1 00:00:07,174 --> 00:00:11,011 <本物の魔王が死んだ。 2 00:00:11,011 --> 00:00:14,848 地平のすべてを恐怖させた 世界の敵を➡ 3 00:00:14,848 --> 00:00:17,184 何者かが倒した。 4 00:00:17,184 --> 00:00:19,520 その1人の勇者は いまだ➡ 5 00:00:19,520 --> 00:00:22,856 その名も 実在も 知れぬままである。 6 00:00:22,856 --> 00:00:25,859 恐怖の時代が終息した 今➡ 7 00:00:25,859 --> 00:00:29,563 その1人を決める必要があった> 8 00:02:15,168 --> 00:02:26,046 ♬~ 9 00:02:26,046 --> 00:02:29,716 ♬~ 10 00:02:29,716 --> 00:02:33,186 タレン様! (タレン)んっ? 11 00:02:33,186 --> 00:02:37,357 ハァハァ ハァハァ…。 どうした? 少年。 12 00:02:37,357 --> 00:02:40,360 悪いが 砂糖菓子は やれんぞ。 13 00:02:40,360 --> 00:02:44,698 お父さんが いつも タレン様には お世話になってるって。 14 00:02:44,698 --> 00:02:48,368 お客さんも増えてますって お礼 言いたくて…。 15 00:02:48,368 --> 00:02:50,537 フッ… そうか。 16 00:02:50,537 --> 00:02:52,873 エヘヘ…。 だが 私は➡ 17 00:02:52,873 --> 00:02:56,209 なにも 君の父だけを 助けているわけではない。 18 00:02:56,209 --> 00:02:58,545 リチアの民が 暮らしに困らないよう➡ 19 00:02:58,545 --> 00:03:02,482 いろいろと 計画を 立てたりするのが 私の仕事だ。 20 00:03:02,482 --> 00:03:04,818 そうなの? ああ。 21 00:03:04,818 --> 00:03:08,822 君の父が 毎日 店を 開いているのと 何も変わらない。 22 00:03:08,822 --> 00:03:11,658 礼なら 君の父に言ってあげてくれ。 23 00:03:11,658 --> 00:03:15,162 あっ… あの でも 工作…。 24 00:03:15,162 --> 00:03:19,499 児童会で 工作を習ったんです。 25 00:03:19,499 --> 00:03:22,669 タレン様のことを思って 作って…。 26 00:03:22,669 --> 00:03:25,338 髪留めを入れておくのによいな。 27 00:03:25,338 --> 00:03:27,674 大事に使わせてもらうよ。 28 00:03:27,674 --> 00:03:31,511 あっ…。 よく学ぶといい 少年。 29 00:03:31,511 --> 00:03:34,681 父のように よい リチアの民となれ。 30 00:03:34,681 --> 00:03:36,683 はい! 31 00:03:46,359 --> 00:03:49,196 <警めのタレンは かつて➡ 32 00:03:49,196 --> 00:03:53,700 黄都二十九官の 第二十三将に名を連ねた➡ 33 00:03:53,700 --> 00:03:58,071 歴戦の武官であった。 34 00:03:58,071 --> 00:03:59,973 文武と政治に秀で➡ 35 00:03:59,973 --> 00:04:03,143 突出した実力を有していた 彼女は➡ 36 00:04:03,143 --> 00:04:08,315 本物の魔王の死と同時に 黄都からの独立を宣言。 37 00:04:08,315 --> 00:04:13,320 魔王自称者と認定されながらも 独自の兵力を有し➡ 38 00:04:13,320 --> 00:04:16,523 黄都との衝突に備えている> 39 00:04:29,836 --> 00:04:32,339 《きたるべき 黄都との戦争。 40 00:04:32,339 --> 00:04:34,841 そのために すべてを迅速に進め➡ 41 00:04:34,841 --> 00:04:37,844 絶対の勝機を逃してはならない》 42 00:04:40,013 --> 00:04:42,015 (ドアの閉まる音) 43 00:04:50,690 --> 00:04:53,527 ダカイ 戻ってきているのだろう? 44 00:04:53,527 --> 00:04:57,531 (ダカイ) うっそ。 