1 00:00:03,337 --> 00:00:09,509 <クルト:1体で大都市を壊滅させる というSランクの魔物 フェンリル。 2 00:00:09,509 --> 00:00:11,678 被害を受け続けたこの村は➡ 3 00:00:11,678 --> 00:00:14,181 その蓄えのほとんどを 支払ってまで➡ 4 00:00:14,181 --> 00:00:17,885 僕たち 炎の竜牙に 討伐を依頼した> 5 00:00:22,689 --> 00:00:25,859 (クルト)うわっ! (ゴルノヴァ)うっ! 6 00:00:25,859 --> 00:00:28,529 (フェンリル)グルルル…。 7 00:00:28,529 --> 00:00:30,531 うっ! うぅ…。 8 00:00:30,531 --> 00:00:33,867 グルルル…。 バンダナ~! 9 00:00:33,867 --> 00:00:36,203 (バンダナ)任せとき! 10 00:00:36,203 --> 00:00:46,713 ♬~ 11 00:00:46,713 --> 00:00:48,916 (マーレフィス)ヒール! 12 00:00:54,721 --> 00:00:57,057 ええで! リーダー! 13 00:00:57,057 --> 00:01:03,363 ♬~ 14 00:01:03,363 --> 00:01:08,702 うぉ~! 15 00:01:08,702 --> 00:01:14,074 ぐわっ! グォ~! 16 00:01:18,712 --> 00:01:23,383 <神速のレンジャー バンダナさん 法術士のマーレフィスさん。 17 00:01:23,383 --> 00:01:26,553 そして 炎の戦士 ゴルノヴァさん。 18 00:01:26,553 --> 00:01:31,558 フェンリルを倒して 僕たち 炎の竜牙は英雄パーティとなった。 19 00:01:31,558 --> 00:01:34,227 これは 力のない僕が➡ 20 00:01:34,227 --> 00:01:37,230 英雄と呼ばれる冒険者パーティで➡ 21 00:01:37,230 --> 00:01:41,034 雑用係をしながらも 世界を救うために旅をする➡ 22 00:01:41,034 --> 00:01:44,137 そんな めったにない物語である> 23 00:01:49,076 --> 00:01:51,378 クソまじぃ。 24 00:01:51,378 --> 00:01:54,214 この村は まともな飯も 出せねえのか。 25 00:01:54,214 --> 00:01:57,718 おい クル! お前が作ったのをよこせ。 26 00:01:57,718 --> 00:02:01,154 あっ はい すぐに用意しますね。 27 00:02:01,154 --> 00:02:05,158 まっ そのクルの料理を食べるんも 今日で最後やけどな。 28 00:02:05,158 --> 00:02:09,830 えっ? あ あの… それは どういう…。 29 00:02:09,830 --> 00:02:13,166 察しが悪いな お前はクビだ。 30 00:02:13,166 --> 00:02:16,336 えっ!? 僕 何か悪いこと しましたか!? 31 00:02:16,336 --> 00:02:21,341 何もしなさすぎなんだよ。 スライムも倒せねえ雑用が。 32 00:02:21,341 --> 00:02:26,346 パーティは4人まで。 これは世界の理です。 33 00:02:26,346 --> 00:02:29,516 これから私たちが 更に強くなるには➡ 34 00:02:29,516 --> 00:02:33,353 高位の魔術師の力が 必要不可欠でしょう? 35 00:02:33,353 --> 00:02:36,189 それには 一人 抜けてもらわないかんやろ? 36 00:02:36,189 --> 00:02:41,528 荷物係もなんも クル自身が お荷物っちゅう状況やし。 37 00:02:41,528 --> 00:02:45,032 そんな… お願いします! ゴルノヴァさん! 38 00:02:45,032 --> 00:02:49,036 僕をパーティにいさせて…。 うるせえ! 39 00:02:51,371 --> 00:02:54,708 フン…。 40 00:02:54,708 --> 00:02:56,877 フッ。 41 00:02:56,877 --> 00:03:04,017 < これは 力のない僕が 英雄のパーティをクビになり➡ 42 00:03:04,017 --> 00:03:06,686 途方に暮れて旅をする➡ 43 00:03:06,686 --> 00:03:10,524 そんな よくある物語である> 44 00:03:10,524 --> 00:03:12,993 ハァ…。 45 00:04:56,363 --> 00:04:58,665 ハァ…。 