1 00:00:01,768 --> 00:00:06,506 (女房たちのささやき声) 2 00:00:06,506 --> 00:00:10,711 浜木綿さまが 身分剥奪の上 追放となったそうよ。 3 00:00:10,711 --> 00:00:13,380 もはや この世の者かどうか…。 4 00:00:13,380 --> 00:00:15,682 罪人の子ですもの。 5 00:00:15,682 --> 00:00:18,585 早桃の件も関わっていたに違いないわ。 ⚟(音) 6 00:00:18,585 --> 00:00:20,687 あっ…⁉ 7 00:00:24,491 --> 00:00:27,728 臆測で陰口を言うのは おやめなさい。 8 00:00:27,728 --> 00:00:30,631 浜木綿と両親は 関係なくてよ。 9 00:00:34,501 --> 00:00:38,839 わたくしは… 浜木綿を信じるわ。 10 00:00:38,839 --> 00:00:57,090 ♬~ 11 00:00:57,090 --> 00:01:00,961 このごろの桜花宮は なんだか火が消えたような…。 12 00:01:00,961 --> 00:01:05,465 后候補が減る分には 喜ぶべきなのかもしれませんが…。 13 00:01:07,601 --> 00:01:11,204 藤波さまも お顔をお見せにならないし…。 14 00:01:11,204 --> 00:01:24,318 ♬~ 15 00:01:26,019 --> 00:01:39,900 ♬~ 16 00:01:39,900 --> 00:01:43,737 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 17 00:01:43,737 --> 00:01:48,408 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 18 00:01:48,408 --> 00:01:50,344 ♬「疲れてしまったよ」 19 00:01:50,344 --> 00:01:54,014 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 20 00:01:54,014 --> 00:01:59,720 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 21 00:01:59,720 --> 00:02:04,257 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 22 00:02:04,257 --> 00:02:09,696 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 23 00:02:09,696 --> 00:02:17,004 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 24 00:02:17,004 --> 00:02:20,874 ♬「騙し合い 悲しくなった」 25 00:02:20,874 --> 00:02:24,411 ♬「まだ青く不確かな」 26 00:02:24,411 --> 00:02:30,684 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 27 00:02:30,684 --> 00:02:34,688 ♬「目的地が分からない」 28 00:02:34,688 --> 00:02:39,926 ♬「運命的な出会いがしたい」 29 00:02:39,926 --> 00:02:45,799 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 30 00:02:45,799 --> 00:02:54,608 ♬~ 31 00:02:59,279 --> 00:03:03,984 (風の音) 32 00:03:03,984 --> 00:03:05,919 (きしむ音) 33 00:03:05,919 --> 00:03:10,357 (風の音) 34 00:03:10,357 --> 00:03:12,292 (障子に風が当たる音) 35 00:03:12,292 --> 00:03:15,228 路近を解任しろと? 左様でございます。 36 00:03:15,228 --> 00:03:18,899 なぜだ。 護衛には最適だと思うが。 37 00:03:18,899 --> 00:03:24,271 あの男は あなたさまの望む 山内の安寧など どうでもいいのです。 38 00:03:24,271 --> 00:03:29,476 あなたさまを金烏に祭り上げ 一番の功労者として称賛を浴びる。 39 00:03:29,476 --> 00:03:31,812 それしか頭にないのです! 40 00:03:31,812 --> 00:03:34,314 全て長束さまのためでございます! 41 00:03:34,314 --> 00:03:36,683 私の進言を お受け入れください! 42 00:03:36,683 --> 00:03:40,787 私を信じ 私の言葉だけを お聞き入れくださいますよう! 43 00:03:50,163 --> 00:03:53,400 (雨音) 44 00:03:53,400 --> 00:03:58,305 (雨音と雷鳴) 45 00:04:08,215 --> 00:04:10,217 っ…? 