1 00:02:04,858 --> 00:02:09,196 ちょっとあれって… そうよね。 ウソ…。 2 00:02:09,196 --> 00:02:11,531 天神屋の白夜様だわ。 3 00:02:11,531 --> 00:02:14,868 もう天神屋は 終わりだっていうのに。 4 00:02:14,868 --> 00:02:17,204 王宮の警備は万全だ。 5 00:02:17,204 --> 00:02:21,208 白夜め いったいどこから入った。 6 00:02:21,208 --> 00:02:25,379 (妖王)久しいな 白夜。 7 00:02:25,379 --> 00:02:27,381 面を上げよ。 8 00:02:29,883 --> 00:02:32,819 (白夜)単刀直入に申し上げる。 9 00:02:32,819 --> 00:02:36,156 我が天神屋の 大旦那様に関する決定を➨ 10 00:02:36,156 --> 00:02:38,825 なかったことにしていただきたく。 11 00:02:38,825 --> 00:02:40,827 (ざわつき) 12 00:02:46,833 --> 00:02:49,836 (竹千代)ハァ…。 13 00:02:49,836 --> 00:02:52,506 食べたい。 14 00:02:52,506 --> 00:02:55,175 葵の料理が食べたい。 15 00:02:55,175 --> 00:02:58,512 (葵)あっ… 竹千代様! (サスケ)葵殿! 16 00:02:58,512 --> 00:03:00,847 あっ! 17 00:03:00,847 --> 00:03:05,185 あ あ… 葵!? 18 00:03:05,185 --> 00:03:08,889 そうよ。 竹千代様に 約束のものを持ってきたの。 19 00:03:16,530 --> 00:03:18,865 これ… もしかして まっころん? 20 00:03:18,865 --> 00:03:21,868 えぇ シローのおかしなおかし! 21 00:03:21,868 --> 00:03:27,207 私なりに考えて作ってみたの 竹千代様に食べてもらいたくて。 22 00:03:27,207 --> 00:03:31,912 僕に? えぇ だって約束したでしょ? 23 00:03:36,483 --> 00:03:40,487 軽いんだね。 フフッ 食べてみて。 24 00:03:44,157 --> 00:03:48,495 んっ! フフフ おもしろい食感でしょう? 25 00:03:48,495 --> 00:03:52,499 周りはカリッとしてるけど 中は しっとり もっちり➨ 26 00:03:52,499 --> 00:03:54,835 シュワッて溶けちゃう。 27 00:03:54,835 --> 00:03:56,837 不思議だ。 28 00:03:56,837 --> 00:04:00,173 でも おいしい とても。 29 00:04:00,173 --> 00:04:02,509 葵も! 葵も食べなよ! 30 00:04:02,509 --> 00:04:05,512 ハハッ わかったわ。 31 00:04:08,515 --> 00:04:10,517 (笑い声) 32 00:04:10,517 --> 00:04:14,521 一緒に食べると もっとおいしい。 そうね。 33 00:04:14,521 --> 00:04:16,523 (笑い声) 34 00:04:16,523 --> 00:04:18,525 (チビ)ぽっ! 35 00:04:18,525 --> 00:04:21,528 あ~ きゅうりの匂いでしゅ。 36 00:04:21,528 --> 00:04:23,530 な なに その変なの! 37 00:04:23,530 --> 00:04:26,867 この子はチビよ。 一応 私の眷属。 38 00:04:26,867 --> 00:04:30,871 手鞠河童っていう 現世のあやかしなの。 39 00:04:30,871 --> 00:04:35,142 へぇ 現世の。 40 00:04:35,142 --> 00:04:37,811 愛らしい僕を見るでしゅ~! 41 00:04:37,811 --> 00:04:39,813 しゅっしゅっ しゅっしゅっしゅ~。 42 00:04:39,813 --> 00:04:41,815 《ホントにあざといわね》 43 00:04:41,815 --> 00:04:45,485 (チビ)愛らしいご褒美に きゅうりくだしゃ~い。 44 00:04:45,485 --> 00:04:47,487 (竹千代)んっ。 キュー! 45 00:04:47,487 --> 00:04:50,490 しゃくしゃくしゃく…。 