1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (セリオ)チッ 今日も来たのか。 邪魔な奴。 2 00:00:04,004 --> 00:00:06,006 (誠一郎)おはようございます セリオさん。 3 00:00:06,006 --> 00:00:10,010 今日も お忙しそうですね。 (セリオ)ああ 忙しいよ。 4 00:00:10,010 --> 00:00:12,679 お前のせいで 仕事できないんだからな。 5 00:00:12,679 --> 00:00:16,517 《誠一郎:放っておいてもらって 構わないのだが…。 6 00:00:16,517 --> 00:00:20,854 さすがに 今日は ずっと監視するつもりかな》 7 00:00:20,854 --> 00:00:22,856 (フレードリク)おい セリオ! 8 00:00:22,856 --> 00:00:26,360 (フレードリク)何をやってるんだ。 救済院の手伝いはどうした。 9 00:00:26,360 --> 00:00:29,363 え… いや 今日 僕は こいつの見張りだから➨ 10 00:00:29,363 --> 00:00:31,365 代わってもらうように…。 11 00:00:31,365 --> 00:00:33,367 そんな奴 放っておけ。 12 00:00:33,367 --> 00:00:36,703 どうせ 何もできない オマケの異世界人だ。 13 00:00:36,703 --> 00:00:39,907 救済院の手伝いなんて こっちに振るな。 14 00:00:41,875 --> 00:00:43,877 (セリオ)はい…。 15 00:00:43,877 --> 00:00:47,381 平民の異世界人が 勝手な事するなよ。 16 00:00:49,383 --> 00:00:52,052 (シーグヴォルド)で 今 ここに いらっしゃると。 17 00:00:52,052 --> 00:00:54,054 (誠一郎)はい。 18 00:00:54,054 --> 00:00:56,056 まったく 困った者たちだ。 19 00:00:56,056 --> 00:00:59,559 セリオを呼んできますから 部屋に戻ってください。 20 00:00:59,559 --> 00:01:01,495 ああ それなら➨ 21 00:01:01,495 --> 00:01:03,830 私も 救済院に ご一緒させてください。 22 00:01:03,830 --> 00:01:05,832 何故ですか? 23 00:01:05,832 --> 00:01:09,670 救済院も 教会の管轄なのですから 査察対象です。 24 00:01:09,670 --> 00:01:12,005 (誠一郎)それに 私が行けば➨ 25 00:01:12,005 --> 00:01:14,675 セリオさんは 救済院の手伝いをしながら➨ 26 00:01:14,675 --> 00:01:17,010 私の案内係もできます。 27 00:01:17,010 --> 00:01:20,013 その方が 効率が良いでしょう? 28 00:03:02,983 --> 00:03:05,652 《誠一郎:ここが救済院…》 29 00:03:05,652 --> 00:03:09,156 (誠一郎)現在の 子供の数は 28人で よろしいですか? 30 00:03:09,156 --> 00:03:11,992 そんな情報どこで…。 31 00:03:11,992 --> 00:03:13,994 資料にありました。 32 00:03:13,994 --> 00:03:18,832 あなたが悪びれないのは 官吏だからですか? それとも…。 33 00:03:18,832 --> 00:03:20,834 多分 性格です。 34 00:03:20,834 --> 00:03:24,337 ここの卒院は 年齢規定であってますか? 35 00:03:24,337 --> 00:03:26,339 そうです。 36 00:03:26,339 --> 00:03:29,176 (シーグヴォルド)救済院で預かれるのは 12歳まで。 37 00:03:29,176 --> 00:03:33,513 その後は 修道士見習いになるか 市井の職に就きます。 38 00:03:33,513 --> 00:03:36,850 なるほど では どういった職場に。 39 00:03:36,850 --> 00:03:39,186 使徒様。 お言葉ですが➨ 40 00:03:39,186 --> 00:03:42,689 もう少し アブラーン神の使徒らしく 振る舞った方が。 41 00:03:42,689 --> 00:03:44,691 使徒ではありませんので。 42 00:03:44,691 --> 00:03:49,362 それで 身寄りのない 子供達の就職先は? 43 00:03:49,362 --> 00:03:51,364 主に職人への弟子入りです。 44 00:03:51,364 --> 00:03:54,201 職人…。 45 00:03:54,201 --> 00:03:58,038 魔力を活かす就職先では ないのですか? 