1 00:00:16,349 --> 00:00:17,183 (兵士)ん? 2 00:00:18,268 --> 00:00:20,645 お… おい! あれを見ろ! 3 00:00:22,313 --> 00:00:24,065 (兵士)なっ あれは! (迅雷(じんらい))ん? 4 00:00:25,775 --> 00:00:26,860 ああっ 5 00:00:29,696 --> 00:00:32,282 (桓魋(かんたい))おかげで市民は 収まってくれたようだ 6 00:00:32,532 --> 00:00:35,702 しかし 本当に禁軍は 攻めてこないのか? 7 00:00:36,077 --> 00:00:37,537 (祥瓊(しょうけい))自信はないわ 8 00:00:37,829 --> 00:00:39,205 でも 来るなら とっくに― 9 00:00:39,330 --> 00:00:41,374 空行師が 来ているんじゃない? 10 00:00:41,750 --> 00:00:44,711 こないだの空行師の 数十倍もいるんだから 11 00:00:44,836 --> 00:00:46,296 (虎嘯(こしょう))分かった 12 00:00:46,421 --> 00:00:48,381 2人が 信じると言うなら― 13 00:00:48,506 --> 00:00:50,258 俺も 景王(けいおう)とやらが 助けてくれると― 14 00:00:50,383 --> 00:00:51,843 信じてみよう 15 00:00:51,968 --> 00:00:53,595 (虎嘯の仲間) おい 虎嘯! 16 00:00:54,471 --> 00:00:56,431 大変だ! 早く来てくれ! 17 00:00:56,556 --> 00:00:57,807 (桓魋)うん? (虎嘯)何だ! 18 00:00:59,392 --> 00:01:00,268 まさか… 19 00:01:00,393 --> 00:01:02,353 (一同のざわめき) 20 00:01:02,479 --> 00:01:03,521 (男性)あれは… 21 00:01:03,897 --> 00:01:05,857 (男性)なぜ ここに… 22 00:01:13,114 --> 00:01:15,867 (陽子(ようこ))班渠(はんきょ) よくやってくれた 23 00:01:31,341 --> 00:01:34,219 (一同のどよめき) 24 00:01:36,304 --> 00:01:38,515 (景麒(けいき)) こんな所にお呼びになるか 25 00:01:39,098 --> 00:01:41,267 しかも ひどい死臭がなさる 26 00:01:41,392 --> 00:01:42,602 (陽子)よく来てくれた 27 00:01:43,686 --> 00:01:45,855 苦情は 後でいくらでも聞く 28 00:01:47,607 --> 00:01:51,236 少しだけ辛抱してくれ 景麒 29 00:01:51,778 --> 00:01:53,279 (景麒)いたしましょう 30 00:01:54,572 --> 00:01:55,949 すまない 31 00:01:57,534 --> 00:02:01,204 (一同のどよめき) 32 00:02:01,496 --> 00:02:02,664 (鈴(すず))陽子… 33 00:02:06,459 --> 00:02:09,587 あれが麒麟(きりん)… なんて優美な 34 00:02:12,006 --> 00:02:15,635 (景麒)あの子供 命を取り留めました 35 00:02:16,136 --> 00:02:17,554 そうか… 36 00:02:21,224 --> 00:02:22,809 (迅雷)ああ… 37 00:02:22,934 --> 00:02:24,519 (中将軍)左将軍! (迅雷)うん? 38 00:02:25,103 --> 00:02:26,813 あれは台輔(たいほ)なのか? 39 00:02:26,938 --> 00:02:29,232 (右将軍)主上がおられると 知っていたのか! 40 00:02:29,607 --> 00:02:32,527 あ… あれが 主上であるものか 41 00:02:32,652 --> 00:02:36,698 (州師将軍)この世に 恐れ多くも 麒麟に騎乗できる方が他にあるか! 42 00:02:36,865 --> 00:02:38,116 ぐっ… 43 00:02:39,325 --> 00:02:40,160 ん? 44 00:02:41,077 --> 00:02:42,412 おおっ 45 00:02:57,760 --> 00:02:59,762 (陽子)左将軍 迅雷 46 00:02:59,888 --> 00:03:03,057 禁軍は誰の許しを得て 拓峰(たくほう)に来たのか? 47 00:03:03,182 --> 00:03:07,061 うう… わ… 私は… 48 00:03:07,687 --> 00:03:10,023 どこの王の宣下あってのことだ? 49 00:03:11,316 --> 00:03:13,943 そ… それはですな 50 00:03:14,485 --> 00:03:18,031 それとも 禁軍の兵は 将軍もろとも辞職し― 51 00:03:18,156 --> 00:03:20,074 呀峰(がほう)の私兵になったか? 