1 00:00:02,102 --> 00:00:04,605 (吠え声) 2 00:00:04,605 --> 00:00:09,810 (リーナ)お掃除は…! 3 00:00:09,810 --> 00:00:12,679 徹底的にいたします! 4 00:00:15,148 --> 00:00:19,219 (レオナルド)そう 何事も 完璧に! 5 00:00:22,289 --> 00:00:24,458 なにせ 執事ですから。 6 00:00:26,627 --> 00:00:30,464 《フィリア:パルナコルタは 屈強な騎士団で有名な国。 7 00:00:30,464 --> 00:00:34,468 ここでは 執事やメイドまで武芸を 身につけているのでしょうか》 8 00:00:36,770 --> 00:00:38,772 《それにしても…。 9 00:00:38,772 --> 00:00:41,174 すっごく強いな…》 10 00:02:23,110 --> 00:02:26,446 フィリア様 お掃除 終わりました! 11 00:02:26,446 --> 00:02:28,482 お疲れさまです。 12 00:02:28,482 --> 00:02:30,550 お二人とも すばらしい手際でしたね。 13 00:02:30,550 --> 00:02:33,954 いえいえ 聖域内で 魔物が弱体化しておりますし➨ 14 00:02:33,954 --> 00:02:36,156 それに…! 15 00:02:36,156 --> 00:02:39,626 先日 フィリア様に いただいたポーションのおかげで➨ 16 00:02:39,626 --> 00:02:43,463 このレオナルド 全盛期の力が よみがえってまいりました! 17 00:02:43,463 --> 00:02:46,633 髪も ほら このように黒々と。 18 00:02:46,633 --> 00:02:50,804 私も すっごく体調がいいんです! さすが フィリア様! 19 00:02:50,804 --> 00:02:54,975 いえ あれは ごく初歩的なものですから。 20 00:02:54,975 --> 00:02:58,178 あの~ ずっと 気になっていたんですけど➨ 21 00:02:58,178 --> 00:03:01,148 それは 何を書き留めて いらっしゃるんですか? 22 00:03:01,148 --> 00:03:03,617 これですか? 23 00:03:03,617 --> 00:03:06,319 地図に魔物の出現場所や規模➨ 24 00:03:06,319 --> 00:03:09,656 狂暴さなどの情報を メモしているんです。 25 00:03:09,656 --> 00:03:13,193 そういえば 最近 特に数が多かったですよね。 26 00:03:13,193 --> 00:03:16,463 せん滅しても しばらくすると また出てくるし➨ 27 00:03:16,463 --> 00:03:19,599 あれって どうなってるんですかね。 28 00:03:19,599 --> 00:03:21,802 それはですね➨ 29 00:03:21,802 --> 00:03:25,272 世界には 私たち人間が暮らす 地上の他に 2つ➨ 30 00:03:25,272 --> 00:03:28,275 天界と魔界が存在するのです。 31 00:03:28,275 --> 00:03:31,278 魔物は本来 魔界側の存在ですが➨ 32 00:03:31,278 --> 00:03:34,448 時に その一部が この地上に 出てくることがあるので。 33 00:03:34,448 --> 00:03:37,617 一部で あんなにですか? 34 00:03:37,617 --> 00:03:42,122 ええ 魔界で魔物の巣が増えれば 魔物の数も増える。 35 00:03:42,122 --> 00:03:45,192 その分 地上に出てくる 頻度や数も…。 36 00:03:47,294 --> 00:03:51,131 フィリア様。 馬車の用意ができましたぞ。 37 00:03:51,131 --> 00:03:55,702 屋敷に戻りましょうか。 はい ところで フィリア様➨ 38 00:03:55,702 --> 00:03:58,305 今日のお務めは これで終わりですよね? 39 00:03:58,305 --> 00:04:00,640 そうですが…。 40 00:04:00,640 --> 00:04:03,009 それじゃあ…! 41 00:04:03,009 --> 00:04:05,812 オスヴァルト殿下! ごきげんよう! 42 00:04:05,812 --> 00:04:10,817 殿下 野菜 持ってっておくれよ! (オスヴァルト)おう あとで寄る! 43 00:04:10,817 --> 00:04:13,787 おや 用事かい? ああ。 44 00:04:13,787 --> 00:04:16,323 今日は これから デートなんだ。 