46 00:03:58,038 --> 00:04:01,141 (シーグヴォルド)どこで何を聞いたか 知りませんが➨ 47 00:04:01,141 --> 00:04:04,311 ここには 魔力制御ができず➨ 48 00:04:04,311 --> 00:04:07,647 親元にいられなくなった子が 多くいます。 49 00:04:07,647 --> 00:04:09,649 普通に暮らせるように➨ 50 00:04:09,649 --> 00:04:12,652 制御方法を 身につけさせているのです。 51 00:04:12,652 --> 00:04:15,822 《誠一郎:魔力暴走を防ぐ為の 教会預かり…。 52 00:04:15,822 --> 00:04:18,492 アレシュ様も言っていたな。 53 00:04:18,492 --> 00:04:22,996 それにしても 彼の魔力波動が 結界越しにわかる。 54 00:04:22,996 --> 00:04:26,299 これ以上 聞くのは 得策ではないな》 55 00:04:28,668 --> 00:04:30,670 (セリオ)お前! 56 00:04:30,670 --> 00:04:33,507 こんな所まで何しに来た! 57 00:04:33,507 --> 00:04:35,509 セリオさんが 救済院の仕事と➨ 58 00:04:35,509 --> 00:04:39,679 私の案内 及び 監視を 両立できるようにと思って。 59 00:04:39,679 --> 00:04:43,183 セリオ。 当番は フレードリクだったはずでしょう。 60 00:04:43,183 --> 00:04:45,185 そ… それは…。 61 00:04:45,185 --> 00:04:49,022 まったく。 またされたら 私に言いなさい。 62 00:04:49,022 --> 00:04:51,024 《誠一郎:無理だろうな。 63 00:04:51,024 --> 00:04:53,026 日常的な事なのだろう。 64 00:04:53,026 --> 00:04:55,328 告げ口しても悪化するだけだ》 65 00:04:57,364 --> 00:04:59,366 (セリオ)なんで 救済院にまで…。 66 00:04:59,366 --> 00:05:01,468 官吏がくるところじゃない…。 67 00:05:01,468 --> 00:05:03,470 (優愛)あっ 近藤さんじゃないですか! 68 00:05:03,470 --> 00:05:05,972 (優愛)本当に 教会に来てたんですね。 69 00:05:05,972 --> 00:05:09,476 今日は どうしてここに? 査察です。 70 00:05:09,476 --> 00:05:11,812 白石さんこそ こちらで何を? 71 00:05:11,812 --> 00:05:15,982 私 最近 救済院の お手伝いもしてるんですよ。 72 00:05:15,982 --> 00:05:18,652 そうなんですか? はい! 73 00:05:18,652 --> 00:05:21,321 《誠一郎:聖女が別の仕事? 74 00:05:21,321 --> 00:05:23,990 浄化は 彼女にしかできないのに…》 75 00:05:23,990 --> 00:05:25,992 礼拝堂に来た➨ 76 00:05:25,992 --> 00:05:28,829 身寄りのない子供と 会ったのがきっかけで…。 77 00:05:28,829 --> 00:05:32,165 あっ でも この教会って…。 78 00:05:32,165 --> 00:05:36,002 あ…あの 2人は仲が悪いんじゃあ…。 79 00:05:36,002 --> 00:05:38,004 え? は? 80 00:05:38,004 --> 00:05:41,341 だって コイツは 聖女様のご威光に陰りを…。 81 00:05:41,341 --> 00:05:46,179 《誠一郎:もしかして 聖女制度の 廃止計画の事を言っているのか》 82 00:05:46,179 --> 00:05:50,350 どうして それで 私と近藤さんが 仲悪くなるの? 83 00:05:50,350 --> 00:05:54,020 どうしてって… それじゃあ聖女様の意義が…。 84 00:05:54,020 --> 00:05:56,022 《誠一郎:なるほど。 85 00:05:56,022 --> 00:06:00,627 教会の面々に 目の敵にされていた 理由は これか》 86 00:06:00,627 --> 00:06:03,630 うん! 聖女制度がなくなったら➨ 87 00:06:03,630 --> 00:06:06,800 元の世界に戻れるから すっごく嬉しい! 88 00:06:06,800 --> 00:06:08,802 あ…。 89 00:06:08,802 --> 00:06:10,804 あの…。 ん? 90 00:06:10,804 --> 00:06:13,473 ここの救済院って 子供達に➨ 91 00:06:13,473 --> 00:06:16,643 全然 教育を 受けさせてないんです。 