1 00:00:03,002 --> 00:00:08,008 ♪~ 2 00:01:31,007 --> 00:01:36,012 ~♪ 3 00:01:39,432 --> 00:01:41,935 (祥瓊(しょうけい)) 景王(けいおう) 陽子(ようこ)は金波宮(きんぱきゅう)を去り― 4 00:01:42,060 --> 00:01:44,187 雁国(えんこく)に向かうと見せかけて― 5 00:01:44,312 --> 00:01:46,648 実際には 景麒(けいき)が用意した家で― 6 00:01:46,773 --> 00:01:49,859 平凡な人々の暮らしを 見ることになった 7 00:01:53,196 --> 00:01:55,240 (鈴(すず))恭国(きょうこく)へと送られた祥瓊は― 8 00:01:55,365 --> 00:01:57,450 冷たく接する供王(きょうおう) 珠晶(しゅしょう)に― 9 00:01:57,575 --> 00:02:00,578 はしためとして 扱われてしまうのでした 10 00:02:05,458 --> 00:02:07,168 (陽子)長閑宮(ちょうかんきゅう)を離れた鈴は― 11 00:02:07,710 --> 00:02:09,963 景王に会うために 旅に出たのだが― 12 00:02:10,547 --> 00:02:13,800 その途中 1人の海客(かいきゃく)に出会った 13 00:02:27,564 --> 00:02:29,149 (浅野(あさの))待っていた (鈴)えっ? 14 00:02:29,566 --> 00:02:33,111 待っていたんだ フラグが立つのを 15 00:02:33,319 --> 00:02:34,904 な… 何? 16 00:02:38,116 --> 00:02:38,950 ん? 17 00:02:39,450 --> 00:02:43,413 虚海(きょかい)に流れ着いた物を売る市場で 見つけた 18 00:02:44,205 --> 00:02:45,373 はっ 19 00:02:45,915 --> 00:02:48,042 な… 何を言ってるの? 20 00:02:48,167 --> 00:02:50,003 私は ただ… 21 00:02:50,295 --> 00:02:52,839 ねえ あなた 蓬莱(ほうらい)から来たんでしょう? 22 00:02:53,339 --> 00:02:54,173 (浅野)行け 23 00:02:54,632 --> 00:02:55,842 な… 何これ 24 00:02:55,967 --> 00:02:58,469 銃だ 鉄砲だ 知らないのか 25 00:02:58,887 --> 00:03:03,016 鉄砲? バカね 鉄砲っていうのは もっと長くて… 26 00:03:03,141 --> 00:03:04,142 (浅野)出ろ (鈴)うっ 27 00:03:11,858 --> 00:03:12,775 (2人)はっ 28 00:03:12,901 --> 00:03:14,027 (座長)木鈴(もくりん)さん 29 00:03:14,152 --> 00:03:17,322 (玉葉(ぎょくよう))仙女様? 海客のにいちゃん どうしたの? 30 00:03:17,614 --> 00:03:19,782 あの… それが 31 00:03:20,491 --> 00:03:24,078 あっ… うっ うう… 32 00:03:24,579 --> 00:03:28,583 (浅野のうめき声) 33 00:03:29,584 --> 00:03:30,877 はっ! 34 00:03:34,130 --> 00:03:37,842 (微真(びしん))慶国(けいこく)の新王が 胎果(たいか)だって話は聞いてます 35 00:03:38,259 --> 00:03:39,552 (黄鉄(こうてつ))胎果の王ってのは― 36 00:03:39,677 --> 00:03:43,097 麒麟(きりん)がわざわざ 蓬莱まで お出迎えになるっていうから― 37 00:03:43,223 --> 00:03:46,851 あいつや 俺たちの知ってるような 海客とは違うんでしょう 38 00:03:47,018 --> 00:03:49,812 ええ 私も そう思います 39 00:03:50,271 --> 00:03:52,815 王は みすぼらしい 海客なんかとは違う 40 00:03:53,358 --> 00:03:56,694 それでも同じお生まれには 違いないじゃないですか 41 00:03:56,819 --> 00:03:58,238 だから こう… 42 00:03:59,113 --> 00:04:02,617 字と絵でね 慶に行くのを勧めたんですよ 43 00:04:02,742 --> 00:04:03,910 (鈴)でも? 44 00:04:04,327 --> 00:04:07,163 分かんないのかね 行こうとしない 45 00:04:07,288 --> 00:04:09,040 いつまでも ついてくるから 46 00:04:09,207 --> 00:04:11,084 (微真)仕方なくね 47 00:04:11,876 --> 00:04:13,503 (玉葉)ねえねえ お母さん (鈴)あっ 48 00:04:13,670 --> 00:04:16,297 仙女様も陽子の友達なの? 