46 00:05:01,635 --> 00:05:05,472 《ここがハロワか… 緊張するな。 47 00:05:05,472 --> 00:05:08,808 でも お金を稼がないと!》 48 00:05:08,808 --> 00:05:11,144 おじゃましま…。 49 00:05:11,144 --> 00:05:14,681 (キルシェル)ようこそ! ハロハロワークステーション・サマエラ支店へ! 50 00:05:14,681 --> 00:05:17,984 仕事をお探しですか? それとも求人募集ですか? 51 00:05:17,984 --> 00:05:21,822 あ あの… 仕事を探してます。 52 00:05:21,822 --> 00:05:27,827 でしたら まずは面談と適性検査を 行わせていただきますね。 53 00:05:27,827 --> 00:05:32,832 (キルシェル)まずは お名前と年齢から 教えていただけますか? 54 00:05:32,832 --> 00:05:36,837 はい クルト・ロックハンス 年は 15歳です。 55 00:05:36,837 --> 00:05:40,173 クルトさんですね。 ご出身は? 56 00:05:40,173 --> 00:05:43,677 ハスト村っていう シーン山脈の中の村です。 57 00:05:43,677 --> 00:05:47,180 あの辺りに村なんて あったんですね。 58 00:05:47,180 --> 00:05:49,683 これまでは どのようなお仕事を? 59 00:05:49,683 --> 00:05:55,856 えっと… 冒険者パーティ。 炎の竜牙で雑用係を。 60 00:05:55,856 --> 00:05:58,692 先日 SSランクになった あの!? 61 00:05:58,692 --> 00:06:01,628 クビになっちゃいましたけど…。 62 00:06:01,628 --> 00:06:06,466 あ… でも それはかなりの プラス評価になりますよ。 63 00:06:06,466 --> 00:06:10,136 《ただの雑用係だった僕でも 評価されるなんて➡ 64 00:06:10,136 --> 00:06:13,974 やっぱり すごいな ゴルノヴァさんたちは》 65 00:06:13,974 --> 00:06:17,143 それでは 適性検査に移りますね。 66 00:06:17,143 --> 00:06:21,481 ご存じのとおり 適性とは 神から授かった才能です。 67 00:06:21,481 --> 00:06:23,483 もしかしたら クルトさんに➡ 68 00:06:23,483 --> 00:06:26,319 隠れた才能が 見つかるかもしれませんよ。 69 00:06:26,319 --> 00:06:29,823 そ そうでしょうか。 70 00:06:29,823 --> 00:06:33,159 《クルト:適性には 才能がない Gランクから➡ 71 00:06:33,159 --> 00:06:36,162 最高のSSSランクまである。 72 00:06:36,162 --> 00:06:41,001 例えば 剣術の適性が低い人は 斬れない鋼鉄も➡ 73 00:06:41,001 --> 00:06:44,170 高い人なら 同じ剣で 真っ二つにできる。 74 00:06:44,170 --> 00:06:48,375 もしかしたら 僕にも隠れた…》 75 00:06:50,343 --> 00:06:55,015 (キルシェル)すべて Gランク…。 76 00:06:55,015 --> 00:06:59,853 戦闘系の適性 全部… 才能なし。 77 00:06:59,853 --> 00:07:04,624 すみませんが これだと できる仕事は…。 78 00:07:04,624 --> 00:07:07,460 でも まだ 専門職が。 79 00:07:07,460 --> 00:07:11,131 鍛冶や錬金術などの 適性検査が残ってますから。 80 00:07:11,131 --> 00:07:15,302 技師が今 不在なので 1週間ほどあとになりますけど。 81 00:07:15,302 --> 00:07:21,308 あの… 実は今 お金がほとんどなくて…。 82 00:07:21,308 --> 00:07:24,644 そうなんですね じゃあ➡ 83 00:07:24,644 --> 00:07:27,814 そこの土のうを 持ち上げてみてくれますか? 84 00:07:27,814 --> 00:07:31,017 (クルト)はい。 85 00:07:31,017 --> 00:07:35,989 《あれ? なんだかちょっと 魔力が吸われた感じが…》 86 00:07:38,692 --> 00:07:41,194 うぅ…。 87 00:07:41,194 --> 00:07:43,697 《重い!》 88 00:07:43,697 --> 00:07:47,534 はい いいですよ。 