1 00:00:01,235 --> 00:00:15,215 ♬~ 2 00:00:15,215 --> 00:00:19,086 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 3 00:00:19,086 --> 00:00:23,724 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 4 00:00:23,724 --> 00:00:25,659 ♬「疲れてしまったよ」 5 00:00:25,659 --> 00:00:29,296 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 6 00:00:29,296 --> 00:00:35,035 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 7 00:00:35,035 --> 00:00:39,640 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 8 00:00:39,640 --> 00:00:45,078 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 9 00:00:45,078 --> 00:00:52,352 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 10 00:00:52,352 --> 00:00:56,223 ♬「騙し合い 悲しくなった」 11 00:00:56,223 --> 00:00:59,826 ♬「まだ青く不確かな」 12 00:00:59,826 --> 00:01:05,999 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 13 00:01:05,999 --> 00:01:10,003 ♬「目的地が分からない」 14 00:01:10,003 --> 00:01:15,242 ♬「運命的な出会いがしたい」 15 00:01:15,242 --> 00:01:21,114 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 16 00:01:21,114 --> 00:01:29,923 ♬~ 17 00:01:45,238 --> 00:01:47,174 あ…。 18 00:01:47,174 --> 00:01:49,509 よかろう。 19 00:01:49,509 --> 00:01:52,245 ではお前に教えてやろう。 20 00:01:52,245 --> 00:01:56,350 愛する姫が お前の知らぬ間に何をしていたか。 21 00:01:58,085 --> 00:02:00,087 文? 22 00:02:02,756 --> 00:02:06,460 (女房) 中央に戻られたら お心遣い恐縮ですと➡ 23 00:02:06,460 --> 00:02:08,395 殿下には くれぐれも。 24 00:02:08,395 --> 00:02:12,599 かしこまりました。 必ずや 若宮殿下にお伝えします。 25 00:02:15,569 --> 00:02:17,571 あっ…! 26 00:02:21,475 --> 00:02:23,977 お手伝いしましょうか? …ん? 27 00:02:26,213 --> 00:02:30,684 では嘉助殿は 二の姫さまと 親しくしておいでなのですね。 28 00:02:30,684 --> 00:02:33,587 とんでもない! あ…。 29 00:02:33,587 --> 00:02:37,991 けど 二の姫さまはお優しい方です。 30 00:02:37,991 --> 00:02:43,296 俺みたいな 身寄りのない山烏にも 声をかけてくださって。 31 00:02:43,296 --> 00:02:47,601 あの方のためなら 俺は何だってできますよ…。 32 00:02:49,636 --> 00:02:53,640 その後 再び東家を訪れると 嘉助は行方不明。 33 00:02:53,640 --> 00:02:58,478 周囲の者は こき使われるのに 嫌気がさして逃げたのだろうとーー。 34 00:02:58,478 --> 00:03:01,515 まさに侵入者騒ぎがあった直後だ。 35 00:03:01,515 --> 00:03:04,851 この文も火にくべられる寸前だった。 36 00:03:04,851 --> 00:03:07,954 そ… それには何と? 37 00:03:20,934 --> 00:03:23,437 う… あ…! 38 00:03:28,575 --> 00:03:32,779 「誰にも言わず 私に会いに来てほしい。