1 00:00:34,768 --> 00:00:36,770 (シグマ)はい 頼まれてたやつ。 2 00:00:36,770 --> 00:00:39,606 (シグマ)これと同じのを あと5個 作ればいいんだな? 3 00:00:39,606 --> 00:00:42,442 《誠一郎:彼の名は シグマ。 12歳。 4 00:00:42,442 --> 00:00:44,945 向上心があり 頭もいい。 5 00:00:44,945 --> 00:00:48,949 こういう子こそ 経理課に欲しい人材なんだよな》 6 00:00:48,949 --> 00:00:52,286 (ノルベルト)あ~! こんなとこに いたんスか セイさん! 7 00:00:52,286 --> 00:00:54,288 探したっスよ! 8 00:00:54,288 --> 00:00:56,290 (誠一郎)これを取りに来てた。 9 00:00:56,290 --> 00:00:59,126 お前にやるよ。 えっ なんで!? 10 00:00:59,126 --> 00:01:01,628 (誠一郎)それがあれば 計算が速くできる。 11 00:01:01,628 --> 00:01:04,798 使い方は教えてやるから 覚えろ。 12 00:01:04,798 --> 00:01:09,303 うえ~! やっぱり 仕事関係だった。 13 00:01:09,303 --> 00:01:12,139 《誠一郎:遠征後 仕事は増える一方で➡ 14 00:01:12,139 --> 00:01:15,642 もはや 経理課の計算チェックなどを する暇はない。 15 00:01:15,642 --> 00:01:17,644 アレシュ様の言うとおり➡ 16 00:01:17,644 --> 00:01:20,147 後進を育てていかないと。 17 00:01:20,147 --> 00:01:23,483 白石さんも 今は王宮で暮らしながら➡ 18 00:01:23,483 --> 00:01:26,153 日中は 教会に通っている。 19 00:01:26,153 --> 00:01:28,488 浄化完了までに➡ 20 00:01:28,488 --> 00:01:31,491 瘴気監視の計画を 形にする必要がある。 21 00:01:31,491 --> 00:01:33,427 それを踏まえて➡ 22 00:01:33,427 --> 00:01:36,597 次の遠征の詳細も しっかり練らないと…》 23 00:01:36,597 --> 00:01:39,099 そういえば 養父上が今度➡ 24 00:01:39,099 --> 00:01:42,269 子爵から伯爵に 出世することになったんスよ。 25 00:01:42,269 --> 00:01:44,271 俺も 伯爵令息っスからね。 26 00:01:44,271 --> 00:01:47,274 《誠一郎:お前は そもそも 王族だろうが》 27 00:01:47,274 --> 00:01:50,110 コネで一気に 出世しちゃうかもっスよ。 28 00:01:50,110 --> 00:01:52,112 お前が上司か。 29 00:01:52,112 --> 00:01:54,114 それは楽しみだな。 30 00:01:54,114 --> 00:01:57,117 (ノルベルト)じょ… 冗談っスよぉ…。 31 00:01:57,117 --> 00:02:00,120 まあ思ったより お前が元気そうで良かったよ。 32 00:02:00,120 --> 00:02:02,122 へ? 何がっスか? 33 00:02:02,122 --> 00:02:04,624 俺が 遠征から帰ってきたあと➡ 34 00:02:04,624 --> 00:02:06,960 お前 アレシュ様に呼び出されただろ? 35 00:02:06,960 --> 00:02:08,962 (誠一郎)戻ってきた時 真っ青だったから➡ 36 00:02:08,962 --> 00:02:10,964 心配してたんだぞ。 37 00:02:10,964 --> 00:02:12,966 あ~。 38 00:02:12,966 --> 00:02:14,968 ((アレシュ:セイイチロウを家に泊めたり➡ 39 00:02:14,968 --> 00:02:17,971 晩餐会の衣装も用意したと聞いた。 はい。 40 00:02:17,971 --> 00:02:20,641 今度からしなくていい。 へ? 41 00:02:20,641 --> 00:02:22,809 お前は何もするな。 42 00:02:22,809 --> 00:02:25,479 アレの世話は 全て俺がする)) 43 00:02:25,479 --> 00:02:27,881 う…。 ん? 44 00:02:29,816 --> 00:02:32,919 (ノルベルト)あっ ちょっと セイさん! (誠一郎)ん? 45 00:02:32,919 --> 00:02:34,921 まだ ちょっと… あっちで➡ 46 00:02:34,921 --> 00:02:36,923 コレの使い方 教えてくださいよ! 47 00:02:36,923 --> 00:02:38,925 あとでな。 48 00:02:38,925 --> 00:02:40,927 ん? 49 00:02:40,927 --> 00:02:43,830 (誠一郎)俺の部屋で何を…。 あ…。 