1 00:00:02,002 --> 00:00:05,672 《ハッコン:う~ん! いい天気だな。 2 00:00:05,672 --> 00:00:08,342 んっ? 3 00:00:08,342 --> 00:00:13,347 あれは魔物じゃなくて 動物かな? かわいいな。 4 00:00:13,347 --> 00:00:15,515 って おい! 5 00:00:15,515 --> 00:00:19,186 そんな悠長なこと 言ってる場合ではない。 6 00:00:19,186 --> 00:00:22,189 荷台に揺られ かれこれ 8時間。 7 00:00:22,189 --> 00:00:26,193 こいつら 一体 俺を どこへ連れていくつもりなんだ》 8 00:02:07,995 --> 00:02:09,997 《会長の ご依頼で➨ 9 00:02:09,997 --> 00:02:13,166 今日から 集落の壁を 補強することになりまして…。 10 00:02:13,166 --> 00:02:15,168 つきましては ハッコンさんにも➨ 11 00:02:15,168 --> 00:02:17,838 しばらく そこで 商売をしてほしいそうです。 12 00:02:17,838 --> 00:02:20,507 《ハッコン:へぇ~ そうなのか。 13 00:02:20,507 --> 00:02:24,344 あれ? こいつ 討伐隊に参加したとき➨ 14 00:02:24,344 --> 00:02:27,014 俺から 金を盗もうとしたやつだ》 (グゴイル)フッ… ヘヘヘヘ。 15 00:02:27,014 --> 00:02:30,684 《改心して 真面目に働き始めたとか? 16 00:02:30,684 --> 00:02:33,687 まあ 熊会長の頼みだし 大丈夫だろ》 17 00:02:33,687 --> 00:02:35,689 いらっしゃいませ。 それは➨ 18 00:02:35,689 --> 00:02:39,693 「はい」ってことでしたよね。 では 私どもが お運びいたします。 19 00:02:39,693 --> 00:02:41,695 (悪党たち)よいしょっと! 20 00:02:41,695 --> 00:02:45,365 落とさないように 気を付けろよ。 ああ。 21 00:02:45,365 --> 00:02:47,367 うっ…。 よいしょ。 22 00:02:47,367 --> 00:02:49,369 よし OKだ! (グゴイル)へい》 23 00:02:51,371 --> 00:02:55,042 《ハッコン:それが 8時間前の俺である。 24 00:02:55,042 --> 00:02:59,212 今更だが もう少し 怪しむべきだったと反省している。 25 00:02:59,212 --> 00:03:02,149 しかし どこまで行くつもりなんだ? 26 00:03:02,149 --> 00:03:05,052 念のため ポイントでも確認しておくか》 27 00:03:06,987 --> 00:03:10,824 《これじゃあ 結界を使っても 3時間と もたないな。 28 00:03:10,824 --> 00:03:12,826 ポイントに余裕があると 浮かれていた➨ 29 00:03:12,826 --> 00:03:16,329 過去の自分の電源を 落としてやりたい気分だ》 30 00:03:16,329 --> 00:03:19,833 止めろ。 休憩するぞ。 31 00:03:19,833 --> 00:03:21,835 あ~ 疲れた。 32 00:03:21,835 --> 00:03:24,538 ちょっと 用足し 行ってくるわ。 俺もっと。 33 00:03:27,674 --> 00:03:31,511 《とりあえず 防犯カメラで 犯人たちの顔を記録しておこう》 34 00:03:31,511 --> 00:03:34,848 (シャッター音) 35 00:03:34,848 --> 00:03:38,852 久しぶりだな ハッコンさんよ。 36 00:03:38,852 --> 00:03:43,356 《ザ 小悪党め… 改心したと 信じた俺が ばかだった》 37 00:03:43,356 --> 00:03:46,193 この状況は 理解できてるよな? 38 00:03:46,193 --> 00:03:48,862 さっさと 食い物と飲み物を出しやがれ! 39 00:03:48,862 --> 00:03:53,533 もし 逆らったら どうなるか 鉄の箱でも わかるよな? 40 00:03:53,533 --> 00:03:56,203 (悪党たち)ヒヒヒヒヒ…。 残念。 41 00:03:56,203 --> 00:03:58,371 てめえ ふざけやがって! 42 00:03:58,371 --> 00:04:00,307 《んっ!》 (音声ガイド)1のダメージ! 43 00:04:00,307 --> 00:04:02,309 耐久力が 1 減りました。 44 00:04:02,309 --> 00:04:04,311 ヘヘヘ。 やめろ。 あっ…。 45 00:04:04,311 --> 00:04:08,315 中身の金が目当てだが こいつ自体にも価値があるはずだ。 46 00:04:08,315 --> 00:04:12,986 むやみに傷つけるな。 はっ… はい。 すいません 親分。 