1 00:00:34,868 --> 00:00:37,371 (吠え声) 2 00:00:37,371 --> 00:00:42,542 (リーナ)お掃除は…! 3 00:00:42,542 --> 00:00:45,445 徹底的にいたします! 4 00:00:47,881 --> 00:00:51,985 (レオナルド)そう 何事も 完璧に! 5 00:00:55,055 --> 00:00:57,257 なにせ 執事ですから。 6 00:00:59,393 --> 00:01:03,230 《フィリア:パルナコルタは 屈強な騎士団で有名な国。 7 00:01:03,230 --> 00:01:07,234 ここでは 執事やメイドまで武芸を 身につけているのでしょうか》 8 00:01:09,570 --> 00:01:11,572 《それにしても…。 9 00:01:11,572 --> 00:01:13,974 すっごく強いな…》 10 00:02:55,876 --> 00:02:59,212 フィリア様 お掃除 終わりました! 11 00:02:59,212 --> 00:03:01,214 お疲れさまです。 12 00:03:01,214 --> 00:03:03,216 お二人とも すばらしい手際でしたね。 13 00:03:03,216 --> 00:03:06,720 いえいえ 聖域内で 魔物が弱体化しておりますし➡ 14 00:03:06,720 --> 00:03:08,889 それに…! 15 00:03:08,889 --> 00:03:12,392 先日 フィリア様に いただいたポーションのおかげで➡ 16 00:03:12,392 --> 00:03:16,229 このレオナルド 全盛期の力が よみがえってまいりました! 17 00:03:16,229 --> 00:03:19,399 髪も ほら このように黒々と。 18 00:03:19,399 --> 00:03:23,570 私も すっごく体調がいいんです! さすが フィリア様! 19 00:03:23,570 --> 00:03:27,741 いえ あれは ごく初歩的なものですから。 20 00:03:27,741 --> 00:03:30,911 あの~ ずっと 気になっていたんですけど➡ 21 00:03:30,911 --> 00:03:33,847 それは 何を書き留めて いらっしゃるんですか? 22 00:03:33,847 --> 00:03:36,349 これですか? 23 00:03:36,349 --> 00:03:39,019 地図に魔物の出現場所や規模➡ 24 00:03:39,019 --> 00:03:42,355 狂暴さなどの情報を メモしているんです。 25 00:03:42,355 --> 00:03:45,892 そういえば 最近 特に数が多かったですよね。 26 00:03:45,892 --> 00:03:49,229 せん滅しても しばらくすると また出てくるし➡ 27 00:03:49,229 --> 00:03:52,399 あれって どうなってるんですかね。 28 00:03:52,399 --> 00:03:54,568 それはですね➡ 29 00:03:54,568 --> 00:03:58,071 世界には 私たち人間が暮らす 地上の他に 2つ➡ 30 00:03:58,071 --> 00:04:01,074 天界と魔界が存在するのです。 31 00:04:01,074 --> 00:04:04,077 魔物は本来 魔界側の存在ですが➡ 32 00:04:04,077 --> 00:04:07,247 時に その一部が この地上に 出てくることがあるので。 33 00:04:07,247 --> 00:04:10,417 一部で あんなにですか? 34 00:04:10,417 --> 00:04:14,921 ええ 魔界で魔物の巣が増えれば 魔物の数も増える。 35 00:04:14,921 --> 00:04:17,991 その分 地上に出てくる 頻度や数も…。 36 00:04:20,093 --> 00:04:23,930 フィリア様。 馬車の用意ができましたぞ。 37 00:04:23,930 --> 00:04:28,435 屋敷に戻りましょうか。 はい ところで フィリア様➡ 38 00:04:28,435 --> 00:04:31,104 今日のお務めは これで終わりですよね? 39 00:04:31,104 --> 00:04:33,340 そうですが…。 40 00:04:33,340 --> 00:04:35,675 それじゃあ…! 41 00:04:35,675 --> 00:04:38,512 オスヴァルト殿下! ごきげんよう! 42 00:04:38,512 --> 00:04:43,517 殿下 野菜 持ってっておくれよ! (オスヴァルト)おう あとで寄る! 43 00:04:43,517 --> 00:04:46,520 おや 用事かい? ああ。 44 00:04:46,520 --> 00:04:49,022 今日は これから デートなんだ。 