1 00:00:33,799 --> 00:00:53,635 ♪♪~ (オープニング・テーマ) 2 00:00:53,635 --> 00:01:29,137 ♪♪~ 3 00:01:29,137 --> 00:02:03,837 ♪♪~ 4 00:02:28,246 --> 00:02:32,134 (女)風漢… 来たの…? 5 00:02:32,134 --> 00:02:35,304 (尚隆)待っていたのでは ないのか? 6 00:02:35,304 --> 00:02:39,908 ふん… 雨期の前に フラッと来るだけの客を? 7 00:02:39,908 --> 00:02:44,479 それに 去年は 来なかった…。 8 00:02:44,479 --> 00:02:50,302 (尚隆)部屋は あるか?…霄山の見える部屋ね…。 9 00:02:50,302 --> 00:02:54,139 (女)あんな山に 見る物なんて 何も無いでしょ…。 10 00:02:54,139 --> 00:02:59,244 噂じゃ 処刑された大罪人の 墓が あるとか いうけど…。 11 00:02:59,244 --> 00:03:04,399 ああ。 元州伯だ。 風漢は その人の ゆかりの…? 12 00:03:04,399 --> 00:03:10,822 そんな訳ないわよね…。 もう 何百年も前の話だと いうもの。 13 00:03:10,822 --> 00:03:13,141 ふん…。 14 00:03:13,141 --> 00:03:19,297 そんな所だからさ… そのうち客足も 遠くなっちゃって…。 15 00:03:19,297 --> 00:03:22,801 昔は 立派な妓楼が 建ち並んで いたんだけど…。 16 00:03:22,801 --> 00:03:27,572 そうだな。 何よ… 知らないくせに…。 17 00:03:27,572 --> 00:03:30,572 明日には 霄山へ…? 18 00:03:32,744 --> 00:03:34,744 ああ…。 19 00:03:42,137 --> 00:03:47,309 (朱衡)台輔! …失礼いたします…台輔… 台輔!! 20 00:03:47,309 --> 00:03:53,809 (六太)う~ん… 起きるよ 朝議に 出ます! 帷湍! 成笙! 朱衡! 21 00:03:56,568 --> 00:04:03,575 いいって…! 昔 ここには 「猪突」 「酔狂」「無謀」って字の官が いた。 22 00:04:03,575 --> 00:04:08,964 こいつらが 夜明けに起こして 朝議に 引きずり出しやがって…。 23 00:04:08,964 --> 00:04:14,302 (陽子)申し訳ない…。 私たちは 「待つ」と 申し上げたのだが。 24 00:04:14,302 --> 00:04:17,639 この 朱衡が (陽子・楽俊) 「無謀」。 え…?! 25 00:04:17,639 --> 00:04:20,909 (朱衡)主上が そのように 字を 下されました。 26 00:04:20,909 --> 00:04:25,080 私ども だけでなく台輔にも。 う…! 27 00:04:25,080 --> 00:04:31,280 馬と 鹿の間の動物 だから 「馬鹿」と…。 う……。 28 00:04:35,574 --> 00:04:41,413 楽俊を送る ついでに 延王に 話をお聞きしたいと 思っていた。 29 00:04:41,413 --> 00:04:44,466 今… 尚隆は? 30 00:04:44,466 --> 00:04:49,471 あ…! 霄山か…。 「霄山」? 31 00:04:49,471 --> 00:04:52,974 (楽俊)禁苑だ。 王の私有地だな。 32 00:04:52,974 --> 00:04:58,230 毎年 今頃… 一人で行くんだ。 一人で?! 33 00:04:58,230 --> 00:05:02,067 だが お前らなら あいつも 怒らないだろう。 34 00:05:02,067 --> 00:05:05,067 行ってやって くれ。 台輔は?…ん? 35 00:05:09,641 --> 00:05:13,295 冢宰の 白沢だ。 前に 会っているな? 36 00:05:13,295 --> 00:05:19,734 ああ… 偽王の おいらも 旌券の 乱の折に…。 裏書きを 頂いて。 37 00:05:19,734 --> 00:05:24,906 オレは 冢宰と 相談があるから先に行ってて くれないか? 