1 00:00:03,503 --> 00:00:07,007 この子が? 辺境伯の? へぇ~。 2 00:00:07,007 --> 00:00:11,345 君 すごいわねぇ あのハーフェンくんを どうやって倒したの? 3 00:00:11,345 --> 00:00:15,015 公爵家のバカ息子には いい薬になったんじゃないの? 4 00:00:15,015 --> 00:00:17,017 あっ 今のは ないしょね。 5 00:00:17,017 --> 00:00:19,686 ところで君 ホントにレベル2なの? 6 00:00:19,686 --> 00:00:21,855 もう一度 測り直したら? 7 00:00:21,855 --> 00:00:24,558 (ハルト)は… はあ…。 8 00:00:27,694 --> 00:00:30,697 《呼び出し受けて 即退学かと思ったら➡ 9 00:00:30,697 --> 00:00:33,367 めっちゃ褒められてしまった…。 10 00:00:33,367 --> 00:00:36,703 まったく… あのパイセンのせいだ! 11 00:00:36,703 --> 00:00:39,039 あんにゃろ~ どうしてくれんだ!》 12 00:00:39,039 --> 00:00:41,041 おい アイツだろ? 13 00:00:41,041 --> 00:00:44,544 シュナイダル様を一撃で ぶっ飛ばしたヤツって…。 うっ! 14 00:00:44,544 --> 00:00:47,214 (女子生徒A)ゼンフィス辺境伯の ご子息だそうよ。 15 00:00:47,214 --> 00:00:50,384 (女子生徒B)あんな かわいい顔して ねぇ…。 16 00:00:50,384 --> 00:00:55,556 《ハルト:え… もしかして 学院中のうわさになってるの!? 17 00:00:55,556 --> 00:00:58,058 一刻も早く引きこもりた~い!》 18 00:00:59,993 --> 00:01:02,496 (ティア)おや? ハルトくんではないか! 19 00:01:02,496 --> 00:01:06,166 絶対に嫌です! まだ何も言ってないよ? 20 00:01:06,166 --> 00:01:09,002 いやいや 昨日はすまなかった。 21 00:01:09,002 --> 00:01:12,673 これでも話しすぎたと 反省してるのだよ…。 22 00:01:12,673 --> 00:01:16,176 ってことで 私の研究室に入らないかい? 23 00:01:16,176 --> 00:01:20,514 《そういえば コピーが 「教授に 捕まった」って言ってたな》 24 00:01:20,514 --> 00:01:25,185 すみません なんの話か 忘れてしまったので。 ではっ。 25 00:01:25,185 --> 00:01:28,689 しかたないな もう一度 説明してあげよう。 26 00:01:28,689 --> 00:01:32,893 《うへえ~ 諦め悪いな この人》 27 00:03:12,659 --> 00:03:16,496 いいかい この学院のカリキュラムは2つあって➡ 28 00:03:16,496 --> 00:03:19,166 どちらかに 所属しなければならない。 29 00:03:19,166 --> 00:03:21,334 一つは 「騎士コース」。 30 00:03:21,334 --> 00:03:25,172 教練室で魔法の使い方や 応用を学ぶのさ。 31 00:03:25,172 --> 00:03:30,177 将来は国の主戦力たる 騎士や軍人になるためのコースだね。 32 00:03:30,177 --> 00:03:32,679 もう一つは 「博士コース」。 33 00:03:32,679 --> 00:03:36,349 研究室にこもり 新たな魔法を開発したり➡ 34 00:03:36,349 --> 00:03:38,852 利用方法を模索したりするのさ。 35 00:03:38,852 --> 00:03:43,356 君は入試から見るに 古代魔法に興味があるのでは? 36 00:03:43,356 --> 00:03:45,525 (ハルト)ええ まあ…。 だったら➡ 37 00:03:45,525 --> 00:03:47,861 私のところで決まりじゃないか! 38 00:03:47,861 --> 00:03:50,530 (ハルト)いえ あなた以外のところがいいです。 39 00:03:50,530 --> 00:03:53,033 そうと決まれば この紙にサインだ! 40 00:03:53,033 --> 00:03:55,035 だから 嫌ですって。 41 00:03:55,035 --> 00:03:57,704 ⚟お… お~ いたいた! 42 00:03:57,704 --> 00:04:02,976 やっと見つけたぞ! 久しぶりだな ハルト~! 43 00:04:02,976 --> 00:04:05,312 あだだだだだだだ…! 44 00:04:05,312 --> 00:04:07,314 《ハルト:え~と…。 