45 00:04:49,022 --> 00:04:52,025 (みんな)はっ… デート!? 46 00:04:52,025 --> 00:04:56,029 フィリア殿 早く来たつもり…。 47 00:05:01,868 --> 00:05:05,205 ああ すまない 待たせたな。 48 00:05:05,205 --> 00:05:07,407 とんでもございません。 49 00:05:10,210 --> 00:05:14,214 ((デートしましょう! デ… デートというのは➡ 50 00:05:14,214 --> 00:05:18,051 言葉は聞いたことがありますが 何をすれば? 51 00:05:18,051 --> 00:05:22,722 う~ん 今日は とりあえず アルムブルクの見物でしょうか~。 52 00:05:22,722 --> 00:05:26,893 大丈夫! ちゃんと 案内人も連れてきますので! 53 00:05:26,893 --> 00:05:29,396 案内人?)) 54 00:05:29,396 --> 00:05:33,700 《それが なぜ 王子… オスヴァルト殿下なんですか…》 55 00:05:33,700 --> 00:05:37,704 聖女様をエスコートする 栄誉を賜れるとは光栄だ。 56 00:05:37,704 --> 00:05:41,208 アルムブルクを ご案内しよう! 57 00:05:41,208 --> 00:05:45,045 この辺は 商業区 欲しいものがあれば➡ 58 00:05:45,045 --> 00:05:47,714 まずは ここに来るといい。 59 00:05:47,714 --> 00:05:52,219 実は ここ数か月 魔物の被害で 街の外に出るのも➡ 60 00:05:52,219 --> 00:05:54,554 ままならない状態だったんだ。 61 00:05:54,554 --> 00:05:57,891 (オスヴァルト)それが フィリア殿のおかげで 一気に改善した。 62 00:05:57,891 --> 00:06:00,727 街に活気が戻って 皆 うれしそうだ。 63 00:06:00,727 --> 00:06:03,063 俺も とても うれしい。 64 00:06:03,063 --> 00:06:06,733 あなたのおかげだ。 本当にありがとう。 65 00:06:08,735 --> 00:06:13,740 《感謝された…。 仕事をしただけなのに。 66 00:06:13,740 --> 00:06:16,910 なんだろう この胸のざわつき…》 67 00:06:16,910 --> 00:06:20,247 フ~ フフフッ! 68 00:06:20,247 --> 00:06:22,749 何か? いいえ~。 69 00:06:22,749 --> 00:06:26,086 あっ 聖女様だ! 70 00:06:26,086 --> 00:06:30,090 フィリア様 まさか 本当に パルナコルタにいらっしゃるとは。 71 00:06:30,090 --> 00:06:32,259 たしか あなたは…。 72 00:06:32,259 --> 00:06:37,330 はい 以前 ジルトニアで陳情を 聞いていただいた商人です。 73 00:06:37,330 --> 00:06:40,834 おかげさまで こうして 商売を続けております。 74 00:06:40,834 --> 00:06:45,338 息子です さぁ ごあいさつを。 こんにちは。 75 00:06:45,338 --> 00:06:47,641 こんにちは。 76 00:06:50,176 --> 00:06:52,846 《いけない…。 また 怖がらせてしまう》 77 00:06:52,846 --> 00:06:55,515 フィリア様 ありがとう。 78 00:06:55,515 --> 00:06:58,685 お父さん ずっとお仕事に 出られなくて困ってたんだ。 79 00:06:58,685 --> 00:07:01,354 だから ありがとう! 80 00:07:01,354 --> 00:07:06,192 ど… どういたしまして。 うん! 81 00:07:06,192 --> 00:07:08,194 ああ…! 82 00:07:08,194 --> 00:07:12,032 聖女様だ! パルナコルタに来てくれてありがとう! 83 00:07:12,032 --> 00:07:15,869 ジルトニアから わざわざ…! ちゃんと ごはん食べてる? 84 00:07:15,869 --> 00:07:18,972 あっ… あの…。 85 00:07:22,042 --> 00:07:24,210 行こう! 86 00:07:24,210 --> 00:07:26,379 ああっ…! (オスヴァルト)みんな すまん! 87 00:07:26,379 --> 00:07:28,548 今日は 俺が先約なんだ! 