1 00:00:05,405 --> 00:00:07,140 …路近? 2 00:00:07,140 --> 00:00:12,713 正直 あんたが膾になろうが 私はどうでもいいのだがな…。 3 00:00:12,713 --> 00:00:14,748 澄尾。 4 00:00:14,748 --> 00:00:16,984 悪いが俺も反対だ。 5 00:00:16,984 --> 00:00:20,254 地下街じゃ お前を 守りきる自信がない。 6 00:00:20,254 --> 00:00:22,723 お前を地下街には 行かせない。 7 00:00:22,723 --> 00:00:24,691 行くのは➡ 8 00:00:24,691 --> 00:00:26,693 雪哉 そなただ。 9 00:00:26,693 --> 00:00:29,496 えっ⁉ …い いや➡ 10 00:00:29,496 --> 00:00:32,399 でも向こうは 殿下を指名してるんですよね? 11 00:00:32,399 --> 00:00:35,035 それを僕なんかが のこのこ出て行ったら…。 12 00:00:35,035 --> 00:00:36,970 (澄尾) 私もそう思います。➡ 13 00:00:36,970 --> 00:00:39,907 雪哉に殿下の代わりなど 到底…。 当たり前だ。 14 00:00:39,907 --> 00:00:43,744 奈月彦の名代は 私が務める。 15 00:00:43,744 --> 00:00:46,313 雪哉には供として 随行してもらう。 16 00:00:46,313 --> 00:00:50,751 アンタが思うほど 連中は甘くないと思うがね。 17 00:00:50,751 --> 00:00:54,988 宗家の長子が出向けば 地下街の面子も立つだろう。 18 00:00:54,988 --> 00:00:57,691 それに いざとなれば雪哉がいる。 19 00:00:59,726 --> 00:01:02,262 連中が最も警戒しているのは➡ 20 00:01:02,262 --> 00:01:05,465 朝廷の兵力を握る北家の存在だからな。 21 00:01:05,465 --> 00:01:07,467 っ! 22 00:01:10,604 --> 00:01:12,606 兄上…。 23 00:01:15,042 --> 00:01:20,681 つまり それが理由ですか? 僕を地下街に連れて行く。 24 00:01:20,681 --> 00:01:24,885 (長束)左様。 地下街には猿の手がかりがある。➡ 25 00:01:24,885 --> 00:01:29,856 だが それが欲しいと頼んだところで おいそれとよこす連中ではない。➡ 26 00:01:29,856 --> 00:01:33,193 しかし 北家当主の孫がいれば➡ 27 00:01:33,193 --> 00:01:38,031 強力な交渉の手札ーー いや 切り札になる。➡ 28 00:01:38,031 --> 00:01:41,401 故郷を守りたいのであろう?➡ 29 00:01:41,401 --> 00:01:44,271 私は山内を守りたい。➡ 30 00:01:44,271 --> 00:01:47,274 そのためには何でもする覚悟だ。 31 00:01:47,274 --> 00:01:49,977 卑怯の謗りを受けようと➡ 32 00:01:49,977 --> 00:01:53,313 この身を投げ出すことになろうとーー。 33 00:01:53,313 --> 00:01:57,017 雪哉 お前も同じ思いではないのか? 34 00:02:19,373 --> 00:02:21,375 承知しました。 35 00:02:24,711 --> 00:02:29,716 地下街随行のお役目 謹んで お引き受けいたします。 36 00:02:40,093 --> 00:02:54,041 ♬~ 37 00:02:54,041 --> 00:02:57,911 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 38 00:02:57,911 --> 00:03:02,482 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 39 00:03:02,482 --> 00:03:04,418 ♬「疲れてしまったよ」 40 00:03:04,418 --> 00:03:08,088 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 41 00:03:08,088 --> 00:03:13,794 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 42 00:03:13,794 --> 00:03:18,398 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 43 00:03:18,398 --> 00:03:23,804 