そのくらいの力があれば➡ 89 00:07:47,534 --> 00:07:50,537 工事現場での仕事も なんとかなりますね。 90 00:07:50,537 --> 00:07:54,007 タイコーン辺境伯領の とある辺境町で➡ 91 00:07:54,007 --> 00:07:56,509 城壁補修工事の募集があります。 92 00:07:56,509 --> 00:07:59,846 そちらで働きますか? はい! 93 00:07:59,846 --> 00:08:05,618 それでは 紹介状を用意しますね。 《よかった~ 仕事見つかって》 94 00:08:05,618 --> 00:08:08,521 (アルレイド)臨時職員だ? 95 00:08:11,157 --> 00:08:14,294 う~ん…。 96 00:08:14,294 --> 00:08:17,630 まあ 人手不足だから しかたないか。 97 00:08:17,630 --> 00:08:21,468 いいか坊主 一度しか言わないから よく聞け。 98 00:08:21,468 --> 00:08:23,803 はい! セメントを作って! 99 00:08:23,803 --> 00:08:26,139 (クルト)はい。 (アルレイド)補修しろ! はい! 100 00:08:26,139 --> 00:08:30,310 《あれ? セメントに魔力を込めて 強度を増す工程は➡ 101 00:08:30,310 --> 00:08:32,312 しなくていいのかな?》 102 00:08:32,312 --> 00:08:35,482 あの…。 3時間したら見にくるからな。 103 00:08:35,482 --> 00:08:38,818 最低 ひと樽の半分くらいは 終わらせておけ。 104 00:08:38,818 --> 00:08:42,489 報酬は出来高制だから サボると損だぞ。 あ…。 105 00:08:42,489 --> 00:08:47,160 《魔力を込めるなんて常識 いちいち説明しないか。 106 00:08:47,160 --> 00:08:50,330 頼りなく見えたんだろうな。 107 00:08:50,330 --> 00:08:53,199 樽半分でいいなんて…。 108 00:08:53,199 --> 00:08:57,203 でも 甘えず全力でやるぞ!》 109 00:08:57,203 --> 00:09:01,274 んっ! あ…。 110 00:09:01,274 --> 00:09:06,780 な… なんじゃこりゃ~! 111 00:09:06,780 --> 00:09:11,618 すみません! セメントが切れちゃって ここまでしかできませんでした。 112 00:09:11,618 --> 00:09:14,120 切れ… って…。 113 00:09:14,120 --> 00:09:19,292 《この広大な西側の壁の 3分の1を たった3時間で…》 114 00:09:19,292 --> 00:09:22,962 そもそも高い場所は どうやったんだ? 115 00:09:22,962 --> 00:09:25,298 足場もはしごもないぞ。 116 00:09:25,298 --> 00:09:28,134 セメントをすくって 投げて くっつけて➡ 117 00:09:28,134 --> 00:09:34,307 これで 伸ばしました。 んなことできるわけが…。 118 00:09:34,307 --> 00:09:37,811 いや やってるんだよな…。 119 00:09:37,811 --> 00:09:41,314 お前 あと どのくらい働ける? 120 00:09:41,314 --> 00:09:45,652 1週間は ここで働かせて いただきたいと思っています! 121 00:09:45,652 --> 00:09:51,825 そうか… よし 今日は もうあがっていいぞ。 122 00:09:51,825 --> 00:09:54,661 悪いが 報酬は 今は これだけしか払えん。 123 00:09:54,661 --> 00:09:58,832 残りは後日 ハロワに振り込ませてもらうよ。 124 00:09:58,832 --> 00:10:03,169 こんなにいいんですか? 当たり前だ 持っていけ。 125 00:10:03,169 --> 00:10:06,339 《出来高制だって言っていたのに こんなに…。 126 00:10:06,339 --> 00:10:09,342 よし 明日も頑張ろう!》 127 00:10:09,342 --> 00:10:11,678 おい なんだこりゃ! どうなってんだ!? 128 00:10:11,678 --> 00:10:14,013 マジかよ!? 西と北の壁は 補修➡ 129 00:10:14,013 --> 00:10:16,516 終わったらしいぞ! 何!? 3日前は まだ➡ 130 00:10:16,516 --> 00:10:19,519 西の壁の一部だけだったよな? 