1 00:00:13,313 --> 00:00:15,315 《ラッミス:えいっ! 2 00:00:18,986 --> 00:00:21,989 フゥ…。 3 00:00:21,989 --> 00:00:24,992 (ヒュールミ)相変わらず すげえ力だな ラッミス。 4 00:00:24,992 --> 00:00:28,829 まあ わりと取れたほうかな。 5 00:00:28,829 --> 00:00:32,332 これだけ魚がありゃ お前の親も喜ぶぜ! 6 00:00:32,332 --> 00:00:37,170 うん。 でも 力が あり過ぎて➨ 7 00:00:37,170 --> 00:00:39,840 家の物は よく壊すし➨ 8 00:00:39,840 --> 00:00:45,846 そのせいで お父さん お母さんは いつも困ったように笑ってるし。 9 00:00:45,846 --> 00:00:47,848 (ヒュールミ)ほら 顔を上げな。 10 00:00:47,848 --> 00:00:50,017 じゃないと 商品を選べないだろ? 11 00:00:50,017 --> 00:00:52,019 商品? 12 00:01:03,297 --> 00:01:07,634 ハッ! この大きな四角い箱は…。 13 00:01:07,634 --> 00:01:11,638 この感触 覚えがある。 14 00:01:11,638 --> 00:01:15,976 四角くて 優しくて 大きな この箱は➨ 15 00:01:15,976 --> 00:01:20,981 うちの命を救ってくれた 大切な魔道具》 16 00:01:20,981 --> 00:01:26,987 ハッコン もう どこにも行かんといて。 17 00:01:26,987 --> 00:01:28,989 お前が誘拐されてから➨ 18 00:01:28,989 --> 00:01:31,658 一睡もせずに 捜し続けたらしいぞ。 19 00:01:31,658 --> 00:01:33,827 《ハッコン:そうだったのか》 20 00:01:33,827 --> 00:01:36,997 (ヒュールミ)やっぱ 昔のあれと ダブったのかな? 21 00:01:36,997 --> 00:01:38,999 《昔のあれ?》 22 00:01:38,999 --> 00:01:42,336 ハッコンになら話しても 大丈夫だろう。 23 00:01:42,336 --> 00:01:47,341 昔 ある小さな村が 魔物に襲われて 壊滅した。 24 00:01:47,341 --> 00:01:52,512 俺とラッミスは その村の 数少ない生き残りでな。 25 00:01:52,512 --> 00:01:55,515 親も 両方 死んじまった。 26 00:01:55,515 --> 00:01:58,685 ラッミスは 自分に力があったのに➨ 27 00:01:58,685 --> 00:02:01,021 おびえてばかりで 何もできなかったことを➨ 28 00:02:01,021 --> 00:02:03,957 ずっと 後悔しているんだ。 29 00:02:03,957 --> 00:02:08,295 昔は 鈍くさくて 虫も殺せない性格だったくせに➨ 30 00:02:08,295 --> 00:02:10,964 ハンターになんか なりやがって。 31 00:02:10,964 --> 00:02:13,300 んっ…。 32 00:02:13,300 --> 00:02:15,802 《そんな過去があったのか。 33 00:02:15,802 --> 00:02:18,472 もし 俺が彼女の力になれるなら➨ 34 00:02:18,472 --> 00:02:20,474 なんとかしてやりたい》 35 00:02:20,474 --> 00:02:25,812 ハッコン ずっと 一緒だよ。 36 00:02:25,812 --> 00:02:30,017 《ハッコン:もちろん 俺でよければ いくらでも 一緒にいるよ》 37 00:04:15,455 --> 00:04:18,625 しばらく この集落に住むことにしたぜ。 38 00:04:18,625 --> 00:04:22,295 2人とも よろしくな。 いらっしゃいませ。 39 00:04:22,295 --> 00:04:26,299 集落で わからないことがあったら うちに聞いてね。 40 00:04:26,299 --> 00:04:28,969 ああ 頼りにしてるぜ。 41 00:04:28,969 --> 00:04:32,973 じゃあ うちは 熊会長に 復興作業を頼まれてるから➨ 42 00:04:32,973 --> 00:04:36,276 行ってくるね! おう 気を付けてな! 43 00:04:39,479 --> 00:04:41,481 んっ? 44 00:04:41,481 --> 00:04:43,984 ヒュールミ様 ハッコン様 お願いがあります。 45 00:04:43,984 --> 00:04:45,986 んっ? 46 00:04:45,986 --> 00:04:49,656 《スオリのボディーガードたちじゃないか。 どうしたんだ?》 47 00:04:49,656 --> 00:04:54,161 後ほど スオリお嬢様が お2人に 頼み事をしに参ります。 