1 00:00:31,932 --> 00:00:43,911 ♬~ 2 00:00:43,911 --> 00:00:45,913 (楠木 湊)よっと…。 3 00:00:45,913 --> 00:00:47,915 (ウツギ)湊 それ 何? 4 00:00:47,915 --> 00:00:49,917 実家の母さんから届いたんだ。 5 00:00:49,917 --> 00:00:52,886 夏みかんだよ。 夏みかん! 6 00:00:52,886 --> 00:00:55,889 んん~ いいにおい! (トリカ)いっぱい入ってるぞ! 7 00:00:55,889 --> 00:00:57,891 (セリ)夏って感じですね! 8 00:00:57,891 --> 00:01:01,895 うん。 みんな 好きなだけ食べていいからね。 9 00:01:05,933 --> 00:01:10,904 《まだ元の姿に戻らないな…。 大丈夫かな?》 10 00:01:10,904 --> 00:01:12,906 (山神)クゥ~ン…。 11 00:01:12,906 --> 00:01:16,910 《いつもより元気なさそうな気がする…》 12 00:01:16,910 --> 00:01:19,913 《天狐さんに負けて 落ち込んでるのかな…》 13 00:01:19,913 --> 00:01:28,922 ♬~ 14 00:01:28,922 --> 00:01:32,893 《もしかして 元に戻れないのって 元気がないから?》 15 00:01:35,929 --> 00:01:37,931 うん! 16 00:01:37,931 --> 00:01:42,903 ああ~ そういえば 来客用の和菓子を切らしてたんだっけ。 17 00:01:42,903 --> 00:01:45,906 山神さん よければ一緒に出かけて→ 18 00:01:45,906 --> 00:01:47,908 美味しいもの食べませんか? 19 00:01:47,908 --> 00:01:49,910 ぬう? 20 00:01:49,910 --> 00:01:52,913 (ウツギ)いいな~。 何 食べに行くの? 21 00:01:52,913 --> 00:01:56,917 (セリ)山神 たまには 湊とお出かけもいいではないですか。 22 00:01:56,917 --> 00:01:58,919 (トリカ)留守は われらに任せろ! 23 00:01:58,919 --> 00:02:01,922 ふむ。 ならば行くとするか。 24 00:02:01,922 --> 00:02:03,924 フフッ…。 25 00:02:03,924 --> 00:02:16,903 ♬~ 26 00:05:19,886 --> 00:05:24,925 (セミの鳴き声) 27 00:05:24,925 --> 00:05:27,894 山神さん よかったら 俺の肩に どうぞ。 28 00:05:27,894 --> 00:05:31,898 む? 神様に苦労はかけられないので。 29 00:05:31,898 --> 00:05:33,900 ほう。 では 遠慮なく。 30 00:05:36,903 --> 00:05:38,905 どうですか? 気分は。 31 00:05:38,905 --> 00:05:40,874 フッ… 悪くない。 32 00:05:49,916 --> 00:05:54,888 (人々のにぎわう声) 33 00:05:54,888 --> 00:05:57,924 山神さん あそこのお店とか どうですか? 34 00:05:57,924 --> 00:05:59,893 うむ…。 35 00:06:00,927 --> 00:06:03,897 あっ! あっちにも 美味しそうなお店がありますよ。 36 00:06:06,900 --> 00:06:08,902 確かに 目移りするな。 37 00:06:08,902 --> 00:06:12,906 山神さんの気に入った店にしましょう。 うむ。 38 00:06:12,906 --> 00:06:14,908 むむっ! 39 00:06:14,908 --> 00:06:16,910 気になるお店 あった? 40 00:06:16,910 --> 00:06:18,912 あの看板…。 41 00:06:18,912 --> 00:06:22,916 確か 山神さんがいつも読んでる タウン誌の出版社だよね。 42 00:06:22,916 --> 00:06:25,885 さよう。 100年前は ただの小屋であったが。 43 00:06:25,885 --> 00:06:28,889 そんな昔からある出版社だったんですね。 44 00:06:28,889 --> 00:06:30,890 うむ。 行くぞ。 45 00:06:30,890 --> 00:06:34,894 えっ? 山神さん? 何しに行くの? 46 00:06:34,894 --> 00:06:36,897 ひと言 言ってやろうかと思ってな。 47 00:06:36,897 --> 00:06:38,899 ちょっ… ちょっと待って! 