1 00:00:35,936 --> 00:00:38,438 《和也:告白だ…告白! 2 00:00:38,438 --> 00:00:41,775 真実にする… ウソを!》 3 00:00:41,775 --> 00:00:47,281 (麻美)もう終わりにしよう? 一緒に… 何もかも… 全部! 4 00:00:47,281 --> 00:00:51,952 助けてあげる。 和くんから。 《千鶴:そのとき… 私…》 5 00:00:51,952 --> 00:00:55,956 (和)スパリゾートハワイアンズ 2泊3日の旅! 6 00:00:55,956 --> 00:00:59,293 和くんには幸せになってほしい。 7 00:00:59,293 --> 00:01:01,295 不幸になることなんてしないって。 8 00:01:01,295 --> 00:01:05,132 本当の彼女になれるって言ったら どうする? 9 00:01:05,132 --> 00:01:08,635 (瑠夏)それって… バラすってことですか? 10 00:01:08,635 --> 00:01:13,140 あ~あ 疑われちゃった。 もう潮時だよ 千鶴さん。 11 00:01:13,140 --> 00:01:16,643 福島で 全部終わらそ。 12 00:01:19,646 --> 00:01:22,649 誘ってくれて ありがとっ。 13 00:01:22,649 --> 00:01:25,652 和くんは 千鶴さんの 「好きな人」なの? 14 00:01:25,652 --> 00:01:28,322 それとも 「お客」なの? 返すの 今から! 15 00:01:28,322 --> 00:01:32,326 指輪返して 和おばあさんに 全部ホントのこと話すの! 16 00:01:32,326 --> 00:01:35,762 ちょ! ちょっと待って! んっ…! 17 00:01:35,762 --> 00:01:38,765 ごめん! えっ…? 18 00:01:44,605 --> 00:01:46,606 あっ…。 19 00:01:49,776 --> 00:01:55,449 受け取って。 これは 「自由への最終チケット」。 20 00:01:55,449 --> 00:01:58,285 あっ…。 21 00:01:58,285 --> 00:02:02,489 今からレンタルさせて。 千鶴さんのこと。 22 00:03:36,416 --> 00:03:39,586 《みんな 「恋」が好きだな と思う。 23 00:03:39,586 --> 00:03:41,588 大学の飲み会は➡ 24 00:03:41,588 --> 00:03:46,259 「イケメン」 「メンヘラ」 「ダイエット」 この3ワードで進むし➡ 25 00:03:46,259 --> 00:03:50,263 スマホで見てもコンビニに行っても さほど変わらない。 26 00:03:50,263 --> 00:03:52,933 別に悪いと言ってるわけじゃない。 27 00:03:52,933 --> 00:03:55,936 運命の相手に出会おうが レンタルしようが➡ 28 00:03:55,936 --> 00:03:57,938 好きにすればいいと思う。 29 00:03:57,938 --> 00:04:01,608 人生なんて 「死ぬまでの暇潰し」なんだから。 30 00:04:01,608 --> 00:04:06,780 初めて親に大切な物を 捨てられたのは 4歳の頃だった。 31 00:04:06,780 --> 00:04:08,949 火曜のゴミの日に➡ 32 00:04:08,949 --> 00:04:13,620 45リットルの半透明なポリ袋に 入れられた ベア太の顔は➡ 33 00:04:13,620 --> 00:04:19,126 その年に他界した母方の祖母の 顔より よく覚えてる。 34 00:04:19,126 --> 00:04:23,797 「品格は教育から」 それが父の口癖だった。 35 00:04:23,797 --> 00:04:28,301 私たち姉弟が粗相をすると 代わりに母が怒られる。 36 00:04:28,301 --> 00:04:33,073 そんな場面は日常だったし もはや偏見ともいえる。 37 00:04:33,073 --> 00:04:35,575 主観的イデオロギー外のものを➡ 38 00:04:35,575 --> 00:04:39,579 私たち姉弟の周りから 徹底的に排除した。 39 00:04:39,579 --> 00:04:44,584 「その人」と初めて会ったのは 9歳の頃だった》 40 00:04:44,584 --> 00:04:47,754 ((ほらっ 白馬さんちのご長男よ。 41 00:04:47,754 --> 00:04:52,092 どうもはじめまして 麻美ちゃん。 はじめまして…)) 42 00:04:52,092 --> 00:04:54,094 《当時はまだ➡ 43 00:04:54,094 --> 00:04:58,431 親同士が水面下で描く 矩形図など知る由もなく…。 44 00:04:58,431 --> 00:05:02,102 俗にいう 「家柄のよい」 人たちとの食事会が➡ 45 00:05:02,102 --> 00:05:04,271 日常だった私にとっては➡ 46 00:05:04,271 --> 00:05:08,942 「少し年の離れたお兄さん」 くらいにしか思っていなかった。 