45 00:04:16,323 --> 00:04:19,359 (みんな)はっ… デート!? 46 00:04:19,359 --> 00:04:23,363 フィリア殿 早く来たつもり…。 47 00:04:29,169 --> 00:04:32,539 ああ すまない 待たせたな。 48 00:04:32,539 --> 00:04:34,708 とんでもございません。 49 00:04:37,544 --> 00:04:41,481 《デートしましょう! デ… デートというのは➨ 50 00:04:41,481 --> 00:04:45,285 言葉は聞いたことがありますが 何をすれば? 51 00:04:45,285 --> 00:04:49,956 う~ん 今日は とりあえず アルムブルクの見物でしょうか~。 52 00:04:49,956 --> 00:04:54,127 大丈夫! ちゃんと 案内人も連れてきますので! 53 00:04:54,127 --> 00:04:56,596 案内人?》 54 00:04:56,596 --> 00:05:01,067 《それが なぜ 王子… オスヴァルト殿下なんですか…》 55 00:05:01,067 --> 00:05:04,938 聖女様をエスコートする 栄誉を賜れるとは光栄だ。 56 00:05:04,938 --> 00:05:08,441 アルムブルクを ご案内しよう! 57 00:05:08,441 --> 00:05:12,345 この辺は 商業区 欲しいものがあれば➨ 58 00:05:12,345 --> 00:05:14,948 まずは ここに来るといい。 59 00:05:14,948 --> 00:05:19,452 実は ここ数か月 魔物の被害で 街の外に出るのも➨ 60 00:05:19,452 --> 00:05:21,788 ままならない状態だったんだ。 61 00:05:21,788 --> 00:05:25,125 (オスヴァルト)それが フィリア殿のおかげで 一気に改善した。 62 00:05:25,125 --> 00:05:27,961 街に活気が戻って 皆 うれしそうだ。 63 00:05:27,961 --> 00:05:30,297 俺も とても うれしい。 64 00:05:30,297 --> 00:05:33,967 あなたのおかげだ。 本当にありがとう。 65 00:05:35,936 --> 00:05:40,941 《感謝された…。 仕事をしただけなのに。 66 00:05:40,941 --> 00:05:44,110 なんだろう この胸のざわつき…》 67 00:05:44,110 --> 00:05:47,514 フ~ フフフッ! 68 00:05:47,514 --> 00:05:49,950 何か? いいえ~。 69 00:05:49,950 --> 00:05:53,286 あっ 聖女様だ! 70 00:05:53,286 --> 00:05:57,324 フィリア様 まさか 本当に パルナコルタにいらっしゃるとは。 71 00:05:57,324 --> 00:05:59,459 たしか あなたは…。 72 00:05:59,459 --> 00:06:04,631 はい 以前 ジルトニアで陳情を 聞いていただいた商人です。 73 00:06:04,631 --> 00:06:08,101 おかげさまで こうして 商売を続けております。 74 00:06:08,101 --> 00:06:12,606 息子です さぁ ごあいさつを。 こんにちは。 75 00:06:12,606 --> 00:06:14,908 こんにちは。 76 00:06:17,444 --> 00:06:20,113 《いけない…。 また 怖がらせてしまう》 77 00:06:20,113 --> 00:06:22,782 フィリア様 ありがとう。 78 00:06:22,782 --> 00:06:25,952 お父さん ずっとお仕事に 出られなくて困ってたんだ。 79 00:06:25,952 --> 00:06:28,588 だから ありがとう! 80 00:06:28,588 --> 00:06:33,460 ど… どういたしまして。 うん! 81 00:06:33,460 --> 00:06:35,495 ああ…! 82 00:06:35,495 --> 00:06:39,299 聖女様だ! パルナコルタに来てくれてありがとう! 83 00:06:39,299 --> 00:06:43,103 ジルトニアから わざわざ…! ちゃんと ごはん食べてる? 84 00:06:43,103 --> 00:06:46,206 あっ… あの…。 85 00:06:49,276 --> 00:06:51,444 行こう! 86 00:06:51,444 --> 00:06:53,613 ああっ…! (オスヴァルト)みんな すまん! 87 00:06:53,613 --> 00:06:55,782 今日は 俺が先約なんだ! 