49 00:04:16,422 --> 00:04:18,967 さあ? 違うと思うけど 50 00:04:19,092 --> 00:04:20,468 (鈴)その 陽子って? 51 00:04:21,261 --> 00:04:23,680 浅野と一緒に 流されてきた子なんです 52 00:04:24,305 --> 00:04:26,140 雁に行くと 言っていたんですけど― 53 00:04:26,599 --> 00:04:29,602 船が妖魔に襲われたって聞いてね 54 00:04:36,401 --> 00:04:39,237 私 景王様に会いに行くの 55 00:04:39,362 --> 00:04:42,573 私や あなたと同じ 日本から来た方よ 56 00:04:42,699 --> 00:04:45,201 ねえ 一緒に帰れるかもしれない 57 00:04:45,326 --> 00:04:46,744 (たたく音) (鈴)ねえ 58 00:04:55,837 --> 00:05:00,216 (浅野)王様? そんなもの ただのキャラクターだろ 59 00:05:00,341 --> 00:05:01,592 (杉本(すぎもと))私は選ばれし者 60 00:05:01,718 --> 00:05:02,552 はっ 61 00:05:08,266 --> 00:05:09,892 優香(ゆか) 62 00:05:10,601 --> 00:05:11,686 うっ ああ? 63 00:05:28,661 --> 00:05:29,662 あっ 64 00:05:29,787 --> 00:05:34,375 あの人たち わざとあの人を 閉じ込めていたんじゃないのかな 65 00:05:34,792 --> 00:05:39,547 こっちの人が 海客に 優しくしてくれるわけないし 66 00:05:39,839 --> 00:05:41,507 どうしよう 67 00:05:43,134 --> 00:05:43,968 ん? あっ 68 00:05:44,719 --> 00:05:47,013 (清秀(せいしゅう))うわっ ああ あたたっ 69 00:05:47,138 --> 00:05:48,181 何すんだよ 70 00:05:48,347 --> 00:05:51,142 えっ だって 落ちそうになったから 71 00:05:51,392 --> 00:05:52,560 えっ? 72 00:05:53,102 --> 00:05:55,104 俺 船 初めてなんだ 73 00:05:55,521 --> 00:05:58,357 そう でも落ちたら死んじゃうわよ 74 00:05:58,608 --> 00:05:59,776 知ってるよ 75 00:05:59,901 --> 00:06:03,071 分かってないんでしょ いい? 死ぬっていうのは… 76 00:06:03,446 --> 00:06:05,031 ねえちゃん 嫌い 77 00:06:05,239 --> 00:06:06,449 えっ… 78 00:06:10,203 --> 00:06:14,207 何よ 遊びで 船旅している子供とは違うのよ 79 00:06:22,590 --> 00:06:25,218 (祥瓊) 景王がいなくなった金波宮では― 80 00:06:25,343 --> 00:06:28,054 官吏たちが困惑して 取り残されていた 81 00:06:29,138 --> 00:06:33,518 しかし 今は天官長となった 靖共(せいきょう)を筆頭に― 82 00:06:33,684 --> 00:06:36,854 次第に王のいない政体が 取られていった 83 00:06:37,730 --> 00:06:39,565 それは 先の王の時代― 84 00:06:39,690 --> 00:06:44,028 その前から 彼らが ずっと続けてきたことでもあった 85 00:06:59,043 --> 00:07:00,545 (楽俊(らくしゅん))陽子が家出した!? 86 00:07:02,255 --> 00:07:04,757 (六太(ろくた))静かにな 87 00:07:04,966 --> 00:07:07,718 うっ す… すいません 88 00:07:07,844 --> 00:07:09,095 でも どこへ? 89 00:07:09,220 --> 00:07:10,680 (六太)雁 (楽俊)えっ 90 00:07:13,099 --> 00:07:15,476 (六太)ということで 旌券(りょけん)は出した 91 00:07:15,601 --> 00:07:19,814 だから 慶の官吏たちには こっちに来ていることになってる 92 00:07:19,939 --> 00:07:21,482 (楽俊)本当は? (六太)さあ? 93 00:07:21,607 --> 00:07:22,733 そんな… 94 00:07:22,859 --> 00:07:25,194 いろいろとあんじゃねえのか? 