1 00:00:06,573 --> 00:00:14,281 (大猿たちの足音) 2 00:00:31,265 --> 00:00:33,200 は…。 3 00:00:33,200 --> 00:00:36,837 後ろはいい。 お前は糸を見失うな。 4 00:00:36,837 --> 00:00:38,839 あ… はい。 5 00:00:50,817 --> 00:00:52,819 あっ! 6 00:00:55,722 --> 00:00:57,925 それは? 7 00:00:57,925 --> 00:01:00,460 これですか。 8 00:01:00,460 --> 00:01:02,396 朔王に言われたんです。 9 00:01:02,396 --> 00:01:06,600 白い欠片を持ち帰れば 猿のことを知る限り教えてやるって。 10 00:01:11,505 --> 00:01:13,440 …っ! 11 00:01:13,440 --> 00:01:17,311 殿下も見たでしょう あの骨の山。 12 00:01:17,311 --> 00:01:20,781 あいつら 佐座木と栖合の前から➡ 13 00:01:20,781 --> 00:01:23,784 八咫烏を喰ってたんですよ。 14 00:01:23,784 --> 00:01:26,920 なんで今の今まで気付かなかったんだ…。 15 00:01:26,920 --> 00:01:29,289 いや そうとも限らない。 16 00:01:29,289 --> 00:01:31,792 え? どういう意味ですか? 17 00:01:35,729 --> 00:01:38,599 まさか 猿の骨? 18 00:01:38,599 --> 00:01:43,103 それを確かめるためにも ここを出ねばなるまいな。 19 00:01:43,103 --> 00:01:53,213 ♬~ 20 00:02:04,091 --> 00:02:18,038 ♬~ 21 00:02:18,038 --> 00:02:21,908 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 22 00:02:21,908 --> 00:02:26,580 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 23 00:02:26,580 --> 00:02:28,515 ♬「疲れてしまったよ」 24 00:02:28,515 --> 00:02:32,152 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 25 00:02:32,152 --> 00:02:37,824 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 26 00:02:37,824 --> 00:02:42,496 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 27 00:02:42,496 --> 00:02:47,901 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 28 00:02:47,901 --> 00:02:55,208 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 29 00:02:55,208 --> 00:02:59,079 ♬「騙し合い 悲しくなった」 30 00:02:59,079 --> 00:03:02,582 ♬「まだ青く不確かな」 31 00:03:02,582 --> 00:03:08,789 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 32 00:03:08,789 --> 00:03:12,959 ♬「目的地が分からない」 33 00:03:12,959 --> 00:03:17,931 ♬「運命的な出会いがしたい」 34 00:03:17,931 --> 00:03:24,071 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 35 00:03:24,071 --> 00:03:32,879 ♬~ 36 00:03:36,683 --> 00:03:39,586 (かねの音) 37 00:03:42,456 --> 00:03:44,658 残り一刻…。 38 00:03:46,326 --> 00:03:49,429 おやっさん 何を企んでるんです。 39 00:03:52,265 --> 00:03:55,035 で 今更ですが…。 40 00:03:55,035 --> 00:03:58,038 なんであなたが ここにいるんです? 41 00:03:59,873 --> 00:04:04,678 てか… もろもろ 分かんないことだらけなんですけど! 42 00:04:04,678 --> 00:04:06,713 招陽宮は抜けてきた。 43 00:04:06,713 --> 00:04:09,049 それは分かってます。 