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 44 00:03:23,804 --> 00:03:31,144 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 45 00:03:31,144 --> 00:03:35,015 ♬「騙し合い 悲しくなった」 46 00:03:35,015 --> 00:03:38,585 ♬「まだ青く不確かな」 47 00:03:38,585 --> 00:03:44,825 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 48 00:03:44,825 --> 00:03:48,829 ♬「目的地が分からない」 49 00:03:48,829 --> 00:03:54,067 ♬「運命的な出会いがしたい」 50 00:03:54,067 --> 00:03:59,940 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 51 00:03:59,940 --> 00:04:08,749 ♬~ 52 00:04:11,451 --> 00:04:13,386 (真赭の薄)思ったとおり。➡ 53 00:04:13,386 --> 00:04:15,922 弟の衣装がぴったりですわ。 54 00:04:15,922 --> 00:04:19,392 恐縮です。 西家の姫さまがお手ずから。 55 00:04:19,392 --> 00:04:21,328 ん…。 56 00:04:21,328 --> 00:04:23,330 もう姫ではなくてよ。 57 00:04:23,330 --> 00:04:26,032 あ… すみません つい…。 58 00:04:26,032 --> 00:04:30,203 無理もありませんね。 私も驚きましたもの。 59 00:04:30,203 --> 00:04:35,142 まさか真赭の薄さまが 浜木綿さまの 女房になると言いだすなんて。 60 00:04:35,142 --> 00:04:38,912 他に務まる者がいないと思っただけよ。 61 00:04:38,912 --> 00:04:41,381 さ できたわ。 62 00:04:41,381 --> 00:04:43,583 これは いかがいたしましょう。 63 00:04:46,920 --> 00:04:52,058 まだ元服前ですのに… まるで死にに行くようなものよ。 64 00:04:52,058 --> 00:04:54,060 あなたは納得していますの? 65 00:04:54,060 --> 00:04:58,598 ご心配ありがとうございます。 自分で決めたことですから。 66 00:04:58,598 --> 00:05:01,334 …っ! 67 00:05:01,334 --> 00:05:04,237 (襖の開く音) (路近)よく分かっているではないか! 68 00:05:04,237 --> 00:05:09,342 もしや今になって行きたくないと ごねておるかと思ったが 杞憂だったな。 69 00:05:11,678 --> 00:05:14,781 ん? 額当がまだなのか。 70 00:05:16,449 --> 00:05:20,220 っ! これで私が当面の冠親だ。 71 00:05:20,220 --> 00:05:22,222 何か文句はあるか。 72 00:05:22,222 --> 00:05:25,225 いえ 何も不足はありません。 73 00:05:27,494 --> 00:05:30,163 菊野。 …? 74 00:05:30,163 --> 00:05:32,799 あっ ああ そうでした! 75 00:05:32,799 --> 00:05:35,602 雪哉殿の飾り太刀を ご用意しないと。 76 00:05:35,602 --> 00:05:38,405 すぐに戻りますので。 77 00:05:38,405 --> 00:05:40,574 ご苦労なことだな。 78 00:05:47,514 --> 00:05:50,417 あの…。 また北領に猿が出たぞ。 79 00:05:50,417 --> 00:05:53,119 えっ⁉ 佐座木の一軒家だ。 80 00:05:53,119 --> 00:05:57,624 発見は遅れたが 恐らく襲われたのは栖合の前。 81 00:05:57,624 --> 00:06:01,328 すぐに気付いていれば 対策を打てたかもしれんが。 82 00:06:06,100 --> 00:06:10,003 なぜ… 北領ばかり。 83 00:06:10,003 --> 00:06:13,540 恐らく 今日の会談は失敗するぞ。 84 00:06:13,540 --> 00:06:16,443 え⁉ …フン。 85 00:06:16,443 --> 00:06:18,845 (足音) 86 00:06:18,845 --> 00:06:20,947 (襖の開く音) 87 00:06:28,388 --> 00:06:31,858 (澄尾)殿下 開けてよろしいでしょうか。 88 00:06:31,858 --> 00:06:34,060 何やら急ぎのご用事だそうで。 