> 00:00:36,536 うえ~! やっぱり 仕事関係だった。 13 00:00:36,536 --> 00:00:39,373 《誠一郎:遠征後 仕事は増える一方で➡️ 14 00:00:39,373 --> 00:00:42,876 もはや 経理課の計算チェックなどを する暇はない。 15 00:00:42,876 --> 00:00:44,878 アレシュ様の言うとおり➡️ 16 00:00:44,878 --> 00:00:47,381 後進を育てていかないと。 17 00:00:47,381 --> 00:00:50,717 白石さんも 今は王宮で暮らしながら➡️ 18 00:00:50,717 --> 00:00:53,387 日中は 教会に通っている。 19 00:00:53,387 --> 00:00:55,722 浄化完了までに➡️ 20 00:00:55,722 --> 00:00:58,725 瘴気監視の計画を 形にする必要がある。 21 00:00:58,725 --> 00:01:00,661 それを踏まえて➡️ 22 00:01:00,661 --> 00:01:03,830 次の遠征の詳細も しっかり練らないと…》 23 00:01:03,830 --> 00:01:06,333 そういえば 養父上が今度➡️ 24 00:01:06,333 --> 00:01:09,503 子爵から伯爵に 出世することになったんスよ。 25 00:01:09,503 --> 00:01:11,505 俺も 伯爵令息っスからね。 26 00:01:11,505 --> 00:01:14,508 《誠一郎:お前は そもそも 王族だろうが》 27 00:01:14,508 --> 00:01:17,344 コネで一気に 出世しちゃうかもっスよ。 28 00:01:17,344 --> 00:01:19,346 お前が上司か。 29 00:01:19,346 --> 00:01:21,348 それは楽しみだな。 30 00:01:21,348 --> 00:01:24,351 (ノルベルト)じょ… 冗談っスよぉ…。 31 00:01:24,351 --> 00:01:27,354 まあ思ったより お前が元気そうで良かったよ。 32 00:01:27,354 --> 00:01:29,356 へ? 何がっスか? 33 00:01:29,356 --> 00:01:31,858 俺が 遠征から帰ってきたあと➡️ 34 00:01:31,858 --> 00:01:34,194 お前 アレシュ様に呼び出されただろ? 35 00:01:34,194 --> 00:01:36,196 (誠一郎)戻ってきた時 真っ青だったから➡️ 36 00:01:36,196 --> 00:01:38,198 心配してたんだぞ。 37 00:01:38,198 --> 00:01:40,200 あ~。 38 00:01:40,200 --> 00:01:42,202 ((アレシュ:セイイチロウを家に泊めたり➡️ 39 00:01:42,202 --> 00:01:45,205 晩餐会の衣装も用意したと聞いた。 はい。 40 00:01:45,205 --> 00:01:47,874 今度からしなくていい。 へ? 41 00:01:47,874 --> 00:01:50,043 お前は何もするな。 42 00:01:50,043 --> 00:01:52,713 アレの世話は 全て俺がする)) 43 00:01:52,713 --> 00:01:55,115 う…。 ん? 44 00:01:57,050 --> 00:02:00,153 (ノルベルト)あっ ちょっと セイさん! (誠一郎)ん? 45 00:02:00,153 --> 00:02:02,155 まだ ちょっと… あっちで➡️ 46 00:02:02,155 --> 00:02:04,157 コレの使い方 教えてくださいよ! 47 00:02:04,157 --> 00:02:06,159 あとでな。 48 00:02:06,159 --> 00:02:08,161 ん? 49 00:02:08,161 --> 00:02:11,064 (誠一郎)俺の部屋で何を…。 あ…。 50 00:02:12,100 --> 00:02:15,002 えっ? 51 00:02:17,004 --> 00:02:20,507 俺のペンは…? 仕事の書類は? 52 00:02:20,507 --> 00:02:24,344 (アレシュ)最初に探すのが それか。 53 00:02:24,344 --> 00:02:26,346 (誠一郎)アレシュ様。 54 00:02:28,515 --> 00:02:32,519 これは いったい…。 55 00:02:32,519 --> 00:02:34,855 家を買った。 56 00:02:34,855 --> 00:02:37,024 お前も引っ越すぞ。 57 00:02:37,024 --> 00:02:39,026 はぁ!? 58 00:04:20,994 --> 00:04:23,663 (アレシュ)簡単なことだ。 59 00:04:23,663 --> 00:04:26,333 お前は目を離すと すぐ死にかけるから➡️ 60 00:04:26,333 --> 00:04:28,835 俺の管理が必要不可欠。 61 00:04:28,835 --> 00:04:31,171 一緒に住めば その心配はない。 