48 00:06:39,899 --> 00:06:41,901 (エレベーターの到着音) 49 00:06:42,902 --> 00:06:46,906 (十和田 薫)はあ…。 俺は つくづく運のない男だよ。 50 00:06:46,906 --> 00:06:49,909 しょっちゅう 悪霊には取り憑かれるし…。 51 00:06:49,909 --> 00:06:52,913 タウン誌の売り上げも伸びないし…。 52 00:06:52,913 --> 00:06:54,914 (社長)おっ! 十和田くん。 53 00:06:54,914 --> 00:06:57,884 社長。 これから取材かね? 54 00:06:57,884 --> 00:07:00,887 はい。 また 新作和菓子の特集を…。 55 00:07:00,887 --> 00:07:03,890 先月の 粒あん特集は素晴らしかった! 56 00:07:03,890 --> 00:07:07,894 山神様に届けば また 町に来てもらえるかもしれないからね。 57 00:07:07,894 --> 00:07:09,896 (十和田)は… はあ…。 58 00:07:09,896 --> 00:07:11,898 (社長)先代の社長も きっと喜ぶよ。 59 00:07:11,898 --> 00:07:15,902 じゃあ 私は 次の会議があるから戻るよ。 60 00:07:16,903 --> 00:07:18,905 (ため息) 61 00:07:18,905 --> 00:07:23,877 本当に俺の記事は 山神様とやらに届いているのかね…。 62 00:07:24,911 --> 00:07:26,913 ひいっ!? 63 00:07:26,913 --> 00:07:28,915 (うなり声) 64 00:07:28,915 --> 00:07:30,884 《また何か取り憑きやがったのか!?》 65 00:07:33,920 --> 00:07:35,922 (うなり声) ぐっ…! 66 00:07:35,922 --> 00:07:37,924 うぐぐっ…! 67 00:07:37,924 --> 00:07:40,894 《これは… ま… まずい!》 68 00:07:42,929 --> 00:07:44,931 ぐうっ…! 69 00:07:44,931 --> 00:07:47,934 キシャアァーッ…! 70 00:07:47,934 --> 00:07:49,903 ハアハア… あっ…。 71 00:07:50,904 --> 00:07:53,940 フン。 …あっ!? 72 00:07:53,940 --> 00:07:56,910 ちょっと 山神さん! 駄目だよ 勝手に入っちゃ…。 73 00:07:56,910 --> 00:07:58,912 や… 山神様!? 74 00:07:58,912 --> 00:08:00,914 あ… あなたは まさか!? 75 00:08:00,914 --> 00:08:03,950 えっ 山神さんが視えてる!? 76 00:08:03,950 --> 00:08:05,919 われが 自ら視せておるのだ。 77 00:08:05,919 --> 00:08:07,921 ホントにいた…! 78 00:08:07,921 --> 00:08:11,925 いや でも 随分とかわいらしい…。 79 00:08:11,925 --> 00:08:13,927 われ 山神ぞ。 80 00:08:13,927 --> 00:08:16,930 おぬしが 和菓子の記事を書いている者か? は… はい! 81 00:08:16,930 --> 00:08:19,933 われは いつも和菓子の記事を 楽しみにしておる。 82 00:08:19,933 --> 00:08:21,901 はっ!? 83 00:08:21,901 --> 00:08:27,907 ううっ… 山神様が俺の記事を…。 84 00:08:27,907 --> 00:08:31,911 うっ… ううっ… あ… あの 山神様! 85 00:08:31,911 --> 00:08:34,914 うちの社長に会っていただけませんか? 86 00:08:34,914 --> 00:08:36,916 ずっとずっと待っていたんです! 87 00:08:36,916 --> 00:08:39,919 社長だけじゃない 他の社員たちもです! 88 00:08:39,919 --> 00:08:43,890 今すぐ 全員 呼んできますから あともう少しだけ ここに…。 89 00:08:45,925 --> 00:08:49,896 社長! みんなも来てください! 山神様がいらっしゃってます! 90 00:08:49,896 --> 00:08:52,899 社長ーっ! 91 00:08:53,933 --> 00:08:55,902 ど… どういうことだね!? 十和田くん! 92 00:08:55,902 --> 00:08:59,906 今 ここに 山神様がいらっしゃってます! 