88 00:07:28,548 --> 00:07:32,052 殿下 グッジョブ! 89 00:07:32,052 --> 00:07:35,021 驚かせてしまって すまない。 90 00:07:35,021 --> 00:07:37,190 お詫びにと言ってはなんだが➡ 91 00:07:37,190 --> 00:07:39,192 好きなものを頼んでくれ。 92 00:07:39,192 --> 00:07:41,361 ここの菓子は おいしいぞ。 93 00:07:41,361 --> 00:07:43,697 (オスヴァルト)フィリア殿は どんな菓子が好きなんだ? 94 00:07:43,697 --> 00:07:45,865 好き…。 95 00:07:50,203 --> 00:07:53,206 迷ってるなら 俺のオススメでいいだろうか? 96 00:07:53,206 --> 00:07:55,976 あ はい お願いします。 97 00:08:00,380 --> 00:08:05,885 《な… 慣れない。 こういうとき どうしたら…》 98 00:08:05,885 --> 00:08:09,889 フィリア殿 まずは この1週間の働きに➡ 99 00:08:09,889 --> 00:08:13,393 改めて 感謝申し上げる。 100 00:08:13,393 --> 00:08:17,397 だが 働きすぎとの 報告も受けている。 101 00:08:17,397 --> 00:08:21,568 フィリア殿 休むことも仕事のうちだ。 102 00:08:21,568 --> 00:08:25,405 《休むことが仕事…》 103 00:08:25,405 --> 00:08:28,742 あなたは もっと 自分の時間を 持つべきだと思う。 104 00:08:28,742 --> 00:08:31,077 そこでだ。 105 00:08:31,077 --> 00:08:33,179 あなたについて教えてくれ。 106 00:08:33,179 --> 00:08:37,517 (オスヴァルト)好きなもの 嫌いなもの 興味があることなんでもいい。 107 00:08:37,517 --> 00:08:42,021 聖女としてではなく フィリア・アデナウアー あなたのことが知りたい。 108 00:08:42,021 --> 00:08:44,190 《まぁ…!》 109 00:08:44,190 --> 00:08:49,696 《そう言われても 困ってしまいますね だって➡ 110 00:08:49,696 --> 00:08:55,201 自分が どう思っているかなんて 考える暇はありませんでしたし➡ 111 00:08:55,201 --> 00:08:59,205 何より 許されませんでしたので》 112 00:08:59,205 --> 00:09:03,543 ♬~ 113 00:09:03,543 --> 00:09:08,214 《心が落ち着く… いい香り。 114 00:09:08,214 --> 00:09:10,383 そうか…》 115 00:09:10,383 --> 00:09:13,153 紅茶が好きです。 116 00:09:15,221 --> 00:09:19,392 《ああ こういうことでいいんだ》 117 00:09:21,561 --> 00:09:26,232 でも それ以上は まだちょっと 自分でも わからなくて。 118 00:09:26,232 --> 00:09:29,402 なら これから 少しずつ探していこう。 119 00:09:29,402 --> 00:09:32,572 そうだ このあと 行きたい場所はあるか? 120 00:09:32,572 --> 00:09:34,541 どこへなりとも連れて行くぞ。 121 00:09:36,476 --> 00:09:40,313 あの… では ひとつよろしいですか? 122 00:09:40,313 --> 00:09:43,149 キタキター! 123 00:09:43,149 --> 00:09:47,654 王城の書庫へ 禁書棚の 閲覧許可をいただけますか? 124 00:09:50,490 --> 00:09:53,326 いったい 何を そんなに調べているんだ? 125 00:09:53,326 --> 00:09:57,163 最近 パルナコルタで出現している 魔物の数ですが➡ 126 00:09:57,163 --> 00:10:01,668 立地と聖女不在だけでは 説明できないレベルなのです。 127 00:10:01,668 --> 00:10:06,506 私が出発する前 ジルトニアでも 似た現象が起こっていました。 128 00:10:06,506 --> 00:10:09,008 ん…。 急激な魔物の増加。 129 00:10:09,008 --> 00:10:12,846 これと同じことがあったと ジルトニアの古い歴史書で➡ 130 00:10:12,846 --> 00:10:16,950 見たことがあります。 そして ここにも その記録が。 