47 00:04:12,986 --> 00:04:15,655 お前さんも壊されたくはないだろ。 48 00:04:15,655 --> 00:04:18,825 ここは 従ったほうが利口だと思うが。 49 00:04:18,825 --> 00:04:22,496 あた まっ… 残念。 うっ! 50 00:04:22,496 --> 00:04:25,999 どうやら 立場が わかってねえようだな。 51 00:04:25,999 --> 00:04:30,170 おい こいつは壊れても 自分で直せるって話だったよな? 52 00:04:30,170 --> 00:04:34,341 へい。 討伐隊に参加したときも 結構 へこんでたはずなのに➨ 53 00:04:34,341 --> 00:04:37,010 きれいさっぱり 元に戻ってやした。 54 00:04:37,010 --> 00:04:40,347 なら 壊れない程度に 体に わからせてやれ。 55 00:04:40,347 --> 00:04:43,016 わかりやした! おい やっちまおうぜ! 56 00:04:43,016 --> 00:04:47,020 おらおら! さっきの威勢は どうした! 57 00:04:47,020 --> 00:04:50,690 (音声ガイド)3のダメージ! 耐久力が 3 減りました。 58 00:04:50,690 --> 00:04:55,195 《う~ん… 大したダメージではないが やられっぱなしってのも…。 59 00:04:55,195 --> 00:04:58,198 もう少し 体が頑丈だといいんだが》 60 00:04:58,198 --> 00:05:01,968 (音声ガイド)1,000ポイントを消費して 頑丈を 10 増やしますか? 61 00:05:01,968 --> 00:05:05,472 《ハッコン:えっ? ポイントで ステータスも強化できるのか》 62 00:05:05,472 --> 00:05:07,474 食らえ! 63 00:05:07,474 --> 00:05:11,144 うわっ! なんだ? こいつ さっきよりも…。 64 00:05:11,144 --> 00:05:13,480 (音声ガイド)ダメージは 0です。 65 00:05:13,480 --> 00:05:15,649 《よし ダメージを受けなくなったぞ》 66 00:05:15,649 --> 00:05:19,653 やめろ! そのくらいにしておけ。 はっ… はぁ…。 67 00:05:19,653 --> 00:05:21,988 おい こいつ 直ってないぞ! 68 00:05:21,988 --> 00:05:24,658 (グゴイル)えっ? そんな… この前は 確かに…。 69 00:05:24,658 --> 00:05:26,660 てめえ さっさと直しやがれ! 70 00:05:26,660 --> 00:05:28,662 グゴイル。 ひぃ! 71 00:05:28,662 --> 00:05:31,998 もし こいつが壊れたら わかってんだろうな? 72 00:05:31,998 --> 00:05:35,836 おっ おい… 箱野郎! 動けないふりしてるだ… おっ! 73 00:05:35,836 --> 00:05:38,839 ほっ… ほら 大丈夫! 壊れてませんぜ。 74 00:05:38,839 --> 00:05:41,508 んっ? なんだ? これ。 75 00:05:41,508 --> 00:05:45,011 まあ 飲みゃ わかるだろ。 76 00:05:45,011 --> 00:05:48,181 ブー! うげっ! くっそ まずいぞ。 77 00:05:48,181 --> 00:05:50,851 《ハッコン:フハハハハハ! どうだ! 78 00:05:50,851 --> 00:05:55,021 俺が厳選した ワースト10に選ばれし ジュースの味は!》 79 00:05:55,021 --> 00:05:59,693 お前ら こいつを中に運んで やつに調べさせるんだ。 80 00:05:59,693 --> 00:06:03,630 けど 親分 やつが 言うことを 聞くとは思えませんが…。 81 00:06:03,630 --> 00:06:07,300 そのときは お前らの首が 胴体から離れるだけだ。 82 00:06:07,300 --> 00:06:10,303 ひぃ! わっ… わかりやした! よいしょ! 83 00:06:10,303 --> 00:06:13,006 《ハッコン:やつって 一体 誰のことだ?》 84 00:06:15,642 --> 00:06:18,478 ほんと 親分って 人使いが荒いよな! 85 00:06:18,478 --> 00:06:21,147 ああ 全くだ。 86 00:06:21,147 --> 00:06:23,149 んっ…。 フゥ…。 87 00:06:23,149 --> 00:06:25,151 おい お前の好きそうな おもちゃを➨ 88 00:06:25,151 --> 00:06:27,153 持ってきてやったから 調べとけよ。 89 00:06:27,153 --> 00:06:29,823 《ああん!? 誰に向かって 口 利いてやがる! ひぃ! 90 00:06:29,823 --> 00:06:32,325 《すごい迫力だな。 女の人みたいだけど…》 91 00:06:32,325 --> 00:06:34,327 《命令してんじゃねえよ! 