なんで わかるんだよ? 45 00:04:57,531 --> 00:04:59,533 当て推量だ。 46 00:04:59,533 --> 00:05:03,803 執務室に戻るときには いつも 今の ひと言を かけていた。 47 00:05:03,803 --> 00:05:07,340 その反応を見られただけでも かいはあったな。 48 00:05:07,340 --> 00:05:10,844 ったく 大したもんだな タレンちゃんは。 49 00:05:10,844 --> 00:05:14,181 ナガンでは 例の物を手に入れたのか? 50 00:05:14,181 --> 00:05:16,149 じゃなきゃ 戻ってないさ。 51 00:05:18,652 --> 00:05:21,488 んっ…。 (ダカイ)間違いないだろ? 52 00:05:21,488 --> 00:05:24,491 まさしく 冷たい星だ。 53 00:05:24,491 --> 00:05:28,829 やはり 天才的な才覚だな ダカイ。 54 00:05:28,829 --> 00:05:31,665 で どういう代物なの? これ。 55 00:05:31,665 --> 00:05:37,170 本物の魔王より以前の時代の 記録にあった 魔具だ。 56 00:05:37,170 --> 00:05:39,206 魔王自称者 キヤズナが➡ 57 00:05:39,206 --> 00:05:43,877 大迷宮の動力源にしたと みていたが 当たっていたな。 58 00:05:43,877 --> 00:05:46,546 中心の水晶を通し 太陽の光を➡ 59 00:05:46,546 --> 00:05:50,050 都市間砲撃すら可能な 爆裂光へと変える。 60 00:05:50,050 --> 00:05:52,052 ハハハッ 物騒。 61 00:05:52,052 --> 00:05:56,389 (タレン)彼方から放逐された物に 穏便な物など 1つとして ない。 62 00:05:56,389 --> 00:06:00,794 魔剣や魔具 彼方で許容できぬ 逸脱の存在が➡ 63 00:06:00,794 --> 00:06:03,463 ことごとく こちらの世界へ 流れてくる。 64 00:06:03,463 --> 00:06:05,465 それ 俺に言ってる? 65 00:06:05,465 --> 00:06:08,969 よもや 自分が穏やかだとは 思っていまい。 66 00:06:08,969 --> 00:06:10,971 その剣だって そうだろう? 67 00:06:10,971 --> 00:06:16,643 あらゆる攻撃に 絶対の先手を誇る ラズコートの罰の魔剣。 68 00:06:16,643 --> 00:06:19,479 それも 彼方を放逐された物だろう。 69 00:06:19,479 --> 00:06:23,984 どうだかな。 冷たい星以外の魔具は どうだ? 70 00:06:23,984 --> 00:06:26,152 確かめる余裕は あったか? 71 00:06:26,152 --> 00:06:29,990 まあね。 けれど 他に めぼしい物は なかった。 72 00:06:29,990 --> 00:06:34,995 かまわん。 最低限 冷たい星さえあれば 事は済む。 73 00:06:34,995 --> 00:06:38,832 ああ… ダンジョンゴーレムは 持って帰らなくてよかったか? 74 00:06:38,832 --> 00:06:42,669 誰が倒したか知らないけど ずいぶんな物 作るよな。 75 00:06:42,669 --> 00:06:45,505 魔王自称者って連中はさ。 76 00:06:45,505 --> 00:06:49,009 貴様が撃破したものだと 思っていたが。 77 00:06:49,009 --> 00:06:53,513 まあ 俺以外でも やれるやつは いるんだろ どっかに。 78 00:06:53,513 --> 00:06:58,351 あいつ 核は 右肩だ。 合ってる? 79 00:06:58,351 --> 00:07:01,488 そこまで詳しい話は 聞いていない。 80 00:07:01,488 --> 00:07:04,457 残骸も 黄都に回収されてしまった。 81 00:07:04,457 --> 00:07:09,296 それは 残念。 貴様が斬る様を見てみたかったな。 82 00:07:09,296 --> 00:07:13,300 そういう期待は やめろよ。 俺は 剣士じゃない。 83 00:07:13,300 --> 00:07:16,303 だが 目的の魔具を手に入れた以上➡ 84 00:07:16,303 --> 00:07:19,306 貴様に任せる仕事も 変えざるをえない。 