45 00:04:07,314 --> 00:04:09,649 いきなり向かってきた この人は どちら様?》 46 00:04:09,649 --> 00:04:12,319 (マリアンヌ)ライアス! 《ライアス?》 47 00:04:12,319 --> 00:04:15,989 (マリアンヌ)まったく そんな乱暴な挨拶がありますか! 48 00:04:15,989 --> 00:04:20,994 《ハルト:マリアンヌお姉ちゃん…? えっ?》 49 00:04:20,994 --> 00:04:24,331 痛い痛い痛い…。 《このマッチョ… ライアス!?》 50 00:04:24,331 --> 00:04:27,000 (マリアンヌ)ハルトくん お久しぶりですね。 51 00:04:27,000 --> 00:04:30,504 《ハルト:お姉ちゃんは 相変わらずの美人さんです》 52 00:04:30,504 --> 00:04:33,507 (ライアス)お前 また強くなったんじゃないか? 53 00:04:33,507 --> 00:04:36,510 《ハルト:マッチョ… マッチョだ…》 54 00:04:36,510 --> 00:04:40,013 え~っと 俺に何か用ですか? 55 00:04:40,013 --> 00:04:44,184 おいおい 同じ新入生なんだから 敬語はやめろよ。 56 00:04:44,184 --> 00:04:47,354 いえ 王女に尋ねたので。 なんだとぉ! 57 00:04:47,354 --> 00:04:49,523 まあまあ 落ち着いて。 58 00:04:49,523 --> 00:04:52,359 ハルトくんは もう所属は決まりましたか? 59 00:04:52,359 --> 00:04:54,361 いえ まだですけど…。 60 00:04:54,361 --> 00:04:57,864 でしたら 私と一緒の研究室に 入りませんか? 61 00:04:57,864 --> 00:05:02,803 ちょ… ずるいぞ姉貴! ハルトは僕と同じところに入るんだ! 62 00:05:02,803 --> 00:05:04,805 待った 待ったぁ! 63 00:05:04,805 --> 00:05:07,474 彼は私のところに入ると 決まったのだよ! 64 00:05:07,474 --> 00:05:10,810 はあ? 教師が推薦するとか ズルいぞ! 65 00:05:10,810 --> 00:05:15,015 そちらこそ! たとえ王族だろうと ここは譲れないよ! 66 00:05:17,150 --> 00:05:22,322 んっ? お前 もしかして ティアリエッタ・ルセイヤンネル教授だろ! 67 00:05:22,322 --> 00:05:25,659 ほう 王子が私を知っているとは。 68 00:05:25,659 --> 00:05:30,330 王家の人間も 私の研究に興味があるようだね。 69 00:05:30,330 --> 00:05:32,999 ハルト ここだけはやめとけ。 70 00:05:32,999 --> 00:05:36,670 コイツ ろくな結果も出せない 古くさ~い研究やってて➡ 71 00:05:36,670 --> 00:05:39,506 他の教師とも 衝突しまくってるらしい。 72 00:05:39,506 --> 00:05:43,677 むっ! 王子殿下 成果を出せないのでなく➡ 73 00:05:43,677 --> 00:05:46,680 愚か者どもが 理解できないだけだよ。 74 00:05:46,680 --> 00:05:51,184 なっ こういう感じだ。 なにおう! やるか この野郎! 75 00:05:51,184 --> 00:05:53,186 ハルトは僕のところに入るんだ! 76 00:05:53,186 --> 00:05:55,188 いいや 私だ! 77 00:05:55,188 --> 00:05:57,190 もちろん 私ですよね? 78 00:05:57,190 --> 00:05:59,192 ハルト! ハルトくん! ハルトくん! 79 00:05:59,192 --> 00:06:01,127 さあ! さあ! さあ! 80 00:06:01,127 --> 00:06:03,797 《ハルト:え~ めんどくさ~》 81 00:06:03,797 --> 00:06:06,633 (イリス)あ… あの…。 キッ! なんだね! 82 00:06:06,633 --> 00:06:08,802 君もハルトくんの勧誘かい!? 83 00:06:08,802 --> 00:06:12,806 (イリス)あ… いや… ちょっと 彼に用があって…。 84 00:06:12,806 --> 00:06:14,808 あ…。 《なんだ? 85 00:06:14,808 --> 00:06:17,310 ここでは言えないような用か? 86 00:06:17,310 --> 00:06:19,312 んっ でも待てよ? 87 00:06:19,312 --> 00:06:24,317 コイツを利用すれば ここから抜け出せるんじゃ?》 