1 00:01:32,025 --> 00:01:36,530 (葵)本当に大きいわね レイレイ号。 2 00:01:36,530 --> 00:01:39,199 ちょっと戦艦みたいっていうか…。 3 00:01:39,199 --> 00:01:42,202 (春日)お涼様もついてくるの? 北の湖。 4 00:01:42,202 --> 00:01:44,705 (お涼)しようがないじゃない。 5 00:01:44,705 --> 00:01:48,208 葵が あのお菓子 食べさせてくれなかったんだから。 6 00:01:48,208 --> 00:01:52,045 ウフフ 大丈夫。 ちゃんと持ってきてるわよ。 7 00:01:52,045 --> 00:01:54,214 当然よ。 8 00:01:54,214 --> 00:01:59,553 それに 目的地のカヤヤ湖って 私の故郷の近くなの。 9 00:01:59,553 --> 00:02:03,490 見に行くのも悪くないかなって。 10 00:02:03,490 --> 00:02:05,659 もう村には誰も住んでなくて➨ 11 00:02:05,659 --> 00:02:08,328 私を奉公に出した家族も➨ 12 00:02:08,328 --> 00:02:10,831 どこで何してるか 知らないんだけどね~。 13 00:02:10,831 --> 00:02:12,833 そうなのね。 14 00:02:12,833 --> 00:02:15,502 (乱丸)よお 小娘ども。 (3人)あっ…。 15 00:02:15,502 --> 00:02:19,339 (乱丸)昨夜遅くまで 厨房で遊んでたみたいだが➨ 16 00:02:19,339 --> 00:02:21,508 ちゃんと早起きできたか? 17 00:02:21,508 --> 00:02:24,678 遊んでたわけじゃないわよ。 はっ! 18 00:02:24,678 --> 00:02:27,347 (春日)ねぇねぇ 折尾屋の旦那頭➨ 19 00:02:27,347 --> 00:02:31,852 私も キヨのところに 行きたいんだけど。 あん? 20 00:02:31,852 --> 00:02:36,690 会って 少し確かめたいことが あるっていうか…。 21 00:02:36,690 --> 00:02:38,692 まあ 来るなら来い。 22 00:02:40,694 --> 00:02:42,696 うん! 23 00:02:42,696 --> 00:02:44,698 待って 春日。 24 00:02:44,698 --> 00:02:46,700 はい これ。 25 00:02:46,700 --> 00:02:49,202 わっ ありがとう 葵ちゃん。 26 00:02:51,371 --> 00:02:53,573 頑張れ 春日! 27 00:02:56,710 --> 00:02:59,880 ねぇねぇ あんたは キヨのことどう思う? 28 00:02:59,880 --> 00:03:01,882 はあ? 29 00:03:03,817 --> 00:03:08,989 俺が あいつは八葉に向いてねえよ って言ったら どうする? 30 00:03:08,989 --> 00:03:12,993 そうだとしたら 別の人に八葉になってもらうよ。 31 00:03:12,993 --> 00:03:16,496 それが キヨのためでもあるしね。 32 00:03:16,496 --> 00:03:22,002 そして 文門狸たちは 北の地も天神屋も見捨てる。 33 00:03:24,504 --> 00:03:29,509 クハハッ! 見た目のわりに 肝っ玉の据わった狸娘だ。 34 00:03:31,845 --> 00:03:35,682 あの坊ちゃんにも そういう肝っ玉があればな。 35 00:03:35,682 --> 00:03:38,185 いかんせん繊細すぎる。 36 00:03:38,185 --> 00:03:43,190 こんなに敵が多い北の地じゃ 自分の身が持たねえよ。 37 00:03:43,190 --> 00:03:45,525 キヨは どうすればいいと思う? 38 00:03:45,525 --> 00:03:51,031 次々現れる敵と ずっと戦い続ける 覚悟を持つことじゃねえのか? 39 00:03:51,031 --> 00:03:53,700 戦い続ける覚悟…。 40 00:03:53,700 --> 00:03:56,703 戦った結果に 一回一回ひるんでたら➨ 41 00:03:56,703 --> 00:03:59,039 どうしようもねえだろ。 42 00:03:59,039 --> 00:04:03,310 《判断が早くて 一度決めたらブレない。 