46 00:04:50,490 --> 00:04:54,494 竹千代様は また 律子さんのところへ戻りたい? 47 00:04:54,494 --> 00:04:56,496 えっ? 48 00:04:56,496 --> 00:04:58,498 ここは寂しいでしょう? 49 00:04:58,498 --> 00:05:00,834 うん でも…。 50 00:05:00,834 --> 00:05:03,503 それはだめだよ。 (2人)あっ…。 51 00:05:03,503 --> 00:05:07,507 竹千代様 あなたは ここにいなければ。 52 00:05:07,507 --> 00:05:10,510 (チビ)しゅ! 53 00:05:10,510 --> 00:05:13,180 ザクロ… さん? 54 00:05:13,180 --> 00:05:17,851 (ザクロ)まあ 私をご存じとは光栄だよ 葵さん。 55 00:05:17,851 --> 00:05:20,187 あっ…。 56 00:05:20,187 --> 00:05:22,189 竹千代様➨ 57 00:05:22,189 --> 00:05:25,525 これからは 私があなたのおそばについて➨ 58 00:05:25,525 --> 00:05:28,728 お食事やお菓子を管理いたします。 59 00:05:30,864 --> 00:05:32,799 えっ! 60 00:05:32,799 --> 00:05:37,804 (ザクロ)赤熊将軍も あなたの後ろ盾として おそばに。 61 00:05:37,804 --> 00:05:41,474 これ すべて 妖王様のご命令でございます。 62 00:05:41,474 --> 00:05:43,476 えっ? 63 00:05:43,476 --> 00:05:45,478 (赤熊)ふん…。 64 00:05:49,482 --> 00:05:51,484 んっ…。 65 00:05:53,820 --> 00:05:56,823 まあ あの天神屋の葵さんが➨ 66 00:05:56,823 --> 00:05:59,826 すでに お菓子を 用意していたとはね。 67 00:06:02,495 --> 00:06:06,833 それで… その 私も興味があるんだけど➨ 68 00:06:06,833 --> 00:06:10,837 一ついただいてもいいかな? えっ? 69 00:06:10,837 --> 00:06:13,840 ザクロ様 何を… さっさと捕らえましょう! 70 00:06:13,840 --> 00:06:16,509 まあまあ 赤熊将軍。 71 00:06:16,509 --> 00:06:19,846 竹千代様の御前で そんな無粋なことはやめなさい。 72 00:06:19,846 --> 00:06:23,516 しかし! その者は 天神屋の津場木葵! 73 00:06:23,516 --> 00:06:28,855 あの大旦那のいいなずけにして あの津場木史郎の孫ですぞ! 74 00:06:28,855 --> 00:06:31,858 もし 竹千代様を 盾にでもされたら…。 75 00:06:31,858 --> 00:06:33,793 そうは言っても➨ 76 00:06:33,793 --> 00:06:38,131 竹千代様にとっては お客人のようだよ。 77 00:06:38,131 --> 00:06:43,470 それに 私だって和菓子職人で 天神屋の元幹部。 78 00:06:43,470 --> 00:06:49,142 あの中庭の店を受け継ぐ 津場木葵の料理とやらが➨ 79 00:06:49,142 --> 00:06:52,145 どのようなものか知りたいの。 80 00:06:54,481 --> 00:06:57,484 あの… なら 私にも➨ 81 00:06:57,484 --> 00:06:59,819 あなたのお菓子を 食べさせてください。 82 00:06:59,819 --> 00:07:01,821 んっ…。 83 00:07:01,821 --> 00:07:06,493 アハハハハ! 聞いていたとおり ずぶとい子だね。 84 00:07:06,493 --> 00:07:08,495 私も ちょうどあなたに➨ 85 00:07:08,495 --> 00:07:10,497 自分の豆大福を 食べてもらいたいと➨ 86 00:07:10,497 --> 00:07:13,166 思っていたところだったの。 87 00:07:13,166 --> 00:07:17,470 竹千代様のお代わり用に 予備を持ってきていたから。 88 00:07:25,845 --> 00:07:28,515 わっ おいしい! 89 00:07:28,515 --> 00:07:32,519 《王道なのに個性もある…》 90 00:07:32,519 --> 00:07:37,123 葵さん このお菓子は何と言うの? 