88 00:06:24,317 --> 00:06:28,989 あ~ すみません。 実は俺 コイツと約束してたんです。 89 00:06:28,989 --> 00:06:30,991 (3人)えっ。 ではっ! 90 00:06:30,991 --> 00:06:33,159 (3人)あっ! 91 00:06:33,159 --> 00:06:36,830 ライアス! あのお方は ハルトくんと どういった関係で!? 92 00:06:36,830 --> 00:06:39,332 知るかよ! ぐぬぬぬぬぬ…。 93 00:06:39,332 --> 00:06:42,836 (ティア)私は諦めないぞ~! 94 00:06:48,341 --> 00:06:51,144 ハァ ハァ ハァ…。 ハァ ハァ ハァ…。 95 00:06:53,513 --> 00:06:57,017 いきなり連れ出して すまんかった。 でっ 用事って? 96 00:06:57,017 --> 00:07:02,289 ああ…。 だが その前に 気になることがあるのだが…。 97 00:07:02,289 --> 00:07:04,291 えっ 何? 98 00:07:04,291 --> 00:07:10,130 今の君と 昨日の君は 同一人物なのだろうか? 99 00:07:10,130 --> 00:07:13,133 《なんだ コイツ…》 100 00:07:13,133 --> 00:07:15,302 何が言いたい? 101 00:07:15,302 --> 00:07:20,307 僕には昨日と今の君が まったく違うものに見えるんだ。 102 00:07:22,309 --> 00:07:25,979 《ハルト:しまった つい反射で 警戒モードになってしまった。 103 00:07:25,979 --> 00:07:29,149 けど 俺とコピーを 見分けられるってことは➡ 104 00:07:29,149 --> 00:07:31,818 ただ者ではないことは確かだ》 105 00:07:31,818 --> 00:07:36,489 驚いた… これは結界だね。 見えるのか? 106 00:07:36,489 --> 00:07:39,492 (イリス)いや なんとなく感じる程度だ。 107 00:07:41,661 --> 00:07:44,831 でっ? 昨日の俺とは何が違うんだ? 108 00:07:44,831 --> 00:07:48,835 ああ… 君の印象は 初めて会ったときと➡ 109 00:07:48,835 --> 00:07:51,504 変わっていない。 ただ…。 110 00:07:51,504 --> 00:07:54,507 昨日の君からは まったく 魔力を感じなかったのに➡ 111 00:07:54,507 --> 00:07:56,509 今日の君には➡ 112 00:07:56,509 --> 00:07:59,012 吹き飛ばされそうなほどの 「圧」がある。 113 00:08:01,114 --> 00:08:06,453 《もしかして コイツは他の人より 魔力に敏感なだけかもしれない。 114 00:08:06,453 --> 00:08:09,456 だが 「圧」っていうのは 引っ掛かる。 115 00:08:09,456 --> 00:08:13,460 そんなこと言ってきたの フレイぐらいなんだけど…。 116 00:08:13,460 --> 00:08:16,796 んっ? ってことは つまり…?》 117 00:08:16,796 --> 00:08:19,299 もしかして お前って…➡ 118 00:08:19,299 --> 00:08:21,301 魔族なの? 119 00:08:26,639 --> 00:08:28,975 君には そう見えるのかい? 120 00:08:28,975 --> 00:08:31,644 いや? はぁ…。 121 00:08:31,644 --> 00:08:34,147 (イリス)君がなぜ その発想になったのか➡ 122 00:08:34,147 --> 00:08:36,983 聞きたいところだが やめておこう。 123 00:08:36,983 --> 00:08:40,487 僕は人間だよ。 そうでなくては困る。 124 00:08:40,487 --> 00:08:43,823 《いちいち 妙な言い方するな コイツ。 125 00:08:43,823 --> 00:08:47,660 まあ 警戒するほどでは なさそうだな》 126 00:08:47,660 --> 00:08:50,163 さっきの お前の質問についてだが➡ 127 00:08:50,163 --> 00:08:53,500 同一人物だと思ってくれたほうが ありがたい。 128 00:08:53,500 --> 00:08:55,835 今は それ以上 答えられない。 129 00:08:55,835 --> 00:08:58,671 ああ わかった…。 130 00:08:58,671 --> 00:09:02,942 でっ 用事はそれだけか? ああ そうだった。 131 00:09:02,942 --> 00:09:07,280 謝罪と感謝 そして お願いがある。 