95 00:07:25,319 --> 00:07:28,239 市井に下りて 考えてみたいことがあるそうだ 96 00:07:28,364 --> 00:07:31,868 そんな… ちょっくら様子を見てこようかな 97 00:07:31,993 --> 00:07:33,703 (六太)そりゃ 過保護 (楽俊のため息) 98 00:07:35,371 --> 00:07:38,666 俺たちだけでも 信じといてやろうや 陽子を 99 00:07:41,210 --> 00:07:44,046 あいつは 国を放り出して 逃げ出すようなヤツじゃない 100 00:07:44,630 --> 00:07:45,673 (楽俊)はい 101 00:07:46,090 --> 00:07:48,509 見聞を広げるのは いいことだけどな 102 00:07:49,635 --> 00:07:52,054 例の旌券 作らせておいたぞ 103 00:07:52,180 --> 00:07:54,682 お前にも やらなきゃならんことが あるんだろう 104 00:07:55,766 --> 00:07:57,268 そうでした 105 00:08:02,690 --> 00:08:05,067 (鳴賢(めいけん))おっ 母ちゃん 迎えに行く気になったのか? 106 00:08:05,193 --> 00:08:07,236 いんや そりゃ まだだ 107 00:08:07,778 --> 00:08:09,530 ちょっと 柳(りゅう)に行ってくらあ 108 00:08:09,697 --> 00:08:12,241 柳? なんで また こんな季節に 109 00:08:12,658 --> 00:08:13,826 やっぱ 冷えるのか? 110 00:08:13,951 --> 00:08:15,953 (鳴賢)ああ 食い物まずいぞ 111 00:08:16,078 --> 00:08:18,915 (楽俊)柳は法律が しっかりしてるっていうからな 112 00:08:19,040 --> 00:08:19,957 (鳴賢)勉強かよ 113 00:08:20,583 --> 00:08:24,462 なあ 柳の沿岸に 妖魔が出るって 聞いたことあるか? 114 00:08:24,587 --> 00:08:26,839 ああ? 戴(たい)の間違いだろ それは 115 00:08:27,673 --> 00:08:30,092 柳は それなりに しっかりした国だぞ 116 00:08:30,218 --> 00:08:31,969 (楽俊)そうだよなあ 117 00:08:32,094 --> 00:08:33,804 戴は妖魔に囲まれて― 118 00:08:33,930 --> 00:08:36,974 もう 人が 出てこられないっていうからな 119 00:08:37,558 --> 00:08:40,269 なあ 俺んちの馬 貸してやろうか? 120 00:08:40,561 --> 00:08:43,981 ああ だ… 大丈夫だ 騎獣 借りる当てあるから 121 00:08:44,148 --> 00:08:45,274 へえ 122 00:08:45,650 --> 00:08:47,318 (鳴賢)ほいほい そんなもの 貸してくれるような― 123 00:08:47,443 --> 00:08:48,819 知り合いがあんのか 124 00:08:52,281 --> 00:08:55,201 (祥瓊) 慶国の首都 堯天(ぎょうてん)がある瑛州(えいしゅう)を― 125 00:08:55,326 --> 00:08:56,744 首都州と呼ぶ 126 00:09:00,790 --> 00:09:03,668 瑛州は南北に細長く伸びており― 127 00:09:03,793 --> 00:09:06,504 その北端に近い街 固継(こけい)は― 128 00:09:06,629 --> 00:09:09,632 北東に川を渡れば すぐに和州(わしゅう) 129 00:09:09,757 --> 00:09:13,511 西に行けば 麦州(ばくしゅう)も遠くないという位置にあった 130 00:09:16,806 --> 00:09:18,391 (少女)お母さん… 131 00:09:18,516 --> 00:09:19,767 (蘭玉(らんぎょく))ああ… 132 00:09:29,819 --> 00:09:31,821 (息を吐く音) 133 00:09:35,658 --> 00:09:38,911 (遠甫(えんほ))冷たかろう こっちに来て 火に当たるがいい 134 00:09:39,328 --> 00:09:41,205 (蘭玉)朝げの支度をします 135 00:09:41,330 --> 00:09:43,958 (遠甫) 蘭玉 そんなに頑張ることはない 136 00:09:44,083 --> 00:09:46,377 みんなのように 