91 00:07:37,123 --> 00:07:39,793 あっ それは マカロンです。 92 00:07:39,793 --> 00:07:43,463 本来は チョコレートや果実のクリームを 挟むのですが➨ 93 00:07:43,463 --> 00:07:46,132 今回は あんこを混ぜた➨ 94 00:07:46,132 --> 00:07:48,468 塩気のあるバタークリームを 挟んでいます。 95 00:07:48,468 --> 00:07:51,805 へぇ おいしいね これ。 96 00:07:51,805 --> 00:07:53,807 小豆あんのお菓子は➨ 97 00:07:53,807 --> 00:07:57,477 食べ尽くしたと思っていたけれど こんな食べ方もあったんだ。 98 00:07:57,477 --> 00:08:01,481 わぁ…。 だけど…。 99 00:08:01,481 --> 00:08:04,484 あやかしたちに 広く受ける味ではないね。 100 00:08:04,484 --> 00:08:09,889 この先ずっと残り続ける お菓子ではない… ということよ。 101 00:08:12,826 --> 00:08:14,828 (ザクロ)天神屋の新しいお土産➨ 102 00:08:14,828 --> 00:08:20,500 チーズ入りの蒸しまんじゅうは とてもおいしかった。 103 00:08:20,500 --> 00:08:22,836 とても懐かしい気分になったの。 104 00:08:22,836 --> 00:08:27,173 なぜなら かつての私の作っていたものに➨ 105 00:08:27,173 --> 00:08:30,176 少し似ているから。 106 00:08:30,176 --> 00:08:35,448 似ているのは 新しいものを提案するその姿勢だ。 107 00:08:35,448 --> 00:08:37,784 だからこそわかる。 108 00:08:37,784 --> 00:08:43,123 あなたの作るものは その時々によって 評価が変わる。 109 00:08:43,123 --> 00:08:45,458 今は あやかしたちにとって➨ 110 00:08:45,458 --> 00:08:49,129 あなたのお料理は心ときめく 珍しいものだ。 111 00:08:49,129 --> 00:08:53,800 だけど 彼らにとって それが珍しくなくなったとき➨ 112 00:08:53,800 --> 00:08:57,103 あなたのお料理に 価値はなくなるわ。 113 00:09:00,807 --> 00:09:03,476 あやかしたちは 本当に飽きやすい。 114 00:09:03,476 --> 00:09:07,480 飽きられず残ってきたものこそが 本物なの。 115 00:09:07,480 --> 00:09:09,482 本物? 116 00:09:09,482 --> 00:09:12,485 だから 私は基本に返った。 117 00:09:12,485 --> 00:09:15,488 大湖串製菓で再び修業を積み➨ 118 00:09:15,488 --> 00:09:20,326 和菓子の神髄を知り それを極めた。 119 00:09:20,326 --> 00:09:23,830 結局ね… 帰ってくるの みんな。 120 00:09:23,830 --> 00:09:28,501 何かに夢中になって 少しの間忘れたとしても➨ 121 00:09:28,501 --> 00:09:30,503 またここへ。 122 00:09:30,503 --> 00:09:34,774 《ずっと残ってきたもの…》 123 00:09:34,774 --> 00:09:36,776 ねぇ 葵さん。 124 00:09:36,776 --> 00:09:38,778 もし あなたのお料理に➨ 125 00:09:38,778 --> 00:09:41,781 私を脅かすほどの何かを 感じたのであれば➨ 126 00:09:41,781 --> 00:09:45,785 私は天神屋を救う手を 伸ばしたかもしれなかったよ。 127 00:09:45,785 --> 00:09:48,121 えっ? 128 00:09:48,121 --> 00:09:51,124 あっ… 金印! 129 00:09:51,124 --> 00:09:55,795 ザクロ様! それは…。 黙っていて 赤熊将軍。 130 00:09:55,795 --> 00:10:01,801 私だってね 天神屋の大旦那様に 恩がないわけではないの。 131 00:10:01,801 --> 00:10:06,473 あの方だけが 私の和菓子を➨ 132 00:10:06,473 --> 00:10:10,143 私を認めてくれた。 