➡ 39 00:03:32,779 --> 00:03:35,482 七夕から数えて… (途中からあせびの声)最初の➡ 40 00:03:35,482 --> 00:03:37,484 月のない晩に待っています」。 41 00:03:39,953 --> 00:03:42,389 「目印は 『赤い着物』」。 42 00:03:42,389 --> 00:03:46,226 あっ! 赤い着物が飾られていたのは秋殿です。 43 00:03:46,226 --> 00:03:48,795 春殿ではありません。 え? 44 00:03:48,795 --> 00:03:51,231 あせび…。 45 00:03:51,231 --> 00:03:54,501 あなた あの者をわざと わたくしのもとに…⁉ 46 00:03:54,501 --> 00:03:56,436 誤解です 真赭さま! 47 00:03:56,436 --> 00:04:00,841 私も飾ろうとしました。 赤い着物を部屋の前に…。 48 00:04:00,841 --> 00:04:02,776 でも…。 49 00:04:02,776 --> 00:04:05,145 (うこぎ)わ… 私のせいです!➡ 50 00:04:05,145 --> 00:04:08,048 着物は 私が取り上げたのです。➡ 51 00:04:08,048 --> 00:04:10,784 そんなこととは思いも寄らず…。 52 00:04:10,784 --> 00:04:13,687 姫さまがわざとなど ありえません! 53 00:04:13,687 --> 00:04:17,557 お前が止めることくらい 容易く想像はできそうなものだが。 54 00:04:17,557 --> 00:04:20,127 それとて たらればにございます! 55 00:04:20,127 --> 00:04:22,929 女房の忠義とは大したものだな。 56 00:04:24,798 --> 00:04:27,033 嘉助は字が読めなかったそうだ。 57 00:04:27,033 --> 00:04:31,271 え…? そんなことがあるのですか? 58 00:04:31,271 --> 00:04:37,477 珍しいことではない。 特に地方の 貧しい山烏には。 59 00:04:37,477 --> 00:04:41,181 早桃は預かったあなたの文を 嘉助に読み聞かせ➡ 60 00:04:41,181 --> 00:04:43,116 返事も代筆してやっていた。 61 00:04:43,116 --> 00:04:45,051 は…。 62 00:04:45,051 --> 00:04:48,155 …やはり 知らなかったのだな。 63 00:04:50,857 --> 00:04:53,226 早桃 お疲れさま。 64 00:04:53,226 --> 00:04:56,630 どうだった? 返事はもらえた? 65 00:04:56,630 --> 00:04:58,965 ありがとう! 66 00:04:58,965 --> 00:05:01,968 疲れたでしょう 今日はゆっくり休んでね。 67 00:05:01,968 --> 00:05:04,070 はっ… はっ…。(あせびの足音) 68 00:05:15,782 --> 00:05:18,585 早桃の様子がおかしいの。 69 00:05:18,585 --> 00:05:22,455 私が下男を呼んだこと 知ってしまったみたいなの。 70 00:05:22,455 --> 00:05:25,358 早桃は誰かに話すかしら。 71 00:05:25,358 --> 00:05:29,663 このことが公になれば 私は宿下がりになってしまうの? 72 00:05:34,467 --> 00:05:38,104 私は どうしたらいいのかしら…。 73 00:05:38,104 --> 00:05:40,507 っ… 藤波さま…。 74 00:05:44,477 --> 00:05:48,215 概ね違いはないな? 藤波。 ひっ…! 75 00:05:48,215 --> 00:05:51,151 藤波さまは ご体調が すぐれないのです。 76 00:05:51,151 --> 00:05:54,621 殿下とはいえ かような物言いは…。 77 00:05:54,621 --> 00:05:56,556 っ…。 78 00:05:56,556 --> 00:05:59,559 さて。 そこでもう一つの文だ。 79 00:05:59,559 --> 00:06:03,330 それは…! 私がお出ししたものですね! 80 00:06:03,330 --> 00:06:06,866 若宮さまから 初めて文をいただいて嬉しくて➡ 81 00:06:06,866 --> 00:06:08,868 すぐにお返事いたしました。 82 00:06:08,868 --> 00:06:15,242 そう。 私は同じ内容の文を 四家の姫全てに出した。 83 00:06:15,242 --> 00:06:20,080 しかし なぜか返事が来たのは この一通だけ。 