92 00:06:34,327 --> 00:06:36,830 こっ… これが こいつについての書き付けだ。 93 00:06:36,830 --> 00:06:39,833 しっかり 読んどけ! ああん!? いっ! 94 00:06:44,170 --> 00:06:46,172 人と話すときは➨ 95 00:06:46,172 --> 00:06:49,509 目を見て話せって ママに教わらなかったか? 96 00:06:49,509 --> 00:06:52,012 ぐっ…。 それとも ビビってんのか? 97 00:06:52,012 --> 00:06:54,014 こんな か弱い女の子によ。 98 00:06:54,014 --> 00:06:56,516 うっ…。 とと… とにかく調べとけよ! 99 00:06:56,516 --> 00:06:59,619 フン! 逃げ足だけは いっちょ前なやつらだな。 100 00:07:03,957 --> 00:07:07,627 あんた 意思のある魔道具ってのは ほんとかい? 101 00:07:07,627 --> 00:07:10,630 《正直に 答えていいものだろうか…》 102 00:07:10,630 --> 00:07:14,301 ああ すまねえ。 まずは 名乗るのが 礼儀だよな。 103 00:07:14,301 --> 00:07:16,636 (ヒュールミ) 俺の名前は ヒュールミってんだ。 104 00:07:16,636 --> 00:07:19,139 《んっ? その名前 どこかで…》 105 00:07:19,139 --> 00:07:23,476 こう見えても 俺は それなりに 有名な魔道具技師でな。 106 00:07:23,476 --> 00:07:26,479 お前さんを調べるために 拉致されたみたいだぜ。 107 00:07:26,479 --> 00:07:29,983 《あっ! ラッミスが 俺に 会わせようとしてた人か!》 108 00:07:29,983 --> 00:07:33,153 いらっしゃいませ。 おっ! マジで話せるのか。 109 00:07:33,153 --> 00:07:36,990 言葉を理解して 話す魔道具なんて 初めて お目にかかるぜ! 110 00:07:36,990 --> 00:07:38,992 いらっしゃいませ。 あっ…。 111 00:07:38,992 --> 00:07:44,497 え~っと… それは 「はい」って 意味だと 書いてあるな。 112 00:07:44,497 --> 00:07:47,667 実は 俺も 魔道具技師の端くれとして➨ 113 00:07:47,667 --> 00:07:49,836 魔道具に 人の知能を持たせる実験を➨ 114 00:07:49,836 --> 00:07:51,838 してみたことがあるんだが➨ 115 00:07:51,838 --> 00:07:55,175 結論として 今の技術力では 不可能だった。 116 00:07:55,175 --> 00:07:57,677 そこで 俺は 発想を変えてみた。 117 00:07:57,677 --> 00:08:00,780 魔道具に 人の知能を持たせるのではなく➨ 118 00:08:00,780 --> 00:08:05,285 人の魂を 魔道具に 宿すことはできないのかってな。 119 00:08:05,285 --> 00:08:08,788 《なんと その答えを 1人で導き出したのか》 120 00:08:08,788 --> 00:08:11,791 悪い。 柄にもなく 熱くなり過ぎた。 121 00:08:11,791 --> 00:08:14,127 ちょっと 水でも飲んで…。 (落下音) 122 00:08:14,127 --> 00:08:16,129 あっ…。 123 00:08:21,634 --> 00:08:24,304 もらっていいのか? いらっしゃいませ。 124 00:08:24,304 --> 00:08:26,306 じゃあ 遠慮なく。 125 00:08:26,306 --> 00:08:31,478 あっ どうやって 開けるんだ? これ。 んっ… こうか。 126 00:08:31,478 --> 00:08:33,646 うめえ! 《うん》 127 00:08:33,646 --> 00:08:36,649 疲れきった頭に 糖分が うれしいぜ! 128 00:08:36,649 --> 00:08:39,152 それに この ちょうどいい あったかさ。 129 00:08:39,152 --> 00:08:41,154 やるな あんた。 130 00:08:41,154 --> 00:08:44,491 《お~! 表情が緩むと イメージが変わるな。 131 00:08:44,491 --> 00:08:46,593 まるで 無邪気な少女のようだ》 132 00:08:49,662 --> 00:08:52,332 (ヒュールミ) お前さん ハッコンって名前なのか。 133 00:08:52,332 --> 00:08:55,001 (ハッコン)いらっしゃいませ。 (ヒュールミ)へぇ~。 134 00:08:55,001 --> 00:08:59,506 もしかして ハッコンは 人間の魂が 魔道具に宿った存在なのか? 135 00:08:59,506 --> 00:09:02,275 いらっしゃいませ。 