43 00:04:03,310 --> 00:04:05,479 この人は 今のキヨに➨ 44 00:04:05,479 --> 00:04:08,315 いちばん必要なものを 持ってるんだね》 45 00:04:08,315 --> 00:04:11,485 おい ところで それ何だ? 46 00:04:11,485 --> 00:04:14,321 嫌に甘ったるい匂いがするんだが。 47 00:04:14,321 --> 00:04:18,492 (春日)さすがは犬だね~ 匂いでわかるの? 48 00:04:18,492 --> 00:04:22,662 あとで葵ちゃんにもらいなよ。 49 00:04:22,662 --> 00:04:24,998 (銀次)キヨ様 本気ですか? 50 00:04:24,998 --> 00:04:27,000 (キヨ)えぇ。 51 00:04:27,000 --> 00:04:29,836 春日さんを 天神屋にお戻しになる… と。 52 00:04:29,836 --> 00:04:32,339 春日も 天神屋の皆さんが来てから➨ 53 00:04:32,339 --> 00:04:36,009 とても生き生きとしています。 こんな場所にいるより…。 54 00:04:36,009 --> 00:04:38,512 (春日)キヨ? 55 00:04:38,512 --> 00:04:41,681 春日 どうしてここに? 56 00:04:41,681 --> 00:04:45,685 私を天神屋に戻すって本当? 57 00:04:48,522 --> 00:04:52,359 (キヨ)春日は 北の地に来て 何度も命を狙われたし➨ 58 00:04:52,359 --> 00:04:55,028 体調も崩した。 59 00:04:55,028 --> 00:04:57,697 つらい思いをして ここにいる必要はないよ。 60 00:04:57,697 --> 00:04:59,699 嫌だ! 61 00:04:59,699 --> 00:05:01,635 春日? 62 00:05:01,635 --> 00:05:06,139 キヨは 昔 現世に 行ったときのことを覚えてる? 63 00:05:06,139 --> 00:05:09,142 そんな話を している場合じゃないよ。 64 00:05:09,142 --> 00:05:11,311 飛行中は いつどこで➨ 65 00:05:11,311 --> 00:05:14,648 空賊に襲われるかも わからないのに。 66 00:05:14,648 --> 00:05:17,817 でも! 私 忘れられないんだよ! 67 00:05:17,817 --> 00:05:22,989 現世の景色や建物や 人間たちのにぎわいを➨ 68 00:05:22,989 --> 00:05:27,661 キヨが キラキラした瞳で 見つめていた姿が! 69 00:05:27,661 --> 00:05:31,998 (春日)いつか北の地を 現世の街みたいに➨ 70 00:05:31,998 --> 00:05:35,502 活気でいっぱいの 場所にしたいって。 71 00:05:35,502 --> 00:05:39,506 そのために たくさんの本を読んで 勉強して➨ 72 00:05:39,506 --> 00:05:42,008 病気を治すよって。 73 00:05:42,008 --> 00:05:45,679 そんな希望と夢を 語ってくれたじゃない! 74 00:05:45,679 --> 00:05:49,516 ⸨そのときは 春日も協力してくれる? 75 00:05:49,516 --> 00:05:52,352 もちろん!⸩ 76 00:05:52,352 --> 00:05:54,688 あっ…。 77 00:05:54,688 --> 00:05:57,023 私は忘れてないんだよ! 78 00:05:57,023 --> 00:06:01,795 なのに… なのに 今のキヨは…。 79 00:06:01,795 --> 00:06:03,797 春日…。 80 00:06:03,797 --> 00:06:06,132 キヨのバカ! 81 00:06:06,132 --> 00:06:08,134 そんなに私が邪魔なら➨ 82 00:06:08,134 --> 00:06:10,971 お望みどおり 天神屋に帰ってやる!! 83 00:06:10,971 --> 00:06:13,273 あっ あっ…。 84 00:06:16,977 --> 00:06:20,146 (2人)ん~! 85 00:06:20,146 --> 00:06:22,315 この雪国ティラミス➨ 86 00:06:22,315 --> 00:06:25,819 あんことチーズクリームの組み合わせが 最高ね。 87 00:06:25,819 --> 00:06:28,989 (サスケ)こちらの王道ティラミスも 最高でござる! 