44 00:04:09,049 --> 00:04:12,285 会談の失敗は目に見えていたからな。 45 00:04:12,285 --> 00:04:15,055 遅れるが私は必ず行くと➡ 46 00:04:15,055 --> 00:04:17,290 あらかじめ朔王に伝えておいたのだ。 47 00:04:17,290 --> 00:04:20,894 えっ⁉ ぐっ! いってて…。 大丈夫か? 48 00:04:20,894 --> 00:04:24,764 殿下 朔王と知り合いだったんですか? 49 00:04:24,764 --> 00:04:27,167 ああ…。 え…。 50 00:04:27,167 --> 00:04:31,505 朝廷と地下街の決裂が 決定的になるのはまずい。 51 00:04:31,505 --> 00:04:35,108 そうなると あの場を収められるのは➡ 52 00:04:35,108 --> 00:04:38,945 かの老人をおいて 他にはないからな。 53 00:04:38,945 --> 00:04:44,484 なるほど だからあの場に 朔王が現れたのですね。 54 00:04:44,484 --> 00:04:50,290 朔王に兄上の会談を収めてもらった後 私が一人で穴に入り➡ 55 00:04:50,290 --> 00:04:54,628 猿の情報を探る手はずになっていたのだ。 え⁉ 56 00:04:54,628 --> 00:04:59,199 しかし お前まで来るとは想定外だ。 57 00:04:59,199 --> 00:05:03,670 あの御仁は何を考えているのか 分からないところがある。 58 00:05:03,670 --> 00:05:05,972 油断は禁物だな…。 59 00:05:09,042 --> 00:05:11,144 はぁ~…。 60 00:05:13,580 --> 00:05:18,351 結局全部 この人の掌の上か…。 61 00:05:18,351 --> 00:05:21,254 …てことは澄尾さん⁉ 62 00:05:21,254 --> 00:05:29,563 (羽音) 63 00:05:29,563 --> 00:05:33,466 (浜木綿) 息が詰まるね。 少し風を入れようか。 64 00:05:37,771 --> 00:05:39,773 (澄尾)<…ん?> 65 00:05:42,108 --> 00:05:45,011 悪いねぇ つきあってもらって。 66 00:05:45,011 --> 00:05:48,415 いえ 私でお役に立てますのなら。 67 00:05:48,415 --> 00:05:50,350 <なっ…⁉➡ 68 00:05:50,350 --> 00:05:52,352 あれは…⁉> 69 00:06:01,828 --> 00:06:03,830 <やられた!> 70 00:06:08,635 --> 00:06:12,239 フッ… あいつも苦労するねえ。 71 00:06:23,850 --> 00:06:26,253 何か聞こえないか? 72 00:06:32,559 --> 00:06:34,561 特には…? 73 00:06:41,268 --> 00:06:48,041 (風の音) 74 00:06:48,041 --> 00:06:51,745 さあ… いよいよだ。 75 00:06:53,413 --> 00:06:55,715 (風の音) えぇ…⁉ 76 00:06:55,715 --> 00:07:03,456 (風の音) 77 00:07:03,456 --> 00:07:06,393 えっ⁉ 一本道だったはず…。 78 00:07:06,393 --> 00:07:09,262 こんな所 通っていません。 79 00:07:09,262 --> 00:07:12,832 私もだ。 お前の糸を追ってきたからな。 80 00:07:12,832 --> 00:07:14,834 あ… ハッ⁉ 81 00:07:16,569 --> 00:07:19,372 糸が…! っ! 82 00:07:19,372 --> 00:07:21,374 殿下 明かりを。 83 00:07:29,015 --> 00:07:31,351 あっ! あった! 84 00:07:31,351 --> 00:07:34,054 馬鹿者! うっ…! 足元を見ろ! 85 00:07:34,054 --> 00:07:35,989 え…? 86 00:07:35,989 --> 00:07:37,957 あぁっ! 87 00:07:37,957 --> 00:07:42,362 すみません…。 でも 糸は見つかりましたよ。 88 00:07:42,362 --> 00:07:44,464 あれをたどっていけば出口に…。 89 00:07:48,168 --> 00:07:53,006 (風の音) 90 00:07:53,006 --> 00:07:55,809 あれ? ここって…。 91 00:07:55,809 --> 00:07:57,744 戻ってる⁉ 92 00:07:57,744 --> 00:08:01,448 どこかで道を間違ったか? もう一度…。 