48 00:04:54,161 --> 00:04:57,497 そのときに 快く 承諾していただきたいのです。 49 00:04:57,497 --> 00:05:01,501 おい 突然 そんなこと言われても なんのことだか。 50 00:05:01,501 --> 00:05:03,436 あっ! んっ…。 51 00:05:03,436 --> 00:05:05,605 えっ! お嬢様が近くまで!? 52 00:05:05,605 --> 00:05:08,108 わっ… 我々が 先に接触したことは➨ 53 00:05:08,108 --> 00:05:10,610 どうか ご内密に。 (黒服たち)うん。 54 00:05:10,610 --> 00:05:13,613 フッ…。 んっ…。 おっ… おい。 55 00:05:13,613 --> 00:05:15,615 あっ…。 56 00:05:15,615 --> 00:05:20,287 (スオリ)あっ… あの あなた様は かの有名な魔道具技師➨ 57 00:05:20,287 --> 00:05:22,622 ヒュールミ様でいらっしゃいますよね? 58 00:05:22,622 --> 00:05:25,792 おう そうだぜ。 お嬢ちゃんは? 59 00:05:25,792 --> 00:05:29,629 わらわ… あっ… 私は スオリと申します。 60 00:05:29,629 --> 00:05:33,967 ぶしつけではありますが 私に お力を貸していただけませんか? 61 00:05:33,967 --> 00:05:37,470 こらこら 子どもが そんなことするんじゃねえよ。 62 00:05:37,470 --> 00:05:40,140 頭 上げな。 でっ… では➨ 63 00:05:40,140 --> 00:05:42,309 了承して いただけるのでしょうか? 64 00:05:42,309 --> 00:05:46,646 そうだな 理由を話してくれたら 考えてもいいぜ。 65 00:05:46,646 --> 00:05:50,984 んっ…。 実は もうすぐ 有力商家が集まり➨ 66 00:05:50,984 --> 00:05:52,986 お抱えの魔道具技師と➨ 67 00:05:52,986 --> 00:05:55,822 魔道具のお披露目会が 開催されるのです。 68 00:05:55,822 --> 00:05:58,992 それで 俺とハッコンに 目を付けたってわけか。 69 00:05:58,992 --> 00:06:02,095 はい。 その催しを計画したのが➨ 70 00:06:02,095 --> 00:06:06,766 我が商会と因縁のある競合店の カナシという小娘でして。 71 00:06:06,766 --> 00:06:10,270 ほんと あの小憎たらしい顔を 思い出すだけで…。 72 00:06:10,270 --> 00:06:12,272 キィー! 73 00:06:12,272 --> 00:06:16,776 ふ~ん。 金持ちってのも 大変なんだな。 74 00:06:16,776 --> 00:06:20,447 まあ 楽しそうだから 俺は 引き受けてもいいぜ。 75 00:06:20,447 --> 00:06:23,617 ハッコンは どう思う? いらっしゃいませ。 76 00:06:23,617 --> 00:06:27,020 じゃあ 決まりだな。 ありがとうございます! 77 00:06:29,623 --> 00:06:32,792 (話し声) 78 00:06:32,792 --> 00:06:36,963 ハッコン 見えてるか? いらっしゃいませ。 79 00:06:36,963 --> 00:06:40,133 《そういえば スオリが 目の敵にしている お嬢様は➨ 80 00:06:40,133 --> 00:06:42,135 どこにいるんだろう? 81 00:06:42,135 --> 00:06:45,138 年齢も近いみたいだが…。 82 00:06:45,138 --> 00:06:48,308 あっ あれだ! 見た目のお嬢様勝負では➨ 83 00:06:48,308 --> 00:06:50,310 スオリの負けかな》 84 00:06:50,310 --> 00:06:54,147 カナシ様。 (カナシ)あっ。 お久しぶりでございます。 85 00:06:54,147 --> 00:06:56,650 ごきげんよう スオリ様。 86 00:06:56,650 --> 00:06:59,319 どうか ご無理なさらないでくださいね。 87 00:06:59,319 --> 00:07:04,257 今回は 羨ましそうに指をくわえて 見学されてもよかったのですよ。 88 00:07:04,257 --> 00:07:08,762 オーホッホッ! カナシ様こそ 無理をなさらないでくださいね。 89 00:07:08,762 --> 00:07:11,431 驚きのあまり 心臓が止まっては➨ 90 00:07:11,431 --> 00:07:13,767 わらわの良心が痛むので。 91 00:07:13,767 --> 00:07:17,270 あらあら ない良心が どうやって 痛むのでしょうか? 92 00:07:17,270 --> 00:07:21,441 ウフフフフ。 