1 00:00:01,235 --> 00:00:38,972 ♬~ 2 00:00:38,972 --> 00:00:42,843 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 3 00:00:42,843 --> 00:00:47,514 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 4 00:00:47,514 --> 00:00:49,449 ♬「疲れてしまったよ」 5 00:00:49,449 --> 00:00:53,086 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 6 00:00:53,086 --> 00:00:58,759 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 7 00:00:58,759 --> 00:01:03,363 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 8 00:01:03,363 --> 00:01:08,769 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 9 00:01:08,769 --> 00:01:16,076 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 10 00:01:16,076 --> 00:01:19,947 ♬「騙し合い 悲しくなった」 11 00:01:19,947 --> 00:01:23,483 ♬「まだ青く不確かな」 12 00:01:23,483 --> 00:01:29,723 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 13 00:01:29,723 --> 00:01:33,894 ♬「目的地が分からない」 14 00:01:33,894 --> 00:01:38,865 ♬「運命的な出会いがしたい」 15 00:01:38,865 --> 00:01:45,005 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 16 00:01:45,005 --> 00:01:53,814 ♬~ 17 00:01:55,615 --> 00:01:58,318 フフフフッ アハハッ…。 18 00:01:58,318 --> 00:02:00,253 ウフフフフ ウフッ…。 19 00:02:00,253 --> 00:02:02,189 白珠。フフフフフ…。 20 00:02:02,189 --> 00:02:07,060 お前は最初から(笑い声) ここに来るべきじゃなかったんだ。 21 00:02:07,060 --> 00:02:09,863 他に好いた男が いたのなら。 22 00:02:15,469 --> 00:02:17,471 (斬撃音) 23 00:02:36,390 --> 00:02:41,028 お祖父さま お祖母さま ご機嫌よろしゅうございます。 24 00:02:41,028 --> 00:02:44,031 遠い所を よく参られました。 25 00:02:44,031 --> 00:02:48,835 見目よいだけではなく 賢い子じゃのう 六つの花よ。 26 00:02:48,835 --> 00:02:51,138 恐れ入ります。 27 00:02:53,006 --> 00:02:56,877 白珠 今日からここが そなたの家じゃ。 28 00:02:56,877 --> 00:03:00,781 そなたは わしとお凌の娘になるのだぞ。 29 00:03:03,650 --> 00:03:05,652 ん…。 30 00:03:07,454 --> 00:03:10,357 (お凌の方) しっかりと お勉強するのですよ。 31 00:03:10,357 --> 00:03:13,694 北家三の姫として あなたは登殿を経て➡ 32 00:03:13,694 --> 00:03:16,696 金烏の后となるのですから。 33 00:03:16,696 --> 00:03:20,100 まあまあ 白珠はまだ四つだ。 34 00:03:22,969 --> 00:03:26,206 お父さま お母さま。 35 00:03:26,206 --> 00:03:28,675 白珠は精進してまいります。 36 00:03:28,675 --> 00:03:31,678 おお! ようできた! ようできた! 37 00:03:31,678 --> 00:03:35,082 ハッハッハッハッハハハ…。 38 00:03:51,898 --> 00:03:53,900 ん…? 39 00:03:56,503 --> 00:03:58,438 ⚟(音) っ! 40 00:03:58,438 --> 00:04:02,676 あなたね。 毎朝花を届けてくれるのは。 41 00:04:02,676 --> 00:04:04,678 …あっ! 42 00:04:12,919 --> 00:04:15,655 名は なんというの…。 43 00:04:15,655 --> 00:04:19,993 あ… か… 一巳…。 44 00:04:19,993 --> 00:04:22,963 一巳… 甘くていい香り。 45 00:04:22,963 --> 00:04:25,298 あぁっ いえ…。 