93 00:08:03,950 --> 00:08:06,953 う…! 94 00:08:06,953 --> 00:08:09,322 何でまた戻るんだ? 95 00:08:09,322 --> 00:08:13,193 道はまっすぐだったし 脇道なんて どこにも…。 96 00:08:13,193 --> 00:08:16,763 雪哉 覚えているか。 97 00:08:16,763 --> 00:08:21,201 私が結界の綻びを 繕っていた時のことを…。 98 00:08:21,201 --> 00:08:25,205 恐らくここは あの結界の外側だ。 99 00:08:25,205 --> 00:08:27,807 結界の 外側? 100 00:08:29,642 --> 00:08:35,348 このおかしな現象は 山内を守る結界の作用だと思う。 101 00:08:35,348 --> 00:08:40,086 外から入ってこようとする者を 排除しているのだろう。 102 00:08:40,086 --> 00:08:44,357 我々は そうとは知らずに 結界を越えてしまい➡ 103 00:08:44,357 --> 00:08:48,762 戻ろうとして今 妨害を受けている。 104 00:08:48,762 --> 00:08:52,365 山内の外敵と認識されているのだ。 105 00:08:52,365 --> 00:08:56,236 外敵って そんな… ハッ! 106 00:08:56,236 --> 00:08:58,505 もう時間が…! 107 00:08:58,505 --> 00:09:01,107 ⚟(足音) 108 00:09:10,150 --> 00:09:13,353 …猿⁉ 追いつかれたな。 109 00:09:13,353 --> 00:09:15,422 猿は私が止める。 110 00:09:15,422 --> 00:09:19,159 お前は ここを出る方法を考えろ。 ぼ 僕が⁉ 111 00:09:19,159 --> 00:09:21,995 朔王ができて お前にできないことはない。 112 00:09:21,995 --> 00:09:24,264 そんな…。 113 00:09:24,264 --> 00:09:27,067 朔王は ただの酔狂ではない。 114 00:09:27,067 --> 00:09:31,971 穴に入る前に 必ず何かお前に 手がかりを与えているはずだ。 115 00:09:33,573 --> 00:09:36,176 思い出せ。 そして考えろ! 116 00:09:38,945 --> 00:09:41,247 グウウウ…! 117 00:09:41,247 --> 00:09:44,150 下がれ 雪哉! ヴゥゥ…! 118 00:09:44,150 --> 00:09:46,486 グアアアアア!! 119 00:09:46,486 --> 00:09:48,421 ヴアアアア!! 120 00:09:48,421 --> 00:09:51,291 うっ!! 121 00:09:51,291 --> 00:09:53,259 うわっ! 122 00:09:53,259 --> 00:09:57,130 (うなり声) 123 00:09:57,130 --> 00:09:59,666 っ! ハッ ハッ ハッ…! 124 00:09:59,666 --> 00:10:03,369 何なんだ! 朔王からの手がかりって⁉ 125 00:10:03,369 --> 00:10:06,973 考えろ考えろ… 灯籠を渡されて それから…! 126 00:10:06,973 --> 00:10:09,209 くそっ なんかないのか! 127 00:10:09,209 --> 00:10:11,711 あっ⁉ ぅぁああああ~っ! 128 00:10:14,914 --> 00:10:16,850 …ハッ! 129 00:10:16,850 --> 00:10:19,252 雪哉⁉ガアアアッ! 殿下! 130 00:10:19,252 --> 00:10:21,187 グウウウウ! 131 00:10:21,187 --> 00:10:23,189 えいっ! 132 00:10:26,693 --> 00:10:28,628 うぅっ…! っ⁉ 133 00:10:28,628 --> 00:10:32,432 (割れる音) 134 00:10:32,432 --> 00:10:34,734 グァアアアア!!ボアアア!! 135 00:10:34,734 --> 00:10:36,669 ⚟(大猿たちの声と足音) 136 00:10:36,669 --> 00:10:38,605 (小声で)殿下! 137 00:10:38,605 --> 00:10:40,607 (小声で)雪哉! ここだ。 138 00:10:40,607 --> 00:10:43,443 ⚟(大猿たちの声) 139 00:10:43,443 --> 00:10:47,213 道が見つかったのか? まだです! でも多分…。 140 00:10:47,213 --> 00:10:51,184 殿下も探してください 白檀と桂皮! 141 00:10:51,184 --> 00:10:55,922 白檀? 