52 00:03:21,659 --> 00:03:23,536 主上… 53 00:03:23,828 --> 00:03:26,497 お前たちのあるじは いつから靖共(せいきょう)になった! 54 00:03:26,789 --> 00:03:27,916 ああ… 55 00:03:28,041 --> 00:03:30,960 靖共のために 拓峰を攻めるというなら― 56 00:03:31,336 --> 00:03:34,380 禁軍全てを反乱軍と見なすが よいか! 57 00:03:34,505 --> 00:03:36,966 ああ… 58 00:03:37,425 --> 00:03:41,054 全て 知っておいでになる… 59 00:03:41,262 --> 00:03:42,889 (景麒)何をしている (迅雷)ああっ 60 00:03:43,556 --> 00:03:45,433 (景麒)主上の御前にあって― 61 00:03:45,558 --> 00:03:47,852 何ゆえ 許しもなく こうべを上げるか 62 00:03:50,897 --> 00:03:52,357 ぐっ… 63 00:04:08,831 --> 00:04:12,001 迅雷 勅命をもって命ずる 64 00:04:12,335 --> 00:04:15,838 右将軍と共に 禁軍を率いて明郭(めいかく)に赴き― 65 00:04:15,964 --> 00:04:17,632 和州侯(わしゅうこう) 呀峰を捕らえ― 66 00:04:18,216 --> 00:04:21,511 とらわれの身である 遠甫(えんほ)という人物を助けよ 67 00:04:21,636 --> 00:04:23,388 かしこまりまして 68 00:04:23,888 --> 00:04:26,557 (陽子) 中将軍の一軍を堯天(ぎょうてん)に戻らせ― 69 00:04:26,683 --> 00:04:28,351 靖共の身柄を押さえよ 70 00:04:28,476 --> 00:04:29,602 はっ 71 00:04:29,894 --> 00:04:33,815 無事 靖共 呀峰を捕らえ 遠甫を救命すれば― 72 00:04:33,940 --> 00:04:36,567 この度の出陣については 不問に処す 73 00:04:37,193 --> 00:04:39,946 禁軍も 和州州師もだ 74 00:04:40,071 --> 00:04:41,531 はああ… 75 00:04:42,740 --> 00:04:44,200 だが 迅雷 76 00:04:44,617 --> 00:04:45,994 嘉煕(かき)や鶯嬌(ういきょう)のこと― 77 00:04:46,577 --> 00:04:48,329 改めて聞かせてもらうぞ 78 00:04:48,454 --> 00:04:50,456 はっ ははあっ 79 00:05:01,175 --> 00:05:03,344 (陽子)禁軍は明郭に向かわせた 80 00:05:03,803 --> 00:05:05,888 絶対に呀峰を捕らえてもらう 81 00:05:06,014 --> 00:05:07,640 もう 大丈夫だ 82 00:05:07,765 --> 00:05:09,350 聞いた? 桓魋 83 00:05:09,475 --> 00:05:10,310 あっ… 84 00:05:15,148 --> 00:05:17,650 (夕暉(せっき)) 兄さん! ちゃんと 叩頭(こうとう)して 85 00:05:17,984 --> 00:05:19,736 いや しかし… 86 00:05:20,778 --> 00:05:22,739 (陽子)みんな 立ってくれないか 87 00:05:22,905 --> 00:05:24,615 そんな必要はない 88 00:05:25,491 --> 00:05:29,579 私が ふがいないばかりに 民にいらぬ心配をかけた 89 00:05:29,996 --> 00:05:30,872 すまない 90 00:05:30,997 --> 00:05:32,915 (どよめき) 91 00:05:33,041 --> 00:05:35,376 お… おい そんな 92 00:05:36,669 --> 00:05:39,505 特に 虎嘯たちには 本当に礼を言う 93 00:05:39,672 --> 00:05:41,466 よく 昇紘(しょうこう)の膝元で― 94 00:05:41,591 --> 00:05:44,385 諦めず 投げず道を正してくれた 95 00:05:44,510 --> 00:05:48,097 本当なら 私がしなければいけないことだった 96 00:05:48,514 --> 00:05:49,348 ありがとう 97 00:05:49,682 --> 00:05:51,100 あ… ああ… 98 00:05:51,517 --> 00:05:54,062 (陽子)桓魋たちにも 心から感謝する 99 00:05:54,520 --> 00:05:56,939 お前たちが 何者かは知らないが― 100 00:05:57,065 --> 00:06:00,026 私にできることなら 何かお礼をさせてくれ 101 00:06:00,359 --> 00:06:01,194 (桓魋)はっ 102 00:06:01,319 --> 00:06:03,488 (陽子)望みがあったら 言ってくれないか? 103 00:06:08,076 --> 00:06:11,412 本当にお願いしても よろしゅうございましょうか? 