92 00:06:16,643 --> 00:06:18,645 (誠一郎)はい? 93 00:06:18,645 --> 00:06:21,982 (優愛)学校にも行かせず 毎日 救済院の手伝いと➨ 94 00:06:21,982 --> 00:06:25,318 共同生活の家事に 明け暮れています。 95 00:06:25,318 --> 00:06:27,320 これじゃあ あの子たちの➨ 96 00:06:27,320 --> 00:06:30,156 将来の為には ならないと思うんです。 97 00:06:30,156 --> 00:06:32,993 あの 白石さん…。 98 00:06:32,993 --> 00:06:35,829 学校へは 皆が通える訳じゃないことは➨ 99 00:06:35,829 --> 00:06:37,831 分かっています。 100 00:06:37,831 --> 00:06:39,833 でも 親がいないというだけで➨ 101 00:06:39,833 --> 00:06:42,502 学ぶ機会が無いのは可哀想です。 102 00:06:42,502 --> 00:06:44,838 《誠一郎:ここは異世界だ。 103 00:06:44,838 --> 00:06:47,841 現代の日本と比べてはいけない。 104 00:06:47,841 --> 00:06:51,511 とはいえ せっかくの才能や人材を➨ 105 00:06:51,511 --> 00:06:55,348 生まれや育ちで失うのは 国の損失だ。 106 00:06:55,348 --> 00:06:58,351 算盤を作った シグマは 絶対に才能があるし➨ 107 00:06:58,351 --> 00:07:01,621 救済院の子らの魔力も惜しい。 108 00:07:01,621 --> 00:07:04,958 何より 職業選択の自由がない》 109 00:07:04,958 --> 00:07:09,462 だから なんとかできないかなって…。 110 00:07:09,462 --> 00:07:13,466 (セリオ)聖女様は お優しいですね。 111 00:07:13,466 --> 00:07:15,969 でも 無理だよ。 112 00:07:15,969 --> 00:07:21,474 救済院には そんな時間も お金も 余裕もないんだ。 113 00:07:21,474 --> 00:07:23,643 でも セリオ君だって➨ 114 00:07:23,643 --> 00:07:27,814 小さい頃は なりたい職業とか あったんじゃないの? 115 00:07:27,814 --> 00:07:31,318 それは…。 116 00:07:31,318 --> 00:07:33,987 ここのね 小さい子が言うの。 117 00:07:33,987 --> 00:07:37,324 大きくなったら お城に勤める 魔法使いになりたい➨ 118 00:07:37,324 --> 00:07:39,326 騎士になりたいって。 119 00:07:39,326 --> 00:07:42,162 そんな思いさえ 素直に言えなくなり➨ 120 00:07:42,162 --> 00:07:45,665 諦めなきゃならないなんて おかしいと思う。 121 00:07:45,665 --> 00:07:48,335 聖女様のいた世界は➨ 122 00:07:48,335 --> 00:07:51,137 とても 平和なところだったんですね。 123 00:07:53,173 --> 00:07:57,844 私がいた世界にも 戦争や差別が存在しているし➨ 124 00:07:57,844 --> 00:08:01,614 救済院もあるよ。 でもね…。 125 00:08:01,614 --> 00:08:04,951 夢を叶える自由はあるの。 126 00:08:04,951 --> 00:08:09,456 そんなの… 無理だよ。 127 00:08:09,456 --> 00:08:13,960 いきなりは無理ですが 一考の価値はありますね。 128 00:08:13,960 --> 00:08:17,630 教育事業を一気に広めるのは 難しいですが➨ 129 00:08:17,630 --> 00:08:21,801 私塾的なものを開くという やり方があります。 130 00:08:21,801 --> 00:08:23,803 (誠一郎)場所が教会であれば 広まりやすく➨ 131 00:08:23,803 --> 00:08:28,641 市民の信頼度も上がり 礼拝者も増えるでしょう。 132 00:08:28,641 --> 00:08:30,643 希望的観測ですが➨ 133 00:08:30,643 --> 00:08:34,481 手伝いを買って出てくれる 支援者も増えていくかと。 134 00:08:34,481 --> 00:08:37,650 そ… そんな うまくいくわけ…。 わぁ すごい! 135 00:08:37,650 --> 00:08:39,652 青空教室ですね! 136 00:08:39,652 --> 00:08:42,489 で… でも教材なんかは どうするんだよ! 137 00:08:42,489 --> 00:08:44,824 それに 救済院の仕事だって…。 138 00:08:44,824 --> 00:08:49,162 授業を交代制にすれば 教材も共有できるし➨ 139 00:08:49,162 --> 00:08:52,332 数を減らせます。 