1 00:01:33,093 --> 00:01:35,095 (銀次)おはようございます。 2 00:01:35,095 --> 00:01:38,098 (葵)銀次さん おはよう。 3 00:01:38,098 --> 00:01:42,394 (銀次)それは 夜ダカ号で出す お料理ですか? えぇ。 4 00:01:42,394 --> 00:01:45,773 妖都で珍しいお野菜が たくさん買えたから 5 00:01:45,773 --> 00:01:48,400 いろんなスープを作るわ。 6 00:01:48,400 --> 00:01:52,112 これは とても鮮やかな赤ですね。 7 00:01:52,112 --> 00:01:54,114 ボルシチと言うの。 8 00:01:54,114 --> 00:01:56,784 これは ビーツという赤カブの色よ。 9 00:01:59,787 --> 00:02:01,789 おいしいです! 10 00:02:01,789 --> 00:02:05,793 お肉と野菜の栄養が 優しく染み渡るといいますか…。 11 00:02:05,793 --> 00:02:08,420 よかった。 たくさん作るから 12 00:02:08,420 --> 00:02:11,423 天神屋のみんなにも お夜食で出してあげて。 13 00:02:11,423 --> 00:02:13,801 (銀次)ありがとうございます。 14 00:02:13,801 --> 00:02:15,803 昨夜の手毬寿司のおかげで 15 00:02:15,803 --> 00:02:18,806 今朝は みんな 張り切って働いてくれています。 16 00:02:18,806 --> 00:02:22,142 フフフ 私は張り切り過ぎたのか 17 00:02:22,142 --> 00:02:25,437 いつ寝たのかも よくわからないのよ。 18 00:02:25,437 --> 00:02:29,441 朝 目が覚めたら お布団で寝ていたの。 19 00:02:29,441 --> 00:02:32,820 それだけよく眠れたと いうことだと思います。 20 00:02:32,820 --> 00:02:35,155 そうね。 21 00:02:35,155 --> 00:02:37,449 よし! 今日も頑張るわよ! 22 00:02:37,449 --> 00:02:41,161 はい 私も頑張ります。 23 00:02:41,161 --> 00:02:44,164 うん。 あっ…。 24 00:02:48,168 --> 00:02:51,171 いってらっしゃい 葵さん。 25 00:02:55,467 --> 00:02:58,470 (小鬼たち)いらっしゃいませ いらっしゃいませ! 26 00:02:58,470 --> 00:03:02,182 天神屋の食事処 夕がおの出張店 27 00:03:02,182 --> 00:03:06,186 今夜は おいしいスープ屋さんですよ~! 28 00:03:06,186 --> 00:03:10,482 豚汁 中華スープ カレースープにボルシチ! 29 00:03:10,482 --> 00:03:13,485 海苔巻きおにぎりやカレーパン! 30 00:03:13,485 --> 00:03:16,488 (チビ)おいしいでしゅよ~。 31 00:03:16,488 --> 00:03:53,525 ♪~ 32 00:03:53,525 --> 00:03:57,237 (アイ)フゥ… やっと一息つけましたね。 33 00:03:57,237 --> 00:04:00,908 えぇ アイちゃんも頑張ってくれて ありがとう。 34 00:04:00,908 --> 00:04:03,911 葵様も お疲れさまです。 35 00:04:03,911 --> 00:04:07,915 (葉鳥)よっ 嬢ちゃん 久しぶり! (2人)んっ? 36 00:04:07,915 --> 00:04:10,542 葉鳥さん! 37 00:04:10,542 --> 00:04:12,544 どうしたの? こんなところで。 38 00:04:12,544 --> 00:04:17,257 (葉鳥)実は俺 今は折尾屋の 旦那頭代理やってるんだぜ。 39 00:04:17,257 --> 00:04:21,929 えっ? もう番頭さんじゃないの? あぁ。 40 00:04:21,929 --> 00:04:25,265 営業が下手くそな 乱丸の代わりに 41 00:04:25,265 --> 00:04:30,562 隠世中あちこち駆け回って もう忙しいのなんの。 42 00:04:30,562 --> 00:04:32,564 でも そういうの得意そう。 43 00:04:32,564 --> 00:04:35,943 フッフッフ~ まあな。 