62 00:04:31,171 --> 00:04:33,507 いえ だからって…。 63 00:04:33,507 --> 00:04:37,010 《誠一郎:俺がいないうちに 荷物を運び出すなんて…》 64 00:04:37,010 --> 00:04:40,680 ん? 65 00:04:40,680 --> 00:04:43,517 《あいつか。 ハメられた》 66 00:04:43,517 --> 00:04:45,519 今から向かうぞ。 67 00:04:45,519 --> 00:04:48,522 そんな 急に言われましても…! 68 00:04:48,522 --> 00:04:53,026 でも そのほうが 効率的だろう? 69 00:04:53,026 --> 00:04:55,028 (誠一郎)それを言えば➡️ 70 00:04:55,028 --> 00:04:58,865 俺が言う事を聞くと 思わないで下さい! 71 00:04:58,865 --> 00:05:01,968 (ヴァルトム/ミラン)お帰りなさいませ 旦那様。 72 00:05:01,968 --> 00:05:07,307 (ヴァルトム)コンドゥ様。 執事の ヴァルトムでございます。 73 00:05:07,307 --> 00:05:09,643 (ミラン)メイドのミランと申します。 74 00:05:09,643 --> 00:05:13,146 は… はい。 近藤誠一郎です。 75 00:05:13,146 --> 00:05:15,148 よろしくお願いします。 76 00:05:15,148 --> 00:05:18,852 お前の部屋に案内する。 ついてこい。 77 00:05:20,820 --> 00:05:22,822 あ あの… 俺➡️ 78 00:05:22,822 --> 00:05:26,660 メイドや執事がいる生活は 初めてで…。 79 00:05:26,660 --> 00:05:30,497 宿にでも来ている気分でいれば いいんじゃないのか? 80 00:05:30,497 --> 00:05:35,001 《誠一郎:御坊ちゃまは 簡単に言ってくれる》 81 00:05:35,001 --> 00:05:38,004 (アレシュ)着いたぞ お前の部屋だ。 82 00:05:41,508 --> 00:05:43,677 どうだ 気に入ったか? 83 00:05:43,677 --> 00:05:47,514 豪華すぎて 落ち着きません。 そうか? 84 00:05:47,514 --> 00:05:49,516 派手な装飾はないし➡️ 85 00:05:49,516 --> 00:05:52,185 2人だから 小さめで 簡素な屋敷にしたんだが。 86 00:05:52,185 --> 00:05:54,354 いえ まあ…。 87 00:05:54,354 --> 00:05:57,057 価値観の相違ですね。 88 00:05:59,025 --> 00:06:03,129 あっ 俺のペンと書類! よかった~。 89 00:06:03,129 --> 00:06:08,335 《誠一郎:まあ でも 仕事は普通にできそうだな》 90 00:06:11,304 --> 00:06:13,306 セイイチロウ。 91 00:06:13,306 --> 00:06:16,142 お前が住んでいた場所は どんなところだった? 92 00:06:16,142 --> 00:06:19,646 普通の… 寄宿舎のような一室でした。 93 00:06:19,646 --> 00:06:22,482 《誠一郎:就職してから住んだ マンションは➡️ 94 00:06:22,482 --> 00:06:24,985 寝に帰るのが主だったし…》 95 00:06:24,985 --> 00:06:27,153 生まれた家は どんなところだ? 96 00:06:27,153 --> 00:06:29,990 実家は二階建ての家です。 97 00:06:29,990 --> 00:06:32,993 一階は リビングと脱衣所に浴室。 98 00:06:32,993 --> 00:06:34,995 二階は三部屋あって➡️ 99 00:06:34,995 --> 00:06:37,831 私の部屋は 一番 南でした。 100 00:06:37,831 --> 00:06:42,502 あとは 洗濯物と 布団を干せる程度の庭ですかね。 101 00:06:42,502 --> 00:06:45,839 随分 小さくないか? そうですね。 102 00:06:45,839 --> 00:06:49,009 国土の狭い国なので。 103 00:06:49,009 --> 00:06:51,311 それが お前の普通か。 104 00:06:54,514 --> 00:06:58,318 あ…。 今日の仕事は お預けだ。 105 00:07:00,287 --> 00:07:02,289 それよりも➡️ 106 00:07:02,289 --> 00:07:04,291 しなければいけない事が あるだろう。 107 00:07:04,291 --> 00:07:07,627 アレシュ様の遠征まで あと3日あります。 108 00:07:07,627 --> 00:07:10,463 結界は 一晩でも 十分 効果がありましたし➡️ 109 00:07:10,463 --> 00:07:13,800 今でなくても…。 