1 00:00:17,751 --> 00:00:21,555 (路近)近頃 妙な動きがありますなぁ。 2 00:00:21,555 --> 00:00:25,826 敦房ですよ。 長束さまもお気付きでしょう。 3 00:00:25,826 --> 00:00:28,395 若宮に接触しているようだが➡ 4 00:00:28,395 --> 00:00:32,065 一体 何を企んでいるのやら…。 5 00:00:32,065 --> 00:00:37,070 いずれにせよ 禍の芽は早いうちに 摘んだほうがよいでしょうな。 6 00:00:42,409 --> 00:00:46,013 ああ… 桜花宮で人死にがありましたよ。 7 00:00:46,013 --> 00:00:47,948 (長束)…人死に? 8 00:00:47,948 --> 00:00:50,250 宗家の女房だとか。 9 00:00:52,753 --> 00:00:55,622 フン…。 10 00:00:55,622 --> 00:00:58,525 どうぞ いつでもご命令を。 11 00:01:03,063 --> 00:01:17,010 ♬~ 12 00:01:17,010 --> 00:01:20,881 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 13 00:01:20,881 --> 00:01:25,519 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 14 00:01:25,519 --> 00:01:27,454 ♬「疲れてしまったよ」 15 00:01:27,454 --> 00:01:31,124 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 16 00:01:31,124 --> 00:01:36,830 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 17 00:01:36,830 --> 00:01:41,435 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 18 00:01:41,435 --> 00:01:46,840 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 19 00:01:46,840 --> 00:01:54,181 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 20 00:01:54,181 --> 00:01:58,051 ♬「騙し合い 悲しくなった」 21 00:01:58,051 --> 00:02:01,555 ♬「まだ青く不確かな」 22 00:02:01,555 --> 00:02:07,794 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 23 00:02:07,794 --> 00:02:11,798 ♬「目的地が分からない」 24 00:02:11,798 --> 00:02:17,037 ♬「運命的な出会いがしたい」 25 00:02:17,037 --> 00:02:22,909 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 26 00:02:22,909 --> 00:02:31,718 ♬~ 27 00:02:35,422 --> 00:02:37,457 どうして こんなことが…。 28 00:02:37,457 --> 00:02:42,295 (澄尾)転落の時刻は 昨日の深夜から今朝未明にかけて…。 29 00:02:42,295 --> 00:02:46,600 が その数日前 この女房は実家に急用ができたと言い➡ 30 00:02:46,600 --> 00:02:48,535 二晩外泊している。 31 00:02:48,535 --> 00:02:51,138 ところが実家に確認してみると➡ 32 00:02:51,138 --> 00:02:54,975 その間に女房が顔を出したという 事実はなかった。 33 00:02:54,975 --> 00:02:58,412 どういうことです? ままあることさ。 34 00:02:58,412 --> 00:03:02,249 桜花宮は外部との接触を 厳しく制限している。 35 00:03:02,249 --> 00:03:08,088 どうしても女房が外に出たい時は 家に帰るというのが一番通りやすい。 36 00:03:08,088 --> 00:03:12,692 だが実際は好いた男に会いたいとか 誰にも言えない用事があるとか…。 37 00:03:12,692 --> 00:03:14,761 誰にも言えない用事? 38 00:03:14,761 --> 00:03:17,130 自害はないだろう。 