140 00:08:52,332 --> 00:08:55,001 救済院の子達を 3グループに分け➨ 141 00:08:55,001 --> 00:08:57,837 仕事の日と授業の日を 曜日ごとに交代すれば➨ 142 00:08:57,837 --> 00:08:59,839 回るはずです。 143 00:08:59,839 --> 00:09:02,609 簡単な読み書きと 計算を学ぶだけでも➨ 144 00:09:02,609 --> 00:09:04,611 町では重宝されますし➨ 145 00:09:04,611 --> 00:09:06,613 職業の幅は広がります。 146 00:09:06,613 --> 00:09:11,785 才能が見出されれば 更なる進学も視野に入る。 147 00:09:11,785 --> 00:09:13,787 (セリオ)お前…。 148 00:09:13,787 --> 00:09:16,623 《誠一郎:奨学金制度もいいな。 149 00:09:16,623 --> 00:09:21,461 王家に出資させて 賢い子の学費を補助する。 150 00:09:21,461 --> 00:09:23,463 優秀な人材の育成は➨ 151 00:09:23,463 --> 00:09:26,800 王宮にとっても 国にとっても有益だ》 152 00:09:26,800 --> 00:09:28,802 そうと決まれば➨ 153 00:09:28,802 --> 00:09:30,970 早速 救済院の子供達を 確認しましょう。 154 00:09:30,970 --> 00:09:33,973 ちょ… 待てよ! お前 勝手に…。 155 00:09:33,973 --> 00:09:36,976 行こう セリオ君。 156 00:09:36,976 --> 00:09:40,480 ほら。 忙しいんですから 急いで。 157 00:09:40,480 --> 00:09:43,983 お… お前…。 158 00:09:43,983 --> 00:09:47,487 やっぱり 大っ嫌いだ! 159 00:09:49,489 --> 00:09:53,827 (カミル)たしか 今は 司教と 経理責任者は留守だそうだな。 160 00:09:53,827 --> 00:09:55,829 (誠一郎)はい。 161 00:09:55,829 --> 00:09:58,832 何故か査察予告がされていた 時期に出張だそうです。 162 00:09:58,832 --> 00:10:02,502 幸い 資料は 集めやすかったですが…。 163 00:10:02,502 --> 00:10:05,672 (カミル)明後日には戻るよう 促しておいた。 164 00:10:05,672 --> 00:10:09,342 現状まででの 君の見解を聞かせてくれ。 165 00:10:09,342 --> 00:10:12,345 提出資料には 詳細を書きますが➨ 166 00:10:12,345 --> 00:10:15,682 礼拝に訪れた貴族の階級と人数➨ 167 00:10:15,682 --> 00:10:18,518 そして 寄付金に 相違があると思われます。 168 00:10:18,518 --> 00:10:22,355 横領か。 支出先に 心当たりは? 169 00:10:22,355 --> 00:10:26,693 調べていますが 少なくとも 救済院 修道士見習い➨ 170 00:10:26,693 --> 00:10:28,695 司祭は 無関係かと。 171 00:10:28,695 --> 00:10:31,865 司祭… シーグヴォルド司祭か。 172 00:10:31,865 --> 00:10:33,867 ご存じで? 173 00:10:33,867 --> 00:10:35,869 (カミル)彼は有名だ。 174 00:10:35,869 --> 00:10:40,039 (カミル)家柄もさることながら その魔力量や 容姿も完璧だ。 175 00:10:40,039 --> 00:10:45,211 反面 あの信仰心は 貴族界からも手が出しづらくある。 176 00:10:45,211 --> 00:10:47,547 魔力… ですか。 177 00:10:47,547 --> 00:10:52,886 ああ。 魔力は 魔法や魔道具に 必要となる貴重なエネルギー。 178 00:10:52,886 --> 00:10:57,724 扱いが難しく 専門の知識と技術が必要になる。 179 00:10:57,724 --> 00:11:01,160 だから 魔力量を 多く持って生まれてきた子供は➨ 180 00:11:01,160 --> 00:11:04,998 教会で 魔力量を 減らす鍛錬を積むんだ。 181 00:11:04,998 --> 00:11:07,834 そういえば セーイチロー。 182 00:11:07,834 --> 00:11:10,670 その後 魔法や魔素の耐性は どうなんだ。 183 00:11:10,670 --> 00:11:14,340 おかげさまで 少しずつですが向上しております。 184 00:11:14,340 --> 00:11:16,342 それはよかった。 