性格だけではなくて 耳まで悪いのかしら? 93 00:07:21,441 --> 00:07:23,443 心配ですわ~! 94 00:07:23,443 --> 00:07:25,612 《子どもの会話とは 思えないくらい➨ 95 00:07:25,612 --> 00:07:27,614 とげがあるな》 96 00:07:29,783 --> 00:07:34,120 こちらの方が 急きょ ご用意された 魔道具技師ですか? 97 00:07:34,120 --> 00:07:39,459 ええ そうですわ。 超優秀な方で➨ あなたの魔道具技師とは 98 00:07:39,459 --> 00:07:42,629 比べものになりませんわよ! オーホッホッ! 99 00:07:42,629 --> 00:07:47,133 ウフフ。 今のうちに 思う存分 強がっていればいいですわ。 100 00:07:47,133 --> 00:07:50,971 後ほど 惨めに悔しがる顔を 見せてくださいませ。 101 00:07:50,971 --> 00:07:54,641 オホホホホホ。 うぅ~。 102 00:07:54,641 --> 00:07:56,976 あ~ むかつきますわ! 103 00:07:56,976 --> 00:08:00,146 お2人とも 不快な思いをさせて 申し訳ありません。 104 00:08:00,146 --> 00:08:03,917 いや むしろ おもしろかったぞ。 いらっしゃいませ。 105 00:08:03,917 --> 00:08:05,919 (スオリ/ヒュールミ)んっ? (ベル) 106 00:08:05,919 --> 00:08:10,256 紳士 淑女の皆様 ようこそ おいでくださいました。 107 00:08:10,256 --> 00:08:13,259 これより お披露目会を開始いたします。 108 00:08:13,259 --> 00:08:16,262 では 1番目の方 お願いします! 109 00:08:16,262 --> 00:08:18,965 これは どういった 魔道具なのでしょうか? 110 00:08:20,934 --> 00:08:24,437 ずばり さまざまな武器に変形する 魔道具です。 111 00:08:24,437 --> 00:08:29,109 へぇ~ 俺も 考えてみたことが あるぞ。 楽しみだぜ。 112 00:08:29,109 --> 00:08:31,277 ハッ! (観客たち)お~! 113 00:08:31,277 --> 00:08:33,279 ハッ! ハッ! 114 00:08:35,448 --> 00:08:38,451 (観客たち)ああ…。 どうです? 115 00:08:38,451 --> 00:08:40,787 この魔道具 1つで どんな武器にでも➨ 116 00:08:40,787 --> 00:08:44,624 変形をさせることができるのです。 (観客たち)んっ…。 117 00:08:44,624 --> 00:08:46,626 あっ…。 (落下音) 118 00:08:46,626 --> 00:08:49,295 《まあ そういう反応だよな》 119 00:08:49,295 --> 00:08:51,965 はい! ホッホッホッホッ。 120 00:08:51,965 --> 00:08:53,967 (うなり声) 121 00:08:53,967 --> 00:08:58,638 まだか? 俺らの出番は。 (あくび) 122 00:08:58,638 --> 00:09:01,474 次は 皆様 お待ちかね。 123 00:09:01,474 --> 00:09:04,077 カナシ様の魔道具の お披露目となります。 124 00:09:04,077 --> 00:09:08,415 よろしくお願いいたします! (ドラムロール) 125 00:09:08,415 --> 00:09:10,750 フン。 126 00:09:10,750 --> 00:09:14,421 さあ 私の魔道具技師の出番ですわ。 127 00:09:14,421 --> 00:09:16,423 とくと ご覧ください。 128 00:09:16,423 --> 00:09:18,425 お手並み拝見だな。 129 00:09:18,425 --> 00:09:21,528 フン! どうせ 大した物ではありませんわ。 130 00:09:25,098 --> 00:09:27,434 (どよめき) 131 00:09:27,434 --> 00:09:31,938 これは ある魔物を参考に 生み出された 魔道具。 132 00:09:31,938 --> 00:09:35,608 そう 人の命令を聞く 魔道具です! 133 00:09:35,608 --> 00:09:37,944 そんなことが可能なのか? (ざわめき) 134 00:09:37,944 --> 00:09:41,614 まさか あいつ…。 知能のある魔道具というのは➨ 135 00:09:41,614 --> 00:09:44,284 魔道具技師の夢でありました。 136 00:09:44,284 --> 00:09:47,287 それを この私が実現したのです! 137 00:09:50,123 --> 00:09:53,460 (観客たち)お~! くぅ~! 