88 00:06:55,782 --> 00:06:59,252 殿下 グッジョブ! 89 00:06:59,252 --> 00:07:02,289 驚かせてしまって すまない。 90 00:07:02,289 --> 00:07:04,424 お詫びにと言ってはなんだが➨ 91 00:07:04,424 --> 00:07:06,459 好きなものを頼んでくれ。 92 00:07:06,459 --> 00:07:08,595 ここの菓子は おいしいぞ。 93 00:07:08,595 --> 00:07:10,964 (オスヴァルト)フィリア殿は どんな菓子が好きなんだ? 94 00:07:10,964 --> 00:07:13,166 好き…。 95 00:07:17,570 --> 00:07:20,573 迷ってるなら 俺のオススメでいいだろうか? 96 00:07:20,573 --> 00:07:23,343 あ はい お願いします。 97 00:07:27,647 --> 00:07:33,253 《な… 慣れない。 こういうとき どうしたら…》 98 00:07:33,253 --> 00:07:37,123 フィリア殿 まずは この1週間の働きに➨ 99 00:07:37,123 --> 00:07:40,627 改めて 感謝申し上げる。 100 00:07:40,627 --> 00:07:44,631 だが 働きすぎとの 報告も受けている。 101 00:07:44,631 --> 00:07:48,802 フィリア殿 休むことも仕事のうちだ。 102 00:07:48,802 --> 00:07:52,639 《休むことが仕事…》 103 00:07:52,639 --> 00:07:55,976 あなたは もっと 自分の時間を 持つべきだと思う。 104 00:07:55,976 --> 00:07:58,278 そこでだ。 105 00:07:58,278 --> 00:08:00,480 あなたについて教えてくれ。 106 00:08:00,480 --> 00:08:04,884 (オスヴァルト)好きなもの 嫌いなもの 興味があることなんでもいい。 107 00:08:04,884 --> 00:08:09,322 聖女としてではなく フィリア・アデナウアー あなたのことが知りたい。 108 00:08:09,322 --> 00:08:11,491 《まぁ…!》 109 00:08:11,491 --> 00:08:16,997 《そう言われても 困ってしまいますね だって➨ 110 00:08:16,997 --> 00:08:22,502 自分が どう思っているかなんて 考える暇はありませんでしたし➨ 111 00:08:22,502 --> 00:08:26,539 何より 許されませんでしたので》 112 00:08:26,539 --> 00:08:30,810 ♬~ 113 00:08:30,810 --> 00:08:35,482 《心が落ち着く… いい香り。 114 00:08:35,482 --> 00:08:37,684 そうか…》 115 00:08:37,684 --> 00:08:40,453 紅茶が好きです。 116 00:08:42,555 --> 00:08:46,760 《ああ こういうことでいいんだ》 117 00:08:48,795 --> 00:08:53,466 でも それ以上は まだちょっと 自分でも わからなくて。 118 00:08:53,466 --> 00:08:56,669 なら これから 少しずつ探していこう。 119 00:08:56,669 --> 00:08:59,839 そうだ このあと 行きたい場所はあるか? 120 00:08:59,839 --> 00:09:01,808 どこへなりとも連れて行くぞ。 121 00:09:03,810 --> 00:09:07,747 あの… では ひとつよろしいですか? 122 00:09:07,747 --> 00:09:10,483 キタキター! 123 00:09:10,483 --> 00:09:14,988 王城の書庫へ 禁書棚の 閲覧許可をいただけますか? 124 00:09:17,891 --> 00:09:20,660 いったい 何を そんなに調べているんだ? 125 00:09:20,660 --> 00:09:24,531 最近 パルナコルタで出現している 魔物の数ですが➨ 126 00:09:24,531 --> 00:09:29,002 立地と聖女不在だけでは 説明できないレベルなのです。 127 00:09:29,002 --> 00:09:33,873 私が出発する前 ジルトニアでも 似た現象が起こっていました。 128 00:09:33,873 --> 00:09:36,443 ん…。 急激な魔物の増加。 129 00:09:36,443 --> 00:09:40,180 これと同じことがあったと ジルトニアの古い歴史書で➨ 130 00:09:40,180 --> 00:09:44,250 見たことがあります。 そして ここにも その記録が。 