46 00:04:25,298 --> 00:04:27,767 その花は蝋梅といいます。 47 00:04:27,767 --> 00:04:29,803 小さな枝で すみません。 48 00:04:29,803 --> 00:04:32,639 ううん これで十分よ。 49 00:04:32,639 --> 00:04:35,375 ふふ… あなたは一巳ね。 50 00:04:35,375 --> 00:04:38,178 これからもよろしく。 ぁ…。 51 00:04:40,814 --> 00:04:44,751 (一巳)そこは偶然 山菜を採りに行った時に見つけて…。 52 00:04:44,751 --> 00:04:48,555 深い山あいに ふいにぽっかり開けた場所があって➡ 53 00:04:48,555 --> 00:04:53,260 鳥や風が運んできた いろんな花が 自由に咲いているんです。 54 00:04:55,896 --> 00:05:00,734 朝の光に 庭全体が金色に照り映えるんです。 55 00:05:00,734 --> 00:05:03,036 その美しさといったら…。 56 00:05:03,036 --> 00:05:12,112 ♬~ 57 00:05:12,112 --> 00:05:15,682 見てみたいわ あなたの庭。 58 00:05:15,682 --> 00:05:20,053 でも 無理ね。 あたくしには そんな遠いところ…。 59 00:05:20,053 --> 00:05:23,256 俺が連れていきます。 いつか必ず。 60 00:05:24,958 --> 00:05:27,794 ふ…。 61 00:05:27,794 --> 00:05:31,097 (茶の花)桜花宮においては 北家の姫にふさわしい➡ 62 00:05:31,097 --> 00:05:34,568 立ち振る舞いを心がけねばなりません。 63 00:05:34,568 --> 00:05:38,872 そもそも登殿とはーー んっ! 64 00:05:38,872 --> 00:05:41,241 庭師に会うことはなりませんよ。 65 00:05:41,241 --> 00:05:43,176 …? 66 00:05:43,176 --> 00:05:48,615 登殿が決まった時点で 姫さまは若宮殿下の女になられたのです。 67 00:05:48,615 --> 00:05:50,917 分かってるわ。 でも一巳は…。 68 00:05:50,917 --> 00:05:53,720 入内は北家の悲願なのです。 69 00:05:53,720 --> 00:05:58,325 あなたは もはや あなたお一人のものではないのです。 70 00:05:58,325 --> 00:06:00,327 っ…。 71 00:06:12,973 --> 00:06:14,975 わぁ…! 72 00:06:17,477 --> 00:06:20,780 白珠 俺と一緒に逃げてくれ。 73 00:06:24,017 --> 00:06:29,122 貧しいだろうけど きっと幸せにするよ。 約束する。 74 00:06:32,225 --> 00:06:34,160 ありがとう…。 75 00:06:34,160 --> 00:06:38,765 だけど あなたと一緒に逃げても あたくしは幸せになれないわ。 76 00:06:41,401 --> 00:06:44,938 あなたなら そう言うと分かっていた。 77 00:06:44,938 --> 00:06:48,475 それでも 俺の気持ちは変わらない。 78 00:06:48,475 --> 00:06:52,279 あなたの笑顔のためなら この命も惜しくない。 79 00:06:52,279 --> 00:06:55,715 これから先 何があったとしても…。 80 00:06:55,715 --> 00:07:10,163 ♬~ 81 00:07:10,163 --> 00:07:14,567 (茶の花) 姫さま 宗家に潜り込ませた者から文が。 82 00:07:17,637 --> 00:07:21,141 どの家も叩けば埃の出ることばかり。 83 00:07:21,141 --> 00:07:23,843 南家など酷いものです。 ハッ…! 84 00:07:25,979 --> 00:07:27,981 一巳…? 85 00:07:33,253 --> 00:07:34,754 (文を切り裂く音) 86 00:07:34,754 --> 00:07:39,292 (浜木綿)取り引き? 南家には入内を諦めてほしいのです。 87 00:07:39,292 --> 00:07:41,928 それとも… 秘密をばらされ➡ 88 00:07:41,928 --> 00:07:45,198 全てを失い 桜花宮を 出ていくか…。 89 00:07:45,198 --> 00:07:47,600 (文を切り裂く音) 90 00:07:49,469 --> 00:07:52,472 (白珠)あなた方が 入内するようなことになれば…➡ 91 00:07:52,472 --> 00:07:55,075 必ず破滅させます。 92 00:07:59,145 --> 00:08:01,648 (文を切り裂く音) 93 00:08:03,950 --> 00:08:12,659 (風の音) 94 00:08:16,229 --> 00:08:18,231 っ…! 95 00:08:21,835 --> 00:08:23,837 …っ。 96 00:08:25,472 --> 00:08:28,475 俺の文は お役に立ちましたか。 