寝ていてもいいのだよ 137 00:09:47,503 --> 00:09:49,380 (蘭玉)あっ (遠甫)どうした? 138 00:09:49,505 --> 00:09:53,843 今日 新しい子が来るんですよね 朝げは どうしよう 139 00:09:54,010 --> 00:09:56,262 何 どうせ 昼過ぎだろう 140 00:09:56,387 --> 00:09:58,681 (桂桂(けいけい)) おはよう お姉ちゃん 遠甫 141 00:09:58,806 --> 00:10:00,224 おお 早いな 142 00:10:00,349 --> 00:10:03,769 (桂桂)寒くて 目が覚めちゃった 僕も何かする 143 00:10:03,894 --> 00:10:05,730 じゃ みんなを起こしてきて 144 00:10:05,855 --> 00:10:07,231 (桂桂)はーい 145 00:10:07,690 --> 00:10:09,609 (子供たちの悲鳴) (桂桂)あっ 146 00:10:09,734 --> 00:10:11,027 (蘭玉)桂桂 あの声は? 147 00:10:11,319 --> 00:10:12,320 (桂桂)妖魔? 148 00:10:15,239 --> 00:10:16,532 (窮奇(きゅうき)の鳴き声) 149 00:10:16,782 --> 00:10:17,617 (遠甫)窮奇だ 150 00:10:18,034 --> 00:10:21,579 すぐ里祠(りし)へ 里木(りぼく)の下でじっとしているんだ 151 00:10:22,455 --> 00:10:23,789 みんなは? 152 00:10:25,082 --> 00:10:26,959 ごめん みんな 153 00:10:28,628 --> 00:10:32,632 (窮奇のうなり声) 154 00:10:34,550 --> 00:10:36,052 (遠甫)逃げなさい (蘭玉)遠甫 155 00:10:36,177 --> 00:10:37,970 子供は死んじゃあいかん 156 00:10:42,475 --> 00:10:43,976 (ほえ声) 157 00:10:45,728 --> 00:10:46,646 あっ 158 00:10:48,939 --> 00:10:49,815 (陽子)ふっ! 159 00:10:52,318 --> 00:10:53,903 (刺す音) 160 00:11:04,038 --> 00:11:04,872 ケガは? 161 00:11:04,997 --> 00:11:06,791 えっ ああ… 162 00:11:07,124 --> 00:11:08,918 (蘭玉)あの… (桂桂)おにいちゃん 後ろ! 163 00:11:09,043 --> 00:11:10,670 (鳴き声) 164 00:11:13,547 --> 00:11:15,383 (蘭玉・桂桂)すごい… 165 00:11:15,508 --> 00:11:16,801 すごい すごい! 166 00:11:17,676 --> 00:11:18,761 (陽子)ケガはないようだな 167 00:11:19,261 --> 00:11:23,641 (蘭玉)はい あの ありがとうございました 168 00:11:23,766 --> 00:11:25,893 (蘭玉)街の人でしたか (陽子)いや… 169 00:11:26,018 --> 00:11:28,187 (遠甫)この子は海客だ (蘭玉)かい? 170 00:11:28,687 --> 00:11:30,272 中(ちゅう) 陽子(ようし)だね? 171 00:11:30,398 --> 00:11:32,316 閭胥(ちょうろう)の遠甫さん? 172 00:11:32,441 --> 00:11:33,567 (遠甫)うむ 173 00:11:33,776 --> 00:11:35,403 言っておった子だよ 174 00:11:35,528 --> 00:11:37,029 これから 里家(りけ)で預かる 175 00:11:37,321 --> 00:11:40,783 えっ? でも 遠甫 女の子だって… 176 00:11:41,909 --> 00:11:44,245 あっ ごめんなさい 私… 177 00:11:44,787 --> 00:11:46,872 かまわない 慣れている 178 00:11:46,997 --> 00:11:48,082 (桂桂)陽子 (陽子)あっ 179 00:11:48,541 --> 00:11:50,543 みんなの所へ行こう ねっ? 180 00:11:50,751 --> 00:11:53,003 あっ ああ… 181 00:11:53,879 --> 00:11:55,714 他にも子供が? 