1 00:00:00,501 --> 00:00:03,003 《和也:告白だ…告白! 2 00:00:03,003 --> 00:00:06,340 真実にする… ウソを!》 3 00:00:06,340 --> 00:00:11,804 (麻美)もう終わりにしよう? 一緒に… 何もかも… 全部! 4 00:00:11,804 --> 00:00:16,517 助けてあげる。 和くんから。 《千鶴:そのとき… 私…》 5 00:00:16,517 --> 00:00:20,521 (和)スパリゾートハワイアンズ 2泊3日の旅! 6 00:00:20,521 --> 00:00:23,816 和くんには幸せになってほしい。 7 00:00:23,816 --> 00:00:25,818 不幸になることなんてしないって。 8 00:00:25,818 --> 00:00:29,655 本当の彼女になれるって言ったら どうする? 9 00:00:29,655 --> 00:00:33,200 (瑠夏)それって… バラすってことですか? 10 00:00:33,200 --> 00:00:37,663 あ~あ 疑われちゃった。 もう潮時だよ 千鶴さん。 11 00:00:37,663 --> 00:00:41,208 福島で 全部終わらそ。 12 00:00:44,211 --> 00:00:47,214 誘ってくれて ありがとっ。 13 00:00:47,214 --> 00:00:50,217 和くんは 千鶴さんの 「好きな人」なの? 14 00:00:50,217 --> 00:00:52,845 それとも 「お客」なの? 返すの 今から! 15 00:00:52,845 --> 00:00:56,849 指輪返して 和おばあさんに 全部ホントのこと話すの! 16 00:00:56,849 --> 00:01:00,394 ちょ! ちょっと待って! んっ…! 17 00:01:00,394 --> 00:01:03,397 ごめん! えっ…? 18 00:01:09,236 --> 00:01:11,238 あっ…。 19 00:01:14,408 --> 00:01:20,080 受け取って。 これは 「自由への最終チケット」。 20 00:01:20,080 --> 00:01:22,875 あっ…。 21 00:01:22,875 --> 00:01:27,087 今からレンタルさせて。 千鶴さんのこと。 22 00:03:00,681 --> 00:03:03,851 《みんな 「恋」が好きだな と思う。 23 00:03:03,851 --> 00:03:05,853 大学の飲み会は 24 00:03:05,853 --> 00:03:10,482 「イケメン」 「メンヘラ」 「ダイエット」 この3ワードで進むし 25 00:03:10,482 --> 00:03:14,486 スマホで見てもコンビニに行っても さほど変わらない。 26 00:03:14,486 --> 00:03:17,197 別に悪いと言ってるわけじゃない。 27 00:03:17,197 --> 00:03:20,200 運命の相手に出会おうが レンタルしようが 28 00:03:20,200 --> 00:03:22,202 好きにすればいいと思う。 29 00:03:22,202 --> 00:03:25,873 人生なんて 「死ぬまでの暇潰し」なんだから。 30 00:03:25,873 --> 00:03:31,045 初めて親に大切な物を 捨てられたのは 4歳の頃だった。 31 00:03:31,045 --> 00:03:33,213 火曜のゴミの日に 32 00:03:33,213 --> 00:03:37,885 45リットルの半透明なポリ袋に 入れられた ベア太の顔は 33 00:03:37,885 --> 00:03:43,349 その年に他界した母方の祖母の 顔より よく覚えてる。 34 00:03:43,349 --> 00:03:48,062 「品格は教育から」 それが父の口癖だった。 35 00:03:48,062 --> 00:03:52,524 私たち姉弟が粗相をすると 代わりに母が怒られる。 36 00:03:52,524 --> 00:03:57,363 そんな場面は日常だったし もはや偏見ともいえる。 37 00:03:57,363 --> 00:03:59,907 主観的イデオロギー外のものを 38 00:03:59,907 --> 00:04:03,911 私たち姉弟の周りから 徹底的に排除した。 39 00:04:03,911 --> 00:04:08,916 「その人」と初めて会ったのは 9歳の頃だった》 40 00:04:08,916 --> 00:04:12,086 ((ほらっ 白馬さんちのご長男よ。 41 00:04:12,086 --> 00:04:16,382 どうもはじめまして 麻美ちゃん。 はじめまして…)) 42 00:04:16,382 --> 00:04:18,384 《当時はまだ 43 00:04:18,384 --> 00:04:22,763 親同士が水面下で描く 矩形図など知る由もなく…。 44 00:04:22,763 --> 00:04:26,392 俗にいう 「家柄のよい」 人たちとの食事会が 45 00:04:26,392 --> 00:04:28,560 日常だった私にとっては 46 00:04:28,560 --> 00:04:33,273 「少し年の離れたお兄さん」 くらいにしか思っていなかった。 