88 00:06:28,989 --> 00:06:33,994 けど あんた 相変わらず 食べ物に目ざといわね~。 89 00:06:33,994 --> 00:06:36,496 お涼殿に言われたくないでござる。 90 00:06:36,496 --> 00:06:38,665 (お涼)んっ? ハハハハ…。 91 00:06:38,665 --> 00:06:41,001 (春日)わ~ん! わ~ん! 92 00:06:41,001 --> 00:06:44,004 春日!? どうしたの!? 93 00:06:47,841 --> 00:06:51,344 失礼します! 94 00:06:51,344 --> 00:06:53,346 (キヨ)葵さん。 95 00:06:53,346 --> 00:06:56,149 あの いったい何があったんですか? 96 00:06:59,019 --> 00:07:02,289 キヨ様は 北の地の状況が落ち着くまで➨ 97 00:07:02,289 --> 00:07:05,458 春日さんを 天神屋に預けたいと おっしゃっていまして。 98 00:07:05,458 --> 00:07:08,295 えっ! 春日を!? 99 00:07:08,295 --> 00:07:11,798 まったく… あの狸娘➨ 100 00:07:11,798 --> 00:07:14,634 結局は 見た目どおりのガキだな。 101 00:07:14,634 --> 00:07:16,803 でけえ声で泣いてよぉ。 102 00:07:16,803 --> 00:07:20,307 乱丸! 春日さんは 知的でしっかり者で➨ 103 00:07:20,307 --> 00:07:22,309 我慢強い方ですよ。 104 00:07:22,309 --> 00:07:24,644 天神屋でも誰より働き者でした。 105 00:07:24,644 --> 00:07:31,985 えぇ 春日は とても賢い子で 行動力もあり 何より我慢強い。 106 00:07:31,985 --> 00:07:35,655 他人を傷つけるような負の感情を 表に出すことはなく➨ 107 00:07:35,655 --> 00:07:38,992 いつも明るい笑顔でいてくれる。 108 00:07:38,992 --> 00:07:43,496 僕のわがままのせいで 彼女は 文門の地を追い出されたのに➨ 109 00:07:43,496 --> 00:07:45,999 また僕のせいで➨ 110 00:07:45,999 --> 00:07:48,335 嫁ぎたくもないところに よこされて…。 111 00:07:48,335 --> 00:07:50,837 いいえ! そんなことないわ! 112 00:07:50,837 --> 00:07:55,008 だって キヨ様は春日にとって 初恋の相手だから! 113 00:07:55,008 --> 00:07:57,177 えっ? あっ! 114 00:07:57,177 --> 00:07:59,679 (乱丸)うっわ…。 115 00:08:02,615 --> 00:08:05,785 あっ うっ…。 116 00:08:05,785 --> 00:08:11,124 《ご ごめん 春日。 流れで言っちゃった…》 117 00:08:11,124 --> 00:08:13,960 キヨ様。 118 00:08:13,960 --> 00:08:19,299 これ 春日がキヨ様にって 作ったお菓子なんです。 119 00:08:19,299 --> 00:08:23,470 これ…。 キヨ様は ご存じでしょう? 120 00:08:23,470 --> 00:08:26,973 (キヨ)えぇ 懐かしいです。 121 00:08:31,644 --> 00:08:34,981 フフ… 確かに これは➨ 122 00:08:34,981 --> 00:08:40,653 あのとき 春日と2人で食べた あのお菓子です。 フフッ。 123 00:08:40,653 --> 00:08:46,826 あのころ 僕は 体が弱い自分に失望していて…。 124 00:08:46,826 --> 00:08:50,163 だけど 春日が ひょっこりと現れてからは➨ 125 00:08:50,163 --> 00:08:52,832 毎日が楽しくて。 126 00:08:52,832 --> 00:08:56,336 春日は いつも 太陽みたいに明るい笑顔で…。 127 00:08:58,338 --> 00:09:02,442 (キヨ)一緒に出かけた現世で このお菓子を食べたときに➨ 128 00:09:02,442 --> 00:09:04,944 僕は春日に言ったんです。 129 00:09:04,944 --> 00:09:09,783 「北の地のチーズでも これが作れたらいいのに」って。 