50 00:02:45,766 --> 00:02:47,768 えっ? 51 00:02:49,770 --> 00:02:53,273 俺のペンは…? 仕事の書類は? 52 00:02:53,273 --> 00:02:57,110 (アレシュ)最初に探すのが それか。 53 00:02:57,110 --> 00:02:59,112 (誠一郎)アレシュ様。 54 00:03:01,281 --> 00:03:05,285 これは いったい…。 55 00:03:05,285 --> 00:03:07,621 家を買った。 56 00:03:07,621 --> 00:03:09,790 お前も引っ越すぞ。 57 00:03:09,790 --> 00:03:11,792 はぁ!? 58 00:04:53,760 --> 00:04:56,429 (アレシュ)簡単なことだ。 59 00:04:56,429 --> 00:04:59,099 お前は目を離すと すぐ死にかけるから➡ 60 00:04:59,099 --> 00:05:01,601 俺の管理が必要不可欠。 61 00:05:01,601 --> 00:05:03,937 一緒に住めば その心配はない。 62 00:05:03,937 --> 00:05:06,273 いえ だからって…。 63 00:05:06,273 --> 00:05:09,776 《誠一郎:俺がいないうちに 荷物を運び出すなんて…》 64 00:05:09,776 --> 00:05:13,446 ん? 65 00:05:13,446 --> 00:05:16,283 《あいつか。 ハメられた》 66 00:05:16,283 --> 00:05:18,285 今から向かうぞ。 67 00:05:18,285 --> 00:05:21,288 そんな 急に言われましても…! 68 00:05:21,288 --> 00:05:25,792 でも そのほうが 効率的だろう? 69 00:05:25,792 --> 00:05:27,794 (誠一郎)それを言えば➡ 70 00:05:27,794 --> 00:05:31,631 俺が言う事を聞くと 思わないで下さい! 71 00:05:31,631 --> 00:05:34,734 (ヴァルトム/ミラン)お帰りなさいませ 旦那様。 72 00:05:34,734 --> 00:05:40,073 (ヴァルトム)コンドゥ様。 執事の ヴァルトムでございます。 73 00:05:40,073 --> 00:05:42,409 (ミラン)メイドのミランと申します。 74 00:05:42,409 --> 00:05:45,912 は… はい。 近藤誠一郎です。 75 00:05:45,912 --> 00:05:47,914 よろしくお願いします。 76 00:05:47,914 --> 00:05:51,618 お前の部屋に案内する。 ついてこい。 77 00:05:53,587 --> 00:05:55,589 あ あの… 俺➡ 78 00:05:55,589 --> 00:05:59,426 メイドや執事がいる生活は 初めてで…。 79 00:05:59,426 --> 00:06:03,263 宿にでも来ている気分でいれば いいんじゃないのか? 80 00:06:03,263 --> 00:06:07,767 《誠一郎:御坊ちゃまは 簡単に言ってくれる》 81 00:06:07,767 --> 00:06:10,770 (アレシュ)着いたぞ お前の部屋だ。 82 00:06:14,274 --> 00:06:16,443 どうだ 気に入ったか? 83 00:06:16,443 --> 00:06:20,280 豪華すぎて 落ち着きません。 そうか? 84 00:06:20,280 --> 00:06:22,282 派手な装飾はないし➡ 85 00:06:22,282 --> 00:06:24,951 2人だから 小さめで 簡素な屋敷にしたんだが。 86 00:06:24,951 --> 00:06:27,120 いえ まあ…。 87 00:06:27,120 --> 00:06:29,823 価値観の相違ですね。 88 00:06:31,791 --> 00:06:35,896 あっ 俺のペンと書類! よかった~。 89 00:06:35,896 --> 00:06:41,101 《誠一郎:まあ でも 仕事は普通にできそうだな》 90 00:06:44,070 --> 00:06:46,072 セイイチロウ。 91 00:06:46,072 --> 00:06:48,909 お前が住んでいた場所は どんなところだった? 92 00:06:48,909 --> 00:06:52,412 普通の… 寄宿舎のような一室でした。 93 00:06:52,412 --> 00:06:55,248 《誠一郎:就職してから住んだ マンションは➡ 94 00:06:55,248 --> 00:06:57,751 寝に帰るのが主だったし…》 95 00:06:57,751 --> 00:06:59,920 生まれた家は どんなところだ? 96 00:06:59,920 --> 00:07:02,756 実家は二階建ての家です。 97 00:07:02,756 --> 00:07:05,759 一階は リビングと脱衣所に浴室。 98 00:07:05,759 --> 00:07:07,761 二階は三部屋あって➡ 99 00:07:07,761 --> 00:07:10,597 私の部屋は 一番 南でした。 100 00:07:10,597 --> 00:07:15,268 あとは 洗濯物と 布団を干せる程度の庭ですかね。 