1 00:00:34,902 --> 00:00:38,071 (セリオ)チッ… 来たのか。 (誠一郎)どうも。 2 00:00:38,071 --> 00:00:41,241 《誠一郎:結界を 張っているとはいえ➡ 3 00:00:41,241 --> 00:00:44,244 重苦しい魔素は今日も感じるな》 4 00:00:44,244 --> 00:00:47,414 ったく 余計な仕事を 増やして。 5 00:00:47,414 --> 00:00:50,250 《誠一郎:それは こっちのセリフなんだが…》 6 00:00:50,250 --> 00:00:53,086 収支報告書さえ 提出されていれば➡ 7 00:00:53,086 --> 00:00:55,923 査察に入ることも なかったのですが。 8 00:00:55,923 --> 00:00:58,258 そんなの そっちの都合だろう。 9 00:00:58,258 --> 00:01:01,094 だいたい 教会は 国の管理下にない。 10 00:01:01,094 --> 00:01:05,265 毎年 収支報告書を出せとか 何様だよ。 11 00:01:05,265 --> 00:01:07,768 《国教として優遇され➡ 12 00:01:07,768 --> 00:01:11,104 補助金ももらっておいて この態度か》 13 00:01:11,104 --> 00:01:15,108 経理の担当をされている方に お会いしたいのですが。 14 00:01:15,108 --> 00:01:17,444 シプリアノ様ならいないよ。 15 00:01:17,444 --> 00:01:21,782 《王宮からの査察が入るのに 担当者がいない?》 16 00:01:21,782 --> 00:01:24,618 (誠一郎) いつ頃お戻りになりますか? 17 00:01:24,618 --> 00:01:28,455 (セリオ)マテーウス司教様と一緒に 別の町の会合に行ったから➡ 18 00:01:28,455 --> 00:01:31,124 当分は お戻りにならないね。 19 00:01:31,124 --> 00:01:34,227 《また マテーウス司教か…》 20 00:01:34,227 --> 00:01:37,731 教会内を案内するから ちゃんと ついてこいよ。 21 00:03:20,934 --> 00:03:23,603 《誠一郎:王宮は職場として 見慣れたけど➡ 22 00:03:23,603 --> 00:03:27,107 教会は また違った趣だな。 23 00:03:27,107 --> 00:03:31,445 ん? アブラーン神以外にも像がある。 24 00:03:31,445 --> 00:03:36,383 宗教上の重要人物か もしくは神…》 25 00:03:36,383 --> 00:03:39,886 そこは イタズラ防止に 結界を張ってる。 26 00:03:39,886 --> 00:03:42,556 《誠一郎:魔素じゃなくて 魔法のほうか。 27 00:03:42,556 --> 00:03:45,559 どちらにしても気をつけないと》 28 00:03:45,559 --> 00:03:47,727 次の説明をするぞ。 29 00:03:47,727 --> 00:03:50,897 《教会のことになると 饒舌になるな》 30 00:03:50,897 --> 00:03:53,567 (鐘の音) 31 00:03:53,567 --> 00:03:56,737 (セリオ)火の刻か… 本当は お前なんかに➡ 32 00:03:56,737 --> 00:03:58,905 やるものなんてないけど➡ 33 00:03:58,905 --> 00:04:04,411 一応 王宮からの使者だから しかたなく食べさせてやるよ。 34 00:04:04,411 --> 00:04:07,080 ああ それには及びません。 35 00:04:07,080 --> 00:04:10,750 昼食は持参していますので お構いなく。 36 00:04:10,750 --> 00:04:15,555 (セリオ)クソ~! 《さて 昼食と… 自由時間だ》 37 00:04:18,925 --> 00:04:21,595 (シーグヴォルド)官吏殿。 おじゃましております➡ 38 00:04:21,595 --> 00:04:25,432 シーグヴォルド司祭殿。 セリオは どうしました? 39 00:04:25,432 --> 00:04:28,935 昼食に行きましたよ。 あなたを置いて…。 40 00:04:28,935 --> 00:04:32,272 いえ 声をかけて いただいたのですが➡ 41 00:04:32,272 --> 00:04:35,208 弁当を持参しているので お断りいたしました。 42 00:04:35,208 --> 00:04:38,044 そうでしたか… ん? 43 00:04:38,044 --> 00:04:40,547 その資料は どこから? 44 00:04:40,547 --> 00:04:43,216 集会室にあった来訪記録です。 45 00:04:43,216 --> 00:04:46,553 資料を持ち出すときは 許可をとってください。 46 00:04:46,553 --> 00:04:49,723 集会室にいた方には 声をかけましたが➡ 47 00:04:49,723 --> 00:04:52,559 次からは 許可をとらせていただきます。 