38 00:05:24,906 --> 00:05:28,794 うん…。 ん…? 39 00:05:28,794 --> 00:05:34,466 景麒は? 国を離れる事が 出来なくて…。 40 00:05:34,466 --> 00:05:38,470 ここまでは 新しい左将軍に 送ってもらった。 41 00:05:38,470 --> 00:05:41,907 では 将軍に 部屋を用意させる。 いや…… 42 00:05:41,907 --> 00:05:45,293 彼は 芳国へ 向かった。 芳…? 43 00:05:45,293 --> 00:05:50,415 あそこは… 王が討たれてそろそろ 四年か…。 44 00:05:50,415 --> 00:05:56,304 仮朝が立っている はずだな。 …将軍か 誰かが 仮王に立って。 45 00:05:56,304 --> 00:06:05,304 州候だ。 …恵州候が 仮王… 「仮の王」だと 聞いている。 46 00:06:14,973 --> 00:06:20,745 (月渓)恵州候・月渓と申す。 景王からの ご使者ですと…? 47 00:06:20,745 --> 00:06:23,982 (桓タイ)禁軍 将軍 青辛と申します。 48 00:06:23,982 --> 00:06:27,135 公事では なく 内々の沙汰が あって→ 49 00:06:27,135 --> 00:06:32,040 我が主上より 恵州候への 親書を 預かって参りました。 50 00:06:32,040 --> 00:06:37,078 私個人に? …一国の王が 州候にすぎぬ 私に? 51 00:06:37,078 --> 00:06:40,899 貴国を 統べているのは 恵州候だと 伺いました。 52 00:06:40,899 --> 00:06:45,403 ですから この書状は 恵州候個人に あてると同時に→ 53 00:06:45,403 --> 00:06:50,792 貴国を代表する方へ という意味と 存じます。 54 00:06:50,792 --> 00:06:55,247 では 私が それを お受けする 訳には いかないようだ。 あ…。 55 00:06:55,247 --> 00:07:00,735 ここに おります冢宰が 芳国を 代表して 拝見つかまつる。 56 00:07:00,735 --> 00:07:02,737 ハァ…。 57 00:07:02,737 --> 00:07:07,309 しかし 恵州候が 仮王として立たれたのでは…? 58 00:07:07,309 --> 00:07:12,731 仮王の立つ道理が無い。 …小国の これは 仮朝では ありません。 59 00:07:12,731 --> 00:07:17,731 (群集の喚声) 60 00:07:19,971 --> 00:07:25,911 (月渓)失道か 王が禅譲なされて 王位が 空位となった時→ 61 00:07:25,911 --> 00:07:30,131 次の王が 立たれるまで その国は 仮朝が立つ。 62 00:07:30,131 --> 00:07:34,903 しかし 小国は 大逆によって 先の王を 弑し奉った…。 63 00:07:34,903 --> 00:07:38,807 強いて言うなら 「偽朝」と 言うべきでしょう。 64 00:07:38,807 --> 00:07:43,295 (小庸)「偽朝」とは 偽王が立ち 悪意で 国を奪ったもの。 65 00:07:43,295 --> 00:07:47,632 誰一人 主上に 成り代わりたい とは…。 66 00:07:47,632 --> 00:07:51,636 (月渓)私は 諸官を扇動して 峯王を討ったが→ 67 00:07:51,636 --> 00:07:55,640 その上 玉座を望むほど 恥知らずでは ない。 68 00:07:55,640 --> 00:08:01,840 大罪ある身で 玉座を汚す 訳には いかない…。 恵候…。 69 00:08:04,633 --> 00:08:08,133 (月渓)私は 荷物を まとめる用が ある。 70 00:08:10,138 --> 00:08:14,309 (小庸)主上は 罪を 憎まれる お方だった。 71 00:08:14,309 --> 00:08:19,409 些細な罪で あっても お許しに ならなかった…。 72 00:08:21,466 --> 00:08:27,739 (小庸)六十万の民が 些細な罪で 命を落としました。 六十万…。 