97 00:08:30,944 --> 00:08:34,748 一巳? …なぜここに来たの。 98 00:08:37,350 --> 00:08:40,120 白珠。 近づかないで! 99 00:08:40,120 --> 00:08:43,356 酷いことを たくさんしたわ。 100 00:08:43,356 --> 00:08:46,793 あなたには言えないようなこと。 101 00:08:46,793 --> 00:08:49,262 あなたの…➡ 102 00:08:49,262 --> 00:08:52,665 あなたの好きだった 白珠はもういないのよ! 103 00:08:54,868 --> 00:08:56,803 っ…。 104 00:08:56,803 --> 00:08:59,773 俺の気持ちは変わらない。 105 00:08:59,773 --> 00:09:03,276 今だって あんたは俺の全てだ。 106 00:09:07,947 --> 00:09:11,317 あたくしは若宮の女よ。 107 00:09:11,317 --> 00:09:15,188 次の朔の晩 舞台脇の厩に来てくれ。 108 00:09:15,188 --> 00:09:17,123 そこで待っている。 109 00:09:17,123 --> 00:09:19,125 っ…。 110 00:09:25,565 --> 00:09:28,768 あたくしは行かないわ。 111 00:09:28,768 --> 00:09:33,039 俺は待つよ。 いつまでも あなたが来るまでーー。 112 00:09:33,039 --> 00:09:35,041 (斬撃音) 113 00:09:36,910 --> 00:09:38,912 ぁ…! 114 00:09:49,622 --> 00:09:54,327 そうよ… あんなの一巳じゃない。➡ 115 00:09:54,327 --> 00:09:59,232 いつだって一巳は あたくしを見守ってくれているの。 116 00:09:59,232 --> 00:10:02,902 一生気持ちは変わらないって…。 117 00:10:02,902 --> 00:10:05,405 今も どこかで…。 118 00:10:05,405 --> 00:10:07,373 っ…。 119 00:10:07,373 --> 00:10:09,576 白珠ーー。 120 00:10:09,576 --> 00:10:11,644 触るな! 121 00:10:11,644 --> 00:10:13,947 (風の音) 122 00:10:13,947 --> 00:10:16,149 うっ…。あ…。 123 00:10:21,588 --> 00:10:23,790 あたくしは入内するのです。 124 00:10:26,092 --> 00:10:28,995 あなたも約束してくださった。 125 00:10:28,995 --> 00:10:33,533 自分は身を引き あたくしに その座を譲ると。➡ 126 00:10:33,533 --> 00:10:39,339 北家と南家が手を組めば もはや西家も東家も恐るるに足らずーー。 127 00:10:39,339 --> 00:10:42,242 そうでしょう 浜木綿さま? 128 00:10:44,177 --> 00:10:48,548 白珠。 南家は動かないよ。 129 00:10:48,548 --> 00:10:51,851 アタシは何も約束しちゃいない。 130 00:10:51,851 --> 00:10:55,455 南家にも 何も伝えていない。 っ⁉ 131 00:10:55,455 --> 00:10:59,759 では 北家が南家と組んだというのは…? 132 00:10:59,759 --> 00:11:03,096 (浜木綿) アンタらが何を言われたか知らないがね。 133 00:11:03,096 --> 00:11:08,601 南家は他家のおこぼれで満足するような つつましい家じゃないんだ。 134 00:11:08,601 --> 00:11:13,373 っ… 浜木綿…! あたくしを裏切るの…⁉ 135 00:11:13,373 --> 00:11:16,276 ここでは騙されるほうが悪いんだ。 136 00:11:16,276 --> 00:11:19,012 お前もハッタリかましてきてただろ。 137 00:11:19,012 --> 00:11:21,314 アタシを責める権利はないよ。 138 00:11:22,882 --> 00:11:25,518 っ… ふふっ…。 139 00:11:25,518 --> 00:11:28,721 ふっ ふふふふふ…。 140 00:11:28,721 --> 00:11:31,124 アッハハハハハハ! 141 00:11:34,160 --> 00:11:37,497 ⚟(足音) …ん? 142 00:11:37,497 --> 00:11:41,201 お相手が必要ですかな 姉上。 143 00:11:42,835 --> 00:11:44,837 融…。 144 00:11:50,710 --> 00:11:53,479 そなたも暇ではないであろうに。 145 00:11:53,479 --> 00:11:56,482 (融)姉上がお呼びになったのでしょう。 146 00:11:59,285 --> 00:12:02,188 桜花宮が騒がしいようですが? 147 00:12:02,188 --> 00:12:05,225 侵入者があったらしい。 