101 00:07:15,268 --> 00:07:18,605 随分 小さくないか? そうですね。 102 00:07:18,605 --> 00:07:21,775 国土の狭い国なので。 103 00:07:21,775 --> 00:07:24,077 それが お前の普通か。 104 00:07:27,280 --> 00:07:31,084 あ…。 今日の仕事は お預けだ。 105 00:07:33,053 --> 00:07:35,055 それよりも➡ 106 00:07:35,055 --> 00:07:37,057 しなければいけない事が あるだろう。 107 00:07:37,057 --> 00:07:40,393 アレシュ様の遠征まで あと3日あります。 108 00:07:40,393 --> 00:07:43,229 結界は 一晩でも 十分 効果がありましたし➡ 109 00:07:43,229 --> 00:07:46,566 今でなくても…。 110 00:07:46,566 --> 00:07:48,735 一晩かけて行うよりも➡ 111 00:07:48,735 --> 00:07:50,904 3日に分けて行った方が➡ 112 00:07:50,904 --> 00:07:52,906 魔力の消費も少なく➡ 113 00:07:52,906 --> 00:07:56,076 俺が遠征に 備えられると思わないか? 114 00:07:56,076 --> 00:07:58,912 ぐぅの音も出ない正論は やめて下さい。 115 00:07:58,912 --> 00:08:01,247 いつも お前がやっている事だろ。 116 00:08:01,247 --> 00:08:04,351 (ヴァルトム)お食事の用意が できました。 (ノック) 117 00:08:06,419 --> 00:08:08,421 《誠一郎:助かった…》 118 00:08:11,758 --> 00:08:14,761 美味しい。 (パヴェル)それは良かったです。 119 00:08:14,761 --> 00:08:16,763 《誠一郎:コックの パヴェルさん。 120 00:08:16,763 --> 00:08:19,933 あの隠れ家的レストランの オーナーの弟子だという》 121 00:08:19,933 --> 00:08:21,935 フン…。 122 00:08:21,935 --> 00:08:25,271 お手が止まっておりますよ 坊ちゃま。 123 00:08:25,271 --> 00:08:27,607 坊ちゃまはやめろって 言ってるだろ。 124 00:08:27,607 --> 00:08:29,609 ほっほっほ。 125 00:08:29,609 --> 00:08:31,611 《誠一郎:執事の ヴァルトムさんは➡ 126 00:08:31,611 --> 00:08:34,881 アレシュ様が幼少の頃から ご実家で仕えていたらしく➡ 127 00:08:34,881 --> 00:08:38,051 アレシュ様は どうやら 頭があがらないようだ》 128 00:08:38,051 --> 00:08:42,555 空いたお皿 お下げ致しますね。 お願いします。 129 00:08:42,555 --> 00:08:44,557 《誠一郎:メイドのミランさんは➡ 130 00:08:44,557 --> 00:08:47,894 子育てが ひと段落して 復帰したとのこと。 131 00:08:47,894 --> 00:08:50,563 (ヴァルトム)コンドゥ様。 132 00:08:50,563 --> 00:08:54,067 我々は 貴方様の魔力耐性の向上と➡ 133 00:08:54,067 --> 00:08:56,903 健康維持に全力を尽くします。 134 00:08:56,903 --> 00:09:02,075 これからは 何なりと お申し付けください。 135 00:09:02,075 --> 00:09:04,244 ありがとうございます。 136 00:09:04,244 --> 00:09:07,247 (パヴェル)どうぞ。 滋養に良いですよ。 137 00:09:07,247 --> 00:09:09,249 トリンプゥ…。 138 00:09:12,252 --> 00:09:14,254 ん…。 139 00:09:16,256 --> 00:09:19,759 いつの間に。 ん… 起きたか。 140 00:09:19,759 --> 00:09:24,931 アレシュ様…。 なぜ 毎日 私のベッドに入ってくるんですか。 141 00:09:24,931 --> 00:09:28,101 不満か? 鍵がかかってたかと…。 142 00:09:28,101 --> 00:09:30,603 フッ。 143 00:09:30,603 --> 00:09:33,873 《誠一郎:何度も抗議したが 敵うはずもなく➡ 144 00:09:33,873 --> 00:09:37,710 夜遅く仕事をしたら ベッドに引きずり込まれる。 145 00:09:37,710 --> 00:09:41,548 日付が変わる前には 寝るようにしたのに。 146 00:09:41,548 --> 00:09:43,550 本当は分かっている。 147 00:09:43,550 --> 00:09:45,552 魔素で弱った俺の体に➡ 148 00:09:45,552 --> 00:09:49,389 毎夜 回復魔法を かけてくれていること。 