131 00:09:46,653 --> 00:09:52,992 私の推測が正しければ 魔界が地上に近づいています。 132 00:09:52,992 --> 00:09:55,495 それは つまり…。 133 00:09:55,495 --> 00:09:59,165 どういうことなんだ? あ…。 134 00:09:59,165 --> 00:10:02,001 《そうでした。 説明が必要ですよね》 135 00:10:02,001 --> 00:10:04,037 《フィリア様…! 136 00:10:04,037 --> 00:10:07,207 これ 全然デートじゃないですよ~》 137 00:10:09,109 --> 00:10:14,247 今より 400年前 魔界が 地上に近づく周期が訪れ➨ 138 00:10:14,247 --> 00:10:16,916 地上は大量の魔物であふれました。 139 00:10:16,916 --> 00:10:21,921 更に その混乱に乗じ 魔界の深淵に棲む大悪魔➨ 140 00:10:21,921 --> 00:10:25,391 アスモデウスが地上に現れたのです。 141 00:10:25,391 --> 00:10:31,431 人も動物も殺し尽くされ 国々は滅びの危機を迎えました。 142 00:10:31,431 --> 00:10:37,070 そんなとき 一人の聖女が アスモデウスに立ち向かいました。 143 00:10:37,070 --> 00:10:41,641 その名は フィアナ・イースフィル。 144 00:10:41,641 --> 00:10:46,145 後に 救国の聖女 フィアナと称えられる乙女です。 145 00:10:46,145 --> 00:10:51,784 フィアナは大規模な結界術で 魔物を一瞬にして消し去ると➨ 146 00:10:51,784 --> 00:10:58,458 不死身と言われるアスモデウスの体から その魂を切り離し封印しました。 147 00:10:58,458 --> 00:11:02,128 こうして 国々には平和が戻り➨ 148 00:11:02,128 --> 00:11:04,964 今に至ると伝えられています。 149 00:11:04,964 --> 00:11:10,036 つまり 大厄災が また起こるというのか? 150 00:11:10,036 --> 00:11:13,273 はい その可能性は高いかと。 151 00:11:13,273 --> 00:11:17,944 《私の臆測で 対策会議が開かれてしまった。 152 00:11:17,944 --> 00:11:22,615 そのうえ 意見の具申を 求められることになるなんて…》 153 00:11:22,615 --> 00:11:25,618 魔界が近づくと 具体的にどうなる? 154 00:11:25,618 --> 00:11:29,489 おそらく 魔物の出現は 10倍から20倍に増えるでしょう。 155 00:11:29,489 --> 00:11:32,025 (ヨルン)に 20倍!? 156 00:11:32,025 --> 00:11:35,295 今でさえ ようやく 抑え込んでいる状況なのに。 157 00:11:35,295 --> 00:11:39,933 はい そうなれば もはや 光の柱で 対処することはできません。 158 00:11:39,933 --> 00:11:43,636 となると 軍事力で 排除するしかないということか。 159 00:11:43,636 --> 00:11:49,309 しかし そのような不確かな情報で 国防費を増強するなど…。 160 00:11:49,309 --> 00:11:54,280 《そうですよね 他国から 来たばかりの小娘の話なんて➨ 161 00:11:54,280 --> 00:11:56,849 信じられなくて当たり前》 162 00:11:56,849 --> 00:11:59,252 《ユリウス:女がでしゃばるな! 恥ずかしい!》 163 00:12:01,454 --> 00:12:04,624 (オスヴァルト)よし とりあえず 国防の 予算を 3倍くらいにしてみるか。 164 00:12:04,624 --> 00:12:06,593 え…。 165 00:12:06,593 --> 00:12:10,296 し しかしながら すでに 今年の予算はひっ迫しており…! 166 00:12:10,296 --> 00:12:12,298 予算は あくまで予算。 167 00:12:12,298 --> 00:12:15,134 父上と兄上は 俺が説得しよう。 ですが…! 168 00:12:15,134 --> 00:12:18,304 何もなかったら それで何よりじゃないか。 169 00:12:18,304 --> 00:12:22,308 今は 後悔しないよう 行動することが大切だろう。 170 00:12:22,308 --> 00:12:24,611 (オスヴァルト)責任は すべて俺が取る。 