93 00:08:59,906 --> 00:09:01,908 な… 何!? どちらに!? 94 00:09:01,908 --> 00:09:05,912 ここにおるぞ。 ああっ!? 95 00:09:05,912 --> 00:09:09,916 山神さん その姿じゃ 山神さんって分かりませんよ。 96 00:09:09,916 --> 00:09:11,918 (社長)お待ちしておりました! 97 00:09:11,918 --> 00:09:14,888 創始者である 先代の武蔵会長から→ 98 00:09:14,888 --> 00:09:17,924 山神様の話を よく聞かされておりまして…。 99 00:09:17,924 --> 00:09:19,893 えっ? 100 00:09:19,893 --> 00:09:22,896 かつて 山神様に助けられた武蔵会長は→ 101 00:09:22,896 --> 00:09:26,933 山神様を よく甘味屋へ案内していたと 聞いております。 102 00:09:26,933 --> 00:09:28,902 ええっ? 103 00:09:28,902 --> 00:09:32,906 うむ。 あやつとは よく甘味屋へ出向いたものよ。 104 00:09:32,906 --> 00:09:34,908 そんな関係だったんだ。 105 00:09:34,908 --> 00:09:37,911 あ… あの… 今でも雑誌を? 106 00:09:37,911 --> 00:09:40,914 うむ。 (一同)おおっ! 107 00:09:40,914 --> 00:09:43,917 今日は それについて ひと言 言いにやって来た。 108 00:09:43,917 --> 00:09:45,885 (十和田)えっ…。 109 00:09:45,885 --> 00:09:47,921 ひと言…? 110 00:09:47,921 --> 00:09:51,891 うむ。 次の特集は…→ 111 00:09:51,891 --> 00:09:54,894 粒あんではなく こしあんにしておけ。 112 00:09:54,894 --> 00:09:56,930 …あっ! 113 00:09:56,930 --> 00:09:59,899 (一同)ははーっ! 114 00:09:59,899 --> 00:10:02,902 よーし! 次号は こしあん特集だ! 115 00:10:02,902 --> 00:10:04,871 (一同)おおーっ! 116 00:10:05,905 --> 00:10:07,907 さて うまいものを食べに行くぞ。 117 00:10:07,907 --> 00:10:09,976 はい。 行きましょう。 118 00:10:09,976 --> 00:10:13,012 ⚞(社長)今すぐ 町じゅうのこしあんをリサーチだ! 119 00:10:13,012 --> 00:10:15,014 ⚞(十和田)はい! 行こう! みんな 急いで! ⚞(社員)はい! 120 00:10:16,916 --> 00:10:21,888 山神さん 越後屋のご主人以外とも つながりがあったんですね。 121 00:10:21,888 --> 00:10:23,890 うむ。 あの頃は 今より→ 122 00:10:23,890 --> 00:10:27,894 人ならざるものを 確認できる者も多かったからな。 123 00:10:27,894 --> 00:10:29,929 へえ~。 124 00:10:29,929 --> 00:10:32,899 《山神さん ちょっと元気出てきたかも。 この調子で…》 125 00:10:32,899 --> 00:10:34,901 ん? 126 00:10:34,901 --> 00:10:36,903 あのお店から なんか いいにおいがしますね。 127 00:10:36,903 --> 00:10:38,938 カレーのにおいぞ。 128 00:10:38,938 --> 00:10:42,909 カレー! いいですね! 山神さん 絶対 美味しいですよ! 129 00:10:42,909 --> 00:10:45,912 行きましょう。 うむ 行くとするか。 130 00:10:46,913 --> 00:10:48,915 (ドアベル) 131 00:10:48,915 --> 00:10:51,918 いらっしゃいませ。 132 00:10:51,918 --> 00:10:54,921 ご注文がお決まりになりましたら お呼びくださいませ。 133 00:10:54,921 --> 00:10:56,923 あっ… はい。 134 00:10:59,926 --> 00:11:01,928 えっ? なんで2人分? 135 00:11:01,928 --> 00:11:04,931 店員さん 山神さんのこと視えてないよね? 136 00:11:04,931 --> 00:11:06,933 おらぬな。 137 00:11:06,933 --> 00:11:09,903 視覚ばかりか 感知できる能力は 一つも持たぬぞ。 138 00:11:09,903 --> 00:11:11,905 じゃあ どうして…。 