47 00:04:33,273 --> 00:04:38,779 中高は一貫制の ありていにいう 「お嬢様学校」。 48 00:04:38,779 --> 00:04:44,118 今思えば 父親の口癖を基礎にして たてたような校風で 49 00:04:44,118 --> 00:04:47,413 風紀に厳しく 女子高ということもあって 50 00:04:47,413 --> 00:04:51,291 異性間交流は ほぼなし。 それに加え 51 00:04:51,291 --> 00:04:55,295 校長や担任にまで父親の息が かかっていたと知ったのは 52 00:04:55,295 --> 00:04:58,799 卒業して ずいぶんたってからだった。 53 00:04:58,799 --> 00:05:01,593 その間も学校から帰ってくると 54 00:05:01,593 --> 00:05:05,973 部屋が整理整頓されていることも 日常茶飯事だったし。 55 00:05:05,973 --> 00:05:08,434 そのたびに写真や本など 56 00:05:08,434 --> 00:05:12,813 なにがしかのオーディションに 落選した物は捨てられていた。 57 00:05:12,813 --> 00:05:17,443 あるいはここまでは父親の 思惑どおりだったのかもしれない。 58 00:05:17,443 --> 00:05:20,320 「品行方正」で 「意のまま」の娘。 59 00:05:20,320 --> 00:05:23,449 こんなペットがいたら 私だって飼いたいと思う。 60 00:05:23,449 --> 00:05:25,451 ただ当時 「それ」は 61 00:05:25,451 --> 00:05:29,163 疑問というほど 形あるものでは なかった気がする。 62 00:05:29,163 --> 00:05:33,000 幼い頃から私には それが当たり前だったし。 63 00:05:33,000 --> 00:05:38,464 母親のお下がりのスマホがあれば 最低限の友達とはつながれた》 64 00:05:38,464 --> 00:05:40,841 ((すごい! スリーコンボ!)) 65 00:05:40,841 --> 00:05:45,846 《何より目の前の赤や黄色の パズル玉をつなげるのに 66 00:05:45,846 --> 00:05:47,848 私は忙しかった。 67 00:05:47,848 --> 00:05:52,186 父親の唯一の誤算は ペットの心にも 68 00:05:52,186 --> 00:05:54,855 「自由へのともし火」が あったことだろう》 69 00:05:54,855 --> 00:05:57,357 ((う… うん。 70 00:05:57,357 --> 00:05:59,860 (太郎)ホント!? しゃあ~! 71 00:05:59,860 --> 00:06:04,031 やった~! いや ちょっと喜び過ぎでしょ)) 72 00:06:04,031 --> 00:06:06,867 《隣の高校の男の子だった。 73 00:06:06,867 --> 00:06:11,038 誠実で明るく 家族思いの優しい人だった。 74 00:06:11,038 --> 00:06:16,210 駅で何度か見かけてはいたが 共通の知人を介して知り合い 75 00:06:16,210 --> 00:06:19,046 同じソシャゲをやっていたことで 盛り上がり 76 00:06:19,046 --> 00:06:22,508 その3週間後には つきあうようになっていた。 77 00:06:22,508 --> 00:06:27,387 名前を太郎くんといって 名字を聞いたら 「浦島」だった。 78 00:06:27,387 --> 00:06:29,890 これは冗談ではなく本当だ。 79 00:06:29,890 --> 00:06:32,392 もちろん親には ないしょだった。 80 00:06:32,392 --> 00:06:36,063 春から通っている高校が 進学校ではないことを 81 00:06:36,063 --> 00:06:39,233 本人も気にしていたし 事情を話したら 82 00:06:39,233 --> 00:06:41,235 「ゆっくりでいい」と言ってくれた。 83 00:06:41,235 --> 00:06:45,697 どこにでもいる なんの変哲もない 2人だったと思う。 84 00:06:45,697 --> 00:06:50,077 月並みなデートをして くだらないことで笑い合い 85 00:06:50,077 --> 00:06:52,079 ささいなことでケンカして 86 00:06:52,079 --> 00:06:56,542 ありふれた物を食べ ありきたりな将来を語り 87 00:06:56,542 --> 00:06:59,711 青臭く 何かを誓い合ったりもした》 88 00:07:02,089 --> 00:07:05,551 《今思えば てれくさいくらいに平凡で 89 00:07:05,551 --> 00:07:08,720 危なっかしくも刺激的な その綱渡りに 90 00:07:08,720 --> 00:07:12,266 女友達と遊ぶときとも 違う何かを得られる…。 91 00:07:12,266 --> 00:07:16,103 そんなふうに感じていたのも 事実だった》 92 00:07:16,103 --> 00:07:18,939 ((必ず! 