131 00:10:19,519 --> 00:10:23,189 明日から もう来なくていいぞ。 え…。 132 00:10:23,189 --> 00:10:26,693 でも まだ3日しか…。 この城壁の補修工事は➡ 133 00:10:26,693 --> 00:10:29,362 貧困対策も兼ねているんだ。 134 00:10:29,362 --> 00:10:32,866 これ以上 お前がいたら 他に仕事が回せないんだよ。 135 00:10:32,866 --> 00:10:35,869 えっ? お前の仕事が速すぎるんだ! 136 00:10:35,869 --> 00:10:38,371 速い? 僕が? 137 00:10:38,371 --> 00:10:44,043 ともかく お前の技術レベルは SSか SSSランクだ。 138 00:10:44,043 --> 00:10:46,880 こんなところにいないで 王都で働け。 《え S?》 139 00:10:46,880 --> 00:10:50,884 これが今日までの報酬だ。 じゃあな。 140 00:10:50,884 --> 00:10:56,389 《おだてて お金払ってまで 追い払いたいってこと?》 141 00:10:56,389 --> 00:11:00,660 (キルシェル)やはりダメでしたか…。 しかたありませんね。 142 00:11:00,660 --> 00:11:03,830 はい…。 でも どうしましょう。 143 00:11:03,830 --> 00:11:06,833 検査技師が来るまで あと数日ありますね。 144 00:11:06,833 --> 00:11:08,868 (ユーリシア)なんでダメなんだよ! 145 00:11:08,868 --> 00:11:12,539 ですから そのような募集では 人は集まらないんですよ。 146 00:11:12,539 --> 00:11:15,041 (ユーリシア)やってみないと わからないでしょ! 147 00:11:15,041 --> 00:11:20,346 《きれいな人だな…》 クルトさん 少々 お待ちください。 148 00:11:20,346 --> 00:11:22,682 あ… はい。 だから そこをなんとかしてよ! 149 00:11:22,682 --> 00:11:26,186 どうしたんですか? この方が 鉱夫の募集を…。 150 00:11:26,186 --> 00:11:29,188 ですが 鉱山としては 実績のない山で➡ 151 00:11:29,188 --> 00:11:32,692 前払いなしの 成功報酬制だそうで…。 152 00:11:32,692 --> 00:11:37,197 お客様 そういう案件でしたら 出資者を募って➡ 153 00:11:37,197 --> 00:11:40,700 鉱山開発をなさることを お勧めいたしますが。 154 00:11:40,700 --> 00:11:43,202 1週間以内に税金を払わないと➡ 155 00:11:43,202 --> 00:11:45,538 山を 差し押さえられちゃうんだよ! 156 00:11:45,538 --> 00:11:49,375 困りましたね…。 (クルト)あの…。 157 00:11:49,375 --> 00:11:52,212 僕でも その仕事を受けることは できますか? 158 00:11:52,212 --> 00:11:54,881 (2人)えっ? 村にいた頃は 鉱山で➡ 159 00:11:54,881 --> 00:11:57,383 採掘の手伝いをしたことが あります。 160 00:11:57,383 --> 00:12:00,987 よろしいのですか? 正直 報酬は期待できませんよ➡ 161 00:12:00,987 --> 00:12:02,989 クルトさん。 ちょっと待て。 162 00:12:02,989 --> 00:12:05,491 こんな頼りなさそうな 子じゃなくて➡ 163 00:12:05,491 --> 00:12:08,828 もっと屈強なドワーフとか 雇いたいんだけど。 164 00:12:08,828 --> 00:12:13,100 それでしたら 銀貨10枚は ご用意していただけませんと。 165 00:12:13,100 --> 00:12:16,102 そんな金あったら…。 166 00:12:19,172 --> 00:12:23,509 まあいい。 えっと クルトだっけ? 167 00:12:23,509 --> 00:12:26,613 経験はあるんだよね? はい。 168 00:12:28,848 --> 00:12:33,553 しかたないか… ついてきて。 は はい! 169 00:12:36,022 --> 00:12:39,692 お姉さん ありがとうございました。 170 00:12:39,692 --> 00:12:43,363 クルトくんも まったくお人よしね。 171 00:12:43,363 --> 00:12:48,034 あのかわいらしさなら 歓楽街の仕事とかのほうが…。 