44 00:04:35,943 --> 00:04:39,279 そんなわけで 心身ともにヘロヘロだ。 45 00:04:39,279 --> 00:04:42,950 嬢ちゃん 何か食わせてくれよ。 46 00:04:42,950 --> 00:04:47,287 はい どうぞ。 ボルシチとピロシキよ。 47 00:04:47,287 --> 00:04:50,290 へぇ あやかし好みの色だな。 48 00:04:53,293 --> 00:04:55,587 おぉ! うまいな! 49 00:04:58,590 --> 00:05:02,302 この揚げまんじゅうみたいなのも うまい! 50 00:05:04,596 --> 00:05:06,598 ごちそうさん。 51 00:05:06,598 --> 00:05:08,600 これで すっかり元気だ! 52 00:05:08,600 --> 00:05:11,603 嬢ちゃんの飯は やっぱりすげえな。 53 00:05:11,603 --> 00:05:14,606 ありがとう 葉鳥さん。 54 00:05:14,606 --> 00:05:19,319 しかし 天神屋は いろいろと大変だな。 55 00:05:19,319 --> 00:05:23,615 あっ… 葉鳥さんも知っているのね。 56 00:05:23,615 --> 00:05:25,617 もちろん。 57 00:05:25,617 --> 00:05:27,995 銀次から 内々に相談を受けてるし 58 00:05:27,995 --> 00:05:30,330 折尾屋独自の情報網もある。 59 00:05:30,330 --> 00:05:35,335 ところで 嬢ちゃん 一つ忠告しておきたいんだが…。 60 00:05:35,335 --> 00:05:37,337 あっ…。 61 00:05:37,337 --> 00:05:42,009 南東の八葉 大湖串製菓の ザクロには気をつけろ。 62 00:05:42,009 --> 00:05:45,637 やつは絶対に 天神屋の味方をしてくれない。 63 00:05:45,637 --> 00:05:47,639 えっ? 64 00:05:47,639 --> 00:05:52,019 遠い昔の話だが ザクロは 天神屋で働いていたんだ。 65 00:05:52,019 --> 00:05:54,646 えっ? 八葉なのに? 66 00:05:54,646 --> 00:05:57,357 八葉になる ずっと前の話だ。 67 00:05:57,357 --> 00:06:01,361 あいつは 大湖串製菓の跡取りとして 68 00:06:01,361 --> 00:06:04,031 宮廷の菓子職人をしていたが 69 00:06:04,031 --> 00:06:08,368 その地位を捨てて 天神屋の中庭で 茶屋を営んでいた。 70 00:06:08,368 --> 00:06:12,039 天神屋の中庭で? 71 00:06:12,039 --> 00:06:16,043 そう 嬢ちゃんの夕がおの場所だ。 あっ…。 72 00:06:16,043 --> 00:06:20,672 ザクロは 格式ばった宮中の和菓子に 飽き飽きしていると言って 73 00:06:20,672 --> 00:06:23,383 自分流の菓子を生み出し 74 00:06:23,383 --> 00:06:26,386 天神屋に泊まる客に 振る舞っていた。 75 00:06:26,386 --> 00:06:32,684 食べた者に幸せな夢を見せるほど 魅惑の味との評判だった。 76 00:06:32,684 --> 00:06:36,063 幸せな夢を見せるほどの…。 77 00:06:36,063 --> 00:06:39,399 特に小豆のあんこを使った菓子が 得意でな。 78 00:06:39,399 --> 00:06:42,402 黄金童子様にも いたく気に入られて 79 00:06:42,402 --> 00:06:45,697 一時期は 大旦那の婚約者とまで うわさされていた。 80 00:06:45,697 --> 00:06:49,076 あっ えっ? あっ いや うわさだ うわさ! 81 00:06:49,076 --> 00:06:52,412 本人たちに その気が あったかどうかはわからない。 82 00:06:52,412 --> 00:06:54,414 そう… なんだ。 83 00:06:55,916 --> 00:06:58,919 《あの人が…》 84 00:06:58,919 --> 00:07:01,922 しかし ザクロは天神屋を出て行った。 85 00:07:01,922 --> 00:07:05,592 自分の理想の菓子を 追究したいと言ってな。 86 00:07:05,592 --> 00:07:10,597 だが なぜか宮中に戻り 再びお抱え和菓子職人となった。 