89 00:06:35,695 --> 00:06:38,598 ⚟(澄尾)聞こえていますか 殿下。 90 00:06:38,598 --> 00:06:41,167 …っ! 91 00:06:41,167 --> 00:06:43,169 失礼します! 92 00:06:45,705 --> 00:06:47,807 奈月彦。 93 00:06:50,110 --> 00:06:52,612 いいかげん機嫌直せって。 94 00:06:52,612 --> 00:06:55,515 分かるだろ 俺だって好きで反対したわけじゃ…。 95 00:06:55,515 --> 00:06:59,386 うるさいねえ。 へそだって曲げたくなるさ。 96 00:06:59,386 --> 00:07:03,556 置いていかれたあげく アンタに朝から晩まで見張られてちゃ。 97 00:07:03,556 --> 00:07:08,395 お言葉ですが こういう時 殿下は ろくなこと考えないんです。 98 00:07:08,395 --> 00:07:11,298 今まで それで何度 煮え湯を飲まされたことか! 99 00:07:11,298 --> 00:07:13,767 何をもたもたしていますの。➡ 100 00:07:13,767 --> 00:07:18,638 雪哉の太刀をお借りする約束ですのに 出発に遅れたら どうするつもり? 101 00:07:18,638 --> 00:07:20,640 (澄尾)し 失礼を。 102 00:07:20,640 --> 00:07:23,343 (浜木綿)悪い 遠慮なく入ってくれ。 103 00:07:25,211 --> 00:07:28,114 アンタは外。 104 00:07:28,114 --> 00:07:30,350 …ひでぇ。 105 00:07:30,350 --> 00:08:19,466 ♬~ 106 00:08:48,728 --> 00:08:51,531 (鳴き声) 107 00:09:11,051 --> 00:09:13,053 あ…。 108 00:09:27,967 --> 00:09:30,670 (長束)そなたが鵄殿か。 109 00:09:30,670 --> 00:09:33,573 我々は若宮を呼んだはずだが。 110 00:09:33,573 --> 00:09:35,909 はっ…! 111 00:09:35,909 --> 00:09:37,844 あぁ…! 112 00:09:37,844 --> 00:09:40,580 我が名は明鏡院長束。 113 00:09:40,580 --> 00:09:44,584 本日は 若宮殿下の名代として 私がまかり越した。 114 00:09:49,956 --> 00:09:52,225 では早速だがーー。 (鵄)会談は中止だ。 115 00:09:52,225 --> 00:09:54,327 (鵄の足音)え? 116 00:09:57,063 --> 00:09:59,132 長束さま! あ…! 117 00:09:59,132 --> 00:10:01,868 待たれよ! 言葉足らずで申し訳ない。➡ 118 00:10:01,868 --> 00:10:06,072 私は宗家の長子にして 若宮殿下は弟に当たる。➡ 119 00:10:06,072 --> 00:10:08,975 諸般の事情により 私を差し向けられたのは➡ 120 00:10:08,975 --> 00:10:11,878 この会談を重要視されているが故ーー。 121 00:10:11,878 --> 00:10:14,814 そも 我らの間には誤解がある。 122 00:10:14,814 --> 00:10:19,519 我々は協定を破ったことはなく 今後もするつもりはない。 123 00:10:19,519 --> 00:10:24,290 水売りの娘を保護したことを 貴殿は 問題視しているが 我々はただーー。 124 00:10:24,290 --> 00:10:26,226 (鵄)くどい。 ん⁉ 125 00:10:26,226 --> 00:10:28,962 分からないなら教えてやる。 126 00:10:28,962 --> 00:10:34,634 この土地では お前たちがありがたがる 生まれや育ちは びた一文にもならん。 127 00:10:34,634 --> 00:10:37,670 価値があるのは ただ一つ➡ 128 00:10:37,670 --> 00:10:41,307 信頼だけだ。 はっ…。 129 00:10:41,307 --> 00:10:43,243 (鵄)協定も然りだ。➡ 130 00:10:43,243 --> 00:10:45,545 文字の一つも記すことなく➡ 131 00:10:45,545 --> 00:10:50,416 ただ地下街と朝廷の信頼だけで 数十年 守られてきた。 132 00:10:50,416 --> 00:10:53,386 だが 若宮は来なかった。 133 00:10:53,386 --> 00:10:57,857 はっ…! (鵄)名代? 諸般の事情?