ほう…。 148 00:12:05,225 --> 00:12:08,294 その前は女房の転落死だ。 149 00:12:08,294 --> 00:12:13,600 何を警備しておるのか 藤宮連も間抜けなことよ。 150 00:12:13,600 --> 00:12:17,303 若宮に至っては来る気配もない。 151 00:12:17,303 --> 00:12:21,708 舞台を用意しても 烏太夫の出番もないわ。 152 00:12:27,480 --> 00:12:30,283 くっ… ふふふふふふ…。 153 00:12:32,285 --> 00:12:35,521 一つ見込み違いをされてますわ。➡ 154 00:12:35,521 --> 00:12:39,192 あたくしが あなたの秘密を知ってると言った…。➡ 155 00:12:39,192 --> 00:12:43,396 あれは ハッタリなどではありませんのよ。 156 00:12:43,396 --> 00:12:46,599 この女は宮烏ではありません。 157 00:12:46,599 --> 00:12:50,470 山烏… いえ もしかしたら馬? 158 00:12:50,470 --> 00:12:52,405 え…⁉っ…⁉ 159 00:12:52,405 --> 00:12:56,609 ありえないわ! 山烏や馬などに登殿が許されるなど! 160 00:12:56,609 --> 00:13:01,114 では もともとが高い血筋の生まれなら?➡ 161 00:13:01,114 --> 00:13:07,253 十年前の政変で とある高貴な身分の男と その妻が重罪を犯し➡ 162 00:13:07,253 --> 00:13:11,457 共に首を落とされるという 一件がありました。 163 00:13:11,457 --> 00:13:16,362 そして その夫婦には 娘が一人いたのです。 164 00:13:17,997 --> 00:13:20,600 そう この女は➡ 165 00:13:20,600 --> 00:13:25,138 浜木綿は 罪人の子供なのです!! 166 00:13:25,138 --> 00:13:27,407 浜木綿さまが 罪人の子⁉ 167 00:13:27,407 --> 00:13:29,342 白珠 いいかげんなことは…! 168 00:13:29,342 --> 00:13:32,245 (浜木綿)そこまでばれちゃ仕方ない。 169 00:13:32,245 --> 00:13:35,682 続きはアタシが引き受けるよ。 170 00:13:35,682 --> 00:13:39,085 とはいえ どこから話したものかーー。 171 00:13:39,085 --> 00:13:43,623 お前たち 若宮と藤波の母親のことは知っているな。 172 00:13:43,623 --> 00:13:46,926 十六夜の君… わたくしの叔母ですわ。 173 00:13:46,926 --> 00:13:48,928 (浜木綿)ああ そうだったな。 174 00:13:48,928 --> 00:13:52,799 その 十六夜の君を亡き者にしたのが➡ 175 00:13:52,799 --> 00:13:55,635 時の南家当主だったアタシの親だ。 176 00:13:55,635 --> 00:13:57,637 …は? 177 00:14:00,206 --> 00:14:05,511 アタシの両親が 若宮と藤波の母親を殺したんだ。 178 00:14:07,013 --> 00:14:09,782 (浜木綿)早々に幕引きを図ったのは➡ 179 00:14:09,782 --> 00:14:14,087 アタシの叔父で 現当主の融さまだ。 180 00:14:14,087 --> 00:14:18,024 宗家が動きだす前に 叔父は両親を捕らえると➡ 181 00:14:18,024 --> 00:14:21,394 その日のうちに首を落とした。 182 00:14:21,394 --> 00:14:25,264 そして娘のアタシには 身分剥奪の上➡ 183 00:14:25,264 --> 00:14:27,600 斬足の刑が言い渡された。 184 00:14:27,600 --> 00:14:30,403 …ざんそく? 185 00:14:30,403 --> 00:14:35,074 (浜木綿)三本目の足を切り落とし 人の形に戻れないようにして➡ 186 00:14:35,074 --> 00:14:39,379 死ぬまで馬として働かせる罰だよ。 えぇっ…⁉ 187 00:14:39,379 --> 00:14:43,383 (浜木綿)まだ子供だという理由で 最終的には免れたがね。 188 00:14:45,084 --> 00:14:48,054 (浜木綿)以来 山烏として生きてきた。➡ 189 00:14:48,054 --> 00:14:51,357 それこそ地べたを這いずり回るみたいに。 190 00:14:53,626 --> 00:14:58,297 (大紫の御前)登殿とは 芝居のようなものだ。 ん…? 191 00:14:58,297 --> 00:15:01,200 役目を背負わされた者たちが➡ 192 00:15:01,200 --> 00:15:05,104 桜花宮という箱の中を右から左へ…。 193 00:15:05,104 --> 00:15:08,574 だが当人たちは気付いておらぬ。 194 00:15:08,574 --> 00:15:13,980 そこが箱の中であると。 