104 00:06:11,954 --> 00:06:13,331 かまわない 105 00:06:14,832 --> 00:06:19,921 では 元麦州侯(ばくしゅうこう) 浩瀚(こうかん)様の 大逆の疑いをお晴らしになり― 106 00:06:20,046 --> 00:06:23,174 いま一度の復廷をお許しください 107 00:06:23,716 --> 00:06:24,717 (祥瓊)浩瀚? 108 00:06:25,843 --> 00:06:29,430 桓魋 お前 麦州の者か 109 00:06:32,225 --> 00:06:36,687 私は 元麦州師将軍 青辛(せいしん)と申します 110 00:06:37,313 --> 00:06:41,150 これらは同じく 麦州師の師帥や 兵たちにございます 111 00:06:42,360 --> 00:06:45,655 ひょっとして お前たちが 和州に集まっていたのは― 112 00:06:45,780 --> 00:06:46,989 浩瀚の命(めい)か? 113 00:06:48,324 --> 00:06:49,951 さようでございます 114 00:06:51,410 --> 00:06:53,496 浩瀚にも礼を言いたい 115 00:06:54,038 --> 00:06:55,623 こんな愚かな王でも― 116 00:06:55,748 --> 00:06:58,459 まだ仕えてくれる気は あるのだろうか 117 00:07:00,670 --> 00:07:02,213 ありがたく 118 00:07:04,715 --> 00:07:06,509 虎嘯は望みはないのか? 119 00:07:06,759 --> 00:07:09,095 えっ 望みか? 120 00:07:09,220 --> 00:07:13,141 昇紘が罰せられれば それでいい 121 00:07:13,558 --> 00:07:14,809 兄さん 122 00:07:14,934 --> 00:07:16,602 (陽子)夕暉 (夕暉)うっ 123 00:07:17,895 --> 00:07:19,063 立ってくれ 124 00:07:19,230 --> 00:07:21,441 で… でも 125 00:07:21,607 --> 00:07:23,985 さあ 早く 126 00:07:28,406 --> 00:07:30,783 (虎嘯)あっ そうだ (陽子・夕暉)ん? 127 00:07:30,908 --> 00:07:32,243 俺の処分は? 128 00:07:32,368 --> 00:07:34,454 処分? なぜ? 129 00:07:34,579 --> 00:07:37,707 だって 乱を起こしたというやつで 130 00:07:37,832 --> 00:07:39,750 虎嘯を罰するなら― 131 00:07:39,917 --> 00:07:42,295 私も同じ刑罰を 受けないといけないな 132 00:07:42,545 --> 00:07:45,756 えっ? ああ そりゃ そうだ! 133 00:07:45,923 --> 00:07:48,718 ハハハハ… 134 00:07:48,885 --> 00:07:52,013 あっ! 俺はともかく 135 00:07:52,138 --> 00:07:54,515 浅からぬ縁というか― 136 00:07:54,640 --> 00:07:58,853 同じ釜の飯を食った仲というか だから… 137 00:07:58,978 --> 00:08:00,188 何でも言え 138 00:08:01,314 --> 00:08:03,399 お前 偉いんだよな? 139 00:08:03,608 --> 00:08:05,401 上のほうにも顔が利くだろ? 140 00:08:05,526 --> 00:08:07,653 それを生かしてだな 141 00:08:07,778 --> 00:08:11,908 こいつを瑛州の少学に 入れてやることはできねえかなあ? 142 00:08:12,575 --> 00:08:13,576 兄さん… 143 00:08:15,077 --> 00:08:18,039 (祥瓊と鈴の笑い声) (陽子)フフフ… 144 00:08:18,372 --> 00:08:19,457 (虎嘯)んん? 145 00:08:19,582 --> 00:08:21,584 (一同の笑い声) 146 00:08:21,709 --> 00:08:25,129 (虎嘯)ああ? 何だ? (夕暉のため息) 147 00:08:25,254 --> 00:08:29,258 (一同の笑い声) 148 00:08:43,147 --> 00:08:44,982 (鈴)和州城は たちまち落ち― 149 00:08:45,525 --> 00:08:47,652 呀峰は捕らえられました 150 00:09:05,294 --> 00:09:06,254 はっ 151 00:09:24,689 --> 00:09:26,274 浅野(あさの)… 152 00:09:28,484 --> 00:09:30,611 (鈴のすすり泣き) 153 00:09:35,366 --> 00:09:37,034 笑っている 154 00:09:51,090 --> 00:09:52,800 (2人)あっ 155 00:09:58,180 --> 00:10:00,766 