87 00:07:10,597 --> 00:07:12,599 えっ? 88 00:07:12,599 --> 00:07:17,604 そして いつの間にか地位を築き 八葉の座まで上り詰めていた。 89 00:07:17,604 --> 00:07:20,232 ザクロは変わってしまった。 90 00:07:20,232 --> 00:07:25,612 作る菓子も 伝統を重んじる 堅苦しいものに変わってしまって。 91 00:07:25,612 --> 00:07:28,949 いったい何があったのか…。 92 00:07:28,949 --> 00:07:33,620 それに 天神屋を軽蔑し 敵視するようになってしまった。 93 00:07:33,620 --> 00:07:38,959 昔は天神屋を こよなく愛し 支えていたというのに…。 94 00:07:38,959 --> 00:07:42,963 小豆洗いの一族は 大旦那様が鬼であるせいで 95 00:07:42,963 --> 00:07:45,257 天神屋とは 商売をしないと聞いたわ。 96 00:07:45,257 --> 00:07:49,261 (葉鳥)あぁ それは確かにそうだ。 97 00:07:49,261 --> 00:07:51,638 長い歴史の中で 98 00:07:51,638 --> 00:07:55,267 鬼は数多くのあやかしを 食らってきたからな。 99 00:07:55,267 --> 00:07:57,269 小豆洗いは ずっと昔に 100 00:07:57,269 --> 00:07:59,980 ずいぶんと被害を受けていた 一族らしい。 101 00:08:02,649 --> 00:08:07,654 《あやかしを食らうあやかし それが邪鬼…》 102 00:08:10,282 --> 00:08:12,284 あっ…。 103 00:08:12,284 --> 00:08:14,995 そんな顔をするなって。 104 00:08:14,995 --> 00:08:16,997 心配なのはわかるが 105 00:08:16,997 --> 00:08:19,666 嬢ちゃんに そういう顔は似合わない。 106 00:08:19,666 --> 00:08:22,294 葉鳥さん…。 107 00:08:22,294 --> 00:08:25,297 天神屋には 味方だってたくさんいる。 108 00:08:25,297 --> 00:08:29,301 折尾屋だって 前の借りは きっちり返すつもりだ。 109 00:08:29,301 --> 00:08:31,303 借り? 110 00:08:31,303 --> 00:08:36,683 その借りは あの儀式のときに 嬢ちゃんが作らせたものなんだぞ。 111 00:08:36,683 --> 00:08:39,311 じゃあ またな。 112 00:08:39,311 --> 00:08:41,313 ハハハ。 113 00:08:45,317 --> 00:08:47,319 (サスケ)葵殿。 あっ! 114 00:08:47,319 --> 00:08:50,030 妖都へと向かう刻限でござる。 115 00:08:50,030 --> 00:08:53,700 今度こそは 僕を連れてくでしゅ~。 116 00:08:53,700 --> 00:08:56,036 わかったって チビ。 117 00:08:56,036 --> 00:08:58,705 アイちゃん 夕がおのこともよろしくね。 118 00:08:58,705 --> 00:09:01,041 お任せください。 119 00:09:04,044 --> 00:09:09,049 チビ 縫ノ陰様のお屋敷には 竹千代様って子がいるの。 120 00:09:09,049 --> 00:09:11,343 仲よくするのよ。 121 00:09:11,343 --> 00:09:13,720 簡単なことでしゅ。 122 00:09:13,720 --> 00:09:16,723 僕は とっても愛らしい 手鞠河童だから 123 00:09:16,723 --> 00:09:19,059 みんなが仲よくしたくなるでしゅ。 124 00:09:19,059 --> 00:09:22,354 はいはい。 125 00:09:22,354 --> 00:09:24,731 《おかしなおかし 126 00:09:24,731 --> 00:09:28,360 早く竹千代様に 食べてもらいたいな》 127 00:09:31,071 --> 00:09:34,741 (律子)葵さん! 竹千代様が 連れて行かれてしまいました! 128 00:09:34,741 --> 00:09:37,744 (2人)えっ!? 連れて行かれたって 129 00:09:37,744 --> 00:09:39,746 誰にですか? 