48 00:04:52,559 --> 00:04:56,396 官吏殿 昼食はもう? 49 00:04:56,396 --> 00:04:59,065 (誠一郎)ここは? 50 00:04:59,065 --> 00:05:02,569 (シーグヴォルド)先々代の聖女様が 作られた花園です。 51 00:05:02,569 --> 00:05:07,741 花は 人の心を癒やすと 自ら お世話もされていたそうです。 52 00:05:07,741 --> 00:05:10,744 《誠一郎:先々代の聖女…。 53 00:05:10,744 --> 00:05:15,248 確か 王国の外れで 修道女を していたと記録にあったな。 54 00:05:15,248 --> 00:05:19,252 役目を果たしたあとは この教会に身を置いたのか》 55 00:05:21,254 --> 00:05:25,091 《誠一郎:これは… もしかして 監視されている!?》 56 00:05:25,091 --> 00:05:29,095 官吏殿は 今代の聖女様とともに 召喚された➡ 57 00:05:29,095 --> 00:05:33,033 異世界人と聞きました。 はい そうです。 58 00:05:33,033 --> 00:05:35,702 そうですか…。 59 00:05:35,702 --> 00:05:39,539 実は私も あの召喚の儀に 参加しておりました。 60 00:05:39,539 --> 00:05:44,711 《そういえば 教会関係者もいたっけ… ん?》 61 00:05:44,711 --> 00:05:47,714 こたびは アブラーン神の呼び声に応え➡ 62 00:05:47,714 --> 00:05:51,051 聖女様とともに救国に 尽くしてくださり➡ 63 00:05:51,051 --> 00:05:53,053 ありがとうございます。 64 00:05:53,053 --> 00:05:57,891 いえ 私は白石… 聖女様の 召喚に巻き…。 65 00:05:57,891 --> 00:06:00,393 偶然 同行したにすぎない なんの力もない➡ 66 00:06:00,393 --> 00:06:04,397 一般人ですので 感謝されるいわれはありません。 67 00:06:04,397 --> 00:06:09,569 いいえ 召喚の儀は アブラーン神の神託によるものです。 68 00:06:09,569 --> 00:06:12,739 あなたが来られたことにも 意味があるのです。 69 00:06:12,739 --> 00:06:16,576 《だとしたら アフターケアは しっかりしてほしいものだ》 70 00:06:16,576 --> 00:06:20,580 (シーグヴォルド)あなたも神が遣わした 使徒様にかわりありません。 71 00:06:20,580 --> 00:06:23,250 (誠一郎) そんな大層なものでは…。 72 00:06:23,250 --> 00:06:25,919 《無条件に使命を押し付けられ➡ 73 00:06:25,919 --> 00:06:28,255 期待を寄せられるというのは➡ 74 00:06:28,255 --> 00:06:31,091 こういう気分なんだろうか…》 75 00:06:31,091 --> 00:06:34,027 神の思し召しです。 76 00:06:34,027 --> 00:06:36,029 アハハ…。 77 00:06:39,199 --> 00:06:41,201 (アレシュ)どうした? パヴェル。 78 00:06:47,040 --> 00:06:49,209 (鼻歌) 79 00:06:49,209 --> 00:06:52,045 ノルベルト これ あんまり 進んでないけど大丈夫か? 80 00:06:52,045 --> 00:06:55,215 (ノルベルト)セイさんが帰ってくるの 1か月後なんスから➡ 81 00:06:55,215 --> 00:06:57,550 それまでには余裕 余裕。 82 00:06:57,550 --> 00:07:00,720 いつ それが 全部の仕事だと言った? 83 00:07:00,720 --> 00:07:04,724 (ノルベルト)セ セセセ… セイさん!? 教会に出向中じゃ!? 84 00:07:04,724 --> 00:07:06,726 今日は休みだ。 85 00:07:06,726 --> 00:07:10,230 それで なんでここに? お前がサボってないか見にきた。 86 00:07:10,230 --> 00:07:12,565 ヒエッ! 冗談だ。 87 00:07:12,565 --> 00:07:14,734 自分の仕事をしにきただけだ。 88 00:07:14,734 --> 00:07:17,404 いや 休みの日は休みましょうよ。 89 00:07:17,404 --> 00:07:20,407 (誠一郎)じゃあ このたまった 仕事は いつするんですか? 90 00:07:20,407 --> 00:07:25,578 それ インドラーク騎士団長に言って 大丈夫なやつっス? 91 00:07:25,578 --> 00:07:29,749 (ノルベルト)ひぃっ! 鉢合わせしたら ヤバいんじゃないんスか? 92 00:07:29,749 --> 00:07:33,019 (誠一郎)アレシュ様は 一人では 来ないから大丈夫だ。 