《多いな》 132 00:09:07,280 --> 00:09:09,282 まずは謝罪から。 133 00:09:09,282 --> 00:09:13,119 昨日はトラブルに巻き込んでしまって 申し訳なかった。 134 00:09:13,119 --> 00:09:18,625 そして その後 シュナイダル先輩の 攻撃から守ってくれてありがとう。 135 00:09:18,625 --> 00:09:22,629 そして 最後のお願いなんだけど…。 136 00:09:22,629 --> 00:09:28,134 ぼ… 僕と 友達になってくれないか…!? 137 00:09:28,134 --> 00:09:30,136 はい? 138 00:09:30,136 --> 00:09:32,138 ありがとう! 《いや➡ 139 00:09:32,138 --> 00:09:34,140 肯定の意味じゃないんだが?》 140 00:09:34,140 --> 00:09:39,979 よかった… 僕 友達なんて 初めてだから うれしいよ! 141 00:09:39,979 --> 00:09:43,483 ちょっと待て てか なんで俺なわけ? 142 00:09:43,483 --> 00:09:47,821 君とは よく会うし これも何かの縁かなって。 143 00:09:47,821 --> 00:09:49,989 (ハルト)確かに よく会うけど…。 144 00:09:49,989 --> 00:09:52,492 てか お前 友達いないとか➡ 145 00:09:52,492 --> 00:09:55,662 今まで どんな生活 送ってきたんだよ。 146 00:09:55,662 --> 00:09:58,498 少し僕の話を聞いてくれるかい? 147 00:09:58,498 --> 00:10:02,001 あ… ああ。 《手短にお願いします》 148 00:10:02,001 --> 00:10:05,505 実は僕… 生まれたときに捨てられたんだ。 149 00:10:05,505 --> 00:10:08,675 《うわっ いきなり ヘビーな話 持ち込んできた!》 150 00:10:08,675 --> 00:10:13,346 捨てられた先でも捨てられて それを4度 繰り返したんだ。 151 00:10:13,346 --> 00:10:16,182 《そして 俺よりヘビーな展開だ》 152 00:10:16,182 --> 00:10:20,186 てか 捨てられすぎじゃね? 何か理由があるでしょ。 153 00:10:20,186 --> 00:10:23,857 一つ思い当たるとしたら…。 154 00:10:23,857 --> 00:10:27,861 コミュニケーションをとるために 言葉を発していたから…? 155 00:10:27,861 --> 00:10:32,198 《それです。 そうよね~ 常識的に考えて➡ 156 00:10:32,198 --> 00:10:35,869 赤ちゃんがいきなり話したら ビックリするよね~》 157 00:10:35,869 --> 00:10:39,873 (イリス)それで… 最後は修道院に 引き取られたんだけど➡ 158 00:10:39,873 --> 00:10:42,375 そこでも よくしてもらえなくて…。 159 00:10:42,375 --> 00:10:45,044 唯一優しくしてくれた司祭様も➡ 160 00:10:45,044 --> 00:10:50,216 僕が5歳のときに 亡くなってしまったんだ。 161 00:10:50,216 --> 00:10:53,887 ただでさえ閉鎖的な場所で 周囲との交流もなかったから➡ 162 00:10:53,887 --> 00:10:59,058 どうも僕は人間社会の常識に 欠けてるんだと思う。 163 00:10:59,058 --> 00:11:01,160 (ハルト)なるほど。 164 00:11:01,160 --> 00:11:03,329 だから 友達をつくって学びたいと? 165 00:11:03,329 --> 00:11:05,999 うん。 はぁ…。 166 00:11:05,999 --> 00:11:10,503 そりゃ お前 人選を間違えてるぞ。 えっ? 167 00:11:10,503 --> 00:11:15,174 自慢じゃないが… 俺も友達がいない。 168 00:11:15,174 --> 00:11:19,379 ずっと引きこもってたし 常識がないのは同じだ。 169 00:11:21,681 --> 00:11:25,685 だったら ちょうどいいね。 一緒に常識を学んでいこう! 170 00:11:25,685 --> 00:11:27,687 《ハルト:なんで そうなる》 171 00:11:27,687 --> 00:11:30,857 なんだか 僕と君は 似てるところがあるね! 172 00:11:30,857 --> 00:11:34,027 《えっ? ボッチオーラが出てるところとか? 173 00:11:34,027 --> 00:11:37,363 友達… 友達ねぇ…。 