幸せにするから! ハッ! 93 00:07:18,939 --> 00:07:22,276 立派な大人になって! お父さんも説得して! 94 00:07:22,276 --> 00:07:24,444 絶対 幸せにするから! 95 00:07:24,444 --> 00:07:27,948 フフッ…。 96 00:07:27,948 --> 00:07:30,284 うんっ!)) 97 00:07:33,745 --> 00:07:38,750 《やがて 変化が起きた。 より明瞭になったのだ。 98 00:07:38,750 --> 00:07:41,461 今まで親の言うとおりに成長し 99 00:07:41,461 --> 00:07:45,299 敷かれたレールの上を ただ歩いてきた私にとって 100 00:07:45,299 --> 00:07:48,760 人生初の 光り輝く脱線行為は 101 00:07:48,760 --> 00:07:52,764 私の中の 「何か」を 照らし出すのに十分だった。 102 00:07:52,764 --> 00:07:56,977 しがらみから逃れ 大切なものを大切にし 103 00:07:56,977 --> 00:07:59,479 この人との未来を生きたい。 104 00:07:59,479 --> 00:08:02,983 当時は そんなふうにまで 思っていたと思う。 105 00:08:02,983 --> 00:08:06,153 時とともに 次第に大きくなる 「それ」は 106 00:08:06,153 --> 00:08:08,780 私にとっては確かな 「革命」》 107 00:08:08,780 --> 00:08:11,992 ((ハァ… ハァ…。 ちょっと麻美ちゃん! 108 00:08:11,992 --> 00:08:13,994 大丈夫だったの!?)) 109 00:08:13,994 --> 00:08:17,164 《15年の暗闇の中で僅かに光る…。 110 00:08:17,164 --> 00:08:20,626 この先 「自由な自分」を 勝ち得るかもしれない 111 00:08:20,626 --> 00:08:22,628 「希望のともし火」だった》 112 00:08:22,628 --> 00:08:25,631 ((ごめん… 抜け出してきちゃった。 113 00:08:25,631 --> 00:08:27,799 なんで!? 114 00:08:27,799 --> 00:08:29,801 太郎と別れろって…! 115 00:08:29,801 --> 00:08:34,514 お前は白馬さんと結婚するんだ。 えっ…! 116 00:08:34,514 --> 00:08:36,808 はっ!? なんでお父さんに 117 00:08:36,808 --> 00:08:38,810 そんなこと 決められなきゃいけないの! 118 00:08:38,810 --> 00:08:41,021 麻美…。 お前は 119 00:08:41,021 --> 00:08:43,815 俺やおじいさんが守ってきた この家や家族が 120 00:08:43,815 --> 00:08:46,652 どうなってもいいのか? はぁ!? キモ! 121 00:08:46,652 --> 00:08:48,654 自分の非力さ棚に上げて! 122 00:08:48,654 --> 00:08:51,531 家族まで政治利用して 何が父親よ! 123 00:08:51,531 --> 00:08:54,034 人の人生 マジなんだと思って…。 124 00:08:54,034 --> 00:08:56,536 うっ。 125 00:08:56,536 --> 00:08:59,206 あっ…。 126 00:08:59,206 --> 00:09:02,668 子どもにはわからん)) 127 00:09:02,668 --> 00:09:06,672 《人は長い物に巻かれるのだ。 128 00:09:06,672 --> 00:09:12,386 そこに 愛や情熱は関係なく あらがえぬ環境と 129 00:09:12,386 --> 00:09:15,389 その自分の無力さに うちひしがれ…》 130 00:09:15,389 --> 00:09:18,058 ((君が浦島くん? えっ?)) 131 00:09:18,058 --> 00:09:21,853 《膝を折るようにして 人生を選択していく》 132 00:09:21,853 --> 00:09:23,855 (着信音) 133 00:09:23,855 --> 00:09:30,237 ♪~ 134 00:09:30,237 --> 00:09:32,239 ((はっ…。 135 00:09:32,239 --> 00:09:34,574 ハハ… ハハハ…)) 136 00:09:34,574 --> 00:09:36,576 《その瞬間 137 00:09:36,576 --> 00:09:39,705 私の中の 小さな小さな赤ちゃんが 138 00:09:39,705 --> 00:09:42,582 死んだ気がした。 139 00:09:42,582 --> 00:09:46,586 それでも私には どうすることもできなかった。 140 00:09:46,586 --> 00:09:51,591 家を出て まったく別の人生を… と考えなくもなかったけれど 141 00:09:51,591 --> 00:09:55,429 進学を控え すべて捨て一身自立なんて 142 00:09:55,429 --> 00:09:59,266 現実味がなかったし 私にはそれを実現する 143 00:09:59,266 --> 00:10:02,894 知識も能力も 勇気すら欠けていた。 