130 00:09:09,783 --> 00:09:14,287 いつか僕が 北の地をよりよくできたら…。 131 00:09:14,287 --> 00:09:17,624 ⸨そのときは 春日も協力してくれる?⸩ 132 00:09:17,624 --> 00:09:21,961 (キヨ)僕は 春日に謝らないといけない。 133 00:09:21,961 --> 00:09:26,466 あのときの言葉を 春日 覚えていてくれたんだ。 134 00:09:26,466 --> 00:09:28,802 えぇ。 135 00:09:28,802 --> 00:09:31,137 (2人)あっ…。 (警報音) 136 00:09:31,137 --> 00:09:33,640 レイレイ号が カヤヤ湖に着きます。 137 00:09:39,979 --> 00:09:43,650 (キヨ)では 皆様 甲板へと移動しましょう。 138 00:09:43,650 --> 00:09:46,986 ここからは 小型の宙船を使います。 139 00:09:46,986 --> 00:09:49,322 私 お涼たちを呼んできます。 140 00:09:49,322 --> 00:09:52,659 あの 葵さん! んっ? 141 00:09:52,659 --> 00:09:58,331 その… 春日にも よかったら来てほしいと。 142 00:09:58,331 --> 00:10:00,333 えぇ! 143 00:10:00,333 --> 00:10:04,003 (お涼)春日 着いたわよ。 144 00:10:04,003 --> 00:10:06,506 う~ん…。 145 00:10:06,506 --> 00:10:09,175 起きて 春日。 146 00:10:09,175 --> 00:10:12,011 キヨ様が 春日にも来てほしいって。 147 00:10:12,011 --> 00:10:14,848 フンだ。 私 行かないから。 148 00:10:14,848 --> 00:10:18,518 キヨ様 ティラミス食べてくれたわよ。 149 00:10:18,518 --> 00:10:21,688 むぅ…。 150 00:10:21,688 --> 00:10:24,190 春日に謝りたがっていたわ。 151 00:10:24,190 --> 00:10:26,192 そう… なの? 152 00:10:26,192 --> 00:10:29,362 それと… ごめん。 153 00:10:29,362 --> 00:10:32,365 春日の初恋がキヨ様だって 言っちゃった…。 154 00:10:32,365 --> 00:10:34,367 えぇ!? 155 00:10:34,367 --> 00:10:36,536 本当に ごめん! 156 00:10:36,536 --> 00:10:40,206 ますます顔を合わせられないよ。 157 00:10:40,206 --> 00:10:43,543 あんた~ 乙女の秘めたる思いを。 158 00:10:43,543 --> 00:10:45,545 むごいのでござる。 159 00:10:45,545 --> 00:10:47,547 ごめんね 春日! 160 00:10:47,547 --> 00:10:51,384 ねぇ 葵ちゃん。 えっ? 161 00:10:51,384 --> 00:10:57,891 私 狸の姿のままでもいいなら 行ってもいいよ。 162 00:10:57,891 --> 00:10:59,893 ホント!? 163 00:11:05,999 --> 00:11:08,668 あっ… 春日。 164 00:11:08,668 --> 00:11:10,670 フンッ! 165 00:11:10,670 --> 00:11:14,340 ごめん。 ごめんね 春日。 166 00:11:14,340 --> 00:11:18,011 君の本当の気持ちを 一つも聞かないで➨ 167 00:11:18,011 --> 00:11:21,848 勝手なことばかり言って。 168 00:11:21,848 --> 00:11:26,686 春日 こっちへおいでよ。 むぅ…。 169 00:11:26,686 --> 00:11:29,355 ほい。 ちょ ちょっと! 170 00:11:29,355 --> 00:11:31,524 葵ちゃんの裏切り者! 171 00:11:31,524 --> 00:11:33,860 あっ ちょっ… 放して! や~だ! 172 00:11:33,860 --> 00:11:37,864 うぅ 嫌 嫌…。 春日のこの姿 久々に見た気がするよ。 173 00:11:37,864 --> 00:11:40,199 相変わらず かわいいね。 174 00:11:40,199 --> 00:11:43,870 あっ… うっ うぅ…。 