133 00:10:10,143 --> 00:10:13,813 もちろん 小豆洗いとしての立場は大きい。 134 00:10:13,813 --> 00:10:17,150 けれど 葵さんのお菓子に➨ 135 00:10:17,150 --> 00:10:19,819 それすら越えて 私に訴えかけるもの➨ 136 00:10:19,819 --> 00:10:24,491 私の情熱を 湧き起こすものがあったなら…。 137 00:10:24,491 --> 00:10:26,993 過去の自分を 見ているだけじゃあ➨ 138 00:10:26,993 --> 00:10:30,163 手を差し伸べることはできないよ。 139 00:10:30,163 --> 00:10:33,166 そんな… 私を試したというの? 140 00:10:33,166 --> 00:10:35,835 あっ…。 141 00:10:35,835 --> 00:10:38,505 《私 失敗したんだ…。 142 00:10:38,505 --> 00:10:42,175 もしも 認めてもらえるものを 作れていたなら➨ 143 00:10:42,175 --> 00:10:46,179 大旦那様を助けられる希望が 手に入ったかもしれない。 144 00:10:46,179 --> 00:10:51,518 一瞬喜んでもらえても 残っていかない。 145 00:10:51,518 --> 00:10:55,188 消えてしまう私のお料理では…》 146 00:10:55,188 --> 00:10:57,857 (竹千代)うるさい。 147 00:10:57,857 --> 00:11:03,196 うるさい… うるさい うるさい! あっ…。 148 00:11:03,196 --> 00:11:06,199 お前たちの料理が いったい何なんだ! 149 00:11:06,199 --> 00:11:11,871 そんなもの 僕を助けてくれなかったくせに。 150 00:11:11,871 --> 00:11:14,874 葵の料理は僕を助けてくれた。 151 00:11:14,874 --> 00:11:18,878 僕を見て 僕のために作ってくれた。 152 00:11:18,878 --> 00:11:21,548 お前たちは 僕に ただ ぜいたくなだけの➨ 153 00:11:21,548 --> 00:11:24,217 心のないものを 押しつけるだけで➨ 154 00:11:24,217 --> 00:11:27,887 みんな さっさと逃げて 僕から目をそらして➨ 155 00:11:27,887 --> 00:11:31,891 僕のことを 一つも 見ようとしなかったじゃないか! 156 00:11:34,160 --> 00:11:36,162 (3人)あっ…。 157 00:11:44,170 --> 00:11:47,507 ((それ食べたら 僕も強くなれるか? 158 00:11:47,507 --> 00:11:51,844 シローみたいに強い男になれるか!?)) 159 00:11:51,844 --> 00:11:57,183 《竹千代様を強くしたのは 自分自身の強い意志。 160 00:11:57,183 --> 00:12:02,522 そっか 私の料理は それで十分。 161 00:12:02,522 --> 00:12:05,858 ずっと残り続ける必要なんかない。 162 00:12:05,858 --> 00:12:07,860 ただ その瞬間➨ 163 00:12:07,860 --> 00:12:09,862 おいしかった 楽しかった➨ 164 00:12:09,862 --> 00:12:12,532 幸せだったって 思ってもらえるならば➨ 165 00:12:12,532 --> 00:12:15,535 それで十分》 166 00:12:15,535 --> 00:12:18,871 ありがとう 竹千代様。 167 00:12:18,871 --> 00:12:20,873 葵…。 168 00:12:20,873 --> 00:12:25,878 ザクロさん… 最初は同じような志を 持っていたとしても➨ 169 00:12:25,878 --> 00:12:30,550 きっと あなたと私の目指すものは 違う場所にある。 170 00:12:30,550 --> 00:12:32,552 葵さん? 171 00:12:32,552 --> 00:12:35,154 それに 私は人間だもの。 172 00:12:35,154 --> 00:12:40,827 忘れられた頃には死んでいるし それでいいのだと思うわ。 