144 00:10:02,894 --> 00:10:06,732 つまり そこまででもなかったのだ。 145 00:10:06,732 --> 00:10:09,901 「我が子だ」なんて 慈しんだふりをしながら 146 00:10:09,901 --> 00:10:13,739 結局はその敵である 親に育てられる安寧を選ぶ 147 00:10:13,739 --> 00:10:17,909 無力で現実にあらがえない 「小市民」。 148 00:10:17,909 --> 00:10:21,288 かつて父親に投げるために 手探りで 149 00:10:21,288 --> 00:10:26,460 無我夢中でつかんだ その石は 実は特大のブーメランだったらしい。 150 00:10:26,460 --> 00:10:31,131 でも 「初めからそう」なのかな とも思った。 151 00:10:31,131 --> 00:10:34,468 「太郎と幸せになりたい」 なんて言いながら 152 00:10:34,468 --> 00:10:38,638 親の庇護を疎ましく思う 幼稚な子どもの自立本能。 153 00:10:38,638 --> 00:10:41,767 それには 「恋」より ずっとわかりやすく 154 00:10:41,767 --> 00:10:44,644 「反抗期」という名前があった。 155 00:10:44,644 --> 00:10:48,148 真実が どっちだったのかは わからない。 156 00:10:48,148 --> 00:10:51,943 ただ少なくとも 自分の思考を 成文化して切り分け 157 00:10:51,943 --> 00:10:56,490 論理的に説明できる 人なんて いないように思えたし》 158 00:10:56,490 --> 00:10:59,326 ((お待たせいたしました)) 159 00:10:59,326 --> 00:11:02,954 《そもそも 「恋」だの 「愛」だのなんて言葉も 160 00:11:02,954 --> 00:11:04,956 飲み会で盛り上がるための 161 00:11:04,956 --> 00:11:07,667 後づけのラベリングにしか 思えなかった。 162 00:11:07,667 --> 00:11:11,171 だから 何かを恨んでいるわけでも 163 00:11:11,171 --> 00:11:13,799 打破したいリアルが あるわけでもない。 164 00:11:13,799 --> 00:11:17,677 「ヒトのため」なんて偽善も 「自分だけ」なんてエゴも 165 00:11:17,677 --> 00:11:19,679 等しく意味なんてない。 166 00:11:19,679 --> 00:11:23,517 結論。 私は 「恋する2人」を見ると 167 00:11:23,517 --> 00:11:25,977 壊したくなるのだ》 168 00:11:25,977 --> 00:11:28,688 今からレンタルさせて。 169 00:11:28,688 --> 00:11:31,358 千鶴さんのこと。 170 00:11:31,358 --> 00:11:33,693 ハァッ…。 171 00:11:33,693 --> 00:11:37,823 《どいつもコイツも 「恋人ごっこ」 してんじゃねえよって》 172 00:11:37,823 --> 00:11:39,825 これが最後のチャンス。 173 00:11:41,827 --> 00:11:44,204 行こっ 真実を話しに。 174 00:11:51,002 --> 00:11:55,715 しまってください。 ついていきますから。 175 00:11:55,715 --> 00:11:59,010 そっか。 わかった。 176 00:11:59,010 --> 00:12:01,847 《もうできることはない!?》 177 00:12:01,847 --> 00:12:04,224 あっ もしもし。 あっ? 178 00:12:04,224 --> 00:12:08,228 返信遅れて申し訳ありません。 今 どちらに? 179 00:12:08,228 --> 00:12:12,566 今 千鶴さんと一緒にいて 直接 お話しすべきかと。 180 00:12:12,566 --> 00:12:17,028 お部屋ですね わかりました。 一緒に向かいます。 181 00:12:17,028 --> 00:12:23,743 ♪~ 182 00:12:23,743 --> 00:12:26,037 行こっ 千鶴さん。 183 00:12:33,420 --> 00:12:36,047 《瑠夏:明らか… 遅すぎる。 184 00:12:36,047 --> 00:12:38,425 何やってるの みんな? 185 00:12:38,425 --> 00:12:41,052 男性&大人枠は 曖昧だったとしても 186 00:12:41,052 --> 00:12:43,889 あのレンカノカップルは 来るって言ってたのに! 187 00:12:43,889 --> 00:12:45,891 ちょっと待ってよ…。 188 00:12:45,891 --> 00:12:49,436 バラバラなんて考えづらいし もしこのまま来なかったら? 