この刀が見せてくれたから― 156 00:10:01,559 --> 00:10:03,811 もう間に合わないのは知っていた 157 00:10:05,479 --> 00:10:07,189 そんな… 158 00:10:09,859 --> 00:10:12,320 刀に映った浅野君は― 159 00:10:12,903 --> 00:10:14,238 笑っていた 160 00:10:15,448 --> 00:10:18,659 でも 私の望む幻も見せる 161 00:10:19,368 --> 00:10:23,080 だから 私が笑っていてほしいと 思ったからかもしれないと 162 00:10:25,458 --> 00:10:28,419 でも 本当だった 163 00:10:28,669 --> 00:10:31,672 そうね 笑っている 164 00:10:45,478 --> 00:10:47,146 すまないが― 165 00:10:47,688 --> 00:10:49,523 彼を埋めてやりたい 166 00:10:50,066 --> 00:10:53,069 いいの? 彼は あちらに… 167 00:10:55,237 --> 00:10:58,824 彼は ここで生きて死んだ 168 00:10:58,949 --> 00:11:00,034 だから― 169 00:11:01,452 --> 00:11:03,996 ここに眠りたいのだと思う 170 00:11:28,020 --> 00:11:29,480 (陽子)2人は どうする? 171 00:11:29,605 --> 00:11:30,856 (鈴)うん… 172 00:11:31,816 --> 00:11:33,943 私に会いに来たんだろう? 173 00:11:34,151 --> 00:11:35,486 もう会ったじゃないか 174 00:11:35,820 --> 00:11:38,406 ほんとだ どうしよう 175 00:11:39,240 --> 00:11:41,867 とにかく 一度 才(さい)に戻らないと 176 00:11:42,076 --> 00:11:45,538 采王(さいおう)様にお礼を言って それから… 177 00:11:45,996 --> 00:11:48,999 私も一度 お会いしたいと お伝えしてくれ 178 00:11:49,458 --> 00:11:50,709 うん 179 00:11:51,085 --> 00:11:53,212 私もお礼を言ったり― 180 00:11:53,337 --> 00:11:56,882 おわびを言ったりしたい人が 故郷にいるんだけど… 181 00:11:57,383 --> 00:12:00,219 戻っても たたき出されるだけでしょうね 182 00:12:01,679 --> 00:12:03,055 約束があった 183 00:12:03,180 --> 00:12:04,473 約束? 184 00:12:04,598 --> 00:12:06,559 一度 雁(えん)に行かないと 185 00:12:06,684 --> 00:12:09,478 楽俊(らくしゅん)に 慶(けい)がどうか報告するって 186 00:12:09,979 --> 00:12:12,440 きっと 心配しているだろうな 187 00:12:12,648 --> 00:12:14,942 よろしく伝えておいてくれないか 188 00:12:15,317 --> 00:12:18,070 できれば 私が ここにいたってことは内緒で 189 00:12:20,030 --> 00:12:21,449 どうしようかなあ 190 00:12:21,574 --> 00:12:24,452 フッ フフフ… 191 00:12:26,078 --> 00:12:29,498 よい国っていうのは 何なんだろう 192 00:12:30,624 --> 00:12:33,127 (陽子) 2人は どういう生き方がしたい? 193 00:12:33,252 --> 00:12:36,005 そのためには どういう国であってほしい? 194 00:12:36,130 --> 00:12:39,216 (祥瓊) 寒いのや ひもじいのは嫌だわ 195 00:12:39,550 --> 00:12:42,428 それに 私が言っては いけないのだけど― 196 00:12:43,846 --> 00:12:46,307 やっぱり 誰かにつらく当たられたり― 197 00:12:46,640 --> 00:12:48,726 蔑まれるのは嫌だった 198 00:12:50,019 --> 00:12:51,937 それに耐えるうちに― 199 00:12:52,062 --> 00:12:55,816 自分だけが不幸に 耐えているみたいに誤解しちゃう 200 00:12:56,692 --> 00:12:58,736 私も そうだったな 201 00:12:59,862 --> 00:13:02,573 (鈴)我慢するのを やめればよかったのに― 202 00:13:03,240 --> 00:13:04,909 そういうのを我慢してると― 203 00:13:05,034 --> 00:13:08,078 何だか気持ちが 小さくなってしまうのよね 204 00:13:08,454 --> 00:13:09,788 (祥瓊)そうそう 205 00:13:10,831 --> 00:13:14,001 でも これって 全然 答えにならないわね 206 00:13:16,504 --> 00:13:18,797 いや 参考になった 207 00:13:19,089 --> 00:13:21,133 (鈴)ほんと? (陽子)うん 208 00:13:21,258 --> 00:13:24,094 それで その用が終わったら 2人は どうする? 209 00:13:24,720 --> 00:13:27,097 私も まだまだ 遠甫に学びたい 210 00:13:27,223 --> 00:13:30,059 もし 遠甫が無事で 金波宮(きんぱきゅう)に来てくれたら― 211 00:13:30,518 --> 00:13:32,811 2人とも そこで 働きながら学ばないか? 