47 00:05:08,942 --> 00:05:14,447 中高は一貫制の ありていにいう 「お嬢様学校」。 48 00:05:14,447 --> 00:05:19,786 今思えば 父親の口癖を基礎にして たてたような校風で➡ 49 00:05:19,786 --> 00:05:23,123 風紀に厳しく 女子高ということもあって➡ 50 00:05:23,123 --> 00:05:26,960 異性間交流は ほぼなし。 それに加え➡ 51 00:05:26,960 --> 00:05:30,964 校長や担任にまで父親の息が かかっていたと知ったのは➡ 52 00:05:30,964 --> 00:05:34,401 卒業して ずいぶんたってからだった。 53 00:05:34,401 --> 00:05:37,237 その間も学校から帰ってくると➡ 54 00:05:37,237 --> 00:05:41,575 部屋が整理整頓されていることも 日常茶飯事だったし。 55 00:05:41,575 --> 00:05:44,077 そのたびに写真や本など➡ 56 00:05:44,077 --> 00:05:48,415 なにがしかのオーディションに 落選した物は捨てられていた。 57 00:05:48,415 --> 00:05:53,086 あるいはここまでは父親の 思惑どおりだったのかもしれない。 58 00:05:53,086 --> 00:05:55,922 「品行方正」で 「意のまま」の娘。 59 00:05:55,922 --> 00:05:59,092 こんなペットがいたら 私だって飼いたいと思う。 60 00:05:59,092 --> 00:06:01,094 ただ当時 「それ」は➡ 61 00:06:01,094 --> 00:06:04,764 疑問というほど 形あるものでは なかった気がする。 62 00:06:04,764 --> 00:06:08,602 幼い頃から私には それが当たり前だったし。 63 00:06:08,602 --> 00:06:14,107 母親のお下がりのスマホがあれば 最低限の友達とはつながれた》 64 00:06:14,107 --> 00:06:16,443 ((📱すごい! スリーコンボ!)) 65 00:06:16,443 --> 00:06:21,448 《何より目の前の赤や黄色の パズル玉をつなげるのに➡ 66 00:06:21,448 --> 00:06:23,450 私は忙しかった。 67 00:06:23,450 --> 00:06:27,787 父親の唯一の誤算は ペットの心にも➡ 68 00:06:27,787 --> 00:06:30,457 「自由へのともし火」が あったことだろう》 69 00:06:30,457 --> 00:06:32,892 ((う… うん。 70 00:06:32,892 --> 00:06:35,395 (太郎)ホント!? しゃあ~! 71 00:06:35,395 --> 00:06:39,566 やった~! いや ちょっと喜び過ぎでしょ)) 72 00:06:39,566 --> 00:06:42,402 《隣の高校の男の子だった。 73 00:06:42,402 --> 00:06:46,573 誠実で明るく 家族思いの優しい人だった。 74 00:06:46,573 --> 00:06:51,745 駅で何度か見かけてはいたが 共通の知人を介して知り合い➡ 75 00:06:51,745 --> 00:06:54,581 同じソシャゲをやっていたことで 盛り上がり➡ 76 00:06:54,581 --> 00:06:58,084 その3週間後には つきあうようになっていた。 77 00:06:58,084 --> 00:07:02,923 名前を太郎くんといって 名字を聞いたら 「浦島」だった。 78 00:07:02,923 --> 00:07:05,425 これは冗談ではなく本当だ。 79 00:07:05,425 --> 00:07:07,928 もちろん親には ないしょだった。 80 00:07:07,928 --> 00:07:11,598 春から通っている高校が 進学校ではないことを➡ 81 00:07:11,598 --> 00:07:14,768 本人も気にしていたし 事情を話したら➡ 82 00:07:14,768 --> 00:07:16,770 「ゆっくりでいい」と言ってくれた。 83 00:07:16,770 --> 00:07:21,274 どこにでもいる なんの変哲もない 2人だったと思う。 84 00:07:21,274 --> 00:07:25,612 月並みなデートをして くだらないことで笑い合い➡ 85 00:07:25,612 --> 00:07:27,614 ささいなことでケンカして➡ 86 00:07:27,614 --> 00:07:32,118 ありふれた物を食べ ありきたりな将来を語り➡ 87 00:07:32,118 --> 00:07:35,322 青臭く 何かを誓い合ったりもした》 88 00:07:37,557 --> 00:07:41,061 《今思えば てれくさいくらいに平凡で➡ 89 00:07:41,061 --> 00:07:44,230 危なっかしくも刺激的な その綱渡りに➡ 90 00:07:44,230 --> 00:07:47,734 女友達と遊ぶときとも 違う何かを得られる…。 91 00:07:47,734 --> 00:07:51,571 そんなふうに感じていたのも 事実だった》 92 00:07:51,571 --> 00:07:54,407 ((必ず! 