39 00:03:17,130 --> 00:03:20,934 この羽の散らばりよう… 恐らく落下しながらも➡ 40 00:03:20,934 --> 00:03:23,603 必死に転身しようとしたのだ。 41 00:03:23,603 --> 00:03:28,475 少なくとも 覚悟の上での飛び降りではない。 42 00:03:28,475 --> 00:03:30,977 何だか嫌な感じがする…。 43 00:03:32,946 --> 00:03:36,750 桜花宮で 一体何が起きてるんでしょう…。 44 00:03:40,987 --> 00:03:43,957 (澄尾)ご遺体は 宗家に仕える女房➡ 45 00:03:43,957 --> 00:03:46,593 早桃殿と判明しました。 (ざわめき) 46 00:03:46,593 --> 00:03:48,595 間違いはないのですか⁉ 47 00:03:48,595 --> 00:03:51,565 早桃とよく似た別人ということは。 48 00:03:51,565 --> 00:03:55,902 実の弟を呼んで確認させましたので 間違いはないかと。 49 00:03:55,902 --> 00:03:58,638 ぁ… はぁ…! 50 00:03:58,638 --> 00:04:02,209 若宮殿下の命により この件は引き続き➡ 51 00:04:02,209 --> 00:04:05,078 我々山内衆が調査してまいります。 52 00:04:05,078 --> 00:04:08,482 皆さま方には どうぞご協力のほどを。 53 00:04:12,686 --> 00:04:14,321 待って! 54 00:04:14,321 --> 00:04:16,456 ねえ 待って! 55 00:04:16,456 --> 00:04:18,892 今の話は本当なの? (うこぎ)姫さま お待ちを! 56 00:04:18,892 --> 00:04:20,827 あなた様は…。 57 00:04:20,827 --> 00:04:23,830 (うこぎ) そこな者 春殿の御方の前であるぞ! 58 00:04:25,599 --> 00:04:27,901 これは失礼いたしました。 59 00:04:27,901 --> 00:04:30,137 なぜこんなことに…! 60 00:04:30,137 --> 00:04:34,508 あの子ったら お使いの最中に 足を踏み外してしまったの…? 61 00:04:34,508 --> 00:04:37,410 原因については調査中でございます。 62 00:04:37,410 --> 00:04:42,249 早桃とは ついこの間 おしゃべりしたばかりなのよ。 63 00:04:42,249 --> 00:04:45,919 明るくて 誰にでも優しくて…。 64 00:04:45,919 --> 00:04:47,854 っ…。 65 00:04:47,854 --> 00:04:51,124 信じられない… なぜ早桃が…! 66 00:04:51,124 --> 00:04:53,727 (嗚咽)今回の件に関しましては➡ 67 00:04:53,727 --> 00:04:56,062 若宮も大変心を痛め➡ 68 00:04:56,062 --> 00:04:59,332 必ずや解決するよう 言いつかっております。 69 00:04:59,332 --> 00:05:03,136 良いご報告ができるよう 自分も全力を尽くしますので➡ 70 00:05:03,136 --> 00:05:05,438 しばらくお待ちください。 ぁ…。 71 00:05:10,377 --> 00:05:13,246 (羽音) あ…。 72 00:05:13,246 --> 00:05:15,682 (藤波)おねえさま…。 73 00:05:15,682 --> 00:05:18,585 まさか… こんなことになるなんて…。 74 00:05:18,585 --> 00:05:21,087 はっ…! 75 00:05:21,087 --> 00:05:23,390 早桃が死んじゃった…。 76 00:05:23,390 --> 00:05:25,792 藤波さま! しっかりしてください! 77 00:05:25,792 --> 00:05:29,563 どうして…? どうしてなの…? っ…。 78 00:05:29,563 --> 00:05:34,968 こんなことになるなら 私なんかの 女房に取り立てるんじゃなかった…! 79 00:05:34,968 --> 00:05:37,671 (嗚咽)そんなこと仰らないで…。 80 00:05:37,671 --> 00:05:41,007 それを聞いたら (嗚咽)きっと早桃も悲しみます。 81 00:05:41,007 --> 00:05:45,712 大丈夫です。 山内衆が全てを明らかにしてくれます。 82 00:05:45,712 --> 00:05:48,915 何かわけがあったに違いないわ…! 83 00:05:51,918 --> 00:05:56,623 (茶の花)早桃は 突き落とされたか 自害でもしたのでしょう。 84 00:05:56,623 --> 00:05:59,426 そう考えるのが当然でしょうね。 