➡ 134 00:10:57,857 --> 00:11:01,561 我々との関係を その程度に考えていたとは。 135 00:11:05,164 --> 00:11:08,468 (鵄)協定は破棄だ。➡ 136 00:11:08,468 --> 00:11:11,471 腑抜けの弟に そう伝えておけ。 137 00:11:14,941 --> 00:11:16,943 長束さま…。 138 00:11:18,878 --> 00:11:20,880 長束さま! っ! 139 00:11:23,483 --> 00:11:27,220 (長束) この者は北家当主玄哉公の孫 雪哉! 140 00:11:27,220 --> 00:11:31,724 鵄殿にお預けしよう。 我々の信頼の証し 人質として! 141 00:11:33,826 --> 00:11:35,762 …正気か? 142 00:11:35,762 --> 00:11:38,097 (長束)このようなことは本意ではない。 143 00:11:38,097 --> 00:11:41,000 だが事ここに至っては やむをえぬ。 144 00:11:41,000 --> 00:11:46,239 地下街にとって 北家の人質は 喉から手が出るほど欲しいはず。 145 00:11:46,239 --> 00:11:49,142 遠慮なく受け取られよ! さあ! 146 00:11:49,142 --> 00:11:51,077 ふざけやがって…! 147 00:11:51,077 --> 00:11:53,379 (手下)どこまで俺らをコケにする気だ! は…⁉ 148 00:11:55,848 --> 00:11:57,951 (鵄)つまみ出せ。 えっ⁉ 149 00:12:05,391 --> 00:12:07,327 お… はっ…。 150 00:12:07,327 --> 00:12:11,130 ここは一旦引いて 後日 若宮に何とかさせましょう。 151 00:12:11,130 --> 00:12:13,433 馬鹿者! そんな真似ができるか! 152 00:12:18,671 --> 00:12:20,607 はっ…。 153 00:12:20,607 --> 00:12:22,609 (手下たち)おぉっ⁉ 154 00:12:24,410 --> 00:12:27,313 鵄さまに! お願いしたき儀がございます! 155 00:12:33,152 --> 00:12:35,822 そこは糸を返して…。 156 00:12:35,822 --> 00:12:38,925 そうそう。 ⚟(梓)小梅。 あっ…。 157 00:12:38,925 --> 00:12:40,693 (小梅)お方さま…! 158 00:12:40,693 --> 00:12:42,895 わざわざ おいでくださるなんて。 159 00:12:42,895 --> 00:12:46,633 大変な目にあったと聞いて。 あなたは大丈夫なの? 160 00:12:46,633 --> 00:12:50,303 はい。 雪哉が守ってくれましたから。 161 00:12:50,303 --> 00:12:53,740 ここでは皆さまにも 親切にしていただいて。 162 00:12:53,740 --> 00:12:56,142 雪哉は垂氷に戻ったのですか? 163 00:12:57,977 --> 00:13:00,079 ん…。 …? 164 00:13:04,450 --> 00:13:08,087 度重なるご無礼 お詫び申し上げます。 165 00:13:08,087 --> 00:13:12,925 わたくしは北家当主の孫として 長束さまについてまいりましたが➡ 166 00:13:12,925 --> 00:13:16,496 ここでは それが何の意味もないと 痛感しました。 167 00:13:16,496 --> 00:13:20,967 その上で どうか 鵄さまの情けを乞う者の一人として➡ 168 00:13:20,967 --> 00:13:24,604 ほんの一時 話を聞いていただけませんでしょうか。 169 00:13:24,604 --> 00:13:26,572 雪哉…? 170 00:13:26,572 --> 00:13:28,975 フ…。 171 00:13:28,975 --> 00:13:32,211 わたくしの故郷は北領 垂氷。 172 00:13:32,211 --> 00:13:36,015 先日 猿に襲われ 多くの死者を出した地であることは➡ 173 00:13:36,015 --> 00:13:38,518 すでにお聞き及びでしょう。 174 00:13:38,518 --> 00:13:42,055 喰われた者は いわば わたくしの家族。 175 00:13:42,055 --> 00:13:45,792 そして今朝また 猿による被害が明らかになりました。 176 00:13:45,792 --> 00:13:48,161 (ざわめき) 177 00:13:48,161 --> 00:13:50,797 率直にお尋ねいたします。 178 00:13:50,797 --> 00:13:56,602 鵄さまは 猿について 何かご存じなのではありませんか? 179 00:13:56,602 --> 00:14:00,373 何だと? 