85 00:07:19,306 --> 00:07:21,508 ここ 小2か月ほど➡ 86 00:07:21,508 --> 00:07:24,844 リチアに出入りする隊商が 襲撃されている。 87 00:07:24,844 --> 00:07:27,847 黄都側が差し向けた野盗だろう。 88 00:07:27,847 --> 00:07:32,986 聞いてるよ。 だけど リチアの空は レグネジィが守ってるんだろ? 89 00:07:32,986 --> 00:07:35,322 野盗くらい 物の数じゃない。 90 00:07:35,322 --> 00:07:38,825 リチアに至る途上で 荷を奪われてしまえば➡ 91 00:07:38,825 --> 00:07:41,494 ワイバーンの軍でも どうにもなるまい。 92 00:07:41,494 --> 00:07:45,999 周辺に出没する やからについては また 別の問題もある。 93 00:07:45,999 --> 00:07:50,170 ふんふん… さては 難しい話だな? 94 00:07:50,170 --> 00:07:55,175 敵は 野盗を使って 我々の対応を 見ているということだ。 95 00:07:55,175 --> 00:07:58,011 ワイバーンの迎撃が 僅かに遅れる時刻や➡ 96 00:07:58,011 --> 00:08:00,947 重要性の高い物資の運搬。 97 00:08:00,947 --> 00:08:02,949 要は そういう情報を➡ 98 00:08:02,949 --> 00:08:06,119 外に流す役割のやつが いるってこと? 99 00:08:06,119 --> 00:08:10,790 ああ 黄都側の内通者を捜し出し 捕らえろ。 100 00:08:10,790 --> 00:08:13,793 妨害者は 貴様の判断で 斬っていい。 101 00:08:13,793 --> 00:08:17,297 斬っていいって…。 102 00:08:17,297 --> 00:08:21,601 だから 俺 剣士じゃないんだけどな。 103 00:08:37,016 --> 00:08:39,686 あとは 黄都への伝達を頼む。 (ダカイ)お兄さん ちょっといい? 104 00:08:39,686 --> 00:08:41,654 (行商人たち)んっ? 105 00:08:43,690 --> 00:08:47,027 フッ…。 ああ なんですか? 106 00:08:47,027 --> 00:08:49,829 くん製肉を買いたいなら 今…。 わざわざ 街の目の前まで➡ 107 00:08:49,829 --> 00:08:51,998 野盗が来ていたのはさ➡ 108 00:08:51,998 --> 00:08:56,336 工作員を送り込むためか? (男性たち)んっ…。 109 00:08:56,336 --> 00:09:00,106 狙いは 防空網の穴を 探るだけじゃなかったんだろ? 110 00:09:00,106 --> 00:09:03,109 混乱した隊商に 同乗させてもらって➡ 111 00:09:03,109 --> 00:09:05,612 リチア内まで 入ってきたんだ。 112 00:09:05,612 --> 00:09:10,617 襲撃された 別の馬車の商人です みたいな顔してさ。 113 00:09:10,617 --> 00:09:16,289 ああ でも 身分が行商ってことは これで 全部じゃないのか。 114 00:09:16,289 --> 00:09:18,625 指揮系統の様子を探る➡ 115 00:09:18,625 --> 00:09:21,127 別の本命がいると。 116 00:09:24,130 --> 00:09:26,132 おっ…。 117 00:09:28,635 --> 00:09:30,637 とっ…。 チッ…。 118 00:09:34,808 --> 00:09:38,144 《ダカイ:銃口が 4。 潜伏している者が 3。 119 00:09:38,144 --> 00:09:40,146 合わせて 7か》 120 00:09:42,315 --> 00:09:45,485 《敵を逃がさず 狙撃にも適した地形。 121 00:09:45,485 --> 00:09:47,487 こいつらなりの 要塞か。 122 00:09:47,487 --> 00:09:50,824 読みが当たったな》 123 00:09:50,824 --> 00:09:54,160 んっ!? 124 00:09:54,160 --> 00:09:57,497 あっ…。 黄都本国の諜報部隊か。 125 00:09:57,497 --> 00:10:01,000 いい腕だな。 126 00:10:01,000 --> 00:10:03,002 がっ! ぐわっ! 127 00:10:05,839 --> 00:10:09,843 《ここまで 4発。 