130 00:09:39,746 --> 00:09:43,375 王宮の将軍の一人である 赤熊です。 131 00:09:43,375 --> 00:09:46,086 嫌がる竹千代様を無理に…。 132 00:09:46,086 --> 00:09:49,756 なぜ そんなことに? 133 00:09:49,756 --> 00:09:51,758 わかりません。 134 00:09:51,758 --> 00:09:54,761 妖王様が 命じられたみたいなのですが…。 135 00:09:54,761 --> 00:09:57,097 そんな! 136 00:09:57,097 --> 00:10:01,101 そんなの勝手すぎるわ。 137 00:10:01,101 --> 00:10:03,103 (3人)あっ…。 138 00:10:03,103 --> 00:10:07,107 (縫ノ陰)妖王様は 疑心暗鬼になられている。 139 00:10:07,107 --> 00:10:09,776 縫ノ陰様! 140 00:10:09,776 --> 00:10:12,404 ごぶさたしています。 141 00:10:12,404 --> 00:10:15,782 (縫ノ陰)葵さん 竹千代様のことだけではなく 142 00:10:15,782 --> 00:10:19,786 もう一つ 大変なことが 起ころうとしているんだ。 143 00:10:19,786 --> 00:10:25,125 もうすぐ天神屋の大旦那のことが 民衆に公表されることとなった。 144 00:10:25,125 --> 00:10:27,127 えっ!? 145 00:10:27,127 --> 00:10:30,422 そうなったら 大旦那はもちろんのこと 146 00:10:30,422 --> 00:10:36,136 天神屋も大打撃を受ける。 あっ…。 147 00:10:41,433 --> 00:10:44,436 ((ねぇ 白夜様。 148 00:10:44,436 --> 00:10:51,443 私は絶対 あなたより先に死んで よみの国へ行ってしまうわ。 149 00:10:51,443 --> 00:10:56,156 だから 生きている間に 精いっぱいのことをやりたい。 150 00:10:56,156 --> 00:11:00,827 精いっぱい あなたとお話をして 151 00:11:00,827 --> 00:11:03,163 あなたに触れて 152 00:11:03,163 --> 00:11:07,834 あなたに… 名前を呼んでもらうの)) 153 00:11:07,834 --> 00:11:10,462 (白夜)君の思い出に すがりたくなるほど 154 00:11:10,462 --> 00:11:13,465 現状は難儀だ。 155 00:11:13,465 --> 00:11:15,467 この場所に来ると 156 00:11:15,467 --> 00:11:19,179 まるで 君に しった激励されているようだよ。 157 00:11:21,848 --> 00:11:25,477 妖王様に考え直しては いただけないのでしょうか? 158 00:11:25,477 --> 00:11:29,189 大旦那様のことを 公表するだなんて。 159 00:11:29,189 --> 00:11:31,858 (縫ノ陰)その件を 急ぎ話し合うために 160 00:11:31,858 --> 00:11:34,861 今 白夜さんに 使いを出しているところだ。 161 00:11:34,861 --> 00:11:37,197 白夜さんに…。 162 00:11:37,197 --> 00:11:41,201 葵さんは 白夜さんと こちらで会ったかい? 163 00:11:41,201 --> 00:11:45,205 えぇ 少し不思議な 墓地のようなところで 164 00:11:45,205 --> 00:11:47,874 雷獣から助けてもらいました。 165 00:11:47,874 --> 00:11:49,876 あっ…。 166 00:11:49,876 --> 00:11:53,505 おそらく お墓参りをしていたのでしょうね。 167 00:11:53,505 --> 00:11:55,507 お墓参り? 168 00:11:55,507 --> 00:11:58,218 (縫ノ陰)あぁ 白夜さんの奥方のだよ。 169 00:11:58,218 --> 00:12:00,220 えっ! あっ! 170 00:12:00,220 --> 00:12:04,516 白夜さんに奥様が? 初耳でござる。 171 00:12:04,516 --> 00:12:08,520 そのことを知っている者は もうほとんどいないだろう。 