110 00:07:13,800 --> 00:07:15,969 一晩かけて行うよりも➡️ 111 00:07:15,969 --> 00:07:18,138 3日に分けて行った方が➡️ 112 00:07:18,138 --> 00:07:20,140 魔力の消費も少なく➡️ 113 00:07:20,140 --> 00:07:23,310 俺が遠征に 備えられると思わないか? 114 00:07:23,310 --> 00:07:26,146 ぐぅの音も出ない正論は やめて下さい。 115 00:07:26,146 --> 00:07:28,481 いつも お前がやっている事だろ。 116 00:07:28,481 --> 00:07:31,584 (ヴァルトム)お食事の用意が できました。 (ノック) 117 00:07:33,653 --> 00:07:35,655 《誠一郎:助かった…》 118 00:07:38,992 --> 00:07:41,995 美味しい。 (パヴェル)それは良かったです。 119 00:07:41,995 --> 00:07:43,997 《誠一郎:コックの パヴェルさん。 120 00:07:43,997 --> 00:07:47,167 あの隠れ家的レストランの オーナーの弟子だという》 121 00:07:47,167 --> 00:07:49,169 フン…。 122 00:07:49,169 --> 00:07:52,505 お手が止まっておりますよ 坊ちゃま。 123 00:07:52,505 --> 00:07:54,841 坊ちゃまはやめろって 言ってるだろ。 124 00:07:54,841 --> 00:07:56,843 ほっほっほ。 125 00:07:56,843 --> 00:07:58,845 《誠一郎:執事の ヴァルトムさんは➡️ 126 00:07:58,845 --> 00:08:02,115 アレシュ様が幼少の頃から ご実家で仕えていたらしく➡️ 127 00:08:02,115 --> 00:08:05,285 アレシュ様は どうやら 頭があがらないようだ》 128 00:08:05,285 --> 00:08:09,789 空いたお皿 お下げ致しますね。 お願いします。 129 00:08:09,789 --> 00:08:11,791 《誠一郎:メイドのミランさんは➡️ 130 00:08:11,791 --> 00:08:15,128 子育てが ひと段落して 復帰したとのこと。 131 00:08:15,128 --> 00:08:17,797 (ヴァルトム)コンドゥ様。 132 00:08:17,797 --> 00:08:21,301 我々は 貴方様の魔力耐性の向上と➡️ 133 00:08:21,301 --> 00:08:24,137 健康維持に全力を尽くします。 134 00:08:24,137 --> 00:08:29,309 これからは 何なりと お申し付けください。 135 00:08:29,309 --> 00:08:31,478 ありがとうございます。 136 00:08:31,478 --> 00:08:34,481 (パヴェル)どうぞ。 滋養に良いですよ。 137 00:08:34,481 --> 00:08:36,483 トリンプゥ…。 138 00:08:39,486 --> 00:08:41,488 ん…。 139 00:08:43,490 --> 00:08:46,993 いつの間に。 ん… 起きたか。 140 00:08:46,993 --> 00:08:52,165 アレシュ様…。 なぜ 毎日 私のベッドに入ってくるんですか。 141 00:08:52,165 --> 00:08:55,335 不満か? 鍵がかかってたかと…。 142 00:08:55,335 --> 00:08:57,837 フッ。 143 00:08:57,837 --> 00:09:01,107 《誠一郎:何度も抗議したが 敵うはずもなく➡️ 144 00:09:01,107 --> 00:09:04,944 夜遅く仕事をしたら ベッドに引きずり込まれる。 145 00:09:04,944 --> 00:09:08,782 日付が変わる前には 寝るようにしたのに。 146 00:09:08,782 --> 00:09:10,784 本当は分かっている。 147 00:09:10,784 --> 00:09:12,786 魔素で弱った俺の体に➡️ 148 00:09:12,786 --> 00:09:16,623 毎夜 回復魔法を かけてくれていること。 149 00:09:16,623 --> 00:09:19,959 軽めの回復魔法なら接触で…。 150 00:09:19,959 --> 00:09:23,129 最後までしたのは 栄養剤の件と➡️ 151 00:09:23,129 --> 00:09:26,132 暴行を受けた時の2回だけだ。 152 00:09:26,132 --> 00:09:29,302 どちらも治療なら 致し方ないけど…》 153 00:09:29,302 --> 00:09:32,806 ((俺は お前の面倒を➡️ 154 00:09:32,806 --> 00:09:35,975 他の奴に 譲るつもりはないからな)) 155 00:09:35,975 --> 00:09:39,646 (ノルベルト)セイさん… セイさん! 156 00:09:39,646 --> 00:09:41,815 何か 考え事っスか? 