138 00:09:53,460 --> 00:09:56,463 ハッコン 前に話したことがあるだろ? 139 00:09:56,463 --> 00:10:00,467 魔道具に 知能を持たせる技術は まだ 発見されてないと。 140 00:10:00,467 --> 00:10:04,804 いらっしゃいませ。 だが 人の魂を宿らせれば➨ 141 00:10:04,804 --> 00:10:06,806 可能性は 皆無じゃない。 142 00:10:06,806 --> 00:10:09,976 けどな それは あまりにも危険な行為だから➨ 143 00:10:09,976 --> 00:10:12,979 魔道具技師協会によって 禁止されているんだ。 144 00:10:12,979 --> 00:10:16,649 以前 愚かな魔道具技師が そのルールを破り➨ 145 00:10:16,649 --> 00:10:19,819 1つの町を滅亡させやがった。 146 00:10:19,819 --> 00:10:21,988 《てことは もしかして…》 147 00:10:21,988 --> 00:10:23,990 (観客たち)お~! 148 00:10:23,990 --> 00:10:27,327 どうですか? 皆さん。 この すばらしい魔道具は。 149 00:10:27,327 --> 00:10:30,997 すごすぎるぞ! これで 優勝は決まりだな。 150 00:10:30,997 --> 00:10:34,167 殺して…。 (ざわめき) 151 00:10:34,167 --> 00:10:38,171 あれ? 言葉を話すなんて 聞いていませんでしたわ。 152 00:10:38,171 --> 00:10:40,173 ああ…。 153 00:10:40,173 --> 00:10:43,510 くそ! 最悪の予感が 当たっちまったようだ! 154 00:10:43,510 --> 00:10:48,014 殺して… 誰… 殺す。 155 00:10:48,014 --> 00:10:51,351 どっ… どうした? 音声なんて付けてないぞ。 156 00:10:51,351 --> 00:10:53,353 殺す。 てっ… 停止させねば! 157 00:10:53,353 --> 00:10:55,355 お前が…。 ひぃ! 158 00:10:55,355 --> 00:10:59,359 眠りから起こしたのか! うっ! あっ… うわっ! 159 00:10:59,359 --> 00:11:02,629 ハァー! ひっ ひっ… ひぃ! ああ…。 160 00:11:02,629 --> 00:11:06,633 ばかが! 人の魂を 強引に 人形に封じ込めやがって! 161 00:11:06,633 --> 00:11:09,636 そんな…。 こっ… 怖い…。 162 00:11:09,636 --> 00:11:11,804 んっ…。 おい あんたたち➨ 163 00:11:11,804 --> 00:11:14,140 あれを押さえつけられるか? はっ… はい! 164 00:11:14,140 --> 00:11:16,142 (黒服たち)うお~! 165 00:11:16,142 --> 00:11:18,144 やぁ~! 166 00:11:18,144 --> 00:11:21,648 んっ? (黒服たち)うわ~! 167 00:11:21,648 --> 00:11:23,650 あっ… うわっ! 168 00:11:23,650 --> 00:11:25,652 んっ… これか。 169 00:11:25,652 --> 00:11:28,154 魔方陣で 魂の逃げ道をなくし➨ 170 00:11:28,154 --> 00:11:30,823 洗脳系の魔法まで 付与してるのか! 171 00:11:30,823 --> 00:11:33,493 くそっ! 死者を冒とくしやがって! 172 00:11:33,493 --> 00:11:36,496 許さない…。 あっ! んっ…。 173 00:11:40,166 --> 00:11:43,570 すまない。 つらかったよな。 174 00:11:47,340 --> 00:11:51,177 寝ていたのに 無理やり起こして 悪かった。 175 00:11:51,177 --> 00:11:54,013 お前さんは 何も悪くねえよ。 176 00:11:54,013 --> 00:11:57,183 今度こそ 安らかに眠ってくれ。 177 00:11:57,183 --> 00:11:59,185 ばっ… ばかな。 178 00:11:59,185 --> 00:12:03,957 私が 幾年も研究を続け ようやく たどりついた技法だぞ。 179 00:12:03,957 --> 00:12:06,125 すぐに解除できるわけが…。 180 00:12:06,125 --> 00:12:09,796 こんな お粗末な方法で 偉そうなもんだな。 181 00:12:09,796 --> 00:12:12,465 この俺 ヒュールミの手にかかれば➨ 182 00:12:12,465 --> 00:12:15,468 蛙人魔の子どもを潰すより たやすいぜ。 183 00:12:15,468 --> 00:12:17,470 ヒュ… ヒュールミ? んっ? 184 00:12:17,470 --> 00:12:19,973 まさか あの 騒乱の天才児 ヒュールミか? 