やっぱ そうか! 136 00:09:02,275 --> 00:09:04,277 じゃあ 今から質問していくから➨ 137 00:09:04,277 --> 00:09:06,279 間違ってたら ガンガン 突っ込んでくれよな! 138 00:09:06,279 --> 00:09:08,281 いらっしゃいませ。 139 00:09:08,281 --> 00:09:11,284 ハッコンは あるじが存在する魔道具である。 140 00:09:11,284 --> 00:09:14,120 残念。 (ヒュールミ)おっ いねえのか。 141 00:09:14,120 --> 00:09:16,956 じゃあ 人間だったころの記憶は あるのか? 142 00:09:16,956 --> 00:09:20,627 いらっしゃいませ。 (ヒュールミ)へぇ~ なるほどな。 143 00:09:20,627 --> 00:09:24,464 じゃあよ そもそも 魔道具に 金は必要ないはずなのに➨ 144 00:09:24,464 --> 00:09:27,300 なんで 価格が設定されてるんだ? 145 00:09:27,300 --> 00:09:30,637 ひょっとして 商品の補充に必要なのか? 146 00:09:30,637 --> 00:09:32,972 いらっしゃいませ。 残念。 147 00:09:32,972 --> 00:09:36,142 完全に間違いではないってことか。 148 00:09:36,142 --> 00:09:39,813 となると 他にも 金を使って できることがあるのか? 149 00:09:39,813 --> 00:09:42,315 いらっしゃいませ。 いらっしゃいませ。 150 00:09:42,315 --> 00:09:45,985 《これは 実際に見せたほうが 早そうだな》 151 00:09:45,985 --> 00:09:47,987 うっ! くっ… なんだ? 152 00:09:47,987 --> 00:09:50,990 お~! 形が がらっと変わりやがった! 153 00:09:50,990 --> 00:09:55,161 ああ… 売ってる商品も違うみたいだが。 154 00:09:55,161 --> 00:09:59,165 《ハッコン:自動販売機じゃなかったら 変な気分になりそうだ》 155 00:09:59,165 --> 00:10:04,170 そうか! ハッコンは稼いだ金を使って 機能の変化が可能になるのか! 156 00:10:04,170 --> 00:10:06,506 いらっしゃいませ。 すげえな! 157 00:10:06,506 --> 00:10:09,843 他にも 何か できることはあるのか? 158 00:10:09,843 --> 00:10:12,145 お~! なんだ? これ。 159 00:10:16,015 --> 00:10:20,353 壁のようだな。 強度も なかなか ありそうだ。 160 00:10:20,353 --> 00:10:24,023 《ちょっと驚かせてみるか》 161 00:10:24,023 --> 00:10:26,192 うわっと! あっ…。 162 00:10:26,192 --> 00:10:29,195 出入りを自由にできる 強固な壁。 163 00:10:29,195 --> 00:10:32,699 これって 結界じゃねえか! すげえな ハッコン! 164 00:10:32,699 --> 00:10:35,702 たくさん 機能があるうえに 加護まで扱えるなんて! 165 00:10:35,702 --> 00:10:38,404 魔道具の範疇を超越してるぞ! 166 00:10:40,373 --> 00:10:43,710 あっ…。 《褒めてもらって うれしいが➨ 167 00:10:43,710 --> 00:10:47,046 俺は ただ 優秀な自販機の体を もらっただけだ。 168 00:10:47,046 --> 00:10:50,717 本当に誇っていいのは 彼女の知性だろう。 169 00:10:50,717 --> 00:10:54,220 彼女自身の力で 答えを導き出しているんだから》 170 00:10:56,389 --> 00:11:03,496 (寝息) 171 00:11:03,496 --> 00:11:07,500 《そろそろ 俺が いないことに みんな 気付いてくれたかな? 172 00:11:07,500 --> 00:11:11,004 ラッミスが心配し過ぎて むちゃしないといいんだけど。 173 00:11:11,004 --> 00:11:13,006 んっ?》 174 00:11:13,006 --> 00:11:15,174 あれ? こいつ 傷 直ってないか? 175 00:11:15,174 --> 00:11:17,510 シッ! そんなことより…。 176 00:11:17,510 --> 00:11:19,512 ヒヒッ! 眠ってるようだな。 177 00:11:19,512 --> 00:11:22,849 くそ生意気な女め。 痛い目に遭わせてやる。 178 00:11:22,849 --> 00:11:25,685 《寝込みを襲撃するとは ひきょうなやつらだ。 179 00:11:25,685 --> 00:11:28,688 しょうがない あれでもやるか》 180 00:11:28,688 --> 00:11:30,690 (グゴイルたち)んっ… あっ! 181 00:11:30,690 --> 00:11:33,693 なっ… なんだ? 