185 00:11:16,342 --> 00:11:19,345 しかし シーグヴォルド司祭同様➨ 186 00:11:19,345 --> 00:11:21,848 扱いづらいと定評の片方は➨ 187 00:11:21,848 --> 00:11:24,350 すっかり手綱を握れたようだな。 188 00:11:24,350 --> 00:11:26,352 手綱など…。 189 00:11:26,352 --> 00:11:30,023 まるで かのお方が 馬かのような 仰り方を…。 190 00:11:30,023 --> 00:11:33,860 彼は 黒い獣と呼ばれているらしい。 191 00:11:33,860 --> 00:11:37,697 となると 手綱ではなく 君は鎖か。 192 00:11:37,697 --> 00:11:39,866 閣下…。 193 00:11:39,866 --> 00:11:41,868 冗談ではなく➨ 194 00:11:41,868 --> 00:11:43,870 君の気持ちは どうあれ➨ 195 00:11:43,870 --> 00:11:47,207 彼にとっての 鎖となってしまった。 196 00:11:47,207 --> 00:11:49,876 シーグヴォルド司祭の鎖と違い➨ 197 00:11:49,876 --> 00:11:52,879 君は実在し 触れることができる。 198 00:11:52,879 --> 00:11:57,383 おまけに脆弱な存在だ。 199 00:11:57,383 --> 00:12:00,653 私も 出来る限り手助けはするが➨ 200 00:12:00,653 --> 00:12:03,856 気をつけるに 越したことはないだろう。 201 00:12:05,825 --> 00:12:08,328 《誠一郎:俺が アレシュ様の鎖…。 202 00:12:08,328 --> 00:12:10,330 宰相だけじゃない。 203 00:12:10,330 --> 00:12:14,667 周囲も いい加減 アレシュ様の 執着には気づいてきている》 204 00:12:14,667 --> 00:12:17,837 お心遣い 感謝します。 205 00:12:17,837 --> 00:12:21,674 そういえば 教会で 庶民向けの私塾を開きたいと? 206 00:12:21,674 --> 00:12:23,676 はい。 207 00:12:25,678 --> 00:12:29,515 なるほど。 君は 本当に優秀だ。 208 00:12:29,515 --> 00:12:31,684 教育にまで口を出すか。 209 00:12:31,684 --> 00:12:35,855 いえ そもそもの発案は 聖女様です。 210 00:12:35,855 --> 00:12:38,691 私は補足をしているにすぎません。 211 00:12:38,691 --> 00:12:41,361 経済効果の試算を 作成中ですので➨ 212 00:12:41,361 --> 00:12:44,530 近日中に提出いたします。 213 00:12:44,530 --> 00:12:48,334 ああ そこで 得意分野を出してくるか。 214 00:12:50,370 --> 00:12:53,039 ひとつ 聞きたいのだが。 215 00:12:53,039 --> 00:12:55,041 はい。 216 00:12:58,044 --> 00:12:59,979 セーイチロー。 217 00:12:59,979 --> 00:13:03,283 君は この国をどうしたい。 218 00:13:05,985 --> 00:13:09,322 何もありません。 219 00:13:09,322 --> 00:13:11,658 《誠一郎:この国に情なんてない。 220 00:13:11,658 --> 00:13:15,495 ただ自分の仕事が うまく回るようにしているだけだ。 221 00:13:15,495 --> 00:13:18,831 魔導課の人員不足は深刻です。 222 00:13:18,831 --> 00:13:21,834 瘴気対策や 帰還用の魔法の完成にも➨ 223 00:13:21,834 --> 00:13:24,337 遅れが生じてしまいます。 224 00:13:24,337 --> 00:13:29,509 くく… お前は 本当に…。 225 00:13:29,509 --> 00:13:33,846 優秀な人材を見過ごす事は 国にとって 多大な損失です。 226 00:13:33,846 --> 00:13:39,185 費用対効果の良い事業をしないと 勿体ないです。 227 00:13:39,185 --> 00:13:43,022 確かに お前の言う通りだ。 228 00:13:43,022 --> 00:13:47,860 (カミル)ああ 惜しい。 惜しいなぁ セーイチロー。 229 00:13:47,860 --> 00:13:52,699 本当に… あの黒い獣がいなければ➨ 230 00:13:52,699 --> 00:13:56,703 私が お前を 大事に囲ってやったのになぁ。 231 00:13:58,705 --> 00:14:01,107 お気遣い 感謝します。 