212 00:13:32,937 --> 00:13:34,438 (2人)えっ? 213 00:13:34,688 --> 00:13:35,981 待って 214 00:13:36,106 --> 00:13:39,568 私は今 1人でも多くの 手助けが欲しい 215 00:13:39,693 --> 00:13:42,488 あの王宮の中で 信じることのできる人が― 216 00:13:42,988 --> 00:13:45,699 本当に1人でも多く必要なんだ 217 00:13:48,035 --> 00:13:49,662 (ため息) 218 00:13:49,787 --> 00:13:51,664 しょうがないわね 219 00:13:51,789 --> 00:13:53,040 行ってあげてもいいわ 220 00:13:53,165 --> 00:13:54,375 ウフッ 221 00:13:54,750 --> 00:13:56,835 陽子が どうしてもって 言うんなら― 222 00:13:56,961 --> 00:13:59,463 助けてあげないでもないかなあ 223 00:14:00,923 --> 00:14:01,924 どうしても 224 00:14:03,968 --> 00:14:08,264 (3人の笑い声) 225 00:14:08,389 --> 00:14:09,848 (遠甫)元気そうだのう 226 00:14:10,266 --> 00:14:11,225 (3人)あ… 227 00:14:11,350 --> 00:14:14,103 あっ 遠甫… 228 00:14:14,478 --> 00:14:15,854 ご無事で 229 00:14:16,355 --> 00:14:18,399 こちらは麦州侯… 230 00:14:18,524 --> 00:14:20,985 いや 元だったな 231 00:14:21,318 --> 00:14:22,570 浩瀚という 232 00:14:22,820 --> 00:14:24,113 ええっ! 233 00:14:24,572 --> 00:14:29,368 (浩瀚)主上 和州の乱は 全て この浩瀚に罪あり 234 00:14:29,493 --> 00:14:32,204 桓魋以下 乱に加わった者たちには― 235 00:14:32,329 --> 00:14:34,957 寛大なるご処置を 願い奉りたく… 236 00:14:35,082 --> 00:14:38,168 分かっている よく来てくれた 237 00:14:38,627 --> 00:14:40,129 顔を上げてくれ 238 00:14:46,343 --> 00:14:50,556 (浩瀚)昨年 靖共は 偽王軍を金波宮に迎え入れました 239 00:14:50,890 --> 00:14:54,393 偽王に味方したことを 罪に問われることを恐れて― 240 00:14:54,518 --> 00:14:58,689 唯一 偽王にくみしなかった私を 逆に陥れたのです 241 00:14:59,106 --> 00:15:00,274 (浩瀚)また かつて― 242 00:15:00,399 --> 00:15:03,652 自分の部下になることを拒んだ 松塾(しょうじゅく)の関係者が― 243 00:15:03,777 --> 00:15:05,905 正しい道を説くことを嫌い― 244 00:15:06,030 --> 00:15:10,492 松塾を焼かせた後も 執ように行方を追って殺させました 245 00:15:13,203 --> 00:15:15,372 (陽子) 私の目を覚まさせるためには― 246 00:15:15,789 --> 00:15:19,501 靖共一味を追放するよりないと お前は考え― 247 00:15:19,793 --> 00:15:23,047 松塾出身の天官長が それに協力し― 248 00:15:23,213 --> 00:15:25,215 三公も加わった 249 00:15:26,634 --> 00:15:28,135 (浩瀚)主上は あらかじめ― 250 00:15:28,260 --> 00:15:30,763 安全な場所に避難していただく つもりでしたが― 251 00:15:32,973 --> 00:15:34,934 靖共に裏をかかれ… 252 00:15:38,562 --> 00:15:41,398 私は また 誤解してしまった 253 00:15:50,658 --> 00:15:52,785 わしのことなど放っておけば― 254 00:15:52,910 --> 00:15:56,038 主上は ここまで 気づかれたかどうか 255 00:15:56,205 --> 00:15:59,959 だが お前は わしを殺さずにおれなかった 256 00:16:00,125 --> 00:16:02,461 己の罪におびえるあまり 257 00:16:02,586 --> 00:16:03,963 (靖共)うう… 258 00:16:04,588 --> 00:16:07,758 申し開きは秋官にせよ 靖共 259 00:16:08,092 --> 00:16:09,343 (靖共)うっ… 260 00:16:10,386 --> 00:16:11,637 くっ… 261 00:16:15,724 --> 00:16:18,352 (楽俊)あの… それで 陽子… 262 00:16:18,477 --> 00:16:21,480 あっ 景王は初勅のことは 書いていませんか? 