93 00:07:33,019 --> 00:07:36,022 (ノルベルト)あっ それは食べちゃ ダメっスよ。 94 00:07:36,022 --> 00:07:38,858 いつまでも 食べられないままじゃない。 95 00:07:38,858 --> 00:07:41,027 少しずつは耐性もできている。 96 00:07:41,027 --> 00:07:44,864 そうなんスか? じゃあ 今日 飲みに行きます? 97 00:07:44,864 --> 00:07:46,866 お前 話聞いてた? 98 00:07:46,866 --> 00:07:51,371 ざんね~ん。 教会での話とかも 聞きたかったのに。 99 00:07:51,371 --> 00:07:53,873 ああ それは俺も 聞きたかった。 100 00:07:53,873 --> 00:07:56,209 ノルは教会に 行ったことがあるのか? 101 00:07:56,209 --> 00:07:58,712 当然っスよ。 国民はみんな➡ 102 00:07:58,712 --> 00:08:01,214 6歳で教会の洗礼を受けて➡ 103 00:08:01,214 --> 00:08:03,883 18歳で成人の儀を行うんス。 104 00:08:03,883 --> 00:08:07,721 《さすがは国民の9割が信徒の 国教だ》 105 00:08:07,721 --> 00:08:11,391 季節の祭りも 教会に供え物をしたり➡ 106 00:08:11,391 --> 00:08:15,562 国民の間では 王宮以上に 身近な存在っス。 107 00:08:15,562 --> 00:08:18,064 土地を持つ貴族は その土地の➡ 108 00:08:18,064 --> 00:08:20,400 持たない貴族は 王都の教会か➡ 109 00:08:20,400 --> 00:08:23,236 正教会に支援をするのが 当たり前っス。 110 00:08:23,236 --> 00:08:28,742 《来訪者記録には 見覚えのある 貴族の家名がいくつかあったな》 111 00:08:28,742 --> 00:08:33,847 それに 教会の役職付って 基本 貴族っスしね。 112 00:08:33,847 --> 00:08:37,350 《誠一郎:あの司祭も やはり貴族か…》 113 00:08:37,350 --> 00:08:41,354 (ノルベルト)教会に勤務できるのは 救済院出身か➡ 114 00:08:41,354 --> 00:08:43,690 魔力の多い貴族に限られるっス。 115 00:08:43,690 --> 00:08:48,528 祈りの儀式とか御神体の保管に 魔力を使うっスから。 116 00:08:48,528 --> 00:08:51,531 《御神体の結界による 魔素だけじゃなかった➡ 117 00:08:51,531 --> 00:08:56,035 ということか。 どうりで 居心地が悪く感じるわけだ。 118 00:08:56,035 --> 00:09:01,941 アレシュ様の結界がなければ 初日で ぶっ倒れていたかもしれない》 119 00:09:04,377 --> 00:09:06,713 (シーグヴォルド)またあなたですか…。 120 00:09:06,713 --> 00:09:08,882 お世話になっております。 121 00:09:08,882 --> 00:09:13,386 セリオは… 聞くまでもないですね 困った子だ。 122 00:09:13,386 --> 00:09:16,056 ((勝手にしろよ!)) 123 00:09:16,056 --> 00:09:18,892 とても信心深いのですが➡ 124 00:09:18,892 --> 00:09:22,896 自分の感情に素直すぎるのは 考えものです。 125 00:09:22,896 --> 00:09:26,566 まあ あのくらいの年頃なら そんなものじゃないですかね。 126 00:09:26,566 --> 00:09:30,403 それに 彼はもともと私が 気に入らなかったように➡ 127 00:09:30,403 --> 00:09:32,739 見受けられましたが…。 128 00:09:32,739 --> 00:09:38,178 確かに… あの子は 貴族や官吏という存在に対して➡ 129 00:09:38,178 --> 00:09:41,347 劣等感が強い傾向にありますね。 130 00:09:41,347 --> 00:09:45,018 《わかっていて案内役を 彼に命じたとしたら➡ 131 00:09:45,018 --> 00:09:48,688 教会の王宮への 悪感情は相当だな》 132 00:09:48,688 --> 00:09:53,526 修道士見習いには 身寄りのない 子どもだった者もおりますし➡ 133 00:09:53,526 --> 00:09:56,863 大半が庶民なので どうしても 王宮から来た方には➡ 134 00:09:56,863 --> 00:09:59,199 反抗的になる者もいます。 135 00:09:59,199 --> 00:10:01,868 案内役を 変更したいところですが➡ 136 00:10:01,868 --> 00:10:04,204 マテーウス司教の指示ですので➡ 137 00:10:04,204 --> 00:10:06,706 勝手にそうするわけにも いきません。 