幸せにするから! ハッ! 93 00:07:54,407 --> 00:07:57,744 立派な大人になって! お父さんも説得して! 94 00:07:57,744 --> 00:07:59,913 絶対 幸せにするから! 95 00:07:59,913 --> 00:08:03,416 フフッ…。 96 00:08:03,416 --> 00:08:05,719 うんっ!)) 97 00:08:09,255 --> 00:08:14,260 《やがて 変化が起きた。 より明瞭になったのだ。 98 00:08:14,260 --> 00:08:16,930 今まで親の言うとおりに成長し➡ 99 00:08:16,930 --> 00:08:20,767 敷かれたレールの上を ただ歩いてきた私にとって➡ 100 00:08:20,767 --> 00:08:24,270 人生初の 光り輝く脱線行為は➡ 101 00:08:24,270 --> 00:08:28,274 私の中の 「何か」を 照らし出すのに十分だった。 102 00:08:28,274 --> 00:08:32,445 しがらみから逃れ 大切なものを大切にし➡ 103 00:08:32,445 --> 00:08:34,881 この人との未来を生きたい。 104 00:08:34,881 --> 00:08:38,385 当時は そんなふうにまで 思っていたと思う。 105 00:08:38,385 --> 00:08:41,554 時とともに 次第に大きくなる 「それ」は➡ 106 00:08:41,554 --> 00:08:44,224 私にとっては確かな 「革命」》 107 00:08:44,224 --> 00:08:47,394 ((ハァ… ハァ…。 ちょっと麻美ちゃん! 108 00:08:47,394 --> 00:08:49,396 大丈夫だったの!?)) 109 00:08:49,396 --> 00:08:52,565 《15年の暗闇の中で僅かに光る…。 110 00:08:52,565 --> 00:08:56,069 この先 「自由な自分」を 勝ち得るかもしれない➡ 111 00:08:56,069 --> 00:08:58,071 「希望のともし火」だった》 112 00:08:58,071 --> 00:09:01,074 ((ごめん… 抜け出してきちゃった。 113 00:09:01,074 --> 00:09:03,243 なんで!? 114 00:09:03,243 --> 00:09:05,245 太郎と別れろって…! 115 00:09:05,245 --> 00:09:09,916 お前は白馬さんと結婚するんだ。 えっ…! 116 00:09:09,916 --> 00:09:12,252 はっ!? なんでお父さんに➡ 117 00:09:12,252 --> 00:09:14,254 そんなこと 決められなきゃいけないの! 118 00:09:14,254 --> 00:09:16,423 麻美…。 お前は➡ 119 00:09:16,423 --> 00:09:19,259 俺やおじいさんが守ってきた この家や家族が➡ 120 00:09:19,259 --> 00:09:22,095 どうなってもいいのか? はぁ!? キモ! 121 00:09:22,095 --> 00:09:24,097 自分の非力さ棚に上げて! 122 00:09:24,097 --> 00:09:26,933 家族まで政治利用して 何が父親よ! 123 00:09:26,933 --> 00:09:29,436 人の人生 マジなんだと思って…。 124 00:09:29,436 --> 00:09:31,938 うっ。 125 00:09:31,938 --> 00:09:34,541 あっ…。 126 00:09:34,541 --> 00:09:38,044 子どもにはわからん)) 127 00:09:38,044 --> 00:09:42,048 《人は長い物に巻かれるのだ。 128 00:09:42,048 --> 00:09:47,720 そこに 愛や情熱は関係なく あらがえぬ環境と➡ 129 00:09:47,720 --> 00:09:50,723 その自分の無力さに うちひしがれ…》 130 00:09:50,723 --> 00:09:53,393 ((君が浦島くん? えっ?)) 131 00:09:53,393 --> 00:09:57,230 《膝を折るようにして 人生を選択していく》 132 00:09:57,230 --> 00:09:59,232 📱 133 00:09:59,232 --> 00:10:05,572 ♬~ 134 00:10:05,572 --> 00:10:07,574 ((はっ…。 135 00:10:07,574 --> 00:10:09,909 ハハ… ハハハ…)) 136 00:10:09,909 --> 00:10:11,911 《その瞬間➡ 137 00:10:11,911 --> 00:10:15,081 私の中の 小さな小さな赤ちゃんが➡ 138 00:10:15,081 --> 00:10:17,917 死んだ気がした。 139 00:10:17,917 --> 00:10:21,921 それでも私には どうすることもできなかった。 140 00:10:21,921 --> 00:10:26,926 家を出て まったく別の人生を… と考えなくもなかったけれど➡ 141 00:10:26,926 --> 00:10:30,763 進学を控え すべて捨て一身自立なんて➡ 142 00:10:30,763 --> 00:10:34,601 現実味がなかったし 私にはそれを実現する➡ 143 00:10:34,601 --> 00:10:38,271 知識も能力も 勇気すら欠けていた。 