232 00:14:02,975 --> 00:14:05,645 (アレシュ)こんな所で何をしている セイイチロウ。 233 00:14:05,645 --> 00:14:08,147 うっ…。 234 00:14:08,147 --> 00:14:11,984 アレシュ様…。 235 00:14:11,984 --> 00:14:16,823 (アレシュ)まったく 何度言われたら 理解するんだ。 236 00:14:16,823 --> 00:14:20,660 それより アレシュ様 明後日から浄化遠征でしょう? 237 00:14:20,660 --> 00:14:24,997 準備の方は…。 とっくに ミランが終わらせている。 238 00:14:24,997 --> 00:14:28,835 準備というなら 俺よりもお前だ。 私ですか? 239 00:14:28,835 --> 00:14:31,671 俺が しばらく 傍にいられないんだ。 240 00:14:31,671 --> 00:14:34,507 念入りな結界が必要だろう。 241 00:14:34,507 --> 00:14:36,676 あ… ええと…。 242 00:14:36,676 --> 00:14:39,512 俺は 明日は遠征前の 休養日だからな。 243 00:14:39,512 --> 00:14:42,014 時間は たっぷりある。 244 00:14:42,014 --> 00:14:44,350 明日は 仕事なので 手短に…。 245 00:14:44,350 --> 00:14:46,352 馬鹿を言うな。 246 00:14:46,352 --> 00:14:51,057 俺が お前に触れられる機会を 無駄にするわけがないだろう。 247 00:14:53,025 --> 00:14:55,528 せいぜい 思い知るがいい。 248 00:15:07,807 --> 00:15:10,610 行ってくる セイイチロウ。 249 00:15:15,148 --> 00:15:17,984 遠征の間 セイイチロウを頼む。 250 00:15:17,984 --> 00:15:20,153 (ヴァルトム)お任せください。 251 00:15:20,153 --> 00:15:23,322 寝不足にならぬよう 様子を見に行ってくれ。 252 00:15:23,322 --> 00:15:25,825 俺がいないと すぐ仕事に没頭する。 253 00:15:25,825 --> 00:15:27,994 (ミラン)かしこまりました。 254 00:15:27,994 --> 00:15:30,496 弁当も残したら注意してくれ。 255 00:15:30,496 --> 00:15:32,498 (パヴェル)はい ご主人様。 256 00:15:32,498 --> 00:15:35,001 休日は休ませるように。 257 00:15:35,001 --> 00:15:38,004 外出の時は 行き先を必ず聞いてくれ。 258 00:15:38,004 --> 00:15:40,006 (ヴァルトム)旦那様。 259 00:15:40,006 --> 00:15:42,842 (アレシュ)嘘をついて 休日でも仕事に行った時は…。 260 00:15:42,842 --> 00:15:44,844 坊っちゃま! 261 00:15:44,844 --> 00:15:49,048 心配なのは わかりますが 我々にお任せください。 262 00:15:51,017 --> 00:15:55,521 それほどまでに 想い溢れるお方なのですね。 263 00:15:58,691 --> 00:16:02,462 コンドゥ様は たとえ 仕事が第一でも➨ 264 00:16:02,462 --> 00:16:05,965 坊っちゃまの無事の帰還を 一番に思われてるはずです。 265 00:16:05,965 --> 00:16:07,967 私も そう思います。 266 00:16:07,967 --> 00:16:11,270 おかえりなさいって 喜ばれますよ! 267 00:16:16,809 --> 00:16:20,480 おかえり か…。 268 00:16:20,480 --> 00:16:22,481 そうだといいが…。 269 00:16:22,481 --> 00:16:24,484 アレシュ様! 270 00:16:27,653 --> 00:16:30,823 セイイチロウ。 271 00:16:30,823 --> 00:16:33,159 今から発たれるのですね。 272 00:16:33,159 --> 00:16:35,161 寝ていてもよかったんだぞ。 273 00:16:35,161 --> 00:16:37,163 そうはいきません。 274 00:16:37,163 --> 00:16:41,167 大事な遠征に行かれるのですから お見送りはしないと。 275 00:16:47,006 --> 00:16:50,343 アレシュ様。 なんだ。 276 00:16:50,343 --> 00:16:53,179 無事の帰還をお待ちしています。 277 00:16:53,179 --> 00:16:57,683 怪我とか 色々 気をつけてくださいね。 278 00:16:57,683 --> 00:16:59,685 怪我しても治癒ができるぞ。 