172 00:12:48,034 --> 00:12:52,205 ((あっ キルシェルさ~ん キルシェルさん…)) 173 00:12:52,205 --> 00:12:55,208 キルシェルさん 振り込み書が 来ていますよ。 174 00:12:55,208 --> 00:12:57,710 キルシェルさん! えっ!? 175 00:12:57,710 --> 00:13:00,980 あっ はい! い 今のは… アハハハ。 176 00:13:00,980 --> 00:13:04,784 クルトくんの口座に 城壁補修工事の報酬ね。 177 00:13:07,654 --> 00:13:13,526 き… 金貨200枚!? 178 00:13:13,526 --> 00:13:17,530 な… えっ なんで!? うわぁ~! 179 00:13:17,530 --> 00:13:19,666 キルシェルさん!? いったた…。 180 00:13:19,666 --> 00:13:21,668 大丈夫? え ええ。 181 00:13:21,668 --> 00:13:24,170 ん? なんで こんなところに 土のうが? 182 00:13:24,170 --> 00:13:26,506 返品するんだよ。 ちなみにそれ➡ 183 00:13:26,506 --> 00:13:31,010 土のうじゃなくて 人の体内の 魔力含有量を調べるやつ。 184 00:13:31,010 --> 00:13:33,346 魔力が多い人ほど 重くなるんだけど➡ 185 00:13:33,346 --> 00:13:37,684 一般人じゃ ほぼ変化なし。 宮廷魔術師レベルの魔力がないと➡ 186 00:13:37,684 --> 00:13:41,220 変化しないから使いづらくってさ。 えっ? 187 00:13:41,220 --> 00:13:43,856 ってことで 外に出しといてくれる? 188 00:13:43,856 --> 00:13:48,061 はい。 よっ…。 189 00:13:48,061 --> 00:13:52,031 重いけど それほどでも…。 190 00:13:52,031 --> 00:13:58,538 《キルシェル:クルトくん… あなたは いったい…》 191 00:14:11,150 --> 00:14:13,152 着いたよ。 192 00:14:13,152 --> 00:14:16,322 (クルト) えっ? あの テントが1つしか…。 193 00:14:16,322 --> 00:14:18,491 2人で寝るには十分でしょ。 194 00:14:18,491 --> 00:14:20,993 2人 同じテントで寝るんですか!? 195 00:14:20,993 --> 00:14:23,830 もしかして ものすごい 寝相が悪いとか? 196 00:14:23,830 --> 00:14:27,333 そうじゃなくて ユーリシアさんの ようなかわいらしい女性と➡ 197 00:14:27,333 --> 00:14:30,670 一緒のテントで寝るなんて。 なっ!? 198 00:14:30,670 --> 00:14:33,172 かわいいって私が!? 冗談でしょ!? 199 00:14:33,172 --> 00:14:37,176 冗談じゃないです。 僕 世界中を旅してきましたけど➡ 200 00:14:37,176 --> 00:14:40,012 ユーリシアさんみたいな美人さんは 見たことがない。 201 00:14:40,012 --> 00:14:44,016 あわわ! やめろ! それ以上言うな! 202 00:14:44,016 --> 00:14:46,352 10歳から冒険者やってんだ。 203 00:14:46,352 --> 00:14:48,688 そんな私が かわいいわけ ないだろ! 204 00:14:48,688 --> 00:14:52,391 変なこと言ってないで ほら 食事! 205 00:15:00,466 --> 00:15:04,470 これ ユーリシアさんが 作ってくれたんですか? 206 00:15:04,470 --> 00:15:06,973 そんなの作ったうちに 入らないだろ。 207 00:15:06,973 --> 00:15:11,978 茹でただけ。 僕 誰かが作ってくれた料理を➡ 208 00:15:11,978 --> 00:15:15,982 食べるのは 久しぶりなので うれしいです。 209 00:15:21,154 --> 00:15:24,323 《クルト:ゴルノヴァさんたちとは 一緒に食事なんて➡ 210 00:15:24,323 --> 00:15:26,826 したことなかったな…》 211 00:15:26,826 --> 00:15:32,331 おいしいです! そ そう…。 212 00:15:40,706 --> 00:15:43,876 《ね 眠れない…。 213 00:15:43,876 --> 00:15:46,646 ユーリシアさん 寝たのかな?》 