144 00:10:38,271 --> 00:10:42,108 つまり そこまででもなかったのだ。 145 00:10:42,108 --> 00:10:45,278 「我が子だ」なんて 慈しんだふりをしながら➡ 146 00:10:45,278 --> 00:10:49,115 結局はその敵である 親に育てられる安寧を選ぶ➡ 147 00:10:49,115 --> 00:10:53,286 無力で現実にあらがえない 「小市民」。 148 00:10:53,286 --> 00:10:56,623 かつて父親に投げるために 手探りで➡ 149 00:10:56,623 --> 00:11:01,794 無我夢中でつかんだ その石は 実は特大のブーメランだったらしい。 150 00:11:01,794 --> 00:11:06,466 でも 「初めからそう」なのかな とも思った。 151 00:11:06,466 --> 00:11:09,802 「太郎と幸せになりたい」 なんて言いながら➡ 152 00:11:09,802 --> 00:11:13,973 親の庇護を疎ましく思う 幼稚な子どもの自立本能。 153 00:11:13,973 --> 00:11:17,143 それには 「恋」より ずっとわかりやすく➡ 154 00:11:17,143 --> 00:11:19,979 「反抗期」という名前があった。 155 00:11:19,979 --> 00:11:23,483 真実が どっちだったのかは わからない。 156 00:11:23,483 --> 00:11:27,320 ただ少なくとも 自分の思考を 成文化して切り分け➡ 157 00:11:27,320 --> 00:11:31,824 論理的に説明できる 人なんて いないように思えたし》 158 00:11:31,824 --> 00:11:34,594 ((お待たせいたしました)) 159 00:11:34,594 --> 00:11:38,264 《そもそも 「恋」だの 「愛」だのなんて言葉も➡ 160 00:11:38,264 --> 00:11:40,266 飲み会で盛り上がるための➡ 161 00:11:40,266 --> 00:11:42,936 後づけのラベリングにしか 思えなかった。 162 00:11:42,936 --> 00:11:46,439 だから 何かを恨んでいるわけでも➡ 163 00:11:46,439 --> 00:11:49,108 打破したいリアルが あるわけでもない。 164 00:11:49,108 --> 00:11:52,946 「ヒトのため」なんて偽善も 「自分だけ」なんてエゴも➡ 165 00:11:52,946 --> 00:11:54,948 等しく意味なんてない。 166 00:11:54,948 --> 00:11:58,785 結論。 私は 「恋する2人」を見ると➡ 167 00:11:58,785 --> 00:12:01,287 壊したくなるのだ》 168 00:12:01,287 --> 00:12:03,957 今からレンタルさせて。 169 00:12:03,957 --> 00:12:06,626 千鶴さんのこと。 170 00:12:06,626 --> 00:12:08,962 ハァッ…。 171 00:12:08,962 --> 00:12:13,132 《どいつもコイツも 「恋人ごっこ」 してんじゃねえよって》 172 00:12:13,132 --> 00:12:15,134 これが最後のチャンス。 173 00:12:17,136 --> 00:12:19,539 行こっ 真実を話しに。 174 00:12:26,312 --> 00:12:30,984 しまってください。 ついていきますから。 175 00:12:30,984 --> 00:12:34,254 そっか。 わかった。 176 00:12:34,254 --> 00:12:37,090 《もうできることはない!?》 177 00:12:37,090 --> 00:12:39,425 あっ もしもし。 あっ? 178 00:12:39,425 --> 00:12:43,429 返信遅れて申し訳ありません。 今 どちらに? 179 00:12:43,429 --> 00:12:47,767 今 千鶴さんと一緒にいて 直接 お話しすべきかと。 180 00:12:47,767 --> 00:12:52,271 お部屋ですね わかりました。 一緒に向かいます。 181 00:12:52,271 --> 00:12:58,945 ♬~ 182 00:12:58,945 --> 00:13:01,247 行こっ 千鶴さん。 183 00:13:08,621 --> 00:13:11,290 《瑠夏:明らか… 遅すぎる。 184 00:13:11,290 --> 00:13:13,626 何やってるの みんな? 185 00:13:13,626 --> 00:13:16,295 男性&大人枠は 曖昧だったとしても➡ 186 00:13:16,295 --> 00:13:19,132 あのレンカノカップルは 来るって言ってたのに! 187 00:13:19,132 --> 00:13:21,134 ちょっと待ってよ…。 188 00:13:21,134 --> 00:13:24,637 バラバラなんて考えづらいし もしこのまま来なかったら? 