131 00:10:19,352 --> 00:10:25,692 私の推測が正しければ 魔界が地上に近づいています。 132 00:10:25,692 --> 00:10:28,194 それは つまり…。 133 00:10:28,194 --> 00:10:31,865 どういうことなんだ? あ…。 134 00:10:31,865 --> 00:10:34,701 《そうでした。 説明が必要ですよね》 135 00:10:34,701 --> 00:10:36,736 《フィリア様…! 136 00:10:36,736 --> 00:10:39,906 これ 全然デートじゃないですよ~》 137 00:10:41,908 --> 00:10:47,080 今より 400年前 魔界が 地上に近づく周期が訪れ➡ 138 00:10:47,080 --> 00:10:49,749 地上は大量の魔物であふれました。 139 00:10:49,749 --> 00:10:54,754 更に その混乱に乗じ 魔界の深淵に棲む大悪魔➡ 140 00:10:54,754 --> 00:10:58,258 アスモデウスが地上に現れたのです。 141 00:10:58,258 --> 00:11:04,264 人も動物も殺し尽くされ 国々は滅びの危機を迎えました。 142 00:11:04,264 --> 00:11:09,769 そんなとき 一人の聖女が アスモデウスに立ち向かいました。 143 00:11:09,769 --> 00:11:14,440 その名は フィアナ・イースフィル。 144 00:11:14,440 --> 00:11:18,945 後に 救国の聖女 フィアナと称えられる乙女です。 145 00:11:18,945 --> 00:11:24,617 フィアナは大規模な結界術で 魔物を一瞬にして消し去ると➡ 146 00:11:24,617 --> 00:11:31,291 不死身と言われるアスモデウスの体から その魂を切り離し封印しました。 147 00:11:31,291 --> 00:11:34,861 こうして 国々には平和が戻り➡ 148 00:11:34,861 --> 00:11:37,697 今に至ると伝えられています。 149 00:11:37,697 --> 00:11:42,702 つまり 大厄災が また起こるというのか? 150 00:11:42,702 --> 00:11:46,039 はい その可能性は高いかと。 151 00:11:46,039 --> 00:11:50,710 《私の臆測で 対策会議が開かれてしまった。 152 00:11:50,710 --> 00:11:55,381 そのうえ 意見の具申を 求められることになるなんて…》 153 00:11:55,381 --> 00:11:58,384 魔界が近づくと 具体的にどうなる? 154 00:11:58,384 --> 00:12:02,221 おそらく 魔物の出現は 10倍から20倍に増えるでしょう。 155 00:12:02,221 --> 00:12:04,724 (ヨルン)に 20倍!? 156 00:12:04,724 --> 00:12:08,061 今でさえ ようやく 抑え込んでいる状況なのに。 157 00:12:08,061 --> 00:12:12,732 はい そうなれば もはや 光の柱で 対処することはできません。 158 00:12:12,732 --> 00:12:16,402 となると 軍事力で 排除するしかないということか。 159 00:12:16,402 --> 00:12:22,075 しかし そのような不確かな情報で 国防費を増強するなど…。 160 00:12:22,075 --> 00:12:27,080 《そうですよね 他国から 来たばかりの小娘の話なんて➡ 161 00:12:27,080 --> 00:12:29,582 信じられなくて当たり前》 162 00:12:29,582 --> 00:12:31,985 ((ユリウス:女がでしゃばるな! 恥ずかしい!)) 163 00:12:34,220 --> 00:12:37,390 (オスヴァルト)よし とりあえず 国防の 予算を 3倍くらいにしてみるか。 164 00:12:37,390 --> 00:12:39,392 え…。 165 00:12:39,392 --> 00:12:43,062 し しかしながら すでに 今年の予算はひっ迫しており…! 166 00:12:43,062 --> 00:12:45,064 予算は あくまで予算。 167 00:12:45,064 --> 00:12:47,900 父上と兄上は 俺が説得しよう。 ですが…! 168 00:12:47,900 --> 00:12:51,070 何もなかったら それで何よりじゃないか。 169 00:12:51,070 --> 00:12:55,074 今は 後悔しないよう 行動することが大切だろう。 170 00:12:55,074 --> 00:12:57,410 (オスヴァルト)責任は すべて俺が取る。 