85 00:05:59,426 --> 00:06:03,830 殿下直属の山内衆が 出張ってきたということは。 86 00:06:03,830 --> 00:06:07,734 早桃が殺されたというなら…。 ⚟(足音) 87 00:06:07,734 --> 00:06:10,737 (白珠)一番怪しいのは あせびの君➡ 88 00:06:10,737 --> 00:06:14,474 あなたでは ありませんか? えっ⁉ 89 00:06:14,474 --> 00:06:18,245 早桃を抱き込んで あれこれ小細工をさせたあげく➡ 90 00:06:18,245 --> 00:06:22,916 邪魔になって始末した… おおかた そんなところでしょう。 91 00:06:22,916 --> 00:06:24,851 そんな… あんまりだわ…。 92 00:06:24,851 --> 00:06:27,821 白珠… あせびの君への侮辱は➡ 93 00:06:27,821 --> 00:06:30,357 私への侮辱と取るがいかに! 94 00:06:30,357 --> 00:06:34,861 そうやって宗家を取り込んでいるのも それらしいこと…。 95 00:06:34,861 --> 00:06:39,566 本当に お母上ともども たちが悪くていらっしゃるのね。 96 00:06:39,566 --> 00:06:44,237 うちの茶の花が二の舞に なるなと忠告してさしあげましたのに。 97 00:06:44,237 --> 00:06:46,606 いいかげんにしなさい 白珠! 98 00:06:46,606 --> 00:06:50,877 わたくしたちは お互いを磨き合うために 桜花宮にいるのです。 99 00:06:50,877 --> 00:06:54,681 人の不幸にかこつけて あせびを虐めるなど見苦しいですわよ。 100 00:06:54,681 --> 00:06:59,119 あら 不思議ですね。 真赭の薄さまは あせびの君を➡ 101 00:06:59,119 --> 00:07:03,056 ずっと田舎者扱いして 見下しておいででしたのに。 102 00:07:03,056 --> 00:07:05,892 いつの間に お友達になられましたの? 103 00:07:05,892 --> 00:07:09,829 まあ 西家のお調子者は有名ですものね。 104 00:07:09,829 --> 00:07:12,666 それとも 焦った者同士➡ 105 00:07:12,666 --> 00:07:15,568 同病相憐れむということですか…。 106 00:07:15,568 --> 00:07:18,505 白珠あなた…。 やめんか白珠! 107 00:07:18,505 --> 00:07:22,008 ん…。 早桃は死んだんだ。 108 00:07:22,008 --> 00:07:25,512 少しは悼む気持ちを持て。 っ…。 109 00:07:27,180 --> 00:07:32,986 (滝本)早桃の件は 私ども藤宮連でも 調べを進めてまいります。 110 00:07:32,986 --> 00:07:36,690 今後もし山内衆から 質問状などが来ましても➡ 111 00:07:36,690 --> 00:07:39,926 直接やり取りすることは お控えください。 112 00:07:39,926 --> 00:07:42,696 外部との通信は これまで同様➡ 113 00:07:42,696 --> 00:07:46,466 必ず この藤花殿を通していただくこと➡ 114 00:07:46,466 --> 00:07:50,303 各自徹底をお願いします。 115 00:07:50,303 --> 00:08:05,085 ♬~ 116 00:08:05,085 --> 00:08:08,388 (枝を切る音) 117 00:08:11,991 --> 00:08:15,428 私が留守の間 一巳を頼んだぞ。 118 00:08:15,428 --> 00:08:17,364 承知しました。 119 00:08:17,364 --> 00:08:19,299 案内すればいいんですね。 120 00:08:19,299 --> 00:08:25,071 前に姫たちを覗きに行って 殿下が僕を突き落とした所に。 121 00:08:25,071 --> 00:08:28,341 あれは覗きとは言わない。 偵察だ。 122 00:08:28,341 --> 00:08:31,111 はいはい そうでしたね。 123 00:08:31,111 --> 00:08:35,215 けど僕 いまひとつ あの人 信用できないんですよねぇ…。 124 00:08:36,850 --> 00:08:39,452 一巳は善良な男だぞ。 125 00:08:39,452 --> 00:08:41,888 なんで宗家にいるんだろう。 126 00:08:41,888 --> 00:08:45,191 北家で働いてるのを 見た気がするんだよなあ。 