189 00:12:49,436 --> 00:12:53,607 もしあの2人が もう誤解を解いてたら!? 190 00:12:53,607 --> 00:12:57,444 こうしちゃいられない! すぐにでも電話をかけて…》 191 00:12:57,444 --> 00:13:00,280 あっ あぁ…。 (栗林)うぅ…。 192 00:13:00,280 --> 00:13:02,908 えっ? んんっ。 193 00:13:02,908 --> 00:13:04,910 んっ… はぁ? 194 00:13:04,910 --> 00:13:08,788 《なんでこの人がここに!? 一人? なんで一人なの? 195 00:13:08,788 --> 00:13:12,626 なんかこっち見てるし… でも私に用事なんてあるわけ…》 196 00:13:14,628 --> 00:13:18,632 ごっ ごめんなさい。 私 ちょうど出るところなので。 197 00:13:18,632 --> 00:13:20,634 木部さん? ならいませんよ。 198 00:13:20,634 --> 00:13:23,470 《2人なんて ただただ気まずいし。 199 00:13:23,470 --> 00:13:25,472 今はもう プールどころじゃ…》 200 00:13:25,472 --> 00:13:27,807 知ってる。 えっ! 201 00:13:27,807 --> 00:13:29,809 えっ…? 202 00:13:31,811 --> 00:13:35,106 君に会いに来たんだ! えぇっ!? 203 00:13:35,106 --> 00:13:37,108 聞いた? 204 00:13:37,108 --> 00:13:40,111 「君に会いに来たんだ」だって~。 告白? 205 00:13:40,111 --> 00:13:43,949 ひゃ~ さすがプールリゾート。 フラッシュモブ始まったりして。 206 00:13:43,949 --> 00:13:48,495 あっ… や… 君がいるのは… 知ってて…。 207 00:13:48,495 --> 00:13:50,497 うっ…。 208 00:13:50,497 --> 00:13:52,958 《え~ もう! なんなのこんなときに! 209 00:13:52,958 --> 00:13:56,836 今は千鶴さんと和也くんが 2人でいるかもしれないのに~! 210 00:13:56,836 --> 00:13:59,506 私に会いに? なんで!? 211 00:13:59,506 --> 00:14:03,134 こっちはひたすら気まずいのに いったいなんの用が? 212 00:14:03,134 --> 00:14:07,681 昨日話しかけてきたときも 謎だったし 超意味わかんない! 213 00:14:07,681 --> 00:14:10,350 用があるとしたら やっぱりあのこと?》 214 00:14:10,350 --> 00:14:14,980 ((栗林さん この間は レンタルありがとうございました)) 215 00:14:14,980 --> 00:14:16,982 《シンプルに聞きたくない! 216 00:14:16,982 --> 00:14:19,150 今更そんなこと言われても! 217 00:14:19,150 --> 00:14:22,862 今ここに和也くんが現れて 2人でいるところ見られて 218 00:14:22,862 --> 00:14:25,699 「いい雰囲気」みたいに 思われたらたまらないし! 219 00:14:25,699 --> 00:14:28,368 どの角度からも メリットゼロ!》 220 00:14:28,368 --> 00:14:31,371 困ります! ひっ。 221 00:14:31,371 --> 00:14:33,707 2人でいるのはちょっと。 222 00:14:33,707 --> 00:14:36,710 なんの因果か こんな状況に なってしまっていますが 223 00:14:36,710 --> 00:14:40,005 もともと私たちは 「こういう関係」ではないはずです。 224 00:14:40,005 --> 00:14:43,174 うっ… だ だよな。 225 00:14:43,174 --> 00:14:45,719 ごっ ごめん。 226 00:14:45,719 --> 00:14:47,721 《これでいいの。 227 00:14:47,721 --> 00:14:51,182 そりゃ申し訳なくは思うけど これ以上やりようないし! 228 00:14:51,182 --> 00:14:54,185 今はそんなことより 早く2人に電話しなきゃ》 229 00:14:54,185 --> 00:14:56,187 (栗林)痛っ! あっ。 (プールに落ちる音) 230 00:14:56,187 --> 00:15:00,191 (もがく声) 231 00:15:00,191 --> 00:15:02,193 えっ何? コケたの? (もがく声) 232 00:15:02,193 --> 00:15:05,030 がっ… がはっ… ハァ…。 233 00:15:05,030 --> 00:15:09,743 えっ!? しかも一人!? うわ メッチャ取り繕ってる。 234 00:15:09,743 --> 00:15:12,579 よっ 喜劇王。 はっず~。 235 00:15:12,579 --> 00:15:16,416 あぁはなりたくねえ。 モテなそ~。 