138 00:10:06,706 --> 00:10:09,209 いえ お気になさらず。 139 00:10:09,209 --> 00:10:11,878 《教会は年中無休。 140 00:10:11,878 --> 00:10:16,049 生活と労働が密接し 学びながら働く日々。 141 00:10:16,049 --> 00:10:19,552 閉鎖された世界で 幼い頃から育ったのなら➡ 142 00:10:19,552 --> 00:10:22,722 価値観にも 偏りが生じるだろうな》 143 00:10:22,722 --> 00:10:25,225 (鐘の音) 144 00:10:25,225 --> 00:10:28,895 (シーグヴォルド)教会でも食事を ご用意しますが。 145 00:10:28,895 --> 00:10:31,064 (誠一郎)体に合わないものが 多いので➡ 146 00:10:31,064 --> 00:10:33,233 持参するようにしています。 147 00:10:33,233 --> 00:10:36,569 ん? 魔素と魔力に耐性がないらしく➡ 148 00:10:36,569 --> 00:10:39,239 魔素の多い食べ物を 摂取しすぎると➡ 149 00:10:39,239 --> 00:10:41,241 中毒を起こすんです。 150 00:10:41,241 --> 00:10:43,743 中毒ですか? はい。 151 00:10:43,743 --> 00:10:46,746 神聖魔法などの 治癒療法も逆効果で➡ 152 00:10:46,746 --> 00:10:49,082 傷や気分は治りますが➡ 153 00:10:49,082 --> 00:10:51,417 今度は魔力酔いで発熱します。 154 00:10:51,417 --> 00:10:54,087 でも 聖女様は…。 155 00:10:54,087 --> 00:10:57,257 (誠一郎)正式に この世界に 喚ばれた聖女様なら➡ 156 00:10:57,257 --> 00:10:59,425 加護というものがあるのでは? 157 00:10:59,425 --> 00:11:03,763 それは… 確かに。 158 00:11:03,763 --> 00:11:06,766 加護… それは つまり…。 ん? 159 00:11:06,766 --> 00:11:11,104 あなたは 試練を課せられた使徒で あらせられるということですね。 160 00:11:11,104 --> 00:11:14,440 はい? この世界に適応できないのは➡ 161 00:11:14,440 --> 00:11:17,277 神による試練に他なりません。 162 00:11:17,277 --> 00:11:20,446 《スイッチが 入ってしまったかもしれない! 163 00:11:20,446 --> 00:11:22,949 既視感がすごい! 164 00:11:22,949 --> 00:11:26,786 下手したら 使徒としての 修行を強要される可能性も…》 165 00:11:26,786 --> 00:11:30,456 私はあくまで 聖女召喚に 偶然 同行しただけの…。 166 00:11:30,456 --> 00:11:35,228 いいえ 神のなさることには すべて意味があります。 167 00:11:35,228 --> 00:11:37,430 (誠一郎)そうですね…。 168 00:11:39,399 --> 00:11:42,402 (誠一郎)イストさん イストさん! 169 00:11:42,402 --> 00:11:45,405 近藤です。 (イスト)ん? あ~。 170 00:11:45,405 --> 00:11:48,908 帰還魔法の経過報告を もらいに来ましたよ。 171 00:11:48,908 --> 00:11:53,246 ああ… あっ コンドゥ 久しぶり~。 172 00:11:53,246 --> 00:11:56,082 異世界人 すげぇ。 173 00:11:56,082 --> 00:11:58,585 俺らでさえ イストさんが何言ってるのか➡ 174 00:11:58,585 --> 00:12:03,089 わかんなくなるのにな。 異世界人って みんなああなのか。 175 00:12:03,089 --> 00:12:07,760 あの人がおかしいんだと思う。 イストさんみたいに…。 176 00:12:07,760 --> 00:12:09,929 人員もさることながら➡ 177 00:12:09,929 --> 00:12:13,433 研究に必要な道具を買うお金も 足りないみたいですね。 178 00:12:13,433 --> 00:12:16,603 えっ 買ってくれるの!? いつ? 明日? 179 00:12:16,603 --> 00:12:18,771 まだ買うとは言ってないです。 180 00:12:18,771 --> 00:12:21,941 明日は教会に行くので こちらには来られませんよ。 181 00:12:21,941 --> 00:12:24,944 じゃあ アレ持ってきてよ 御神体。 182 00:12:24,944 --> 00:12:27,447 (誠一郎)どう考えても無理でしょ。 