139 00:11:11,905 --> 00:11:13,907 フッ! 140 00:11:13,907 --> 00:11:16,910 あっ… ああっ…。 141 00:11:16,910 --> 00:11:18,912 山神さん 気付かれるよ!? 142 00:11:18,912 --> 00:11:20,914 周りの目など気にするな。 143 00:11:20,914 --> 00:11:23,917 よく見てみよ。 えっ? 144 00:11:26,886 --> 00:11:28,888 あっ…。 145 00:11:28,888 --> 00:11:32,926 な… 何? あれ。 あれも小さくはあるが 神である。 146 00:11:32,926 --> 00:11:34,894 神様…? 147 00:11:35,895 --> 00:11:37,897 (スクナヒコナ)プハーッ! 148 00:11:37,897 --> 00:11:39,933 まだ飲みたい? うん。 149 00:11:39,933 --> 00:11:41,901 そう。 じゃあ もう一杯 頼むね。 150 00:11:42,902 --> 00:11:47,907 ってことは… あのお兄さんの所にも 神様がいらっしゃるのかな? 151 00:11:47,907 --> 00:11:50,910 けど 気配は感じ取れない…。 152 00:11:50,910 --> 00:11:52,912 まさか 妖怪? さよう。 153 00:11:52,912 --> 00:11:55,915 しかも 大勢であの者を囲んでおる。 154 00:11:55,915 --> 00:12:00,887 そうなんですか? 妖怪なら俺にも視えるはずなのに…。 155 00:12:00,887 --> 00:12:03,890 おぬし 生家を離れて しばらくたつゆえ→ 156 00:12:03,890 --> 00:12:06,893 感知力が鈍っておるな。 そうですね。 157 00:12:06,893 --> 00:12:10,897 神様や妖怪がいるなんて… このお店 どうなってるんだ? 158 00:12:10,897 --> 00:12:13,900 おぬしも いつも 神と共におるではないか。 159 00:12:13,900 --> 00:12:15,902 まあ… そうですけど。 160 00:12:15,902 --> 00:12:19,906 して カレーは頼まぬのか? あっ… そうだった。 161 00:12:19,906 --> 00:12:21,874 すいません! 162 00:12:25,912 --> 00:12:27,914 パクッ。 163 00:12:27,914 --> 00:12:29,916 うま~! もぐもぐもぐ…。 164 00:12:29,916 --> 00:12:31,918 もぐもぐもぐ…。 165 00:12:31,918 --> 00:12:34,887 ほう。 この程よい辛み 悪くない。 166 00:12:34,887 --> 00:12:37,991 《良かった。 山神さんが気に入ってくれて》 167 00:12:37,991 --> 00:12:40,960 ⚟(裁ちばさみの刃が動く音) ん? 168 00:12:45,898 --> 00:12:48,901 フッ… フフフッ。 169 00:12:49,902 --> 00:12:51,904 ああっ…。 170 00:12:51,904 --> 00:12:55,942 山神さん あの裁ちばさみ 自分で動いているよね? 171 00:12:55,942 --> 00:12:57,910 あれは 付喪神となっておる。 172 00:12:57,910 --> 00:12:59,912 付喪神って…。 173 00:12:59,912 --> 00:13:03,916 大切に扱われた道具類は 長い時を得て→ 174 00:13:03,916 --> 00:13:06,886 霊魂が宿り 付喪神になるのよ。 175 00:13:06,886 --> 00:13:09,889 今の家にもおるぞ。 気付かぬか? 176 00:13:09,889 --> 00:13:11,924 えっ? いたんですか? 177 00:13:11,924 --> 00:13:14,927 (山神の声)うむ。 風鈴ぞ。 178 00:13:14,927 --> 00:13:17,897 えっ? でも あの風鈴は 勝手に動いたことないよ。 179 00:13:17,897 --> 00:13:21,901 あやつは ただ 風鈴としてありたいだけゆえ。 180 00:13:21,901 --> 00:13:24,904 だからこそ あの家にいるのも許容しておる。 181 00:13:24,904 --> 00:13:26,906 そうだったんだ。 182 00:13:26,906 --> 00:13:28,908 今年も大いに使ってやれば良き。 183 00:13:28,908 --> 00:13:31,911 たまに手入れしてやると喜ぶぞ。 