185 00:12:19,973 --> 00:12:21,975 魔道具技師教育校で➨ 186 00:12:21,975 --> 00:12:24,644 爆発や ぼや騒ぎを何度も起こした 問題児だよな。 187 00:12:24,644 --> 00:12:28,147 強力すぎる睡眠薬を作って 学校中 眠らせたとか。 188 00:12:28,147 --> 00:12:31,484 水を浄化する薬を開発して 汚れた池に入れたら➨ 189 00:12:31,484 --> 00:12:34,821 浄化どころか 水が すべて 蒸発したって話もあるぞ。 190 00:12:34,821 --> 00:12:37,991 お前ら 若いころの話は やめろ! 191 00:12:37,991 --> 00:12:40,326 フフフ。 カナシ様➨ 192 00:12:40,326 --> 00:12:44,497 今回は わらわの 勝ちのようですわね。 キィー! 193 00:12:44,497 --> 00:12:46,499 《やれやれ。 194 00:12:46,499 --> 00:12:49,669 まあ 面倒な騒動はあったが 無事 解決できたので➨ 195 00:12:49,669 --> 00:12:53,339 今回の依頼は 成功ということでいいか。 196 00:12:53,339 --> 00:12:56,175 ただ 1つ 問題があるとすれば➨ 197 00:12:56,175 --> 00:12:59,679 ひょっとして 俺 存在を忘れられてないか?》 198 00:13:02,615 --> 00:13:05,785 《ハッコン:集落に 雪が降り始めた。 199 00:13:05,785 --> 00:13:09,989 どうやら 清流の湖階層が 冬を迎えたようだ》 200 00:13:13,293 --> 00:13:16,796 (ムナミ)皆さん よく 集まってくださいました。 201 00:13:16,796 --> 00:13:19,966 まさか やつらが ここまで手を伸ばすとは。 202 00:13:19,966 --> 00:13:22,302 ああ 油断していた。 203 00:13:22,302 --> 00:13:25,805 あれは 解放された階層の7割を 手中に収めて➨ 204 00:13:25,805 --> 00:13:28,808 この清流の湖階層にも 手を伸ばしてきた。 205 00:13:28,808 --> 00:13:31,978 対策を取らねば 一瞬にして 滅ぼされるぞ。 206 00:13:31,978 --> 00:13:34,981 我々は 一致団結しなければいけません。 207 00:13:34,981 --> 00:13:39,986 今こそ 最強最悪の食堂 鎖食堂を排除するのです! 208 00:13:39,986 --> 00:13:42,322 そうだ! このままじゃ 店が潰れちまう。 209 00:13:42,322 --> 00:13:44,323 それだけは まずい…。 210 00:13:44,323 --> 00:13:48,161 そこで 切り札として ある お方を お招きしています。 211 00:13:48,161 --> 00:13:50,663 ひと言 ご挨拶いただけますか? 212 00:13:50,663 --> 00:13:53,166 いらっしゃいませ。 (店主たち)お~! 213 00:13:53,166 --> 00:13:57,003 ハッコンさん ありがとうございます。 フッ…。 214 00:13:57,003 --> 00:13:59,338 《今の話をまとめると➨ 215 00:13:59,338 --> 00:14:03,443 集落に 大手外食チェーンの 鎖食堂が進出してきて➨ 216 00:14:03,443 --> 00:14:07,613 もともとあった飲食店が 廃業の危機にあるらしい》 217 00:14:07,613 --> 00:14:09,615 ともかく このままでは➨ 218 00:14:09,615 --> 00:14:12,285 我々は 本気で追い込まれてしまいます。 219 00:14:12,285 --> 00:14:14,454 くそっ 鎖食堂め! 220 00:14:14,454 --> 00:14:16,956 うちには かわいい子どもたちがいるんだぞ。 221 00:14:16,956 --> 00:14:19,292 どうやって 冬を越せばいいんだ! 222 00:14:19,292 --> 00:14:21,294 あっ…。 んっ? 223 00:14:21,294 --> 00:14:23,629 《なんか 茶番劇っぽいけど➨ 224 00:14:23,629 --> 00:14:25,798 ここに呼ばれた理由は わかった。 225 00:14:25,798 --> 00:14:30,136 要するに この状況を打破する策を 俺に求めているんだな》 226 00:14:30,136 --> 00:14:34,307 ハッコンさん 私たちに 協力して もらえませんでしょうか? 227 00:14:34,307 --> 00:14:36,309 もし 手伝ってくれるなら➨ 228 00:14:36,309 --> 00:14:40,313 宿が復旧した際に ラッミスの宿泊費を半額にしますよ! 