己が駒の一つにすぎぬと。 195 00:15:13,980 --> 00:15:17,216 全く哀れな女たちよ。 196 00:15:17,216 --> 00:15:20,119 一概に そうとは言えぬかもしれませんぞ。 197 00:15:20,119 --> 00:15:22,054 ん…? 198 00:15:22,054 --> 00:15:25,925 女人のしたたかさは姉上もご存じだ。 199 00:15:25,925 --> 00:15:31,431 駒のふりをして 箱を抜け出す機会を 狙う者がおるやもしれません。 200 00:15:33,666 --> 00:15:36,569 (浜木綿)運が巡ってきたのは8年前…。 201 00:15:36,569 --> 00:15:39,038 アタシは叔父に再会した。 202 00:15:39,038 --> 00:15:41,507 叔父は当主となっていた。 203 00:15:41,507 --> 00:15:44,944 その時に殺されても おかしくはなかったけど➡ 204 00:15:44,944 --> 00:15:47,847 アタシは交渉を持ちかけたんだ。 205 00:15:47,847 --> 00:15:50,183 身分を回復してほしい。➡ 206 00:15:50,183 --> 00:15:53,085 その代わり 南家のために何でもする。 207 00:15:54,821 --> 00:15:59,058 こうしてアタシは 晴れて南家の姫君に返り咲いた。 208 00:15:59,058 --> 00:16:02,562 とある重大な任務を負うのと 引き換えに…。 209 00:16:02,562 --> 00:16:04,564 重大な任務? 210 00:16:06,232 --> 00:16:08,167 若宮の暗殺。 211 00:16:08,167 --> 00:16:12,004 は…!っ! (白珠)う… 嘘…。 212 00:16:12,004 --> 00:16:14,907 さすがにそこまでは読めなかったか? 213 00:16:14,907 --> 00:16:18,544 ま… 若宮は気付いていたんだろうな。➡ 214 00:16:18,544 --> 00:16:21,447 桜花宮に来ないとこを見ると。 215 00:16:21,447 --> 00:16:25,051 もう一つの任務は 身代わりだ。➡ 216 00:16:25,051 --> 00:16:30,189 若宮が死ねば 長束さまが皇太子として返り咲く。 217 00:16:30,189 --> 00:16:35,995 その日のために 本命の姫を 南家は取っておきたかったのさ。➡ 218 00:16:35,995 --> 00:16:40,833 皇后 長束さま それに嫁がせた姫が子をなせば➡ 219 00:16:40,833 --> 00:16:45,238 宗家は三代にわたり ほぼ南家一色に染められる。➡ 220 00:16:45,238 --> 00:16:49,175 三代もあれば 政権は完全に手中に入る。➡ 221 00:16:49,175 --> 00:16:53,012 南家による 山内の 支配の完成だ。 222 00:16:53,012 --> 00:16:56,015 それが南家の真の狙いーー。 223 00:16:58,384 --> 00:17:00,319 フッ…。 224 00:17:00,319 --> 00:17:03,956 あーあ 全部喋っちまった。 225 00:17:03,956 --> 00:17:06,859 しかし 南家には恐れ入るよ。 226 00:17:06,859 --> 00:17:10,563 アタシの親が殺した女の その子供をまた➡ 227 00:17:10,563 --> 00:17:13,199 アタシに殺させようっていうんだからサ。 228 00:17:13,199 --> 00:17:16,302 あなた そこまで分かっていて なぜ…。 229 00:17:18,304 --> 00:17:20,473 そういうわけだ 白珠。 230 00:17:20,473 --> 00:17:25,144 偉そうに宿下がりしろなんて言ったけど それはアタシのほうだったな。 231 00:17:25,144 --> 00:17:27,647 …すまなかった。 232 00:17:31,684 --> 00:17:33,686 どこへ行きますの。 233 00:17:36,555 --> 00:17:38,557 もちろん逃げるさ。 234 00:17:38,557 --> 00:17:41,661 不首尾の上に こんだけ ばらしちまったんだ。 235 00:17:43,329 --> 00:17:46,332 捕まれば今度こそ命がない。 236 00:17:46,332 --> 00:17:50,803 後で滝本に言って アタシの部屋を調べるといい。 237 00:17:50,803 --> 00:17:56,409 お前たちが茶会だの花見だのしている間に こっそり頂いたものがあるから。 238 00:17:56,409 --> 00:18:00,046 それは まさかーー。 (浜木綿)いいかい お前たち。 239 00:18:00,046 --> 00:18:02,648 最後に これだけは言っておくよ。 240 00:18:02,648 --> 00:18:05,551 桜花宮だけが世界じゃないし➡ 241 00:18:05,551 --> 00:18:10,389 好いた男と一緒になるだけが 女の幸せってわけでもない。 