189 00:13:24,637 --> 00:13:28,808 もしあの2人が もう誤解を解いてたら!? 190 00:13:28,808 --> 00:13:32,645 こうしちゃいられない! すぐにでも電話をかけて…》 191 00:13:32,645 --> 00:13:35,415 あっ あぁ…。 (栗林)うぅ…。 192 00:13:35,415 --> 00:13:38,084 えっ? んんっ。 193 00:13:38,084 --> 00:13:40,086 んっ… はぁ? 194 00:13:40,086 --> 00:13:43,923 《なんでこの人がここに!? 一人? なんで一人なの? 195 00:13:43,923 --> 00:13:47,727 なんかこっち見てるし… でも私に用事なんてあるわけ…》 196 00:13:49,762 --> 00:13:53,766 ごっ ごめんなさい。 私 ちょうど出るところなので。 197 00:13:53,766 --> 00:13:55,768 木部さん? ならいませんよ。 198 00:13:55,768 --> 00:13:58,604 《2人なんて ただただ気まずいし。 199 00:13:58,604 --> 00:14:00,606 今はもう プールどころじゃ…》 200 00:14:00,606 --> 00:14:02,942 知ってる。 えっ! 201 00:14:02,942 --> 00:14:04,944 えっ…? 202 00:14:06,946 --> 00:14:10,283 君に会いに来たんだ! えぇっ!? 203 00:14:10,283 --> 00:14:12,285 ⚟聞いた? 204 00:14:12,285 --> 00:14:15,288 ⚟「君に会いに来たんだ」だって~。 告白? 205 00:14:15,288 --> 00:14:19,125 ひゃ~ さすがプールリゾート。 フラッシュモブ始まったりして。 206 00:14:19,125 --> 00:14:23,629 あっ… や… 君がいるのは… 知ってて…。 207 00:14:23,629 --> 00:14:25,631 うっ…。 208 00:14:25,631 --> 00:14:28,134 《え~ もう! なんなのこんなときに! 209 00:14:28,134 --> 00:14:31,971 今は千鶴さんと和也くんが 2人でいるかもしれないのに~! 210 00:14:31,971 --> 00:14:34,574 私に会いに? なんで!? 211 00:14:34,574 --> 00:14:38,244 こっちはひたすら気まずいのに いったいなんの用が? 212 00:14:38,244 --> 00:14:42,749 昨日話しかけてきたときも 謎だったし 超意味わかんない! 213 00:14:42,749 --> 00:14:45,418 用があるとしたら やっぱりあのこと?》 214 00:14:45,418 --> 00:14:50,089 ((栗林さん この間は レンタルありがとうございました)) 215 00:14:50,089 --> 00:14:52,091 《シンプルに聞きたくない! 216 00:14:52,091 --> 00:14:54,260 今更そんなこと言われても! 217 00:14:54,260 --> 00:14:57,930 今ここに和也くんが現れて 2人でいるところ見られて➡ 218 00:14:57,930 --> 00:15:00,767 「いい雰囲気」みたいに 思われたらたまらないし! 219 00:15:00,767 --> 00:15:03,436 どの角度からも メリットゼロ!》 220 00:15:03,436 --> 00:15:06,439 困ります! ひっ。 221 00:15:06,439 --> 00:15:08,775 2人でいるのはちょっと。 222 00:15:08,775 --> 00:15:11,778 なんの因果か こんな状況に なってしまっていますが➡ 223 00:15:11,778 --> 00:15:15,114 もともと私たちは 「こういう関係」ではないはずです。 224 00:15:15,114 --> 00:15:18,284 うっ… だ だよな。 225 00:15:18,284 --> 00:15:20,787 ごっ ごめん。 226 00:15:20,787 --> 00:15:22,789 《これでいいの。 227 00:15:22,789 --> 00:15:26,292 そりゃ申し訳なくは思うけど これ以上やりようないし! 228 00:15:26,292 --> 00:15:29,295 今はそんなことより 早く2人に電話しなきゃ》 229 00:15:29,295 --> 00:15:31,297 (栗林)痛っ! あっ。 (プールに落ちる音) 230 00:15:31,297 --> 00:15:35,234 (もがく声) 231 00:15:35,234 --> 00:15:37,236 えっ何? コケたの? (もがく声) 232 00:15:37,236 --> 00:15:40,072 がっ… がはっ… ハァ…。 233 00:15:40,072 --> 00:15:44,744 ⚟えっ!? しかも一人!? ⚟うわ メッチャ取り繕ってる。 234 00:15:44,744 --> 00:15:47,580 ⚟よっ 喜劇王。 ⚟はっず~。 235 00:15:47,580 --> 00:15:51,484 あぁはなりたくねえ。 モテなそ~。 