263 00:16:21,605 --> 00:16:23,649 (尚隆(しょうりゅう))ああ 書いてある 264 00:16:23,774 --> 00:16:25,234 お前にも 言ってきたのか? 265 00:16:25,359 --> 00:16:28,779 (楽俊)ええ あいつらしいとは思うけど― 266 00:16:28,904 --> 00:16:30,364 大丈夫かなあって 267 00:16:30,489 --> 00:16:32,533 (六太(ろくた))だから 過保護だって 268 00:16:32,658 --> 00:16:35,244 俺には思いつかない初勅だ 269 00:16:35,577 --> 00:16:39,999 俺は この国をなんとか 栄えさせるので精いっぱいだが― 270 00:16:40,374 --> 00:16:45,295 あいつは国そのものを 変えてしまう気かもしれんな 271 00:16:45,796 --> 00:16:48,757 そうですね 272 00:16:51,135 --> 00:16:53,137 (鳴賢(めいけん))おーい 楽俊! 273 00:16:53,387 --> 00:16:55,097 誰なんだよ? あれ 274 00:16:55,639 --> 00:16:57,725 (楽俊)どうしたんだ? 慌てて 275 00:16:57,850 --> 00:17:01,979 すっごい美人が訪ねてきて お前を捜してんだよ! 276 00:17:02,104 --> 00:17:05,024 (楽俊) め… 鳴賢 落ち着けって 277 00:17:23,584 --> 00:17:26,754 (遠甫) わしは道を貫いたつもりだった 278 00:17:27,504 --> 00:17:32,509 (遠甫)だが 道とは 他者の命を 犠牲にするものではあるまい 279 00:17:33,052 --> 00:17:37,014 ならば わしの貫いたものは 何だったのだろうな 280 00:17:37,139 --> 00:17:37,806 (桂桂(けいけい)の寝息) 281 00:17:37,806 --> 00:17:41,268 (桂桂(けいけい)の寝息) 282 00:17:37,806 --> 00:17:41,268 この年になっても まだ こうして迷う 283 00:17:41,769 --> 00:17:42,936 (陽子)はい 284 00:17:43,062 --> 00:17:46,523 (遠甫)時々 わしは 道を説くことよりも― 285 00:17:46,648 --> 00:17:48,650 田を耕すこと― 286 00:17:48,776 --> 00:17:51,653 武器を持って戦うことのほうが― 287 00:17:51,779 --> 00:17:54,948 はるかに意義があるように 思えることがある 288 00:17:55,449 --> 00:17:59,161 遠甫は民に 種をまいて らっしゃるのではないのですか? 289 00:17:59,411 --> 00:18:01,497 (遠甫)フッ なるほどな 290 00:18:01,622 --> 00:18:05,209 わしのように長生きしても まだ迷う 291 00:18:05,334 --> 00:18:07,836 陽子のような若造に諭される 292 00:18:08,462 --> 00:18:12,341 人というものは その程度のものだ 293 00:18:14,843 --> 00:18:15,969 (遠甫)太師? 294 00:18:16,595 --> 00:18:19,932 この老いぼれを 三公のおびとになさるとおっしゃる 295 00:18:20,390 --> 00:18:22,518 私には 師が必要です 296 00:18:22,643 --> 00:18:24,770 お聞き入れくださいませんか? 297 00:18:25,521 --> 00:18:27,898 金波宮とは懐かしい 298 00:18:28,023 --> 00:18:30,943 以前にも こちらに? 遠甫先生 299 00:18:31,151 --> 00:18:33,612 そういう時は氏(うじ)を付ける 300 00:18:33,737 --> 00:18:36,907 氏を乙(おつ) 名を悦(えつ)と申す 301 00:18:37,157 --> 00:18:38,117 (玉葉(ぎょくよう))はっ… 302 00:18:38,367 --> 00:18:40,285 乙先生? 303 00:18:40,619 --> 00:18:43,705 (遠甫)別のあざなを 老松(ろうしょう)とも申してな 304 00:18:43,831 --> 00:18:45,249 (玉葉)老松 305 00:18:45,541 --> 00:18:48,961 達王(たつおう)にお仕えになったという 松伯(しょうはく)でいらっしゃいますか 306 00:18:49,086 --> 00:18:52,172 松伯? 