46 00:04:15,756 --> 00:04:17,757 …ハッ! 47 00:04:21,461 --> 00:04:23,764 (雷鳴) 48 00:04:23,764 --> 00:04:25,799 (敦房)路近…! 49 00:04:25,799 --> 00:04:30,303 何を驚いている。 身に覚えがあるのではないか? 50 00:04:30,303 --> 00:04:33,006 言い訳なら聞いてやる。 51 00:04:33,006 --> 00:04:35,408 わ… 私は間違っていない! 52 00:04:35,408 --> 00:04:38,678 長束さまを本当に思っているのは…! 53 00:04:38,678 --> 00:04:41,214 言いたいことは それだけか。 54 00:04:41,214 --> 00:04:43,817 っ…。 55 00:04:43,817 --> 00:04:45,786 (雷鳴) 56 00:04:45,786 --> 00:04:47,788 クッ! はぁっ! 57 00:04:50,157 --> 00:04:52,425 ぐぁっ! 58 00:04:52,425 --> 00:04:54,995 …ハッ⁉ 59 00:04:54,995 --> 00:04:56,930 (衣が裂ける音) 60 00:04:56,930 --> 00:04:58,932 ぬうっ! (落雷の音) 61 00:05:08,041 --> 00:05:09,976 ハッ…。 62 00:05:09,976 --> 00:05:22,489 (雨音) 63 00:05:22,489 --> 00:05:25,392 …敦房が斬られた? 64 00:05:25,392 --> 00:05:28,695 花街で倒れているところを 見つかったらしい。 65 00:05:28,695 --> 00:05:30,630 それで 具合は? 66 00:05:30,630 --> 00:05:33,567 とりあえず命はあるようだが…。 67 00:05:33,567 --> 00:05:35,569 お前に会いたがっているそうだ。 68 00:05:35,569 --> 00:05:39,339 私に。  哨月楼で手当てを受けている。 69 00:05:39,339 --> 00:05:43,109 若宮殿下に 直接お伝えしたいことがあると。 70 00:05:43,109 --> 00:05:46,813 直接? 正直 気は進まねえな。 71 00:05:46,813 --> 00:05:49,482 花街では一度襲われてるし。 ん…。 72 00:05:49,482 --> 00:05:53,453 似たようなことを考える輩が 他にいても おかしくない。 73 00:05:53,453 --> 00:05:56,590 敦房のことは気になるが…。 74 00:05:56,590 --> 00:05:58,592 ん…。 75 00:06:00,527 --> 00:06:04,331 …って 人が言ってる先から!お供 仕ります! 76 00:06:06,166 --> 00:06:08,868 (風雨の音) 77 00:06:10,537 --> 00:06:15,141 肩から脇腹まで こう 斜めにすぱん と斬られたようで…。 78 00:06:15,141 --> 00:06:17,244 人払いをしておきました。 79 00:06:19,112 --> 00:06:22,515 (楼主)店の者にも 固く口止めしておりますので…。 80 00:06:27,487 --> 00:06:30,190 雪哉は ここで待ちなさい。 はい。 81 00:06:33,260 --> 00:06:35,762 ん…⁉これ持っとけ。 82 00:06:47,374 --> 00:06:49,309 あ゛…。 83 00:06:49,309 --> 00:06:51,311 うっ… うぅ…。 84 00:06:53,179 --> 00:06:55,482 ん…。 かなりの出血だ…。 85 00:06:55,482 --> 00:06:58,318 うっ… 殿下…? 86 00:06:58,318 --> 00:07:00,921 酷い怪我を負ったようだな。 87 00:07:00,921 --> 00:07:05,125 私も… ここまでのようです…。 88 00:07:05,125 --> 00:07:11,898 長束さまは… 今や私に… 耳を貸してくださいません…。 89 00:07:11,898 --> 00:07:16,469 いえ… 疎んじておられる…。 90 00:07:16,469 --> 00:07:19,439 殿下… どうぞお願いが…。 91 00:07:19,439 --> 00:07:21,441 申してみよ。 92 00:07:21,441 --> 00:07:27,947 私の亡き後も… 長束さまを お守りくださいますか…。 93 00:07:27,947 --> 00:07:31,952 もし… 聞いていただけますなら…➡ 94 00:07:31,952 --> 00:07:36,222 お教えいたします… あなたさまに…。 95 00:07:36,222 --> 00:07:39,326 真に仇なす 敵の名を…! 96 00:07:41,127 --> 00:07:43,964 ⚟(足音) っ⁉ …ハッ! 97 00:07:43,964 --> 00:07:45,899 …真の敵? 98 00:07:45,899 --> 00:07:48,301 証拠も ございます…。 