73 00:08:27,739 --> 00:08:32,794 ついに 恵州候・月渓殿が 諸候 諸官に呼びかけ 起たれ→ 74 00:08:32,794 --> 00:08:35,964 我々は 主上を 弑し 申し上げました。 75 00:08:35,964 --> 00:08:40,635 その恵候が 主上から 国を 引き継ぐ…。 76 00:08:40,635 --> 00:08:46,975 …私どもも そうなる ものだと 思っていたの ですが…。 77 00:08:46,975 --> 00:08:52,964 恵候には 元より 国を引き継ぐ おつもりなど 無かったのです。 78 00:08:52,964 --> 00:09:01,473 私たちの懇願に 四年の間 王宮に 留まって下さり ついに今朝…。 79 00:09:01,473 --> 00:09:04,125  回想  (月渓)玉座に 主上が おられずとも→ 80 00:09:04,125 --> 00:09:08,980 我らのような 一介の官吏が 意の ままに 動かせるもの ではない。 81 00:09:08,980 --> 00:09:14,469 四年を経て 朝は ようやく 鎮まり 整った。 …小庸…→ 82 00:09:14,469 --> 00:09:20,475 今より 冢宰の職に (一同) 戻っては どうか? おお!! 83 00:09:20,475 --> 00:09:23,461 (小庸)喜んで 仮王を 支えましょう。 84 00:09:23,461 --> 00:09:28,633 月渓殿… ついに 決心 なされたのですな? ん…? 85 00:09:28,633 --> 00:09:33,805 小庸… 冢宰の役目は 朝と 国土の 現状を維持し→ 86 00:09:33,805 --> 00:09:39,244 粛々と 新王に これを差し出す事だ。 …仮王など おらぬ。 87 00:09:39,244 --> 00:09:45,233 …州候の私が これ以上 王宮に 留まる事は 許されないと思う。 88 00:09:45,233 --> 00:09:50,071 ならば なぜ 大逆を 決意なさったのです? 89 00:09:50,071 --> 00:09:55,326 王に虐げられる 民への慈悲から 兵を お挙げに なったのなら→ 90 00:09:55,326 --> 00:10:02,801 なぜ その慈悲を 王を失った民 にも 施して下さらないのです? 91 00:10:02,801 --> 00:10:07,305 あ…! とんだ失礼を…。 (桓タイ)いえ… 92 00:10:07,305 --> 00:10:10,575 大変な ところに お邪魔したようで…。 93 00:10:10,575 --> 00:10:16,131 これは 冢宰に お渡しするべき でしょう。 しかし…。 94 00:10:16,131 --> 00:10:20,802 その上で 恵州候に お見せ頂くのも 自由です。 95 00:10:20,802 --> 00:10:27,475 主上は それで かまわないとおっしゃる でしょう。 96 00:10:27,475 --> 00:10:34,399 こちらも 冢宰には ご不快な書状やも しれませんが。 それは…? 97 00:10:34,399 --> 00:10:41,573 慶国の とある下官から 恵州候に あてての ものです。 98 00:10:41,573 --> 00:10:45,810 失礼だが 慶国の下官が 小国に 何を…? 99 00:10:45,810 --> 00:10:50,899 下官の名を 「孫紹」と申します。 や…!? 100 00:10:50,899 --> 00:10:55,099 祥瓊様が… 慶国に…!? 101 00:10:56,137 --> 00:11:01,960 お待ちを! 祥瓊様を 気にかけて おられたのは 恵候なのです。 102 00:11:01,960 --> 00:11:07,799 (月渓)公主… 祥瓊様は 恭国を 出奔されたと 聞いていたが。 103 00:11:07,799 --> 00:11:12,971 (桓タイ)現在は 慶国で 女史を務めております。 王の お側に? 104 00:11:12,971 --> 00:11:16,975 しかし 祥瓊の戸籍は まだ芳に ありますので→ 105 00:11:16,975 --> 00:11:20,245 正確には 慶の民ではありません。 106 00:11:20,245 --> 00:11:27,135 戸籍を 慶に移す事を お許し頂きたく 伺った次第です。 