184 00:13:31,911 --> 00:13:33,913 大切にしますね。 185 00:13:33,913 --> 00:13:35,882 はむっ。 186 00:13:37,917 --> 00:13:40,887 (店員)ありがとうございました。 187 00:13:40,887 --> 00:13:42,889 またのお越しをお待ちしております。 188 00:13:43,956 --> 00:13:45,925 もぐもぐ…。 189 00:13:45,925 --> 00:13:47,927 あれ? どうした? 190 00:13:47,927 --> 00:13:50,930 ドアベルが鳴らない。 なんで? さっきは確かに鳴ったよね。 191 00:13:50,930 --> 00:13:54,901 あのベルも付喪神なのだ。 えっ そうなの? 192 00:13:54,901 --> 00:14:00,907 人ならざるものが来た時 ベルを鳴らして 店員に知らせているのであろう。 193 00:14:00,907 --> 00:14:03,910 ああ~! だから あの店員さん→ 194 00:14:03,910 --> 00:14:07,914 俺たちに 2人分のメニューをくれたんだね。 さよう。 195 00:14:07,914 --> 00:14:13,920 ここ 神様や妖怪も入店オーケーの食堂 ってわけか。 196 00:14:15,922 --> 00:14:17,924 もぐもぐ… はむっ。 197 00:14:17,924 --> 00:14:20,927 (セリの声)山神! 山神! ん? 198 00:14:20,927 --> 00:14:22,895 《セリか。 いかがした?》 199 00:14:27,934 --> 00:14:30,937 (セリ)招かれざる客どもが来ました。 200 00:14:30,937 --> 00:14:32,905 (山神の声)ほう…。 201 00:14:32,905 --> 00:14:36,909 すっごく くっさいの! こんな におう奴ら 初めてだよ! 202 00:14:36,909 --> 00:14:39,946 説明になっていないぞ。 どこも間違ってはいないが。 203 00:14:39,946 --> 00:14:42,915 (山神の声)おぬしら 少し様子を見よ。 (ウツギ・トリカ・セリ)はい! 204 00:14:42,915 --> 00:14:45,885 (園能)うわっ! 蒸し暑っ! 湿気 半端ねえし! 205 00:14:45,885 --> 00:14:48,888 (安庄)マジだわ 最悪。 206 00:14:48,888 --> 00:14:50,890 (においを嗅ぐ音) 207 00:14:50,890 --> 00:14:53,893 間違いねえ。 木札を作った奴の家だ。 208 00:14:53,893 --> 00:14:58,931 ここ 田んぼ臭えっす。 この生臭えにおい マジ無理。 209 00:14:58,931 --> 00:15:00,933 田んぼなんか なくせばいいのに。 210 00:15:00,933 --> 00:15:03,903 そしたら おまえの大好きな米が食えなくなるぞ。 211 00:15:03,903 --> 00:15:05,905 それは嫌っす。 212 00:15:05,905 --> 00:15:09,909 早いとこ 木札を安く売ってもらえるように 交渉しよう。 213 00:15:09,909 --> 00:15:11,911 2人とも性根が腐りきっている。 214 00:15:11,911 --> 00:15:14,914 目当ては 湊の木札のようです。 215 00:15:14,914 --> 00:15:17,917 (チャイム) 216 00:15:17,917 --> 00:15:19,919 (園能)楠木さーん。 217 00:15:19,919 --> 00:15:22,889 (チャイム) (安庄)留守か? 218 00:15:22,889 --> 00:15:27,894 田んぼよりも 貴様らのほうが よほど におうわ。 219 00:15:27,894 --> 00:15:30,897 今のは ひょっとして 山神のまねか? 220 00:15:30,897 --> 00:15:35,902 性根の腐った人間の魂は 悪臭を放つといいますが→ 221 00:15:35,902 --> 00:15:37,904 目にまできますね。 強烈です。 222 00:15:37,904 --> 00:15:40,907 (園能)よいしょ…。 (トリカ)こんな奴ら 初めてだな。 223 00:15:40,907 --> 00:15:42,909 仕方ないっすね。 224 00:15:42,909 --> 00:15:44,911 んんーっ! 225 00:15:44,911 --> 00:15:47,914 あーっ! 門をこじ開けようとしてる! 226 00:15:47,914 --> 00:15:50,917 こんなろくでもない人間たちもいるんですね まったく…。 