183 00:12:27,447 --> 00:12:31,618 まったく…。 (優愛)近藤さん! 184 00:12:31,618 --> 00:12:33,553 (優愛)なんだか久しぶりですね。 185 00:12:33,553 --> 00:12:38,057 そうですね。 ユーリウス殿下も ご無沙汰しております。 186 00:12:38,057 --> 00:12:42,061 (ユーリウス)フンッ お前の顔など 見たくもない。 187 00:12:42,061 --> 00:12:44,897 (優愛)近藤さん 別の仕事で しばらくいないって➡ 188 00:12:44,897 --> 00:12:49,402 聞きましたけど…。 今は 別の場所に出向中なんですよ。 189 00:12:49,402 --> 00:12:51,738 今日は休みですので こちらへ。 190 00:12:51,738 --> 00:12:55,074 休みなのに制服で職場に? 191 00:12:55,074 --> 00:12:57,410 大変… ですね。 192 00:12:57,410 --> 00:13:00,246 でも こっちにも 来られるってことは➡ 193 00:13:00,246 --> 00:13:02,582 出向先って近いんですか? 194 00:13:02,582 --> 00:13:06,586 はい。 王都の教会に。 えっ 教会ですか? 195 00:13:06,586 --> 00:13:09,589 (優愛)私が通っているのも そこなんです! 196 00:13:09,589 --> 00:13:13,259 (誠一郎)そうでしたか。 教会での活動はどうですか? 197 00:13:13,259 --> 00:13:15,928 具合の悪い人を浄化したり➡ 198 00:13:15,928 --> 00:13:18,097 怪我をした人を治療したり➡ 199 00:13:18,097 --> 00:13:22,101 私にもできることが たくさんあってうれしいです! 200 00:13:22,101 --> 00:13:24,437 《生き生きとしている。 201 00:13:24,437 --> 00:13:26,439 やりがいを感じているんだな》 202 00:13:26,439 --> 00:13:28,608 特に セリオくん。 203 00:13:28,608 --> 00:13:31,778 修道士の見習いの子で 美少年なんですよ。 204 00:13:31,778 --> 00:13:34,047 その上 すごくいい子で➡ 205 00:13:34,047 --> 00:13:36,215 いろんなことを 教えてくれるんです。 206 00:13:36,215 --> 00:13:38,217 へぇ…。 あ…。 207 00:13:38,217 --> 00:13:40,720 でも 向こうで一度も 会わないですね。 208 00:13:40,720 --> 00:13:45,058 教会内も広いですし 私は主に事務仕事なので➡ 209 00:13:45,058 --> 00:13:48,394 礼拝堂などには あまり近づかないですから。 210 00:13:48,394 --> 00:13:52,565 あっ そっか…。 ユア そなたは聖女なのだから➡ 211 00:13:52,565 --> 00:13:55,068 働かずともよいのだぞ。 212 00:13:55,068 --> 00:13:58,738 (優愛)ユーリウス様 何度も言ってますけど➡ 213 00:13:58,738 --> 00:14:02,075 私は 私にできることを やっていきたいんです。 214 00:14:02,075 --> 00:14:04,744 だから 浄化だけやっていれば…。 215 00:14:04,744 --> 00:14:07,547 だから それが嫌なんです! 216 00:14:09,916 --> 00:14:12,518 ごめんなさい。 217 00:14:16,756 --> 00:14:18,925 待て。 218 00:14:18,925 --> 00:14:21,761 ちょっと つきあえ。 219 00:14:21,761 --> 00:14:25,264 なぜだ!? なぜユアは私を➡ 220 00:14:25,264 --> 00:14:27,600 拒絶するようになって しまったんだ!? 221 00:14:27,600 --> 00:14:32,105 なぜ私ではなく なんの力もない 虚弱なお前なんかを頼る? 222 00:14:32,105 --> 00:14:34,207 (ユーリウス)答えよ コンドウ! 223 00:14:34,207 --> 00:14:37,043 《正しい発音で呼ばれた。 224 00:14:37,043 --> 00:14:39,545 しかし なぜと言われても➡ 225 00:14:39,545 --> 00:14:43,216 これまでのことを考えれば わかるだろうに》 226 00:14:43,216 --> 00:14:48,221 おそらく 価値観が違うゆえに すれ違っておいでなのかと。 227 00:14:48,221 --> 00:14:52,058 価値観だと? ユアの家庭は 貴族位であるから➡ 228 00:14:52,058 --> 00:14:54,060 そうは違わぬであろう。 