157 00:09:41,815 --> 00:09:44,317 いや… それより書類は? 158 00:09:44,317 --> 00:09:46,319 ば~っちりっスよ! 159 00:09:46,319 --> 00:09:48,321 セイさんにもらった 道具のおかげで➡️ 160 00:09:48,321 --> 00:09:50,323 計算が楽になったっスからね! 161 00:09:50,323 --> 00:09:54,661 それなら もう少し 仕事を振っても大丈夫そうだな。 162 00:09:54,661 --> 00:09:57,664 (ノルベルト)うえっ やぶへびだった! 163 00:09:57,664 --> 00:09:59,999 《誠一郎:二度目の遠征が終わり➡️ 164 00:09:59,999 --> 00:10:02,669 次の遠征で浄化が成功すれば➡️ 165 00:10:02,669 --> 00:10:04,671 瘴気と各地方に及んだ➡️ 166 00:10:04,671 --> 00:10:07,507 様々な被害は鎮圧されるだろう。 167 00:10:07,507 --> 00:10:11,845 現在 国は 大事をとって 聖女を休ませており➡️ 168 00:10:11,845 --> 00:10:14,347 次の遠征日は未定となっている。 169 00:10:14,347 --> 00:10:18,351 それでも 1か月以内には 出立するはずだ。 170 00:10:18,351 --> 00:10:22,355 あとは 俺たちが帰還するための 魔法の研究費も➡️ 171 00:10:22,355 --> 00:10:25,692 予算案で可決させないと。 172 00:10:25,692 --> 00:10:29,195 仕事を部下に回しても やる事は多い。 173 00:10:29,195 --> 00:10:31,197 部屋に持ち帰っても➡️ 174 00:10:31,197 --> 00:10:35,101 誰かのおかげで 満足に作業ができないし…》 175 00:10:37,036 --> 00:10:40,373 《誠一郎:でも ここまで 順調に進められたのは➡️ 176 00:10:40,373 --> 00:10:44,377 アレシュ様が各部署に 先手を 打ってくれたからなんだよな》 177 00:10:46,379 --> 00:10:49,048 アレシュ様…。 178 00:10:49,048 --> 00:10:51,050 《誠一郎:帰還か…。 179 00:10:51,050 --> 00:10:57,557 それは アレシュ様の元からも去る… という事。 180 00:10:57,557 --> 00:11:02,829 そろそろ 本気で考える時が 来ているのかもしれない》 181 00:11:02,829 --> 00:11:05,331 (ノルベルト)セイさん セイさん! ん? 182 00:11:05,331 --> 00:11:09,035 宰相閣下からお呼び出しっス! えっ? 183 00:11:11,004 --> 00:11:13,673 宰相! (ドアを開く音) 184 00:11:13,673 --> 00:11:17,177 (カミル)何事ですか インドラーク騎士団長。 185 00:11:17,177 --> 00:11:19,178 どうもこうもあるか。 186 00:11:19,178 --> 00:11:21,181 経理課の者を 教会に出向させるとは➡️ 187 00:11:21,181 --> 00:11:23,183 何のつもりだ。 188 00:11:23,183 --> 00:11:25,184 当人は納得済みです。 189 00:11:25,184 --> 00:11:27,353 違いましたか? 190 00:11:27,353 --> 00:11:29,522 違いません。 191 00:11:29,522 --> 00:11:32,325 まあ とりあえず座らないか。 192 00:11:35,194 --> 00:11:37,697 心配しなくても 大丈夫だよ。 193 00:11:37,697 --> 00:11:42,869 セーイチローに出した茶は 彼専用のものだ。 194 00:11:42,869 --> 00:11:46,039 アレシュ様 昨日も説明しました通り➡️ 195 00:11:46,039 --> 00:11:49,375 教会の収支報告書が 提出されてないので➡️ 196 00:11:49,375 --> 00:11:52,378 その調査のため 私が赴く事になったんです。 197 00:11:52,378 --> 00:11:54,380 (アレシュ)それは聞いた。 198 00:11:54,380 --> 00:11:59,385 だが お前でなければならない 理由はないだろう。 199 00:11:59,385 --> 00:12:01,487 瘴気対策の件も含めて➡️ 200 00:12:01,487 --> 00:12:06,492 セーイチローが一番適任であると 私が判断したのだが? 201 00:12:06,492 --> 00:12:09,662 教会には 御神体が保管されている。 