173 00:12:40,827 --> 00:12:43,830 ずっと食べ続けてもらえる あなたのお菓子は➨ 174 00:12:43,830 --> 00:12:46,165 羨ましいと思うけれど➨ 175 00:12:46,165 --> 00:12:48,835 私は 私が生きている間に➨ 176 00:12:48,835 --> 00:12:52,505 自分の手料理で できることをするわ。 177 00:12:52,505 --> 00:12:56,209 いつか忘れられるものだとしても。 178 00:12:58,845 --> 00:13:01,848 (白夜)妖王 大旦那様のことは➨ 179 00:13:01,848 --> 00:13:05,184 あなたが いちばんよく 理解しているはずではないか。 180 00:13:05,184 --> 00:13:07,520 幼い頃より 大旦那様は➨ 181 00:13:07,520 --> 00:13:11,858 孤独なあなたに寄り添い 後ろ盾となった。 182 00:13:11,858 --> 00:13:13,860 まるで兄のように。 183 00:13:13,860 --> 00:13:16,863 あなたも あの方を慕っていたはずだ。 184 00:13:16,863 --> 00:13:21,534 大旦那様は 過去の歴史の中の 忌まわしい邪鬼どもとは違う。 185 00:13:21,534 --> 00:13:25,538 よこしまな心や愚かしさとは 無縁の方だ。 186 00:13:25,538 --> 00:13:27,874 最も愚かしい者とは➨ 187 00:13:27,874 --> 00:13:31,544 いびつな心を持ち 罪なき者たちの運命を弄ぶ➨ 188 00:13:31,544 --> 00:13:34,480 そういう やからではないのか。 189 00:13:34,480 --> 00:13:38,484 (白夜)それなのに なぜ あの者の言葉に耳を貸す! 190 00:13:38,484 --> 00:13:42,155 大旦那様ではなく あの者を信じるというのか。 191 00:13:42,155 --> 00:13:44,490 私は それが許せない! 192 00:13:44,490 --> 00:13:48,494 白夜 あなたの忠言は もっともだが➨ 193 00:13:48,494 --> 00:13:51,497 それでも 私は 大旦那を捕らえ➨ 194 00:13:51,497 --> 00:13:54,834 再び地底へと 封じなければならない。 195 00:13:54,834 --> 00:13:59,839 私は見てしまったのだよ 彼の真の姿を。 196 00:13:59,839 --> 00:14:02,842 私が それを見てしまったからには➨ 197 00:14:02,842 --> 00:14:06,512 もう誰にも あの者の運命は変えられぬ。 198 00:14:06,512 --> 00:14:10,850 私は王として この隠世を守らねばならない。 199 00:14:10,850 --> 00:14:13,519 妖王! (扉の開く音) 200 00:14:13,519 --> 00:14:16,856 (雷獣)ハハハハハ… 白夜! 201 00:14:16,856 --> 00:14:20,526 チッ 来たか 雷獣。 202 00:14:20,526 --> 00:14:25,198 先日は ずいぶんと手荒な 逃げっぷりを披露してくれたね。 203 00:14:25,198 --> 00:14:28,534 おかげで 餌を逃がしてしまったじゃないか。 204 00:14:28,534 --> 00:14:32,205 雷獣 戯れも大概にしろ。 205 00:14:32,205 --> 00:14:34,907 戯れ… ねぇ。 206 00:14:37,810 --> 00:14:39,812 うっ! 207 00:14:39,812 --> 00:14:44,484 なぜ そんなものを お前が持っている。 208 00:14:44,484 --> 00:14:49,155 ハハハハハ! あやかしの化けの皮を 強制的に剥いでしまう➨ 209 00:14:49,155 --> 00:14:53,826 姿あわせの大鏡だよ~ 白夜! 210 00:14:53,826 --> 00:14:58,498 それで 大旦那様の姿を暴いたか 外道め…。 211 00:14:58,498 --> 00:15:05,505 雷獣 お前はいったい この隠世で 何をしようというのか! 212 00:15:05,505 --> 00:15:07,507 うっ! 213 00:15:11,844 --> 00:15:13,846 (どよめき) 214 00:15:13,846 --> 00:15:15,848 うお~! 215 00:15:15,848 --> 00:15:20,853 おぉ! あれが 白夜様の真の姿…。 216 00:15:20,853 --> 00:15:23,189 アハハハハハ…。 