171 00:12:24,611 --> 00:12:28,114 俺は フィリア殿に 全幅の信頼を寄せている。 172 00:12:28,114 --> 00:12:31,618 それだけのことを 彼女は示してくれた。 173 00:12:31,618 --> 00:12:34,554 ならば 俺たちも それに応えるのが礼儀だ。 174 00:12:34,554 --> 00:12:37,924 異議のある者はいるか? 175 00:12:37,924 --> 00:12:41,628 《どうして… そんなことが 言えるのでしょう。 176 00:12:41,628 --> 00:12:44,797 批判が怖くないのでしょうか。 177 00:12:44,797 --> 00:12:50,303 王族とはいえ 国費の無駄遣いは おとがめなしとはいかないはず。 178 00:12:50,303 --> 00:12:55,475 私が… 力になれることは…》 179 00:12:55,475 --> 00:12:58,811 臨時で増員できる兵士の数と その配置です。 180 00:12:58,811 --> 00:13:01,347 これでいかがでしょう? 181 00:13:01,347 --> 00:13:03,616 まったく足りませんね。 なぬっ!? 182 00:13:03,616 --> 00:13:05,618 これでは 多数の兵士が 犠牲になります。 183 00:13:05,618 --> 00:13:09,622 厳しいな。 兵士の数にも限りがある。 184 00:13:09,622 --> 00:13:11,791 《方法ならある。 185 00:13:11,791 --> 00:13:15,795 でも それをすれば…。 186 00:13:15,795 --> 00:13:20,233 今 私がすべきことは➨ 187 00:13:20,233 --> 00:13:22,502 パルナコルタの人々を守ること》 188 00:13:24,470 --> 00:13:27,440 一つだけ方法があります。 189 00:13:27,440 --> 00:13:31,110 大破邪魔法陣を この国全体に展開させるのです。 190 00:13:31,110 --> 00:13:34,147 大破邪魔法陣!? 191 00:13:34,147 --> 00:13:37,750 し しかし あれは いにしえの術式。 192 00:13:37,750 --> 00:13:41,888 古代語をマスターし 更に 系統の違う 魔術式の理解がなければ…。 193 00:13:41,888 --> 00:13:43,923 やれます。 194 00:13:43,923 --> 00:13:46,926 この魔法陣は 通常の結界のような 檻の機能はなく➨ 195 00:13:46,926 --> 00:13:49,829 魔物の弱体化に特化した結界です。 196 00:13:49,829 --> 00:13:52,231 領域内の魔物は破邪の力により➨ 197 00:13:52,231 --> 00:13:55,935 討伐が容易になります ただ…。 198 00:13:55,935 --> 00:13:59,272 何か問題があるのか? はい。 199 00:13:59,272 --> 00:14:01,574 大破邪魔法陣を展開するには➨ 200 00:14:01,574 --> 00:14:04,077 術式のコアとなる私が➨ 201 00:14:04,077 --> 00:14:06,579 中心点にいなくてはなりません。 202 00:14:06,579 --> 00:14:10,583 基本的に 王都から 動けなくなります。 203 00:14:10,583 --> 00:14:13,419 つまり 私は…。 204 00:14:13,419 --> 00:14:17,690 現状を行われているお務めが ほとんどできなくなるのです。 205 00:14:20,593 --> 00:14:23,730 え~っと それだけか? 206 00:14:23,730 --> 00:14:25,932 え? はい。 207 00:14:25,932 --> 00:14:28,768 はぁ… うむ それならばいい! 208 00:14:28,768 --> 00:14:31,437 フィリア殿は働きすぎだからな! 209 00:14:31,437 --> 00:14:35,375 (オスヴァルト)いや もしかして その術式を維持するのに➨ 210 00:14:35,375 --> 00:14:37,243 多大な労力がかかるとか。 211 00:14:37,243 --> 00:14:41,581 いえ 発動さえできれば あとは ほとんど疲れませんが。 212 00:14:41,581 --> 00:14:45,685 ならば 願ったり 叶ったりというものだ! 213 00:14:52,558 --> 00:14:57,230 我が国は また あなたに救われたな フィリア殿。 