174 00:11:37,363 --> 00:11:40,533 俺のイメージでは こうなんだが…?》 175 00:11:40,533 --> 00:11:42,869 ⦅腹 減ったから パン買ってきてくれよ。 176 00:11:42,869 --> 00:11:46,706 もちろん お前のお金でな。 友達だもんな~⦆ 177 00:11:46,706 --> 00:11:49,208 《んっ? ってことはだよ? 178 00:11:49,208 --> 00:11:54,213 コイツを利用すれば 学内の面倒事を 回避できたりするんじゃないの? 179 00:11:54,213 --> 00:11:56,549 なら 友達もアリだな》 180 00:11:56,549 --> 00:11:59,552 そういや お前 所属は決まってるのか? 181 00:11:59,552 --> 00:12:02,488 うん 古代魔法の研究室だけど。 182 00:12:02,488 --> 00:12:06,159 《よりにもよって あの教授のところか…》 183 00:12:06,159 --> 00:12:08,161 ⦅ハルトく~ん⦆ 184 00:12:08,161 --> 00:12:10,496 《だがまあ ここは しかたないか》 185 00:12:10,496 --> 00:12:15,335 なら俺も そこにしよう。 友達だし 同じところがいいだろ。 186 00:12:15,335 --> 00:12:18,838 本当かい!? フフッ 友達…。 187 00:12:18,838 --> 00:12:25,345 そっか… 僕の話を聞いても 友達でいてくれるんだね。 188 00:12:25,345 --> 00:12:28,047 うれしいよ ありがとう。 189 00:12:32,185 --> 00:12:35,521 《クソッ シャルにも匹敵する 笑顔 見せやがって! 190 00:12:35,521 --> 00:12:38,524 俺ぁ だまされねえぞ!》 191 00:12:38,524 --> 00:12:41,194 ってか お前 生い立ちは語ったくせに➡ 192 00:12:41,194 --> 00:12:43,196 自己紹介が まだだぞ。 193 00:12:43,196 --> 00:12:45,531 ちなみに 俺は ハルト・ゼンフィス。 194 00:12:45,531 --> 00:12:47,867 辺境伯の息子だ。 195 00:12:47,867 --> 00:12:52,205 ああ そうだったね。 人の社会では➡ 196 00:12:52,205 --> 00:12:57,210 名乗ってから コミュニケーションを始めるんだった。 197 00:12:57,210 --> 00:12:59,212 僕の名は…。 198 00:13:07,987 --> 00:13:13,826 ♬~ 199 00:13:13,826 --> 00:13:15,828 (シャルロッテ)はぁ…。 200 00:13:15,828 --> 00:13:19,999 (シャルロッテ)兄上さまが 学院に通われてからというもの➡ 201 00:13:19,999 --> 00:13:23,002 遊べる時間が減って寂しいです。 202 00:13:23,002 --> 00:13:28,107 (フレイ)クッ… 言うな。 私だって ハルト様のそばにいたい。 203 00:13:33,680 --> 00:13:36,849 はっ! キュピーンときました! 204 00:13:36,849 --> 00:13:40,687 兄上さまに 何かおもしろいことが 起きている予感! 205 00:13:40,687 --> 00:13:43,189 これは 確かめに行かなくては…! 206 00:13:43,189 --> 00:13:50,196 ハルト様は なぜ私の行き来を 許してくれんのだ… うう…。 207 00:13:50,196 --> 00:13:54,534 まあよい 今は この湯を堪能するとしよう。 208 00:13:54,534 --> 00:13:56,703 (リザ)フレイは切り替え早いね。 209 00:13:56,703 --> 00:13:59,038 こうでもせんと やってられん! 210 00:13:59,038 --> 00:14:03,976 本来ならば あるじ殿の そばにいるのが臣下の役目。 211 00:14:03,976 --> 00:14:06,813 だが ハルト様は それを望まない。 212 00:14:06,813 --> 00:14:08,815 だから 葛藤しているのだ。 213 00:14:08,815 --> 00:14:12,652 そうだったんだ…。 フレイって真面目なんだね。 214 00:14:12,652 --> 00:14:17,323 私は誰かに仕えたりとか そういうのが苦手だった。 215 00:14:17,323 --> 00:14:19,659 だから 一人だったけど。 216 00:14:19,659 --> 00:14:24,664 フレイは今の生活にも順応している。 