84 00:06:20,080 --> 00:06:22,549 え…? (白珠)ん…? 85 00:06:22,549 --> 00:06:24,618 う…。 86 00:06:24,618 --> 00:06:27,687 春殿にだけ殿下の文が? 87 00:06:27,687 --> 00:06:31,992 うこぎ殿 それは真にございますか! そ それはーー。 88 00:06:31,992 --> 00:06:34,861 待って うこぎを責めないで。 89 00:06:34,861 --> 00:06:38,598 私が浮かれていたから 気が回らなかったのよ。 90 00:06:38,598 --> 00:06:41,468 そしらぬふりで ぬけぬけと。 91 00:06:41,468 --> 00:06:45,939 よもや浜木綿とグルになり 文を盗んでいたのではあるまいな! 92 00:06:45,939 --> 00:06:50,277 浜木綿さまは 文泥棒ではないと思うのですが。 93 00:06:50,277 --> 00:06:56,583 何を言う! 浜木綿本人が言ったのだぞ 自分が文を盗んだと! 94 00:06:56,583 --> 00:07:00,220 わたくしも 浜木綿は無実だと思いますわ。 95 00:07:00,220 --> 00:07:03,089 文は厳重に管理されていますのよ。➡ 96 00:07:03,089 --> 00:07:07,928 桜花宮に宛てた文は 一度 藤花殿に留め置かれた後➡ 97 00:07:07,928 --> 00:07:11,564 それぞれの家の女房が持ち帰るのです。➡ 98 00:07:11,564 --> 00:07:14,768 他家の文を横取りする余地など ありませんわ。➡ 99 00:07:14,768 --> 00:07:18,638 それは浜木綿に限らず わたくしたちも同様です。 100 00:07:18,638 --> 00:07:20,573 しかし 実際に文は…。 101 00:07:20,573 --> 00:07:26,379 っ! 全ての文は 一度 藤花殿に留め置かれるのですよね? 102 00:07:26,379 --> 00:07:29,783 あたくしたちには無理でも… あるいは。 103 00:07:29,783 --> 00:07:31,785 っ! (茶の花)えっ! 104 00:07:33,720 --> 00:07:36,189 はっ… はっ…。 105 00:07:36,189 --> 00:07:40,460 お… お兄さま… 私は…。 106 00:07:40,460 --> 00:07:45,231 あ…! ご ごめんなさい お兄さま…。 107 00:07:45,231 --> 00:07:48,001 馬鹿なことをしました…。 108 00:07:48,001 --> 00:07:52,505 私は ただ… あ あせびの君を お兄さまの后にと…。 109 00:07:52,505 --> 00:07:55,475 文を隠すなど些細なことだ。 110 00:07:55,475 --> 00:08:00,046 藤波 お前の犯した もう一つの罪に比べれば。 111 00:08:00,046 --> 00:08:03,249 ハッ…! 112 00:08:03,249 --> 00:08:05,251 あぁ…。 113 00:08:10,957 --> 00:08:13,326 ふ…。 114 00:08:13,326 --> 00:08:16,629 分かりました。 早桃に言って聞かせます。 115 00:08:16,629 --> 00:08:19,432 下男のことは 決して他言しないように。 116 00:08:19,432 --> 00:08:22,335 でも 何だか不安で。 117 00:08:22,335 --> 00:08:26,106 早桃はお喋りが好きだから 何かの拍子に…。 118 00:08:26,106 --> 00:08:28,575 気にしすぎではないでしょうか。 119 00:08:28,575 --> 00:08:32,178 早桃はしっかりしているし 賢い子ですからーー。 120 00:08:35,682 --> 00:08:37,617 あっ…? 121 00:08:37,617 --> 00:08:40,353 …そうですね。 122 00:08:40,353 --> 00:08:43,323 きっと藤波さまの言われるとおりですわ。 123 00:08:43,323 --> 00:08:45,492 お おねえさま あの…。 124 00:08:45,492 --> 00:08:49,896 お忙しい中 押しかけてしまって 申し訳ありませんでした。 125 00:08:54,267 --> 00:08:56,970 あ… あっ…。 (足音) 126 00:08:59,506 --> 00:09:02,042 (藤波)今日まで ご苦労だった。 