107 00:11:27,135 --> 00:11:31,072 青将軍は 祥瓊様を ご存じか? 108 00:11:31,072 --> 00:11:37,295 さる 内乱の折 助けて 祥瓊様が もらいました。 将軍を か? 109 00:11:37,295 --> 00:11:42,800 主上も その時の功を 認められぜひとも 女史へと。 110 00:11:42,800 --> 00:11:48,800 しかし 供王の御物を 盗んで 行った という噂を聞いたが…。 111 00:11:51,142 --> 00:11:55,797 本当の ようです。 …ですから供王の お許しを頂かねば→ 112 00:11:55,797 --> 00:12:01,636 正式に 召し上げる訳にもいかず 今 別の者が 恭に向かっています。 113 00:12:01,636 --> 00:12:06,241 景王は 全てを ご存じで 祥瓊様を 朝に? 114 00:12:06,241 --> 00:12:12,741 人は 変わる事が 出来るんです。…幸いな事に。 うむ…。 115 00:12:19,304 --> 00:12:27,128 私は 慶国・麦州の出身です。実は 「半獣」なのですが→ 116 00:12:27,128 --> 00:12:33,301 慶では 半獣は 官吏に なれませんでした。 もちろん 将軍など…。 117 00:12:33,301 --> 00:12:36,070 しかし 将軍で おられた…。 118 00:12:36,070 --> 00:12:39,874 麦州候が 「かまわない」と言って下さったんです。 119 00:12:39,874 --> 00:12:45,079  回想  (紙を破る音) (浩瀚)お前は 半獣ではない。 …書類上はな。 120 00:12:45,079 --> 00:12:49,300 (浩瀚)誰も わざわざ 国府から 調べに来たりは せん。 121 00:12:49,300 --> 00:12:53,304  現在  (桓タイ)あの方は 国法など 平気で 無視された。 122 00:12:53,304 --> 00:13:00,245 しかし それでも 先の王・予王を 討つ事は 嫌がりました。 123 00:13:00,245 --> 00:13:04,966  回想  (浩瀚)「女を 全て国外に追放せよ」などという命に 従えるか!→ 124 00:13:04,966 --> 00:13:09,737 女たちは 港に 留め置け。 「金波宮には 船が足りない為」→ 125 00:13:09,737 --> 00:13:12,991 「女たちは 船の順番を 待っている」と 告げよ。 126 00:13:12,991 --> 00:13:17,629 王師が来たら そこまでは どうされます? するまい。 127 00:13:17,629 --> 00:13:22,329 いつでも 全軍を 金波宮に向かわせる準備は… ならぬ!! 128 00:13:24,302 --> 00:13:28,306 主上は… もう…? 129 00:13:28,306 --> 00:13:32,744 (浩瀚)そうなってから 考える。…今は 言うな。 130 00:13:32,744 --> 00:13:37,298  現在  …たとえ 女たちが 手に かけられても…。 131 00:13:37,298 --> 00:13:42,153 それでも 麦候は 兵を 挙げなかった という気がします。 132 00:13:42,153 --> 00:13:47,909 「弑逆」とは それほど 重い事 なのか…と 私は思いました。 133 00:13:47,909 --> 00:13:52,213 なのに… 恵州候は 決断なさったんですね。 134 00:13:52,213 --> 00:13:58,736 (月渓)私は 峯王… 仲韃を 登極前から 見知っていた。 135 00:13:58,736 --> 00:14:04,809 腐敗した朝の中で あの方だけは まぶしいほど 潔白だった。 136 00:14:04,809 --> 00:14:09,464 一分の汚れも 無い国を 造ろうと なさった。 137 00:14:09,464 --> 00:14:12,967 些細な汚れも 許されなかった。 138 00:14:12,967 --> 00:14:17,739 だが それでも… いっかな 汚れは 消えはしない。 139 00:14:17,739 --> 00:14:21,739 法は 過酷になり 罰は 苛烈になった。 