171 00:12:57,410 --> 00:13:00,913 俺は フィリア殿に 全幅の信頼を寄せている。 172 00:13:00,913 --> 00:13:04,417 それだけのことを 彼女は示してくれた。 173 00:13:04,417 --> 00:13:07,253 ならば 俺たちも それに応えるのが礼儀だ。 174 00:13:07,253 --> 00:13:10,757 異議のある者はいるか? 175 00:13:10,757 --> 00:13:14,427 《どうして… そんなことが 言えるのでしょう。 176 00:13:14,427 --> 00:13:17,597 批判が怖くないのでしょうか。 177 00:13:17,597 --> 00:13:23,102 王族とはいえ 国費の無駄遣いは おとがめなしとはいかないはず。 178 00:13:23,102 --> 00:13:28,274 私が… 力になれることは…》 179 00:13:28,274 --> 00:13:31,611 臨時で増員できる兵士の数と その配置です。 180 00:13:31,611 --> 00:13:34,047 これでいかがでしょう? 181 00:13:34,047 --> 00:13:36,382 まったく足りませんね。 なぬっ!? 182 00:13:36,382 --> 00:13:38,384 これでは 多数の兵士が 犠牲になります。 183 00:13:38,384 --> 00:13:42,388 厳しいな。 兵士の数にも限りがある。 184 00:13:42,388 --> 00:13:44,557 《方法ならある。 185 00:13:44,557 --> 00:13:48,528 でも それをすれば…。 186 00:13:48,528 --> 00:13:52,899 今 私がすべきことは➡ 187 00:13:52,899 --> 00:13:55,168 パルナコルタの人々を守ること》 188 00:13:57,236 --> 00:14:00,239 一つだけ方法があります。 189 00:14:00,239 --> 00:14:03,910 大破邪魔法陣を この国全体に展開させるのです。 190 00:14:03,910 --> 00:14:06,913 大破邪魔法陣!? 191 00:14:06,913 --> 00:14:10,583 し しかし あれは いにしえの術式。 192 00:14:10,583 --> 00:14:14,754 古代語をマスターし 更に 系統の違う 魔術式の理解がなければ…。 193 00:14:14,754 --> 00:14:16,756 やれます。 194 00:14:16,756 --> 00:14:19,759 この魔法陣は 通常の結界のような 檻の機能はなく➡ 195 00:14:19,759 --> 00:14:22,595 魔物の弱体化に特化した結界です。 196 00:14:22,595 --> 00:14:25,098 領域内の魔物は破邪の力により➡ 197 00:14:25,098 --> 00:14:28,735 討伐が容易になります ただ…。 198 00:14:28,735 --> 00:14:32,105 何か問題があるのか? はい。 199 00:14:32,105 --> 00:14:34,340 大破邪魔法陣を展開するには➡ 200 00:14:34,340 --> 00:14:36,843 術式のコアとなる私が➡ 201 00:14:36,843 --> 00:14:39,345 中心点にいなくてはなりません。 202 00:14:39,345 --> 00:14:43,349 基本的に 王都から 動けなくなります。 203 00:14:43,349 --> 00:14:46,185 つまり 私は…。 204 00:14:46,185 --> 00:14:50,490 現状を行われているお務めが ほとんどできなくなるのです。 205 00:14:53,393 --> 00:14:56,529 え~っと それだけか? 206 00:14:56,529 --> 00:14:58,698 え? はい。 207 00:14:58,698 --> 00:15:01,534 はぁ… うむ それならばいい! 208 00:15:01,534 --> 00:15:04,203 フィリア殿は働きすぎだからな! 209 00:15:04,203 --> 00:15:08,040 (オスヴァルト)いや もしかして その術式を維持するのに➡ 210 00:15:08,040 --> 00:15:10,042 多大な労力がかかるとか。 211 00:15:10,042 --> 00:15:14,380 いえ 発動さえできれば あとは ほとんど疲れませんが。 212 00:15:14,380 --> 00:15:18,484 ならば 願ったり 叶ったりというものだ! 213 00:15:25,391 --> 00:15:30,062 我が国は また あなたに救われたな フィリア殿。 