99 00:07:48,301 --> 00:07:51,905 殿下なら一網打尽にする こともできましょう…。 100 00:07:51,905 --> 00:07:56,142 案ずるな。 言われずとも 兄上はお助けするつもりだ。 101 00:07:56,142 --> 00:08:00,113 あぁ… ありがとうございます…。 102 00:08:00,113 --> 00:08:03,917 殿下に仇なす… 敵の… 名は…! 103 00:08:05,752 --> 00:08:07,754 敦房? 104 00:08:09,422 --> 00:08:11,758 あ…⁉ 105 00:08:11,758 --> 00:08:14,361 ぁ… ぅ…。 106 00:08:16,329 --> 00:08:19,099 ⚟(倒れ込む音)っ…! 澄尾! 107 00:08:19,099 --> 00:08:21,034 う…! 108 00:08:21,034 --> 00:08:23,837 この香り… “伽乱”か…⁉ 109 00:08:28,775 --> 00:08:30,777 うっ う…! 110 00:08:38,351 --> 00:08:41,254 ようやく効いたか。 111 00:08:41,254 --> 00:08:43,757 多少の耐性はつけていたようだな…。 112 00:08:48,995 --> 00:08:52,032 チッ… 路近め…。 113 00:08:52,032 --> 00:08:54,167 ⚟(山内衆)敦房さま。 ⚟(障子の開く音) 114 00:08:54,167 --> 00:08:57,704 準備が整いました。 よし… 早速取りかかれ。 115 00:08:57,704 --> 00:09:00,206 (二人)は。 116 00:09:00,206 --> 00:09:02,142 丁重に扱えよ。 っ…。 117 00:09:02,142 --> 00:09:06,012 何しろ若宮は “不慮の事故”で お亡くなりになるのだからな。 118 00:09:06,012 --> 00:09:08,014 心得ております。 119 00:09:11,651 --> 00:09:15,522 (敦房)待て。 お前たち 子供はどうした? 120 00:09:15,522 --> 00:09:18,958 子供? 近習がいたはずだ。 121 00:09:18,958 --> 00:09:20,894 あの子供はどこだ! 122 00:09:20,894 --> 00:09:23,329 まだ近くにいるはずだ! 123 00:09:23,329 --> 00:09:25,331 (敦房)探せ! はっ…! 124 00:09:27,100 --> 00:09:29,369 いたぞ! (敦房)絶対に逃がすな!➡ 125 00:09:29,369 --> 00:09:31,404 何としても連れ戻せっ! 126 00:09:31,404 --> 00:09:35,074 ⚟(足音) 127 00:09:35,074 --> 00:09:37,077 ハッ ハッ… くっ! 128 00:09:41,548 --> 00:09:43,550 ハッ ハッ ハッ ハッ…! 129 00:09:45,852 --> 00:09:49,189 ハッ ハッ ハッ…! 130 00:09:49,189 --> 00:09:51,291 ハッ ハッ ハッ ハッ…! 131 00:10:02,569 --> 00:10:04,571 …んっ! 132 00:10:08,208 --> 00:10:10,210 ハッ… あっ! 133 00:10:13,046 --> 00:10:15,048 んぅぅ…! 134 00:10:16,916 --> 00:10:19,285 ⚟(足音) ⚟そこまでだ! 135 00:10:19,285 --> 00:10:21,221 っ! 136 00:10:21,221 --> 00:10:25,191 刀を置いて こっちへ来い。 敦房さまには とりなしてやる。 137 00:10:25,191 --> 00:10:29,429 俺たちも子供を斬りたいわけじゃない… な? 138 00:10:29,429 --> 00:10:31,431 あっ⁉ 139 00:10:33,633 --> 00:10:36,102 (扉を開けようとする音) 140 00:10:36,102 --> 00:10:38,071 (体当たりする音) 141 00:10:38,071 --> 00:10:41,407 くっ…! うっ! あのガキ…! 142 00:10:41,407 --> 00:10:43,343 他の者に知らせろ! 143 00:10:43,343 --> 00:10:45,745 先回りして捕まえるんだ! はっ! 144 00:10:51,084 --> 00:10:53,386 何を手間取っている…! 145 00:10:56,890 --> 00:11:00,393 (走ってくる足音) ハッ ハッ ハッ…! 146 00:11:00,393 --> 00:11:03,696 <どうしよう… どうすればいい⁉➡ 147 00:11:03,696 --> 00:11:06,199 時間がない… 早くしないと!➡ 148 00:11:06,199 --> 00:11:09,369 若宮と澄尾さんが殺されてしまう!➡ 149 00:11:09,369 --> 00:11:12,272 味方だ! 