172 00:12:08,520 --> 00:12:13,900 なにせ 天神屋ができる前に 連れ添っていた奥方だからね。 173 00:12:13,900 --> 00:12:17,237 そんな昔の話でござったか。 174 00:12:17,237 --> 00:12:20,240 (縫ノ陰)奥方は 名を鈴女さんと言った。 175 00:12:20,240 --> 00:12:23,243 私も その姿を見たことはないし 176 00:12:23,243 --> 00:12:26,913 白夜さんも そのころのことは語らない。 177 00:12:26,913 --> 00:12:30,917 だけど 私と縫様が結婚をするときに 178 00:12:30,917 --> 00:12:36,548 一度だけ 白夜さんの口から 鈴女さんのことを聞いたのです。 179 00:12:36,548 --> 00:12:38,925 なぜなら その人は人間だったから。 180 00:12:38,925 --> 00:12:40,927 人間…。 181 00:12:40,927 --> 00:12:42,929 (縫ノ陰)あぁ そうだよ。 182 00:12:42,929 --> 00:12:45,265 現世で何かがあって 183 00:12:45,265 --> 00:12:47,559 こちらへ 逃げてきた人だったようだ。 184 00:12:49,561 --> 00:12:55,275 もともと あやかしと比べれば 私たち人間の命は短いものです。 185 00:12:55,275 --> 00:13:01,948 ことに鈴女さんは 体が弱くて とても早くに亡くなったそうです。 186 00:13:01,948 --> 00:13:04,951 白夜さんは 鈴女さんと死別した後 187 00:13:04,951 --> 00:13:07,287 大旦那様に声をかけられ 188 00:13:07,287 --> 00:13:10,290 天神屋の初期の運営に 携わったといいます。 189 00:13:10,290 --> 00:13:12,584 (縫ノ陰)あの人にとって 190 00:13:12,584 --> 00:13:16,963 鈴女さんは 生涯でたった一人の女房だ。 191 00:13:16,963 --> 00:13:20,967 《白夜さん… そうだったのね》 192 00:13:20,967 --> 00:13:23,595 (縫ノ陰)話を戻そう。 193 00:13:23,595 --> 00:13:26,598 天神屋の大旦那が 邪鬼であったことが 194 00:13:26,598 --> 00:13:30,977 民衆に知らされてしまったら 天神屋の名は失墜する。 195 00:13:30,977 --> 00:13:35,982 それを機に 八葉制度廃止を唱える 左大臣派が動き 196 00:13:35,982 --> 00:13:38,318 右大臣派が それに反発して 197 00:13:38,318 --> 00:13:42,614 隠世全体を巻き込む 大きな 争いごとになるかもしれない。 198 00:13:42,614 --> 00:13:46,993 まるで計算されていたかのような 展開でござるな。 199 00:13:46,993 --> 00:13:48,995 (縫ノ陰)そのとおりだ。 200 00:13:48,995 --> 00:13:52,332 すべて 誰かの書いた物語のごとく 201 00:13:52,332 --> 00:13:54,334 物事が進んでいる。 202 00:13:54,334 --> 00:13:57,337 おそらくは…。 雷獣…。 203 00:13:57,337 --> 00:13:59,339 うん。 204 00:13:59,339 --> 00:14:02,634 やつは 隠世の分岐点に立ち 205 00:14:02,634 --> 00:14:08,014 思いのままの方向へと導けるよう 筋書きを書き続けている。 206 00:14:08,014 --> 00:14:12,644 今回のことも すべては 八葉制度廃止を終着点に置いた 207 00:14:12,644 --> 00:14:16,022 雷獣こん身の物語なのだろう。 208 00:14:16,022 --> 00:14:22,362 大騒動 大混乱 大炎上を 盛大に盛り込んだね…。 209 00:14:22,362 --> 00:14:24,364 きっと私のせいだわ。 210 00:14:24,364 --> 00:14:28,034 私が 折尾屋で あいつの筋書きを壊したから。 211 00:14:28,034 --> 00:14:31,037 それで標的を天神屋に…。 