236 00:15:55,087 --> 00:15:57,423 うっ。 237 00:15:57,423 --> 00:16:01,761 コンタクト忘れて… 1日分しか…。 238 00:16:01,761 --> 00:16:04,096 んっ… ハァ…。 239 00:16:04,096 --> 00:16:07,099 えっ。 (足音) 240 00:16:09,268 --> 00:16:11,270 えぇ? 241 00:16:22,615 --> 00:16:25,785 外にいるのは寒かっただけです。 242 00:16:25,785 --> 00:16:27,787 んっ…。 243 00:16:30,623 --> 00:16:34,560 それで? 話ってなんですか? うっ。 244 00:16:34,560 --> 00:16:39,065 ⚟えっウソ! あの子アイツのツレ? ⚟ヤバっ 超かわいいんだけど。 245 00:16:39,065 --> 00:16:41,067 アイドル? 羨ましい…。 メッチャ タイプ。 246 00:17:00,586 --> 00:17:02,588 もう一つだけ。 247 00:17:02,588 --> 00:17:05,591 ずっと心配してたんだけど…。 あっ? 248 00:17:08,761 --> 00:17:12,265 亡くなったおばあさんには 本当のこと言えたの? 249 00:17:17,436 --> 00:17:19,605 いえ。 250 00:17:19,605 --> 00:17:21,607 そっか。 251 00:17:23,943 --> 00:17:26,112 あっ…! 252 00:17:26,112 --> 00:17:28,614 大変だったね…。 253 00:17:28,614 --> 00:17:31,117 つらかったね…。 254 00:17:31,117 --> 00:17:36,555 もう心配いらない。 私が一緒に説明してあげるから。 255 00:17:36,555 --> 00:17:39,225 千鶴さんは悪くない。 256 00:17:39,225 --> 00:17:41,928 悪いのは和くんだって。 257 00:17:45,898 --> 00:17:47,900 行こっ。 ハッ…。 258 00:17:54,073 --> 00:17:56,075 んんっ…。 259 00:17:56,075 --> 00:17:58,077 うぅ…。 260 00:17:58,077 --> 00:18:01,747 《えっ? 何この沈黙 何この時間! 261 00:18:01,747 --> 00:18:04,250 話があるっていうから とどまったのに! 262 00:18:04,250 --> 00:18:06,419 もう1分くらい 黙ったままだけど!? 263 00:18:06,419 --> 00:18:08,588 なんでこの人と 2人きりで! 264 00:18:08,588 --> 00:18:10,590 ただ気まずさしか ないんだけど! 265 00:18:10,590 --> 00:18:13,592 う~ もう 耐えられない!》 266 00:18:13,592 --> 00:18:17,096 で? なんですか 話って! うっ。 267 00:18:17,096 --> 00:18:19,098 んっ… んんっ…。 268 00:18:19,098 --> 00:18:21,100 んっ…。 269 00:18:21,100 --> 00:18:24,270 あ~ もう じれったいな~っ! ごっ ごめ…。 270 00:18:24,270 --> 00:18:26,272 言いたいことがあるなら 男らしく➡ 271 00:18:26,272 --> 00:18:28,274 ガツンと言ったらどうですか!? 272 00:18:28,274 --> 00:18:30,776 「苦情」なら 今いくらでも聞きますから! 273 00:18:30,776 --> 00:18:35,047 どうせ 「あの日」のことでしょ? そりゃ怒って当然ですよね! 274 00:18:35,047 --> 00:18:37,883 それだけのことを されたんですから! 275 00:18:37,883 --> 00:18:40,886 だからって 「プロ失格」とでも 言いたいんですか!? 276 00:18:40,886 --> 00:18:42,888 はいはい おっしゃるとおり! 277 00:18:42,888 --> 00:18:47,226 どうぞご自由に 罵詈雑言浴びせたらどうですか!? 278 00:18:47,226 --> 00:18:49,729 さぞかしスカッとするでしょうよ! 279 00:18:49,729 --> 00:18:52,231 ち 違うんだ! えっ? 280 00:18:52,231 --> 00:18:57,236 会えて… うれしかった…。 281 00:18:57,236 --> 00:19:00,072 はっ? 282 00:19:00,072 --> 00:19:05,277 サイトからも名前消えてたから… ちょっと心配で。 283 00:19:07,246 --> 00:19:09,415 俺 もう怒ってねえから! 284 00:19:09,415 --> 00:19:12,585 もとはといえば 本当の彼女も作れねえくせに➡ 285 00:19:12,585 --> 00:19:15,254 見え張ろうとした俺が悪いんだし。 