229 00:14:40,313 --> 00:14:43,983 《ラッミスのためになるなら 断る理由は消滅した》 230 00:14:43,983 --> 00:14:47,320 いらっしゃいませ。 ありがとうございます! 231 00:14:47,320 --> 00:14:53,159 《沸き立つのは 結構だけど これって 責任重大だよな》 232 00:14:53,159 --> 00:14:57,163 《しょうがない。 ラッミスとヒュールミにも 手伝ってもらうか》 233 00:14:59,832 --> 00:15:01,834 いらっしゃいませ いらっしゃいませ! 234 00:15:01,834 --> 00:15:03,770 食のことなら なんでも そろう➨ 235 00:15:03,770 --> 00:15:07,940 おいしい 安い 便利で おなじみの 鎖食堂でございます! 236 00:15:07,940 --> 00:15:11,778 すっごく立派だね。 うわさには聞いていたが➨ 237 00:15:11,778 --> 00:15:14,781 とうとう この階層にまで 出店しやがったのか。 238 00:15:14,781 --> 00:15:17,450 ムナミたちがビビるのも しかたないぜ。 239 00:15:17,450 --> 00:15:20,119 おやおや 敵情視察ですか? んっ? 240 00:15:20,119 --> 00:15:23,956 いらっしゃいませ。 うわっ なんで分かったんですか? 241 00:15:23,956 --> 00:15:26,292 ラッミス 背中 背中。 242 00:15:26,292 --> 00:15:29,796 あなたが うわさの 意思のある魔道具ですか。 243 00:15:29,796 --> 00:15:32,298 どうです? うちで働いてみませんか? 244 00:15:32,298 --> 00:15:34,300 好待遇は 保証しますよ。 245 00:15:34,300 --> 00:15:37,637 ハッコンは そんな所で働いたりしないよ! 246 00:15:37,637 --> 00:15:39,972 ずっと うちと 一緒にいるんだから! 247 00:15:39,972 --> 00:15:42,975 ねえ? ハッコン! いらっしゃいませ。 248 00:15:42,975 --> 00:15:44,977 ほ~らね! 249 00:15:44,977 --> 00:15:46,979 それは 残念ですね。 250 00:15:46,979 --> 00:15:50,817 まあ 数か月もしたら 自分で売り込みに来そうですが。 251 00:15:50,817 --> 00:15:53,986 では 忙しいので 失礼します。 252 00:15:53,986 --> 00:15:55,988 うぅ~。 253 00:15:55,988 --> 00:16:00,993 (話し声) 254 00:16:00,993 --> 00:16:04,430 なんというか 想像どおりの味だな。 255 00:16:04,430 --> 00:16:06,432 普通だよね。 256 00:16:06,432 --> 00:16:10,102 正直 ハッコンの食事に 慣れちまったせいか➨ 257 00:16:10,102 --> 00:16:14,106 驚きというか 感動がねえな。 うん。 258 00:16:14,106 --> 00:16:17,443 それに 味が薄い気がする。 259 00:16:17,443 --> 00:16:20,947 《ハッコン:なるほど。 この世界は 調味料が貴重だから➨ 260 00:16:20,947 --> 00:16:23,115 薄味が基本らしい。 261 00:16:23,115 --> 00:16:25,451 攻略の糸口が見つかったかも!》 262 00:16:25,451 --> 00:16:30,957 これより 第2回 打倒 鎖食堂 せん滅 大集会を始めます。 263 00:16:30,957 --> 00:16:32,959 フッ…。 264 00:16:32,959 --> 00:16:37,129 勝負は 鎖食堂が 開店セールを 実施中の 今しかありません。 265 00:16:37,129 --> 00:16:39,799 この間に 客の流出を防ぐため➨ 266 00:16:39,799 --> 00:16:42,969 客の胃袋を わしづかみにしましょう。 267 00:16:42,969 --> 00:16:46,639 そのために 新しいメニューの開発が必要です。 268 00:16:46,639 --> 00:16:50,476 皆さん 試作品は 持ってきてますか? 269 00:16:50,476 --> 00:16:54,313 (店主たち)お~! なんか すげえな。 270 00:16:54,313 --> 00:16:57,817 いらっしゃいませ。 271 00:16:57,817 --> 00:17:00,653 ハッコンさん ちょっと 私の試作品について➨ 272 00:17:00,653 --> 00:17:02,588 ご意見 頂けますか? 