212 00:14:31,037 --> 00:14:33,665 確かに それは 雷獣に目をつけられる 213 00:14:33,665 --> 00:14:35,667 きっかけの一つだっただろうが 214 00:14:35,667 --> 00:14:40,672 裏を返せば 雷獣の筋書きを 唯一書き換えられるのは 215 00:14:40,672 --> 00:14:42,674 あなたなのだということだ。 216 00:14:42,674 --> 00:14:45,677 えっ? あっ…。 217 00:14:45,677 --> 00:14:48,054 (律子)津場木史郎もそうでした。 218 00:14:48,054 --> 00:14:51,391 (縫ノ陰)異界よりやってきた 人という存在こそが 219 00:14:51,391 --> 00:14:55,687 雷獣の好き勝手に 世界を動かそうとする思惑を 220 00:14:55,687 --> 00:14:58,398 覆す力を持つ。 221 00:14:58,398 --> 00:15:01,067 私… が? 222 00:15:01,067 --> 00:15:03,695 でも…。 223 00:15:03,695 --> 00:15:08,408 《私に今以上の 何ができるっていうの?》 224 00:15:08,408 --> 00:15:14,080 縫様 竹千代様が 連れて行かれてしまったのも…。 225 00:15:14,080 --> 00:15:16,082 あぁ りっちゃん。 226 00:15:16,082 --> 00:15:19,419 妖王は 我々をも疑っているのだよ。 227 00:15:19,419 --> 00:15:21,713 我々が天神屋と親しく 228 00:15:21,713 --> 00:15:25,425 白夜さんに 世話になってきたゆえに…。 229 00:15:25,425 --> 00:15:28,094 竹千代様のような幼子を 230 00:15:28,094 --> 00:15:31,097 政治に巻き込むつもりなど ありませんのに。 231 00:15:31,097 --> 00:15:34,726 いらないと言われて 捨てられたと思い込んで…。 232 00:15:34,726 --> 00:15:37,437 それでも やっと ここに 233 00:15:37,437 --> 00:15:39,439 居場所を 見つけられそうだったのに。 234 00:15:39,439 --> 00:15:42,734 今度は いきなり連れ戻されて…。 235 00:15:44,736 --> 00:15:50,116 竹千代様は 朝からずっと 葵さんのお帰りを待っていました。 236 00:15:50,116 --> 00:15:54,454 約束があるからと。 食べたいものがあるからと。 237 00:15:57,624 --> 00:16:01,628 《竹千代様は 私のマカロンを待っている。 238 00:16:01,628 --> 00:16:04,964 だったら 会いに行けばいい。 239 00:16:04,964 --> 00:16:07,967 そうだ 私のやるべきことは 240 00:16:07,967 --> 00:16:11,262 いつも 私の料理が導いてくれる!》 241 00:16:11,262 --> 00:16:13,264 あの 私…。 242 00:16:13,264 --> 00:16:15,266 あっ…。 243 00:16:20,647 --> 00:16:24,275 サスケくん さっきは どうして止めたの? 244 00:16:24,275 --> 00:16:28,655 葵殿が 宮殿へと 忍び込もうとしたからでござる。 245 00:16:28,655 --> 00:16:31,991 あそこが どれほどの結界と 銀鳩部隊 246 00:16:31,991 --> 00:16:35,286 猪兵団によって守られていると 思っているでござるか! 247 00:16:35,286 --> 00:16:39,666 でも 竹千代様には なんとか 自分でマカロンを届けたいのよ。 248 00:16:39,666 --> 00:16:41,668 (サスケ)だめでござる。 あっ…。 249 00:16:41,668 --> 00:16:44,295 拙者ですら 忍び込むだけで命懸け。 250 00:16:44,295 --> 00:16:48,675 人間で 大旦那様のいいなずけの 葵殿が見つかったら 251 00:16:48,675 --> 00:16:50,677 大変なことに…。 252 00:16:50,677 --> 00:16:54,013 (白夜)ならば 隠し通路でもあれば 話は別か? 253 00:16:54,013 --> 00:16:56,015 (2人)あっ。 254 00:16:56,015 --> 00:16:58,017 あっ。 