127 00:08:45,191 --> 00:08:48,862 それはそうだろう。 あれは北家の間者だが➡ 128 00:08:48,862 --> 00:08:52,699 もともとは 本邸の庭師だから。あー 道理で。 129 00:08:52,699 --> 00:08:58,271 なかなか優秀な仕事ぶりだったので こちらにつくよう勧誘したのだ。 130 00:08:58,271 --> 00:09:01,374 一巳の望みを叶えることを条件に。 131 00:09:04,544 --> 00:09:06,746 どうぞ お気を付けてー。 132 00:09:10,383 --> 00:09:13,186 軽く言ってくれるよ…。 133 00:09:13,186 --> 00:09:15,188 雪哉殿。 ぅわっ! 134 00:09:15,188 --> 00:09:18,058 私のほうは いつでも大丈夫ですが。 135 00:09:18,058 --> 00:09:20,960 あ はい… じゃあ行きましょうか。 136 00:09:25,765 --> 00:09:30,437 これは なかなか… 道を知らないと厳しいところですね。 137 00:09:30,437 --> 00:09:35,642 桜花宮は外部の侵入が難しい 切り立った崖の上に立っているんです。 138 00:09:35,642 --> 00:09:40,013 飛んで近づこうにも 警備の藤宮連が 絶えず空を巡回していて。 139 00:09:40,013 --> 00:09:41,981 なるほど…。 140 00:09:41,981 --> 00:09:45,385 おや… ハクサンチドリ。 141 00:09:45,385 --> 00:09:47,454 ずいぶん遅咲きだな。 142 00:09:47,454 --> 00:09:50,957 一巳さんは どうして 桜花宮を見たいんですか? 143 00:09:50,957 --> 00:09:53,226 不躾ですいません。 144 00:09:53,226 --> 00:09:57,697 ひょっとしたら お知り合いでもいるのかなと思って。 145 00:09:57,697 --> 00:10:00,667 知り合い… というのかどうか。 146 00:10:00,667 --> 00:10:04,104 やっぱり! じゃ 北家の女房ですかね? 147 00:10:04,104 --> 00:10:07,006 あ… 話したくなければ 別に。 148 00:10:07,006 --> 00:10:10,477 まあ… そんなところです。 149 00:10:10,477 --> 00:10:12,479 一目会えたらと思って。 150 00:10:12,479 --> 00:10:15,448 なるほど そういうことでしたか。 151 00:10:15,448 --> 00:10:18,218 しっかし若宮もキタナイなあ。 152 00:10:18,218 --> 00:10:21,621 恋の悩みにつけ込んで 仲間に引き入れるなんて。 153 00:10:33,199 --> 00:10:35,201 っ! ん? 154 00:10:37,070 --> 00:10:39,706 (一巳)白珠! えっ 白珠⁉ 155 00:10:39,706 --> 00:10:41,641 っ…! ちょっ 一巳さん! 156 00:10:41,641 --> 00:10:43,643 (羽音) 157 00:10:48,915 --> 00:10:50,850 っ…! 158 00:10:50,850 --> 00:10:52,952 <会いたい方って…> 159 00:10:55,989 --> 00:10:59,692 (文を切り裂く音) 160 00:11:01,794 --> 00:11:03,796 (文を切り裂く音) 161 00:11:07,600 --> 00:11:09,702 (文を切り裂く音) 162 00:11:16,709 --> 00:11:19,612 (文を切り裂く音) 163 00:11:23,917 --> 00:11:26,219 (文を切り裂く音) 164 00:11:29,489 --> 00:11:32,258 (女房)遠路はるばる ご苦労さまです。 165 00:11:32,258 --> 00:11:38,097 中央に戻られたら お心遣い恐縮ですと 殿下には くれぐれも。 166 00:11:38,097 --> 00:11:43,303 かしこまりました。 必ずや 若宮殿下にお伝えします。 167 00:11:43,303 --> 00:11:45,371 誰だい あの色男。 168 00:11:45,371 --> 00:11:49,142 中央のお使いらしい。 姫君にご面会だとよ。 169 00:11:49,142 --> 00:11:51,511 (下女)姫君って… 本邸の?➡ 170 00:11:51,511 --> 00:11:54,047 だってお顔には見るも無残な あばたが…。 171 00:11:54,047 --> 00:11:57,850 (下男) 見えやしねえよ どうせ御簾の向こうだ。 