217 00:15:23,189 --> 00:15:28,528 白夜 お前のその姿 何百年ぶりに見たかなぁ。 218 00:15:28,528 --> 00:15:31,531 常世では しょっちゅう見てたんだけど➨ 219 00:15:31,531 --> 00:15:35,134 美しい俺に比べたら 対を成すお前は➨ 220 00:15:35,134 --> 00:15:38,805 なんておぞましい姿なんだ。 221 00:15:38,805 --> 00:15:42,141 うぅ…。 222 00:15:42,141 --> 00:15:46,479 白夜 そなたは 大旦那が 邪鬼であったことを知りながら➨ 223 00:15:46,479 --> 00:15:48,815 今まで黙っていた。 224 00:15:48,815 --> 00:15:51,818 立派な反逆の罪だ。 225 00:15:51,818 --> 00:15:57,123 逃げた大旦那の代わりに 夜行会まで宮中での謹慎を命じる。 226 00:16:02,829 --> 00:16:05,498 ふっ! グッ…。 227 00:16:05,498 --> 00:16:11,838 なあ 白夜 俺と同じ常世を捨てた聖獣よ。 228 00:16:11,838 --> 00:16:15,174 俺たちは 1万と1,520のあやかしを知り➨ 229 00:16:15,174 --> 00:16:19,846 この世の中の害を取り除き 王を導き➨ 230 00:16:19,846 --> 00:16:22,949 隠世を平和に保ち続けてきた。 231 00:16:25,184 --> 00:16:30,523 お前は まっとうな正義を掲げるが 俺は必要悪だ。 232 00:16:30,523 --> 00:16:32,792 お前とは違うやり方で➨ 233 00:16:32,792 --> 00:16:36,462 この隠世を 守っているつもりなんだぞ。 234 00:16:36,462 --> 00:16:39,866 常世のように なってしまわないようにな。 235 00:16:42,134 --> 00:16:44,804 ザクロさん 私思うの。 236 00:16:44,804 --> 00:16:48,474 長く息づく王道も 新しいお料理も➨ 237 00:16:48,474 --> 00:16:51,878 どちらも きっと必要なんだって。 238 00:16:54,146 --> 00:16:56,148 チッ…。 239 00:16:56,148 --> 00:16:58,150 もう十分でしょう ザクロ様。 240 00:16:58,150 --> 00:17:01,821 この女は 絶対に捕らえるべきだ。 241 00:17:01,821 --> 00:17:04,824 すべては 妖王様のために! 242 00:17:04,824 --> 00:17:06,826 あっ! 葵! 243 00:17:08,828 --> 00:17:13,499 逃げて! 僕だって 事情は少しくらい知っている。 244 00:17:13,499 --> 00:17:16,836 葵は こんなところで 捕まっちゃいけない。 245 00:17:16,836 --> 00:17:20,172 葵は ちゃんと 約束のお菓子を持ってきてくれた。 246 00:17:20,172 --> 00:17:23,843 それは 仲間を強くする お菓子なんでしょう。 247 00:17:23,843 --> 00:17:27,513 僕も もう ここで強くなるから! 248 00:17:27,513 --> 00:17:29,849 竹千代様…。 249 00:17:29,849 --> 00:17:31,851 僕も約束する。 250 00:17:31,851 --> 00:17:34,787 絶対に いつか母上に➨ 251 00:17:34,787 --> 00:17:38,457 葵と作ったあの料理を 食べてもらうから! 252 00:17:38,457 --> 00:17:40,459 竹千代様…。 253 00:17:40,459 --> 00:17:42,795 ありがとう! 254 00:17:42,795 --> 00:17:47,466 痛い…。 逃がすものか 津場木葵! 255 00:17:47,466 --> 00:17:50,803 葵! 256 00:17:50,803 --> 00:17:54,640 あっ… あぁ! クッ…。 257 00:17:54,640 --> 00:17:56,842 サスケくん! 258 00:18:03,149 --> 00:18:05,818 ありがとう サスケくん 助けてくれて。 259 00:18:05,818 --> 00:18:08,487 それが拙者の役割でござる。 