175 00:11:43,870 --> 00:11:46,172 (3人)フフフ…。 176 00:11:49,709 --> 00:11:53,046 あっ…。 何か妙でござる。 177 00:11:53,046 --> 00:11:55,715 えっ? (春日)キヨ 危ない! 178 00:11:55,715 --> 00:11:57,717 (銃声) 179 00:11:57,717 --> 00:11:59,719 あっ! 180 00:12:04,324 --> 00:12:06,326 春日!! 181 00:12:06,326 --> 00:12:08,328 (キヨ)春日! 182 00:12:08,328 --> 00:12:11,998 春日… どうして…。 183 00:12:11,998 --> 00:12:15,168 (乱丸)あの城からの発砲だ! 184 00:12:15,168 --> 00:12:17,670 あっ! 攻撃が来るでござる! 185 00:12:17,670 --> 00:12:19,672 葵さん! 186 00:12:21,841 --> 00:12:28,848 春日 なんで君が… そんな! 187 00:12:28,848 --> 00:12:33,152 (レサク)城主 船内に戻りましょう! 皆さんも! 188 00:12:40,026 --> 00:12:42,195 春日…。 189 00:12:42,195 --> 00:12:46,366 ったく… いつも真っ先に 自分の体投げ出して➨ 190 00:12:46,366 --> 00:12:49,535 他人を守って… あの子は! 191 00:12:49,535 --> 00:12:54,374 おそらくだが あの城は すでに賊に占領されている。 192 00:12:54,374 --> 00:12:57,877 今朝 連絡を取ったときは 何も問題なしと。 193 00:12:57,877 --> 00:13:02,315 その後 何者かが賊に知らせて 城を乗っ取り➨ 194 00:13:02,315 --> 00:13:04,817 待ち伏せしていたということだな。 195 00:13:04,817 --> 00:13:08,321 空賊たちは 自分たちを 取り締まろうとしている➨ 196 00:13:08,321 --> 00:13:10,490 キヨ様の存在が邪魔…。 197 00:13:10,490 --> 00:13:13,826 敵は賊どもだけじゃねえよな。 198 00:13:13,826 --> 00:13:19,999 (キヨ)えぇ 僕が八葉であることを 不都合に思っている者たちも多い。 199 00:13:19,999 --> 00:13:24,003 僕のせいで… 春日は撃たれた。 200 00:13:28,007 --> 00:13:30,677 (イタキ)春日様 お命は取り留めましてございます。 201 00:13:30,677 --> 00:13:32,679 (2人)あぁ…。 202 00:13:32,679 --> 00:13:35,381 しかし…。 (2人)あっ…。 203 00:13:41,521 --> 00:13:44,524 春日…。 204 00:13:44,524 --> 00:13:48,861 (イタキ)春日様を撃った鉄砲玉は 毒の氷玉でした。 205 00:13:48,861 --> 00:13:52,031 毒の氷玉…。 206 00:13:52,031 --> 00:13:54,534 撃ち込まれると 体の熱で➨ 207 00:13:54,534 --> 00:13:57,370 じわじわと 毒が溶け出す仕組みです。 208 00:13:57,370 --> 00:13:59,706 半分は取り出しましたが➨ 209 00:13:59,706 --> 00:14:02,475 すでに半分は 溶け出してしまっていて…。 210 00:14:02,475 --> 00:14:04,477 申し訳ありません。 211 00:14:04,477 --> 00:14:07,647 春日様をお守りできなかったのは 私の責任です。 212 00:14:07,647 --> 00:14:12,151 いや… 僕の責任だ。 213 00:14:12,151 --> 00:14:16,155 助ける方法が一つだけあります。 (3人)あっ! 214 00:14:16,155 --> 00:14:20,493 氷玉に含まれた毒は 雪キノコの一種のシグ茸です。 215 00:14:20,493 --> 00:14:24,497 それと対になる リコ茸というキノコから➨ 216 00:14:24,497 --> 00:14:26,833 解毒剤を作ることができるのです。 217 00:14:26,833 --> 00:14:30,169 リコ茸…。 