全員 まだ 再装填中》 128 00:10:13,012 --> 00:10:15,014 あっ…。 129 00:10:20,019 --> 00:10:23,857 ああっ! 130 00:10:23,857 --> 00:10:26,693 ハッ…。 さて 残りは…。 131 00:10:26,693 --> 00:10:30,697 1 2と… 3で 5人か。 132 00:10:30,697 --> 00:10:32,699 うわっ! 133 00:10:32,699 --> 00:10:36,703 これで あと4人。 ハァハァ…。 134 00:10:36,703 --> 00:10:39,205 うっ…。 (工作員たち)あっ! 135 00:10:39,205 --> 00:10:41,708 なっ…。 136 00:10:41,708 --> 00:10:44,711 逃げようとしても 無駄。 137 00:10:44,711 --> 00:10:47,213 で あんたと あんたで 2人。 138 00:10:47,213 --> 00:10:50,550 きっちり 1人 残るな。 くっ…。 139 00:10:50,550 --> 00:10:53,386 あんたたちも 殺してもいいけど どうする? 140 00:10:53,386 --> 00:10:55,889 んっ… 降伏する。 あっ…。 141 00:10:55,889 --> 00:10:59,225 生かすなら こいつにしてくれ。 しっ… しかし…。 142 00:10:59,225 --> 00:11:01,494 お前の腕で勝てる剣士じゃない! 143 00:11:01,494 --> 00:11:03,696 こいつは…。 144 00:11:03,696 --> 00:11:07,500 ハッ… あ~! ハァハァ…。 命乞いで 時間を稼いで➡ 145 00:11:07,500 --> 00:11:10,670 中に残っている 1人を 逃がそうとしたよな? 146 00:11:10,670 --> 00:11:14,674 わかるよ そういうのは。 あっ ああ…。 147 00:11:14,674 --> 00:11:18,711 その1人だって 生かしておく必要はない。 148 00:11:18,711 --> 00:11:21,548 記録は この紙に残してるんだろ? 149 00:11:21,548 --> 00:11:24,050 さっき 殺したやつから 盗んだ。 150 00:11:24,050 --> 00:11:26,052 てっ… 抵抗は しない! 151 00:11:26,052 --> 00:11:29,055 だから… 剣士の情けだ。 きっ… 斬るのは やめてくれ! 152 00:11:29,055 --> 00:11:31,024 いや 無理。 153 00:11:35,395 --> 00:11:38,031 俺 剣士じゃなくて➡ 154 00:11:38,031 --> 00:11:40,033 盗賊だしさ。 155 00:11:43,369 --> 00:11:45,371 《タレン:鵲のダカイ。 156 00:11:45,371 --> 00:11:49,208 彼方では許容できぬ 逸脱の存在。 157 00:11:49,208 --> 00:11:53,212 こちらの世界へ流れてくる 客人》 158 00:11:53,212 --> 00:11:57,216 < それは 銃弾の速度すら 意識の中へと止める➡ 159 00:11:57,216 --> 00:12:00,653 逸脱の視力と 魔剣を持つ。 160 00:12:00,653 --> 00:12:04,991 それは 突破不能の迷宮を 単独で攻略する➡ 161 00:12:04,991 --> 00:12:07,994 洞察の才覚を誇る。 162 00:12:07,994 --> 00:12:11,497 それは 対処不能の刹那に 略奪を遂げる➡ 163 00:12:11,497 --> 00:12:16,002 絶対精度にして 神速の指先を持つ。 164 00:12:16,002 --> 00:12:19,172 世界の境界すら乗り越え 奪う➡ 165 00:12:19,172 --> 00:12:22,675 何よりも奔放なる 無法の徒である> 166 00:12:29,682 --> 00:12:34,020 さて… どう出る? 黄都。 167 00:12:34,020 --> 00:12:38,324 <盗賊 人間 鵲のダカイ> 168 00:13:03,016 --> 00:13:06,686 (レグネジィ) 全隊 規律を正せ。 僕を見ろ。 169 00:13:06,686 --> 00:13:09,322 (鳴き声) 170 00:13:09,322 --> 00:13:13,860 始めに言う。 