149 00:09:49,389 --> 00:09:52,725 軽めの回復魔法なら接触で…。 150 00:09:52,725 --> 00:09:55,895 最後までしたのは 栄養剤の件と➡ 151 00:09:55,895 --> 00:09:58,898 暴行を受けた時の2回だけだ。 152 00:09:58,898 --> 00:10:02,068 どちらも治療なら 致し方ないけど…》 153 00:10:02,068 --> 00:10:05,572 ((俺は お前の面倒を➡ 154 00:10:05,572 --> 00:10:08,741 他の奴に 譲るつもりはないからな)) 155 00:10:08,741 --> 00:10:12,412 (ノルベルト)セイさん… セイさん! 156 00:10:12,412 --> 00:10:14,581 何か 考え事っスか? 157 00:10:14,581 --> 00:10:17,083 いや… それより書類は? 158 00:10:17,083 --> 00:10:19,085 ば~っちりっスよ! 159 00:10:19,085 --> 00:10:21,087 セイさんにもらった 道具のおかげで➡ 160 00:10:21,087 --> 00:10:23,089 計算が楽になったっスからね! 161 00:10:23,089 --> 00:10:27,427 それなら もう少し 仕事を振っても大丈夫そうだな。 162 00:10:27,427 --> 00:10:30,430 (ノルベルト)うえっ やぶへびだった! 163 00:10:30,430 --> 00:10:32,765 《誠一郎:二度目の遠征が終わり➡ 164 00:10:32,765 --> 00:10:35,435 次の遠征で浄化が成功すれば➡ 165 00:10:35,435 --> 00:10:37,437 瘴気と各地方に及んだ➡ 166 00:10:37,437 --> 00:10:40,273 様々な被害は鎮圧されるだろう。 167 00:10:40,273 --> 00:10:44,611 現在 国は 大事をとって 聖女を休ませており➡ 168 00:10:44,611 --> 00:10:47,113 次の遠征日は未定となっている。 169 00:10:47,113 --> 00:10:51,117 それでも 1か月以内には 出立するはずだ。 170 00:10:51,117 --> 00:10:55,121 あとは 俺たちが帰還するための 魔法の研究費も➡ 171 00:10:55,121 --> 00:10:58,458 予算案で可決させないと。 172 00:10:58,458 --> 00:11:01,961 仕事を部下に回しても やる事は多い。 173 00:11:01,961 --> 00:11:03,963 部屋に持ち帰っても➡ 174 00:11:03,963 --> 00:11:07,867 誰かのおかげで 満足に作業ができないし…》 175 00:11:09,802 --> 00:11:13,139 《誠一郎:でも ここまで 順調に進められたのは➡ 176 00:11:13,139 --> 00:11:17,143 アレシュ様が各部署に 先手を 打ってくれたからなんだよな》 177 00:11:19,145 --> 00:11:21,814 アレシュ様…。 178 00:11:21,814 --> 00:11:23,816 《誠一郎:帰還か…。 179 00:11:23,816 --> 00:11:30,323 それは アレシュ様の元からも去る… という事。 180 00:11:30,323 --> 00:11:35,595 そろそろ 本気で考える時が 来ているのかもしれない》 181 00:11:35,595 --> 00:11:38,097 (ノルベルト)セイさん セイさん! ん? 182 00:11:38,097 --> 00:11:41,801 宰相閣下からお呼び出しっス! えっ? 183 00:11:43,770 --> 00:11:46,439 宰相! (ドアを開く音) 184 00:11:46,439 --> 00:11:49,943 (カミル)何事ですか インドラーク騎士団長。 185 00:11:49,943 --> 00:11:51,945 どうもこうもあるか。 186 00:11:51,945 --> 00:11:53,947 経理課の者を 教会に出向させるとは➡ 187 00:11:53,947 --> 00:11:55,949 何のつもりだ。 188 00:11:55,949 --> 00:11:57,951 当人は納得済みです。 189 00:11:57,951 --> 00:12:00,119 違いましたか? 190 00:12:00,119 --> 00:12:02,288 違いません。 191 00:12:02,288 --> 00:12:05,091 まあ とりあえず座らないか。 192 00:12:07,961 --> 00:12:10,463 心配しなくても 大丈夫だよ。 193 00:12:10,463 --> 00:12:15,635 セーイチローに出した茶は 彼専用のものだ。 194 00:12:15,635 --> 00:12:18,805 アレシュ様 昨日も説明しました通り➡ 195 00:12:18,805 --> 00:12:22,141 教会の収支報告書が 提出されてないので➡ 196 00:12:22,141 --> 00:12:25,144 その調査のため 私が赴く事になったんです。 