236 00:15:20,045 --> 00:15:22,422 うっ。 237 00:15:22,422 --> 00:15:26,760 コンタクト忘れて… 1日分しか…。 238 00:15:26,760 --> 00:15:29,054 んっ… ハァ…。 239 00:15:29,054 --> 00:15:32,057 えっ。 (足音) 240 00:15:34,225 --> 00:15:36,227 えぇ? 241 00:15:47,614 --> 00:15:50,784 外にいるのは寒かっただけです。 242 00:15:50,784 --> 00:15:52,786 んっ…。 243 00:15:55,121 --> 00:15:59,125 それで? 話ってなんですか? うっ。 244 00:15:59,125 --> 00:16:03,588 えっウソ! あの子アイツのツレ? ヤバっ 超かわいいんだけど。 245 00:16:03,588 --> 00:16:05,590 アイドル? 羨ましい…。 メッチャ タイプ。 246 00:16:25,151 --> 00:16:27,153 もう一つだけ。 247 00:16:27,153 --> 00:16:30,156 ずっと心配してたんだけど…。 あっ? 248 00:16:33,326 --> 00:16:36,788 亡くなったおばあさんには 本当のこと言えたの? 249 00:16:42,001 --> 00:16:44,170 いえ。 250 00:16:44,170 --> 00:16:46,172 そっか。 251 00:16:48,508 --> 00:16:50,635 あっ…! 252 00:16:50,635 --> 00:16:53,179 大変だったね…。 253 00:16:53,179 --> 00:16:55,640 つらかったね…。 254 00:16:55,640 --> 00:17:01,187 もう心配いらない。 私が一緒に説明してあげるから。 255 00:17:01,187 --> 00:17:03,815 千鶴さんは悪くない。 256 00:17:03,815 --> 00:17:06,526 悪いのは和くんだって。 257 00:17:10,530 --> 00:17:12,532 行こっ。 ハッ…。 258 00:17:18,663 --> 00:17:20,665 んんっ…。 259 00:17:20,665 --> 00:17:22,667 うぅ…。 260 00:17:22,667 --> 00:17:26,379 《えっ? 何この沈黙 何この時間! 261 00:17:26,379 --> 00:17:28,840 話があるっていうから とどまったのに! 262 00:17:28,840 --> 00:17:31,050 もう1分くらい 黙ったままだけど!? 263 00:17:31,050 --> 00:17:33,219 なんでこの人と 2人きりで! 264 00:17:33,219 --> 00:17:35,221 ただ気まずさしか ないんだけど! 265 00:17:35,221 --> 00:17:38,224 う~ もう 耐えられない!》 266 00:17:38,224 --> 00:17:41,686 で? なんですか 話って! うっ。 267 00:17:41,686 --> 00:17:43,688 んっ… んんっ…。 268 00:17:43,688 --> 00:17:45,690 んっ…。 269 00:17:45,690 --> 00:17:48,860 あ~ もう じれったいな~っ! ごっ ごめ…。 270 00:17:48,860 --> 00:17:50,862 言いたいことがあるなら 男らしく 271 00:17:50,862 --> 00:17:52,864 ガツンと言ったらどうですか!? 272 00:17:52,864 --> 00:17:55,408 「苦情」なら 今いくらでも聞きますから! 273 00:17:55,408 --> 00:17:59,704 どうせ 「あの日」のことでしょ? そりゃ怒って当然ですよね! 274 00:17:59,704 --> 00:18:02,582 それだけのことを されたんですから! 275 00:18:02,582 --> 00:18:05,585 だからって 「プロ失格」とでも 言いたいんですか!? 276 00:18:05,585 --> 00:18:07,587 はいはい おっしゃるとおり! 277 00:18:07,587 --> 00:18:11,883 どうぞご自由に 罵詈雑言浴びせたらどうですか!? 278 00:18:11,883 --> 00:18:14,427 さぞかしスカッとするでしょうよ! 279 00:18:14,427 --> 00:18:16,888 ち 違うんだ! えっ? 280 00:18:16,888 --> 00:18:21,893 会えて… うれしかった…。 281 00:18:21,893 --> 00:18:24,729 はっ? 282 00:18:24,729 --> 00:18:29,901 サイトからも名前消えてたから… ちょっと心配で。 283 00:18:31,903 --> 00:18:34,113 俺 もう怒ってねえから! 284 00:18:34,113 --> 00:18:37,283 もとはといえば 本当の彼女も作れねえくせに 285 00:18:37,283 --> 00:18:39,911 見え張ろうとした俺が悪いんだし。 