279 00:16:59,685 --> 00:17:01,621 (誠一郎)すみません。 280 00:17:01,621 --> 00:17:04,524 素人が 騎士相手に 無茶なこと…。 281 00:17:10,796 --> 00:17:14,967 安心しろ。 みんなからは マントで見えない。 282 00:17:14,967 --> 00:17:18,471 (誠一郎)問題は そこじゃないです! 283 00:17:20,806 --> 00:17:22,808 《誠一郎:今日は やっと戻ってきた➨ 284 00:17:22,808 --> 00:17:24,810 司教と経理責任者に会う》 285 00:17:24,810 --> 00:17:28,981 ふふ~ん。 お前も ついに年貢の納め時だな。 286 00:17:28,981 --> 00:17:32,151 こっちは 年貢を納められる側ですが。 287 00:17:32,151 --> 00:17:34,153 いちいち うるさいな。 288 00:17:34,153 --> 00:17:37,156 そういえば 「しばらく来られないけど➨ 289 00:17:37,156 --> 00:17:42,662 セリオ君によろしく」と 白石… 聖女様が言ってましたよ。 290 00:17:42,662 --> 00:17:45,498 お前 たとえ 聖女様と仲が良くても➨ 291 00:17:45,498 --> 00:17:47,500 聖女様に勝手についてきて➨ 292 00:17:47,500 --> 00:17:49,669 威張りちらしてる お前の事なんか➨ 293 00:17:49,669 --> 00:17:51,671 僕は認めないからな! 294 00:17:51,671 --> 00:17:54,674 情弱は身を滅ぼしますので➨ 295 00:17:54,674 --> 00:17:57,009 セリオさんも私塾ができたら 通いましょうね。 296 00:17:57,009 --> 00:18:00,513 はぁ!? お前 今 僕の事 バカにしたな~!? 297 00:18:02,448 --> 00:18:05,785 《誠一郎:遅くとも7日で アレシュ様は遠征から帰還する。 298 00:18:05,785 --> 00:18:08,487 この間にやれることは 済ませておこう》 299 00:18:10,456 --> 00:18:12,792 (マテーウス)お前が 例の異世界人か。 300 00:18:12,792 --> 00:18:15,127 話は聞いている。 301 00:18:15,127 --> 00:18:19,799 《誠一郎:王宮からの使者に対し この威圧的な態度。 302 00:18:19,799 --> 00:18:23,970 反抗心があるとみなされても 仕方ないな》 303 00:18:23,970 --> 00:18:27,473 (マテーウス)私は王都の司教 マテーウス。 304 00:18:27,473 --> 00:18:31,310 こっちは 教会の経理責任者 シプリアノだ。 305 00:18:31,310 --> 00:18:33,312 (シプリアノ)どうぞ よろしく。 306 00:18:33,312 --> 00:18:35,314 こちらこそ。 307 00:18:35,314 --> 00:18:39,652 この度は 収支報告書の遅れ 申し訳ございません。 308 00:18:39,652 --> 00:18:43,990 実は ちょうど 聖女召喚の援助で忙しく…。 309 00:18:43,990 --> 00:18:46,492 《誠一郎:この人は好意的か。 310 00:18:46,492 --> 00:18:48,494 報告書を紛失し➨ 311 00:18:48,494 --> 00:18:52,665 忙しさもあって 提出期日を守れなかったと…》 312 00:18:52,665 --> 00:18:57,169 そうですか。 でも まぁ 期日は期日ですので。 313 00:18:57,169 --> 00:18:59,672 聖女の突然の預かりといい➨ 314 00:18:59,672 --> 00:19:02,942 多忙になった原因は そちらにもあるのではないかね。 315 00:19:02,942 --> 00:19:04,944 いいえ 司教様。 316 00:19:04,944 --> 00:19:09,281 聖女様がお越しになるのは 元々 決まっていた事。 317 00:19:09,281 --> 00:19:11,951 期日遅れは 私の不手際です。 318 00:19:11,951 --> 00:19:16,122 では まだ報告書の作成は 途中という事ですね? 319 00:19:16,122 --> 00:19:19,125 はい。 申し訳ございません。 320 00:19:19,125 --> 00:19:22,962 でしたら もうしばらく こちらに通わせていただきます。 321 00:19:22,962 --> 00:19:26,632 聖女様の名で 学習塾を開く案がありますので➨ 322 00:19:26,632 --> 00:19:28,634 丁度よかったです。 323 00:19:28,634 --> 00:19:30,636 学習塾? (誠一郎)はい。 