197 00:12:25,144 --> 00:12:27,146 (アレシュ)それは聞いた。 198 00:12:27,146 --> 00:12:32,151 だが お前でなければならない 理由はないだろう。 199 00:12:32,151 --> 00:12:34,254 瘴気対策の件も含めて➡ 200 00:12:34,254 --> 00:12:39,259 セーイチローが一番適任であると 私が判断したのだが? 201 00:12:39,259 --> 00:12:42,428 教会には 御神体が保管されている。 202 00:12:42,428 --> 00:12:46,432 数種の結界魔法が施されていて 魔素も濃い。 203 00:12:46,432 --> 00:12:48,935 耐性のない コレには無理だ。 204 00:12:48,935 --> 00:12:53,439 しかし セーイチローは 魔の森からも 無事に帰って来たではないか。 205 00:12:53,439 --> 00:12:55,441 それは…。 206 00:12:55,441 --> 00:12:59,112 (カミル)そもそもだ。 インドラーク騎士団長。 207 00:12:59,112 --> 00:13:01,781 貴殿は 第三騎士団長という立場と➡ 208 00:13:01,781 --> 00:13:04,284 侯爵家という血筋を以てして➡ 209 00:13:04,284 --> 00:13:07,787 政治的な発言権が強い事を 自覚すべきだ。 210 00:13:07,787 --> 00:13:09,789 何…。 211 00:13:09,789 --> 00:13:12,292 (カミル)セーイチローが 心配なのはわかるが➡ 212 00:13:12,292 --> 00:13:15,128 肩入れが あからさま過ぎて困る。 213 00:13:15,128 --> 00:13:19,465 (カミル)瘴気対策の計画では 私が セーイチローに命令をして➡ 214 00:13:19,465 --> 00:13:22,969 行っている… という事になっているのだ。 215 00:13:22,969 --> 00:13:26,139 (カミル)そのうえ 貴殿まで彼の味方をすれば➡ 216 00:13:26,139 --> 00:13:30,977 権力が偏り過ぎて いらぬ反感を買う。 217 00:13:30,977 --> 00:13:32,912 《誠一郎:確かに…》 218 00:13:32,912 --> 00:13:35,748 (カミル)1か月間 教会に通うだけだ。 219 00:13:35,748 --> 00:13:40,086 その間に 第三騎士団の 不名誉な噂も消えるだろう。 220 00:13:40,086 --> 00:13:42,922 アレシュ様 悪い話じゃありません。 221 00:13:42,922 --> 00:13:46,092 教会の協力を 取り付ける事ができれば➡ 222 00:13:46,092 --> 00:13:50,096 瘴気対策と転移魔法の研究も 一気に進みます。 223 00:13:52,098 --> 00:13:54,100 はぁ…。 224 00:14:02,608 --> 00:14:05,945 《誠一郎:騎士団長という 役職を脱ぎ捨てた アレシュ様は➡ 225 00:14:05,945 --> 00:14:07,947 時々 幼く見えるな》 226 00:14:07,947 --> 00:14:10,450 何を笑っている! フン…。 227 00:14:14,787 --> 00:14:16,789 髪が湿っているぞ。 228 00:14:16,789 --> 00:14:18,958 ちゃんと拭けと 何度言ったらわかる。 229 00:14:18,958 --> 00:14:21,794 十分 拭いたと思うんですけどね。 230 00:14:21,794 --> 00:14:23,796 どこがだ。 ったく…。 231 00:14:23,796 --> 00:14:25,798 (魔法の呪文詠唱) 232 00:14:25,798 --> 00:14:27,800 《誠一郎:良い匂い。 233 00:14:27,800 --> 00:14:30,636 経理課でも 評判いいんだよな これ》 234 00:14:30,636 --> 00:14:32,905 (魔法の呪文詠唱) 235 00:14:32,905 --> 00:14:35,742 乾いたぞ。 236 00:14:35,742 --> 00:14:40,246 ありがとうございます…。 237 00:14:40,246 --> 00:14:42,415 怒っているわけじゃない。 238 00:14:42,415 --> 00:14:45,918 軽い風魔法ひとつで これだけ酔う体質のくせに➡ 239 00:14:45,918 --> 00:14:48,087 どうして 自ら危険な場所に➡ 240 00:14:48,087 --> 00:14:51,424 行こうとするんだ… まったく。 241 00:14:51,424 --> 00:14:53,760 教会には 特殊な結界が張られてるし➡ 242 00:14:53,760 --> 00:14:56,763 何よりも 祈りは魔力を放つ。 243 00:14:56,763 --> 00:14:58,765 お前にとっては魔の森同様➡ 244 00:14:58,765 --> 00:15:00,767 劣悪な環境なんだぞ。 