286 00:18:39,911 --> 00:18:43,915 そのことだけは ちゃんと伝えねえとって。 287 00:18:46,459 --> 00:18:48,461 それだけ! 288 00:18:48,461 --> 00:18:50,463 じゃあ俺 戻るわ! 289 00:18:50,463 --> 00:18:52,465 あっ…。 290 00:18:52,465 --> 00:18:54,467 (2人)あっ? 291 00:18:59,764 --> 00:19:02,767 もうっ… なんなのよ。 292 00:19:02,767 --> 00:19:05,645 へぇ~ これが。 293 00:19:05,645 --> 00:19:11,317 なんかデザイン古くない? いかにも昭和の結婚指輪って感じ。 294 00:19:11,317 --> 00:19:13,319 はめてみた? 295 00:19:14,821 --> 00:19:16,823 いいえ。 一度も。 296 00:19:16,823 --> 00:19:21,160 まぁ さすがにビビるよねぇ これじゃ合う服ないし。 297 00:19:23,997 --> 00:19:28,293 本当のこと話したら おばあさんどんな顔するかな? 298 00:19:28,293 --> 00:19:31,296 でもこれは さすがにおばあさんも悪いな~。 299 00:19:31,296 --> 00:19:35,300 交際1年ちょっとの彼女に 「結婚指輪」だなんて。 300 00:19:37,302 --> 00:19:41,014 そういや私も言われたっけな~ つきあってるとき。 301 00:19:41,014 --> 00:19:43,683 「おばあさんに会ってほしい」って。 302 00:19:43,683 --> 00:19:46,311 和さんも悪い人じゃないけど 303 00:19:46,311 --> 00:19:50,857 木ノ下家 ちょっと家族ぐるみで どうかしてるんだよ。 304 00:19:50,857 --> 00:19:53,693 だって気付いてないわけじゃ ないでしょ? 305 00:19:53,693 --> 00:19:55,695 和くんの目 あなたのこと 306 00:19:55,695 --> 00:19:58,698 ワンチャンいけるんじゃないか… みたいな? 307 00:19:58,698 --> 00:20:02,201 だからいつまでも こんなこと続けてるんだよ 308 00:20:02,201 --> 00:20:04,203 規約違反も承知で。 309 00:20:04,203 --> 00:20:07,874 私から見たって 不釣り合いだってわかるよ。 310 00:20:07,874 --> 00:20:09,876 千鶴さん きれいだし 311 00:20:09,876 --> 00:20:13,212 「女優さん」相手に 何夢みてんだって。 312 00:20:13,212 --> 00:20:16,049 でもいるよね~。 313 00:20:16,049 --> 00:20:19,886 一度信じたら 思い込み激しいっていうか…。 314 00:20:19,886 --> 00:20:24,057 きっとああいう人たちって 苦労知らずなんだろうな~。 315 00:20:24,057 --> 00:20:27,518 望めば何でもかなうと思ってて。 316 00:20:27,518 --> 00:20:31,731 夢みがちといえば 聞こえはいいけど…。 317 00:20:31,731 --> 00:20:34,734 ただの 「バカ」じゃない? 318 00:20:34,734 --> 00:20:38,237 いけないっ おばあさん待たせてるんだった。 319 00:20:38,237 --> 00:20:40,239 行こっ。 320 00:20:42,241 --> 00:20:45,078 んっ? 321 00:20:45,078 --> 00:20:48,081 千鶴さん…? 322 00:20:48,081 --> 00:20:51,084 今の発言は 撤回してください。 323 00:20:51,084 --> 00:20:53,086 はっ? 324 00:20:53,086 --> 00:20:56,089 えっ ごめん。 よく聞こえなかった。 325 00:20:56,089 --> 00:20:58,091 なんて? 326 00:21:00,259 --> 00:21:02,762 差し出がましいことを 申しますが 327 00:21:02,762 --> 00:21:05,556 こんなやり方 間違ってると思いませんか!? 328 00:21:05,556 --> 00:21:08,267 和也さんに黙って おばあさんに話すなんて 329 00:21:08,267 --> 00:21:11,104 やっぱりおかしい! そんなふうに思いませんか!? 330 00:21:11,104 --> 00:21:13,106 もちろん私がケジメを 331 00:21:13,106 --> 00:21:15,108 つけられなかったところは あります! 332 00:21:15,108 --> 00:21:17,944 ウソをダラダラと引きずってしまった 部分はあります! 333 00:21:17,944 --> 00:21:22,407 でも 和也さんがいつウソをつき いつウソを改めるかは 334 00:21:22,407 --> 00:21:24,575 「和也さんの自由」では ないでしょうか!? 