218 00:14:30,169 --> 00:14:33,673 (イタキ)山奥にのみ生える たいへん希少なキノコで…。 219 00:14:33,673 --> 00:14:36,342 それを見つけることができれば…。 220 00:14:36,342 --> 00:14:39,679 春日を助けられるんですね? えぇ。 221 00:14:39,679 --> 00:14:43,516 ただ 猶予は 3日といったところでしょう。 222 00:14:43,516 --> 00:14:45,685 (2人)あっ…。 223 00:14:45,685 --> 00:14:48,855 知ってる。 えっ? 224 00:14:48,855 --> 00:14:51,858 私 リコ茸知ってるわ。 225 00:14:51,858 --> 00:14:55,027 私が住んでた村の 裏山に生えてたと思う。 226 00:14:55,027 --> 00:14:59,365 長老様が とても大切なものだって おっしゃっていたわ。 227 00:14:59,365 --> 00:15:02,468 (春日)ごめん… ね…。 228 00:15:02,468 --> 00:15:05,571 春日! 春日 しっかりして! 229 00:15:07,640 --> 00:15:11,144 心配… かけちゃったね。 230 00:15:11,144 --> 00:15:13,980 春日…。 231 00:15:13,980 --> 00:15:20,319 お涼様が天神屋の若女将して… いるところ➨ 232 00:15:20,319 --> 00:15:25,158 もう一度… 見たかったなぁ。 233 00:15:25,158 --> 00:15:27,493 あっ…。 234 00:15:27,493 --> 00:15:29,662 バカ! 235 00:15:29,662 --> 00:15:32,331 なに遺言みたいなこと 言ってんのよ あんた! 236 00:15:32,331 --> 00:15:34,500 絶対に許さないから! 237 00:15:34,500 --> 00:15:37,003 私が また若女将に返り咲くときに➨ 238 00:15:37,003 --> 00:15:40,673 祝福の一つもよこさない なんてことがあったら! 239 00:15:40,673 --> 00:15:43,843 うっ…。 240 00:15:43,843 --> 00:15:48,014 あんたのことは 私が助けてあげる! 241 00:15:48,014 --> 00:15:51,517 私が必ずリコ茸を採ってくるわ! 242 00:15:55,855 --> 00:15:58,024 春日! 大丈夫です。 243 00:15:58,024 --> 00:16:02,462 痛み止めが効いて 眠っているだけですから。 244 00:16:02,462 --> 00:16:06,799 リコ茸のこと頼めますか? えぇ。 245 00:16:06,799 --> 00:16:10,303 春日は 私のかわいい元部下。 246 00:16:10,303 --> 00:16:13,306 死なせてしまうわけには いきませんからね。 247 00:16:13,306 --> 00:16:17,109 私も行く! えっ? あんたが? 248 00:16:19,479 --> 00:16:22,148 でしたら 私も同行しましょう。 249 00:16:22,148 --> 00:16:26,552 問題は この船から どうやって出るか… ですが。 250 00:16:28,487 --> 00:16:31,157 僕に考えがあります。 251 00:16:31,157 --> 00:16:36,329 お涼さんたちの準備が整ったら 僕が氷溶かしの警報を使います。 252 00:16:36,329 --> 00:16:38,497 氷溶かしの警報? 253 00:16:38,497 --> 00:16:41,167 レイレイ号についてる あれか。 254 00:16:41,167 --> 00:16:44,337 氷里城の城主に 受け継がれてるっていう…。 255 00:16:44,337 --> 00:16:46,839 (キヨ)そのとおりです。 256 00:16:46,839 --> 00:16:51,677 警報音の響き渡る一帯の… 永久氷壁以外の氷を➨ 257 00:16:51,677 --> 00:16:54,013 すべて溶かしてしまうのです。 258 00:16:54,013 --> 00:16:56,349 えっ? すごい…。 259 00:16:56,349 --> 00:17:01,287 空賊たちが動揺している隙に 3人は この船から出てください。 