202 00:12:09,662 --> 00:12:13,666 数種の結界魔法が施されていて 魔素も濃い。 203 00:12:13,666 --> 00:12:16,169 耐性のない コレには無理だ。 204 00:12:16,169 --> 00:12:20,673 しかし セーイチローは 魔の森からも 無事に帰って来たではないか。 205 00:12:20,673 --> 00:12:22,675 それは…。 206 00:12:22,675 --> 00:12:26,346 (カミル)そもそもだ。 インドラーク騎士団長。 207 00:12:26,346 --> 00:12:29,015 貴殿は 第三騎士団長という立場と➡️ 208 00:12:29,015 --> 00:12:31,517 侯爵家という血筋を以てして➡️ 209 00:12:31,517 --> 00:12:35,021 政治的な発言権が強い事を 自覚すべきだ。 210 00:12:35,021 --> 00:12:37,023 何…。 211 00:12:37,023 --> 00:12:39,525 (カミル)セーイチローが 心配なのはわかるが➡️ 212 00:12:39,525 --> 00:12:42,362 肩入れが あからさま過ぎて困る。 213 00:12:42,362 --> 00:12:46,699 (カミル)瘴気対策の計画では 私が セーイチローに命令をして➡️ 214 00:12:46,699 --> 00:12:50,203 行っている… という事になっているのだ。 215 00:12:50,203 --> 00:12:53,373 (カミル)そのうえ 貴殿まで彼の味方をすれば➡️ 216 00:12:53,373 --> 00:12:58,211 権力が偏り過ぎて いらぬ反感を買う。 217 00:12:58,211 --> 00:13:00,146 《誠一郎:確かに…》 218 00:13:00,146 --> 00:13:02,982 (カミル)1か月間 教会に通うだけだ。 219 00:13:02,982 --> 00:13:07,320 その間に 第三騎士団の 不名誉な噂も消えるだろう。 220 00:13:07,320 --> 00:13:10,156 アレシュ様 悪い話じゃありません。 221 00:13:10,156 --> 00:13:13,326 教会の協力を 取り付ける事ができれば➡️ 222 00:13:13,326 --> 00:13:17,330 瘴気対策と転移魔法の研究も 一気に進みます。 223 00:13:19,332 --> 00:13:21,334 はぁ…。 224 00:13:29,842 --> 00:13:33,179 《誠一郎:騎士団長という 役職を脱ぎ捨てた アレシュ様は➡️ 225 00:13:33,179 --> 00:13:35,181 時々 幼く見えるな》 226 00:13:35,181 --> 00:13:37,684 何を笑っている! フン…。 227 00:13:42,021 --> 00:13:44,023 髪が湿っているぞ。 228 00:13:44,023 --> 00:13:46,192 ちゃんと拭けと 何度言ったらわかる。 229 00:13:46,192 --> 00:13:49,028 十分 拭いたと思うんですけどね。 230 00:13:49,028 --> 00:13:51,030 どこがだ。 ったく…。 231 00:13:51,030 --> 00:13:53,032 (魔法の呪文詠唱) 232 00:13:53,032 --> 00:13:55,034 《誠一郎:良い匂い。 233 00:13:55,034 --> 00:13:57,870 経理課でも 評判いいんだよな これ》 234 00:13:57,870 --> 00:14:00,139 (魔法の呪文詠唱) 235 00:14:00,139 --> 00:14:02,975 乾いたぞ。 236 00:14:02,975 --> 00:14:07,480 ありがとうございます…。 237 00:14:07,480 --> 00:14:09,649 怒っているわけじゃない。 238 00:14:09,649 --> 00:14:13,152 軽い風魔法ひとつで これだけ酔う体質のくせに➡️ 239 00:14:13,152 --> 00:14:15,321 どうして 自ら危険な場所に➡️ 240 00:14:15,321 --> 00:14:18,658 行こうとするんだ… まったく。 241 00:14:18,658 --> 00:14:20,993 教会には 特殊な結界が張られてるし➡️ 242 00:14:20,993 --> 00:14:23,996 何よりも 祈りは魔力を放つ。 243 00:14:23,996 --> 00:14:25,998 お前にとっては魔の森同様➡️ 244 00:14:25,998 --> 00:14:28,000 劣悪な環境なんだぞ。 245 00:14:30,002 --> 00:14:34,841 《誠一郎:それでも 俺に 仕事を断る選択肢はない》 246 00:14:34,841 --> 00:14:38,344 それじゃあ… 念入りにお願いします。 247 00:14:40,346 --> 00:14:42,348 はぁ…。 