182 00:11:57,591 --> 00:12:00,386 (蘭玉)桂桂 行きましょう 183 00:12:00,761 --> 00:12:03,472 みんなの所… 184 00:12:06,934 --> 00:12:08,894 礼は いたしませんぞ 185 00:12:09,019 --> 00:12:10,479 人目がありますゆえ 186 00:12:10,980 --> 00:12:11,814 もちろん 187 00:12:11,939 --> 00:12:16,527 申し訳ないが 里家の客人として 待遇させていただく 188 00:12:16,652 --> 00:12:18,404 そのつもりで来ました 189 00:12:18,529 --> 00:12:21,615 (蘭玉の泣き声) 190 00:12:21,740 --> 00:12:24,410 まだ こんな人里にも 妖魔が出るんですね 191 00:12:24,869 --> 00:12:27,580 じきに出なくなりましょうよ 192 00:12:27,746 --> 00:12:30,082 慶には新王がおられますからな 193 00:12:34,128 --> 00:12:39,008 (蘭玉と桂桂の泣き声) 194 00:12:59,612 --> 00:13:00,446 (祥瓊)あっ 195 00:13:06,994 --> 00:13:08,871 (祥瓊)あっ (使用人たちの笑い声) 196 00:13:16,712 --> 00:13:19,215 あの… 私 いつまで 197 00:13:34,897 --> 00:13:36,273 ハァ… 198 00:13:37,358 --> 00:13:44,198 (祥瓊の歌声) 199 00:14:14,186 --> 00:14:15,813 ハァ… 200 00:14:26,490 --> 00:14:30,119 こんなもの いくらでも持ってた 201 00:14:31,328 --> 00:14:32,913 みんな 私にくれた 202 00:14:33,038 --> 00:14:34,582 (使用人)終わったかい? (祥瓊)はっ 203 00:14:35,165 --> 00:14:37,042 いえ まだ 204 00:14:37,293 --> 00:14:40,254 (使用人)若い子に任せては いけなかったかね 205 00:14:41,881 --> 00:14:45,676 気持ちは分かるけど お品に触るのじゃないよ 206 00:14:45,801 --> 00:14:47,845 欠けたら大事になるからね 207 00:14:50,890 --> 00:14:51,849 はい 208 00:14:52,016 --> 00:14:54,810 (使用人)私だって美しく なるんじゃないかと思ってさ― 209 00:14:55,269 --> 00:14:59,023 サンゴのかんざしを こっそり挿してみたことがあるのさ 210 00:14:59,231 --> 00:15:01,817 (使用人) へえ それで どうだった? 211 00:15:01,942 --> 00:15:03,819 がっかりしたの何の 212 00:15:03,944 --> 00:15:06,405 (一同の笑い声) 213 00:15:06,530 --> 00:15:11,911 私らみたいな人間には 玉(ぎょく)も絹も似合いやしないのさ 214 00:15:12,036 --> 00:15:16,248 玉のような真っ白な肌や 高貴に輝く髪がなきゃね 215 00:15:16,373 --> 00:15:17,666 (使用人たち)そうだねえ 216 00:15:18,000 --> 00:15:22,630 (使用人)けどね 私たちには働き者の手足がある 217 00:15:22,755 --> 00:15:26,342 この体があれば 健やかに仕事はできる 218 00:15:26,759 --> 00:15:29,762 あんただって若いし なかなかのべっぴんだ 219 00:15:29,887 --> 00:15:33,140 つまんないものを 羨むことはないさ 220 00:15:38,228 --> 00:15:40,648 (祥瓊)あれは みんな私のものよ 221 00:15:40,773 --> 00:15:43,943 それを供王と景王が奪い取った 222 00:15:44,693 --> 00:15:46,236 許せない 223 00:15:46,612 --> 00:15:49,406 今度は 私が奪い取ってやる 224 00:15:50,824 --> 00:15:52,284 何もかも 225 00:15:56,747 --> 00:15:58,290 (祥瓊)これも… 226 00:15:59,249 --> 00:16:01,877 全部 私のほうが似合う 227 00:16:02,419 --> 00:16:05,589 そうよ 私のものなんだから 228 00:16:06,465 --> 00:16:09,635 月渓(げっけい)が玉座を奪って 罰せられないのなら― 229 00:16:09,927 --> 00:16:12,513 私だって 同じことをしてやる 230 00:16:13,847 --> 00:16:15,432 供王を… 231 00:16:15,766 --> 