飛仙の? 307 00:18:52,589 --> 00:18:56,301 はるか昔 その水鑑刀(すいかんとう)を猿で封じたという 308 00:18:57,302 --> 00:19:01,265 もう一度 鞘(さや)を作らせていただくのも懐かしい 309 00:19:02,933 --> 00:19:05,853 (陽子)いや 鞘は いりません 310 00:19:06,019 --> 00:19:07,229 (遠甫)ほう 311 00:19:08,355 --> 00:19:11,358 時に 私の思うままにならず― 312 00:19:11,483 --> 00:19:13,735 見るのがつらいものを見せる 313 00:19:14,236 --> 00:19:18,157 それは 私の心なのです 314 00:19:20,200 --> 00:19:22,327 心に鞘は いらない 315 00:19:25,330 --> 00:19:28,167 天帝に感謝を申し上げたい 316 00:19:28,292 --> 00:19:29,918 よい王をと 317 00:19:35,507 --> 00:19:39,344 (足音) 318 00:19:40,179 --> 00:19:43,557 (陽子)まずは 長らく留守にしてすまなかった 319 00:19:43,682 --> 00:19:46,393 無為に時間を過ごしているつもりは なかったが― 320 00:19:46,518 --> 00:19:49,188 諸官に負担をかけたことをわびる 321 00:19:49,313 --> 00:19:52,274 先日 捕らえられた 官については多くを言わない 322 00:19:53,233 --> 00:19:55,068 彼らの罪を明らかにし― 323 00:19:55,277 --> 00:19:58,030 その罰をはかるのは 秋官の役目だから― 324 00:19:59,198 --> 00:20:00,282 ただし― 325 00:20:00,407 --> 00:20:02,951 彼らを捕らえよと命じたのは 私であることを― 326 00:20:03,660 --> 00:20:05,829 秋官には忘れないでもらいたい 327 00:20:06,622 --> 00:20:08,373 (元秋官長)秋官を脅しになるか 328 00:20:09,041 --> 00:20:13,962 先日 禁軍三将軍が辞職を申し出 それを受け入れた 329 00:20:14,338 --> 00:20:15,797 バカな 330 00:20:16,131 --> 00:20:18,592 (陽子) 代わって 禁軍左軍将軍に― 331 00:20:18,717 --> 00:20:21,637 元麦州師左軍将軍の青辛を据える 332 00:20:21,762 --> 00:20:22,763 はっ 333 00:20:22,888 --> 00:20:23,889 (陽子)桓魋 334 00:20:24,014 --> 00:20:25,432 (桓魋)はい (元秋官長)はっ 335 00:20:26,058 --> 00:20:28,977 右中の二将軍は推薦を許す 336 00:20:29,102 --> 00:20:30,729 禁軍の綱紀を改めよ 337 00:20:31,855 --> 00:20:33,607 かしこまりまして 338 00:20:33,815 --> 00:20:35,234 (陽子)浩瀚 339 00:20:35,359 --> 00:20:36,360 はい 340 00:20:36,485 --> 00:20:40,572 (陽子)冢宰(ちょうさい)に任じる 朝廷の綱紀を改めよ 341 00:20:41,073 --> 00:20:42,407 お受けいたします 342 00:20:42,532 --> 00:20:45,452 (元地官長)そんな… 謀反の疑いがあった者を 343 00:20:45,577 --> 00:20:47,412 この国をどうするおつもりですか 344 00:20:47,871 --> 00:20:51,625 同じく 麦州州宰 柴望(さいぼう)を 和州侯に任じ― 345 00:20:52,125 --> 00:20:55,837 さらに 松伯を朝廷に迎え 太師に任じる 346 00:20:56,338 --> 00:21:00,008 前の太傅(たいふ) 太保は 国外追放の処分を取り消し― 347 00:21:00,300 --> 00:21:02,302 改めて その職に任じる 348 00:21:02,594 --> 00:21:06,265 これらに伴い 大きく官吏の移動を行う 349 00:21:10,602 --> 00:21:14,481 良心に恥じることがない者は ろうばいするに及ばない 350 00:21:15,357 --> 00:21:17,693 みんな 立ちなさい 351 00:21:21,530 --> 00:21:22,948 (景麒)主上… 352 00:21:23,240 --> 00:21:25,200 景麒にも聞いてもらおう 353 