地下街に手がかりがあると聞きました。 180 00:14:00,373 --> 00:14:03,910 誰がそんなことを言った。 若宮殿下です。 181 00:14:03,910 --> 00:14:06,279 若宮? はい。 182 00:14:06,279 --> 00:14:08,581 金烏の勘だと。 183 00:14:10,149 --> 00:14:12,151 フッ…。 184 00:14:12,151 --> 00:14:15,388 (手下たちの笑い声) 185 00:14:15,388 --> 00:14:18,925 金烏の勘か。 186 00:14:18,925 --> 00:14:21,794 つまりお前は信じているわけだ。 187 00:14:21,794 --> 00:14:24,764 腑抜けの若宮は真の金烏だと。 188 00:14:24,764 --> 00:14:40,980 ♬~ 189 00:14:40,980 --> 00:14:46,419 あの方は 我々と同じ八咫烏ではありえません。 190 00:14:46,419 --> 00:14:50,790 じゃあ一体何なのか。 僕には よく分かりません。 191 00:14:50,790 --> 00:14:57,530 ですが… 金烏が 八咫烏を救う者だというのなら➡ 192 00:14:57,530 --> 00:15:01,968 僕は若宮が 真の金烏だと信じます。 193 00:15:01,968 --> 00:15:04,771 僕にできることなら何だってします。 194 00:15:04,771 --> 00:15:07,573 その代わり 猿の情報をください! 195 00:15:07,573 --> 00:15:09,976 この坊主! 生意気な! お願いです! 196 00:15:09,976 --> 00:15:13,913 故郷を守ることができるのなら 命だって惜しくない! 197 00:15:13,913 --> 00:15:16,749 鵄さま どうか! 198 00:15:16,749 --> 00:15:18,751 どうか…! 199 00:15:25,792 --> 00:15:28,294 (拍手) 200 00:15:28,294 --> 00:15:30,229 …っ! 201 00:15:30,229 --> 00:15:32,598 ⚟いやあ 大したもんだ。 202 00:15:32,598 --> 00:15:36,469 宮烏の中にも 血の通った奴はいるもんだ。 203 00:15:36,469 --> 00:15:39,572 …?⚟(足音) 204 00:15:42,975 --> 00:15:44,977 はぁ…。 205 00:15:53,085 --> 00:15:56,956 ⚟(手下たち)朔王だ…!朔王…! 206 00:15:56,956 --> 00:15:58,991 …朔王⁉ 207 00:15:58,991 --> 00:16:02,161 おやっさん! 邪魔して申し訳ない。 208 00:16:02,161 --> 00:16:04,831 ちょいと野暮用で来たんだがね。 209 00:16:04,831 --> 00:16:08,034 しかしいけねえなあ 長束さまとやら。 210 00:16:08,034 --> 00:16:11,337 よくそれで 人を上から見下ろせるもんだ。 211 00:16:11,337 --> 00:16:14,240 なっ 何を…。 212 00:16:14,240 --> 00:16:19,078 申し訳ない。 まさかあんたが 出張ってくるとは思わなかったもんで。 213 00:16:19,078 --> 00:16:21,981 誰かと思えば てめえかよ。 214 00:16:21,981 --> 00:16:24,584 窮屈な格好しやがって。 215 00:16:24,584 --> 00:16:27,186 自分の舎弟くらい躾けとけや。 216 00:16:27,186 --> 00:16:29,121 面目ない。 それじゃ…。 217 00:16:29,121 --> 00:16:32,358 舎弟⁉ 待て 聞き捨てならん!! 218 00:16:32,358 --> 00:16:35,595 おっ おい! こら 路近! 離せ!➡ 219 00:16:35,595 --> 00:16:38,497 離さぬか! (手下たちの笑い声) 220 00:16:40,366 --> 00:16:42,602 協定破りじゃねえ。 221 00:16:42,602 --> 00:16:45,805 …は? 水売りの娘の件さ。 222 00:16:45,805 --> 00:16:48,574 完全に こっちの早とちりだ。 223 00:16:48,574 --> 00:16:53,479 無関係とは言わんが 若宮は例の話に関わっちゃいねえ。 224 00:16:55,147 --> 00:16:57,884 巻き込んじまったな 坊主。 225 00:16:57,884 --> 00:17:00,086 さ 立ってくれ。 226 00:17:03,322 --> 00:17:06,292 猿の手がかりが欲しいんだったな。 