245 00:15:02,769 --> 00:15:07,607 《誠一郎:それでも 俺に 仕事を断る選択肢はない》 246 00:15:07,607 --> 00:15:11,110 それじゃあ… 念入りにお願いします。 247 00:15:13,112 --> 00:15:15,114 はぁ…。 248 00:15:21,287 --> 00:15:24,624 《誠一郎:ロマーニ王国は 国民の約9割が➡ 249 00:15:24,624 --> 00:15:28,428 アブラーン神を崇める一神教だという》 250 00:15:30,463 --> 00:15:35,067 《誠一郎:ロマーニ城から 馬車で 片道30分か。 251 00:15:35,067 --> 00:15:37,236 信徒は15名ほど。 252 00:15:37,236 --> 00:15:40,907 身寄りのない子供を預かる 救済院の方を併せても➡ 253 00:15:40,907 --> 00:15:43,242 20人に満たない。 254 00:15:43,242 --> 00:15:45,244 これだけ大きな教会だ。 255 00:15:45,244 --> 00:15:49,582 運営は 外注でまかなっていると 見るのが妥当か》 256 00:15:49,582 --> 00:15:52,285 す~ は~。 257 00:15:54,253 --> 00:15:57,757 《誠一郎:昨日 あれだけ念入りに 結界を施してもらったんだ。 258 00:15:57,757 --> 00:15:59,859 大丈夫 大丈夫》 259 00:16:01,928 --> 00:16:03,930 (誠一郎)はじめまして。 260 00:16:03,930 --> 00:16:06,265 経理課から参りました 近藤誠一郎といいます。 261 00:16:06,265 --> 00:16:08,267 どうぞ よろ…。 262 00:16:08,267 --> 00:16:10,436 (セリオ)よろしくなんて するわけないだろ。 オッサン。 263 00:16:10,436 --> 00:16:12,939 うっ。 何 ボサっとしてんだよ。 264 00:16:12,939 --> 00:16:14,941 早く来いよ。 265 00:16:16,943 --> 00:16:20,780 (誠一郎)あの… 責任者の方に ご挨拶をしたいのですが。 266 00:16:20,780 --> 00:16:22,782 司祭様はお忙しいんだ。 267 00:16:22,782 --> 00:16:25,284 アンタの相手なんて する暇はないよ。 268 00:16:25,284 --> 00:16:29,622 では 経理のご担当者を…。 みんな忙しいから無理。 269 00:16:29,622 --> 00:16:32,291 私は王宮から 正式な命を受けて➡ 270 00:16:32,291 --> 00:16:34,393 教会の査察に来たのですが…。 271 00:16:34,393 --> 00:16:38,564 はん 聞いたかよ。 偉そうに 教会に対して査察だとよ! 272 00:16:38,564 --> 00:16:42,735 さすが王宮の官吏様は違うなぁ! (笑い声) 273 00:16:42,735 --> 00:16:45,238 《誠一郎:どう考えても 歓迎されてないな。 274 00:16:45,238 --> 00:16:47,240 しかし これは仕事。 275 00:16:47,240 --> 00:16:51,043 協力しなければ 教会といえども只ではすまない》 276 00:16:53,746 --> 00:16:58,251 とにかく 誰も アンタに 協力なんてしないから。 277 00:17:00,920 --> 00:17:04,590 期間が終わるまで 好きにしてなよ。 278 00:17:04,590 --> 00:17:08,294 なんだ 好きにしてていいのか。 279 00:17:12,932 --> 00:17:15,635 《誠一郎:ここは書庫か》 280 00:17:20,439 --> 00:17:22,842 (誠一郎)管理がずさんだな。 281 00:17:26,279 --> 00:17:29,282 《誠一郎:去年までの 収支報告書は チェックしたが➡ 282 00:17:29,282 --> 00:17:33,219 以前の経理課基準なので あやふやな点が多かった》 283 00:17:33,219 --> 00:17:35,221 (ドアの開く音) 284 00:17:37,223 --> 00:17:39,725 (シーグヴォルド)ここで何をしている。 285 00:17:39,725 --> 00:17:45,064 《誠一郎:白の衣装は王族か 司祭以上の教会関係者…》 286 00:17:45,064 --> 00:17:49,235 お邪魔しております。 王宮経理課から参りました➡ 287 00:17:49,235 --> 00:17:51,237 近藤誠一郎と申します。 288 00:17:51,237 --> 00:17:53,239 王宮経理課? 289 00:17:53,239 --> 00:17:57,076 官吏殿が 教会に 何の用があって来られた? 290 00:17:57,076 --> 00:18:00,246 《誠一郎:教会幹部が 査察を知らない?》 