255 00:16:58,017 --> 00:17:00,019 白夜さん? 256 00:17:02,021 --> 00:17:04,691 葵くんの後先考えない提案 257 00:17:04,691 --> 00:17:07,694 いつもなら きつく 叱りつけているところだが 258 00:17:07,694 --> 00:17:10,029 今回は 私も同意見だ。 259 00:17:10,029 --> 00:17:12,031 えっ? あっ。 260 00:17:12,031 --> 00:17:14,033 君は 竹千代様に 261 00:17:14,033 --> 00:17:16,703 その手土産とやらを 持っていくべきだと考える。 262 00:17:16,703 --> 00:17:19,038 それには 私も同行する。 263 00:17:19,038 --> 00:17:22,333 もちろん サスケくんの力も借りたい。 264 00:17:24,335 --> 00:17:26,337 私は私で 265 00:17:26,337 --> 00:17:30,341 妖王に言ってやりたいことが 山ほどあるのでな。 266 00:17:30,341 --> 00:17:32,343 (2人)あぁ…。 267 00:17:32,343 --> 00:17:34,345 私は白沢だ。 268 00:17:34,345 --> 00:17:37,724 白沢とは 王に仕え 助言を授け 269 00:17:37,724 --> 00:17:40,351 正しき道を歩めるよう 見守る定めを持つ 270 00:17:40,351 --> 00:17:42,729 あやかしだからな。 271 00:17:42,729 --> 00:17:48,735 ハァ… 拙者 一応止めたでござるからな。 272 00:17:48,735 --> 00:17:50,737 サスケくん 案ずるな。 273 00:17:50,737 --> 00:17:54,365 すべての責任は 無謀な発案者の葵くんにある。 274 00:17:54,365 --> 00:17:57,368 え~!? 私? 275 00:17:57,368 --> 00:17:59,370 フッ。 276 00:17:59,370 --> 00:18:02,081 あっ…。 277 00:18:12,759 --> 00:18:14,761 ふわぁ…。 278 00:18:17,096 --> 00:18:21,392 (白夜)この大霊園は 山を切り開いてできたものでな。 279 00:18:21,392 --> 00:18:25,104 以前は その山のふもとに 私の家があった。 280 00:18:25,104 --> 00:18:29,776 そのころに 王宮から私の家までの 隠し通路を引いたのだ。 281 00:18:29,776 --> 00:18:35,114 有事の際に 当時の妖王を 逃がすためのものでござるか? 282 00:18:35,114 --> 00:18:37,784 ご明察。 283 00:18:37,784 --> 00:18:40,411 だが 実際には 王が私のもとへと 284 00:18:40,411 --> 00:18:43,414 隠れて遊びに来るために 使っていた。 285 00:18:47,794 --> 00:18:52,131 ((鈴女:私は あなたに出会えて 幸せだった。 286 00:18:52,131 --> 00:18:56,427 でも 白夜様のこれからは とても長い。 287 00:18:56,427 --> 00:18:59,806 あなたのこれからが 幸せでなければ 288 00:18:59,806 --> 00:19:03,810 私は死んでも死にきれないわ。 289 00:19:03,810 --> 00:19:07,438 私が死んだら すぐに忘れてしまっていい。 290 00:19:07,438 --> 00:19:11,150 生きている人が何より大事なの。 291 00:19:11,150 --> 00:19:14,153 これからのあなたに寄り添う 292 00:19:14,153 --> 00:19:18,157 大事な人と 居場所ができますように…)) 293 00:19:21,828 --> 00:19:23,830 《きっと ここが 294 00:19:23,830 --> 00:19:27,458 白夜さんの奥さんが 眠る場所なのね》 295 00:19:33,673 --> 00:19:35,675 (2人)あっ…。 296 00:19:38,344 --> 00:19:42,682 言うまでもないが 我々は 無謀で危険なことをしている。 297 00:19:44,976 --> 00:19:46,978 これが 大旦那様を 298 00:19:46,978 --> 00:19:50,356 そして 天神屋を救うことに つながると信じるからだ。 