00:16:17,935 いいえ 景王がいい 232 00:16:18,185 --> 00:16:20,562 蓬莱から来た ただの小娘 233 00:16:20,813 --> 00:16:24,775 麒麟に選ばれなかったら ただの海客だったのだから 234 00:16:25,317 --> 00:16:28,779 私のほうが ずっと ずっと王にふさわしい 235 00:16:29,029 --> 00:16:30,239 フッ 236 00:16:31,031 --> 00:16:33,575 そうだ さん奪してやる 237 00:16:33,701 --> 00:16:35,869 景王の玉座をさん奪して― 238 00:16:35,995 --> 00:16:38,706 もう一度 供王の前に現れてやる 239 00:16:38,872 --> 00:16:40,624 そして言うのだ 240 00:16:41,166 --> 00:16:44,420 月渓に許したものを私にもよこせ 241 00:16:44,545 --> 00:16:46,046 ウフフフ… 242 00:16:54,430 --> 00:17:01,270 (祥瓊の歌声) 243 00:17:22,499 --> 00:17:25,377 (供王) あきれた やってくれるわね 244 00:17:25,502 --> 00:17:28,881 (供麒(きょうき))公主へのなさりようは あまりだと申し上げました 245 00:17:29,048 --> 00:17:30,549 あれでは 公主も… 246 00:17:30,674 --> 00:17:31,759 うん? 247 00:17:34,303 --> 00:17:35,429 (たたく音) 248 00:17:36,388 --> 00:17:39,600 延王(えんおう)のように 自分より小さい台輔(たいほ)が欲しかったわ 249 00:17:39,725 --> 00:17:40,559 主上… 250 00:17:40,976 --> 00:17:44,146 公主だった娘が 朝から晩まで働きづめで― 251 00:17:44,271 --> 00:17:49,026 人に平伏する生活を強いられたから 物を盗んで逃げ出していいの? 252 00:17:49,485 --> 00:17:52,071 全く 麒麟という生き物は… 253 00:17:53,197 --> 00:17:56,325 私がこの人たちより 恵まれた暮らしをしているのは― 254 00:17:56,450 --> 00:17:59,078 その分 重い責任を担っているから 255 00:17:59,203 --> 00:18:03,499 それを果たさなければ たちまち 峯王(ほうおう)のように首を落とされているわ 256 00:18:03,624 --> 00:18:04,458 違う? 257 00:18:05,667 --> 00:18:09,129 祥瓊は その責任に気づかなかった 258 00:18:09,421 --> 00:18:12,257 野良仕事はつらい 掃除はつらい― 259 00:18:12,382 --> 00:18:16,428 嫌だ 嫌だと だだをこねて 逃げ出す人間を哀れむことはね― 260 00:18:16,553 --> 00:18:20,724 同じ仕事をしっかり果たしている 人たちに対する侮辱なの! 261 00:18:22,142 --> 00:18:24,853 そういう生き物だっていうのは 分かるけど― 262 00:18:24,978 --> 00:18:27,523 哀れむ相手を間違えないようにね 263 00:18:27,648 --> 00:18:28,941 申し訳ありません 264 00:18:29,358 --> 00:18:30,567 (供王)顔を上げてちょうだい 265 00:18:30,692 --> 00:18:31,902 (使用人)ああ… 266 00:18:32,444 --> 00:18:35,405 あなたたちの勤めが とっても誘惑の多いものだと― 267 00:18:35,531 --> 00:18:37,282 よく分かったわ 268 00:18:37,407 --> 00:18:40,577 それなのに 今まで 一度たりとも間違いはなかった 269 00:18:40,869 --> 00:18:43,539 いいえ 監督が行き届かず 270 00:18:44,081 --> 00:18:45,999 あなたに責任はないわ 271 00:18:46,125 --> 00:18:47,501 これからもよろしくね 272 00:18:48,210 --> 00:18:49,211 主上… 273 00:18:51,797 --> 00:18:54,133 王師を出して 祥瓊を追いなさい 274 00:18:54,341 --> 00:18:56,009 範(はん)と柳にも連絡を 275 00:18:56,135 --> 00:18:58,387 罪人を 引き渡してくださるようにと 276 00:18:58,762 --> 00:19:00,597 かしこまりました 277 00:19:01,431 --> 00:19:02,432 ああ… 278 00:19:06,436 --> 00:19:07,271 (船員)そっちに行ったぞ! 