214 00:14:57,230 --> 00:14:59,599 どうした? 浮かない顔をして。 215 00:14:59,599 --> 00:15:02,402 何か他に 気がかりなことでもあるのか? 216 00:15:02,402 --> 00:15:04,437 いえ その…。 217 00:15:04,437 --> 00:15:07,073 故郷の妹のことを考えていまして。 218 00:15:07,073 --> 00:15:10,109 (オスヴァルト)ミア殿の? はい。 219 00:15:10,109 --> 00:15:12,478 彼女は優秀な聖女ですが➨ 220 00:15:12,478 --> 00:15:14,981 古代術式の 知識はありませんので➨ 221 00:15:14,981 --> 00:15:18,251 大破邪魔法陣を 作ることができないのです。 222 00:15:18,251 --> 00:15:22,755 だから 心配か? 223 00:15:22,755 --> 00:15:25,758 あ あの 申し訳ありません 殿下。 224 00:15:25,758 --> 00:15:28,928 私は もう パルナコルタの聖女ですのに…。 225 00:15:28,928 --> 00:15:30,930 謝る必要なんてないさ。 226 00:15:30,930 --> 00:15:35,434 (オスヴァルト)妹を心配しない 姉がどこにいる? 227 00:15:35,434 --> 00:15:38,604 遠慮はいらない。 助けてやるといい。 228 00:15:40,873 --> 00:15:43,109 でしたら…。 229 00:15:43,109 --> 00:15:47,180 手紙を… 手紙を 送ってもよろしいでしょうか? 230 00:15:50,583 --> 00:15:53,586 《ミア:やっぱり納得できないわ。 231 00:15:53,586 --> 00:15:55,922 あの姉さんが 私に何も告げず➨ 232 00:15:55,922 --> 00:15:58,090 自ら隣国に行ってしまうなんて! 233 00:15:58,090 --> 00:16:02,562 お父様とお母様は 姉さんが望んだの一点張り。 234 00:16:02,562 --> 00:16:04,964 だとしたら…。 235 00:16:04,964 --> 00:16:09,001 婚約者のユリウス殿下に お話を聞いてみるべきよね。 236 00:16:09,001 --> 00:16:12,238 涙ながらに 姉さんを 見送ったという話だし》 237 00:16:12,238 --> 00:16:14,240 (ノック) 238 00:16:14,240 --> 00:16:16,409 ユリウス殿下 お呼びと聞きました。 239 00:16:16,409 --> 00:16:18,744 ご用は…。 240 00:16:18,744 --> 00:16:21,080 ミア・アデナウアー。 241 00:16:21,080 --> 00:16:23,082 僕の妻になってくれないか? 242 00:16:23,082 --> 00:16:25,084 《はぁ?》 243 00:16:25,084 --> 00:16:27,753 可憐で美しい君こそ➨ 244 00:16:27,753 --> 00:16:31,090 ジルトニア第二王子たる 僕の妻にふさわしい! 245 00:16:31,090 --> 00:16:33,125 《何言ってるの この人…。 246 00:16:33,125 --> 00:16:36,662 姉さんを失って すぐ 別の女性に プロポーズするなんて。 247 00:16:36,662 --> 00:16:39,265 しかも その妹に…。 248 00:16:39,265 --> 00:16:42,435 普通に気持ち悪い…。 249 00:16:42,435 --> 00:16:44,437 まさか…!》 250 00:16:44,437 --> 00:16:47,840 《フィリアが殿下に嫁げば 王室と懇意になれますわ。 251 00:16:47,840 --> 00:16:51,744 ようやく 我が家の 役に立ってくれたというわけだ》 252 00:16:51,744 --> 00:16:54,113 《姉さんがいなくなっても➨ 253 00:16:54,113 --> 00:16:58,684 2人が平気な顔をしていたのは このことを知っていたから…》 254 00:16:58,684 --> 00:17:01,787 さぁ 早く答えを聞かせてくれ! 255 00:17:01,787 --> 00:17:03,789 《ありえない…。 256 00:17:03,789 --> 00:17:06,325 だけど 何があったか 知るためには➨ 257 00:17:06,325 --> 00:17:09,629 この人の口から 真実を聞き出すしか…。 258 00:17:09,629 --> 00:17:12,965 やるしかない…!》 