229 00:14:54,060 --> 00:14:58,231 いえ 私たちのいた国では 貴族位は撤廃され➡ 230 00:14:58,231 --> 00:15:01,067 存在しません。 そうなのか? 231 00:15:01,067 --> 00:15:03,403 しかし それでもユアは聖女だぞ。 232 00:15:03,403 --> 00:15:05,571 手厚く扱われてしかるべきだ。 233 00:15:05,571 --> 00:15:07,907 それなのに 最近のユアは➡ 234 00:15:07,907 --> 00:15:10,910 それすら嫌がるそぶりを見せる。 235 00:15:10,910 --> 00:15:13,413 遠慮しているのでしょう。 236 00:15:13,413 --> 00:15:16,415 《借りを作りたくない というか➡ 237 00:15:16,415 --> 00:15:19,752 単純に 尽くされたくないのだろうな。 238 00:15:19,752 --> 00:15:22,422 元の世界に帰りたい彼女。 239 00:15:22,422 --> 00:15:25,258 聖女を囲い込み 国のシンボルとして➡ 240 00:15:25,258 --> 00:15:27,593 外交や政治に使いたい王国。 241 00:15:27,593 --> 00:15:30,596 どう考えても無理だろう》 242 00:15:30,596 --> 00:15:33,366 もういい 下がれ。 243 00:15:33,366 --> 00:15:35,535 (誠一郎)では失礼いたします。 244 00:15:35,535 --> 00:15:41,040 《まったく… 宮廷図書館で 調べものをする予定だったのに。 245 00:15:41,040 --> 00:15:43,543 急がないと》 246 00:15:43,543 --> 00:15:47,213 (誠一郎) これは マコフスカー第二騎士団長。 247 00:15:47,213 --> 00:15:50,716 ご無沙汰しております。 (マコフスカー)ちょっといいか? 248 00:15:50,716 --> 00:15:54,220 申し訳ございません このあとは 少し所用が。 249 00:15:54,220 --> 00:15:56,389 そう長くはかからん。 250 00:15:56,389 --> 00:15:59,192 《頼むから仕事をさせてくれ》 251 00:16:01,227 --> 00:16:06,065 心配しなくとも お前に手を出す 騎士はもういない。 252 00:16:06,065 --> 00:16:09,235 それで お話とは? ああ。 253 00:16:09,235 --> 00:16:11,571 ユーリウス殿下のことなのだが…。 254 00:16:11,571 --> 00:16:13,906 《まだ何かあるのか?》 255 00:16:13,906 --> 00:16:17,577 どうにかして 殿下と聖女の仲を とりもってくれないか! 256 00:16:17,577 --> 00:16:19,912 帰ります。 257 00:16:19,912 --> 00:16:23,583 (オルジフ)フゥ~ ん? 258 00:16:23,583 --> 00:16:28,087 あいつ 確か名前は コン…。 259 00:16:28,087 --> 00:16:32,258 コン… オウ? (アレシュ)セイイチロウがどうかしたのか? 260 00:16:32,258 --> 00:16:35,528 アレシュ おどかすなよ。 261 00:16:35,528 --> 00:16:40,366 お前が勝手に驚いたのだろう。 それで セイイチロウがどうした? 262 00:16:40,366 --> 00:16:42,368 セーイチロウ? 263 00:16:42,368 --> 00:16:44,704 お前がさっき言ったんだろ。 264 00:16:44,704 --> 00:16:47,540 ああ さっき…。 265 00:16:47,540 --> 00:16:51,043 いや 次の遠征の話を 聞いたからさ。 266 00:16:51,043 --> 00:16:53,880 そのセーイチロウは 来ないのかなと思って。 267 00:16:53,880 --> 00:16:55,882 最初は上からのゴリ押しと➡ 268 00:16:55,882 --> 00:16:59,218 瘴気封印計画の下調べのために 来たが➡ 269 00:16:59,218 --> 00:17:03,055 本来あれは 魔の森に 連れていくべきではない体質だ。 270 00:17:03,055 --> 00:17:05,224 二度と行かせない。 271 00:17:05,224 --> 00:17:08,060 《決定権って アレシュにあったっけ?》 272 00:17:08,060 --> 00:17:12,231 あ… そういえば その遠征に ついての書類が届いてたんだよ。 273 00:17:12,231 --> 00:17:16,903 目を通しておいてくれないか? わかった。 274 00:17:16,903 --> 00:17:19,005 ハァ…。 275 00:17:21,908 --> 00:17:25,912 セイイチロウをセイイチロウと呼ぶのは 俺だけでいい。 276 00:17:25,912 --> 00:17:28,247 ファミリーネームは コンドウだ。 