227 00:17:06,292 --> 00:17:09,195 そんなら 俺が手引きしてもいいぞ。 228 00:17:09,195 --> 00:17:12,532 本当ですか⁉ ああ お安い御用だ。 229 00:17:12,532 --> 00:17:14,534 おやっさん あんた…。 230 00:17:14,534 --> 00:17:16,736 鵄さまよ。 231 00:17:16,736 --> 00:17:20,540 ここはひとつ 俺に預けてもらえねえか? 232 00:17:20,540 --> 00:17:24,043 じじいの面子を立てると思って。 233 00:17:34,220 --> 00:17:39,125 (朔王)その岩の向こうには さらに奥へと続く隧道がある。 234 00:17:41,260 --> 00:17:44,563 白檀に桂皮。 上等だな。 235 00:17:46,165 --> 00:17:49,635 香時計は ちょっきり二刻。 236 00:17:49,635 --> 00:17:52,104 その間は入り口を開けておく。 237 00:17:52,104 --> 00:17:57,810 俺の記憶じゃあ 大体一刻進んだところに お前の欲しい手がかりがある。 238 00:17:57,810 --> 00:18:00,713 …? 239 00:18:00,713 --> 00:18:02,782 白い欠片だ。 240 00:18:02,782 --> 00:18:07,853 そいつを持ち帰れたら 俺の知る限りのことを教えてやろう。 241 00:18:07,853 --> 00:18:10,323 白い欠片…。 242 00:18:10,323 --> 00:18:12,658 (朔王)鬼火灯籠は初めてか? 243 00:18:12,658 --> 00:18:15,027 こいつが燃え種だ。 244 00:18:15,027 --> 00:18:18,431 一粒で一刻 二粒で二刻。 245 00:18:18,431 --> 00:18:24,136 つまり 一粒を使い切ったら 入り口に折り返すのが目安だ。 246 00:18:24,136 --> 00:18:26,105 二刻に間に合わなかったら? 247 00:18:26,105 --> 00:18:28,975 別の出口を探すんだな。 248 00:18:28,975 --> 00:18:32,445 どうする やめとくか? 249 00:18:32,445 --> 00:18:35,247 いえ… 始めてください。 250 00:18:35,247 --> 00:18:40,786 (手下たちの掛け声) 251 00:18:40,786 --> 00:18:45,458 (岩の動く音) 252 00:18:45,458 --> 00:18:51,464 (風の音) 253 00:18:53,132 --> 00:18:56,035 (鬼火灯籠の蓋の開閉音) 254 00:19:02,808 --> 00:19:04,810 …っ! 255 00:19:13,519 --> 00:19:15,988 (鵄)無駄なことを。 256 00:19:15,988 --> 00:19:20,793 この穴から生きて戻ってきたのは おやっさん あんただけです。 257 00:19:24,664 --> 00:19:30,102 (鵄)待ったところで とても坊主が戻ってくるとは…。➡ 258 00:19:30,102 --> 00:19:32,838 別に文句じゃありませんよ。➡ 259 00:19:32,838 --> 00:19:38,010 ただ てっきり俺は あんたが坊主を気に入ったもんだと。 260 00:19:38,010 --> 00:19:43,449 真心を尽くして助けを求める者あれば 等しく応える。 261 00:19:43,449 --> 00:19:47,420 それが地下街というものさ。➡ 262 00:19:47,420 --> 00:19:51,791 戻れば僥倖 戻らなければーー➡ 263 00:19:51,791 --> 00:19:54,293 そこまでの奴ってことだ。 264 00:19:56,595 --> 00:19:58,597 (かねの音) 265 00:20:36,836 --> 00:20:40,706 (雪哉の足音) 266 00:20:40,706 --> 00:20:43,008 ひっ⁉ あ…。 267 00:20:51,350 --> 00:20:54,120 は…⁉ 268 00:20:54,120 --> 00:20:57,857 白い… 欠片…。 269 00:20:57,857 --> 00:21:00,860 (雪哉の足音) 270 00:21:06,866 --> 00:21:09,602 あ…。 271 00:21:09,602 --> 00:21:13,472 ちょうど一刻か。 ギリギリだった… ん⁉ 272 00:21:13,472 --> 00:21:16,375 ⚟(子どもたちの笑い声) 273 00:21:16,375 --> 00:21:19,578 <なんで こんなところに… まさか住んでるのか?