259 00:17:12,965 --> 00:17:15,768 ミア…? 殿下…。 260 00:17:15,768 --> 00:17:18,271 少しだけ考えさせてください。 261 00:17:18,271 --> 00:17:23,276 姉が隣国に行って間もないのに 結婚なんて とても…。 262 00:17:23,276 --> 00:17:25,711 う うむ そうだな。 263 00:17:25,711 --> 00:17:28,948 これは僕が少々軽率だったようだ。 264 00:17:28,948 --> 00:17:32,785 《今 彼の不興を買うのは悪手。 265 00:17:32,785 --> 00:17:37,356 自分を殺して接しなきゃ 求婚を 簡単に受けるのもよくないわ。 266 00:17:37,356 --> 00:17:42,295 焦らして 冷静さを失わせて 欲しい情報を引き出すの。 267 00:17:42,295 --> 00:17:44,697 駆け引きは得意じゃないけど➨ 268 00:17:44,697 --> 00:17:47,800 姉さんのためなら なんだってやってみせる…!》 269 00:17:47,800 --> 00:17:51,137 とっても うれしいですわ 殿下! 270 00:17:51,137 --> 00:17:55,641 《いつも ニコニコしてると思ったら 大間違いなんだから!》 271 00:17:57,610 --> 00:18:02,982 《この日から 私は ことの真相を 本気で調べることにした。 272 00:18:02,982 --> 00:18:06,452 父の書斎からは 見たこともない屋敷の設計図と➨ 273 00:18:06,452 --> 00:18:08,454 たくさんの契約書が。 274 00:18:08,454 --> 00:18:12,992 母の部屋からは 新しい宝石箱が見つかった》 275 00:18:12,992 --> 00:18:17,029 フィリアには おもしろみってものがなかった。 276 00:18:17,029 --> 00:18:20,633 《したくもないデートで 殿下のご機嫌を取り➨ 277 00:18:20,633 --> 00:18:23,602 聖女のお務めも 果たさなければならない。 278 00:18:23,602 --> 00:18:27,139 姉さんがいなくなってから 魔物は増えるばかり。 279 00:18:27,139 --> 00:18:29,709 私では守るだけで手いっぱい。 280 00:18:29,709 --> 00:18:31,677 だけど…》 281 00:18:33,646 --> 00:18:36,148 頑張るからね。 282 00:18:36,148 --> 00:18:39,118 姉さん…。 283 00:18:41,120 --> 00:18:45,091 ミアは いったい 何を気にしているのかしら? 284 00:18:45,091 --> 00:18:47,293 もし 殿下のお気が変わったら。 285 00:18:47,293 --> 00:18:50,162 なに 心配はいらない。 286 00:18:52,932 --> 00:18:55,334 《今日こそ 殿下を油断させて➨ 287 00:18:55,334 --> 00:18:57,436 口を割らせてやるわ》 288 00:18:57,436 --> 00:19:00,940 アデナウアー侯爵も うまくやったものだな。 289 00:19:00,940 --> 00:19:03,609 やっかい払いをして 大金を巻き上げたあげく➨ 290 00:19:03,609 --> 00:19:06,479 侯爵にしてもらうとは。 291 00:19:06,479 --> 00:19:09,749 ユリウス殿下とアデナウアー侯爵は 大喜びで➨ 292 00:19:09,749 --> 00:19:12,952 フィリア様を売り飛ばす計画を 立てたそうじゃないか。 293 00:19:12,952 --> 00:19:16,088 かわいげのない聖女様だったが➨ 294 00:19:16,088 --> 00:19:20,426 まさか 婚約者と両親にも 嫌われるとは気の毒に! 295 00:19:20,426 --> 00:19:23,796 《何を… 言ってるの…?》 296 00:19:23,796 --> 00:19:26,432 国王陛下が病で 伏せっておられる隙に➨ 297 00:19:26,432 --> 00:19:28,434 やってくれたものだ。 298 00:19:28,434 --> 00:19:32,104 侯爵は これで多額の報奨金を 手に入れたんだろう? 299 00:19:32,104 --> 00:19:36,442 そのカネで新しい屋敷を買うそうだ。 あやかりたいねぇ。 300 00:19:36,442 --> 00:19:38,477 《すべてが つながった。 