127 00:09:02,042 --> 00:09:05,044 これをやるから 今すぐ桜花宮を去るがいい。 128 00:09:05,044 --> 00:09:08,314 は…? あせびさまですか? 129 00:09:08,314 --> 00:09:13,186 あの方は あなたさまが思っているような 方ではありません! あの方は…! 130 00:09:13,186 --> 00:09:16,056 うるさい。 行けと言ったら行くのだ! 131 00:09:16,056 --> 00:09:18,892 卑怯な手で 他の后候補を陥れようと…。 132 00:09:18,892 --> 00:09:21,227 お前の話など聞きたくない! あっ! 133 00:09:21,227 --> 00:09:23,630 お願いです どうかお耳を! 134 00:09:28,835 --> 00:09:30,870 夜が明けたわ。 135 00:09:30,870 --> 00:09:33,006 今すぐ飛んでいきなさい。 136 00:09:33,006 --> 00:09:34,941 山烏なのだから飛べるのでしょう! 137 00:09:34,941 --> 00:09:36,943 危なーー。 138 00:09:43,149 --> 00:09:45,151 (着物が裂ける音) …え? 139 00:09:47,120 --> 00:09:49,255 (落下した音) 140 00:09:49,255 --> 00:09:53,860 (風の音) 141 00:09:55,595 --> 00:09:58,097 は… あ…。 142 00:10:02,035 --> 00:10:05,672 あ あ あ… ああぁあぁ…! 143 00:10:05,672 --> 00:10:08,575 っ! ご安心を。 144 00:10:08,575 --> 00:10:12,178 藤波さまは この滝本がお守りします。 145 00:10:15,815 --> 00:10:20,653 (藤波)知らなかったの… 山烏なら いつでも飛べると…。 146 00:10:20,653 --> 00:10:22,755 着物が邪魔になるなんて…! 147 00:10:24,557 --> 00:10:28,128 (藤波)出て行ってほしかっただけ…。 148 00:10:28,128 --> 00:10:30,830 あせびの君が困っていたから。 149 00:10:30,830 --> 00:10:34,734 あせびの君に嫌われたくなかったから…! 150 00:10:36,703 --> 00:10:39,539 お前も同罪だ 滝本。 151 00:10:39,539 --> 00:10:44,978 逃げ回るだけの嘉助の首を刎ね 盗賊の汚名を着せたうえ➡ 152 00:10:44,978 --> 00:10:49,616 早桃は仲間割れの末に殺されたなどと 真実をねじ曲げた。 153 00:10:49,616 --> 00:10:51,684 己の主を守るために。 154 00:10:51,684 --> 00:10:54,854 くっ…。 早桃さんの遺体は➡ 155 00:10:54,854 --> 00:10:59,692 半身が人 半身が烏の姿でした。 156 00:10:59,692 --> 00:11:02,795 最後まで 必死に飛ぼうとしていたんです。 157 00:11:04,464 --> 00:11:08,067 (藤波)はっ… あっ… あ… ひっ…。 158 00:11:08,067 --> 00:11:11,371 さ… 早桃… あぁ…。 159 00:11:11,371 --> 00:11:13,606 ああぁぁ…。 160 00:11:13,606 --> 00:11:15,942 あああぁあっ! 161 00:11:15,942 --> 00:11:19,879 ごめんなさい… ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい…! 162 00:11:19,879 --> 00:11:23,416 はっはっはっ はぁぁ…! うぅっ…! 163 00:11:23,416 --> 00:11:27,287 藤波さま お可哀想に…。 164 00:11:27,287 --> 00:11:30,189 可哀想? 165 00:11:30,189 --> 00:11:35,161 気付いていたはずだ。 藤波が あなたに特別な思いを抱き➡ 166 00:11:35,161 --> 00:11:38,531 あなたのために 他の姫たちへの文を隠したことを。 167 00:11:38,531 --> 00:11:42,402 はい。 私も辛うございました。 168 00:11:42,402 --> 00:11:46,406 白珠さまや真赭の薄さまに 申し訳なくて…。 169 00:11:46,406 --> 00:11:52,078 けれど藤波さまが 私のためを思って なさっていたことですもの。 