匂いですよ! 朔王のくれた手がかり。 142 00:10:55,922 --> 00:10:59,526 香時計の匂いが 結界を抜ける道しるべなんです! 143 00:10:59,526 --> 00:11:01,528 そうか! 144 00:11:08,201 --> 00:11:10,670 白檀と桂皮…。 145 00:11:10,670 --> 00:11:13,673 こっちだ! ガア!! 146 00:11:13,673 --> 00:11:15,909 ここだ! 147 00:11:15,909 --> 00:11:18,178 ガァアアアア!! 148 00:11:18,178 --> 00:11:21,514 グァアアアアアア!! 149 00:11:21,514 --> 00:11:25,151 ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ ハッ…! 150 00:11:25,151 --> 00:11:27,620 うわっ! 雪哉! 151 00:11:27,620 --> 00:11:30,823 …ッ! ハッ ハッ ハッ ハッ…! 152 00:11:30,823 --> 00:11:33,293 出口だ! (走る足音) 153 00:11:33,293 --> 00:11:35,628 ハッ ハッ ハッ ハッ…! 154 00:11:35,628 --> 00:11:37,931 待って待って!! 閉めないで!! 155 00:11:39,832 --> 00:11:43,169 (岩が閉まる音) 156 00:11:43,169 --> 00:11:47,607 (雪哉 若宮) ハッ… ハッ… ハッ… ハッ…➡ 157 00:11:47,607 --> 00:11:52,345 ハァッ… ハァッ… ハッ… ハッ…。 158 00:11:52,345 --> 00:11:54,314 遅かったな。 159 00:11:54,314 --> 00:11:56,616 ハァッ… ハッ… ハッ…。 160 00:12:04,591 --> 00:12:07,293 どうぞ お検めください。 161 00:12:09,028 --> 00:12:13,232 ほう 喉仏か。 悪くない。 162 00:12:13,232 --> 00:12:17,503 朔王… あなたは知っていたのか。 163 00:12:17,503 --> 00:12:19,906 気付いたか? 164 00:12:19,906 --> 00:12:25,144 ああ お前さんは長いこと 遊学していたからな。 165 00:12:25,144 --> 00:12:28,615 こいつからは独特の匂いがする。 166 00:12:28,615 --> 00:12:32,819 山内に存在する いかなる動物のものでもない。 167 00:12:32,819 --> 00:12:35,388 もちろん八咫烏とも違う…。 168 00:12:35,388 --> 00:12:39,125 えっ? …じゃ やはり猿? 169 00:12:39,125 --> 00:12:41,127 猿とも違うな。 170 00:12:42,829 --> 00:12:44,831 人間だ。 えっ? 171 00:12:47,500 --> 00:12:50,003 それは人間の骨だ。 172 00:12:51,904 --> 00:12:54,007 ニン… ゲン? 173 00:12:55,742 --> 00:12:59,612 あの… 何ですか ニンゲンて。 174 00:12:59,612 --> 00:13:03,783 外界にいる動物の一種… とか? 175 00:13:03,783 --> 00:13:07,253 雪哉。 外界とは何だ。 176 00:13:07,253 --> 00:13:10,923 山内の外のこと… ですよね? 177 00:13:10,923 --> 00:13:14,794 山内の外は そこはどうなっている。 178 00:13:14,794 --> 00:13:17,096 どうって…。 179 00:13:17,096 --> 00:13:23,503 山内は 結界の薄い膜に包まれた 小さな世界だ。 180 00:13:23,503 --> 00:13:27,707 その膜の外全てを 外界という。 181 00:13:27,707 --> 00:13:32,278 その外界を支配しているのが 人間だ。 182 00:13:32,278 --> 00:13:35,481 人間は姿こそ八咫烏と似ているが…。 183 00:13:37,150 --> 00:13:42,922 いや 我々が人間に似せていると言うべきか…。 184 00:13:42,922 --> 00:14:29,936 ♬~ 185 00:14:31,671 --> 00:14:35,475 ハァ… 猿の次は人間? 186 00:14:35,475 --> 00:14:38,044 勘弁してくれよ…。 187 00:14:38,044 --> 00:14:43,383 別に 今すぐ人間が 山内に何かを及ぼすという話ではない。 