324 00:19:30,636 --> 00:19:33,472 事情によって 学校に通えない子供達の為に➨ 325 00:19:33,472 --> 00:19:36,809 こちらで 簡単な勉強を教える試みです。 326 00:19:36,809 --> 00:19:40,646 それは良い! さすが聖女様と使徒殿ですね! 327 00:19:40,646 --> 00:19:44,483 と このように寄付金の増額や➨ 328 00:19:44,483 --> 00:19:46,485 地位向上などが望めます。 329 00:19:46,485 --> 00:19:48,487 はぁ…。 330 00:19:48,487 --> 00:19:51,490 《誠一郎:反応良し。 わかりやすい手合いは楽でいい》 331 00:19:53,492 --> 00:19:56,996 やはり アブラーン神の選定に 間違いはなかった! 332 00:19:56,996 --> 00:19:58,998 ぜひ協力させてください 使徒殿! 333 00:19:58,998 --> 00:20:03,169 《誠一郎:彼のようなタイプは こういう時 便利だ》 334 00:20:03,169 --> 00:20:06,872 <誠一郎:そして 日々は過ぎ…> 335 00:20:09,175 --> 00:20:11,177 <誠一郎:遠征から7日目の 昼過ぎに➨ 336 00:20:11,177 --> 00:20:13,679 教会が にわかに騒がしくなった> 337 00:20:15,681 --> 00:20:19,351 聖女様が 無事に 瘴気を浄化されたそうだぞ! 338 00:20:19,351 --> 00:20:21,353 (ざわめき) 339 00:20:23,856 --> 00:20:27,026 えっ? アレシュ様が まだ帰られてない? 340 00:20:27,026 --> 00:20:29,028 はい。 341 00:20:29,028 --> 00:20:31,697 (ヴァルトム)浄化は 無事に 完了されたようなのですが➨ 342 00:20:31,697 --> 00:20:35,534 近くの山で 凶暴な魔獣の群れが確認され➨ 343 00:20:35,534 --> 00:20:37,536 帰還をせず そのまま➨ 344 00:20:37,536 --> 00:20:42,541 魔獣討伐に向かわれた… とのことです。 345 00:20:42,541 --> 00:20:45,544 そう… ですか。 346 00:20:45,544 --> 00:20:47,880 (ヴァルトム)コンドゥ様。 347 00:20:47,880 --> 00:20:52,051 こちらは 帰還した遠征隊より 受け取りました。 348 00:20:52,051 --> 00:20:55,554 (ヴァルトム)アレシュ様からだそうです。 349 00:21:01,827 --> 00:21:06,165 (誠一郎)「セイイチロウへ。 言伝で知ったと思うが➨ 350 00:21:06,165 --> 00:21:10,669 魔獣討伐のため 現地に残る判断をした」…。 351 00:21:10,669 --> 00:21:15,508 (アレシュ)「俺が不在の間 くれぐれも体を気遣い➨ 352 00:21:15,508 --> 00:21:19,178 仕事をし過ぎず きちんと休むように」。 353 00:21:19,178 --> 00:21:21,847 《誠一郎:手紙にまで…》 354 00:21:21,847 --> 00:21:23,849 ふぅ…。 355 00:21:23,849 --> 00:21:26,519 《誠一郎:でも 良かった。 356 00:21:26,519 --> 00:21:29,321 悪い知らせじゃなかった》 357 00:21:31,357 --> 00:21:33,859 ん? 358 00:21:33,859 --> 00:21:38,864 (アレシュ)「我が魂と共に 眠りに就かんことを願う」。 359 00:21:38,864 --> 00:21:42,868 《誠一郎:魂? 独特な言い回しだな》 360 00:21:42,868 --> 00:21:45,371 すみません ミランさん。 はい。 361 00:21:45,371 --> 00:21:48,073 この文章の意味 分かりますか? 362 00:21:50,042 --> 00:21:52,044 まあ! うふふ…。 363 00:21:52,044 --> 00:21:54,880 旦那様ったら 随分 情熱的ですね。 364 00:21:54,880 --> 00:21:56,882 えっ? 365 00:21:56,882 --> 00:22:00,820 魂は 騎士が口にする 想いの表現なんですよ。 366 00:22:00,820 --> 00:22:03,322 これを わかりやすく言えば…。 367 00:22:03,322 --> 00:22:08,828 (アレシュ)私が傍にいると想って 眠りなさい。 368 00:22:08,828 --> 00:22:11,997 んふふ…。 369 00:22:11,997 --> 00:22:13,999 あ…。