140 00:14:23,745 --> 00:14:27,398 誰かが 止めなければ ならなかった。 141 00:14:27,398 --> 00:14:33,471 「大逆の重さが 分からない」… その方が 罪なのだと思います。 142 00:14:33,471 --> 00:14:40,144 罪の重さを 十分に分かりながら それでも ご決断なされたのです。 143 00:14:40,144 --> 00:14:43,464 それだけ 民の事を 思われたのでしょう。 144 00:14:43,464 --> 00:14:48,236 差し出がましいとは 思いますがそういう方こそ 玉座に…。 145 00:14:48,236 --> 00:14:52,640 (月渓)違う!! …これは…! 146 00:14:52,640 --> 00:14:56,744 これは そんな美談に するべき事では ない! 147 00:14:56,744 --> 00:14:58,730 あ…!! 148 00:14:58,730 --> 00:15:04,730 申し訳ないが 私は 今日のうちに 恵州城に帰らなければ ならない。 149 00:15:21,736 --> 00:15:27,742 (強風) 150 00:15:27,742 --> 00:15:32,897  回想  (峯王)わずかな罪だと!? お前までそんな事を 言うのか!! 151 00:15:32,897 --> 00:15:35,400 (峯王)月渓! 152 00:15:35,400 --> 00:15:40,805 罪を犯した以上 命を奪われる覚悟も あって当然だ。 153 00:15:40,805 --> 00:15:46,305 私は 罪を犯せば いつでも その場で 死ぬつもりで おる! 154 00:15:52,567 --> 00:15:58,139 (桓タイ)もう少し お話したくて 積風を お借りしました。 155 00:15:58,139 --> 00:16:01,309 (月渓)主上より 下された 硯だ。 156 00:16:01,309 --> 00:16:07,965 あの方の報奨は 玉ではなく いつも 硯や 墨… 筆や 紙で→ 157 00:16:07,965 --> 00:16:11,803 しかし これとて 安い物では ないのだが…。 158 00:16:11,803 --> 00:16:14,806 そんな事も ご存じなかった…。 159 00:16:14,806 --> 00:16:19,794 捨ててしまおう とも 思ったが …出来なかった。 160 00:16:19,794 --> 00:16:23,894 峯王を… 敬愛して おられたのですね。 161 00:16:25,900 --> 00:16:30,304 民が 主上を恨む… それは あまりにも当然で→ 162 00:16:30,304 --> 00:16:36,577 しかし …辛かった。 あの方を 憎みたくなかった。 163 00:16:36,577 --> 00:16:43,468 私にとって あの方は 清廉潔白で真っ白な… だから…→ 164 00:16:43,468 --> 00:16:50,074 これ以上 憎みたく ないから……殺したのだ! 165 00:16:50,074 --> 00:16:54,128 (月渓)民の為では ない。 私怨だ。 だから… 166 00:16:54,128 --> 00:16:59,083 それは 「民の為」と 同義です。 167 00:16:59,083 --> 00:17:04,472 恵州候にとって よい王とは 民の為になる王だった。 168 00:17:04,472 --> 00:17:08,976 峯王に そうあって ほしかった…。 169 00:17:08,976 --> 00:17:16,467 …玉座には就けぬ。 それは 簒奪でどんな言い訳も 許されない。 170 00:17:16,467 --> 00:17:21,973 「言い訳」? …誰に対する 言い訳なのですか? う…… 171 00:17:21,973 --> 00:17:25,309 あ… 失礼を…。 いや…。 172 00:17:25,309 --> 00:17:30,081 確かに 私は 主上に対して 言い訳を したかったのだ。 173 00:17:30,081 --> 00:17:36,904 憎かったのでも 軽んじたのでも 位が欲しかった訳でもない… と。 174 00:17:36,904 --> 00:17:42,476 いや 私は …せめて 自分自身に申し開きが したいのだ。 