277 00:17:28,247 --> 00:17:30,550 (アレシュ)呼ぶならそう呼べ。 278 00:17:33,352 --> 00:17:36,022 《オルジフ:過保護を超えた言動➡ 279 00:17:36,022 --> 00:17:39,025 何事にもコンドゥを優先➡ 280 00:17:39,025 --> 00:17:42,028 そんな彼と同居を始めたアレシュ…》 281 00:17:42,028 --> 00:17:46,198 ハァ… こりゃもう確定だな。 282 00:17:46,198 --> 00:17:51,504 アレシュの初恋の相手は 間違いなく異世界人のコンドゥだ。 283 00:17:54,040 --> 00:17:56,208 《誠一郎:出張中の司教と 経理担当も➡ 284 00:17:56,208 --> 00:17:58,544 そろそろ戻ってくるはず。 285 00:17:58,544 --> 00:18:02,381 それまでには 教会の資料を 揃えておきたい。 286 00:18:02,381 --> 00:18:07,887 問題は 俺が教会と貴族の 政治的な立ち位置に疎いこと。 287 00:18:07,887 --> 00:18:10,890 教会 貴族…。 288 00:18:10,890 --> 00:18:13,726 貴族なら 家名があるはずだ。 289 00:18:13,726 --> 00:18:16,062 でも あの司祭は 名乗らなかった》 290 00:18:16,062 --> 00:18:18,564 ミランさん。 (ミラン)はい。 291 00:18:18,564 --> 00:18:21,734 教会に入った貴族は 家と断絶するのでしょうか? 292 00:18:21,734 --> 00:18:24,070 さまざまでございますね。 293 00:18:24,070 --> 00:18:27,073 実家からの援助を受ける方も おられます。 294 00:18:27,073 --> 00:18:30,409 (ミラン)良家の子女の場合も 行儀見習いで➡ 295 00:18:30,409 --> 00:18:34,013 一時 教会に預けられることが ございますよ。 296 00:18:34,013 --> 00:18:37,183 なので まったく断絶 というわけではありません。 297 00:18:37,183 --> 00:18:39,852 (ノック) 298 00:18:39,852 --> 00:18:44,690 (ヴァルトム)失礼します。 旦那様が お戻りになりました。 299 00:18:44,690 --> 00:18:47,693 よろしければ お迎えをお願いいたします。 300 00:18:47,693 --> 00:18:51,364 《危なっ! 少しでも帰宅が 遅れていたら➡ 301 00:18:51,364 --> 00:18:54,033 鉢合わせになるところだった。 302 00:18:54,033 --> 00:18:58,037 それにしても 今日は ずいぶん早いな。 303 00:18:58,037 --> 00:19:02,375 アレシュ様が幼少の頃から 支えているヴァルトムさん。 304 00:19:02,375 --> 00:19:05,378 彼にとって 親のような存在であり➡ 305 00:19:05,378 --> 00:19:08,047 唯一 諭せる相手でもある。 306 00:19:08,047 --> 00:19:13,219 その人から出迎えを 頼まれるということは つまり…。 307 00:19:13,219 --> 00:19:18,057 聞く勇気はないけど この屋敷の使用人たちから➡ 308 00:19:18,057 --> 00:19:21,394 俺はどう 思われているのだろうか》 309 00:19:21,394 --> 00:19:24,730 おかえりなさいませ アレシュ様。 310 00:19:24,730 --> 00:19:26,732 何を企んでいる? 311 00:19:26,732 --> 00:19:31,570 なんという人聞きの悪さですか。 家主の出迎えくらいはします。 312 00:19:31,570 --> 00:19:34,340 私を何だと思ってるんですか。 313 00:19:34,340 --> 00:19:36,842 度を超えた仕事中毒者。 314 00:19:36,842 --> 00:19:40,446 《もう次から 出るのやめようかな》 315 00:19:45,351 --> 00:19:47,853 ん? 316 00:19:50,022 --> 00:19:52,691 (アレシュ)次の遠征の資料があるが 見るか? 317 00:19:52,691 --> 00:19:54,694 見ます! 318 00:19:56,862 --> 00:20:00,199 3回目の遠征で 浄化は 完了する予定なのですから➡ 319 00:20:00,199 --> 00:20:03,703 結界用の魔導士や建築家も 一緒に行って➡ 320 00:20:03,703 --> 00:20:07,540 近くの村で待機する案を 出していたのですが➡ 321 00:20:07,540 --> 00:20:09,542 通りませんでしたか。 322 00:20:09,542 --> 00:20:11,877 浄化完了は確定ではない。 