形が変わりやがった! 182 00:11:38,031 --> 00:11:41,134 (グゴイルたち)あっ… ああ…。 183 00:11:45,538 --> 00:11:49,542 お~ すっげえな! ハハハ。 184 00:11:49,542 --> 00:11:53,713 あっ そういや 用事を思い出した。 俺 部屋に戻るわ。 185 00:11:53,713 --> 00:11:55,715 俺も 腹 痛えから 便所 行くわ。 186 00:11:55,715 --> 00:11:58,051 俺も なんか 眠たくなってきたわ。 187 00:11:58,051 --> 00:12:00,653 《う~ん… うまくいったが➨ 188 00:12:00,653 --> 00:12:03,056 なんて しょうもないやつらなんだ》 189 00:12:07,160 --> 00:12:09,495 《んっ?》 190 00:12:09,495 --> 00:12:11,831 おい 飯だ! ここに置いておくぞ。 残念。 191 00:12:11,831 --> 00:12:16,002 うわっ! ったく… なんなんだ? こいつは。 192 00:12:16,002 --> 00:12:18,171 《んっ?》 (あくび) 193 00:12:18,171 --> 00:12:21,841 飯が来たってことは 朝か。 194 00:12:21,841 --> 00:12:25,044 ウィーッス ハッコン。 いらっしゃいませ。 195 00:12:29,182 --> 00:12:32,518 チッ! もっと ましな物は出せねえのか。 196 00:12:32,518 --> 00:12:35,688 んっ… ハハッ 悪い。 (おなかの鳴る音) 197 00:12:35,688 --> 00:12:38,858 (ヒュールミ)食事に 変な物でも 入れられてないかって警戒して➨ 198 00:12:38,858 --> 00:12:42,528 ほとんど食ってねえんだ。 199 00:12:42,528 --> 00:12:45,198 んっ? どうした? ハッコン。 200 00:12:45,198 --> 00:12:47,867 また 商品が変わってやがる。 201 00:12:47,867 --> 00:12:50,370 んっ? (落下音) 202 00:12:50,370 --> 00:12:53,706 パンじゃねえか! こいつは ありがてえ! 203 00:12:53,706 --> 00:12:55,708 あむ。 んっ んっ…。 204 00:12:55,708 --> 00:12:59,379 うめえ! しかも ふっかふかじゃん! 205 00:12:59,379 --> 00:13:05,151 こんな うめえ物ばっかりじゃ 食堂 みんな ぶっ潰れるぞ! 206 00:13:05,151 --> 00:13:10,657 フゥー ごちそうさん。 うまかったぜ! 207 00:13:10,657 --> 00:13:12,659 んっ? なんか用か? 208 00:13:12,659 --> 00:13:15,161 その箱について 何か わかったのか? 209 00:13:15,161 --> 00:13:19,666 ああん!? なんで てめえの指図を 受けなきゃならねえんだよ! 210 00:13:19,666 --> 00:13:22,669 フッ… 俺は 辛抱強いほうじゃねえ。 211 00:13:22,669 --> 00:13:25,171 あと2日以内に この箱を調べ上げて➨ 212 00:13:25,171 --> 00:13:28,341 中から 金を取り出せ。 いいな? 213 00:13:28,341 --> 00:13:30,343 んっ… ケッ! 214 00:13:30,343 --> 00:13:35,348 《猶予は 2日か。 それまでに 打開策を講じなければ》 215 00:13:35,348 --> 00:13:45,358 ♬~ 216 00:13:45,358 --> 00:13:57,704 ♬~ 217 00:13:57,704 --> 00:14:01,307 《にしても ヒュールミの髪 ボサボサだな。 218 00:14:01,307 --> 00:14:04,977 でも ここには 風呂なんてないし…。 そうだ!》 219 00:14:04,977 --> 00:14:07,313 あっ… おっ? (落下音) 220 00:14:07,313 --> 00:14:09,315 また 何か くれるのか? 221 00:14:09,315 --> 00:14:11,484 でも おかげさまで 腹も減ってねえし➨ 222 00:14:11,484 --> 00:14:13,986 喉も渇いてねえぞ。 223 00:14:13,986 --> 00:14:16,823 んっ…。 224 00:14:16,823 --> 00:14:21,327 水… っていうか 温かいな これ。 お湯じゃねえか。 225 00:14:21,327 --> 00:14:23,329 んっ? 226 00:14:23,329 --> 00:14:25,998 (落下音) 227 00:14:25,998 --> 00:14:28,835 あた… またのご利用を お待ちしています。 228 00:14:28,835 --> 00:14:30,837 頭? 229 00:14:30,837 --> 00:14:34,040 もしかして これで 髪を洗えってことか? 