260 00:17:01,287 --> 00:17:03,956 私が九尾の狐の姿となり➨ 261 00:17:03,956 --> 00:17:06,792 お涼さんと葵さんを 乗せていきます。 262 00:17:06,792 --> 00:17:08,794 頼みます。 263 00:17:08,794 --> 00:17:14,800 銀次 てめえらが戻ってくるまでに 俺らが空賊を討伐しておくぜ。 264 00:17:14,800 --> 00:17:18,804 当然ですね。 任せるでござる! 265 00:17:18,804 --> 00:17:22,642 (お涼)ほら い~い? これがリコ茸よ。 266 00:17:22,642 --> 00:17:26,312 もう一度しっかり見て 覚えなさいよ。 267 00:17:26,312 --> 00:17:28,314 わかったわ。 268 00:17:30,816 --> 00:17:40,826 (氷溶かしの警報) 269 00:17:48,334 --> 00:17:50,503 銀の九尾だ! レイレイ号の者たちだ! 270 00:17:50,503 --> 00:17:53,005 (一同)おぉ…。 271 00:17:53,005 --> 00:17:55,007 あっ! 272 00:18:00,279 --> 00:18:03,082 待っててね 春日! 273 00:18:05,952 --> 00:18:09,288 (お涼)私が育った村よ。 274 00:18:09,288 --> 00:18:13,292 やっぱり もう誰も住んでいないわね。 275 00:18:13,292 --> 00:18:16,629 ここよ 私の家。 276 00:18:16,629 --> 00:18:18,965 あちこちボロボロね。 277 00:18:18,965 --> 00:18:21,133 山賊でも入ったのかしら。 278 00:18:21,133 --> 00:18:25,805 今にも壊れそうだけど 夜を過ごすのならここでいいかも。 279 00:18:25,805 --> 00:18:29,008 雪をしのげる拠点は ありがたいです。 280 00:18:31,477 --> 00:18:35,481 温かいものをおなかに入れて リコ茸を探しに行きましょう。 281 00:18:42,989 --> 00:18:47,326 ねぇ お涼は この辺でよく遊んだりしてたの? 282 00:18:47,326 --> 00:18:51,330 遊ぶっていうか 食料を取りに出ていたわ。 283 00:18:51,330 --> 00:18:54,166 それこそ 雪キノコとか。 284 00:18:54,166 --> 00:18:59,338 雪キノコは 冬の王の落とし子 と言うそうですね。 285 00:18:59,338 --> 00:19:02,108 冬の王の落とし子…。 286 00:19:02,108 --> 00:19:04,944 冬の最大の恵みですもの。 287 00:19:04,944 --> 00:19:06,946 ほら。 288 00:19:10,616 --> 00:19:14,020 リコ茸があったのは もっと上のほうよ。 289 00:19:19,792 --> 00:19:22,795 この辺りよ。 手分けして探しましょう。 290 00:19:22,795 --> 00:19:25,498 じゃあ 私はこっち。 291 00:19:34,974 --> 00:19:38,644 違いますね。 これも違うわ。 292 00:19:38,644 --> 00:19:41,547 そう簡単には見つからないわよ。 293 00:19:47,486 --> 00:19:49,822 いったん あの集落へ戻りましょう。 294 00:19:49,822 --> 00:19:52,324 えっ? でも 春日が…。 295 00:19:52,324 --> 00:19:54,493 気温も下がってきましたし➨ 296 00:19:54,493 --> 00:19:56,829 ここは我慢し 明日にかけましょう。 297 00:19:56,829 --> 00:20:02,168 そうね。 葵と若旦那様は 私の家に戻ったほうがいいわ。 298 00:20:02,168 --> 00:20:04,170 お涼は? 299 00:20:04,170 --> 00:20:07,173 気になっている場所があるから 今から行ってくる。 300 00:20:07,173 --> 00:20:09,175 そんな だめですよ! 301 00:20:09,175 --> 00:20:14,013 雪女の私には この程度の寒さは なんてことないですわ。 302 00:20:14,013 --> 00:20:16,849 人間の葵とは違いますもの。 303 00:20:16,849 --> 00:20:20,019 そ それはそうかもしれませんが。 