227 00:15:50,917 --> 00:15:53,920 《おぬしらの好きにするがよい》 228 00:15:53,920 --> 00:15:55,888 やったー! はい! そうします。 229 00:15:55,888 --> 00:15:57,890 必ず後悔させてやる。 230 00:17:35,922 --> 00:17:37,890 (園能)ふぐぐ…! 231 00:17:37,890 --> 00:17:40,893 っんだよ この戸! 開かねえ! 232 00:17:40,893 --> 00:17:43,930 …ったく いつまで手間取ってやがるんだ。 233 00:17:43,930 --> 00:17:46,899 だって びくともしないんすよ! 貸してみろ。 234 00:17:47,934 --> 00:17:49,902 んっ…! 235 00:17:51,904 --> 00:17:54,907 あっ…。 236 00:17:54,907 --> 00:17:57,877 なんだ 開いてんじゃねえか。 (園能)あれ? なんで? 237 00:17:58,911 --> 00:18:01,914 (安庄)さすが田舎。 不用心だな。 238 00:18:01,914 --> 00:18:04,917 (戸をたたく音) (園能)楠木さーん! 239 00:18:04,917 --> 00:18:08,888 おーい! 楠木さーん! (戸をたたく音) 240 00:18:08,888 --> 00:18:10,890 楠木さーん! 241 00:18:10,890 --> 00:18:13,893 間違いねえ。 やっぱり 留守だな。 242 00:18:15,895 --> 00:18:17,930 (安庄)おっ! 243 00:18:17,930 --> 00:18:23,903 マジすか。 門だけじゃなくて 玄関まで開けたまんま 家を出たんすね。 244 00:18:23,903 --> 00:18:26,906 不用心極まりねえな。 (園能)っすね。 245 00:18:26,906 --> 00:18:28,908 ん? みかんのにおい? 246 00:18:28,908 --> 00:18:31,911 (においを嗅ぐ音) …ですかねえ? 247 00:18:31,911 --> 00:18:34,914 でも みかんなんて見当たりませんけど。 248 00:18:34,914 --> 00:18:38,884 まあ いい。 留守なら早いとこ 家の中 調べちまうぞ。 249 00:18:38,884 --> 00:18:50,930 ♬~ 250 00:18:50,930 --> 00:18:53,899 広い家っすね。 251 00:18:53,899 --> 00:19:08,914 ♬~ 252 00:19:08,914 --> 00:19:11,884 なんすか この家! 廊下ばっか! 253 00:19:11,884 --> 00:19:14,920 んっ…。 早く行きやしょうよ。 254 00:19:14,920 --> 00:19:17,923 おまえ気付かねえのかよ!? どう考えても おかしいだろうが! 255 00:19:17,923 --> 00:19:19,925 うっ…。 256 00:19:19,925 --> 00:19:22,928 この家に こんなに長い廊下があるわけねえだろ! 257 00:19:22,928 --> 00:19:24,930 (園能)そ… そうっすよね。 258 00:19:24,930 --> 00:19:26,932 それに このにおい…。 259 00:19:26,932 --> 00:19:29,902 (園能)みかんのにおいが どんどん きつくなってるっす。 260 00:19:29,902 --> 00:19:32,905 いい香りがする~! 261 00:19:32,905 --> 00:19:34,907 だな。 これがあって助かったな。 262 00:19:34,907 --> 00:19:39,912 あなたたち 声を出す時は 鼻から離してからにしなさい。 263 00:19:39,912 --> 00:19:41,947 ホント 夏みかんがあって助かった。 264 00:19:41,947 --> 00:19:45,918 なかったら こいつらのにおいで われらの鼻 曲がっているよ。 265 00:19:47,920 --> 00:19:50,890 また みかんの香りが強くなったっす! (安庄)あっ…!? 266 00:19:53,926 --> 00:19:55,928 廊下が消えていく!? 267 00:19:55,928 --> 00:19:57,930 兄貴… このままじゃ 俺たち…! 268 00:19:57,930 --> 00:19:59,899 え… 園能! 走れ! 269 00:20:01,934 --> 00:20:04,937 (園能)ま… 待ってください~! 270 00:20:07,940 --> 00:20:09,909 どうなってんだ!? この家! 271 00:20:09,909 --> 00:20:11,944 駄目だ! 