301 00:19:38,477 --> 00:19:41,180 あの人たちは 姉さんを売って…》 302 00:19:44,417 --> 00:19:47,119 《信じていたかった。 303 00:19:47,119 --> 00:19:50,289 私の両親は いい人間だと。 304 00:19:50,289 --> 00:19:53,426 姉さんへの態度に 疑問を持つことはあった。 305 00:19:53,426 --> 00:19:56,262 だけど 私は…。 306 00:19:56,262 --> 00:19:58,931 本当のことを知るのが怖くて➨ 307 00:19:58,931 --> 00:20:01,434 盲目のままでいた…!》 308 00:20:01,434 --> 00:20:03,936 姉さん…! 309 00:20:03,936 --> 00:20:07,640 姉さんは ずっと こんな冷たい世界にいたの? 310 00:20:09,608 --> 00:20:11,610 ごめんなさい…。 311 00:20:11,610 --> 00:20:14,580 ごめんなさい… フィリア姉さん…! 312 00:20:16,615 --> 00:20:20,152 今日こそ いい返事を してくれるだろうね。 313 00:20:20,152 --> 00:20:23,723 殿下 姉は 本当に 自分の意思で➨ 314 00:20:23,723 --> 00:20:25,925 パルナコルタ行きを決めたのですか? 315 00:20:25,925 --> 00:20:29,428 はぁ~ また その話か。 316 00:20:29,428 --> 00:20:32,832 (ユリウス)フィリアは 自分の意思で 僕との婚約を破棄し➨ 317 00:20:32,832 --> 00:20:35,935 自らの道を選んだのだ。 318 00:20:35,935 --> 00:20:38,437 思えば 彼女らしい選択だ。 319 00:20:38,437 --> 00:20:42,641 自分の能力をひけらかすのが 大好きだったからな。 320 00:20:42,641 --> 00:20:46,278 あの悪癖には 僕も へきえきしていたのだよ。 321 00:20:46,278 --> 00:20:50,649 文句を言われるのは 婚約者の この僕だからね。 322 00:20:50,649 --> 00:20:54,787 (ユリウス)その点 ミア 君は余計なことをせず➨ 323 00:20:54,787 --> 00:20:57,590 聖女の務めのみに専念している。 324 00:20:57,590 --> 00:21:00,593 みんな 美しい君のことが好きだし かわいらしい➨ 325 00:21:00,593 --> 00:21:02,762 その笑顔もすばらしい! 326 00:21:02,762 --> 00:21:05,097 (ユリウス)僕は わかっているよ。 327 00:21:05,097 --> 00:21:08,434 本当の意味で 歴代最高の聖女は君だ。 328 00:21:08,434 --> 00:21:12,104 フィリアが歴代最高とか 評価されていたから➨ 329 00:21:12,104 --> 00:21:14,473 つきあってみたが あれには➨ 330 00:21:14,473 --> 00:21:16,775 かわいらしさ というものが欠けていた! 331 00:21:16,775 --> 00:21:20,946 君は すでに 姉を超えている。 自信を持て! 332 00:21:20,946 --> 00:21:22,915 はい。 333 00:21:22,915 --> 00:21:25,317 なに 遠慮はいらないさ。 334 00:21:25,317 --> 00:21:30,456 (ユリウス)フィリアも隣国の聖女として 新たな人生を歩み出しているんだ。 335 00:21:30,456 --> 00:21:35,227 彼女も愛する妹の幸せを 願っていると思うぞ! 336 00:21:37,596 --> 00:21:39,565 殿下…。 337 00:21:39,565 --> 00:21:42,401 今回のお話 お受けいたします! 338 00:21:42,401 --> 00:21:44,737 はっ… そうか! はい! 339 00:21:44,737 --> 00:21:46,739 おおっ…! 340 00:21:46,739 --> 00:21:48,807 《この男と婚約しよう。 341 00:21:48,807 --> 00:21:51,410 有頂天にさせて 泳がせて➨ 342 00:21:51,410 --> 00:21:56,949 そして いちばんいいところで 裏切ってあげる。 343 00:21:56,949 --> 00:22:02,087 だって 姉さんを裏切った報いを 受けてもらわなきゃ➨ 344 00:22:02,087 --> 00:22:04,089 許せないものね》