188 00:14:43,383 --> 00:14:48,254 そうだ。 我々の目下の敵は 猿なのだからな。 189 00:14:48,254 --> 00:14:52,625 現時点では 人間はむしろ被害者だ。 190 00:14:52,625 --> 00:14:57,263 恐らく猿は 山内と外界の狭間をねぐらに➡ 191 00:14:57,263 --> 00:15:01,134 人間を食糧として暮らしてきたのだろう。 192 00:15:01,134 --> 00:15:06,639 だが最近になり 山内への通路が開き…。 193 00:15:06,639 --> 00:15:12,178 そこに人間によく似た生物 八咫烏を見つけた。 194 00:15:12,178 --> 00:15:16,582 もしかしたら その区別も 奴らはついていないのかもしれない。 195 00:15:16,582 --> 00:15:21,387 道理で。 栖合も佐座木も 馬は手付かずだったわけだ。 196 00:15:21,387 --> 00:15:24,891 その通路ってのが分かればねェ。 197 00:15:24,891 --> 00:15:27,693 地下街に その辺の情報はなかったのかい? 198 00:15:27,693 --> 00:15:30,897 あいつらが 何でも知っているわけではあるまい。 199 00:15:30,897 --> 00:15:34,834 状況からして 通路は北領にあると 考えるのが自然だ。 200 00:15:34,834 --> 00:15:38,104 あ ですが… 朔王の言うことには…。 201 00:15:38,104 --> 00:15:40,573 朔王が何だと? 202 00:15:40,573 --> 00:15:43,810  回想 (朔王)多分 通路は中央だな。 203 00:15:43,810 --> 00:15:47,613 中央… 北領ではないのですか? 204 00:15:47,613 --> 00:15:53,186 (朔王)北領は めくらましだろう。 誰かの入れ知恵かもしれんなあ。 205 00:15:53,186 --> 00:15:56,722 根拠を聞かせてもらえるか。 206 00:15:56,722 --> 00:15:59,292 少し前に 中央で➡ 207 00:15:59,292 --> 00:16:03,629 若い娘が 立て続けに攫われる事件があったろう。 208 00:16:03,629 --> 00:16:07,133 俺は娘たちが取引に使われたとみている。 209 00:16:07,133 --> 00:16:09,769 取引? (朔王)ああ。 210 00:16:09,769 --> 00:16:13,039 猿と八咫烏の取引だ。 え⁉ 211 00:16:13,039 --> 00:16:18,845 (朔王)お前らも見たとおり猿のねぐらには 人間の骨が ごっそりある。➡ 212 00:16:18,845 --> 00:16:21,447 奴らにとっちゃ ただのゴミだが➡ 213 00:16:21,447 --> 00:16:26,319 八咫烏の中には 有難がって 欲しがる奴が結構いるんだ。 214 00:16:26,319 --> 00:16:30,089 つまり 人間の骨は金になる。 215 00:16:30,089 --> 00:16:32,091 え…! 216 00:16:34,594 --> 00:16:37,196 (朔王)どちらが持ちかけたかは知らん。➡ 217 00:16:37,196 --> 00:16:40,099 とにかく 娘は猿の餌となり➡ 218 00:16:40,099 --> 00:16:46,405 その報酬に猿から人間の骨をもらった奴が 闇で売りさばいたんだ。 219 00:16:46,405 --> 00:16:50,209 それが 地下街の関知するところとなったと? 220 00:16:50,209 --> 00:16:54,080 (朔王) そうだ。 俺たちはそいつを追っていた。➡ 221 00:16:54,080 --> 00:16:56,616 一足違いで逃げられたが…。➡ 222 00:16:56,616 --> 00:17:01,520 少なくとも猿の出入り口が 中央にあることは確かだ。 223 00:17:03,122 --> 00:17:05,725 坊主 こいつは返しておくぜ。 224 00:17:08,995 --> 00:17:11,931 いろいろと ありがとうございました。 225 00:17:11,931 --> 00:17:15,268 朔王 私からも礼を言う。 226 00:17:15,268 --> 00:17:18,971 次は鵄な。 俺は引退したんだ。 227 00:17:18,971 --> 00:17:21,240 ですが一つ➡ 228 00:17:21,240 --> 00:17:24,210 お忘れではないですか。 ん? 229 00:17:24,210 --> 00:17:26,812 骨を売りさばいた 男の名を。 230 00:17:30,049 --> 00:17:34,186 白い欠片を持って来たら 知る限りのことを話すと➡ 231 00:17:34,186 --> 00:17:36,789 雪哉に約束したそうだが? 