175 00:17:42,476 --> 00:17:47,465 この上 玉座を盗めば 私は 自分に 言い訳のしようも ない。 176 00:17:47,465 --> 00:17:51,736 そんな私を… 祥瓊様は 嗤うだろう。 177 00:17:51,736 --> 00:17:58,292 「恵州候が 国主で いるからには 芳が 荒れ果てる事は あるまい」 178 00:17:58,292 --> 00:18:04,298 そう 祥瓊が申したから 主上は 私を 遣わされました。 179 00:18:04,298 --> 00:18:10,471 先程 「内乱」と申しましたが 実は 私たちが起こした ものでした。 180 00:18:10,471 --> 00:18:14,575 私も 罪人です。 …しかし…… 181 00:18:14,575 --> 00:18:20,775 日が落ち 深い闇が 道を塞いでも 月は 照らして くれます。 182 00:18:24,569 --> 00:18:29,640 そうだ… 「月陰の朝」 というのは どうでしょう。 183 00:18:29,640 --> 00:18:36,247 仮朝でも偽朝でもなく 王が玉座に ある時を 「日陽の朝」とすれば→ 184 00:18:36,247 --> 00:18:40,801 王の いない朝は 「月陰の朝」じゃ ないかな…。 185 00:18:40,801 --> 00:18:45,101 「月に乗じて 暁を待つ」…。 186 00:18:47,074 --> 00:18:50,074 (月渓)なるほど…。 187 00:18:55,967 --> 00:19:01,472 (小庸)青将軍に お話を伺い… (月渓)ん…。 188 00:19:01,472 --> 00:19:07,128 恵候は… とても お辛かったのですね…。 189 00:19:07,128 --> 00:19:10,328 ですが… どうか…。 190 00:19:12,633 --> 00:19:17,638 (祥瓊)≪月渓に あてた手紙に 私は 自分の愚かさを 綴った≫ 191 00:19:17,638 --> 00:19:23,628 ≪私は 公主としての責任など 何一つ 心得ては いなかった≫ 192 00:19:23,628 --> 00:19:26,964 ≪その結果 父と 母を 死に 追いやり→ 193 00:19:26,964 --> 00:19:32,970 民に 無用の嘆きを 与えた。 …それは 私の罪だ≫ 194 00:19:32,970 --> 00:19:39,493 ≪しかも 公主の座を 追われる だけで 赦されたのに→ 195 00:19:39,493 --> 00:19:45,566 送り届けられた恭国でも 短慮を 起こして 月渓の温情を 無にした≫ 196 00:19:45,566 --> 00:19:50,366 ≪今は 全てを 心底 申し訳ないと 思っている… と≫ 197 00:19:52,406 --> 00:19:55,309 (月渓)供王に 書状を お出ししようと思う。 198 00:19:55,309 --> 00:19:59,080 (小庸)祥瓊様が 既に 恭に 向かって おられるとか。 199 00:19:59,080 --> 00:20:03,668 (月渓)供王の罰を 受ける おつもりの ようだが→ 200 00:20:03,668 --> 00:20:07,071 私からも 寛容なる ご処置を願おう。 201 00:20:07,071 --> 00:20:11,642 (桓タイ)ありがたく 存じます。 …しかし せん越ながら→ 202 00:20:11,642 --> 00:20:18,299 それは いかなる肩書きを もって出される書状で ございますか? 203 00:20:18,299 --> 00:20:24,805 確かに 一州候が 他国の王に 罪人の減刑など 申し出られぬ。 204 00:20:24,805 --> 00:20:31,805 それでは… …「芳の国主」として お願いしよう。 205 00:20:35,299 --> 00:20:39,299 (月渓)確かに 人は 変わる事が 出来るようだ。 206 00:20:47,745 --> 00:20:53,634 (祥瓊)吉量…。 (桓タイ)供王は 慶にも 芳にも 大層 お怒りだそうだ。 207 00:20:53,634 --> 00:20:56,737  回想  (珠晶)恭の罪人を 裁くのは 供王の権。