172 00:11:57,850 --> 00:12:00,753 おい嘉助!あっ! これ運んどくよう言ったろうが! 173 00:12:00,753 --> 00:12:03,456 あぁっ はい! (下男)ぐずぐずすんな! 174 00:12:06,559 --> 00:12:09,195 (融)若宮が消えた…? 175 00:12:09,195 --> 00:12:12,999 (敦房) このところ 全く姿が見えないのです。 176 00:12:12,999 --> 00:12:18,371 おおかた馴染みの遊女の所にでも 入り浸っているのだろう。 ほっておけ。 177 00:12:18,371 --> 00:12:21,674 融様 若宮を侮ってはなりません。 178 00:12:23,242 --> 00:12:27,146 若宮が南家に 少なからぬ疑念を抱いていることは➡ 179 00:12:27,146 --> 00:12:30,016 七夕でも明らかになりましたでしょう。 180 00:12:30,016 --> 00:12:32,885 私は 心配なのです。 181 00:12:32,885 --> 00:12:34,887 姿を消した裏側で➡ 182 00:12:34,887 --> 00:12:38,625 何か周到に 事を進めているのではないかと。 183 00:12:38,625 --> 00:12:41,928 この南家が うつけに出し抜かれるとでも。 184 00:12:41,928 --> 00:12:44,264 …あるいは。 185 00:12:44,264 --> 00:12:46,933 (殴打する音) あっ… あ! 186 00:12:46,933 --> 00:12:49,836 図に乗るな 敦房。 187 00:12:49,836 --> 00:12:55,008 お前など本来は私と直接口を利くことも ままならぬ身なのだぞ。 188 00:12:55,008 --> 00:12:59,012 私はただ 南家を思って…。 わきまえよと言っておる。 189 00:13:07,487 --> 00:13:12,091 このたびは 拝謁のお許しを賜り まことに有り難く存じます。 190 00:13:14,260 --> 00:13:17,463 その後 体調はいかがでしょうか。 191 00:13:17,463 --> 00:13:21,868 今年のはじめに病にかかり お顔に あばたを召されたとか…。 192 00:13:24,237 --> 00:13:29,475 直前になって登殿を辞退されるのは さぞや おつらかったでしょう。 193 00:13:29,475 --> 00:13:33,079 若宮殿下は 今も大変心配しておいでです。 194 00:13:43,322 --> 00:13:45,625 ひっ 姫さま! 195 00:13:45,625 --> 00:13:47,560 人払いを。 ですが…。 196 00:13:47,560 --> 00:13:49,562 っ! 197 00:13:54,634 --> 00:13:58,004 最初から あばたなどありません。 198 00:13:58,004 --> 00:14:01,274 あの世まで持っていくつもりでしたが…➡ 199 00:14:01,274 --> 00:14:06,546 若宮殿下には 真実をお伝えしていただきたく存じます。 200 00:14:06,546 --> 00:14:11,050 わたくしが登殿を辞退した 本当の理由はーー。 201 00:14:13,352 --> 00:14:18,157 (風の音) 202 00:15:10,543 --> 00:15:12,945 (床板の軋む音) 203 00:15:14,781 --> 00:15:16,783 …菊野? 204 00:15:16,783 --> 00:15:19,285 っ! …あっ! 205 00:15:19,285 --> 00:15:21,254 誰⁉ 206 00:15:21,254 --> 00:15:25,158 くっ 曲者! 曲者だっ! 207 00:15:25,158 --> 00:15:27,860 ⚟曲者だーーっ!! 208 00:15:27,860 --> 00:15:37,003 ♬~ 209 00:15:37,003 --> 00:15:39,238 (滝本)すぐに片づけてまいります。 210 00:15:39,238 --> 00:15:43,242 藤波さまがご心配されるようなことは 何もありません。 211 00:15:43,242 --> 00:15:45,478 滝本…。 212 00:15:45,478 --> 00:15:48,281 (女房)何事です⁉ (藤宮連)危ないので お戻りください。 213 00:15:48,281 --> 00:15:50,249 ⚟どこだ⁉ ⚟こちらにはいない! 214 00:15:50,249 --> 00:15:52,718 ⚟夜が明けぬうちに捜しだせ! 