260 00:18:08,487 --> 00:18:14,493 が 拙者が力を発揮できたのは 葵殿のマカロンを食べたからでござる。 261 00:18:14,493 --> 00:18:16,829 とても美味であった。 262 00:18:16,829 --> 00:18:20,833 葵殿の料理は いつも誰かを元気にしている。 263 00:18:20,833 --> 00:18:25,504 それは 天神屋の誰もが知る 確かなことでござるよ。 264 00:18:25,504 --> 00:18:28,507 サスケくん…。 265 00:18:28,507 --> 00:18:31,510 (雷獣)てやっ! ふっ! 266 00:18:31,510 --> 00:18:33,446 ヒャハハ! アハハ! 267 00:18:33,446 --> 00:18:36,449 アハハハ! ハハッ アハハハハハハハ! 268 00:18:36,449 --> 00:18:38,451 アハハハハハ…。 269 00:18:38,451 --> 00:18:41,787 俺の勝ちだな ざまあみろ! 270 00:18:41,787 --> 00:18:44,457 天神屋には大打撃。 271 00:18:44,457 --> 00:18:47,126 おもしろいことになりそうだなぁ。 272 00:18:47,126 --> 00:18:49,128 アハハハハハ! 273 00:18:49,128 --> 00:18:51,464 んっ? 何だこれ。 274 00:18:51,464 --> 00:18:53,466 (白夜)あっ…。 275 00:18:55,468 --> 00:18:57,470 はっ! 276 00:18:59,472 --> 00:19:04,143 (白夜)フフフフ アハハハハ…。 277 00:19:04,143 --> 00:19:06,145 (一同)うわ~! 278 00:19:08,147 --> 00:19:10,149 な なぜだ 白夜! 279 00:19:10,149 --> 00:19:14,487 あの大旦那でさえ この鏡の前では 無力だったというのに! 280 00:19:14,487 --> 00:19:16,489 ばか者! 281 00:19:16,489 --> 00:19:18,491 大ばか雷獣めが! 282 00:19:18,491 --> 00:19:20,826 私は こんなものでは倒れんぞ! 283 00:19:20,826 --> 00:19:24,497 天神屋の 次期大女将候補のおかげだがな。 284 00:19:24,497 --> 00:19:27,500 クッ! 津場木葵の作った食い物か! 285 00:19:27,500 --> 00:19:30,836 クソッ! またあの娘か! 286 00:19:30,836 --> 00:19:32,772 アハハハハ! 287 00:19:32,772 --> 00:19:34,774 実に小気味よい! 288 00:19:37,443 --> 00:19:49,121 ♬~ 289 00:19:49,121 --> 00:19:52,458 私の背につかまれ 2人とも。 290 00:19:52,458 --> 00:19:55,127 あっ! えっ? 291 00:19:55,127 --> 00:19:59,131 うまくいったようだな 葵くん サスケくん。 292 00:19:59,131 --> 00:20:02,468 えっ? これ 白夜さんなの!? 293 00:20:02,468 --> 00:20:04,470 あぁ…。 294 00:20:04,470 --> 00:20:07,139 追え! 逃がすな! 295 00:20:07,139 --> 00:20:10,142 (銀鳩たち)ふ~! やあ! 296 00:20:14,146 --> 00:20:18,150 《竹千代様… きっとまた会いましょう》 297 00:20:21,487 --> 00:20:24,490 (雷獣)白夜!! 298 00:20:26,492 --> 00:20:29,161 追いつかれるでござる! 299 00:20:29,161 --> 00:20:32,498 うお! うわ! わっ! 300 00:20:32,498 --> 00:20:36,502 ほう ヤシの実とは やつららしい粋な演出だな。 301 00:20:36,502 --> 00:20:38,904 やつらって? 302 00:20:40,840 --> 00:20:43,142 青蘭丸! 303 00:20:47,179 --> 00:20:52,184 葵くん 君がうまい飯を作り 心を動かした者たちの➨ 304 00:20:52,184 --> 00:20:54,386 これが結果だ。 305 00:20:58,858 --> 00:21:01,527 (乱丸)よお 天神屋の愚か者ども。 