味方を探さないと!> 150 00:11:12,272 --> 00:11:15,575  回想 ははぁ つまり抜け道ですね。 151 00:11:15,575 --> 00:11:18,811 夜な夜なお忍びで出かける宮烏サマの。 152 00:11:18,811 --> 00:11:21,281 <まずは出口を探すんだ。➡ 153 00:11:21,281 --> 00:11:24,884 この隧道は 寺や宮烏の屋敷にも つながっている。➡ 154 00:11:24,884 --> 00:11:26,819 そこで助けを求めればいい> 155 00:11:26,819 --> 00:11:29,689 (コウモリの鳴き声) うわっ! あっ うっ! う…! 156 00:11:29,689 --> 00:11:34,527 (コウモリの鳴き声) 157 00:11:34,527 --> 00:11:38,498 <けど もし相手が長束派だったら?➡ 158 00:11:38,498 --> 00:11:43,636 そもそも… 僕らの他に 若宮の味方なんているんだっけ…?> 159 00:11:43,636 --> 00:11:45,572 信頼できる人物? 160 00:11:45,572 --> 00:11:49,976 もちろん。 命だって預けられる。 誰ですか それ。 161 00:11:49,976 --> 00:11:52,979 聞きたいか? こいつは最高機密だぞ。 162 00:11:54,948 --> 00:11:58,418 <誰だ? 若宮が命も預けられるって…。➡ 163 00:11:58,418 --> 00:12:01,254 くそっ あの時聞いておけば…!> 164 00:12:01,254 --> 00:12:04,057 うわっ! あっ…! いっ…! 165 00:12:06,693 --> 00:12:09,596 うっ… いってぇ…! 166 00:12:09,596 --> 00:12:12,799 ⚟(複数の足音)は…! 167 00:12:22,108 --> 00:12:26,079 <分からない… 誰が味方で 誰が敵か…➡ 168 00:12:26,079 --> 00:12:28,281 何を信用していいのか…> 169 00:12:30,149 --> 00:12:32,885 <絶体絶命だ…> 170 00:12:32,885 --> 00:12:34,821  回想 考えろ。 171 00:12:34,821 --> 00:12:38,825 あらゆる記憶を手繰り寄せ 知恵を絞って考えるのだ。 172 00:12:38,825 --> 00:12:41,227 …っ! 173 00:12:47,400 --> 00:12:49,335 …あっ。 174 00:12:49,335 --> 00:12:51,638 ああ… あああ…! 175 00:12:55,108 --> 00:13:00,513 (雨音) 176 00:13:02,548 --> 00:13:04,651 ⚟(足音) 177 00:13:09,856 --> 00:13:13,359 こうなったら 一か八かだ! 178 00:13:13,359 --> 00:13:17,664 (雨音) 179 00:13:17,664 --> 00:13:19,599 逃がしただと⁉ 180 00:13:19,599 --> 00:13:23,236 申し訳ありません。 この嵐で応援が呼べず…。 181 00:13:23,236 --> 00:13:27,140 なんとか明日には…。 今日を逃せば もう機会はないのだ! 182 00:13:27,140 --> 00:13:30,510 ははっ…。 ぁぐっ…。 183 00:13:30,510 --> 00:13:35,214 まあよい… 子供は見つかり次第 なますにしてやる。 184 00:13:36,949 --> 00:13:38,951 (敦房)殺れ…! 185 00:13:44,590 --> 00:13:46,592 …っ!なっ⁉ うぁっ! 186 00:13:46,592 --> 00:13:49,295 なんと もう動けるのか…! 187 00:13:49,295 --> 00:13:51,297 くっ…。 188 00:13:52,965 --> 00:13:55,335 おおっ 敦房さま これは⁉ 189 00:13:55,335 --> 00:13:57,637 ちょうどよいところに来た。 190 00:13:57,637 --> 00:14:01,541 止めを刺せ! もはや無傷でとは言わん! 191 00:14:01,541 --> 00:14:04,977 私を… たばかったな 敦房。 192 00:14:04,977 --> 00:14:07,680 あなたが悪いのですよ 殿下。 193 00:14:07,680 --> 00:14:12,852 きれいな身体で あの世に お送りしてさしあげるはずでしたのに。 194 00:14:12,852 --> 00:14:14,787 待て 敦房…! 195 00:14:14,787 --> 00:14:16,723 うああぁっ! 196 00:14:16,723 --> 00:14:19,025 うっ! でぇいっ! ぐはっ! 197 00:14:23,529 --> 00:14:25,531 くっ…! 198 00:14:28,067 --> 00:14:30,303 なぜ このような真似をする。 