291 00:18:00,246 --> 00:18:02,748 (誠一郎)こちらの支部の 収支報告書が➡ 292 00:18:02,748 --> 00:18:04,750 提出されていませんでしたので➡ 293 00:18:04,750 --> 00:18:08,254 この機会に 査察を命じられて参りました。 294 00:18:08,254 --> 00:18:11,591 収支報告書が? そんなはずは…。 295 00:18:11,591 --> 00:18:14,927 《誠一郎:意図的に 知らされてなかったようだな》 296 00:18:14,927 --> 00:18:18,931 なぜ 王宮経理課の官吏殿が 1人で資料室に? 297 00:18:18,931 --> 00:18:21,767 経理担当者か案内役は どうしました? 298 00:18:21,767 --> 00:18:25,271 訪れた際 迎え入れてくれた人は いましたが➡ 299 00:18:25,271 --> 00:18:29,275 好きにしろと言われましたので 査察を始めておりました。 300 00:18:29,275 --> 00:18:32,611 なに? その案内役というのは誰です。 301 00:18:32,611 --> 00:18:35,548 《誠一郎:さて どうしたものか。 302 00:18:35,548 --> 00:18:37,550 でも 言質はとった。 303 00:18:37,550 --> 00:18:40,886 まあ 別に庇う利点はない》 304 00:18:40,886 --> 00:18:42,888 名前は聞いてませんが➡ 305 00:18:42,888 --> 00:18:46,225 13~4歳くらいの 緑髪の少年でした。 306 00:18:46,225 --> 00:18:50,229 はぁ… セリオか。 307 00:18:50,229 --> 00:18:54,400 セリオ 至急 資料室に来なさい。 308 00:18:54,400 --> 00:18:56,902 挨拶が遅れました。 309 00:18:56,902 --> 00:19:00,072 私は アブラーン教の ロマーニ王国王都支部で➡ 310 00:19:00,072 --> 00:19:03,909 司祭をしております シーグヴォルドと申します。 311 00:19:03,909 --> 00:19:08,247 数日 別の支部に行っていたため 事情を察せず…。 312 00:19:08,247 --> 00:19:12,752 礼を欠いた対応をしてしまい 申し訳ございませんでした。 313 00:19:12,752 --> 00:19:14,754 《誠一郎:教会関係者から➡ 314 00:19:14,754 --> 00:19:17,590 全面的に 俺は 嫌われていると思っていたけど➡ 315 00:19:17,590 --> 00:19:20,426 この人は違うかもしれない》 316 00:19:20,426 --> 00:19:26,098 しかし ここは教会の重要な資料や 貴重な文献もある場所。 317 00:19:26,098 --> 00:19:29,268 部外者の閲覧は 許可されていないのです。 318 00:19:29,268 --> 00:19:32,605 そうとは知らず 立ち入ってしまい 申し訳ございません。 319 00:19:32,605 --> 00:19:35,708 改めて 査察の許可を 申請したいのですが。 320 00:19:35,708 --> 00:19:37,710 (足音) 321 00:19:37,710 --> 00:19:40,880 シ… シーグヴォルド様 お呼び…。 322 00:19:40,880 --> 00:19:43,549 ああっ! お前 なんで! セリオ。 323 00:19:43,549 --> 00:19:46,385 教会内で むやみに走るのは 感心しない。 324 00:19:46,385 --> 00:19:48,554 す… すみません。 325 00:19:48,554 --> 00:19:51,223 彼で間違いないですか。 はい。 326 00:19:51,223 --> 00:19:53,726 (シーグヴォルド)セリオ。 う…。 327 00:19:53,726 --> 00:19:58,064 王宮から査察が来る話を 私は聞いていなかったが➡ 328 00:19:58,064 --> 00:20:00,733 君は 誰から指示を受けたのです。 329 00:20:00,733 --> 00:20:06,072 そ それは… マテーウス司教様から伝達があって…。 330 00:20:06,072 --> 00:20:08,074 あって? 331 00:20:08,074 --> 00:20:10,576 そ… それは そいつが勝手に…! 332 00:20:10,576 --> 00:20:13,913 官吏殿は教会に来るのが 初めてなのだから➡ 333 00:20:13,913 --> 00:20:17,750 どの場所が立ち入り禁止なのか 知る由もない。 334 00:20:17,750 --> 00:20:20,419 それを教えるのが 君の役目じゃないのか。 335 00:20:20,419 --> 00:20:24,256 あ う… その… いろいろ やる事があって…。 336 00:20:24,256 --> 00:20:28,094 それは 王宮の官吏殿に 教会内を案内する事よりも➡ 337 00:20:28,094 --> 00:20:30,096 重要な用事だったか? 