230 00:14:36,509 --> 00:14:38,845 そういや ここに閉じ込められてから➨ 231 00:14:38,845 --> 00:14:41,347 髪も 体も 洗ってなかったな。 232 00:14:49,188 --> 00:14:53,025 《ああ… 一度は かなえたかった シチュエーションだ。 233 00:14:53,025 --> 00:14:55,194 転生してみるもんだな。 234 00:14:55,194 --> 00:14:57,530 あっ 女性用の下着は 間違えて➨ 235 00:14:57,530 --> 00:15:00,299 購入した物だということを 強調しておきたい。 236 00:15:00,299 --> 00:15:02,301 強調しておきたい!!》 237 00:15:02,301 --> 00:15:06,305 フゥー さっぱりしたぜ。 ありがとな ハッコン。 238 00:15:06,305 --> 00:15:08,307 いらっしゃいませ。 239 00:15:08,307 --> 00:15:11,310 《しかし タイムリミットは あしたの朝だ。 240 00:15:11,310 --> 00:15:13,980 どうする? 俺が あいつらの注意を引き付けて➨ 241 00:15:13,980 --> 00:15:16,649 その隙に 彼女を逃がすか。 あるいは…》 242 00:15:16,649 --> 00:15:18,651 (ヒュールミ)ハッコン。 《んっ?》 243 00:15:20,653 --> 00:15:23,156 ちと 真面目な話をしても かまわねえか? 244 00:15:23,156 --> 00:15:25,158 (ハッコン)いらっしゃいませ。 245 00:15:25,158 --> 00:15:27,326 お前 自分が犠牲になってでも➨ 246 00:15:27,326 --> 00:15:29,996 俺を逃がそうってつもりなら 無駄だぜ。 247 00:15:29,996 --> 00:15:32,832 この辺りには 魔物が わんさかいるんだ。 248 00:15:32,832 --> 00:15:37,336 そんな場所で 戦闘能力のない俺が 生き延びられると思うか? 249 00:15:37,336 --> 00:15:39,505 残念。 だろ! 250 00:15:39,505 --> 00:15:41,841 だから 逃げ出しても無駄だ。 251 00:15:41,841 --> 00:15:44,677 なんとか しのいで チャンスを待つしかねえ。 252 00:15:44,677 --> 00:15:48,014 それに 俺は 死ぬのは 別に怖かねえんだ。 253 00:15:48,014 --> 00:15:53,352 いや そういった感情が まひしちまったってのが正しいか。 254 00:15:53,352 --> 00:15:55,521 《ハッコン:なんだろう? 彼女には➨ 255 00:15:55,521 --> 00:15:59,358 人には言えない事情が あるようだ》 256 00:15:59,358 --> 00:16:03,296 眠くなってきたわ。 (あくび) 257 00:16:03,296 --> 00:16:06,299 ってことで 俺は寝る。 おやすみ! 258 00:16:06,299 --> 00:16:08,601 またのご利用を お待ちしています。 259 00:16:11,137 --> 00:16:14,140 (寝息) 260 00:16:14,140 --> 00:16:17,543 《すごい。 この寝つきのよさは 特技だな》 261 00:16:29,822 --> 00:16:32,825 おい なんの音だ!? 誰か 攻めてきやがったぞ! 262 00:16:32,825 --> 00:16:35,161 《これって あいつらが 襲撃を受けてるのか? 263 00:16:35,161 --> 00:16:37,163 早く ヒュールミを起こさないと!》 264 00:16:37,163 --> 00:16:39,665 当たりが出たら もう1本。 当たりが出たら…。 265 00:16:39,665 --> 00:16:43,669 んっ… あ~。 んっ? なんだ? (ハッコン)当たりが出たら もう1本。 266 00:16:43,669 --> 00:16:47,173 どうした? ハッコ…。 267 00:16:47,173 --> 00:16:51,010 フッ 何が起こってるかわからないが こりゃ チャンスかもしれないぜ。 268 00:16:51,010 --> 00:16:53,513 (ラッミス)ハッコーン! 《今の声は!》 269 00:16:53,513 --> 00:16:55,514 うひゃっ! (喚声) 270 00:16:55,514 --> 00:16:59,852 ハッコーン! どこにおるんや! 《ハッコン:ラッミスの声だ!》 271 00:16:59,852 --> 00:17:02,622 ラッミス? なんで あの子が? 272 00:17:02,622 --> 00:17:05,124 ハンター協会が 動いたってことなのか? 273 00:17:05,124 --> 00:17:09,629 それに ハッコンの名前 呼んでたぞ。 もしかして お前ら 知り合いか? 