199 00:14:30,303 --> 00:14:34,173 真の金烏を殺めることが 山内のためになると➡ 200 00:14:34,173 --> 00:14:36,576 本当に思っているのか⁉ 201 00:14:48,755 --> 00:14:50,757 フ…。 202 00:14:50,757 --> 00:14:53,426 ぬっ! うっ! ⚟であぁっ! 203 00:14:53,426 --> 00:14:55,394 とあぁっ! 204 00:14:55,394 --> 00:14:57,396 っ! よぉおっ! 205 00:14:59,232 --> 00:15:01,234 ぐぁっ! はっ…! 206 00:15:04,070 --> 00:15:06,072 ぐぅああっ! 207 00:15:08,040 --> 00:15:10,042 (斬撃音) 208 00:15:18,017 --> 00:15:20,019 (山内衆)あ…! 209 00:15:22,889 --> 00:15:24,924 お前…。 210 00:15:24,924 --> 00:15:27,593 ⚟(僧兵)トゥゥッ! ぐぁっ! 211 00:15:27,593 --> 00:15:34,467 (僧兵と山内衆の声) 212 00:15:34,467 --> 00:15:40,907 ♬~ 213 00:15:40,907 --> 00:15:44,310 殿下ぁ~~っ!! 214 00:15:44,310 --> 00:15:46,312 生きてるう…! 215 00:15:48,247 --> 00:15:50,817 は…! 216 00:15:50,817 --> 00:15:52,752 ⚟(足音) 217 00:15:52,752 --> 00:15:56,489 よぉ…。 す 澄尾さん! 218 00:15:56,489 --> 00:15:58,991 大丈夫だ。 そのうち治る。 219 00:15:58,991 --> 00:16:01,227 ⚟(足音) ⚟無事か 奈月彦! ぁ…。 220 00:16:01,227 --> 00:16:05,932 ああ 心配かけて申し訳なかった… 兄上。 221 00:16:07,867 --> 00:16:10,770 よかった… よかった…! 222 00:16:15,341 --> 00:16:17,944 (路近)やはり 山内衆を抱き込んで➡ 223 00:16:17,944 --> 00:16:20,847 若宮殿下の暗殺を企んでいたようです。 224 00:16:20,847 --> 00:16:23,583 そなたの内偵どおりか。 225 00:16:23,583 --> 00:16:27,887 敦房本人は だんまりですが 雑魚はよく喋る…。 226 00:16:27,887 --> 00:16:31,457 もともとは 殿下が花街を訪れた時を狙って➡ 227 00:16:31,457 --> 00:16:35,795 火事の煙に巻かれて 死んだように見せる計画だったとか…。➡ 228 00:16:35,795 --> 00:16:39,265 なるほど それなら遺体の判別も容易いし➡ 229 00:16:39,265 --> 00:16:41,701 うつけの自業自得で済む。 230 00:16:41,701 --> 00:16:43,769 考えたものですなぁ。 231 00:16:43,769 --> 00:16:46,672 あのな。 お前の詰めが甘かったおかげで➡ 232 00:16:46,672 --> 00:16:48,808 こっちは死ぬとこだったんだぞ! 233 00:16:48,808 --> 00:16:54,247 確かに。 敦房を追い詰め 殿下を危険にさらしたのは私だ。 234 00:16:54,247 --> 00:16:57,149 お詫び申し上げる。 ぉ。いや。 235 00:16:57,149 --> 00:17:00,052 あの時そなたが助けに来てくれなければ➡ 236 00:17:00,052 --> 00:17:02,255 今頃 私の命はなかった。 237 00:17:10,329 --> 00:17:12,331 ひぃっ! 238 00:17:14,200 --> 00:17:16,836 礼なら 近習に言うんですな。 239 00:17:16,836 --> 00:17:20,139 あの顔で 明鏡院に駆け込んで来た時には…。 240 00:17:20,139 --> 00:17:22,208 若宮を 助けてください! 241 00:17:22,208 --> 00:17:25,344 (雨音) 242 00:17:25,344 --> 00:17:27,280 悪いのは私だ。 243 00:17:27,280 --> 00:17:31,150 敦房のことは 以前から路近に忠告されていたのに…。 244 00:17:31,150 --> 00:17:35,922 早い話が 私を信用していただけなかった ということですな! 245 00:17:35,922 --> 00:17:38,491 だから 私が悪かったと…。 246 00:17:38,491 --> 00:17:41,294 あの~…。 247 00:17:41,294 --> 00:17:44,397 そろそろ種明かしをしてもらえませんか? 248 00:17:46,132 --> 00:17:52,471 私のことを最も理解し 応援してくれているのは 兄上なのだ。 249 00:17:52,471 --> 00:17:58,611 私が非力な頃は 敵の手が及ばぬようにと 山内の外に遊学させ…➡ 250 00:17:58,611 --> 00:18:03,482 戻った後も 長束派と称し 私の敵対勢力を束ね➡ 251 00:18:03,482 --> 00:18:06,752 監視と粛清を行ってくれていた…。 