215 00:15:52,718 --> 00:15:56,322 ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ…! 216 00:16:00,860 --> 00:16:03,763 ⚟夜が明けるぞーッ!! 217 00:16:03,763 --> 00:16:05,731 ⚟いたぞ あそこだ! (羽音) 218 00:16:05,731 --> 00:16:08,000 逃がすな! 矢を放て! 219 00:16:08,000 --> 00:16:10,903 ⚟いけーッ! (鳴き声) 220 00:16:10,903 --> 00:16:13,105 チッ…。 ⚟逃がすな! 囲め! 221 00:16:15,341 --> 00:16:17,777 くっ! どけ!(鳴き声) 222 00:16:17,777 --> 00:16:19,712 そこをどけ! 223 00:16:19,712 --> 00:16:21,714 (鳴き声) 224 00:16:24,550 --> 00:16:26,552 だあぁっ! (鳴き声) 225 00:16:30,289 --> 00:16:32,491 ハッ ハッ ハッ…。 226 00:16:34,794 --> 00:16:36,896 は… ぁ…! 227 00:16:45,271 --> 00:16:47,273 あ…。 228 00:16:49,709 --> 00:16:51,711 大丈夫か 白珠⁉ 229 00:16:57,416 --> 00:16:59,452 絶対に違う…。 230 00:16:59,452 --> 00:17:03,022 あんな汚らしい骸じゃない… あんな…。 231 00:17:03,022 --> 00:17:05,091 白珠… お前…。⚟(足音) 232 00:17:05,091 --> 00:17:09,662 (茶の花)姫さま! どうされたのです⁉ 233 00:17:09,662 --> 00:17:13,533 滝本殿! 一体これは何の騒ぎです⁉ 234 00:17:13,533 --> 00:17:15,534 (滝本)侵入者でございます。 235 00:17:15,534 --> 00:17:18,771 侵入者⁉ 236 00:17:18,771 --> 00:17:21,574 やむなき理由により斬首いたしました。 237 00:17:23,576 --> 00:17:27,179 白珠殿は それをご覧になってしまったのです。 238 00:17:27,179 --> 00:17:29,115 何と…! 239 00:17:29,115 --> 00:17:33,653 早桃の次は侵入者とは 桜花宮の警備はどうなっているのだ! 240 00:17:33,653 --> 00:17:35,655 意気地なし…。 え…⁉ 241 00:17:37,590 --> 00:17:41,460 やっぱり来なかったのね… フフッ。 242 00:17:41,460 --> 00:17:43,396 フフフッ…。姫さま…。 243 00:17:43,396 --> 00:17:45,331 (茶の花)とにかく一旦 冬殿へ…。 フフフフ…。 244 00:17:45,331 --> 00:17:47,433 だから違うって言ってるでしょう!! 245 00:17:49,502 --> 00:17:52,104 嫌なにおい… どうしよう➡ 246 00:17:52,104 --> 00:17:55,007 これでは若宮さまに嫌われてしまうわ。 247 00:17:55,007 --> 00:17:58,911 茶の花 香を持ってきて。 白珠さま…。 着物に焚き込まないと。 248 00:18:07,086 --> 00:18:11,557 (うこぎ)滝本殿 ここで何があったのか ご説明いただきたい。 249 00:18:11,557 --> 00:18:15,428 (滝本)秋殿に賊が侵入したのです。 (女房たち)⚟秋殿に⁉⚟ええっ! 250 00:18:15,428 --> 00:18:18,998 幸いにも すぐに気付いて 賊は逃げていきました。 251 00:18:18,998 --> 00:18:22,868 真赭の薄さまには 指一本 触れておりません! 252 00:18:22,868 --> 00:18:24,804 その賊というのは? 253 00:18:24,804 --> 00:18:27,707 恐らく窃盗団の一味でしょう。 254 00:18:27,707 --> 00:18:31,344 実は少し前から 桜花宮にあるはずの品が➡ 255 00:18:31,344 --> 00:18:35,247 たびたび市場へ流出していることは 確認しておりました。 256 00:18:35,247 --> 00:18:39,752 先日遺体で見つかった早桃は この男と つながりがあったと➡ 257 00:18:39,752 --> 00:18:43,289 我々は見ています。 (女房たち)⚟まあ…。⚟早桃と…? 258 00:18:43,289 --> 00:18:47,093 このことは 後日きちんと説明する予定でしたが…。 