214 00:15:30,062 --> 00:15:32,398 どうした? 浮かない顔をして。 215 00:15:32,398 --> 00:15:35,201 何か他に 気がかりなことでもあるのか? 216 00:15:35,201 --> 00:15:37,203 いえ その…。 217 00:15:37,203 --> 00:15:39,872 故郷の妹のことを考えていまして。 218 00:15:39,872 --> 00:15:42,875 (オスヴァルト)ミア殿の? はい。 219 00:15:42,875 --> 00:15:45,211 彼女は優秀な聖女ですが➡ 220 00:15:45,211 --> 00:15:47,713 古代術式の 知識はありませんので➡ 221 00:15:47,713 --> 00:15:51,050 大破邪魔法陣を 作ることができないのです。 222 00:15:51,050 --> 00:15:55,555 だから 心配か? 223 00:15:55,555 --> 00:15:58,558 あ あの 申し訳ありません 殿下。 224 00:15:58,558 --> 00:16:01,727 私は もう パルナコルタの聖女ですのに…。 225 00:16:01,727 --> 00:16:03,729 謝る必要なんてないさ。 226 00:16:03,729 --> 00:16:08,234 (オスヴァルト)妹を心配しない 姉がどこにいる? 227 00:16:08,234 --> 00:16:11,404 遠慮はいらない。 助けてやるといい。 228 00:16:13,573 --> 00:16:15,875 でしたら…。 229 00:16:15,875 --> 00:16:19,979 手紙を… 手紙を 送ってもよろしいでしょうか? 230 00:16:23,416 --> 00:16:26,419 《ミア:やっぱり納得できないわ。 231 00:16:26,419 --> 00:16:28,754 あの姉さんが 私に何も告げず➡ 232 00:16:28,754 --> 00:16:30,923 自ら隣国に行ってしまうなんて! 233 00:16:30,923 --> 00:16:35,328 お父様とお母様は 姉さんが望んだの一点張り。 234 00:16:35,328 --> 00:16:37,663 だとしたら…。 235 00:16:37,663 --> 00:16:41,667 婚約者のユリウス殿下に お話を聞いてみるべきよね。 236 00:16:41,667 --> 00:16:45,004 涙ながらに 姉さんを 見送ったという話だし》 237 00:16:45,004 --> 00:16:47,006 (ノック) 238 00:16:47,006 --> 00:16:49,175 ユリウス殿下 お呼びと聞きました。 239 00:16:49,175 --> 00:16:51,510 ご用は…。 240 00:16:51,510 --> 00:16:53,846 ミア・アデナウアー。 241 00:16:53,846 --> 00:16:55,848 僕の妻になってくれないか? 242 00:16:55,848 --> 00:16:57,850 《はぁ?》 243 00:16:57,850 --> 00:17:00,519 可憐で美しい君こそ➡ 244 00:17:00,519 --> 00:17:03,856 ジルトニア第二王子たる 僕の妻にふさわしい! 245 00:17:03,856 --> 00:17:05,858 《何言ってるの この人…。 246 00:17:05,858 --> 00:17:09,362 姉さんを失って すぐ 別の女性に プロポーズするなんて。 247 00:17:09,362 --> 00:17:12,031 しかも その妹に…。 248 00:17:12,031 --> 00:17:15,201 普通に気持ち悪い…。 249 00:17:15,201 --> 00:17:17,203 まさか…!》 250 00:17:17,203 --> 00:17:20,540 ((フィリアが殿下に嫁げば 王室と懇意になれますわ。 251 00:17:20,540 --> 00:17:24,543 ようやく 我が家の 役に立ってくれたというわけだ)) 252 00:17:24,543 --> 00:17:26,879 《姉さんがいなくなっても➡ 253 00:17:26,879 --> 00:17:31,384 2人が平気な顔をしていたのは このことを知っていたから…》 254 00:17:31,384 --> 00:17:34,520 さぁ 早く答えを聞かせてくれ! 255 00:17:34,520 --> 00:17:36,522 《ありえない…。 256 00:17:36,522 --> 00:17:39,025 だけど 何があったか 知るためには➡ 257 00:17:39,025 --> 00:17:42,361 この人の口から 真実を聞き出すしか…。 258 00:17:42,361 --> 00:17:45,698 やるしかない…!》 