追いつかれる! 272 00:20:11,944 --> 00:20:13,913 (2人)うわあーっ! 273 00:20:14,914 --> 00:20:16,916 (2人)はっ…! 274 00:20:18,918 --> 00:20:20,920 な… なんだったんすか? 今のは…。 275 00:20:20,920 --> 00:20:23,889 知るか! に… 逃げろーっ! 276 00:20:25,925 --> 00:20:27,927 うまくいきましたね トリカ。 277 00:20:27,927 --> 00:20:31,931 ああ。 夏みかんの香りを嗅ぐと 恐怖を感じるように刷り込んだからな。 278 00:20:31,931 --> 00:20:35,935 また奴らが来た時は みかん攻めにしましょう。 279 00:20:35,935 --> 00:20:39,905 玄関にみかんの芳香剤を置こうって 湊に提案してみようかな~。 280 00:20:41,907 --> 00:20:43,909 (安庄)クソッ! (式神二号)ペン…。 281 00:20:43,909 --> 00:20:46,912 (安庄)急ぐぞ! (園能)置いてかないで~! 282 00:20:47,913 --> 00:20:49,915 (ドアベル) 283 00:20:49,915 --> 00:20:51,917 なかなか美味なカレーであったわ。 284 00:20:51,917 --> 00:20:55,921 良かったです。 また来ましょう。 よかろう。 285 00:20:55,921 --> 00:21:00,893 《山神さんを喜ばせられたと思ったけど 元に戻らないな…》 286 00:21:00,893 --> 00:21:03,896 さて そろそろ帰るとするか。 287 00:21:03,896 --> 00:21:06,899 ああ… はい。 セリたちも待ってますもんね。 288 00:21:06,899 --> 00:21:11,904 奴ら われらが留守の間 招かれざる客を退治したようぞ。 289 00:21:11,904 --> 00:21:14,907 えっ? おぬしの夏みかんが役に立つとはな。 290 00:21:14,907 --> 00:21:16,876 夏みかんが? 291 00:21:17,910 --> 00:21:20,880 (鳥と虫の鳴き声) 292 00:21:23,916 --> 00:21:26,919 ♬~「フフフフ フフフフ~ン」 293 00:21:29,955 --> 00:21:31,891 肩に乗るの 気に入りました? 294 00:21:31,891 --> 00:21:34,894 うむ。 なかなか快適ぞ。 295 00:21:39,899 --> 00:21:41,901 あっ… あのおばあさん。 296 00:21:54,914 --> 00:21:56,916 ん…。 297 00:21:56,916 --> 00:21:59,885 大神さん…。 298 00:21:59,885 --> 00:22:02,888 えっ… おおかみさん? 299 00:22:03,923 --> 00:22:06,926 ん…? こんにちは。 300 00:22:06,926 --> 00:22:09,929 あっ… こんにちは。 301 00:22:09,929 --> 00:22:12,898 お地蔵さんに お供えしに来たの? 302 00:22:12,898 --> 00:22:14,934 あっ… え… えっと…。 303 00:22:14,934 --> 00:22:16,936 (女性)お義母さん! 304 00:22:16,936 --> 00:22:19,939 心配してたんですから! 305 00:22:19,939 --> 00:22:22,908 また一人で ここに来たんですね。 306 00:22:22,908 --> 00:22:25,945 お義母さん 帰りましょう。 はいはい。 307 00:22:25,945 --> 00:22:27,913 あっ… あの…。 308 00:22:27,913 --> 00:22:29,915 あっ… はい? 309 00:22:29,915 --> 00:22:32,918 おおかみさんって なんでしょう? 310 00:22:32,918 --> 00:22:36,922 ああ… お義母さんが信じている 御山の神様です。 311 00:22:36,922 --> 00:22:39,925 お義母さんは よく話してくれました。 312 00:22:39,925 --> 00:22:43,929 あの御山には 大神さんがいるんだよって。 313 00:22:43,929 --> 00:22:45,931 それで 今でも こうやって→ 314 00:22:45,931 --> 00:22:49,902 大神さんを祀っているお地蔵さんを 拝みに来るんですよ。 315 00:22:49,902 --> 00:22:51,904 そうなんですね。 316 00:22:51,904 --> 00:22:53,906 じゃあ 失礼します。 