242 00:18:10,389 --> 00:18:15,728 そこを勘違いして ゆめゆめ自分の幸せを逃すんじゃないよ。 243 00:18:15,728 --> 00:18:17,663 じゃあな。 244 00:18:17,663 --> 00:18:20,566 浜木綿! (羽音) 245 00:18:20,566 --> 00:18:29,642 ♬~ 246 00:18:29,642 --> 00:18:31,577 ん…? 247 00:18:31,577 --> 00:18:33,579 (松韻)ご報告が。 248 00:18:35,348 --> 00:18:39,685 フッ… 駒が箱を抜け出したか。 249 00:18:39,685 --> 00:18:41,620 松韻。 (松韻)はっ。 250 00:18:41,620 --> 00:18:44,623 (大紫の御前)あの男を呼べ。 御意。 251 00:18:51,263 --> 00:18:53,366 (烏の鳴き声) 252 00:18:56,602 --> 00:19:00,339 っ…! あ~ やっと追いついた! 253 00:19:00,339 --> 00:19:02,808 急ぎワカサマに ご報告したいことが! 254 00:19:02,808 --> 00:19:07,213 若さまではない。 今は中央から来た下男のスミマル。 255 00:19:07,213 --> 00:19:09,548 あ そうでした スミマルさま…。 256 00:19:09,548 --> 00:19:12,184 …って それどころじゃないんですよ! 257 00:19:12,184 --> 00:19:15,087 桜花宮が大変で! 侵入者に脱走者に…! 258 00:19:15,087 --> 00:19:17,056 落ち着いてから話せ。 259 00:19:17,056 --> 00:19:21,527 その前に… なんか食べていいですか。 260 00:19:21,527 --> 00:19:26,365 (水を飲む音) …やっぱり 桜花宮は一筋縄ではいきませんね。 261 00:19:26,365 --> 00:19:28,367 (麺をすする音) 262 00:19:31,203 --> 00:19:35,207 澄尾さんが一連の事件について 話を聞きに行ったんですけど…。 263 00:19:35,207 --> 00:19:39,912 秋殿に侵入した不審者は 転身したまま死んだので➡ 264 00:19:39,912 --> 00:19:42,815 身元の確認は難しい。 265 00:19:42,815 --> 00:19:46,152 その前に転落死した 女房が持っていた櫛は➡ 266 00:19:46,152 --> 00:19:49,055 今も元の持ち主は分からず…。 267 00:19:49,055 --> 00:19:53,959 宗家の滝本さまはじめ 他の方たちも みんなやけに口が堅くて。 268 00:19:53,959 --> 00:19:57,763 澄尾さんも 頭を抱えていました。 269 00:19:57,763 --> 00:19:59,765 (麺をすする音) 270 00:20:01,567 --> 00:20:04,103 あ! でも一つ分かったことが。 271 00:20:04,103 --> 00:20:07,573 浜木綿さまが 殿下の命を狙っていたそうです。 272 00:20:07,573 --> 00:20:11,410 桜花宮に 私を狙う刺客が潜んでるようなのだ。 273 00:20:11,410 --> 00:20:14,313 登殿の始まる直前に警告文が届いて。 274 00:20:14,313 --> 00:20:16,348 誰からです? さあ。 275 00:20:16,348 --> 00:20:22,054 夏殿からは殿下が姫さまたちに宛てた文が ごっそり見つかりました。 276 00:20:22,054 --> 00:20:25,491 殿下の動向を探っていたんでしょう。 277 00:20:25,491 --> 00:20:27,426 (汁をすする音) 278 00:20:27,426 --> 00:20:30,096 はぁっ… でもまあ➡ 279 00:20:30,096 --> 00:20:33,499 これで不安の種が 一つ減りましたね。 280 00:20:33,499 --> 00:20:36,168 (手を合わせる音) ごちそうさまでした。 281 00:20:36,168 --> 00:20:39,071 それで。 お前は納得しているのか。 282 00:20:39,071 --> 00:20:42,508 ぅ… それは…。 283 00:20:42,508 --> 00:20:45,177 正直モヤモヤしてます。 284 00:20:45,177 --> 00:20:49,115 自白したとはいえ なんか しっくりこないんですよね。 285 00:20:49,115 --> 00:20:52,852 それに浜木綿さまには 助けてもらったこともあるし…。 286 00:20:52,852 --> 00:20:56,722 そもそも警告文を出してきた人って 誰なんだ? 287 00:20:56,722 --> 00:20:59,558 けど やっぱり限界ですよ。 288 00:20:59,558 --> 00:21:03,362 桜花宮の中のことは 僕らじゃ手も足も出ない。 