これは 腐った個体の処刑だ。 171 00:13:13,860 --> 00:13:18,364 今日 リチアの民に 行方不明者が 出たことを 知っているだろう。 172 00:13:18,364 --> 00:13:22,702 ミニアのがきだ。 年齢は 9。 女児。 173 00:13:22,702 --> 00:13:25,872 この中に 心当たりのある者が いるんじゃないのか? 174 00:13:25,872 --> 00:13:27,874 (ざわめき) 175 00:13:27,874 --> 00:13:30,043 ごっ… ご報告のとおり! 176 00:13:30,043 --> 00:13:33,012 南方遊撃部隊 副長 リクエルが…。 177 00:13:33,012 --> 00:13:35,181 ここ… 子どもを食い殺した! 178 00:13:35,181 --> 00:13:37,717 目撃し… しています! 179 00:13:37,717 --> 00:13:39,686 ご報告のとおり! 180 00:13:42,722 --> 00:13:45,224 (リクエル)ガッ…。 181 00:13:45,224 --> 00:13:49,028 僕らは リチアの民の 庇護の対価として➡ 182 00:13:49,028 --> 00:13:52,365 十分な食糧支援を受けている。 183 00:13:52,365 --> 00:13:55,368 対価としてだ! ギギッ… ガッ… ガッ…。 184 00:13:55,368 --> 00:13:57,704 (レグネジィ)ばかどもでも わかるように 言う! 185 00:13:57,704 --> 00:13:59,906 リチアの民を食うこと。 186 00:13:59,906 --> 00:14:03,643 そして 警めのタレンからの 信頼を損なうことは➡ 187 00:14:03,643 --> 00:14:09,148 この群れ すべてを飢えさせる 腐った 重大な 反逆行為だ! 188 00:14:09,148 --> 00:14:13,152 南方遊撃部隊 副長 リクエル。 189 00:14:13,152 --> 00:14:15,154 申し開きがあるなら 言え。 190 00:14:15,154 --> 00:14:17,657 ガッ… うっ… うぅっ…。 191 00:14:17,657 --> 00:14:23,996 まさか リクエルが…。 (ざわめき) 192 00:14:23,996 --> 00:14:29,669 レグネジィより リチアの風へ 返る鏡盤 紐付きの陽 照らせ! 193 00:14:29,669 --> 00:14:33,673 ぐあ~! 194 00:14:33,673 --> 00:14:35,675 なっ… なぜ 俺が…。 195 00:14:35,675 --> 00:14:38,678 僕を欺けると思ったのか? くずめ! 196 00:14:38,678 --> 00:14:40,847 うっ! あっ! ガッ! 197 00:14:40,847 --> 00:14:46,686 見ろ! 規律を乱した ばかの 末路を見ろ! 198 00:14:46,686 --> 00:14:51,190 リチアの民を食う くずは… 人食いは 死罪! 199 00:14:51,190 --> 00:14:55,194 例外はない! 死罪! 死罪だ! 200 00:14:58,531 --> 00:15:03,503 1年。 このくずは 1年前に 群れに加えたやつだ。 201 00:15:03,503 --> 00:15:05,505 処置が足りなかった。 202 00:15:05,505 --> 00:15:09,675 同時期の連中には 全員 再処置を行う。 203 00:15:09,675 --> 00:15:13,346 二度と 規律を乱すな。 二度とだ! 204 00:15:23,689 --> 00:15:26,359 《僕は くずどもを導く。 205 00:15:26,359 --> 00:15:30,196 他の どのワイバーンよりも 優秀にしてみせる! 206 00:15:30,196 --> 00:15:32,565 群れから逃げるものか》 207 00:15:39,539 --> 00:15:41,507 ⦅んっ…⦆ 208 00:15:45,545 --> 00:15:48,881 《真に強き者は 率いる者。 209 00:15:48,881 --> 00:15:53,052 より多くの命に責任を負う者だ》 210 00:16:04,463 --> 00:16:06,466 (カーテ)今日は 晴れ。 211 00:16:06,466 --> 00:16:10,803 レグネジィは 朝早くに出て まだ 帰ってこない。 