214 00:15:51,350 --> 00:15:53,853 うぅっ…。 215 00:16:00,460 --> 00:16:04,297 ユーリシアさん 無防備すぎるよ。 216 00:16:04,297 --> 00:16:06,499 僕だって男なのに…。 217 00:16:09,969 --> 00:16:13,472 《ユーリシア:1週間 一緒なわけだし これで襲ってくるような➡ 218 00:16:13,472 --> 00:16:16,642 人間かどうか見極める つもりだったけど➡ 219 00:16:16,642 --> 00:16:20,146 いい子だね。 何よりかわいい…。 220 00:16:20,146 --> 00:16:23,549 じゃない からかい甲斐のある子だ》 221 00:16:29,489 --> 00:16:32,291 ふぁ~。 222 00:16:35,161 --> 00:16:38,497 ひと晩 外で寝てたのか。 223 00:16:38,497 --> 00:16:42,501 あれ? 直ってる。 ボタンも新しい? 224 00:16:44,837 --> 00:16:49,008 あっ おはようございます ユーリシアさん。 225 00:16:49,008 --> 00:16:51,677 これ 服 直してくれたの? クルト。 226 00:16:51,677 --> 00:16:54,680 あっ はい。 《マジか!》 227 00:16:54,680 --> 00:16:58,351 あ ありがとう。 どういたしまして。 228 00:16:58,351 --> 00:17:01,954 《ユーリシア:この子 絶対 働く場所 間違えてる》 229 00:17:01,954 --> 00:17:04,290 準備したら出発するよ。 230 00:17:04,290 --> 00:17:07,960 今週中に金貨10枚 稼がないといけないからね。 231 00:17:07,960 --> 00:17:13,132 はい! あの それで 掘るポイントとか決めてるんですか? 232 00:17:13,132 --> 00:17:16,636 いや 適当に近くから掘る。 えっ? 233 00:17:16,636 --> 00:17:20,806 えっと やみくもに掘っても 鉱石は出ませんよ。 234 00:17:20,806 --> 00:17:23,643 そうなの? そうですよ。 235 00:17:23,643 --> 00:17:26,646 じゃあ ちょっと 探してみたいものがあるので➡ 236 00:17:26,646 --> 00:17:29,682 ついてきてください。 237 00:17:29,682 --> 00:17:33,352 ありました これです。 238 00:17:33,352 --> 00:17:35,321 これを割ると…。 239 00:17:35,321 --> 00:17:38,324 えっ!? それ まさか宝石!? 240 00:17:38,324 --> 00:17:43,162 (クルト)水晶ですね。 この大きさなら 金貨3枚くらいにはなりますね。 241 00:17:43,162 --> 00:17:46,499 いきなり目標額の3分の1!? 242 00:17:46,499 --> 00:17:52,204 フゥ~ これで この辺りの岩は 調べ尽くしましたね。 243 00:17:52,204 --> 00:17:56,342 すごっ! えっと じゃあ 次はこれを売りに行く? 244 00:17:56,342 --> 00:17:59,679 えっ ダメですよ。 あっ だよねぇ。 245 00:17:59,679 --> 00:18:03,115 うん 全部 クルトが見つけたんだしね。 246 00:18:03,115 --> 00:18:06,619 最初の以外は小粒で たいした お金にならないでしょうから➡ 247 00:18:06,619 --> 00:18:10,957 魔法晶石にします。 えっ? 魔法晶石に加工できる➡ 248 00:18:10,957 --> 00:18:15,661 魔法技師って 国内に10人も いなかった気がするんだけど…。 249 00:18:15,661 --> 00:18:17,964 出来ました。 出来た!? 250 00:18:17,964 --> 00:18:20,633 どんなに小さいものでも 1時間はかかるって➡ 251 00:18:20,633 --> 00:18:22,969 聞いた気がするんだけど!? 1時間!? 252 00:18:22,969 --> 00:18:26,973 僕 魔力が少ないから そんなにできませんよ。 253 00:18:26,973 --> 00:18:32,144 《本場の魔法技師さんは 1時間も魔力を放出できるんだ》 254 00:18:32,144 --> 00:18:37,316 《なんか 話が かみ合ってないような…》 255 00:18:37,316 --> 00:18:39,318 クルトは 本当に残るの? 