323 00:20:11,877 --> 00:20:14,046 (アレシュ)浄化後の確認も必要だし➡ 324 00:20:14,046 --> 00:20:17,883 そもそも魔導士不足で 結界が張れるだけの人数は➡ 325 00:20:17,883 --> 00:20:20,219 同時に集められないだろう。 326 00:20:20,219 --> 00:20:23,889 結界は結界で 遠征を組み直しですか…。 327 00:20:23,889 --> 00:20:28,561 宮廷魔導課への就任には 一定以上の魔力が必要ですよね? 328 00:20:28,561 --> 00:20:32,064 それを超える人は…。 少ない。 329 00:20:32,064 --> 00:20:37,570 そのうえ 魔の森勤務となると 魔素耐性も高いほうがいい。 330 00:20:37,570 --> 00:20:41,073 (アレシュ)第三騎士団員は 精神力や筋力が強く➡ 331 00:20:41,073 --> 00:20:43,743 魔法のコントロールに長けている。 332 00:20:43,743 --> 00:20:48,080 魔力があっても制御できなければ 意味がないからな。 333 00:20:48,080 --> 00:20:52,418 それって 魔力は 暴走するってことですか? 334 00:20:52,418 --> 00:20:54,420 うん そうだ。 335 00:20:54,420 --> 00:20:56,589 (アレシュ)だから そういった 傾向のある子どもは➡ 336 00:20:56,589 --> 00:20:59,592 だいたい教会に預けられる。 (誠一郎)教会に? 337 00:20:59,592 --> 00:21:04,930 《誠一郎:言われてみれば 教会の 至る所に結界が張ってあった。 338 00:21:04,930 --> 00:21:08,934 そのうえ 貴族と庶民 身寄りのない子どもが➡ 339 00:21:08,934 --> 00:21:11,270 混合して働いていた。 340 00:21:11,270 --> 00:21:15,274 あれは身分に関係なく 魔力と魔素耐性に強い者が➡ 341 00:21:15,274 --> 00:21:17,276 集まった結果か…》 342 00:21:17,276 --> 00:21:20,446 (詠唱) 343 00:21:20,446 --> 00:21:22,782 ちょっ アレシュ様。 344 00:21:22,782 --> 00:21:27,286 結界の重ねがけだ。 こっちを向け。 345 00:21:27,286 --> 00:21:29,989 違う。 えっ? 346 00:21:31,957 --> 00:21:34,226 アレシュ様 重いですから! 347 00:21:34,226 --> 00:21:36,228 重くなどない。 348 00:21:36,228 --> 00:21:38,230 下ろし…。 349 00:21:40,900 --> 00:21:43,402 セイイチロウ…。 350 00:21:45,571 --> 00:21:48,741 これならいいか? えっ? 351 00:21:48,741 --> 00:21:50,743 (アレシュ)膝乗りは嫌なんだろう? 352 00:21:50,743 --> 00:21:53,913 あっ はい… ん? 353 00:21:53,913 --> 00:21:56,248 いや なんで 押し倒してるんですか? 354 00:21:56,248 --> 00:21:58,417 もう終わったでしょ。 355 00:21:58,417 --> 00:22:02,021 (アレシュ)少し肉がついてきたな。 (誠一郎)ボディーチェック!? 356 00:22:05,758 --> 00:22:08,761 《誠一郎:次の浄化遠征は6日後。 357 00:22:08,761 --> 00:22:13,465 問題は山積みなのに 気をしっかり 引き締めなくては》 358 00:22:17,269 --> 00:22:19,939 《思い出すな 思い出すな! 359 00:22:19,939 --> 00:22:23,943 アレシュ様は 花形の騎士団の 団長を務めるだけあって➡ 360 00:22:23,943 --> 00:22:29,448 地頭がいい。 学習能力も高く 勘も鋭い。 361 00:22:29,448 --> 00:22:31,951 俺が場に流されている というより➡ 362 00:22:31,951 --> 00:22:34,386 無駄を嫌い 現状で➡ 363 00:22:34,386 --> 00:22:36,722 最大の効果を得よう とする志向を➡ 364 00:22:36,722 --> 00:22:39,558 明確に狙われている 気がする。 365 00:22:39,558 --> 00:22:44,897 さすがにこれは 効率のよさで決めたらダメだろう》 366 00:22:44,897 --> 00:22:49,401 厄介な相手だな…。 367 00:22:49,401 --> 00:22:53,072 《俺に相談するのは みんな筋違いなんだよ。 368 00:22:53,072 --> 00:22:58,978 自分のことさえ いまだ まともに向き合えてないのに…》