252 00:18:06,752 --> 00:18:10,923 私はずっと 兄上に守られていた。 253 00:18:10,923 --> 00:18:14,427 長束さまご自身は 金烏になろうと思ったことは➡ 254 00:18:14,427 --> 00:18:16,362 一度もなかったのですか。 255 00:18:16,362 --> 00:18:18,331 私は宗家だぞ。 256 00:18:18,331 --> 00:18:22,068 そもそも宗家は 金烏を守るためにあるのだ。 257 00:18:22,068 --> 00:18:25,371 だが… 今や威信は地に落ちた…。 258 00:18:25,371 --> 00:18:28,574 出身家ばかり優遇する皇后と➡ 259 00:18:28,574 --> 00:18:32,445 皇后にも政にも興味がない今上陛下…。➡ 260 00:18:32,445 --> 00:18:37,850 このままでは 四家の均衡は崩れ いずれ戦になるだろう…。 261 00:18:37,850 --> 00:18:43,055 この時代 弟が真の金烏として 生まれたのは 偶然ではない。 262 00:18:44,724 --> 00:18:47,226 (長束)何か意味があるのだ…。 263 00:18:53,099 --> 00:18:56,969 しかしお前 よく分かったな。 え? 264 00:18:56,969 --> 00:19:01,707 若宮殿下と長束さまが 裏でつながっていることだよ。 265 00:19:01,707 --> 00:19:03,943 それは俺も興味がある。 266 00:19:03,943 --> 00:19:07,179 隠していたのに 一体どこで気付いた? 267 00:19:07,179 --> 00:19:11,917 あんな状況でなければ 僕も気付かなかったと思うんですけど…。 268 00:19:11,917 --> 00:19:14,186 …そうか。 269 00:19:14,186 --> 00:19:17,556 確か 一年待たずに帰されると➡ 270 00:19:17,556 --> 00:19:20,960 勁草院に入れられてしまうんだったな? え? 271 00:19:20,960 --> 00:19:25,197 北家の宴にもいなかったのに なんで そんなこと知ってんですか! 272 00:19:25,197 --> 00:19:28,034 …それが なぜ引っかかるのだ? 273 00:19:28,034 --> 00:19:32,338 北家の宴には 私と喜栄殿も同席していた…。 274 00:19:32,338 --> 00:19:37,009 奈月彦に その話が伝わっていても 別に不思議ではないと思うが…。 275 00:19:37,009 --> 00:19:39,912 北領は武人の国ですよ。 276 00:19:39,912 --> 00:19:43,783 勁草院で武道を学ぶのは 子供たちの憧れなんです。 277 00:19:43,783 --> 00:19:50,289 …なのに 郷長の息子が嫌がって 逃げ回るなんて とんだ恥さらしですよ。 278 00:19:50,289 --> 00:19:54,126 その恥を喜栄さまが 人に話すとは思えません…。 279 00:19:54,126 --> 00:19:58,097 それに たった今 長束さまが疑問を口にされたように➡ 280 00:19:58,097 --> 00:20:02,201 北家以外の 者からすると どうでもいい話なんです。 281 00:20:02,201 --> 00:20:07,039 そのどうでもいい話を いちいち伝えるって… どんな関係だ? 282 00:20:07,039 --> 00:20:09,942 朝廷ではバチバチ火花飛ばしてるけど➡ 283 00:20:09,942 --> 00:20:13,813 実は… 兄弟仲は悪くないんじゃないかって。 284 00:20:13,813 --> 00:20:16,215 なるほど…。 どっちみち➡ 285 00:20:16,215 --> 00:20:19,685 あの時は一か八かの賭けに出るしか ありませんでしたから。 286 00:20:19,685 --> 00:20:21,687 (扇で膝を叩く音) 287 00:20:24,390 --> 00:20:26,325 あっぱれだ 雪哉! 288 00:20:26,325 --> 00:20:30,830 お前のような 知恵も度胸も兼ね備えた 子供は見たことがない。➡ 289 00:20:30,830 --> 00:20:34,700 これからも 末永く弟を支えてやってくれ。 290 00:20:34,700 --> 00:20:37,503 いや 僕は一年経ったら垂氷に…。 291 00:20:37,503 --> 00:20:40,306 (澄尾) 別に一年にこだわらなくてもいいだろう。 292 00:20:40,306 --> 00:20:44,610 俺だって お前が こいつの側にいてくれたら百人力だ。 293 00:20:44,610 --> 00:20:46,979 これからも中央に居ればよい。 294 00:20:46,979 --> 00:20:50,516 弟が金烏になった暁には その側近として…。 