256 00:18:39,318 --> 00:18:42,321 はい。 ここで やることがありますので。 257 00:18:42,321 --> 00:18:45,324 無理しないでね。 魔法晶石を売ったら➡ 258 00:18:45,324 --> 00:18:48,494 明日の朝には戻るから。 はい。 259 00:18:48,494 --> 00:18:51,864 いってらっしゃい ユーリシアさん。 260 00:18:51,864 --> 00:18:56,869 《うぅ… クッソかわいいな チクショウ》 261 00:18:56,869 --> 00:19:02,441 魔法晶石ですね。 国外からの 持ち込み証明書はありますか? 262 00:19:02,441 --> 00:19:05,778 (ユーリシア)いや これは国内で 作られたものだから ないよ。 263 00:19:05,778 --> 00:19:11,484 国内? どこの工房でしょうか? 《ってなるよね…》 264 00:19:13,786 --> 00:19:16,455 それは 王家直属冒険者の…。 265 00:19:16,455 --> 00:19:19,792 失礼しました! 転移石 使わせてもらえる? 266 00:19:19,792 --> 00:19:22,294 王都に行くから。 267 00:19:22,294 --> 00:19:25,631 《ユーリシア:元 王家直属冒険者なんだけどね。 268 00:19:25,631 --> 00:19:28,634 まっ 魔法晶石の出どころを 話しても➡ 269 00:19:28,634 --> 00:19:31,470 信用してもらえそうにないし》 270 00:19:31,470 --> 00:19:33,973 (ミミコ)いらっしゃいませ~。 (ドアベル) 271 00:19:33,973 --> 00:19:38,644 (ミミコ)って ユーリシアちゃんか。 今日は ちゃんと客として来た。 272 00:19:38,644 --> 00:19:41,647 ミミコに これを 買い取ってもらおうと思ってね。 273 00:19:41,647 --> 00:19:46,652 魔法晶石か…。 でも 光も弱いし➡ 274 00:19:46,652 --> 00:19:49,155 たいした価値にはならないよ。 275 00:19:49,155 --> 00:19:53,325 銀貨10枚くらい? そんなとこかな。 276 00:19:53,325 --> 00:19:57,163 ん? これ… ちょっと待ってて。 277 00:19:57,163 --> 00:20:00,332 《あんな作り方したやつだし➡ 278 00:20:00,332 --> 00:20:03,002 やっぱ安物か…》 279 00:20:03,002 --> 00:20:06,338 ユーリシアちゃん これ 金貨10枚で買い取るよ。 280 00:20:06,338 --> 00:20:08,507 はっ!? なんで!? 281 00:20:08,507 --> 00:20:11,010 (ミミコ)この魔法晶石 込められている魔力が➡ 282 00:20:11,010 --> 00:20:15,347 普通の10倍あるよ。 (ユーリシア)こんな弱い光なのに? 283 00:20:15,347 --> 00:20:17,850 光量が少ないのは 中の魔力を➡ 284 00:20:17,850 --> 00:20:21,187 外に漏らさないための処理が されてるから。 285 00:20:21,187 --> 00:20:24,690 あと49個あるんだけど…。 286 00:20:24,690 --> 00:20:28,027 はい 金貨500枚。 うぇ~っ! 287 00:20:28,027 --> 00:20:30,196 でも2つだけいい? 288 00:20:30,196 --> 00:20:34,033 まずひとつ。 この魔法晶石は➡ 289 00:20:34,033 --> 00:20:36,702 私の店以外に売らないこと。 290 00:20:36,702 --> 00:20:40,706 私以外の店で 正しい査定を されるとは思えないし。 291 00:20:40,706 --> 00:20:44,210 このレベルの魔法晶石が 一般に出回るのは➡ 292 00:20:44,210 --> 00:20:47,713 国としても避けたい。 もうひとつは? 293 00:20:47,713 --> 00:20:51,050 これを作った人 教えて。 294 00:20:51,050 --> 00:20:54,720 それはダメ。 どうして? 295 00:20:54,720 --> 00:20:57,389 このレベルの 魔法晶石を作れるのなら➡ 296 00:20:57,389 --> 00:20:59,391 国が保護するべき人材よ。 297 00:20:59,391 --> 00:21:02,661 それとも その人を独占して 儲けたいの? 