248 00:14:48,521 --> 00:14:51,858 《誠一郎:ロマーニ王国は 国民の約9割が➡️ 249 00:14:51,858 --> 00:14:55,661 アブラーン神を崇める一神教だという》 250 00:14:57,697 --> 00:15:02,301 《誠一郎:ロマーニ城から 馬車で 片道30分か。 251 00:15:02,301 --> 00:15:04,470 信徒は15名ほど。 252 00:15:04,470 --> 00:15:08,141 身寄りのない子供を預かる 救済院の方を併せても➡️ 253 00:15:08,141 --> 00:15:10,476 20人に満たない。 254 00:15:10,476 --> 00:15:12,478 これだけ大きな教会だ。 255 00:15:12,478 --> 00:15:16,816 運営は 外注でまかなっていると 見るのが妥当か》 256 00:15:16,816 --> 00:15:19,519 す~ は~。 257 00:15:21,487 --> 00:15:24,991 《誠一郎:昨日 あれだけ念入りに 結界を施してもらったんだ。 258 00:15:24,991 --> 00:15:27,093 大丈夫 大丈夫》 259 00:15:29,162 --> 00:15:31,164 (誠一郎)はじめまして。 260 00:15:31,164 --> 00:15:33,499 経理課から参りました 近藤誠一郎といいます。 261 00:15:33,499 --> 00:15:35,501 どうぞ よろ…。 262 00:15:35,501 --> 00:15:37,670 (セリオ)よろしくなんて するわけないだろ。 オッサン。 263 00:15:37,670 --> 00:15:40,173 うっ。 何 ボサっとしてんだよ。 264 00:15:40,173 --> 00:15:42,175 早く来いよ。 265 00:15:44,177 --> 00:15:48,014 (誠一郎)あの… 責任者の方に ご挨拶をしたいのですが。 266 00:15:48,014 --> 00:15:50,016 司祭様はお忙しいんだ。 267 00:15:50,016 --> 00:15:52,518 アンタの相手なんて する暇はないよ。 268 00:15:52,518 --> 00:15:56,856 では 経理のご担当者を…。 みんな忙しいから無理。 269 00:15:56,856 --> 00:15:59,525 私は王宮から 正式な命を受けて➡️ 270 00:15:59,525 --> 00:16:01,627 教会の査察に来たのですが…。 271 00:16:01,627 --> 00:16:05,798 はん 聞いたかよ。 偉そうに 教会に対して査察だとよ! 272 00:16:05,798 --> 00:16:09,969 さすが王宮の官吏様は違うなぁ! (笑い声) 273 00:16:09,969 --> 00:16:12,471 《誠一郎:どう考えても 歓迎されてないな。 274 00:16:12,471 --> 00:16:14,473 しかし これは仕事。 275 00:16:14,473 --> 00:16:18,277 協力しなければ 教会といえども只ではすまない》 276 00:16:20,980 --> 00:16:25,485 とにかく 誰も アンタに 協力なんてしないから。 277 00:16:28,154 --> 00:16:31,824 期間が終わるまで 好きにしてなよ。 278 00:16:31,824 --> 00:16:35,528 なんだ 好きにしてていいのか。 279 00:16:40,166 --> 00:16:42,869 《誠一郎:ここは書庫か》 280 00:16:47,673 --> 00:16:50,076 (誠一郎)管理がずさんだな。 281 00:16:53,513 --> 00:16:56,515 《誠一郎:去年までの 収支報告書は チェックしたが➡️ 282 00:16:56,515 --> 00:17:00,453 以前の経理課基準なので あやふやな点が多かった》 283 00:17:00,453 --> 00:17:02,455 (ドアの開く音) 284 00:17:04,457 --> 00:17:06,959 (シーグヴォルド)ここで何をしている。 285 00:17:06,959 --> 00:17:12,298 《誠一郎:白の衣装は王族か 司祭以上の教会関係者…》 286 00:17:12,298 --> 00:17:16,469 お邪魔しております。 王宮経理課から参りました➡️ 287 00:17:16,469 --> 00:17:18,471 近藤誠一郎と申します。 288 00:17:18,471 --> 00:17:20,473 王宮経理課? 289 00:17:20,473 --> 00:17:24,310 官吏殿が 教会に 何の用があって来られた? 290 00:17:24,310 --> 00:17:27,480 《誠一郎:教会幹部が 査察を知らない?》 291 00:17:27,480 --> 00:17:29,982 (誠一郎)こちらの支部の 収支報告書が➡️ 292 00:17:29,982 --> 00:17:31,984 提出されていませんでしたので➡️ 293 00:17:31,984 --> 00:17:35,488 この機会に 査察を命じられて参りました。 