十分すごいと思うよ。 217 00:14:26,999 --> 00:14:32,004 な… なんだ やけに褒めるな。 てれるではないか。 218 00:14:32,004 --> 00:14:34,340 まあ 以前の私は➡ 219 00:14:34,340 --> 00:14:38,010 魔王の近くで魔族をまとめるのが 仕事だったからな。 220 00:14:38,010 --> 00:14:41,347 えっ? じゃあ 魔王とは仲がよかったの? 221 00:14:41,347 --> 00:14:43,683 うむ 盟友であったよ。 222 00:14:43,683 --> 00:14:49,856 アヤツは魔族や魔物のことを 第一に考える 優しいヤツであった。 223 00:14:49,856 --> 00:14:53,860 だが その優しさゆえに 人間の扱いについて➡ 224 00:14:53,860 --> 00:14:56,195 他の魔族と衝突してな。 225 00:14:56,195 --> 00:14:58,698 よく私が止めに入ったものだ。 226 00:14:58,698 --> 00:15:02,635 魔王の理想は 人も魔族も共存できる➡ 227 00:15:02,635 --> 00:15:05,638 「楽園」をつくること だったからな…。 228 00:15:05,638 --> 00:15:10,810 今にして思えば ヤツは初めから 閃光姫と戦わずして➡ 229 00:15:10,810 --> 00:15:14,147 負けるつもりだったのかもしれん。 どういうこと? 230 00:15:14,147 --> 00:15:16,816 (フレイ)閃光姫に侵攻された際➡ 231 00:15:16,816 --> 00:15:20,486 あろうことか アヤツは すべての魔族を逃がしたのだ。 232 00:15:20,486 --> 00:15:23,990 自分の理想のために 自らを犠牲にする。 233 00:15:23,990 --> 00:15:28,327 きっと かねてから 人への転生を 計画していたのだろう。 234 00:15:28,327 --> 00:15:30,997 つまり 自分が人となって➡ 235 00:15:30,997 --> 00:15:34,500 人の中から意識を 変えようとしてたってこと? 236 00:15:34,500 --> 00:15:36,502 うむ。 237 00:15:36,502 --> 00:15:39,839 魔王がそこまで考えていたなんて 知らなかった…。 238 00:15:39,839 --> 00:15:44,844 まっ ヤツのそういう甘い考えが 私は好かんかったがな。 239 00:15:44,844 --> 00:15:49,515 しかし まさか 自らを滅ぼした閃光姫の腹から➡ 240 00:15:49,515 --> 00:15:53,186 生まれ出るとは 想像もつかなかった。 241 00:15:53,186 --> 00:15:57,523 ハルト様は転生前の記憶は なくしてしまったと言っていた。 242 00:15:57,523 --> 00:16:01,961 もしかしたら 非情になりきれない 甘い部分を切り捨てるために➡ 243 00:16:01,961 --> 00:16:03,963 そうしたのかもしれん。 244 00:16:03,963 --> 00:16:07,633 魔王は よく 我らの種族名を省略していた。 245 00:16:07,633 --> 00:16:12,805 だから ハルト様が その名を私に 付けてくれたときは驚いたものだ。 246 00:16:12,805 --> 00:16:17,476 そのとき 思わず魔王時代の名を 口にするところだったよ。 247 00:16:17,476 --> 00:16:22,148 そういえば私 魔王の名前 知らない。 248 00:16:22,148 --> 00:16:25,651 (フレイ)軽々しく口にするなよ? (リザ)うん。 249 00:16:25,651 --> 00:16:27,653 魔王の名は…。 250 00:16:27,653 --> 00:16:29,989 (フレイ/イリス)イリスフィリアだ。 251 00:16:29,989 --> 00:16:33,326 (ハルト)ふ~ん イリスフィリアねぇ。 252 00:16:33,326 --> 00:16:37,496 長いな イリスでいいか? 253 00:16:37,496 --> 00:16:39,832 フッ。 んっ? 254 00:16:39,832 --> 00:16:44,837 すまない 僕もよく 皆の名前を省略していたんだ。 255 00:16:44,837 --> 00:16:48,841 ちょっと そのときのことを 思い出してしまったよ。 256 00:16:48,841 --> 00:16:53,513 んじゃ 友達になったということで 俺はこれで失礼する。 257 00:16:53,513 --> 00:16:55,681 あっ 待ってくれ ハルト。 