273 00:17:02,588 --> 00:17:05,591 《俺は 試食できないんだよな》 274 00:17:05,591 --> 00:17:08,761 え~っと ハッコンが困ってるみたいだから➨ 275 00:17:08,761 --> 00:17:11,597 うちとヒュールミが食べて 感想を伝えるよ。 276 00:17:11,597 --> 00:17:14,500 わかったわ。 じゃあ よろしく! 277 00:17:17,937 --> 00:17:22,275 うん。 悪くないけど 味が少し薄いかな。 278 00:17:22,275 --> 00:17:26,612 もうちょっと濃厚なほうが パスタに絡んで おいしいと思うな。 279 00:17:26,612 --> 00:17:29,949 あと パスタは もうちょっと スープを吸い込ませたほうが➨ 280 00:17:29,949 --> 00:17:33,619 うまくなると思うぜ。 《2人とも 的確な意見だ》 281 00:17:33,619 --> 00:17:36,455 ちょ… ちょっと待って! 今 メモする…。 282 00:17:36,455 --> 00:17:38,457 うっ! 283 00:17:38,457 --> 00:17:41,627 えっ? 284 00:17:41,627 --> 00:17:44,463 あっ ハッコンさん これは? 285 00:17:44,463 --> 00:17:46,465 あん。 んっ…。 286 00:17:46,465 --> 00:17:49,135 んっ! おいしい! 287 00:17:49,135 --> 00:17:53,306 濃いめの味付けで とろみも強い。 これって 動物の乳じゃない? 288 00:17:53,306 --> 00:17:55,975 うんうん。 あっ だとしたら もっと こうやって…。 289 00:17:55,975 --> 00:17:59,645 《ハッコン:思惑どおり 参考になったようだ》 290 00:17:59,645 --> 00:18:03,849 ハッコンさん 俺は どうしたらいい? うちのも教えてくれ! 291 00:18:06,585 --> 00:18:11,257 うめえ! 衣が カラッと揚がって 中は ジューシー! 最高じゃねえか! 292 00:18:11,257 --> 00:18:13,926 生地の中に 果物とクリームが入ってる! 293 00:18:13,926 --> 00:18:15,928 甘くて おいしい! 294 00:18:15,928 --> 00:18:18,764 《ハッコン:こんな感じで 商品を提供してみたら➨ 295 00:18:18,764 --> 00:18:22,768 店主たちは それを参考に メニュー開発に 取りかかり始めた》 296 00:18:25,771 --> 00:18:29,942 さあさあ いらっしゃい! 今日から 新メニューを販売するよ! 297 00:18:29,942 --> 00:18:33,446 お肉を油で揚げ うまみを封じ込めた 至高の一品! 298 00:18:33,446 --> 00:18:36,115 ここでしか味わえない味だよ! 299 00:18:36,115 --> 00:18:38,951 中に おいしい果物と クリームが詰まった➨ 300 00:18:38,951 --> 00:18:41,620 スイーツは いかがですか? 301 00:18:41,620 --> 00:18:45,291 中身の果物は 自由に選べますよ! 302 00:18:45,291 --> 00:18:48,961 いよいよ 勝負が始まるね。 ああ。 303 00:18:48,961 --> 00:18:53,299 これで 鎖食堂に流れた客を 取り返せればいいんだが。 304 00:18:53,299 --> 00:18:57,970 んっ? うまそうな匂い。 食べてくか? 305 00:18:57,970 --> 00:19:00,973 あっちは また 並んでるな。 そうしよう。 306 00:19:07,079 --> 00:19:10,583 うめえ! こんな料理 食べたことねえぞ。 307 00:19:10,583 --> 00:19:13,419 鎖食堂より 断然 こっちだな。 308 00:19:13,419 --> 00:19:15,588 《ハッコン:よし。 新メニューは➨ 309 00:19:15,588 --> 00:19:17,923 ラッミスとヒュールミが 味見したおかげで➨ 310 00:19:17,923 --> 00:19:20,092 かなり いい仕上がりになってるようだ》 311 00:19:20,092 --> 00:19:22,094 あっ! 《んっ?》 312 00:19:22,094 --> 00:19:25,931 全然 お客さんが来ないと思ったら これは 一体…。 313 00:19:25,931 --> 00:19:27,933 まさか お前らが? 314 00:19:27,933 --> 00:19:30,436 またのご利用を お待ちしています。 315 00:19:30,436 --> 00:19:32,605 くそ… 覚えてろよ! 316 00:19:32,605 --> 00:19:37,109 ざまあみろってんだ。 エヘヘ。 