294 00:17:35,488 --> 00:17:38,824 収支報告書が? そんなはずは…。 295 00:17:38,824 --> 00:17:42,161 《誠一郎:意図的に 知らされてなかったようだな》 296 00:17:42,161 --> 00:17:46,165 なぜ 王宮経理課の官吏殿が 1人で資料室に? 297 00:17:46,165 --> 00:17:49,001 経理担当者か案内役は どうしました? 298 00:17:49,001 --> 00:17:52,505 訪れた際 迎え入れてくれた人は いましたが➡️ 299 00:17:52,505 --> 00:17:56,509 好きにしろと言われましたので 査察を始めておりました。 300 00:17:56,509 --> 00:17:59,845 なに? その案内役というのは誰です。 301 00:17:59,845 --> 00:18:02,782 《誠一郎:さて どうしたものか。 302 00:18:02,782 --> 00:18:04,784 でも 言質はとった。 303 00:18:04,784 --> 00:18:08,120 まあ 別に庇う利点はない》 304 00:18:08,120 --> 00:18:10,122 名前は聞いてませんが➡️ 305 00:18:10,122 --> 00:18:13,459 13~4歳くらいの 緑髪の少年でした。 306 00:18:13,459 --> 00:18:17,463 はぁ… セリオか。 307 00:18:17,463 --> 00:18:21,634 セリオ 至急 資料室に来なさい。 308 00:18:21,634 --> 00:18:24,136 挨拶が遅れました。 309 00:18:24,136 --> 00:18:27,306 私は アブラーン教の ロマーニ王国王都支部で➡️ 310 00:18:27,306 --> 00:18:31,143 司祭をしております シーグヴォルドと申します。 311 00:18:31,143 --> 00:18:35,481 数日 別の支部に行っていたため 事情を察せず…。 312 00:18:35,481 --> 00:18:39,986 礼を欠いた対応をしてしまい 申し訳ございませんでした。 313 00:18:39,986 --> 00:18:41,988 《誠一郎:教会関係者から➡️ 314 00:18:41,988 --> 00:18:44,824 全面的に 俺は 嫌われていると思っていたけど➡️ 315 00:18:44,824 --> 00:18:47,660 この人は違うかもしれない》 316 00:18:47,660 --> 00:18:53,332 しかし ここは教会の重要な資料や 貴重な文献もある場所。 317 00:18:53,332 --> 00:18:56,502 部外者の閲覧は 許可されていないのです。 318 00:18:56,502 --> 00:18:59,839 そうとは知らず 立ち入ってしまい 申し訳ございません。 319 00:18:59,839 --> 00:19:02,942 改めて 査察の許可を 申請したいのですが。 320 00:19:02,942 --> 00:19:04,944 (足音) 321 00:19:04,944 --> 00:19:08,114 シ… シーグヴォルド様 お呼び…。 322 00:19:08,114 --> 00:19:10,783 ああっ! お前 なんで! セリオ。 323 00:19:10,783 --> 00:19:13,619 教会内で むやみに走るのは 感心しない。 324 00:19:13,619 --> 00:19:15,788 す… すみません。 325 00:19:15,788 --> 00:19:18,457 彼で間違いないですか。 はい。 326 00:19:18,457 --> 00:19:20,960 (シーグヴォルド)セリオ。 う…。 327 00:19:20,960 --> 00:19:25,297 王宮から査察が来る話を 私は聞いていなかったが➡️ 328 00:19:25,297 --> 00:19:27,967 君は 誰から指示を受けたのです。 329 00:19:27,967 --> 00:19:33,305 そ それは… マテーウス司教様から伝達があって…。 330 00:19:33,305 --> 00:19:35,307 あって? 331 00:19:35,307 --> 00:19:37,810 そ… それは そいつが勝手に…! 332 00:19:37,810 --> 00:19:41,147 官吏殿は教会に来るのが 初めてなのだから➡️ 333 00:19:41,147 --> 00:19:44,984 どの場所が立ち入り禁止なのか 知る由もない。 334 00:19:44,984 --> 00:19:47,653 それを教えるのが 君の役目じゃないのか。 335 00:19:47,653 --> 00:19:51,490 あ う… その… いろいろ やる事があって…。 336 00:19:51,490 --> 00:19:55,327 それは 王宮の官吏殿に 教会内を案内する事よりも➡️ 337 00:19:55,327 --> 00:19:57,329 重要な用事だったか? 