259 00:18:49,061 --> 00:18:52,698 早桃の遺体から発見されたものです。 260 00:18:52,698 --> 00:18:56,168 明らかに早桃には分不相応な櫛…。 261 00:18:56,168 --> 00:18:59,572 つまり早桃が盗みを働いていた と? 262 00:18:59,572 --> 00:19:01,974 左様にございます…。 263 00:19:01,974 --> 00:19:06,245 男は 早桃が盗んだ品を受け取り 売りさばいていた。 264 00:19:06,245 --> 00:19:09,115 しかし内輪もめから早桃を殺害。 265 00:19:09,115 --> 00:19:13,319 そこで今回は 自ら桜花宮への侵入を試みーー➡ 266 00:19:13,319 --> 00:19:16,222 という辺りが 今回の真相でしょう。 267 00:19:16,222 --> 00:19:19,125 そのようなことだと思ってましたわ。 268 00:19:19,125 --> 00:19:22,428 早桃は山烏という話ではないですか。 269 00:19:22,428 --> 00:19:25,331 生まれというのは いかんともしがたいものですのね。 270 00:19:25,331 --> 00:19:28,234 早桃は… そんな子ではありません! 271 00:19:28,234 --> 00:19:32,438 あの子がいい子だということは 皆様も ご存じではありませんか! 272 00:19:32,438 --> 00:19:36,175 では あせびさまは どう説明されるのですか? 273 00:19:36,175 --> 00:19:39,078 早桃が この櫛を持っていたことを。 274 00:19:39,078 --> 00:19:41,580 それは…。 275 00:19:41,580 --> 00:19:43,516 っ…。 276 00:19:43,516 --> 00:19:46,352 …馬鹿が ちょっとは頭を使え。 277 00:19:46,352 --> 00:19:48,921 っ! 278 00:19:48,921 --> 00:19:50,923 …浜木綿。 279 00:19:55,361 --> 00:19:57,463 浜木綿さま! 280 00:19:59,231 --> 00:20:02,134 浜木綿さま! 浜木綿さま! 281 00:20:02,134 --> 00:20:04,437 どちらに行かれるのですか⁉ 282 00:20:08,908 --> 00:20:12,578 ⚟(駆け込んでくる足音) 何事だ 騒々しい! 283 00:20:12,578 --> 00:20:15,081 茶の花さま! 夏殿の御方がッ! 284 00:20:16,582 --> 00:20:20,286 浜木綿さま… それに あせびさままで。 285 00:20:20,286 --> 00:20:23,122 一体どういうご了見でございましょう。 286 00:20:23,122 --> 00:20:25,958 お前の主に会いたい 通せ。 287 00:20:25,958 --> 00:20:29,595 お断りします。 姫さまは具合が悪いのです。 288 00:20:29,595 --> 00:20:32,598 フン… どんな状態か察しがつくよ。 289 00:20:34,900 --> 00:20:37,436 なりませぬ! あっ! 290 00:20:37,436 --> 00:20:41,040 女房たちを人払いしろ! お前もだ!うぅ…。 291 00:20:47,813 --> 00:20:50,015 (文を切り裂く音) 292 00:20:53,619 --> 00:20:56,422 (文を切り裂く音) 293 00:21:01,460 --> 00:21:06,098 よう…だいぶ堪えた様子じゃないか 白珠。 294 00:21:06,098 --> 00:21:10,603 あら 浜木綿さま いつからそこに? 295 00:21:10,603 --> 00:21:13,806 お構いできなくて申し訳ありません。 296 00:21:13,806 --> 00:21:16,575 あたくしに何かご用ですの? 297 00:21:16,575 --> 00:21:20,446 (文を切り裂く音) 298 00:21:20,446 --> 00:21:22,548 お前もう限界だろう。 299 00:21:27,086 --> 00:21:29,522 っ! 300 00:21:29,522 --> 00:21:33,492 宿下りを願い出て 北領に帰ったらどうだ。 301 00:21:33,492 --> 00:21:36,595 それはできないのです。 302 00:21:36,595 --> 00:21:39,999 あたくしは 入内しなければならないのです。 303 00:21:39,999 --> 00:21:43,702 身の程をわきまえ 宿下がりを願い出るべきは➡ 304 00:21:43,702 --> 00:21:46,605 浜木綿さまではありませんか? 