304 00:20:20,019 --> 00:20:24,690 若旦那様は 葵を守ってあげてください。 305 00:20:24,690 --> 00:20:28,027 仮にも 大旦那様のいいなずけですもの。 306 00:20:28,027 --> 00:20:33,032 あなたは 葵を天神屋へと 無事に連れ帰る義務がありますわ。 307 00:20:33,032 --> 00:20:38,704 万が一 私が戻らず 春日の命が助からなくても。 308 00:20:38,704 --> 00:20:41,040 ちょ ちょっと お涼! 309 00:20:41,040 --> 00:20:44,543 だから 万が一って言ったでしょう。 310 00:20:44,543 --> 00:20:50,549 大丈夫。 雪山での生存率は 私がいちばん高いでしょうよ。 311 00:20:54,553 --> 00:20:57,556 スー ハァ…。 312 00:21:04,830 --> 00:21:08,134 さあ 葵さん 戻りましょう。 313 00:21:11,670 --> 00:21:13,672 あっ。 314 00:21:16,008 --> 00:21:18,010 誰かいるわ。 315 00:21:18,010 --> 00:21:22,014 おそらく この辺りにいる 山賊でしょう。 (笑い声) 316 00:21:22,014 --> 00:21:26,519 この村へは もう立ち入れません。 そんな! 317 00:21:26,519 --> 00:21:29,855 おい! てめえら何もんだ!? 318 00:21:29,855 --> 00:21:35,194 おっ 人間だ! 人間の娘 うまそうだ! 319 00:21:35,194 --> 00:21:38,364 氷狼… あいつらは危険です! 320 00:21:38,364 --> 00:21:42,034 人間の肉はおろか 狙ったあやかしも食らい尽くす。 321 00:21:42,034 --> 00:21:44,036 葵さん 逃げます! 322 00:21:44,036 --> 00:21:46,705 はっ! フフフフ。 323 00:21:46,705 --> 00:21:48,908 ぐわ! 324 00:21:51,544 --> 00:21:54,046 あっ! 325 00:21:54,046 --> 00:21:56,048 うっ! 326 00:21:56,048 --> 00:21:58,050 葵さん! 327 00:22:00,986 --> 00:22:02,988 ガウ! ガウ! 328 00:22:02,988 --> 00:22:04,990 クッ! 329 00:22:04,990 --> 00:22:07,826 銀次さん! 330 00:22:07,826 --> 00:22:09,829 うっ! うぅ…。 331 00:22:09,829 --> 00:22:11,831 やめて 銀次さん! 332 00:22:11,831 --> 00:22:14,166 私なんか置いて 逃げてちょうだい! 333 00:22:14,166 --> 00:22:16,335 銀次さんなら逃げられる! 334 00:22:16,335 --> 00:22:22,675 だめです! 葵さんを無事に お帰しできなければ… うっ! 335 00:22:22,675 --> 00:22:27,847 私は… 大旦那様から あなたを任されているのです。 336 00:22:27,847 --> 00:22:32,518 あなたが天神屋へとやってきた そのときから…。 337 00:22:32,518 --> 00:22:35,854 いえ… それよりずっと昔から! 338 00:22:35,854 --> 00:22:40,693 銀次さん! でも… でも…。 339 00:22:40,693 --> 00:22:45,097 《このままじゃ 銀次さんが殺されてしまう!》 340 00:22:49,702 --> 00:22:51,704 葵さん! 341 00:22:51,704 --> 00:22:54,039 人間の娘が逃げたぞ! 342 00:22:54,039 --> 00:22:57,877 葵さん… やめてください…。 343 00:22:57,877 --> 00:23:03,382 ハァハァハァ…。 344 00:23:05,317 --> 00:23:08,020 (うなり声) 345 00:23:09,989 --> 00:23:12,324 来るなら来なさい。 346 00:23:12,324 --> 00:23:16,328 私が あんたたちをさばいて 狼鍋にでもしてやるから! 347 00:23:16,328 --> 00:23:18,330 (氷狼たち)ガウッ!