306 00:21:01,527 --> 00:21:03,529 (ノブナガ)バフバフ! 307 00:21:03,529 --> 00:21:05,865 (銀次)白夜さんから 前もって連絡があって➨ 308 00:21:05,865 --> 00:21:09,468 折尾屋に強力を取り付けたんです。 そうだったの。 309 00:21:11,871 --> 00:21:14,874 さて 次に向かうは 北だ。 310 00:21:14,874 --> 00:21:18,210 なるほどな 北の地か! 311 00:21:18,210 --> 00:21:22,214 北の地って 春日がお嫁入りしたところね。 312 00:21:22,214 --> 00:21:24,216 えぇ。 313 00:21:24,216 --> 00:21:26,552 問題山積みの土地ではあるが➨ 314 00:21:26,552 --> 00:21:30,556 かつては妖王家と対等に 渡り合っていた歴史もあるゆえ➨ 315 00:21:30,556 --> 00:21:33,159 味方につけることができれば 心強い。 316 00:21:33,159 --> 00:21:36,495 ハァ…。 317 00:21:36,495 --> 00:21:38,831 白夜さん 大丈夫? 318 00:21:38,831 --> 00:21:41,834 数百年ぶりに 化けの皮が剥がれたので➨ 319 00:21:41,834 --> 00:21:43,836 反動が大きいのだ。 320 00:21:45,838 --> 00:21:47,840 んっ? 321 00:21:47,840 --> 00:21:51,844 葵殿 何か 作ってあげてほしいのでござる。 322 00:21:51,844 --> 00:21:57,850 できれば おでんがいいかと。 おでん? 323 00:21:57,850 --> 00:21:59,852 夜ダカ号! 324 00:21:59,852 --> 00:22:01,854 どうして この船に? 325 00:22:01,854 --> 00:22:05,858 (銀次)これからのことを考えて ここに運ばせてもらったんです。 326 00:22:05,858 --> 00:22:10,196 これなら! 早速作るわ! 327 00:22:10,196 --> 00:22:13,532 今日の夜ダカ号は おでん屋台よ! 328 00:22:13,532 --> 00:22:16,869 さあ みんなどうぞ! 329 00:22:16,869 --> 00:22:29,882 ♬~ 330 00:22:29,882 --> 00:22:33,485 天神屋では 毎年 年末の営業を終えたあと➨ 331 00:22:33,485 --> 00:22:35,487 みんなで おでんを食べるのでござる。 332 00:22:35,487 --> 00:22:37,489 そうだったの。 333 00:22:37,489 --> 00:22:42,161 天神屋にとって 特別な食べ物なのね。 334 00:22:42,161 --> 00:22:44,163 これからが正念場ですからね。 335 00:22:44,163 --> 00:22:46,498 葵さんの手料理を食べて➨ 336 00:22:46,498 --> 00:22:49,835 きたるべき戦いに 備えておかなければなりません。 337 00:22:49,835 --> 00:22:53,172 いわゆる 天神屋の勝負飯です。 338 00:22:53,172 --> 00:22:55,474 フフッ そうね! 339 00:22:57,843 --> 00:23:02,514 《大旦那様を助け出すには みんなの力が必要で…。 340 00:23:02,514 --> 00:23:05,517 私の役割は きっと➨ 341 00:23:05,517 --> 00:23:09,521 勝負飯を食べてもらって 全力を出してもらうことね》 342 00:23:13,859 --> 00:23:19,198 《いつか 忘れられてもいいから…》 343 00:23:19,198 --> 00:23:24,536 前にも そんなことを言っていた 女がいたな。 344 00:23:24,536 --> 00:23:30,209 かつて 私の妻だった女の話だ。 345 00:23:30,209 --> 00:23:32,211 大丈夫。 346 00:23:32,211 --> 00:23:34,813 自分を救ってくれた者のことは➨ 347 00:23:34,813 --> 00:23:39,118 どれほど時間がたっても 忘れることはないよ。 348 00:23:46,492 --> 00:23:50,496 《大旦那様 待っていてね》