170 00:11:52,078 --> 00:11:55,815 それを咎めるなど とても…。 171 00:11:55,815 --> 00:11:58,117 早桃の件はどうだ。 172 00:11:58,117 --> 00:12:02,455 あなたが宿下がりを口にし 藤波に助けを乞えば➡ 173 00:12:02,455 --> 00:12:05,458 あれがどんな行動を起こすか 考えもしなかったというのか。 174 00:12:07,160 --> 00:12:11,164 まさか… 藤波さまは勘違いをなさったの? 175 00:12:13,066 --> 00:12:15,235 え…? 176 00:12:15,235 --> 00:12:17,804 ああ なんてこと! 177 00:12:17,804 --> 00:12:21,040 私が誤解を招くような 言い方をしたから➡ 178 00:12:21,040 --> 00:12:24,244 まさか あのような 恐ろしいことをなさるなんて…。 179 00:12:26,279 --> 00:12:29,182 全ては私のせいなのね…。 180 00:12:29,182 --> 00:12:33,820 藤波さまのご好意に 私が甘えてしまったばかりに。 181 00:12:33,820 --> 00:12:36,522 ごめんなさい 藤波さま…。 182 00:12:40,226 --> 00:12:44,897 早桃も嘉助も 死ぬことはなかったのに…。 183 00:12:44,897 --> 00:12:47,700 何と不運な巡り合わせでしょう。 184 00:12:53,439 --> 00:12:55,441 …ん⁉ 185 00:13:05,852 --> 00:13:07,854 (鳴き声) 186 00:13:09,822 --> 00:13:11,758 ハッ⁉ 187 00:13:11,758 --> 00:13:14,661 ふっ… うっ…。 188 00:13:14,661 --> 00:13:17,664 私は あなたの悪意を証明できない。 189 00:13:19,799 --> 00:13:21,768 ふ…。 190 00:13:21,768 --> 00:13:26,572 若宮さま 私はずっと あなたさまのことを…。 191 00:13:26,572 --> 00:13:30,576 だが悪いな。 私はあなたが嫌いだ。 192 00:13:30,576 --> 00:13:32,578 え? 193 00:13:37,583 --> 00:13:39,986 おねえ…さま…。 194 00:13:42,822 --> 00:13:44,757 あ…。 195 00:13:44,757 --> 00:13:48,261 あ… あ あ…。 196 00:13:48,261 --> 00:13:50,296 おにい…さ ま…。 197 00:13:50,296 --> 00:13:53,099 (足音) 198 00:14:26,566 --> 00:14:28,501 待たせたな すみ。 199 00:14:28,501 --> 00:14:30,436 すみ? 200 00:14:30,436 --> 00:14:33,039 おい。 いいかげん観念しろ。 201 00:14:33,039 --> 00:14:35,808 昔の名を忘れたか? それとも➡ 202 00:14:35,808 --> 00:14:40,012 崖から滑り落ちて 尻を打った拍子に飛んでったか。 203 00:14:40,012 --> 00:14:42,949 この… うらなり瓢箪! 204 00:14:42,949 --> 00:14:46,486 は 浜木綿さま⁉ (茶の花)へっ⁉ 205 00:14:46,486 --> 00:14:50,289 全く… はらはらさせること! 206 00:14:52,291 --> 00:14:54,293 あ…。 207 00:14:58,731 --> 00:15:02,635 で いつアタシが すみだって気付いたんだ? 208 00:15:02,635 --> 00:15:05,438 南家に探りを入れた時だ。 209 00:15:05,438 --> 00:15:09,675 かつての悪友が姫として登殿していると。 210 00:15:09,675 --> 00:15:12,545 警告文を送ったのも お前だろう。 211 00:15:12,545 --> 00:15:16,215 私の味方になる者は 限られているからな。 212 00:15:16,215 --> 00:15:20,019 ハァ… 全てお見通しだったとはねぇ。 213 00:15:24,023 --> 00:15:26,793 真赭の薄から文をもらった。 214 00:15:26,793 --> 00:15:29,362 お前を匿っていると。 215 00:15:29,362 --> 00:15:33,766 おまけに してもいない 文泥棒の罪をかぶっているとな。 