274 00:17:09,629 --> 00:17:12,131 いらっしゃいませ。 そうだったのか。 275 00:17:12,131 --> 00:17:14,800 ラッミスたちが来たのなら もう 安心だ。 276 00:17:14,800 --> 00:17:16,969 俺たちは 足手まといにならないように➨ 277 00:17:16,969 --> 00:17:19,472 じっとしてようぜ。 いらっしゃいませ。 278 00:17:19,472 --> 00:17:21,474 よっと。 279 00:17:21,474 --> 00:17:25,311 ハッコン いざってときは 頼むぜ。 いらっしゃいませ。 280 00:17:25,311 --> 00:17:28,648 《お任せあれ! 守ることには自信がある》 281 00:17:28,648 --> 00:17:32,652 とはいえ こりゃ 少し やべえかもしれねえな。 282 00:17:32,652 --> 00:17:35,488 残念。 この上は 倉庫になってて➨ 283 00:17:35,488 --> 00:17:38,824 あいつらが盗んだ金貨が ため込まれてるんだが➨ 284 00:17:38,824 --> 00:17:42,161 それだけじゃなく 爆石も ため込んでやがるんだ。 285 00:17:42,161 --> 00:17:44,163 《つまり 俺たちの頭上には➨ 286 00:17:44,163 --> 00:17:47,166 爆弾が置かれてるってことだよな。 287 00:17:47,166 --> 00:17:50,169 ばっかじゃねえの!》 288 00:17:50,169 --> 00:17:52,171 キャー! 289 00:17:58,010 --> 00:18:00,279 んっ… あっ…。 290 00:18:00,279 --> 00:18:05,284 フゥ… 助かったぜ ハッコン。 できるやつだな てめえは。 291 00:18:05,284 --> 00:18:09,288 この結界は ずっと維持できるのか? 292 00:18:09,288 --> 00:18:11,958 残念。 そうか。 293 00:18:11,958 --> 00:18:14,627 《このままじゃ いずれ 押し潰される。 294 00:18:14,627 --> 00:18:17,463 俺だけなら 頑丈さを上げれば 耐えられるだろう。 295 00:18:17,463 --> 00:18:21,801 だが 彼女を見捨てたら 俺は 一生 後悔することになる。 296 00:18:21,801 --> 00:18:26,305 まだ諦めるわけにはいかない。 何か 方法があるはずだ》 297 00:18:26,305 --> 00:18:28,307 あっ… おい ハッコン。 298 00:18:28,307 --> 00:18:31,310 もしかして 加護の維持には 金が必要だったりするのか? 299 00:18:31,310 --> 00:18:34,981 いらっしゃいませ。 フッ… あれ 見てみな。 300 00:18:34,981 --> 00:18:37,483 《んっ? あっ! あれって…》 301 00:18:37,483 --> 00:18:39,819 (ヒュールミ) 見えたか? 金の入った袋だ。 302 00:18:39,819 --> 00:18:42,321 《あれを結界内に引き入れて…》 303 00:18:46,158 --> 00:18:49,562 よし! この金で なんでも好きなの買ってやるぜ! 304 00:18:51,497 --> 00:18:53,499 ヘッ…。 305 00:18:53,499 --> 00:19:06,112 ♬~ 306 00:19:06,112 --> 00:19:09,949 《これで 3日も耐えれば ラッミスなら掘り当ててくれるだろう。 307 00:19:09,949 --> 00:19:12,118 あとは待つしかない》 (倒れる音) 308 00:19:12,118 --> 00:19:16,956 《んっ?》 ハァハァ…。 309 00:19:16,956 --> 00:19:19,625 《どうしたんだ? さっきまで 何も…》 310 00:19:19,625 --> 00:19:21,961 (ヒュールミ)頭が痛え。 《あっ! 311 00:19:21,961 --> 00:19:25,464 ばかか 俺は! 今 彼女は窒息状態だ! 312 00:19:25,464 --> 00:19:28,634 がれきで密閉されて 空気が薄くなってるんだ。 313 00:19:28,634 --> 00:19:31,804 どうすればいい? 時間の余裕は もう…。 314 00:19:31,804 --> 00:19:34,640 そうだ!》 315 00:19:34,640 --> 00:19:38,310 ハァハァ…。 316 00:19:38,310 --> 00:19:40,312 あっ…。 317 00:19:40,312 --> 00:19:42,314 これって…。 318 00:19:42,314 --> 00:19:46,986 んっ… くっ…。 これを 口に当てろってことか? 319 00:19:46,986 --> 00:19:48,988 いらっしゃいませ。 320 00:19:48,988 --> 00:19:51,290 ハァ…。 