212 00:16:10,803 --> 00:16:13,973 最近は 特に忙しそうだ。 213 00:16:13,973 --> 00:16:16,309 (レグネジィ) 何を ブツブツ 言っているんだ? 214 00:16:16,309 --> 00:16:20,480 レグネジィ? ああ ここにいるよ。 215 00:16:20,480 --> 00:16:22,481 今日も 出撃だったの? 216 00:16:22,481 --> 00:16:25,485 くず野盗を 追い払ってきたところだ。 217 00:16:25,485 --> 00:16:28,821 毎日 遊んでる お前とは 違うんだよ。 218 00:16:28,821 --> 00:16:30,990 日記を書いてたの。 219 00:16:30,990 --> 00:16:33,159 文字の書ける貴族の人は➡ 220 00:16:33,159 --> 00:16:36,495 毎日 こういう本に 記録を付けるって。 221 00:16:36,495 --> 00:16:40,166 私も そうすれば レグネジィと話したことを➡ 222 00:16:40,166 --> 00:16:42,168 ずっと覚えていられるから。 223 00:16:42,168 --> 00:16:45,171 フン… まぬけなことを言うなよ。 224 00:16:45,171 --> 00:16:48,508 目も見えないのに どうやって 文字なんか書ける? 225 00:16:48,508 --> 00:16:52,311 フフフフ… ここ最近は これが楽しみなの。 226 00:16:56,849 --> 00:16:59,151 まだ 外は 明るいよね? 227 00:17:12,131 --> 00:17:14,300 あっ…。 僕に触るな。 228 00:17:14,300 --> 00:17:17,637 フフッ… やっぱり 不意打ちでも 無理ね。 229 00:17:17,637 --> 00:17:20,306 雑魚め。 お前みたいな雑魚➡ 230 00:17:20,306 --> 00:17:23,476 一生かかっても 僕に触れるわけないだろ。 231 00:17:23,476 --> 00:17:25,811 そうかもしれないね。 232 00:17:25,811 --> 00:17:28,514 また 別の方法を考えてみないと。 233 00:17:32,652 --> 00:17:35,988 レグネジィは リチアのことは 好き? 234 00:17:35,988 --> 00:17:39,325 お前は どうなんだよ? 何も見えないくせに。 235 00:17:39,325 --> 00:17:42,161 好きよ。 とっても きれい。 236 00:17:42,161 --> 00:17:46,165 まぬけめ。 羨ましいよ。 フフフッ…。 237 00:17:52,171 --> 00:17:54,840 今日は 歌わないのか? 238 00:17:54,840 --> 00:17:58,010 歌なら 私より もっと うまい歌手がいるわ。 239 00:17:58,010 --> 00:18:01,113 カーテの歌がいいんだ。 240 00:18:01,113 --> 00:18:03,115 そう…。 241 00:18:09,655 --> 00:18:19,665 ♬~ 242 00:18:19,665 --> 00:18:22,168 < すべてが終わった 今となっても➡ 243 00:18:22,168 --> 00:18:27,173 本物の魔王の正体を はっきりと理解している者など➡ 244 00:18:27,173 --> 00:18:30,676 どこにも いないのかもしれない。 245 00:18:30,676 --> 00:18:34,180 本物の魔王が 何者だったのか➡ 246 00:18:34,180 --> 00:18:37,183 彼女の故郷に 何をしたのか➡ 247 00:18:37,183 --> 00:18:40,019 カーテは じかに見てすらいない。 248 00:18:40,019 --> 00:18:43,689 だた 筆舌に尽くし難い恐怖の末➡ 249 00:18:43,689 --> 00:18:46,359 彼女は 光を失った。 250 00:18:46,359 --> 00:18:49,528 それでも たった1人と1羽だけが➡ 251 00:18:49,528 --> 00:18:52,531 狂気に落ちることは なかった。 252 00:18:52,531 --> 00:18:54,533 カーテは信じている。 