338 00:19:57,329 --> 00:19:59,331 い… いえ。 339 00:20:02,668 --> 00:20:05,004 何で部屋を出たんだよ。 340 00:20:05,004 --> 00:20:07,673 昼食に呼びに行っても いやしないし…。 341 00:20:07,673 --> 00:20:10,009 好きにしろと おっしゃられたので。 342 00:20:10,009 --> 00:20:12,011 そんなの言葉のあやだろう! 343 00:20:12,011 --> 00:20:14,346 セリオ 静かにしなさい。 344 00:20:14,346 --> 00:20:16,348 しかし 官吏殿。 345 00:20:16,348 --> 00:20:19,351 教会には 立ち入り禁止域もありますので➡️ 346 00:20:19,351 --> 00:20:22,688 そこは ご理解ください。 わかりました。 347 00:20:22,688 --> 00:20:26,692 《誠一郎:具体的な場所の 指定なしとは詰めが甘いな。 348 00:20:26,692 --> 00:20:29,695 鍵もない 管理人もいない。 349 00:20:29,695 --> 00:20:32,698 警備手薄の この資料室もそうだ》 350 00:20:32,698 --> 00:20:35,868 (シーグヴォルド)もう二度目の土の刻だ。 351 00:20:35,868 --> 00:20:38,370 今日のところは お戻りください。 352 00:20:38,370 --> 00:20:41,373 それでは また明日 参ります。 353 00:20:41,373 --> 00:20:44,176 (シーグヴォルド)セリオ。 ではお見送りを。 354 00:20:46,212 --> 00:20:48,380 (セリオ)部屋からいなくなるとか…。 355 00:20:48,380 --> 00:20:52,218 てっきり帰ったと思ったのに。 356 00:20:52,218 --> 00:20:54,220 それでは 失礼します。 357 00:20:54,220 --> 00:20:56,222 明日からは監視付きだ! 358 00:20:56,222 --> 00:20:59,058 好き勝手できると思うなよ! 359 00:20:59,058 --> 00:21:02,495 なんなら もう来なくて いいんだからな! 360 00:21:02,495 --> 00:21:05,164 ハァ…。 361 00:21:05,164 --> 00:21:10,669 (誠一郎)マテーウス司教に シーグヴォルド司祭ね。 362 00:21:13,005 --> 00:21:15,007 遅い。 363 00:21:15,007 --> 00:21:18,177 アレシュ様は お早いお帰りで。 364 00:21:18,177 --> 00:21:20,846 時間内で済ませるのが仕事だろう。 365 00:21:20,846 --> 00:21:22,848 うぐっ! 366 00:21:25,184 --> 00:21:28,354 体調は? 問題ありません。 367 00:21:28,354 --> 00:21:30,856 気分は? 悪くないです。 368 00:21:30,856 --> 00:21:34,527 腹は減っているか? いえ そんなには…。 369 00:21:34,527 --> 00:21:37,196 湯浴みをするぞ。 えっ? 370 00:21:37,196 --> 00:21:39,865 (アレシュ)結界の張り直しも そこで行う。 371 00:21:39,865 --> 00:21:42,067 (誠一郎)ちょっ 待っ…。 372 00:21:45,538 --> 00:21:47,540 教会はどうだった。 373 00:21:47,540 --> 00:21:51,043 居心地がいいとは言えませんね。 だろうな。 374 00:21:51,043 --> 00:21:54,713 でも お前は 明日も行くんだろ。 375 00:21:54,713 --> 00:21:57,383 はい。 仕事なので。 376 00:21:57,383 --> 00:22:00,152 はぁ…。 アレシュ様。 377 00:22:00,152 --> 00:22:04,156 結界を張っていただき ありがとうございました。 378 00:22:04,156 --> 00:22:08,828 (誠一郎)明日からは時間内に 戻れるように努めます。 379 00:22:08,828 --> 00:22:12,331 無理だけはするなよ。 はい。 380 00:22:12,331 --> 00:22:15,000 俺だけじゃない。 381 00:22:15,000 --> 00:22:19,171 (アレシュ)この屋敷の全員が お前の心配をしている。 382 00:22:19,171 --> 00:22:21,173 だから…。 383 00:22:21,173 --> 00:22:23,676 無事に帰ってこい。 384 00:22:23,676 --> 00:22:27,580 (アレシュ)セイイチロウ お前は 一人じゃないんだ。 385 00:22:29,515 --> 00:22:32,017 (誠一郎)はい ありがとうございます。