317 00:23:01,947 --> 00:23:04,917 山神さんって 大切にされているんですね。 318 00:23:04,917 --> 00:23:06,919 うむ。 えっ? 319 00:23:09,922 --> 00:23:13,926 山神さんが 元に戻ってる! ふむ。 320 00:23:13,926 --> 00:23:15,928 しかも すごい存在感! 321 00:23:15,928 --> 00:23:18,931 当然であろう。 われ 山神ぞ。 322 00:23:18,931 --> 00:23:21,934 山神さん ちょっと抑えて! 323 00:23:21,934 --> 00:23:23,902 め… 目があっ! ぬっ…。 324 00:23:26,906 --> 00:23:29,909 だから 言うたであろう。 直に戻ると。 325 00:23:29,909 --> 00:23:32,911 良かった。 元気になったんですね。 326 00:23:32,911 --> 00:23:35,915 はて。 なんのことだ? 327 00:23:35,915 --> 00:23:39,918 えっ? 天狐さんに負けて落ち込んでいたから なかなか元に戻らなかったんじゃ…。 328 00:23:39,918 --> 00:23:43,922 そうではない。 いつも言うてるであろう。 329 00:23:43,922 --> 00:23:46,926 今回も力を使いすぎたまでのこと。 330 00:23:46,926 --> 00:23:49,928 じゃあ 朝に元気がないように見えたのは? 331 00:23:49,928 --> 00:23:54,934 朝? ああ… 確かに 雑誌の特集が→ 332 00:23:54,934 --> 00:23:57,903 粒あん特集だったので 浮かぬ気分ではあったが…。 333 00:23:57,903 --> 00:23:59,938 クゥ~ン…。 334 00:23:59,938 --> 00:24:03,909 粒あん特集!? そうだったの…。 335 00:24:03,909 --> 00:24:05,911 さて 帰るぞ。 336 00:24:05,911 --> 00:24:07,913 (風の音) 337 00:24:07,913 --> 00:24:12,885 (ヒグラシの鳴き声) 338 00:24:12,885 --> 00:24:18,891 ♬~ 339 00:24:18,891 --> 00:24:20,926 なんぞ? 340 00:24:20,926 --> 00:24:23,896 いや 元気に戻れて良かったなって。 341 00:24:23,896 --> 00:24:25,898 フッ…。 342 00:24:26,932 --> 00:24:29,902 《もしかして 山神さんが元に戻ったのは→ 343 00:24:29,902 --> 00:24:35,908 この町の人たちが 山神さんの存在を信じているからなのかも》 344 00:24:35,908 --> 00:24:44,883 ♬~ 345 00:24:45,918 --> 00:24:48,887 (式神二号)ペンペン ペンペンペン! 346 00:24:48,887 --> 00:24:51,957 ペン! ペンペンペン! 347 00:24:51,957 --> 00:24:53,892 (葛木小鉄)何~? 348 00:24:53,892 --> 00:24:55,928 安庄たちが 楠木湊の家に!? 349 00:24:55,928 --> 00:24:57,930 (式神二号)ペン! ペンペンペン! 350 00:24:57,930 --> 00:24:59,898 (播磨才賀)それで どうなったんですか? 351 00:24:59,898 --> 00:25:03,902 安心しろ。 退魔師さんらは派手にやられたようだぞ。 352 00:25:03,902 --> 00:25:05,904 そうでしたか。 353 00:25:05,904 --> 00:25:11,910 (安庄・園能)ハアハア… ハアハア…。 354 00:25:11,910 --> 00:25:14,913 なんだったんだよ あの家は…。 355 00:25:14,913 --> 00:25:17,916 兄貴… もういい加減 帰りやしょうよ。 356 00:25:17,916 --> 00:25:21,887 この町に来てから ろくなことないじゃないっすか。 357 00:25:21,887 --> 00:25:26,925 いや 俺は まだ諦めねえ。 この町で荒稼ぎするまではな。 358 00:25:26,925 --> 00:25:28,894 ん…? 359 00:25:32,931 --> 00:25:35,901 ええっ!? な… なんだ!? ありゃ…。 360 00:25:40,939 --> 00:25:45,911 ♬~ 361 00:27:11,930 --> 00:27:13,899 (セリ・トリカ・ウツギ)〈第10話〉