やったね ハッコン! 317 00:19:37,109 --> 00:19:41,947 《ハッコン:こうして ムナミたちの店は まれに見る 大盛況となった。 318 00:19:41,947 --> 00:19:45,451 それから 1か月後 客が激減した 鎖食堂は➨ 319 00:19:45,451 --> 00:19:49,455 あっさりと 清流の湖階層の 集落から 撤退した》 320 00:19:51,457 --> 00:19:54,126 《ハッコン:正直 肩透かしを食らった気分だ。 321 00:19:54,126 --> 00:19:56,295 ここまで見事な引き際だと➨ 322 00:19:56,295 --> 00:19:59,131 裏があるのではないかと 疑ってしまう》 323 00:19:59,131 --> 00:20:02,468 (ケリオイル)よう ハッコン。 また 活躍したらしいな。 324 00:20:02,468 --> 00:20:04,470 いらっしゃいませ。 325 00:20:04,470 --> 00:20:07,807 今日は お前さんに相談があってな。 326 00:20:07,807 --> 00:20:10,643 冬が過ぎたら 俺たちの遠征に つきあわないか? 327 00:20:10,643 --> 00:20:14,814 残念。 相変わらず 即答しやがる。 328 00:20:14,814 --> 00:20:18,651 俺って 嫌われてるのか? (ハッコン)いらっしゃいませ。 329 00:20:18,651 --> 00:20:20,653 お前な…。 330 00:20:20,653 --> 00:20:24,156 お得意様には 愛想よく 接するもんだぜ。 331 00:20:24,156 --> 00:20:28,160 お前さんの救出には 進んで 立候補したんだけどな~。 332 00:20:28,160 --> 00:20:32,331 《確かに。 愚者の奇行団が 力を貸してくれたから➨ 333 00:20:32,331 --> 00:20:36,669 あっさり 盗賊団を せん滅できたって話だしな…》 334 00:20:36,669 --> 00:20:38,671 ありがとうございました。 335 00:20:38,671 --> 00:20:41,507 おっ 少しは 打ち解ける気になったか。 336 00:20:41,507 --> 00:20:45,845 まあ ラッミスにも 話を通してからってことだよな。 337 00:20:45,845 --> 00:20:48,180 雪解けまでには まだ 時間がある。 338 00:20:48,180 --> 00:20:51,016 のんびり考えておいてくれや。 339 00:20:51,016 --> 00:20:56,188 《俺の気持ちは ともかく ラッミスが どう思うかだよな》 340 00:20:56,188 --> 00:20:59,859 愚者の奇行団といえば 超有名どころだ。 341 00:20:59,859 --> 00:21:04,630 それに同行できるのなら 普通は 喜ぶべきことだが…。 342 00:21:04,630 --> 00:21:08,634 ラッミス お前は 大丈夫なのか? 343 00:21:08,634 --> 00:21:11,137 私は 戦いたい。 344 00:21:11,137 --> 00:21:13,639 そうじゃないと いつまでたっても➨ 345 00:21:13,639 --> 00:21:15,641 強くなれないから。 346 00:21:17,810 --> 00:21:21,981 もしかして 敵を討つつもりかい? 347 00:21:21,981 --> 00:21:24,483 俺が 何を言っても無駄か。 348 00:21:24,483 --> 00:21:27,820 今のお前には 頼もしい相棒がいるしな。 349 00:21:27,820 --> 00:21:33,492 いらっしゃいませ。 ありがとう ハッコン ヒュールミ。 350 00:21:33,492 --> 00:21:36,996 《ハッコン:ラッミスは ずっと つらい思いを抱えてたんだな。 351 00:21:36,996 --> 00:21:41,167 それなのに いつも 俺に優しくしてくれて。 352 00:21:41,167 --> 00:21:45,838 何も言えないけど 俺に できることは…》 353 00:21:45,838 --> 00:21:47,840 んっ? 354 00:21:47,840 --> 00:21:51,177 お~! こんな きれいな花 見たことねえぞ! 355 00:21:51,177 --> 00:21:53,579 あっ…。 356 00:21:56,682 --> 00:22:00,853 もしかして うちに くれるの? いらっしゃいませ。 357 00:22:00,853 --> 00:22:02,788 フッ…。 (ヒュールミ)よかったじゃねえか。 358 00:22:02,788 --> 00:22:07,626 フフッ。 ありがとう ハッコン! 大事にするね! 359 00:22:07,626 --> 00:22:09,795 《ハッコン:知ってるかい? ラッミス。 360 00:22:09,795 --> 00:22:14,300 ピンク色のカーネーションの花言葉は 感謝っていうんだよ》