295 00:20:50,516 --> 00:20:53,486 は…? 何言ってんですか。 296 00:20:53,486 --> 00:20:57,289 朝廷に上がったって 僕なんて雑用がせいぜいですよ。 297 00:20:57,289 --> 00:20:59,859 側近なんて とんでもない。 298 00:20:59,859 --> 00:21:01,794 なぜ そのように思うのだ。 299 00:21:01,794 --> 00:21:06,398 なぜって… 僕は地方貴族の次男坊にすぎないし。 300 00:21:06,398 --> 00:21:08,467 (長束)っはははは! っ! 301 00:21:08,467 --> 00:21:12,338 心配するな。 皆 分かっているから。兄上…! 302 00:21:12,338 --> 00:21:15,975 お前の母親は 玄哉殿の二の姫。 303 00:21:15,975 --> 00:21:19,845 つまりお前は 北家当主の孫だ。➡ 304 00:21:19,845 --> 00:21:23,749 文句のつけようもない。 一流の血筋じゃないか。 305 00:21:29,889 --> 00:21:32,291 なんでぇ厄介者! くっ…! 306 00:21:32,291 --> 00:21:34,727 やめろ! っ! あ…。 307 00:21:34,727 --> 00:21:37,396 馬鹿 また母上を 困らせる気か! 308 00:21:37,396 --> 00:21:39,331 だって兄上 こいつらが! 309 00:21:39,331 --> 00:21:42,935 みんな言ってるぞ! 次男坊は面倒ばっかり持ってくる! 310 00:21:42,935 --> 00:21:44,937 いなくなればいいって! 311 00:21:44,937 --> 00:21:47,640 (雪馬)気にすんな… 雪哉。 312 00:21:50,042 --> 00:21:57,082 ♬~ 313 00:21:57,082 --> 00:21:59,418 …知ってたんだ。 314 00:21:59,418 --> 00:22:01,353 え…? 315 00:22:01,353 --> 00:22:06,759 当然だろう。 皇太子の側仕えになる者の 身元を調べないわけがない。 316 00:22:09,695 --> 00:22:11,664 そうですよね。 317 00:22:11,664 --> 00:22:14,066 欲しかったのは 僕じゃない…。 318 00:22:15,968 --> 00:22:18,270 …北家の血だ。 319 00:22:24,109 --> 00:22:26,679 ⚟(障子が開く音) 320 00:22:26,679 --> 00:22:47,533 ♬~ 321 00:22:47,533 --> 00:22:49,468 雪哉。 322 00:22:49,468 --> 00:23:00,112 ♬~ 323 00:23:00,112 --> 00:23:14,226 ♬~ 324 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 325 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 326 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 327 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 328 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 329 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 330 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 331 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 332 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 333 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 334 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 335 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 336 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 337 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 338 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 339 00:24:30,936 --> 00:24:36,842 <その身に流れる 北家の血からは逃れられない。➡ 340 00:24:36,842 --> 00:24:43,983 怒り悲しむ雪哉を 路近が ある男のもとに案内する。➡ 341 00:24:43,983 --> 00:24:47,986 忠誠とは 誰のための言い訳か> 342 00:24:50,189 --> 00:24:52,291 <次回>