299 00:19:50,356 --> 00:19:52,692 はい。 300 00:19:52,692 --> 00:19:55,695 かつて 王宮に勤めていた頃 301 00:19:55,695 --> 00:20:02,702 私はかけがえのない存在を失い 絶望のふちに落ちていた。 302 00:20:02,702 --> 00:20:06,372 そのとき 私は黄金童子様に呼び出され 303 00:20:06,372 --> 00:20:09,375 まだ少年だった 大旦那様と会った。 304 00:20:09,375 --> 00:20:13,004 ((大旦那:白夜 妖都はつまらないだろう。 305 00:20:13,004 --> 00:20:16,382 王や貴族どものお守りに 飽きたと言うのなら 306 00:20:16,382 --> 00:20:20,011 僕と共に 鬼の血の滴る土地を潤し 307 00:20:20,011 --> 00:20:23,014 隠世の極楽を 作ってみないかい?)) 308 00:20:26,726 --> 00:20:30,021 (白夜)長く さまざまな王に 仕えてきた私の目は 309 00:20:30,021 --> 00:20:33,733 その者に王の器を見た。 310 00:20:33,733 --> 00:20:39,405 私が次に仕えるべき者は この鬼なのだろうと悟った。 311 00:20:39,405 --> 00:20:43,743 いつしか私は 大旦那様と天神屋という宿に 312 00:20:43,743 --> 00:20:46,746 尊いものを見いだすようになった。 313 00:20:46,746 --> 00:20:51,417 私は その尊いものを 全力で守りたいのだ。 314 00:20:51,417 --> 00:20:54,045 《白夜さん…》 315 00:20:54,045 --> 00:20:58,758 (白夜)この先に昇降機… 現世風に言えば エレベーターがある。 316 00:21:04,764 --> 00:21:08,768 こいつで 王宮の最上階層まで昇る。 317 00:21:08,768 --> 00:21:10,770 城内の警備は厳しいが 318 00:21:10,770 --> 00:21:13,064 サスケくんは隠れ身の術で 319 00:21:13,064 --> 00:21:17,068 葵くんと共に 竹千代様を捜してくれたまえ。 320 00:21:17,068 --> 00:21:20,071 私は妖王のところに向かう。 321 00:21:20,071 --> 00:21:24,784 あっ そうだ 2人とも これを持ってって。 322 00:21:24,784 --> 00:21:26,786 マカロンよ。 323 00:21:26,786 --> 00:21:28,788 もし何かあって 324 00:21:28,788 --> 00:21:31,082 霊力が足りなくなっちゃったら 食べて。 325 00:21:31,082 --> 00:21:33,084 保存食。 326 00:21:41,467 --> 00:21:43,469 もう朝なのね。 327 00:21:43,469 --> 00:21:47,807 サスケくん 作戦開始だ。 合点でござる。 328 00:21:47,807 --> 00:21:51,811 葵殿! えっ? わ わっ…。 329 00:21:54,105 --> 00:21:57,108 《すごい! これがカマイタチの世界》 330 00:22:03,489 --> 00:22:06,826 ちゅう房に侵入成功でござる。 331 00:22:06,826 --> 00:22:11,122 ここからは… 忍法 隠れ身の術! 332 00:22:13,499 --> 00:22:17,503 もったいないわね こんなに豪勢な宮廷料理なのに。 333 00:22:17,503 --> 00:22:20,506 どうせ 今日も 召し上がらないんでしょうね 334 00:22:20,506 --> 00:22:22,842 竹千代様。 335 00:22:26,512 --> 00:22:28,848 あっ…。 336 00:22:50,870 --> 00:22:53,164 竹千代様は この奥ね。 337 00:22:53,164 --> 00:22:56,542 (竹千代)早く出て行け。 338 00:22:56,542 --> 00:22:58,544 そんなものいらない。 339 00:23:06,886 --> 00:23:09,180 行ったでござる。 よかった。 340 00:23:12,558 --> 00:23:14,560 あっ!