→ 208 00:20:56,737 --> 00:21:01,125 断じて 他国よりの干渉に 屈する事は ない! 209 00:21:01,125 --> 00:21:04,962 当然ね。 続いて 言われるには…。 210 00:21:04,962 --> 00:21:08,232  回想  (珠晶)公主の罰は 国外追放と 決まっておる! 211 00:21:08,232 --> 00:21:12,136 以後 一切 恭国への入国は まかりならず! 212 00:21:12,136 --> 00:21:17,074 「もし 恭国にあるを 見つければ たたき出す!」…と。 213 00:21:17,074 --> 00:21:20,628 私… どうしたら………あ? 214 00:21:20,628 --> 00:21:26,967 乗れよ! ダメよ。 私は 罪を 慶に帰るぞ。 償っていない。 215 00:21:26,967 --> 00:21:31,467 供王は 「罪の陳謝に及ばず」と 言って下さったんだ。 216 00:21:33,240 --> 00:21:36,240 「どこへなりとも 行け」とな。 217 00:21:38,295 --> 00:21:44,235 恵州候は 「祥瓊に詫びたい」と 言っておられた。 私に…月渓が? 218 00:21:44,235 --> 00:21:48,405 あなたの父上の ものを 盗む… と。 219 00:21:48,405 --> 00:21:52,793 そして あなたを思案するのも これで 最後にする… と。 220 00:21:52,793 --> 00:21:57,248 それで いいのよ…。 月渓を 民が待って いるのだから…。 221 00:21:57,248 --> 00:22:02,803 それと もう一つ…。 恵州候は お前の歌が 好きだった… と。 222 00:22:02,803 --> 00:22:05,406 うそ!! …なぜだ? 223 00:22:05,406 --> 00:22:10,795 あれは 人形の歌よ。 …自分が人形と知らぬ 人形の歌。 224 00:22:10,795 --> 00:22:15,833 今は 私だって 忌み嫌っている……なのに …どうして…… 225 00:22:15,833 --> 00:22:21,305 どうして そんな事言うの? …よかったな。 226 00:22:21,305 --> 00:22:25,805 (祥瓊の嗚咽) 227 00:22:37,238 --> 00:22:41,809 (尚隆)なんで (陽子)延麒が こんな所に…? 教えてくれた。 228 00:22:41,809 --> 00:22:44,128 邪魔か…? いや。 229 00:22:44,128 --> 00:22:48,299 (楽俊)ここは 確か 墓地でしたね。…しかし 古い…。 230 00:22:48,299 --> 00:22:52,303 こんな所まで… 何があった? …フッ… 231 00:22:52,303 --> 00:22:55,306 昇紘か?…あ!? 232 00:22:55,306 --> 00:22:59,410 朝を 思うままに していた者たちを 許せない。 233 00:22:59,410 --> 00:23:03,130 いずれも 仙籍を抜いて 刑に処す。 234 00:23:03,130 --> 00:23:07,401 しかし 昇紘は 天意を 知ろうとした…。 235 00:23:07,401 --> 00:23:10,571 私が 王に ふさわしいのか… と。 236 00:23:10,571 --> 00:23:16,961 蓬莱には 天意など無い。 だから 私も信じきれず 悩む。 237 00:23:16,961 --> 00:23:21,961 お前は 自分自身を処刑するように 感じている訳だ。 238 00:23:23,968 --> 00:23:28,968 そこに もう一人の おれが 眠っている。 239 00:23:30,975 --> 00:23:39,875 ♪♪~ 240 00:23:42,736 --> 00:23:54,298 ♪♪~ (エンディング・テーマ) 241 00:23:54,298 --> 00:24:38,809 ♪♪~ 242 00:24:38,809 --> 00:25:13,809 ♪♪~ 243 00:25:16,797 --> 00:25:20,401 六太が 声をかけると 人影が 振り返る。 244 00:25:20,401 --> 00:25:25,701 にこりと笑って 立ち上がった。 十二国記 第四十一話。