216 00:15:33,766 --> 00:15:37,637 あいつ…。 お前は藤波をかばったんじゃない。 217 00:15:37,637 --> 00:15:41,274 藤波の出身である西家を 守ろうとしたんだろう? 218 00:15:41,274 --> 00:15:45,711 西家の家名に傷がつけば 真赭の入内の支障になる。 219 00:15:45,711 --> 00:15:48,948 頭のおよろしいこって…。 220 00:15:48,948 --> 00:15:51,717 アタシは真赭の薄を買ってんだ。 221 00:15:51,717 --> 00:15:56,055 誰が后の器かと聞かれれば 間違いなく あいつだ。 222 00:15:56,055 --> 00:15:58,491 まあ そうだな。 んっ…。 223 00:15:58,491 --> 00:16:02,328 だったらなぜ 向こうがお前を 袖にするように仕向けた? 224 00:16:02,328 --> 00:16:06,165 ばれたか。 もう一度 真赭の薄に求婚しろ。 225 00:16:06,165 --> 00:16:08,100 真赭は出家したぞ。 226 00:16:08,100 --> 00:16:10,970 まだ間に合う! アタシが説得する。 227 00:16:10,970 --> 00:16:16,175 この先お前を守れるのは 四家の中では 西家だけだ 分かってんだろ? 228 00:16:16,175 --> 00:16:18,110 っはは…。 229 00:16:18,110 --> 00:16:20,346 くっ…! ふざけるなよ! 230 00:16:20,346 --> 00:16:22,348 お前の命の話をしてるんだ! 231 00:16:24,050 --> 00:16:26,652 ありがとう すみ。 232 00:16:26,652 --> 00:16:28,654 う…。 233 00:16:32,558 --> 00:16:35,361 私は現状を変えたいのだ。 234 00:16:35,361 --> 00:16:38,264 皇后と今上陛下が歪めてしまった➡ 235 00:16:38,264 --> 00:16:42,501 宗家と四家の関係を あるべき姿に戻したい。 236 00:16:42,501 --> 00:16:45,805 それには 宗家の中立が重要だ。 237 00:16:45,805 --> 00:16:49,242 私が求める后とは 責務を果たせて➡ 238 00:16:49,242 --> 00:16:53,246 なおかつ四家の力関係に 影響を及ぼさない女人だ。 239 00:16:53,246 --> 00:16:57,850 分からんこともないがね。 そんな都合のいい女がどこに… あ…。 240 00:16:59,719 --> 00:17:01,721 浜木綿よ。 241 00:17:01,721 --> 00:17:05,825 私は 別にお前を 特別に思っているわけでもなければ➡ 242 00:17:05,825 --> 00:17:08,127 恋をしているわけでもない。 243 00:17:08,127 --> 00:17:11,097 入内したところで それは変わらないし➡ 244 00:17:11,097 --> 00:17:15,201 この先必要ならば何人でも側室を迎え➡ 245 00:17:15,201 --> 00:17:19,205 場合によっては お前を切り捨てることもあるだろう。 246 00:17:19,205 --> 00:17:22,675 だが お前には不服を唱えることも➡ 247 00:17:22,675 --> 00:17:26,445 私以外の男と深い仲になることも 許されない。 248 00:17:26,445 --> 00:17:31,050 自分を殺し ただ私のためだけに生きることになる。 249 00:17:31,050 --> 00:17:34,387 全てを受け入れる覚悟があるのなら➡ 250 00:17:34,387 --> 00:17:37,089 私の妻になってもらえないだろうか。 251 00:17:38,791 --> 00:17:41,260 そう来たか…。 252 00:17:41,260 --> 00:17:44,163 お前は四家のどこにも属さぬ身だ。 253 00:17:44,163 --> 00:17:47,133 后にするのに これ以上の逸材はいない。 254 00:17:47,133 --> 00:17:50,102 四家を敵に回してもいいと? 255 00:17:50,102 --> 00:17:52,238 それこそ叶ったりだ。 256 00:17:52,238 --> 00:17:54,173 お前の母親を殺めたのはーー。 257 00:17:54,173 --> 00:17:57,576 知っている。 だが問題はない。 