258 00:16:55,681 --> 00:16:59,018 ところで 君の授業選びは 終わったのかい? 259 00:16:59,018 --> 00:17:01,120 いや まだだが? 260 00:17:01,120 --> 00:17:04,290 だったら 今から一緒にやろう! えっ。 261 00:17:04,290 --> 00:17:07,293 2人でやったほうが 効率がいいと思うんだ! 262 00:17:07,293 --> 00:17:09,295 お… おう。 263 00:17:09,295 --> 00:17:11,964 んじゃ 俺の部屋でやるか…。 264 00:17:11,964 --> 00:17:14,300 (イリス)うん! よろしく頼む! 265 00:17:14,300 --> 00:17:18,137 《ハルト:なんだか 押しの強いヤツだな…》 266 00:17:18,137 --> 00:17:25,311 ♬~ 267 00:17:25,311 --> 00:17:28,981 《あれ? 勢いで 俺の部屋にイリスを招いたが…。 268 00:17:28,981 --> 00:17:31,984 よく考えたら コイツ 女子じゃん! 269 00:17:31,984 --> 00:17:35,488 かといって 今更 断るのもおかしいし…。 270 00:17:35,488 --> 00:17:40,159 なら やることやって さっさとお帰りいただこう》 271 00:17:40,159 --> 00:17:43,162 兄上さま おかえりなさ…。 272 00:17:43,162 --> 00:17:45,331 ほわっ!? はわわわわ…。 273 00:17:45,331 --> 00:17:47,833 そちらの方は もしや…。 274 00:17:47,833 --> 00:17:49,835 恋っ。 (ハルト)友達です。 275 00:17:49,835 --> 00:17:54,674 あ~ よかったです。 キュピーンとは ご友人のことだったのですね。 276 00:17:54,674 --> 00:17:58,177 《ハルト:キュピーン?》 そして さすがは兄上さま➡ 277 00:17:58,177 --> 00:18:01,280 早くも すてきなご友人が できたのですね。 278 00:18:01,280 --> 00:18:03,449 もっとも 兄上さまに➡ 279 00:18:03,449 --> 00:18:06,619 恋人の5人や10人は すぐ できるでしょう…。 280 00:18:06,619 --> 00:18:09,789 なので 私も覚悟を決めねばなりません。 281 00:18:09,789 --> 00:18:12,124 《ハルト:なんのよ?》 私 兄上さまの➡ 282 00:18:12,124 --> 00:18:14,794 第二夫人あたりを 考えておりますので! 283 00:18:14,794 --> 00:18:16,796 《ハルト:どうして そうなる!?》 284 00:18:16,796 --> 00:18:18,798 ひしっ。 こらっ 人前なんだから➡ 285 00:18:18,798 --> 00:18:21,300 やめなさい。 286 00:18:21,300 --> 00:18:25,471 《あ~ なるほど。 これはきっと 子どもによくある アレだ》 287 00:18:25,471 --> 00:18:28,808 ⦅将来は お兄ちゃんと 結婚するもん!⦆ 288 00:18:28,808 --> 00:18:30,810 《じきに こう…》 289 00:18:30,810 --> 00:18:33,646 ⦅はっ? 兄貴とか キモいんですけど? チッ⦆ 290 00:18:33,646 --> 00:18:35,815 《とかなったら 俺 泣いちゃう》 291 00:18:35,815 --> 00:18:38,150 シャルの好きにしていいよ。 292 00:18:38,150 --> 00:18:40,152 ありがとうございますっ。 293 00:18:40,152 --> 00:18:44,657 今のは兄妹として 一般的な会話なのだろうか…? 294 00:18:44,657 --> 00:18:46,659 たぶんな。 295 00:18:46,659 --> 00:18:49,996 コイツとは会ってるよな。 今日 友達になった イリスだ。 296 00:18:49,996 --> 00:18:52,665 でっ こっちは 妹のシャルだ。 297 00:18:52,665 --> 00:18:55,668 今後とも よろしくお願いいたします。 298 00:18:55,668 --> 00:18:58,337 うん よろしく。 299 00:18:58,337 --> 00:19:02,274 シャル すまんが俺たちは これから やることがある。 300 00:19:02,274 --> 00:19:04,276 わかりました! 301 00:19:12,118 --> 00:19:15,454 あ… ハルト…。 302 00:19:15,454 --> 00:19:18,958 それには どんな魔法的意味があるんだ? 