298 00:21:02,661 --> 00:21:07,500 そうじゃない。 ただ その人の 許可なく話したくないだけ。 299 00:21:07,500 --> 00:21:11,003 ユーリシアちゃん これは命令だよ。 300 00:21:11,003 --> 00:21:13,839 名誉伯爵相当の地位を持つ➡ 301 00:21:13,839 --> 00:21:17,176 宮廷魔術師の立場からの。 302 00:21:17,176 --> 00:21:19,845 私はもう 王家直属じゃない。 303 00:21:19,845 --> 00:21:23,349 命令を聞く義理はないよ。 にしては➡ 304 00:21:23,349 --> 00:21:26,552 その身分をたまに 利用してるみたいだけど? 305 00:21:30,022 --> 00:21:33,526 わかった。 じゃあ 友達としてお願い。 306 00:21:33,526 --> 00:21:37,029 その人が他国に流れないよう 手を尽くしてちょうだい。 307 00:21:37,029 --> 00:21:42,868 それと 王立魔法技師研究所の 所長待遇と名誉男爵➡ 308 00:21:42,868 --> 00:21:46,705 陛下から許可が下りれば 名誉伯爵の待遇で➡ 309 00:21:46,705 --> 00:21:49,375 迎える用意があるって伝えて。 310 00:21:49,375 --> 00:21:53,045 ああ…。 311 00:21:53,045 --> 00:21:57,216 (ドアベル) 312 00:21:57,216 --> 00:22:01,821 金貨が500枚で クルトが所長で 名誉伯爵!? 313 00:22:01,821 --> 00:22:04,990 わけがわからん! 314 00:22:04,990 --> 00:22:09,161 すみません 本日の営業は… あなたは。 315 00:22:09,161 --> 00:22:11,497 クルトくんについて聞きたいことが! クルトについて聞きたいことが。 316 00:22:11,497 --> 00:22:14,333 (2人)えっ? 317 00:22:14,333 --> 00:22:18,504 クルトは… あいつは何者なんだ? 318 00:22:18,504 --> 00:22:22,608 すみません お客様の情報は 守秘義務があって…。 319 00:22:28,848 --> 00:22:31,517 えっ? クルトは炎の竜牙に いたの? 320 00:22:31,517 --> 00:22:35,187 (キルシェル)はい。 それにしても Gまみれだな。 321 00:22:35,187 --> 00:22:38,357 城壁補修の仕事も 3日でクビになったんですが➡ 322 00:22:38,357 --> 00:22:42,194 その報酬が…。 金貨200枚!? 323 00:22:42,194 --> 00:22:47,032 東西南北の北と西の城壁を 1人で 終わらせてしまったそうです。 324 00:22:47,032 --> 00:22:51,036 あ… そりゃクビになるわけだ。 325 00:22:51,036 --> 00:22:53,872 わかった ありがとう。 326 00:22:53,872 --> 00:22:57,376 あと これもクルトの口座に 振り込んでおいて。 327 00:22:57,376 --> 00:23:00,312 これは…。 金貨499枚。 328 00:23:00,312 --> 00:23:02,648 えっ!? 329 00:23:02,648 --> 00:23:08,153 それと 王家直属冒険者として 命令します。 330 00:23:08,153 --> 00:23:11,991 クルトに関する情報の口外を 一切 禁止します。 331 00:23:11,991 --> 00:23:13,993 かしこまりました。 332 00:23:22,034 --> 00:23:25,337 (クルト)あっ ユーリシアさん おかえりなさい。 333 00:23:25,337 --> 00:23:28,507 えっと… これは…。 334 00:23:28,507 --> 00:23:33,012 ユーリシアさんが町に行っている間に 作っておきました。 335 00:23:33,012 --> 00:23:38,851 ちなみにクルト。 家がひと晩で 建つことについて どう思う? 336 00:23:38,851 --> 00:23:42,187 えっ? うちの田舎では よくあることでしたから➡ 337 00:23:42,187 --> 00:23:44,690 普通のことじゃないんですか? 338 00:23:44,690 --> 00:23:47,026 《そんなの よくあるはずない…》 339 00:23:47,026 --> 00:23:49,028 エヘッ。