258 00:17:57,576 --> 00:18:06,218 ♬~ 259 00:18:06,218 --> 00:18:09,121 一つ条件がある。 260 00:18:09,121 --> 00:18:12,525 お前の死に水は アタシに取らせてほしい。 261 00:18:14,360 --> 00:18:17,063 分かった。 約束しよう。 262 00:18:18,731 --> 00:18:21,434 (二人)フッ…。 263 00:18:21,434 --> 00:18:23,436 ふんっ! だっ…。 264 00:18:26,072 --> 00:18:29,942 なぜだ。 お前は 私に すっかり惚れていると思ったのに。 265 00:18:29,942 --> 00:18:35,681 っふふ… これからは 乙女心を学ぶんだね。 へへ…。 266 00:18:35,681 --> 00:18:39,919 ♬~ 267 00:18:39,919 --> 00:18:41,854 いってて…。 268 00:18:41,854 --> 00:18:44,056 チクショー 滑っちまった…。 269 00:18:47,360 --> 00:18:49,795 行こう すみ。 270 00:18:49,795 --> 00:18:52,798 あ… えへへっ。 271 00:19:02,875 --> 00:19:04,877 くっ…! 272 00:19:17,723 --> 00:19:30,169 ♬~ 273 00:19:30,169 --> 00:19:32,371 行って参ります。 274 00:19:37,910 --> 00:19:39,845 ん…? 275 00:19:39,845 --> 00:19:41,781 あ…。 うぅぅ…。 276 00:19:41,781 --> 00:19:44,350 うぅ… うぁ…。 277 00:19:44,350 --> 00:19:47,353 うぅう…。 はぁ…。 278 00:19:47,353 --> 00:19:49,355 んっ…。 279 00:19:53,159 --> 00:19:55,661 (澄尾)結局 垂氷に帰るんだな。 280 00:19:55,661 --> 00:19:59,365 すみません やっぱり 中央は水が合わないみたいで。 281 00:19:59,365 --> 00:20:01,801 お前はいいのか? 奈月彦。 282 00:20:01,801 --> 00:20:03,836 殿下には感謝しています。 283 00:20:03,836 --> 00:20:08,674 あなたは僕の生まれや家柄ではなく 僕自身を見てくれました。 284 00:20:08,674 --> 00:20:10,876 そんなの初めてだったから。 285 00:20:10,876 --> 00:20:15,381 感謝される筋合いはないが 気持ちは受け取っておく。 286 00:20:15,381 --> 00:20:17,950 ん…。 へへ…。 287 00:20:17,950 --> 00:20:19,952 (井戸に落ちた音) 288 00:20:23,122 --> 00:20:25,157 う… うぅ…。 289 00:20:25,157 --> 00:20:28,627 (足音と荒い息) 290 00:20:28,627 --> 00:20:30,563 (うなり声) 291 00:20:30,563 --> 00:20:32,498 アアアアッ! ん⁉ 292 00:20:32,498 --> 00:20:34,834 じゃ 達者でな。 293 00:20:34,834 --> 00:20:37,336 はい。 澄尾さんもお元気で。 294 00:20:37,336 --> 00:20:39,738 いずれ会うことになるだろう。 295 00:20:39,738 --> 00:20:42,508 あの。 僕 もう戻りませんよ。 296 00:20:42,508 --> 00:20:45,945 金烏の勘だ。 またそれですか? 297 00:20:45,945 --> 00:20:48,347 ハッ ハッ ハッ…! うぅっ…! 298 00:20:50,116 --> 00:20:55,921 この際だから言わせてもらいますけど なぜ金烏の座に こだわるんです? 299 00:20:55,921 --> 00:20:59,825 この一年 僕はあなたの側で見てきました。 300 00:20:59,825 --> 00:21:03,162 朝廷の権力闘争ってやつを…。 301 00:21:03,162 --> 00:21:06,699 本当に くだらなかった。 302 00:21:06,699 --> 00:21:10,269 朝廷は長束さまを 金烏に望んでいるんでしょ? 303 00:21:10,269 --> 00:21:12,338 なら それでいいじゃないですか。 