00:21:25,742 --> 00:21:27,869 私は 人に礼拝されたり― 354 00:21:27,995 --> 00:21:30,956 人の間に序列あることが 好きではない 355 00:21:31,748 --> 00:21:34,251 相手の顔が見えないことが嫌だ 356 00:21:34,793 --> 00:21:36,753 人から 叩頭されることも― 357 00:21:36,878 --> 00:21:38,630 叩頭する人を見るのも不快だ 358 00:21:38,755 --> 00:21:40,257 お待ちください 359 00:21:40,382 --> 00:21:45,387 これ以後 礼典 祭典 および もろもろの定めある儀式― 360 00:21:45,887 --> 00:21:48,724 他国からの賓客に 対する場合を除き― 361 00:21:48,849 --> 00:21:52,102 伏礼を廃し 跪礼(きれい) 立礼のみとする 362 00:21:52,227 --> 00:21:53,562 (官吏たちのどよめき) 363 00:21:53,687 --> 00:21:55,689 (景麒)主上 (陽子)もう決めた 364 00:21:55,814 --> 00:21:58,567 侮られたと怒る者がおりましょう 365 00:21:58,692 --> 00:22:00,986 他者に頭を下げさせて― 366 00:22:01,111 --> 00:22:05,115 それで己の地位を確認しなければ 安心できない者のことなど― 367 00:22:05,240 --> 00:22:06,533 私は知らない 368 00:22:07,117 --> 00:22:09,703 それよりも 人に頭を下げる度― 369 00:22:09,828 --> 00:22:13,498 壊れていくもののほうが問題だと 私は思う 370 00:22:15,334 --> 00:22:17,169 人はね 景麒 371 00:22:17,294 --> 00:22:19,421 真実 相手に感謝し― 372 00:22:19,546 --> 00:22:21,923 心から尊敬の念を 感じた時には― 373 00:22:22,341 --> 00:22:24,801 自然に頭が下がるものだ 374 00:22:26,595 --> 00:22:29,765 他者に対しては 礼をもって接する 375 00:22:30,140 --> 00:22:32,392 そんなことは 当たり前のことだし― 376 00:22:32,517 --> 00:22:35,479 するもしないも 本人の品性の問題で― 377 00:22:35,812 --> 00:22:39,066 それ以上のことでは ないだろうと言っているんだ 378 00:22:39,191 --> 00:22:41,943 (景麒)それは そうですが… 379 00:22:42,903 --> 00:22:47,324 (陽子)私は 慶の民の誰もに 王になってもらいたい 380 00:22:47,908 --> 00:22:50,160 地位でもって礼を強要し― 381 00:22:50,285 --> 00:22:53,413 他者を踏みにじることに 慣れた者の末路は― 382 00:22:53,538 --> 00:22:57,417 昇紘 呀峰の例を見るまでもなく 明らかだろう 383 00:22:57,834 --> 00:23:00,170 (陽子)そして また 踏みにじられることを― 384 00:23:00,295 --> 00:23:03,006 受け入れた人々が たどる道も 385 00:23:03,632 --> 00:23:05,092 人は 誰の奴隷でもない 386 00:23:06,093 --> 00:23:08,720 そんなことのために 生まれるのじゃない 387 00:23:09,262 --> 00:23:12,057 他者に虐げられても 屈することない心― 388 00:23:12,974 --> 00:23:16,019 災厄に襲われても くじけることのない心― 389 00:23:16,812 --> 00:23:19,231 不正があれば 正すことを恐れず― 390 00:23:19,356 --> 00:23:21,149 けだものにこびず― 391 00:23:21,608 --> 00:23:25,612 私は 慶の民に そんな不羈(ふき)の民になってほしい 392 00:23:25,946 --> 00:23:29,449 己という領土を治める 唯一無二の君主に 393 00:23:29,825 --> 00:23:31,034 そのために まず― 394 00:23:31,159 --> 00:23:34,871 他者の前で 毅然(きぜん)と こうべを 上げることから始めてほしい 395 00:23:35,789 --> 00:23:40,127 (陽子)諸官は 私に 慶をどこへ導くのだと聞いた 396 00:23:40,919 --> 00:23:43,171 これで答えになるだろうか 397 00:23:44,714 --> 00:23:47,968 その証しとして 伏礼を廃す 398 00:23:48,635 --> 00:23:51,138 これをもって 初勅とする 399 00:23:51,263 --> 00:23:56,268 ♪~ 400 00:24:52,908 --> 00:24:57,913 ~♪