> 274 00:21:22,248 --> 00:21:24,250 ハッ…! 275 00:21:30,790 --> 00:21:33,092 <こいつら 猿だーー!> 276 00:21:38,197 --> 00:21:40,199 あ… あぁ…。 277 00:21:41,901 --> 00:21:44,436 ガァァァ…!! 278 00:21:44,436 --> 00:21:46,639 うっ! グガッ! 279 00:21:51,310 --> 00:21:55,014 ハッ ハッ ハッ… ハッ ハッ! 280 00:21:55,014 --> 00:21:57,349 ガアァ!! うっ! 281 00:21:57,349 --> 00:21:59,752 ガァ! ヴヴヴ…!うぅっ うぅぅ…! 282 00:21:59,752 --> 00:22:02,254 だっ! 283 00:22:02,254 --> 00:22:04,790 はぁっ! 284 00:22:04,790 --> 00:22:06,725 ふぅ…。 ガァアッ! 285 00:22:06,725 --> 00:22:09,361 うぅっ! ふっ! ギィィ! 286 00:22:09,361 --> 00:22:13,933 ダアッ!! ギギギッ… ググ…。 287 00:22:13,933 --> 00:22:16,468 っ! ハッ ハッ ハッ ハッ…! 288 00:22:16,468 --> 00:22:18,470 ア゛ァ゛ァ゛ァ゛!! 289 00:22:18,470 --> 00:22:20,472 ギッ!っ⁉ 290 00:22:24,043 --> 00:22:26,612 ガアア!! グヴヴヴッ! 291 00:22:26,612 --> 00:22:29,281 ぐっ うう…!! 292 00:22:29,281 --> 00:22:31,283 (斬撃音) 293 00:22:33,786 --> 00:22:35,721 (水音) 294 00:22:35,721 --> 00:22:37,723 殿下⁉ 行け!! 295 00:22:43,262 --> 00:22:45,698 ウア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!! 296 00:22:45,698 --> 00:22:47,800 (大猿たちの吼える声) 297 00:22:51,003 --> 00:22:53,806 うっ… ハッ ハッ…。 298 00:22:56,408 --> 00:22:58,410 殿下…! 299 00:23:00,179 --> 00:23:14,226 ♬~ 300 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 301 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 302 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 303 00:23:27,239 --> 00:23:32,278 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 304 00:23:32,278 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 305 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 306 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 307 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 308 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 309 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 310 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 311 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 312 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 313 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 314 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 315 00:24:31,370 --> 00:24:36,175 <迷宮を行く二人に追っ手が迫る。➡ 316 00:24:36,175 --> 00:24:41,513 白い欠片が暗示する この世界の真実。➡ 317 00:24:41,513 --> 00:24:46,819 若宮の言葉が 雪哉の心に波紋を投げかける> 318 00:24:50,222 --> 00:24:52,224 <次回>