305 00:21:46,605 --> 00:21:49,508 ああ そうかもしれないな…。 306 00:21:49,508 --> 00:21:53,279 だがお前 このままでは どうにかなってしまうぞ。 307 00:21:53,279 --> 00:21:55,281 ウフフッ…。 308 00:21:55,281 --> 00:21:57,516 もうなってますわ。 309 00:21:57,516 --> 00:22:00,519 ウフフフフ… フフフッ…。 310 00:22:00,519 --> 00:22:03,989 あの侵入者は お前の知り合いだな。ウフフッ…。 311 00:22:03,989 --> 00:22:07,359 しかも かなり親しい人物だった。 そうだろう。 312 00:22:07,359 --> 00:22:11,230 ウフフフフ… ウフッ フフフフ…。 313 00:22:11,230 --> 00:22:14,600 お前は最初から ここに来るべきじゃなかったんだ。 314 00:22:14,600 --> 00:22:18,470 間違ってもウフフッ フフフ…。 登殿などするべきじゃなかった。 315 00:22:18,470 --> 00:22:22,208 他に好いた男が いたのなら。 316 00:22:22,208 --> 00:22:24,143 (二人)っ…! 317 00:22:24,143 --> 00:22:27,513 面白いこと仰るのね。 318 00:22:27,513 --> 00:22:31,217 あたくしが誰かと密通したとでも…? 319 00:22:31,217 --> 00:22:33,719 フッ…。 320 00:22:33,719 --> 00:22:38,224 アッハハハハハハ…! 321 00:22:38,224 --> 00:22:40,159 残念でした!! 322 00:22:40,159 --> 00:22:43,729 一巳とは何にもなかったのよ! なんにも! 323 00:22:43,729 --> 00:22:46,632 そんな馬鹿なことするわけないでしょう⁉ 324 00:22:46,632 --> 00:22:51,237 だってあたくしは 入内するためだけに 生まれてきた女ですから! 325 00:22:51,237 --> 00:22:55,841 あたくしの心は あたくしのものではないのですから!! 326 00:22:55,841 --> 00:23:00,179 アッハハハハハハハ…! 327 00:23:00,179 --> 00:23:14,226 ♬~ 328 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 329 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 330 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 331 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 332 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 333 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 334 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 335 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 336 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 337 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 338 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 339 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 340 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 341 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 342 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 343 00:24:31,370 --> 00:24:37,643 <甘やかで残酷な記憶が 白珠の心を壊してゆく。➡ 344 00:24:37,643 --> 00:24:43,716 麗しい女人に化け 宮中に潜り込んだ卑しい烏。➡ 345 00:24:43,716 --> 00:24:48,320 偽りの姫君が 真実を語り始めた> 346 00:24:50,155 --> 00:24:52,257 <次回>