286 00:19:15,254 --> 00:19:19,258 そのことだけは ちゃんと伝えねえとって。 287 00:19:21,761 --> 00:19:23,763 それだけ! 288 00:19:23,763 --> 00:19:25,765 じゃあ俺 戻るわ! 289 00:19:25,765 --> 00:19:27,767 あっ…。 290 00:19:27,767 --> 00:19:29,769 (2人)あっ? 291 00:19:35,041 --> 00:19:38,044 もうっ… なんなのよ。 292 00:19:38,044 --> 00:19:40,880 へぇ~ これが。 293 00:19:40,880 --> 00:19:46,552 なんかデザイン古くない? いかにも昭和の結婚指輪って感じ。 294 00:19:46,552 --> 00:19:48,554 はめてみた? 295 00:19:50,556 --> 00:19:52,558 いいえ。 一度も。 296 00:19:52,558 --> 00:19:56,962 まぁ さすがにビビるよねぇ これじゃ合う服ないし。 297 00:19:59,732 --> 00:20:04,070 本当のこと話したら おばあさんどんな顔するかな? 298 00:20:04,070 --> 00:20:07,073 でもこれは さすがにおばあさんも悪いな~。 299 00:20:07,073 --> 00:20:11,077 交際1年ちょっとの彼女に 「結婚指輪」だなんて。 300 00:20:13,079 --> 00:20:16,749 そういや私も言われたっけな~ つきあってるとき。 301 00:20:16,749 --> 00:20:19,418 「おばあさんに会ってほしい」って。 302 00:20:19,418 --> 00:20:22,088 和さんも悪い人じゃないけど➡ 303 00:20:22,088 --> 00:20:26,592 木ノ下家 ちょっと家族ぐるみで どうかしてるんだよ。 304 00:20:26,592 --> 00:20:29,428 だって気付いてないわけじゃ ないでしょ? 305 00:20:29,428 --> 00:20:31,430 和くんの目 あなたのこと➡ 306 00:20:31,430 --> 00:20:34,433 ワンチャンいけるんじゃないか… みたいな? 307 00:20:34,433 --> 00:20:37,937 だからいつまでも こんなこと続けてるんだよ➡ 308 00:20:37,937 --> 00:20:39,939 規約違反も承知で。 309 00:20:39,939 --> 00:20:43,609 私から見たって 不釣り合いだってわかるよ。 310 00:20:43,609 --> 00:20:45,611 千鶴さん きれいだし➡ 311 00:20:45,611 --> 00:20:48,948 「女優さん」相手に 何夢みてんだって。 312 00:20:48,948 --> 00:20:51,784 でもいるよね~。 313 00:20:51,784 --> 00:20:55,621 一度信じたら 思い込み激しいっていうか…。 314 00:20:55,621 --> 00:20:59,792 きっとああいう人たちって 苦労知らずなんだろうな~。 315 00:20:59,792 --> 00:21:03,295 望めば何でもかなうと思ってて。 316 00:21:03,295 --> 00:21:07,466 夢みがちといえば 聞こえはいいけど…。 317 00:21:07,466 --> 00:21:10,469 ただの 「バカ」じゃない? 318 00:21:10,469 --> 00:21:13,973 いけないっ おばあさん待たせてるんだった。 319 00:21:13,973 --> 00:21:15,975 行こっ。 320 00:21:17,977 --> 00:21:20,813 んっ? 321 00:21:20,813 --> 00:21:23,816 千鶴さん…? 322 00:21:23,816 --> 00:21:26,819 今の発言は 撤回してください。 323 00:21:26,819 --> 00:21:28,821 はっ? 324 00:21:28,821 --> 00:21:31,824 えっ ごめん。 よく聞こえなかった。 325 00:21:31,824 --> 00:21:33,826 なんて? 326 00:21:35,928 --> 00:21:38,430 差し出がましいことを 申しますが➡ 327 00:21:38,430 --> 00:21:41,267 こんなやり方 間違ってると思いませんか!? 328 00:21:41,267 --> 00:21:43,936 和也さんに黙って おばあさんに話すなんて➡ 329 00:21:43,936 --> 00:21:46,772 やっぱりおかしい! そんなふうに思いませんか!? 330 00:21:46,772 --> 00:21:48,774 もちろん私がケジメを➡ 331 00:21:48,774 --> 00:21:50,776 つけられなかったところは あります! 332 00:21:50,776 --> 00:21:53,612 ウソをダラダラと引きずってしまった 部分はあります! 333 00:21:53,612 --> 00:21:58,117 でも 和也さんがいつウソをつき いつウソを改めるかは➡ 334 00:21:58,117 --> 00:22:00,286 「和也さんの自由」では ないでしょうか!? 