232 00:17:44,964 --> 00:17:47,166 む…。 233 00:17:47,166 --> 00:17:49,101 (長束)水売り治平⁉ 234 00:17:49,101 --> 00:17:52,371 はい。 朔王が教えてくれました。 235 00:17:52,371 --> 00:17:55,041 やはり小梅の父親が関わっていたんです。 236 00:17:55,041 --> 00:17:59,412 (浜木綿 澄尾)っ! 猿が北領に現れたのも説明ができます。 237 00:17:59,412 --> 00:18:02,715 中央で狩りをするのは 猿にとっても危険です。 238 00:18:02,715 --> 00:18:06,052 目立つし あちこちに兵もいる。 239 00:18:06,052 --> 00:18:09,422 だけど田舎の 例えば栖合や佐座木なら➡ 240 00:18:09,422 --> 00:18:12,758 安全に しかも大量に餌が手に入れられる。 241 00:18:12,758 --> 00:18:15,161 だがそう簡単ではないだろう。 242 00:18:15,161 --> 00:18:19,098 塩漬けの肉を運ぶのにも いちいち関所を通さねばならんし➡ 243 00:18:19,098 --> 00:18:21,734 そもそも奴らは言葉ができない。 244 00:18:21,734 --> 00:18:24,637 だから協力者が必要なんです。 245 00:18:24,637 --> 00:18:28,507 奴らの代わりに言葉を話してくれる者が。 246 00:18:28,507 --> 00:18:32,378 それが治平か。 確かに筋は通るな…。 247 00:18:32,378 --> 00:18:36,048 実はもう一つ 朔王にもらった情報がある。 248 00:18:36,048 --> 00:18:37,984 え? 249 00:18:37,984 --> 00:18:41,454 人間の骨 その使いみちだ。 250 00:18:41,454 --> 00:18:45,257 地下街は人間の骨の流通を禁じているが➡ 251 00:18:45,257 --> 00:18:50,062 一部では 薬として ひそかに使用されているらしい。 252 00:18:50,062 --> 00:18:54,900 粉にして 微量を服用すれば 幸福感を得られる。 253 00:18:54,900 --> 00:18:57,803 だが 加減を間違い飲みすぎると➡ 254 00:18:57,803 --> 00:19:01,640 依存になり 正気を失い➡ 255 00:19:01,640 --> 00:19:07,313 烏の姿から 二度と人の形に戻れなくなる。 256 00:19:07,313 --> 00:19:10,850 殿下 それはつまり…。 257 00:19:10,850 --> 00:19:17,256 稀にしか手に入らぬ この希少な薬は こう呼ばれるそうだ。 258 00:19:17,256 --> 00:19:20,359 仙人蓋…と。 259 00:19:30,136 --> 00:19:33,039 (路近)これで全てが繋がったな。 260 00:19:33,039 --> 00:19:37,576 仙人蓋も猿も 同じ通路からやって来る。 さしあたっては…。 261 00:19:37,576 --> 00:19:41,547 本人に吐き出させるしかない。 もはや手段は選ばん。 262 00:19:41,547 --> 00:19:44,750 どんな手を使っても 水売り治平をあぶり出す! 263 00:19:52,658 --> 00:19:55,027 殺しの手引き役だとさ。 264 00:19:55,027 --> 00:19:58,264 怖いねえ 気弱そうな顔して。 265 00:19:58,264 --> 00:20:00,599 (男)どうも娘がいるそうだよ。➡ 266 00:20:00,599 --> 00:20:05,304 出てこなきゃ その子をさらし者にして 引き回すって噂だぜ。 267 00:20:20,486 --> 00:20:24,156 こぼれ落ちた奴らは 俺らが引き受ける。 268 00:20:24,156 --> 00:20:30,062 だからお前は その翼で囲った者くらい 命懸けで守ってみせろや。 269 00:20:34,333 --> 00:20:36,335 ん…? 270 00:20:40,739 --> 00:20:42,742 あ…。 271 00:20:46,078 --> 00:20:49,348 何も知りませんでした…。 272 00:20:49,348 --> 00:20:52,918 僕は故郷を守ることばかり考えて➡ 273 00:20:52,918 --> 00:20:57,523 誰かに守られているなんて 思ったこともありませんでした。 274 00:20:57,523 --> 00:21:01,694 当然だ。 