279 00:19:07,396 --> 00:19:08,939 (船員)おい どこだ (船員)そこだ そこだ! 280 00:19:09,064 --> 00:19:10,399 (浅野の息切れ) 281 00:19:10,524 --> 00:19:13,152 (船員たち)待て! こら 逃げるな! こら 282 00:19:16,530 --> 00:19:17,364 来るな! 283 00:19:17,656 --> 00:19:18,657 何だよ? そりゃ 284 00:19:18,782 --> 00:19:22,369 あのな 旌券もなしに乗られちゃ 困るんだ 285 00:19:22,619 --> 00:19:24,580 慶か雁で身元を確かめられたら― 286 00:19:24,830 --> 00:19:26,790 こっちが とばっちりを食うんだよ 287 00:19:26,915 --> 00:19:29,251 待って 待ってください 288 00:19:30,127 --> 00:19:31,503 どうして? 289 00:19:31,837 --> 00:19:34,464 (浅野)慶に 俺も行く 290 00:19:37,968 --> 00:19:40,846 あの お金なら私が払いますから 291 00:19:40,971 --> 00:19:43,932 そりゃいいけど 旌券がなくちゃなあ 292 00:19:44,057 --> 00:19:45,851 (鈴)この人 海客なんです 293 00:19:45,976 --> 00:19:47,269 海客? 294 00:19:47,394 --> 00:19:50,355 それでも 流れ着いた国で 旌券もらってないのかい? 295 00:19:50,898 --> 00:19:52,858 (鈴)旌券 ないの? (浅野)ん? 296 00:19:53,150 --> 00:19:54,318 (清秀)これじゃあ 駄目かい? 297 00:19:54,943 --> 00:19:56,737 一応 慶の旌券なんだけど 298 00:19:56,862 --> 00:19:58,363 清秀 299 00:19:58,572 --> 00:20:00,657 これ 女のじゃねえか 300 00:20:00,782 --> 00:20:03,577 どうせ 船の上じゃ関係ないだろ? 301 00:20:03,702 --> 00:20:07,247 いいじゃないか ねっ? 昨日 軽業 見せてやったろ 302 00:20:07,372 --> 00:20:10,626 ったく 清秀には かなわねえなあ (船員たちの笑い声) 303 00:20:10,751 --> 00:20:12,002 (船員)礼を言っときなよ 304 00:20:12,294 --> 00:20:14,922 おっと こっちの言葉は 話せねえか 305 00:20:15,047 --> 00:20:17,216 (船員たちの笑い声) 306 00:20:18,175 --> 00:20:20,928 (鈴)そうか 私と同じね 307 00:20:21,053 --> 00:20:22,429 ほんとに かわいそう 308 00:20:23,096 --> 00:20:26,350 言葉が通じないってだけで みんな ひどいよね 309 00:20:26,475 --> 00:20:27,517 (清秀)ねえちゃん 310 00:20:27,976 --> 00:20:30,938 あっ ありがとう 311 00:20:31,104 --> 00:20:32,898 ねえちゃん 金あるんだろう 312 00:20:33,023 --> 00:20:34,608 だったら さっきの売ってやるよ 313 00:20:34,816 --> 00:20:36,401 な… 何? 314 00:20:36,526 --> 00:20:38,820 かわいそうだと思って くれたんじゃないの? 315 00:20:39,071 --> 00:20:40,072 なんで? 316 00:20:40,197 --> 00:20:43,075 この人は海客なのよ 私と同じ 317 00:20:43,200 --> 00:20:44,326 知ってるよ 318 00:20:44,451 --> 00:20:48,372 蓬莱から流されてきて だから 言葉も通じないんだろ 319 00:20:48,497 --> 00:20:50,916 でも ねえちゃんは 通じてるじゃないか 320 00:20:51,041 --> 00:20:53,126 それは 私が仙だから 321 00:20:53,252 --> 00:20:56,964 とにかく 私たちは 普通とは違う苦労をしてきたの 322 00:20:57,089 --> 00:21:00,425 言葉も通じなくて うちにも二度と帰れない 323 