259 00:17:45,698 --> 00:17:48,534 ミア…? 殿下…。 260 00:17:48,534 --> 00:17:51,037 少しだけ考えさせてください。 261 00:17:51,037 --> 00:17:56,042 姉が隣国に行って間もないのに 結婚なんて とても…。 262 00:17:56,042 --> 00:17:58,377 う うむ そうだな。 263 00:17:58,377 --> 00:18:01,714 これは僕が少々軽率だったようだ。 264 00:18:01,714 --> 00:18:05,551 《今 彼の不興を買うのは悪手。 265 00:18:05,551 --> 00:18:10,056 自分を殺して接しなきゃ 求婚を 簡単に受けるのもよくないわ。 266 00:18:10,056 --> 00:18:15,061 焦らして 冷静さを失わせて 欲しい情報を引き出すの。 267 00:18:15,061 --> 00:18:17,396 駆け引きは得意じゃないけど➡ 268 00:18:17,396 --> 00:18:20,566 姉さんのためなら なんだってやってみせる…!》 269 00:18:20,566 --> 00:18:23,903 とっても うれしいですわ 殿下! 270 00:18:23,903 --> 00:18:28,374 《いつも ニコニコしてると思ったら 大間違いなんだから!》 271 00:18:30,409 --> 00:18:35,681 《この日から 私は ことの真相を 本気で調べることにした。 272 00:18:35,681 --> 00:18:39,185 父の書斎からは 見たこともない屋敷の設計図と➡ 273 00:18:39,185 --> 00:18:41,187 たくさんの契約書が。 274 00:18:41,187 --> 00:18:45,691 母の部屋からは 新しい宝石箱が見つかった》 275 00:18:45,691 --> 00:18:49,695 フィリアには おもしろみってものがなかった。 276 00:18:49,695 --> 00:18:53,366 《したくもないデートで 殿下のご機嫌を取り➡ 277 00:18:53,366 --> 00:18:56,369 聖女のお務めも 果たさなければならない。 278 00:18:56,369 --> 00:18:59,872 姉さんがいなくなってから 魔物は増えるばかり。 279 00:18:59,872 --> 00:19:02,375 私では守るだけで手いっぱい。 280 00:19:02,375 --> 00:19:04,343 だけど…》 281 00:19:06,379 --> 00:19:08,881 頑張るからね。 282 00:19:08,881 --> 00:19:11,851 姉さん…。 283 00:19:13,886 --> 00:19:17,890 ミアは いったい 何を気にしているのかしら? 284 00:19:17,890 --> 00:19:20,059 もし 殿下のお気が変わったら。 285 00:19:20,059 --> 00:19:22,928 なに 心配はいらない。 286 00:19:25,731 --> 00:19:28,067 《今日こそ 殿下を油断させて➡ 287 00:19:28,067 --> 00:19:30,236 口を割らせてやるわ》 288 00:19:30,236 --> 00:19:33,639 アデナウアー侯爵も うまくやったものだな。 289 00:19:33,639 --> 00:19:36,308 やっかい払いをして 大金を巻き上げたあげく➡ 290 00:19:36,308 --> 00:19:39,145 侯爵にしてもらうとは。 291 00:19:39,145 --> 00:19:42,481 ユリウス殿下とアデナウアー侯爵は 大喜びで➡ 292 00:19:42,481 --> 00:19:45,651 フィリア様を売り飛ばす計画を 立てたそうじゃないか。 293 00:19:45,651 --> 00:19:48,821 かわいげのない聖女様だったが➡ 294 00:19:48,821 --> 00:19:53,159 まさか 婚約者と両親にも 嫌われるとは気の毒に! 295 00:19:53,159 --> 00:19:56,495 《何を… 言ってるの…?》 296 00:19:56,495 --> 00:19:59,165 国王陛下が病で 伏せっておられる隙に➡ 297 00:19:59,165 --> 00:20:01,167 やってくれたものだ。 298 00:20:01,167 --> 00:20:04,837 侯爵は これで多額の報奨金を 手に入れたんだろう? 299 00:20:04,837 --> 00:20:09,175 そのカネで新しい屋敷を買うそうだ。 あやかりたいねぇ。 300 00:20:09,175 --> 00:20:11,177 《すべてが つながった。 