304 00:21:12,338 --> 00:21:16,475 長束さまを通して あなたも政治に関わることができるんだ。 305 00:21:16,475 --> 00:21:21,013 わざわざ自らの命を危険にさらしてまで 金烏になろうとするなんて。 306 00:21:21,013 --> 00:21:23,783 それは違う 雪哉ーー。 澄尾。 307 00:21:23,783 --> 00:21:26,685 僕はあんたを 死なせたくないから言ってるんだ! 308 00:21:26,685 --> 00:21:28,954 うぅっ うっうっあ…!(うなり声) 309 00:21:28,954 --> 00:21:31,824 あぁ…! ひっひっ… あぁっ うっ…! 310 00:21:31,824 --> 00:21:35,060 (吼える声) ああぁぁ…!(首が折れる音) 311 00:21:35,060 --> 00:21:37,963 金烏を諦めてください。 312 00:21:40,199 --> 00:21:42,701 そうしたら僕は ここに残ります。 313 00:21:42,701 --> 00:21:46,505 あなたが金烏ではなく 一人の宮烏になるなら➡ 314 00:21:46,505 --> 00:21:48,607 僕はあなたの配下になります。 315 00:21:54,213 --> 00:21:59,051 私から金烏であることを奪ったら 他には何も残らない。 316 00:21:59,051 --> 00:22:01,787 は…。 317 00:22:01,787 --> 00:22:06,091 だったら勝手に死んでください。 どうぞ僕の知らないところで。 318 00:22:11,931 --> 00:22:14,033 っ… はっ! 319 00:22:21,941 --> 00:22:25,144 (澄尾)奈月彦… 何か見えてんのか? 320 00:22:29,014 --> 00:22:33,419 (咀嚼音) 321 00:22:36,188 --> 00:22:39,825 ウ… ヒッ… クッ…。 322 00:22:39,825 --> 00:22:42,728 ヒッ ヒクッ… ヒッ…。 323 00:22:42,728 --> 00:22:45,397 ヒィッ…クギャアア! 324 00:22:45,397 --> 00:22:47,600 うわっ…! ああぁっ! 325 00:23:00,045 --> 00:23:14,226 ♬~ 326 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 327 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 328 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 329 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 330 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 331 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 332 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 333 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 334 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 335 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 336 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 337 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 338 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 339 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 340 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 341 00:24:30,769 --> 00:24:36,041 <近習の役目を終え 故郷で過ごす雪哉の前に➡ 342 00:24:36,041 --> 00:24:39,478 一羽の烏が舞い降りる。➡ 343 00:24:39,478 --> 00:24:43,916 新たな出会い 新たな敵。➡ 344 00:24:43,916 --> 00:24:48,620 山内に迫る危機を 雪哉はまだ知らない> 345 00:24:50,289 --> 00:24:52,291 <次回>