289 00:21:03,362 --> 00:21:07,666 たとえ少なくとも 手がかりは必ずあるはずだ。 290 00:21:07,666 --> 00:21:13,272 考えろ。 あらゆる記憶を手繰り寄せ 知恵を絞って考えるのだ。 291 00:21:13,272 --> 00:21:15,207 っ…。 292 00:21:15,207 --> 00:21:19,778 浜木綿さまは まだ何か 隠してそうな気がするんですよね。 293 00:21:19,778 --> 00:21:23,749 それに なぜ自白を? 殺されるって分かっていただろうに。 294 00:21:23,749 --> 00:21:25,885 …はっ! 295 00:21:25,885 --> 00:21:30,723 浜木綿さまは刺客じゃない⁉ もしかして何か別の目的が…。 296 00:21:30,723 --> 00:21:35,261 いやでも 何のために? ん~…。 297 00:21:35,261 --> 00:21:37,530 着眼点は悪くないぞ。 ん? 298 00:21:37,530 --> 00:21:41,400 それと 滝本の言うことも うのみにしてはいけない。 299 00:21:41,400 --> 00:21:46,805 滝本は宗家の女房だ。 あれの頭には 宗家を守ることと➡ 300 00:21:46,805 --> 00:21:50,242 登殿をつつがなく 終わらせることしかない。 301 00:21:50,242 --> 00:21:53,712 当初から山内衆を締め出すような 対応だった。 302 00:21:53,712 --> 00:21:59,118 滝本の話は 自分たちに都合のいいよう でっちあげられた可能性がある。 303 00:21:59,118 --> 00:22:03,689 あ~! 本当に桜花宮って…。 304 00:22:03,689 --> 00:22:06,592 う? 戻るぞ 中央へ。 305 00:22:06,592 --> 00:22:09,495 何かピンときたんですか? 306 00:22:09,495 --> 00:22:11,897 これから それを確かめる。 307 00:22:15,868 --> 00:22:17,870 雪哉! あっ…。 308 00:22:21,006 --> 00:22:24,877 お前には これまで以上に 働いてもらわねばならない。 309 00:22:24,877 --> 00:22:27,179 忙しくなるぞ。 …っ! 310 00:22:29,415 --> 00:22:31,417 承知しました! 311 00:22:43,295 --> 00:22:45,297 あそこだよ。 312 00:22:51,837 --> 00:22:54,540 ん… っ! 313 00:22:57,409 --> 00:23:00,179 まだ息がある…! 314 00:23:00,179 --> 00:23:14,226 ♬~ 315 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 316 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 317 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 318 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 319 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 320 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 321 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 322 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 323 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 324 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 325 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 326 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 327 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 328 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 329 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 330 00:24:31,003 --> 00:24:35,207 <正体を明かし 消えた浜木綿。➡ 331 00:24:35,207 --> 00:24:38,911 だが 企ては止まらない。➡ 332 00:24:38,911 --> 00:24:43,115 嵐の夜。 血の香りが満ちる館で➡ 333 00:24:43,115 --> 00:24:46,719 若宮の身に危機が迫る。➡ 334 00:24:46,719 --> 00:24:50,122 その時 雪哉は> 335 00:24:50,122 --> 00:24:52,324 <次回>