321 00:19:53,325 --> 00:19:57,163 《ハッコン:今ほど 俺が自販機マニアで よかったと思ったことはない。 322 00:19:57,163 --> 00:19:59,165 この酸素自動販売機は➨ 323 00:19:59,165 --> 00:20:02,001 大気汚染が問題化してた 昭和40年ごろに➨ 324 00:20:02,001 --> 00:20:04,170 実在した物なのだ》 325 00:20:04,170 --> 00:20:07,006 ありがとよ ハッコン。 326 00:20:07,006 --> 00:20:11,343 お前さんが人間の男だったら マジ やばかったかも。 327 00:20:11,343 --> 00:20:15,848 《そっ… そんなふうに言われたら 自販機なのに 胸が…。 328 00:20:15,848 --> 00:20:18,517 いや 装置が高鳴って…》 (破壊音) 329 00:20:18,517 --> 00:20:21,854 (ラッミス) ハッコーン! どこなの? 返事して! 330 00:20:21,854 --> 00:20:24,190 《あの声は!》 (ヒュールミ)ハハッ。 331 00:20:24,190 --> 00:20:26,859 ラッミスが呼んでるぞ。 返事してやれ。 332 00:20:26,859 --> 00:20:28,861 (ハッコン)いらっしゃいませ。 いらっしゃいませ。 333 00:20:28,861 --> 00:20:31,197 ハッコン? ハッコン そこにいるの? 334 00:20:31,197 --> 00:20:33,365 (ハッコン)いらっしゃいませ。 いらっしゃいませ。 335 00:20:33,365 --> 00:20:36,202 あっ ハッコン! ハッコン! 336 00:20:36,202 --> 00:20:39,038 ハッコ… おっ! 《ぐはっ! がっ!》 337 00:20:39,038 --> 00:20:43,375 (音声ガイド)25のダメージ! 耐久力が 25 減りました。 338 00:20:43,375 --> 00:20:45,377 《ああ…》 (泣き声) 339 00:20:45,377 --> 00:20:50,049 《思ったより ダメージあったな…》 (泣き声) 340 00:20:50,049 --> 00:20:54,386 ごめん ごめんね。 私が 目を離したから こんなことに…。 341 00:20:54,386 --> 00:20:56,388 ありがとうございました。 (泣き声) 342 00:20:56,388 --> 00:20:59,225 《泣きじゃくる彼女を 抱き締める腕もないし➨ 343 00:20:59,225 --> 00:21:01,160 慰める口もない。 344 00:21:01,160 --> 00:21:04,997 けど また 会えて うれしいよ ラッミス》 345 00:21:04,997 --> 00:21:07,833 (泣き声) 346 00:21:07,833 --> 00:21:11,837 (フィルミナ)団長が お金にならない 仕事を手伝うなんて➨ 347 00:21:11,837 --> 00:21:14,840 珍しいですね。 (ケリオイル)お前な…。 348 00:21:14,840 --> 00:21:18,677 俺は いつだって 人に優しく 自分にも優しい男だぜ。 349 00:21:18,677 --> 00:21:22,014 というより ここで ハッコンさんに恩を売っておけば➨ 350 00:21:22,014 --> 00:21:25,518 勧誘もしやすいだろうという 団長の汚…。 351 00:21:25,518 --> 00:21:28,854 思慮深さですよね。 フッ…。 352 00:21:28,854 --> 00:21:31,190 俺たちには目的がある。 353 00:21:31,190 --> 00:21:34,193 そのためには どんなことでも どんな手を使ってでも➨ 354 00:21:34,193 --> 00:21:36,195 やり遂げないとよ。 355 00:21:36,195 --> 00:21:40,199 ハッコンは 俺たち 愚者の奇行団の 願いをかなえるために➨ 356 00:21:40,199 --> 00:21:43,536 必要不可欠なのさ。 357 00:21:43,536 --> 00:21:49,208 ラッミス そろそろ 離してやれ。 ハッコンの体が悲鳴を上げてるぞ。 358 00:21:49,208 --> 00:21:52,878 離したら また どこかに 行っちゃうから だめなの。 359 00:21:52,878 --> 00:21:56,048 って あれ? ヒュールミ なんで ここにいるの? 360 00:21:56,048 --> 00:21:59,051 今まで 気付いてなかったのかよ。 361 00:21:59,051 --> 00:22:03,155 ほんとに いちずで まぶしいやつだよ お前は。 362 00:22:03,155 --> 00:22:07,159 まあ とにかく 脱出できてよかったな ハッコン。 363 00:22:07,159 --> 00:22:09,495 あっ? (落下音) 364 00:22:09,495 --> 00:22:14,300 (ヒュールミ)いや 別に 催促したわけじゃねえんだが。