335 00:22:00,286 --> 00:22:02,288 はぁ? 336 00:22:02,288 --> 00:22:04,957 和也さんがその機会を うかがっていないとは➡ 337 00:22:04,957 --> 00:22:06,959 私には思えませんし! 338 00:22:06,959 --> 00:22:10,129 現に彼は 今までに何度も…。 339 00:22:10,129 --> 00:22:13,132 何度も 「本当のこと」を話そうと! 340 00:22:13,132 --> 00:22:15,134 だからといって いつまでも➡ 341 00:22:15,134 --> 00:22:17,803 続けられるものじゃないのも おっしゃるとおりです! 342 00:22:17,803 --> 00:22:20,472 もちろん 麻美さんに ご迷惑をおかけしてるのも➡ 343 00:22:20,472 --> 00:22:24,276 申し訳なく思っています! 謝罪なら何度だってします! 344 00:22:26,312 --> 00:22:28,981 でも… それでも…。 345 00:22:28,981 --> 00:22:33,419 ((和:ここにおる 千鶴さんの家族はここにおる)) 346 00:22:33,419 --> 00:22:36,088 そうして生まれた 和さんの 「笑顔」が➡ 347 00:22:36,088 --> 00:22:39,425 「真実」に思えるのは 私だけでしょうか!? 348 00:22:39,425 --> 00:22:41,427 ねぇ 麻美さん! 349 00:22:43,929 --> 00:22:46,765 毎日 ウソつき続けてる人間って➡ 350 00:22:46,765 --> 00:22:50,603 こんなになっちゃうんだね。 えっ…? 351 00:22:50,603 --> 00:22:54,773 私たちは ウソに対しての価値観が 違うみたい。 352 00:22:54,773 --> 00:22:57,943 そんなこと言ってるから 「未来のおばあさん」を➡ 353 00:22:57,943 --> 00:23:00,112 悲しませることに なるんじゃないの? 354 00:23:00,112 --> 00:23:02,114 第一その結果➡ 355 00:23:02,114 --> 00:23:04,950 あなたのおばあさんは どうなったの? 356 00:23:04,950 --> 00:23:07,453 あるいはその 「客」にも➡ 357 00:23:07,453 --> 00:23:10,289 帰りを待つ 「本当の彼女」が いるかもなんて➡ 358 00:23:10,289 --> 00:23:12,791 あなた ちょっとでも 考えたことある? 359 00:23:12,791 --> 00:23:17,129 ウソがその瞬間 誰かを 幸せにしてるように 見えても➡ 360 00:23:17,129 --> 00:23:20,466 それは巡り巡って きっと誰かを不幸にするの。 361 00:23:20,466 --> 00:23:23,302 レンカノだから しかたないかもしれないけど➡ 362 00:23:23,302 --> 00:23:25,304 ウソはそれだけで 「悪」よ。 363 00:23:25,304 --> 00:23:27,606 あなたも。 364 00:23:30,309 --> 00:23:33,078 いいから 行こう。 365 00:23:33,078 --> 00:23:35,581 んっ…。 んっ! 366 00:23:35,581 --> 00:23:37,583 痛っ…。 367 00:23:37,583 --> 00:23:40,586 ごめんなさい 私やっぱり行けません! 368 00:23:40,586 --> 00:23:44,490 麻美さん もう一度! もう一度 「話し合い」を! 369 00:23:46,425 --> 00:23:48,427 痛い。 370 00:23:48,427 --> 00:23:50,429 あっ…。 371 00:23:50,429 --> 00:23:52,931 ご ごめんなさい。 372 00:23:52,931 --> 00:23:55,601 とにかく ついていくことはできません。 373 00:23:55,601 --> 00:23:57,937 「事務所にも言わないでほしい」。 374 00:23:57,937 --> 00:24:00,105 「おばあさんにも黙っててほしい」。 375 00:24:00,105 --> 00:24:02,608 そう お願いすることしか できません。 376 00:24:02,608 --> 00:24:04,610 これが麻美さんからしたら➡ 377 00:24:04,610 --> 00:24:07,112 いかに虫のいい話か わかっています。 378 00:24:07,112 --> 00:24:09,448 到底理解してもらえるとも 思っていません。 379 00:24:09,448 --> 00:24:13,619 でももう 私には これしかできないんです。 380 00:24:13,619 --> 00:24:17,323 どうか… このとおりです! 381 00:24:19,291 --> 00:24:21,994 お願いします! お願いします! 382 00:24:25,631 --> 00:24:29,535 お願いします! 麻美さん!