303 00:19:18,958 --> 00:19:22,128 んっ? 授業を決めているのだが? 304 00:19:22,128 --> 00:19:25,131 私が解説しますと… コホン。 305 00:19:25,131 --> 00:19:30,136 どれを選択しても 兄上さまには 余裕よゆ~ ということです。 306 00:19:30,136 --> 00:19:32,471 ふふん。 まったく わからない…。 307 00:19:32,471 --> 00:19:34,573 《でしょうね~》 308 00:19:36,642 --> 00:19:39,145 ふぅ… シャルよ➡ 309 00:19:39,145 --> 00:19:42,148 では 俺にふさわしい授業を 選んでくれないか? 310 00:19:42,148 --> 00:19:44,984 はっ! 身に余る光栄です! 311 00:19:44,984 --> 00:19:49,088 このシャルロッテ 必ずや 兄上さまの期待に応えましょうっ。 312 00:19:51,323 --> 00:19:53,325 (シャルロッテ)できました! 313 00:19:53,325 --> 00:19:55,828 お疲れさま 助かったよ。 314 00:19:55,828 --> 00:19:58,497 内容を確認しなくていいのか? 315 00:19:58,497 --> 00:20:02,501 シャルが選んだのだから問題ない。 316 00:20:02,501 --> 00:20:06,005 兄上さまに これほど信頼されているとは…。 317 00:20:06,005 --> 00:20:08,174 私 てれてしまいます。 318 00:20:08,174 --> 00:20:10,843 だが 君は やりたいことがあって➡ 319 00:20:10,843 --> 00:20:14,180 この学院に 入ったんじゃないのか? 320 00:20:14,180 --> 00:20:18,684 兄上さまの目的は 学業以外にあるのです。 321 00:20:18,684 --> 00:20:21,887 その目的とは? 322 00:20:24,523 --> 00:20:27,693 いくら ご友人でも こればかりは…。 323 00:20:27,693 --> 00:20:31,030 イリスさん そもそも➡ 324 00:20:31,030 --> 00:20:35,367 兄上さまが誰かから学ぶという 前提が間違ってるんです。 325 00:20:35,367 --> 00:20:37,369 兄上さまは そういった常識など➡ 326 00:20:37,369 --> 00:20:40,372 とうに超越した 存在なのです! 327 00:20:40,372 --> 00:20:43,542 ちょ… ちょうえつ!? 328 00:20:43,542 --> 00:20:48,714 ハ… ハルト… 君は そこまで すごい人だったのか! 329 00:20:48,714 --> 00:20:51,884 《ハルト:あっ ヤバいな~ 真に受けちゃってるぞ~。 330 00:20:51,884 --> 00:20:55,221 これ以上 シャルを暴走させるとマズい》 331 00:20:55,221 --> 00:20:57,890 そういえば お前 何しに来たの? 332 00:20:57,890 --> 00:21:01,827 どうやら 私の目的は 達成したようなので➡ 333 00:21:01,827 --> 00:21:03,996 これで失礼します。 334 00:21:03,996 --> 00:21:06,332 《ハルト:えっ? あ… そうですか》 335 00:21:06,332 --> 00:21:09,168 では ごきげんよう イリスさん。 336 00:21:09,168 --> 00:21:11,837 ああ うん。 またね シャル。 337 00:21:11,837 --> 00:21:14,507 《ハルト:「どこでもトビラ」は 見られちゃマズいな~》 338 00:21:14,507 --> 00:21:18,010 あれ? そういえば君は どうやって学内に…。 339 00:21:18,010 --> 00:21:20,346 (ハルト)ちょっと失礼しますね! 340 00:21:20,346 --> 00:21:22,548 (扉の開閉音) 341 00:21:24,683 --> 00:21:29,188 今 扉の音が玄関ではないほうから 聞こえたんだが…? 342 00:21:29,188 --> 00:21:31,190 細かいことは気にするな。 343 00:21:34,527 --> 00:21:37,196 (ハルト)よし これで終わりだ。 344 00:21:37,196 --> 00:21:40,366 じゃあ よろしくな イリス。 345 00:21:40,366 --> 00:21:42,701 《退学する その日まで》 346 00:21:42,701 --> 00:21:46,705 ああ うん よろしく ハルト。