335 00:21:24,575 --> 00:21:26,577 はぁ? 336 00:21:26,577 --> 00:21:29,288 和也さんがその機会を うかがっていないとは 337 00:21:29,288 --> 00:21:31,290 私には思えませんし! 338 00:21:31,290 --> 00:21:34,419 現に彼は 今までに何度も…。 339 00:21:34,419 --> 00:21:37,422 何度も 「本当のこと」を話そうと! 340 00:21:37,422 --> 00:21:39,424 だからといって いつまでも 341 00:21:39,424 --> 00:21:42,135 続けられるものじゃないのも おっしゃるとおりです! 342 00:21:42,135 --> 00:21:44,804 もちろん 麻美さんに ご迷惑をおかけしてるのも 343 00:21:44,804 --> 00:21:48,599 申し訳なく思っています! 謝罪なら何度だってします! 344 00:21:50,601 --> 00:21:53,312 でも… それでも…。 345 00:21:53,312 --> 00:21:57,817 ((和:ここにおる 千鶴さんの家族はここにおる)) 346 00:21:57,817 --> 00:22:00,445 そうして生まれた 和さんの 「笑顔」が 347 00:22:00,445 --> 00:22:03,823 「真実」に思えるのは 私だけでしょうか!? 348 00:22:03,823 --> 00:22:05,825 ねぇ 麻美さん! 349 00:22:08,327 --> 00:22:11,164 毎日 ウソつき続けてる人間って 350 00:22:11,164 --> 00:22:15,001 こんなになっちゃうんだね。 えっ…? 351 00:22:15,001 --> 00:22:19,172 私たちは ウソに対しての価値観が 違うみたい。 352 00:22:19,172 --> 00:22:22,341 そんなこと言ってるから 「未来のおばあさん」を 353 00:22:22,341 --> 00:22:24,469 悲しませることに なるんじゃないの? 354 00:22:24,469 --> 00:22:26,471 第一その結果 355 00:22:26,471 --> 00:22:29,348 あなたのおばあさんは どうなったの? 356 00:22:29,348 --> 00:22:31,851 あるいはその 「客」にも 357 00:22:31,851 --> 00:22:34,645 帰りを待つ 「本当の彼女」が いるかもなんて 358 00:22:34,645 --> 00:22:37,190 あなた ちょっとでも 考えたことある? 359 00:22:37,190 --> 00:22:41,486 ウソがその瞬間 誰かを 幸せにしてるように 見えても 360 00:22:41,486 --> 00:22:44,864 それは巡り巡って きっと誰かを不幸にするの。 361 00:22:44,864 --> 00:22:47,658 レンカノだから しかたないかもしれないけど 362 00:22:47,658 --> 00:22:49,660 ウソはそれだけで 「悪」よ。 363 00:22:49,660 --> 00:22:52,038 あなたも。 364 00:22:54,665 --> 00:22:57,502 いいから 行こう。 365 00:22:57,502 --> 00:23:00,046 んっ…。 んっ! 366 00:23:00,046 --> 00:23:02,048 痛っ…。 367 00:23:02,048 --> 00:23:05,051 ごめんなさい 私やっぱり行けません! 368 00:23:05,051 --> 00:23:08,888 麻美さん もう一度! もう一度 「話し合い」を! 369 00:23:10,890 --> 00:23:12,892 痛い。 370 00:23:12,892 --> 00:23:14,894 あっ…。 371 00:23:14,894 --> 00:23:17,396 ご ごめんなさい。 372 00:23:17,396 --> 00:23:20,066 とにかく ついていくことはできません。 373 00:23:20,066 --> 00:23:22,401 「事務所にも言わないでほしい」。 374 00:23:22,401 --> 00:23:24,529 「おばあさんにも黙っててほしい」。 375 00:23:24,529 --> 00:23:27,073 そう お願いすることしか できません。 376 00:23:27,073 --> 00:23:29,075 これが麻美さんからしたら 377 00:23:29,075 --> 00:23:31,536 いかに虫のいい話か わかっています。 378 00:23:31,536 --> 00:23:33,913 到底理解してもらえるとも 思っていません。 379 00:23:33,913 --> 00:23:38,084 でももう 私には これしかできないんです。 380 00:23:38,084 --> 00:23:41,712 どうか… このとおりです! 381 00:23:43,714 --> 00:23:46,425 お願いします! お願いします! 382 00:23:50,096 --> 00:23:53,933 お願いします! 麻美さん!