338 00:20:30,096 --> 00:20:32,098 い… いえ。 339 00:20:35,434 --> 00:20:37,770 何で部屋を出たんだよ。 340 00:20:37,770 --> 00:20:40,439 昼食に呼びに行っても いやしないし…。 341 00:20:40,439 --> 00:20:42,775 好きにしろと おっしゃられたので。 342 00:20:42,775 --> 00:20:44,777 そんなの言葉のあやだろう! 343 00:20:44,777 --> 00:20:47,113 セリオ 静かにしなさい。 344 00:20:47,113 --> 00:20:49,115 しかし 官吏殿。 345 00:20:49,115 --> 00:20:52,118 教会には 立ち入り禁止域もありますので➡ 346 00:20:52,118 --> 00:20:55,454 そこは ご理解ください。 わかりました。 347 00:20:55,454 --> 00:20:59,458 《誠一郎:具体的な場所の 指定なしとは詰めが甘いな。 348 00:20:59,458 --> 00:21:02,461 鍵もない 管理人もいない。 349 00:21:02,461 --> 00:21:05,464 警備手薄の この資料室もそうだ》 350 00:21:05,464 --> 00:21:08,634 (シーグヴォルド)もう二度目の土の刻だ。 351 00:21:08,634 --> 00:21:11,137 今日のところは お戻りください。 352 00:21:11,137 --> 00:21:14,140 それでは また明日 参ります。 353 00:21:14,140 --> 00:21:16,942 (シーグヴォルド)セリオ。 ではお見送りを。 354 00:21:18,978 --> 00:21:21,147 (セリオ)部屋からいなくなるとか…。 355 00:21:21,147 --> 00:21:24,984 てっきり帰ったと思ったのに。 356 00:21:24,984 --> 00:21:26,986 それでは 失礼します。 357 00:21:26,986 --> 00:21:28,988 明日からは監視付きだ! 358 00:21:28,988 --> 00:21:31,824 好き勝手できると思うなよ! 359 00:21:31,824 --> 00:21:35,261 なんなら もう来なくて いいんだからな! 360 00:21:35,261 --> 00:21:37,930 ハァ…。 361 00:21:37,930 --> 00:21:43,435 (誠一郎)マテーウス司教に シーグヴォルド司祭ね。 362 00:21:45,771 --> 00:21:47,773 遅い。 363 00:21:47,773 --> 00:21:50,943 アレシュ様は お早いお帰りで。 364 00:21:50,943 --> 00:21:53,612 時間内で済ませるのが仕事だろう。 365 00:21:53,612 --> 00:21:55,614 うぐっ! 366 00:21:57,950 --> 00:22:01,120 体調は? 問題ありません。 367 00:22:01,120 --> 00:22:03,622 気分は? 悪くないです。 368 00:22:03,622 --> 00:22:07,293 腹は減っているか? いえ そんなには…。 369 00:22:07,293 --> 00:22:09,962 湯浴みをするぞ。 えっ? 370 00:22:09,962 --> 00:22:12,631 (アレシュ)結界の張り直しも そこで行う。 371 00:22:12,631 --> 00:22:14,833 (誠一郎)ちょっ 待っ…。 372 00:22:18,304 --> 00:22:20,306 教会はどうだった。 373 00:22:20,306 --> 00:22:23,809 居心地がいいとは言えませんね。 だろうな。 374 00:22:23,809 --> 00:22:27,479 でも お前は 明日も行くんだろ。 375 00:22:27,479 --> 00:22:30,149 はい。 仕事なので。 376 00:22:30,149 --> 00:22:32,918 はぁ…。 アレシュ様。 377 00:22:32,918 --> 00:22:36,922 結界を張っていただき ありがとうございました。 378 00:22:36,922 --> 00:22:41,594 (誠一郎)明日からは時間内に 戻れるように努めます。 379 00:22:41,594 --> 00:22:45,097 無理だけはするなよ。 はい。 380 00:22:45,097 --> 00:22:47,766 俺だけじゃない。 381 00:22:47,766 --> 00:22:51,937 (アレシュ)この屋敷の全員が お前の心配をしている。 382 00:22:51,937 --> 00:22:53,939 だから…。 383 00:22:53,939 --> 00:22:56,442 無事に帰ってこい。 384 00:22:56,442 --> 00:23:00,346 (アレシュ)セイイチロウ お前は 一人じゃないんだ。 385 00:23:02,281 --> 00:23:04,783 (誠一郎)はい ありがとうございます。