253 00:18:54,533 --> 00:18:59,705 暗闇の中で聞こえた 現実感すら曖昧な その歌が➡ 254 00:18:59,705 --> 00:19:02,775 正気を呼び戻してくれたのだと> 255 00:19:02,775 --> 00:19:10,116 ♬~ 256 00:19:10,116 --> 00:19:12,618 (カーテ)ねえ レグネジィ。 257 00:19:12,618 --> 00:19:15,454 リチアは これから どうなるの? 258 00:19:15,454 --> 00:19:17,623 カーテは どうするんだ? 259 00:19:17,623 --> 00:19:20,960 これからも リチアに居続けるつもりなのかよ。 260 00:19:20,960 --> 00:19:25,464 フフフフ! お母さんは リチアの王様だから。 261 00:19:28,467 --> 00:19:32,471 人が死ぬぞ。 すぐに 戦争になる。 262 00:19:32,471 --> 00:19:35,641 本当だ。 僕には わかる。 263 00:19:35,641 --> 00:19:38,978 それでも レグネジィを置いていけないよ。 264 00:19:38,978 --> 00:19:41,814 フン! もし 戦争になったら➡ 265 00:19:41,814 --> 00:19:45,317 カーテみたいな ぐずは 真っ先に死ぬんだろうな。 266 00:19:45,317 --> 00:19:47,520 ええ そうね。 267 00:19:49,488 --> 00:19:52,658 あっ…。 何度やっても同じだ のろまめ。 268 00:19:52,658 --> 00:19:54,660 もう… ちょっとくらい いいじゃない。 269 00:19:54,660 --> 00:19:56,662 ほら! うおっ! あっ…。 270 00:19:56,662 --> 00:19:59,999 やっ… やめろ ばか! 転んだら どうする? 271 00:19:59,999 --> 00:20:03,335 フッ… フフッ! アハハ! ウフッ…。 272 00:20:03,335 --> 00:20:05,337 また 歌ってもいい? 273 00:20:05,337 --> 00:20:09,175 んっ… 別に 勝手にしなよ。 274 00:20:09,175 --> 00:20:12,678 (カーテ)ねえ レグネジィは 知ってる? 275 00:20:12,678 --> 00:20:16,015 この世の始まりには 天使がいて➡ 276 00:20:16,015 --> 00:20:19,018 詞神様と一緒に 世界を創ったんだって。 277 00:20:19,018 --> 00:20:21,854 そんな伝説 信じてるのか? 278 00:20:21,854 --> 00:20:26,358 うん。 天使は 歌が好きなの。 279 00:20:26,358 --> 00:20:30,196 詞術の始まりは 歌だったから。 280 00:20:30,196 --> 00:20:33,199 レグネジィが 天使だったらいいのにね。 281 00:20:38,037 --> 00:20:50,883 ♬~ 282 00:20:50,883 --> 00:20:53,552 < それは この世界で 唯一の➡ 283 00:20:53,552 --> 00:20:58,557 広大な空を支配する 自在の飛行軍勢を持つ。 284 00:20:58,557 --> 00:21:03,162 それは 死をもいとわぬ 絶対服従の群体を➡ 285 00:21:03,162 --> 00:21:07,666 まるで 1つの生命体のごとく 統率する。 286 00:21:07,666 --> 00:21:10,703 それは 戦局を支配する知性で➡ 287 00:21:10,703 --> 00:21:14,874 1つの国家の中枢へと 深く 根を張っている> 288 00:21:14,874 --> 00:21:34,059 ♬~ 289 00:21:34,059 --> 00:21:39,131 <司令 鳥竜 夕暉の翼 レグネジィ> 290 00:23:13,525 --> 00:23:16,028 ということになっている。 291 00:23:16,028 --> 00:23:19,498 では 連絡がありしだい すぐに動け。 292 00:23:24,703 --> 00:23:27,039 (クゼ)いや 違うさ。 293 00:23:27,039 --> 00:23:30,809 今回は 始末じゃなくて 護衛の仕事だ。 294 00:23:33,212 --> 00:23:37,549 (クゼ)少し やっかいな荷物が あるらしくてね。 295 00:23:37,549 --> 00:23:40,552 まあ なんとかなるよ。 296 00:23:40,552 --> 00:23:43,322 俺には 天使様が付いてるんだ。