301 00:20:11,177 --> 00:20:13,879 あの人たちは 姉さんを売って…》 302 00:20:17,183 --> 00:20:19,852 《信じていたかった。 303 00:20:19,852 --> 00:20:23,022 私の両親は いい人間だと。 304 00:20:23,022 --> 00:20:26,192 姉さんへの態度に 疑問を持つことはあった。 305 00:20:26,192 --> 00:20:29,028 だけど 私は…。 306 00:20:29,028 --> 00:20:31,697 本当のことを知るのが怖くて➡ 307 00:20:31,697 --> 00:20:34,200 盲目のままでいた…!》 308 00:20:34,200 --> 00:20:36,702 姉さん…! 309 00:20:36,702 --> 00:20:40,406 姉さんは ずっと こんな冷たい世界にいたの? 310 00:20:42,374 --> 00:20:44,376 ごめんなさい…。 311 00:20:44,376 --> 00:20:47,379 ごめんなさい… フィリア姉さん…! 312 00:20:49,381 --> 00:20:52,885 今日こそ いい返事を してくれるだろうね。 313 00:20:52,885 --> 00:20:56,388 殿下 姉は 本当に 自分の意思で➡ 314 00:20:56,388 --> 00:20:58,724 パルナコルタ行きを決めたのですか? 315 00:20:58,724 --> 00:21:02,228 はぁ~ また その話か。 316 00:21:02,228 --> 00:21:05,564 (ユリウス)フィリアは 自分の意思で 僕との婚約を破棄し➡ 317 00:21:05,564 --> 00:21:08,734 自らの道を選んだのだ。 318 00:21:08,734 --> 00:21:11,237 思えば 彼女らしい選択だ。 319 00:21:11,237 --> 00:21:15,407 自分の能力をひけらかすのが 大好きだったからな。 320 00:21:15,407 --> 00:21:19,078 あの悪癖には 僕も へきえきしていたのだよ。 321 00:21:19,078 --> 00:21:23,415 文句を言われるのは 婚約者の この僕だからね。 322 00:21:23,415 --> 00:21:27,586 (ユリウス)その点 ミア 君は余計なことをせず➡ 323 00:21:27,586 --> 00:21:30,422 聖女の務めのみに専念している。 324 00:21:30,422 --> 00:21:33,392 みんな 美しい君のことが好きだし かわいらしい➡ 325 00:21:33,392 --> 00:21:35,561 その笑顔もすばらしい! 326 00:21:35,561 --> 00:21:37,897 (ユリウス)僕は わかっているよ。 327 00:21:37,897 --> 00:21:41,233 本当の意味で 歴代最高の聖女は君だ。 328 00:21:41,233 --> 00:21:44,904 フィリアが歴代最高とか 評価されていたから➡ 329 00:21:44,904 --> 00:21:47,239 つきあってみたが あれには➡ 330 00:21:47,239 --> 00:21:49,575 かわいらしさ というものが欠けていた! 331 00:21:49,575 --> 00:21:53,746 君は すでに 姉を超えている。 自信を持て! 332 00:21:53,746 --> 00:21:55,748 はい。 333 00:21:55,748 --> 00:21:58,083 なに 遠慮はいらないさ。 334 00:21:58,083 --> 00:22:03,255 (ユリウス)フィリアも隣国の聖女として 新たな人生を歩み出しているんだ。 335 00:22:03,255 --> 00:22:08,027 彼女も愛する妹の幸せを 願っていると思うぞ! 336 00:22:10,429 --> 00:22:12,431 殿下…。 337 00:22:12,431 --> 00:22:15,267 今回のお話 お受けいたします! 338 00:22:15,267 --> 00:22:17,570 はっ… そうか! はい! 339 00:22:17,570 --> 00:22:19,572 おおっ…! 340 00:22:19,572 --> 00:22:21,574 《この男と婚約しよう。 341 00:22:21,574 --> 00:22:24,276 有頂天にさせて 泳がせて➡ 342 00:22:24,276 --> 00:22:29,748 そして いちばんいいところで 裏切ってあげる。 343 00:22:29,748 --> 00:22:34,853 だって 姉さんを裏切った報いを 受けてもらわなきゃ➡ 344 00:22:34,853 --> 00:22:37,857 許せないものね》