平時であれば 外界や人間など➡ 275 00:21:01,694 --> 00:21:04,697 普通の八咫烏は 知る機会もないからな。 276 00:21:06,365 --> 00:21:11,570 このような事態になってしまったのも 私の力が至らぬ故だ。 277 00:21:13,172 --> 00:21:17,009 あなたは 真の金烏なのですか。 278 00:21:17,009 --> 00:21:19,912 金烏とは 一体何なのですか。 279 00:21:22,414 --> 00:21:27,920 金烏とは 八咫烏全ての父であり 母でもある。 280 00:21:27,920 --> 00:21:33,159 如何なる時も 慈愛をもって 我が子たる民の前に立たねばならぬ。 281 00:21:33,159 --> 00:21:39,832 如何なる困難を前にしても 民を守護し 民を教え導く者であらねばならぬ。 282 00:21:39,832 --> 00:21:44,503 あ…。 そう「大山大綱」に書いてある。 283 00:21:44,503 --> 00:21:47,406 まさに私は そのために生まれた。 284 00:21:47,406 --> 00:21:57,449 ♬~ 285 00:21:57,449 --> 00:22:00,252 山内を守ってきたのは結界だ。 286 00:22:00,252 --> 00:22:04,223 その結界が 近年弱まっている。 287 00:22:04,223 --> 00:22:08,394 不知火 綻び 猿の侵入➡ 288 00:22:08,394 --> 00:22:11,263 そして新たに人間が…。 289 00:22:11,263 --> 00:22:16,468 殿下は 八咫烏は 人間の姿に似せている と。 290 00:22:18,037 --> 00:22:20,372 あれは どういう意味なんです。 291 00:22:20,372 --> 00:22:23,375 今起きている異変と 何か関係あるんですか。 292 00:22:25,911 --> 00:22:30,816 雪哉… 山内は今 崩壊に向かっている。 293 00:22:30,816 --> 00:22:32,818 …崩壊? 294 00:22:40,025 --> 00:22:48,334 (ざわめき) 295 00:22:50,269 --> 00:22:52,972 ッ…! 296 00:22:52,972 --> 00:22:55,975 小梅。 気を確かにお聞きなさい。 297 00:22:57,643 --> 00:23:00,179 は…。 298 00:23:00,179 --> 00:23:14,226 ♬~ 299 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 300 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 301 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 302 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 303 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 304 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 305 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 306 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 307 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 308 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 309 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 310 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 311 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 312 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 313 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 314 00:24:31,370 --> 00:24:35,274 <変わり果てた父の姿。➡ 315 00:24:35,274 --> 00:24:39,411 猿を呼びよせたのは誰だったのか。➡ 316 00:24:39,411 --> 00:24:42,314 干からびた井戸の底。➡ 317 00:24:42,314 --> 00:24:46,919 真の金烏との再会を待ちわびる者がいた> 318 00:24:50,189 --> 00:24:52,491 <次回>