00:21:00,550 --> 00:21:03,553 ふーん まあ 元気 出せよ 324 00:21:03,679 --> 00:21:06,682 うちに帰れないヤツなんか いくらでもいるんだからさ 325 00:21:06,807 --> 00:21:08,892 (鈴) いくらでもなんか いないわ! 326 00:21:09,268 --> 00:21:10,435 いるさ 327 00:21:10,560 --> 00:21:13,981 国が荒れて 家が焼けて 帰れなくなったヤツだって 328 00:21:14,106 --> 00:21:16,066 そんなの私たちと違う 329 00:21:16,191 --> 00:21:17,943 元いた場所には帰れるんでしょ 330 00:21:18,068 --> 00:21:20,070 家なんか また建てればいいじゃない 331 00:21:20,195 --> 00:21:24,241 懐かしい場所には もう二度と 帰れないって意味 分かる? 332 00:21:24,366 --> 00:21:25,617 分からないでしょ! 333 00:21:25,993 --> 00:21:28,537 あんたは子供だから 分からないのよ! 334 00:21:28,870 --> 00:21:32,582 俺 お前みたいなヤツ かわいそうだなんて思わない! 335 00:21:32,958 --> 00:21:34,459 (鈴の泣き声) 336 00:21:34,584 --> 00:21:36,795 どうした? 何を話してた? 337 00:21:37,087 --> 00:21:38,672 (鈴)いつも そうよ 338 00:21:38,797 --> 00:21:43,385 この世界の人たちは 海客だってだけで私たちを嫌う 339 00:21:43,593 --> 00:21:45,595 何も分からないくせに 340 00:21:45,846 --> 00:21:47,389 私たちを… 341 00:21:48,682 --> 00:21:51,893 そうだな 世界は俺を憎んでる 342 00:21:52,060 --> 00:21:52,894 (鈴)えっ? 343 00:21:53,353 --> 00:21:57,357 (浅野) だから 俺は壊してやるんだ 344 00:21:57,858 --> 00:22:02,029 大丈夫よ あんたは 私が守ってあげるから 345 00:22:10,245 --> 00:22:12,289 (蘭玉)ありがとう 陽子 346 00:22:12,414 --> 00:22:14,958 私たちの分まで 拝んでくれていたの? 347 00:22:15,083 --> 00:22:17,210 いや すまなかったから 348 00:22:17,502 --> 00:22:19,046 何言ってるの 349 00:22:19,338 --> 00:22:23,133 陽子が来てくれたから 私たちや遠甫は助かったのよ 350 00:22:23,258 --> 00:22:25,510 すまないことなんてないじゃない 351 00:22:25,635 --> 00:22:27,554 なんで そんなこと言うの? 352 00:22:28,555 --> 00:22:31,183 すまないって言うのは私のほうよ 353 00:22:31,308 --> 00:22:34,102 だって 私 この子たちを見捨てて― 354 00:22:34,227 --> 00:22:36,646 桂桂だけを連れて逃げたんだもん 355 00:22:37,606 --> 00:22:40,942 私たちの親 国を出る前に死んじゃったから 356 00:22:41,651 --> 00:22:44,988 桂桂を守れるのは 私しかいないから 357 00:22:45,113 --> 00:22:47,616 でも 私 ひどいヤツだよね 358 00:22:47,741 --> 00:22:48,700 (陽子)いや… 359 00:22:48,825 --> 00:22:51,578 (蘭玉) 私 同じことがあったら― 360 00:22:51,703 --> 00:22:55,624 やっぱり 桂桂だけを守って 逃げると思う 361 00:22:55,749 --> 00:22:56,917 (陽子)うん 362 00:22:57,751 --> 00:23:01,379 私も そんな大事なものが あればいいんだけど 363 00:23:01,505 --> 00:23:02,672 えっ? 364 00:23:12,015 --> 00:23:17,020 ♪~ 365 00:24:40,937 --> 00:24:45,942 ~♪ 366 00:24:46,568 --> 00:24:48,320 (ナレーター) ネズミは椅子に座る 367 00:24:48,445 --> 00:24:51,948 やっと 座っている祥瓊に 気づいたように頭を下げた 368 00:24:52,073 --> 00:24:53,366 “よろしく”